JP2020175565A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カーカスプライをビードコア組立体に強固に貼付けることができる、空気入りタイヤの製造方法の提供。【解決手段】カーカスプライP、ビードコア組立体Ks及びサイドウォールゴムK5を含む空気入りタイヤを製造するための製造方法である。第1ドラム2にカーカスプライPを巻き付ける工程、カーカスプライPのドラム半径方向外側にビードコア組立体Ksを起立状態でセットする工程、起立状態のビードコア組立体Ksの外側面にカーカスプライの外端を貼り付ける第1貼付工程、第2ドラム3にサイドウォールゴムK5を巻き付ける工程、及び、サイドウォールゴムK5をビードコア組立体Ksの廻りで折り返してカーカスプライPに貼り付ける第2貼付工程を含んでいる。【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤの製造方法に関する。
下記特許文献1には、組立ドラム及び搬送装置を用いてグリーンタイヤを製造する方法が記載されている。前記グリーンタイヤは、カーカス層とビードとラバーサイドウォールとを含んでいる。この製造する方法では、先ず、前記カーカス層が前記組立ドラム上に配置され、次に、2つの前記ビードが、前記カーカス層の外側端から内側に離して前記カーカス層の上に設けられる。その後、前記外側端と前記ビードとの間に位置する前記カーカス層のエッジ領域が、前記カーカス層の中心の方向に向かって前記ビードの周りに折り返される。次に、前記カーカス層のドラム半径方向の内側に前記ラバーサイドウォールが配されて前記ビードの周りに折り返される。
特表2013−526438号公報
ところで、前記カーカス層は、コードを含んでいるので、大きな剛性を有している。このため、例えば、前記エッジ領域の幅が小さい前記カーカス層では、前記エッジ領域が折り返ししづらくなり、前記エッジ領域を前記ビードに貼付けるさせることが困難になることが考えられる。しかしながら、上述のような幅の小さい前記エッジ領域の折り返しについて検討されたものではなかった。
本発明は、カーカスプライの軸心方向の外端とビードコア組立体との間の幅が小さいカーカスプライを、ビードコア組立体に強固に貼付けることができる空気入りタイヤの製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、ビードコアと前記ビードコアの外面からタイヤ半径方向外側に延びるビードエーペックスゴムとからなる一対のビードコア組立体、前記一対のビードコア組立体間を延びかつ両端部が前記ビードコア組立体の廻りで折り返されるカーカスプライ、及び、一対のサイドウォールゴムを含む空気入りタイヤを製造するための空気入りタイヤの製造方法であって、円筒状のドラム本体を有する第1ドラムの外周面上にシート状の前記カーカスプライを巻き付ける工程、前記カーカスプライのドラム軸心方向の外端よりも内側かつドラム半径方向外側に前記一対のビードコア組立体をドラム半径方向に起立状態でセットする工程、前記一対のビードコア組立体の廻りで前記カーカスプライの前記両端部を折り返して、前記カーカスプライの前記外端を前記起立状態の一対のビードコア組立体のそれぞれの外側面に貼り付ける第1貼付工程、円筒状の第2ドラムの外周面上に前記一対のサイドウォールゴムを巻き付ける工程、及び、前記一対のサイドウォールゴムを前記カーカスプライのドラム半径方向内側に挿入した前記一対のサイドウォールゴムを前記一対のビードコア組立体の廻りで折り返して前記カーカスプライに貼り付ける第2貼付工程を含む。
