JP2001246411A - 熱延鋼帯の冷却装置と、その冷却方法 - Google Patents

熱延鋼帯の冷却装置と、その冷却方法

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JP2001246411A JP2000056219A JP2000056219A JP2001246411A JP 2001246411 A JP2001246411 A JP 2001246411A JP 2000056219 A JP2000056219 A JP 2000056219A JP 2000056219 A JP2000056219 A JP 2000056219A JP 2001246411 A JP2001246411 A JP 2001246411A
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貞則 今田
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善道 日野
Toru Minote
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  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、最終仕上げ圧延機を出てから巻き取
り機に至るまでのランナウトテーブルにおいて張力がか
からない鋼帯を安定して強冷却する熱延鋼帯の冷却装置
と、その冷却方法を提供する。 【解決手段】複数の回転するローラテーブル8上を鋼帯
11が搬送されるランナウト3で、ローラテーブル間に
鋼帯と直近の位置に冷却水を噴射する下面冷却ノズル群
9を設置し、この下面冷却ノズル群と相対する位置に、
ライン上から昇降可能な上面冷却ノズル群10を昇降可
能に設置し、これらノズルから鋼帯に対して上下対称に
冷却水を噴射し、上下からくる冷却水流が合流するほぼ
中央部に鋼帯を通過させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間圧延された高
温鋼帯を冷却するための冷却装置と、その冷却方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、熱延鋼帯は、加熱炉においてス
ラブを所定温度に加熱し、加熱されたスラブを粗圧延機
で所定厚みに圧延して粗バーとなし、ついでこの粗バー
を複数基のスタンドからなる連続熱間仕上げ圧延機にお
いて所定厚みの鋼帯となす。そして、この熱延鋼帯をラ
ンナウトテーブル上の冷却スタンドにおいて冷却した
後、巻き取り機で巻き取ることにより製造される。
【0003】このような圧延された高温の鋼帯を連続的
に冷却するランナウトの冷却装置では、第1に鋼帯の通
板性が考慮されている。たとえば、鋼帯の上面冷却をな
すため、円管状のラミナー冷却ノズルから鋼帯搬送用の
ローラテーブル直上に、この幅方向に亘って直線状に複
数のラミナー冷却水を注水している。一方、鋼帯の下面
冷却として、ローラテーブル間にスプレーノズルが設け
られ、ここから冷却水を噴射する方法が一般的である。
【0004】したがって、このような冷却形態では鋼帯
の上下面の冷却が厳密には上下対称とならず、特に上面
側の冷却は間欠的になり、急速な冷却(たとえば、板厚
3mmで冷却速度200℃/s以上)はほぼ不可能であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら近年は、
結晶粒径が細かい熱延鋼帯が、加工性に優れることと、
低Cepでも強度が高いこと等から求められており、そ
のための急速な冷却(強冷却)が必要となっている。
【0006】このように、熱延鋼帯に対して急速冷却を
行うにあたって、従来の冷却装置では以下のような問題
がある。すなわち、鋼帯の上下面で冷却水がかかる冷却
開始位置が一致しないために、材質の不均一化につなが
る虞れがある。また、特に上面は鋼帯のパスラインを上
下に振動させないようにするために、間欠的な冷却や、
冷却水の衝突圧に制限があって強冷却が実現できなかっ
た。
【0007】また、圧延機を抜けた鋼帯の先端は巻き取
り機に巻き取られるまでは無拘束の状態で走行するの
で、鋼帯先端部付近を強冷却しようとすると先端の振動
を増大させ安定通板を確保することは不可能であった。
【0008】そこで、特開平6−328117号公報に
開示されているように、鋼帯の先端における冷却水の上
下水量比を、下面の水量を増やす冷却をなし、先端の通
板を安定化する方法が提案されている。
【0009】しかしながら、この方法では、冷却水量比
を変えると上下面に対する冷却がアンバランスとなり、
特に急速な冷却が必要な場合には上下水量比の制約から
強冷却を実現することが難しかった。
【0010】そしてまた、鋼帯の先端部と中央部付近と
では冷却状態が異なってしまい材質の不均一が避けられ
ない。特に、下面側の冷却が弱くなるので、材質的に必
要な強冷却(たとえば、板厚3mmで冷却速度200℃
/s以上)の実現が困難であった。
【0011】なお、垂直に搬送されるラインスピードが
比較的遅い(max100mpm)鋼帯の冷却装置とし
て、特許登録番号1232919号公報では、鋼帯の表
裏面に近接してノズル内径の10〜20倍の中心間隔を
有するとともに、千鳥状に配置したスポットノズルから
5m/s以上の流体で噴射させる急速冷却方法が提案さ
れている。
【0012】この冷却方式では、鋼帯の搬送速度が遅い
ため千鳥状に配置した近接ノズルでも急速冷却が可能で
あるが、たとえば600mpm以上の速い搬送速度であ
ると千鳥状に配置したノズルのパターンに対応したすじ
状の冷却ムラが発生してしまい、均一な冷却は困難であ
る。
【0013】また、特許登録番号2898873号公報
では、柱状冷却水の衝突位置を長手方向に揃えてノズル
を碁盤目状に配置し、長手方向のノズル間の干渉を少な
くする方法が提案されているが、この方式でも柱状冷却
水のノズルとノズルの幅方向の中央部付近にすじ状のム
ラが発生する問題があった。
【0014】本発明は、上記の事情を考慮してなされた
ものであり、その目的とするところは、最終仕上げ圧延
機を出てから巻き取り機に至るまでのランナウトテーブ
ルにおいて張力がかからない鋼帯を安定して強冷却する
熱延鋼帯の冷却装置と、その冷却方法を提供しようとす
るものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる問題点
を解決するためになされていて、複数の回転するローラ
テーブル上を鋼帯が搬送されるランナウトで、ローラテ
ーブル間に鋼帯と直近の位置に冷却水を噴射する下面冷
却ノズル群を設置し、この下面冷却ノズル群と相対する
位置に、望ましくはライン上から昇降可能に上面冷却ノ
ズル群を設置し、これらノズル群から鋼帯に対して上下
対称に冷却水を噴射し、上下からくる冷却水流が合流す
るほぼ中央部に鋼帯を通過させる。
【0016】鋼帯と冷却水が最初に接触する第1列目の
冷却ノズルは、幅方向の冷却均一性を確保するためにス
リット状の冷却水流あるいは擬似スリット流を供給す
る。たとえば柱状水流であれば、そのノズルを幅方向に
密に配置し、鋼帯側から見たとき冷却水の流れが幅方向
には切れ目のないような水流状態とする。
【0017】そして、冷却水の衝突速度が少なくとも鋼
帯の通板速度よりも速い状態となるように、第1列目冷
却ノズルの冷却水流速を調整する。第2列目以降の冷却
ノズルでは、第1列目で冷却した鋼帯に面平均で水量密