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、前記第1ドラムと前記カーカスプライとの間に隙間を設ける工程と、前記隙間に、前記一対のサイドウォールゴムが巻き付けられた前記第2ドラムを挿入する工程とを含むのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、前記第2ドラムを挿入する工程の後に、前記一対のサイドウォールゴムを把持しつつ前記第2ドラムを引き抜く工程を含むのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、前記隙間を設ける工程が、前記第1ドラムの前記外周面をドラム半径方向内側に移動させるのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、前記第1ドラムが、前記ドラム本体のドラム軸心方向の両側に折返し手段を具え、前記折返し手段は、ドラム軸心方向に移動可能なスライド部材と、前記スライド部材にドラム周方向に間隔を隔てて取り付けられかつ軸方向にのびる複数本の揺動アームとを含み、前記揺動アームは、放射状に立ち上がり可能にその一端が前記スライド部材に枢着されかつ他端にローラが回動自在に枢支されるのが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、前記第1貼付工程及び前記第2貼付工程が、前記折返し手段によって前記カーカスプライ及び前記一対のサイドウォールゴムが折り返されるのが望ましい。
本発明は、ビードコア組立体とカーカスプライとサイドウォールゴムとを含む空気入りタイヤを製造するための製造方法である。前記製造方法は、第1ドラムの外周面上に前記カーカスプライを巻き付ける工程、前記カーカスプライの半径方向外側に前記ビードコア組立体をセットする工程、及び、前記カーカスプライを折り返して前記ビードコア組立体に貼り付ける第1貼付工程を含んでいる。また、本発明の製造方法は、第2ドラムの外周面上にサイドウォールゴムを巻き付ける工程、及び、前記サイドウォールゴムを前記カーカスプライのドラム半径方向内側に挿入して前記ビードコア組立体の廻りで折り返して前記カーカスプライに貼り付ける第2貼付工程を含んでいる。このように本発明では、第1貼付工程及び第2貼付工程を含んでいるので、カーカスプライのみに適切な押圧力を与えることができるため、カーカスプライをビードコア組立体に強固に貼付けることができる。
前記セットする工程では、前記ビードコア組立体がドラム半径方向に起立状態でセットされる。そして、前記第1貼付工程は、前記起立状態を保持しながら、前記カーカスプライが前記ビードコア組立体に折り返して貼り付けられる。これにより、前記第1貼付工程において、前記カーカスプライの折り返し量(角度)が小さくなるので、前記カーカスプライのドラム軸心方向の外端とビードコアとの間の幅が小さい前記カーカスプライを前記ビードコア組立体に、強固に貼付けることができる。
本発明の製造方法により製造される空気入りタイヤの断面図である。 本発明の製造方法に使用される製造装置の一実施形態を概念的に示す側面図である。 図2の第1ドラムを詳細に示す側面の断面図である。 第1ドラムの駆動装置を説明する側面図である。 図3のドラム本体の拡大図である。 図5のビードロック手段の拡大図である。 第1貼付工程を説明する側面図である。 隙間形成工程を説明する側面図である。 挿入工程を説明する側面図である。 第2貼付工程を説明する側面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本発明の空気入りタイヤの製造方法によって製造された空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という場合がある。)Tの断面図である。図1に示されるように、タイヤTは、トレッド部Taから両側のサイドウォール部Tbをへてビード部Tcのビードコア組立体Ksに至るカーカスK1を含んでいる。カーカスK1のタイヤ半径方向外側には、例えば、コードを含むベルトプライから形成されるベルト層K2が設けられている。
カーカスK1は、カーカスコードを有する少なくとも1枚、本実施形態では1枚のカーカスプライPから形成される。カーカスプライPは、ビードコア組立体Ks、Ks間を跨る本体部P1と、本体部P1の両端に連なり、かつ、ビードコア組立体Ksのタイヤ軸方向内側から外側に折り返される一対の折返し部P2とを含んでいる。ビードコア組立体Ksは、ビードコアK3と、ビードコアK3の外面からタイヤ半径方向外側に先細状に延びるビードエーペックスゴムK4とで形成される。