度2000L/minm以上、望ましくは3000L
/minm以上の冷却水を上下から衝突圧力がほぼ
同じになるように噴射しながら、その中を鋼帯を通過さ
せて連続的に強冷却を行う。
【0018】以上のごとき冷却装置と冷却方法を採用す
ることにより、上下に対称な急速冷却が可能となり、こ
のオンラインの冷却によって結晶粒径の微細な熱延鋼帯
の安定した製造が可能となる。
【0019】その結果、冷却中の上面と下面との冷却条
件を全く同じにでき、冷却中の曲がりや冷却後の残留応
力の発生を少なくできるばかりか、鋼帯の長手方向と、
幅方向、厚み方向に結晶粒径が揃った均質な熱延鋼帯の
安定した製造ができる。
【0020】また、鋼帯の先端通過と同時に強冷却を開
始することができ、張力がかからない状態で冷却水の流
体圧によって鋼帯のパスラインが安定する。鋼帯が巻き
取り機に巻き取られる前の張力がかからない状態におい
て、効率のよい冷却をなす。張力がかかった鋼帯中央部
と同じ冷却条件で注水と冷却が可能であり、材質が上下
に均一かつ長手方向に亘って均一である。したがって、
製品の歩留まりが高く、鋼帯の品質が安定する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。図1は、熱延鋼帯の製造設備を
概略的に示し、図2は、冷却装置を概略的に示す。
【0022】粗圧延機で圧延された粗バー1は鋼帯搬送
路をなすローラテーブル上を搬送されて、連続的に7つ
の連続仕上げ圧延機2で所定の厚みまで圧延された後、
最終仕上げ圧延機2Eの後方のランナウトテーブル3に
導かれる。このランナウトテーブル3の一部は冷却装置
5を構成していて、ここで冷却されたあと、後方の巻き
取り機4で巻き取られ熱延コイルとなる。
【0023】上記ランナウトテーブル3における最終仕
上げ圧延機2Eと冷却装置5との間には、鋼帯温度計6
とγ線の板厚計7が設置されている。図2に示すよう
に、上記冷却装置5は、この配置スペース内に長手方向
に約900mmピッチで、直径400mmの回転する鋼
帯搬送用のローラテーブル8が配置され、鋼帯搬送路を
構成している。すなわち、これらローラテーブル8は鋼
帯11下面側に位置している。
【0024】上記ローラテーブル8の相互間に、複数の
冷却ノズル9aを整然と並べてなる下面冷却ノズル群9
が設けられている。これら下面冷却ノズル群9は長手方
向に、冷却装置5の実質長さとして延べ9.5mに亘っ
て設けられている。
【0025】一方、冷却装置5における搬送鋼帯11の
上面側には、鋼帯搬送路を介して下面冷却ノズル群9と
対応する位置に、複数の冷却ノズル10aを縦横整然と
並べてなる上面冷却ノズル群10が設けられている。こ
の上面冷却ノズル群10の設置高さは、鋼帯11の上面
と上面冷却ノズル群10端部との距離が、下面冷却ノズ
ル群9端部と鋼帯11の下面との距離に等しくなるよう
に調整可能である。
【0026】冷却装置5が作用しない非冷却時は、上面
冷却ノズル群10をライン上方約500mmの位置まで
上昇させ、これらを鋼帯11から退避させるようになっ
ている。通常の、鋼帯11に対する冷却作用時には、上
下両面の冷却ノズル群10,9先端相互間隔が鋼帯の板
厚+100mmとなるように設定している。
【0027】ここで上面冷却ノズル群10の冷却水噴射
タイミングは、冷却の応答性をより向上させるため鋼帯
11の先端通過と連動して上流側の上面冷却ノズル群1
0から順次下降を開始し、冷却水を噴射開始するように
なっている。
【0028】この冷却装置5は、相対する下面冷却ノズ
ル群9と上面冷却ノズル群10を1つの制御バルブ、も
しくは上下それぞれの2つの制御バルブでオン−オフ可
能なバンク(ユニット)として、22バンクで構成され
ている。
【0029】また、上下面冷却ノズル群10,9と鋼帯