折返し部P2は、例えば、ビードコア組立体Ksのタイヤ軸方向の外側面Ktに貼付けられている。折返し部P2は、本実施形態では、ビードエーペックスゴムK4のタイヤ半径方向の外端よりも内方で終端している。
また、本実施形態のタイヤTは、一対のサイドウォールゴムK5、インナーライナーK6、一対のチェーファK7、トレッドゴムK8等のタイヤ構成部材を含んでいる。サイドウォールゴムK5は、カーカスK1のタイヤ軸方向外側に配され、かつ、ビードコア組立体Ksのタイヤ半径方向の内外を延びている。インナーライナーK6は、空気不透過性のゴムからなり、タイヤ内腔面を形成する。チェーファK7は、ビードコアK3のタイヤ半径方向内側に設けられ、リムずれを防止する。トレッドゴムK8は、ベルト層K2のタイヤ半径方向外側に設けられ、トレッド部Taの外面を形成する。なお、タイヤTは、このような態様に限定されるものではない。
図2は、このようなタイヤTを製造するための製造装置1を概念的に示す側面図である。本実施形態の製造装置1は、タイヤTが加硫される前の生タイヤTx(図10に示す)を製造し得る。図2に示されるように、製造装置1は、例えば、第1ドラム2と第2ドラム3とベルトドラム4とを含んでいる。本実施形態の製造装置1は、各ドラム2〜4のドラム軸心が同じ向きに揃えられているので、各ドラム2〜4のドラム軸心方向X、ドラム半径方向Y及びドラム周方向Rは共通である。本明細書では、ドラム軸心方向X、ドラム半径方向Y及びドラム周方向Rは、単に、軸心方向X、半径方向Y及び周方向Rという場合がある。
本実施形態の第1ドラム2は、一対のビードコア組立体Ks間に配されたカーカスプライPをトロイド状に膨張させるシェーピングドラムとして構成されている。
本実施形態の第2ドラム3は、円筒状の第2ドラム本体3Aと、第2ドラム本体3Aを第1ドラム2側に移動させる第2移動手段3Bとを含んでいる。第2ドラム本体3Aは、例えば、サイドウォールゴムK5を含むタイヤ構成部材を巻き付けて円筒状の主ゴム部Kaを形成する外周面3aを有している。主ゴム部Kaは、サイドウォールゴムK5の他に、例えば、インナーライナーK6やチェーファK7を含んでいる。外周面3aには、例えば、第2ドラム本体3Aと主ゴム部Kaとをスムーズに離間させるための離型剤が塗布されているのが望ましい。
本実施形態の第2移動手段3Bは、第2ドラム本体3Aを回転可能に保持する周知構造の保持台3bと、保持台3bを軸心方向Xに移動する移動台3cとを含んでいる。移動台3cは、例えば、周知構造のラックピニオン機構やボールネジ機構を含んで構成されている。
本実施形態のベルトドラム4は、環状のトレッドリングKbを成形するベルトドラム本体4Aと、トレッドリングKbをベルトドラム本体4Aから受け取って第1ドラム2のドラム半径方向外側の待機位置J1に移動するトレッド移動手段4Bとを含んでいる。トレッドリングKbは、例えば、ベルト層K2及びトレッドゴムK8を含んで形成される。トレッド移動手段4Bは、トレッドリングKbを吸着保持するための周知構造の保持手段を含んで形成されている。
図3は、図2の第1ドラム2の拡大図である。図3に示されるように、第1ドラム2は、本実施形態では、一対のドラム本体10、10と、各ドラム本体10を支持する支持軸13とを有している。支持軸13は、例えば、水平に延びている。各ドラム本体10は、本実施形態では、ビードロック手段11と折返し手段12とを具えている。ビードロック手段11は、例えば、カーカスプライPの半径方向Yの外側に配されたビードコア組立体KsをカーカスプライPを介して保持する。折返し手段12は、例えば、カーカスプライPをビードコア組立体Ksの廻りで折返してビードコア組立体Ksに貼り付ける。
ドラム本体10は、本実施形態では、支持軸13に外挿される円筒状胴部14と、スリーブ15とを有する。本実施形態の円筒状胴部14には、ビードロック手段11と折返し手段12とが取り付けられる。本実施形態のスリーブ15は、固定スリーブ15Rとスライドスリーブ15Lとを含んでいる。
一方(図3では右側)のドラム本体10Rの円筒状胴部14は、支持軸13に、固定スリーブ15Rを介して一体固定される。また、他方(図3では左側)のドラム本体10Lの円筒状胴部14は、支持軸13に、スライドスリーブ15Lを介して軸心方向Xに移動可能かつ支持軸13とは一体回転可能に取り付けられる。
円筒状胴部14は、周方向Rに並べられた複数のセグメント14Aと、各セグメント14Aを半径方向Yの内外に移動させる拡縮手段14Bと含んで形成されている。セグメント14Aは、拡縮手段14Bを介してスリーブ15に保持されている。拡縮手段14Bは、例えば、シリンダを含む周知構造のアクチュエータが望ましい。セグメント14Aが半径方向Yの外側へ拡縮されると、第1ドラム2は、その外周面2aにカーカスプライPを巻き付け可能な基準状態Aとなる。
図4は、第1ドラム2の駆動装置を説明する側面図である。図4に示されるように、支持軸13は、第1の駆動モータM1によって回転駆動される。第1の駆動モータM1は、本実施形態では、支持軸13を回転させて、双方のドラム本体10L、10Rを同回転させうる。
支持軸13に外挿されるスライドスリーブ15Lは、例えば、ボールネジ機構を用いた移動手段16に連結される。移動手段16は、本実施形態では、ガイドレール16aに案内されて軸心方向Xに移動可能な移動台16bとガイドレール16aに平行なネジ軸16cとを有している。移動台16bの上端には、軸受けを介してスライドスリーブ15Lの一端部が取り付けられている。ネジ軸16cは、例えば、第2の駆動モータM2によって回転駆動され、かつ、移動台16bに設けるネジ孔と螺合する。これにより、第2の駆動モータM2が駆動してネジ軸16cが回転することにより、移動台16b、スライドスリーブ15Lを介して他方のドラム本体10Lを一方のドラム本体10Rに対して、同一軸心上で相対的に接離移動させることができる。
図5は、他方のドラム本体10Rの拡大図、図6は、図5の拡大図である。図5、6に示されるように、ビードロック手段11は、円筒状胴部14から軸心方向Xに対して直角に立ち上がる一対のガイド壁部17A、17Bと、ガイド壁部17A、17B間に配される複数のビードロックセグメント18とを含む周知構造のもので構成される。各ビードロックセグメント18は、周方向Rに並んで配列されている。
ビードロック手段11は、例えば、円筒状胴部14とガイド壁部17Bとビードロックセグメント18とで囲むスペースに、円筒状胴部14に外挿されて軸心方向Xに移動しうる円錐状のピストン20が配される。ピストン20は、例えば、作動空気によって軸心方向Xへ移動される。
ピストン20の軸心方向Xへの移動は、各ビードロックセグメント18を半径方向Yの内外に移動させる。ビードロックセグメント18は、ピストン20の軸心方向Xの内側への移動によって、カーカスプライPを介してビードコア組立体Ksを保持する。
折返し手段12は、スライド筒21と巻上げアーム群22Gと収縮バンド23とを含む周知構造のもので構成される。
スライド筒21は、例えば、軸心方向Xの内外の端板部21a、21bと、端板部21a、21bの半径方向Yの外端間を継ぐ外筒部21cとを具えている。端板部21a、21bは、Oリング等のシール材を介して気密かつ軸心方向Xの内外に摺動移動可能に円筒状胴部14の外周面に外挿されている。端板部21a、21bと外筒部21cと円筒状胴部14とでシリンダ室24が形成される。
スライド筒21の内側には、円筒状胴部14の外周面から立ち上がる隔壁体26が設けられている。これにより、シリンダ室24は、隔壁体26の軸心方向Xの内側に配されるシリンダ室24aと、隔壁体26の軸心方向Xの外側に配されるシリンダ室24bとに区分される。シリンダ室24a、24bに作動空気が交互に供給されると、スライド筒21が軸心方向Xの内外に移動される。