11とが接触することを避けるためにスノコ状のガイド
12がノズルの噴射口と鋼帯11との間に設けられてお
り、各バンクの上面冷却ノズル群10に設けられたスノ
コ状ガイド12は隣同士で位置がずれていて、独立して
昇降した場合に互いに接触することはない。
【0030】つぎに、このようにして構成される冷却装
置5における冷却水の噴射状況と、流れ状況および冷却
状況について詳細に説明する。
【0031】最終仕上げ圧延機2Eを出た鋼帯11が上
下面冷却ノズル群10,9の第1列目の冷却ノズル10
a,9aによって最初に冷却される部分は、幅方向に切
れ目がない液膜状の流れ、すなわちフラットラミナー冷
却を受ける。この部分の冷却方式をなすには、第1列目
の冷却ノズル10a,9aが鋼帯11の幅方向に沿って
一直線状に並んでいることが必要である。
【0032】すなわち、この冷却装置5では、鋼帯11
の搬送速度が600mpm〜1300mpmの高速であ
るために、冷却水と鋼帯との間に別の介在物が全く存在
せず冷却水が直接鋼帯を濡らして互いの接触が完全とな
り、鋼帯と冷却水との熱伝達が核沸騰状態となる。この
状態では熱流束が高く、急速冷却(強冷却)が可能であ
る。
【0033】これに対して、鋼帯と冷却水との間に安定
した蒸気の膜が常時介在する膜沸騰状態では、熱流束が
核沸騰状態と比較して極端に小さくなってしまう。その
結果、急速冷却(強冷却)を実現できない。
【0034】この膜沸騰状態は鋼帯の表面温度が高い場
合、冷却水の水量密度が低いときに発生し、また、核沸
騰状態は鋼帯表面温度が低い場合、冷却水の水量密度が
高いときに発生する。
【0035】高温の鋼帯が速く移動する条件下、たとえ
ば移動速度が10m/sを超えるような状態では、蒸気
膜が安定的に存在し易く膜沸騰状態となるため冷却効果
が弱く、一旦、この膜沸騰が発生すると、膜沸騰の部分
を核沸騰に遷移させることは難しい。
【0036】したがって、冷却を促進させるためには冷
却水と鋼帯とを積極的に接触させる必要があり、蒸気膜
を破って鋼帯と冷却水との接触を増やすよう、冷却水を
噴射供給して核沸騰状態へ移行させることが効果的であ
る。
【0037】そこで、種々の鋼帯の厚みや異なる搬送速
度で、幅方向に一直線状に核沸騰状態を開始する条件を
鋭意検討した結果、以下の条件を満足すれば、核沸騰状
態の開始ラインを幅方向に一定にできることが判明し
た。
【0038】第1に、鋼帯と冷却水とが最初に接触を開
始する位置において、冷却水が幅方向に擬似スリットラ
ミナー状で、接触開始点が幅方向にほぼ1つの直線状で
あることと、冷却水の衝突速度が鋼帯の搬送速度と同程
度以上の速度とする。
【0039】なお、冷却水が幅方向に擬似スリットラミ
ナー状とは、冷却水がノズルから出た直後では幅方向に
不連続であるが、その冷却水が鋼帯に到達する段階で幅
方向に切れ目なく連続する流れとなる状態を言う。冷却
水を噴射するノズルは、構造上、幅方向に1つの連続し
たスリットとすることが難しく、幅方向に複数の分割構
造となるのが普通であり、この点から擬似スリットラミ
ナー状を得るには有効である。
【0040】図3(A)は、本発明のように、第1列目
の冷却ノズル10aから供給される冷却水が鋼帯11と
最初に接触を開始する位置で、冷却水が幅方向に擬似ス
リットラミナー状となす状態の冷却の様相を模式的に示
す。
【0041】図4(A)は、従来の、たとえば円管ラミ
ナーaを鋼帯11の幅方向に沿って所定のピッチとなる
よう間欠的に配置した場合の冷却の様相を模式的に示し
たものである。
【0042】各図(B)には、それぞれの冷却ノズル1
0a,aを通りぬけて鋼帯11に到達した段階での鋼帯
幅方向における温度分布を示している。なお、いずれの
場合も鋼帯の搬送速度は600mpmであって、冷却水