巻上げアーム群22Gは、例えば、スライド筒21に周方向Rに間隔を隔てて取り付けられ、かつ、軸心方向Xにのびる複数本の巻上げアーム22から構成される。各巻上げアーム22は、本実施形態では、アーム本体27と、アーム本体27の軸心方向Xの内端部に枢着される押付けローラ28とを含んでいる。ビードロックセグメント18、アーム本体27及び押付けローラ28は、第1ドラム2の外周面2aを形成する。
アーム本体27は、例えば、枢支点Qから半径方向Yの外側に立ち上がる立上がり部27aと、その外端から略L字状に折れ曲がってスライド筒21の外周面に沿って軸心方向Xの内側に延びるアーム本体主部27bとを有する。アーム本体27は、枢支点Qを中心として、基準状態Aから、軸心方向Xの内端部側が半径方向Yの外側に向かって放射状に起き上がる向きに傾動しうる。基準状態Aでは、アーム本体主部27bが略水平となる。
巻上げアーム群22Gは、例えば、軸心方向Xの長さが大きい第1の巻上げアーム22Aの群と、軸心方向Xの長さが小さい第2の巻上げアーム22Bの群とから構成されている。第1の巻上げアーム22A及び第2の巻上げアーム22Bは、本実施形態では、周方向Rに交互に配される。なお、巻上げアーム群22Gは、このような態様に限定されるものではない。
収縮バンド23は、例えば、ゴム弾性を有する環状体からなり、巻上げアーム群22Gを囲んで周方向Rに巻装されている。収縮バンド23は、各巻上げアーム22を半径方向Yの内側に付勢する。収縮バンド23は、本実施形態では、第1の巻上げアーム22Aを付勢する第1の収縮バンド23Aと、第2の巻上げアーム22Bを付勢する第2の収縮バンド23Bとからなる。
スライド筒21の軸心方向Xの内側への移動は、収縮バンド23を伸ばしつつ、巻上げアーム22の押付けローラ28を放射状に広がる向きに移動させる。スライド筒21の軸心方向Xの外側への移動は、収縮バンド23の締め付け力とともに、巻上げアーム22の押付けローラ28を基準状態Aに帰還させる。
次に、製造装置1を用いて生タイヤTxを製造するための製造方法が説明される。本実施形態の製造方法は、第1巻付工程、セット工程、第1貼付工程、第2巻付工程、隙間形成工程、挿入工程、引抜工程及び第2貼付工程を含んでいる。
先ず、図2及び図3に示されるように、本実施形態の第1巻付工程では、シート状のカーカスプライPが、基準状態Aの第1ドラム2の外周面2a上に巻き付けられて円筒状に形成される。カーカスプライPは、例えば、一対のドラム本体10R、10L間に跨って同心に保持される。カーカスプライPは、少なくとも、両側のビードロック手段11のビードロックセグメント18間に跨っている。
なお、第1巻付工程は、このような態様に限定されるものではなく、例えば、図示しないドラム上でカーカスプライPを円筒状に巻き付けた後、カーカスプライPを第1ドラム2の外周面2aに外挿する態様でも良い。
次に、セット工程が行われる。本実施形態のセット工程では、ビードコア組立体Ksが、カーカスプライPの軸心方向Xの外端Peよりも内側かつ半径方向Yの外側にセットされる。ビードコア組立体Ksは、例えば、セット工程の前に、周知構造のビードコア組立体製造手段(図示省略)によってビードコアK3とビードエーペックスゴムK4とが組み立てられて形成されている。セット工程は、本実施形態では、ビードロックセグメント18を拡径することにより、各ビードコア組立体Ksをビードロックセグメント18にカーカスプライPを介して起立状態で固定する。「起立状態」は、ビードコアK3のみがカーカスプライPと接しており、ビードエーペックスゴムK4は、半径方向Yに延びている状態をいう。このとき、カーカスプライPは、一対のビードコア組立体Ks間に配される主部Pxと、ビードコア組立体Ksよりも軸心方向Xの外側に配される一対の端部Pyとに区分される。