の鋼帯接触時の流速は約10m/sである。
【0043】図4(B)に示す、従来の幅方向に間欠的
な円管ラミナーノズルaを用いた場合では、ノズルとノ
ズルの中央付近に蒸気膜(膜沸騰状態)によるすじ状の
高温部が下流側に残留してしまう。これに対して、図3
(B)に示す、冷却水が幅方向にほぼ1つの直線状であ
る場合には、冷却開始点は幅方向に均一な核沸騰状態と
なるので、すじ状の高温部がなくフラットな温度分布が
形成される。
【0044】なお、この擬似ラミナー状を得る冷却ノズ
ルは、図5(A)に示すように、たとえば板幅方向に一
定隙間の冷却水噴射口を有するフラットラミナーノズル
A1であってもよく、図5(B)に示すように、幅方向
に密に円管を配置した高密度円管ラミナーノズルA2で
あってもよい。
【0045】また、図5(C)に示すように、多孔が設
けられる冷却ボックスタイプのノズルA3であってもよ
く、図5(D)に示すように、ラミナーノズルを複数、
互いに重ねて並設したタイプのノズルA4であってもよ
い。
【0046】円管ラミナーノズルA2あるいは多孔の冷
却ボックスノズルA3で擬似ラミナー流と見なされるた
めには、冷却水の噴流の直径をdとすると、その噴流間
の距離が10dか、望ましくは5d未満となるように、
幅方向に密に成形する必要がある。
【0047】また、冷却水の衝突速度を鋼帯11に対す
る搬送速度よりも速くする必要条件は、次のように説明
される。壁に直角方向から衝突した水は、その方向を変
えて鋼帯の進行方向に並行な流れと対向する流れに分流
するが、そのとき冷却水の衝突速度が鋼帯の搬送速度以
上あれば、分流した冷却水流が幅方向に均一な核沸騰状
態となる。
【0048】こうして第1列目の冷却ノズル10a,9
aで核沸騰状態で冷却された鋼帯11は、その表面温度
が急激に低下するため、第2列目以降の冷却ノズル10
a,9aは第1列目ほど幅方向に均等な擬似ラミナー冷
却でなくても、核沸騰状態の急速冷却が維持される。こ
れは、鋼帯表面温度の低下にともなって少ない水量密
度、あるいは間欠的な円管ラミナー流下でも核沸騰状態
を維持し易くなるためである。
【0049】したがって、第2列目以降の冷却ノズルは
勿論、第1列目同様に擬似ラミナー流構造のものを採用
してもよいが、水量が膨大となり経済的ではないので、
水量密度が擬似ラミナーよりも少ない冷却方式、たとえ
ばスプレーノズル、円管ラミナーノズルや導管付噴流冷
却など経済的に適したノズルを用いてもよい。ただしこ
の場合、水量密度は2000L/minm以上、望
ましくは3000L/minm以上で冷却しないと
再度、膜沸騰状態が再現されることもあるので、本発明
では第4列目までは擬似ラミナー流をなすノズルを配置
している。
【0050】この実施の形態では、第2バンク以降も第
1バンクと同じ冷却ノズルの構成、すなわち前4列がス
リットラミナーノズルで、その後が円管ラミナーノズル
に構成しているが、これは鋼帯の冷却パターンを柔軟に
変更できるように、第2バンク以降も第1バンクと同じ
ノズル構成となっている。しかしながら、連続的に冷却
する場合には、第2バンク以降は全て円管ラミナーノズ
ルにする、あるいはスリットラミナーノズルの本数を少
なくすればよい。
【0051】また、いわゆる2段冷却と呼ばれる、途中
で一旦冷却を停止する冷却方式があって、冶金学的に中
間で温度を保持するような冷却では、たとえば第1バン
クと第3バンクで冷却水を噴射するが、第2バンクでは
冷却水の噴射を停止する不連続的な冷却(間欠的な冷却
とも呼ばれる)をなす。
【0052】この場合は、第3バンクの最初では鋼帯表
面温度が復熱によって上昇しているので、このバンクの
第1列目のノズルは鋼帯幅方向に連続した流れとなる擬
似フラットラミナーノズルを備えなければならない。