次に、第1貼付工程が行われる。第1貼付工程では、図7に示されるように、先ず、スライド筒21を軸心方向Xの内側に移動させることにより、各押付けローラ28が、ビードコア組立体Ksの軸心方向Xの外側を半径方向Yの内側から外側に移動する。これにより、端部Pyがビードコア組立体Ksの廻りで折返されるとともに、その外側面Ktに押し付けられる。本実施形態では、カーカスプライPの軸心方向Xの外端Peは、外側面Ktに位置する。第1貼付工程は、起立状態を保持しながら、カーカスプライPがビードコア組立体Ksに折り返して貼り付けられる。これにより、第1貼付工程において、カーカスプライPの折り返し量(角度)が小さく(軸心方向Xに対しておよそ90度)なる。このため、カーカスプライPの外端Peとビードコア組立体Ksとの間の幅が小さいカーカスプライPをビードコア組立体Ksに、強固に貼付けることができる。
端部Pyが全て外側面Ktに貼り付けられると、スライド筒21が軸心方向Xの外側に移動されて、巻上げアーム22が基準状態Aに復帰される。
図2に示されるように、本実施形態の第2巻付工程は、周知の巻き付け手段(図示省略)によって、第2ドラム3の外周面3a上に主ゴム部Kaが巻き付けられる。第2巻付工程は、例えば、インナーライナーK6、チェーファK7及びサイドウォールゴムK5の順に外周面3a上に巻き付けられる。第2巻付工程は、隙間形成工程の前に行われていれば良い。
次に、隙間形成工程が行われる。本実施形態の隙間形成工程は、図8に示されるように、拡縮手段14Bが作動して、セグメント14Aが縮径される。このとき、ビードコア組立体Ksは、保持手段30によって、半径方向Yの移動が拘束されている。カーカスプライPの端部Pyは、ビードコア組立体Ksに貼り付けられているので、カーカスプライP全体が保持手段30に保持される。保持手段30としては、例えば、周知構造のバキューム機構を有するものが望ましい。これにより、各セグメント14Aの縮径により、ビードロック手段11及び折返し手段12も縮径することで、カーカスプライPと第1ドラム2の外周面2aとの間に隙間Sが形成される。隙間Sは、カーカスプライPの内周面の全体に設けられる。
次に、挿入工程が行われる。本実施形態の挿入工程では、図9に示されるように、隙間Sに主ゴム部Kaが巻き付けられた第2ドラム3が挿入される。挿入工程は、例えば、第2移動手段3Bが作動して、第2ドラム本体3Aが第1ドラム2の隙間Sに挿入するように軸心方向Xに移動される。第2ドラム本体3Aは、予め定められた位置で停止する。
次に、引抜工程が行われる。本実施形態の引抜工程は、先ず、サイドウォールゴムK5及びチェーファK7が、図示しない保持手段によって、移動を拘束するように保持される。この保持手段は、バキューム機構を有する周知構造のものが望ましい。次に、第2移動手段3Bが作動して、第2ドラム本体3Aが、第1ドラム2と離間するように軸心方向Xに移動する。これにより、主ゴム部Kaと第2ドラム本体3Aとが離間して引き離される。第2ドラム本体3Aの外周面3aには、離型剤が塗布されているので、スムーズに主ゴム部Kaが引き離される。
次に、第2貼付工程が行われる。本実施形態の第2貼付工程では、図10に示されるように、先ず、拡縮手段14Bを作動させてセグメント14Aが基準状態Aまで拡径される。これにより、カーカスプライPと主ゴム部Kaとが接着される。主ゴム部Kaは、本実施形態では、各ビードコア組立体Ksの軸心方向Xの内外に配されている。
次に、ビードロック手段11を作動させて、カーカスプライP及び主ゴム部Kaを介してビードロックセグメント18にビードコア組立体Ksを固定する。このとき、ビードコア組立体Ksは、本実施形態では、起立状態が保持されている。
次に、図10に示すように、ビードコア組立体Ks同士を接近させながら内圧充填してカーカスプライPの主部Pxをトロイド状に膨張する(シェーピング)。このとき、予め待機位置J1に搬入されたトレッドリングKbの内周面に、カーカスプライPの膨出部分が押し付けて接合される。なお、接合されたトレッドリングKbは、カーカスプライPに密に接合するように、例えば、周知のステッチローラ等を用いて主部Pxに押し付けられる。