【0053】なお、多数バンクを備えて鋼帯を連続冷却
する冷却装置においては、どのバンクで鋼帯温度が復熱
により上昇するのか、種々の場合が考えられるので、望
ましくは全バンクの第1列目のノズルは鋼帯幅方向に連
続した流れとなる擬似フラットラミナーノズルを備える
こととし、第2列目以降のノズルは鋼帯幅方向に不連続
な流れとなる円管ラミナーノズルを備えればよい。
【0054】つぎに、冷却する際の手順について説明す
る。最終仕上げ圧延機2Eから搬出された鋼帯11が、
その先端が冷却装置5を通過するとほぼ同時にタイミン
グを合わせ、上下面冷却ノズル群10,9において冷却
水の噴射を開始する。
【0055】これは、先端が通過する前に冷却水を噴射
すると、冷却水が鋼帯先端の通過の抵抗となり、先端の
通板を阻害する虞れがあるからである。しかしながら、
一旦先端が通過した後は上からの冷却水の圧力と下から
の冷却水の圧力のバランスによって鋼帯のパスラインが
一定に保たれるので、張力がかからない状態でも鋼帯の
通板は安定しており、鋼帯に対して均一な強冷却が施さ
れる。
【0056】上述したように、上下面冷却ノズル群1
0,9先端と鋼帯11上下面との距離を約50mmに設
定したが、これは以下の理由による。すなわち、冷却ノ
ズル10a,9a先端と鋼帯11との距離をより離間す
れば、冷却水の勢いがノズル先端と鋼帯との間に存在す
る流体(冷却水)によって吸収されてしまい弱まる。逆
に、冷却ノズル10a,9aと鋼帯11との距離をより
接近させれば、冷却水の勢いが強まるために、鋼帯は上
面から噴射される冷却水から受ける面圧と下面から受け
る面圧とがバランスする位置を通過して、鋼帯の振動や
片寄った走行を矯正しセンタリングする効果が働く。
【0057】そこで、冷却水が確実に鋼帯11に到達
し、鋼帯を効率よく冷却するためには、冷却ノズル10
a,9a先端と鋼帯との距離をあまり離すことができな
い結果となる。この距離は、冷却ノズルがたとえば円管
ラミナーノズルであって、ラミナー流のノズル出口の直
径が2〜5mm程度であれば、30〜100mmが好ま
しい。
【0058】100mm以上では、冷却水流の勢いが弱
まって強冷却が不可能になる。逆に、30mm以下に近
づき過ぎると、冷却水の行き場がなくなり良好な水流が
得難くなる。したがって、急冷却が不可能となり、ある
いは冷却水の流れが鋼帯の中央部と端部とで大きく異な
って冷却ムラが発生する。なお、これは冷却ノズル形式
によって異なるので、その条件は上記の限りではない。
【0059】さらに、通板性を安定させるために、冷却
装置5の入り側あるいは出側に昇降可能な回転駆動ロー
ルを設けて、通板安定性確保を図ってもよい。鋼帯の搬
送速度が速いので、入り側のロールは冷却水の漏出を防
止する効果より、むしろ通板安定性への寄与が大であ
る。
【0060】以上の冷却装置5を備えた圧延設備におい
て、仕上げ板幅1500mm、仕上げ板厚3mmの鋼帯
を速度650mpmで通過させた。そのとき、鋼帯11
は先端から後端まで安定して冷却装置5を通過し、所定
の冷却が行われた。当然、疵の発生もなかった。
【0061】その結果、ほぼ先端から後端まで一定した
結晶粒径が微細な熱延鋼帯を安定して製造できた。先端
から後端まで、幅方向全幅に亘って巻き取り温度の変動
は15℃以内であって、安定した冷却が実現された。そ
の温度履歴から冷却速度を推定すると、500℃/sの
冷却がなされることになる。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、以下に述べるような効
果を奏する。
【0063】(1)鋼帯の先端から後端に至るまで均一
な冷却条件で冷却が可能となり、特に鋼帯の長手方向と
幅方向で均一な急速冷却が可能となった。その結果、材
質変動による鋼帯の先端部やエッジ部の切り捨て代が少