次に、スライド筒21を軸心方向Xの内側に移動させることにより、各押付けローラ28が、ビードコア組立体Ks及びカーカスプライPの軸心方向Xの外側に沿って半径方向Yの内側から外側に移動する。これにより、サイドウォールゴムK5及びチェーファK7がビードコア組立体Ksの廻りで折返されるとともに、外側面KtやカーカスプライPに押し付けられる。そして主ゴム部Kaのビードコア組立体Ksの軸心方向Xの外側部分が全て貼り付けられると、スライド筒21が軸心方向Xの外側に移動されて、巻上げアーム22が基準状態Aに復帰される。このように本実施形態では、第1貼付工程及び第2貼付工程を含んでいるので、カーカスプライPのみに適切な押圧力を与えることができるため、カーカスプライPをビードコア組立体Ksに強固に貼付けることができる。
そして、第2貼付工程を得て成形された生タイヤTxは、その後金型内で加硫されることにより空気入りタイヤTが製造される。
本実施形態では、第1ドラム2の折返し手段12は、巻上げアーム群22Gを有するものであるが、このような態様に限定されるものではなく、折返し手段12は、例えば、周知構造の弾性体状のブラダーで形成される態様でも良い。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
図1の構造を有するタイヤが、図2に示す製造装置及び他の製造装置を用いて、表1の仕様に基づき50本ずつ試作され、生タイヤの成形時間、カーカスプライの剥離、カーカスプライの成形精度及びタイヤのユニフォミティについてテストされた。また、同じ製造装置を用いてタイヤ200本が試作され、外観不良率についてテストされた。下記仕様及び各表に記載された仕様以外は、全て共通である。
サイズ:11R22.5
各表の製造方法「A」は、第1ドラムの折返し手段が周知構造のブラダーで形成され、カーカスプライ及び主ゴム部を第1ドラムに一度に巻き付け及び折返しするもの、を意味する。
同「B」は、図2の製造装置を用いて、第1巻付工程が、カーカスプライ及び主ゴム部を第1ドラムに一度に巻き付け及び折返しするもの、を意味する。
同「C」は、第1ドラムの折返し手段が周知構造のブラダーで形成され、前記ブラダーでカーカスプライ及び主ゴム部を第1ドラムに一度に巻き付け及び折返した後、周知構造のステッチローラにて、カーカスプライ及び主ゴム部をさらに押圧するもの、を意味する。
同「D」は、図2の製造装置を用いて、本実施形態の製造方法によって製造するもの、を意味する。
なお、「A」、「B」、「C」は、ビードエーペックスゴムがカーカスプライの主部に接するように寝かされた状態で、端部が折り返された。
<生タイヤの成形時間>
生タイヤの成形時間が測定され、50本の平均値が算出された。結果は、表1に実数で表示される。数値の小さい方が、成形時間が小さく良好である。
<カーカスプライの剥離>
成形直後の生タイヤが、所定の室温に制御された室内で保管され、保管3時間後、同6時間後、同12時間後、同24時間後、同48時間後及び同72時間後のカーカスプライの剥離の状態が、テスターの目視により確認された。剥離の状態は、サイドウォール部及びビード部の外面に生じるアンジュレーションによって判断される。結果は、表2に3点満点で表示される。数値の大きいほうが、剥離の状態が小さく良好である。
表2の「E」は、室温22℃を意味し、「F」は、室温25℃を意味し、及び、「G」は、室温28℃を意味する。
<カーカスプライの成形精度>
生タイヤ1本当たり、8箇所が切断されて、カーカスプライの各外端の位置が確認された。そして、前記外端の予め定められた基準位置と、前記外端の実際の位置との離間距離が、ばらつきとして測定され、生タイヤ50本の平均値が算出された。結果は、表1に実数で示される。数値の小さいほうが、成形精度が優れており、良好である。
<ユニフォミティ>
下記の条件にて、RRO(ラジアルランナウト)及びLRO(ラテラルランナウト)が測定された。測定は、JISD4233の自動車用タイヤのユニフォミティ試験方法に準拠している。結果は、表1にタイヤ50本の平均値が表示される。数値の小さい方が良好である。
リム:22.5×8.25
内圧:725kPa
荷重:25.01kN
<外観>
テスターが加硫後の生タイヤのサイドウォール部及びビード部の外面を目視で確認し、タイヤに形成されたアンジュレーションによる外観不良のタイヤの本数が計測された。
結果は、表1に外観不良タイヤの全タイヤに対する比率で示される。数値が小さいほど良好である。テストの結果が表1及び表2に示される。
Figure 2020175565
Figure 2020175565
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて各種性能がバランス良く向上していることが確認できる。また、タイヤサイズを変化させてテストを行ったが、このテスト結果と同じであった。
P カーカスプライ
Ks ビードコア組立体
K5 サイドウォールゴム
2 第1ドラム
3 第2ドラム
Pe カーカスプライの外端
T 空気入りタイヤ

Claims (6)

  1. ビードコアと前記ビードコアの外面からタイヤ半径方向外側に延びるビードエーペックスゴムとからなる一対のビードコア組立体、前記一対のビードコア組立体間を延びかつ両端部が前記ビードコア組立体の廻りで折り返されるカーカスプライ、及び、一対のサイドウォールゴムを含む空気入りタイヤを製造するための空気入りタイヤの製造方法であって、
    円筒状のドラム本体を有する第1ドラムの外周面上にシート状の前記カーカスプライを巻き付ける工程、
    前記カーカスプライのドラム軸心方向の外端よりも内側かつドラム半径方向外側に前記一対のビードコア組立体をドラム半径方向に起立状態でセットする工程、
    前記一対のビードコア組立体の廻りで前記カーカスプライの前記両端部を折り返して、前記カーカスプライの前記外端を前記起立状態の一対のビードコア組立体のそれぞれの外側面に貼り付ける第1貼付工程、
    円筒状の第2ドラムの外周面上に前記一対のサイドウォールゴムを巻き付ける工程、及び、
    前記一対のサイドウォールゴムを前記カーカスプライのドラム半径方向内側に挿入した前記一対のサイドウォールゴムを前記一対のビードコア組立体の廻りで折り返して前記カーカスプライに貼り付ける第2貼付工程を含む、
    空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記第1ドラムと前記カーカスプライとの間に隙間を設ける工程と、
    前記隙間に、前記一対のサイドウォールゴムが巻き付けられた前記第2ドラムを挿入する工程とを含む、請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記第2ドラムを挿入する工程の後に、前記一対のサイドウォールゴムを把持しつつ前記第2ドラムを引き抜く工程を含む、請求項2記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記隙間を設ける工程は、前記第1ドラムの前記外周面をドラム半径方向内側に移動させる、請求項2又は3に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 前記第1ドラムは、前記ドラム本体のドラム軸心方向の両側に折返し手段を具え、
    前記折返し手段は、ドラム軸心方向に移動可能なスライド部材と、前記スライド部材にドラム周方向に間隔を隔てて取り付けられかつ軸方向にのびる複数本の揺動アームとを含み、
    前記揺動アームは、放射状に立ち上がり可能にその一端が前記スライド部材に枢着されかつ他端にローラが回動自在に枢支される、請求項1ないし4のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  6. 前記第1貼付工程及び前記第2貼付工程は、前記折返し手段によって前記カーカスプライ及び前記一対のサイドウォールゴムが折り返される、請求項5記載の空気入りタイヤの製造方法。
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