なく、歩留まりが高い。
【0064】(2)鋼帯が無張力の状態で冷却装置を通
過していても、鋼帯の走行が安定しているので、詰まり
や操業停止のトラブルが少ない。
【0065】(3)鋼帯先端が巻き取り機に巻き付くま
での通板が不安定な状態においても、冷却装置内での通
板が安定し、幅方向と長手方向に均一な冷却が得られ
る。その結果、材質が一定で巻き取り機における巻取り
歩留まりが高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す、圧延設備の概略
の構成図。
【図2】同実施の形態の、冷却装置の概略の構成図。
【図3】同実施の形態を示す、擬似スリットラミナー流
で冷却した場合の、鋼帯上の冷却水の流動様相を説明す
る図と、冷却後の温度分布図。
【図4】従来の円管ラミナー流で冷却した場合の、鋼帯
上の冷却水の流動様相を説明する図と、冷却後の温度分
布図。
【図5】他の実施の形態の、擬似ラミナー流を得る互い
に異なる構造の冷却ノズルを説明する図。
【符号の説明】
2E…最終仕上げ圧延機、 3…ランナウトテーブル、 4…巻き取り機、 5…冷却装置、 8…ローラテーブル、 9…下面冷却ノズル群、 10…上面冷却ノズル群、 11…鋼帯。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日野 善道 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 簑手 徹 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定間隔を存して配置され熱延鋼帯を搬送
    する複数のローラテーブルからなる鋼帯搬送路と、 この鋼帯搬送路のローラテーブル相互間で、かつ鋼帯搬
    送路に搬送される鋼帯と直近の位置に設けられ、鋼帯の
    下面に冷却水を噴射して冷却する下面冷却ノズル群と、 この下面冷却ノズル群と上記鋼帯搬送路を介して相対す
    る鋼帯搬送路上面側に設けられ、鋼帯の上面に冷却水を
    噴射して冷却する上面冷却ノズル群とを具備した熱延鋼
    帯の冷却装置において、 上下面冷却ノズル群における、鋼帯と最初に冷却水を接
    触させる少なくとも第1列目の冷却ノズルは、スリット
    状の冷却水流あるいは擬似スリット流となるように冷却
    水を供給するとともに、この冷却ノズルから噴射する冷
    却水の衝突速度が鋼帯の搬送速度よりも速くなるように
    冷却噴出流速を調整し、第2列目以降の冷却ノズルは水
    量密度2000L/minm以上の冷却水を供給す
    ることを特徴とする熱延鋼帯の冷却装置。
  2. 【請求項2】上記上面冷却水ノズル群は昇降可能である
    ことを特徴とする請求項1記載の熱延鋼帯の冷却装置。
  3. 【請求項3】鋼帯搬送路に搬送される鋼帯の下面に下面
    冷却ノズル群から冷却水を噴射し、この下面冷却ノズル
    群と鋼帯搬送路を介して相対する鋼帯搬送路上面の上面
    冷却ノズル群から鋼帯の上面に冷却水を噴射する熱延鋼
    帯の冷却方法であり、 上下面冷却ノズル群における、鋼帯と冷却水が最初に接
    触する少なくとも第1列目の冷却ノズルから、スリット
    状の冷却水流あるいは擬似スリット流となるように冷却
    水を供給し、この冷却ノズルから噴射する冷却水の衝突
    速度が鋼帯の搬送速度よりも速くなるように冷却噴出流
    速を調整し、第2列目以降の冷却ノズルは水量密度20
    00L/minm以上の冷却水を噴射することを特
    徴とする熱延鋼帯の冷却方法。
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