JP2001242722A - 画像形成装置用部材の製造方法 - Google Patents

画像形成装置用部材の製造方法

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JP2001242722A
JP2001242722A JP2000056103A JP2000056103A JP2001242722A JP 2001242722 A JP2001242722 A JP 2001242722A JP 2000056103 A JP2000056103 A JP 2000056103A JP 2000056103 A JP2000056103 A JP 2000056103A JP 2001242722 A JP2001242722 A JP 2001242722A
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coating
powder particles
electrostatic
resin
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Akira Shimada
明 島田
Minoru Shimojo
稔 下條
Hidekazu Matsuda
秀和 松田
Atsushi Tanaka
篤志 田中
Tsunenori Ashibe
恒徳 芦邊
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子写真装置用の転写部材、感光体部材の表面
に粉体粒子を塗布する際に、これらの被塗布部材を傷つ
けることなく塗布する方法を提供する。 【解決手段】粉体粒子を塗布する際に、粉体静電塗装装
置を用いて、該粉体粒子を荷電電極により帯電させ、該
荷電電極と接地された被塗布物間に直流電界を形成する
ことにより、静電気力で該粉体粒子を該被塗布物に付着
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー、FAX等、電子写真方式を用いた画像形成装置用部
材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を応用した画像形成装置
は、カラー画像情報や多色画像情報の複数の成分色画像
を順次積層転写してカラー画像や多色画像を合成再現し
た画像形成物を出力するカラー画像形成装置や多色画像
形成装置、またはカラー画像形成機能や多色画像形成機
能を具備した画像形成装置として有効である。
【0003】画像形成装置に用いる転写部材および感光
体部材においては、良好な転写効率を実現し、画像濃度
不足、画像の中抜け、部材のクリーニング不良等の問題
を防止するため、部材表面においてトナーとの離型性を
有することが課題となる。
【0004】転写部材、感光体部材のトナー離型性を向
上させる有効な手段としては、部材表面へ潤滑性附与粒
子を塗布する方法が知られている。潤滑性附与粒子と
は、四フッ化エチレン樹脂、三フッ化塩化エチレン樹
脂、フッ化ビニリデン樹脂、フッ化炭素等のフッ素系化
合物、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、シリコーンエ
ラストマーなどのシリコーン系の化合物、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ナ
イロン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、及びこれ
らの混合物、シリカ、アルミナなどの無機物等が知られ
ている。
【0005】例えば、特開平7−23459号公報で
は、シリカやポリエステル樹脂を基材とし平均粒径がト
ナーの平均粒径の半分以下である粒子を、中間転写手段
の表面に固着させてなる画像形成装置が開示されてい
る。
【0006】これら粉体粒子の塗布方法としては、例え
ば、該特開平7−23459号公報では、中間転写ドラ
ムに摩擦部材を当て、その接触部分に粒子を混入させ、
摩擦接触により固着させる方法が開示されている。又、
特開平7−271142号公報及び特開平7−2712
62号公報では、中間転写ベルト若しくは転写ベルトに
対して、回転駆動するブラシにより潤滑附与粒子を塗布
する方法が述べられている。上述の方法における共通点
は、塗布部材による接触塗布という点である。すなわ
ち、ブラシ、弾性材ローラーあるいは不織布等の塗布部
材に高潤滑性粉体を付着させ、これを被塗布物である転
写部材、感光体部材に直接接触・摺擦させて塗布せしめ
る方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述したようなブラ
シ、ローラー、不織布等による接触・摺擦の方法は、被
塗布物である転写部材、感光体部材に対して傷あるいは
亀裂を与える可能性がある。これは画像欠陥の要因とな
り、又、傷を起点としたクラックの発生など、転写部
剤、感光体部材の耐久性に対して悪影響が懸念される。
【0008】さらに、生産現場において連続塗装を行う
場合、塗布部材であるブラシ、ローラー、不織布への粉
体粒子付着の蓄積、ならびに摺擦による塗布部材の劣化
は、塗布性能の不安定要因となり、結果として製造コス
ト増につながる。
【0009】更に、接触塗布方式では、過不足ない塗布
量の微調整が困難であるため、塗布量不足により転写部
材、感光体部材の転写効率向上が十分に達成できないケ
ース、あるいは過剰塗布による原材料ロス、粉塵による
製造現場の環境悪化、過剰量の粉体粒子が部材より剥離
することによる画像形成装置内部の汚染等、更には同一
ワーク上における塗布量ムラ、連続生産の際のワーク間
における塗布量ムラ等の弊害が懸念される。
【0010】本発明の課題は、前記の問題を解決した画
像形成装置用部材の製造方法を提供することにある。す
なわち、転写部材、感光体部材の表面に粉体粒子を塗布
する際、被塗布部材を傷つけることなく、塗布量の微量
調整が可能であり、低コストで均一・安定かつ効率的な
塗布が可能な粉体静電塗装装置を用いて画像形成装置用
部材を製造する。
【0011】
【課題を解決するための手段】したがって、上記の課題
を解決するための本発明は、電子写真方式による画像形
成装置における帯電工程に使用される写真感光体部材及
び転写工程に使用される転写部材の製造方法において、
該電子写真感光体部材及び/又は転写部材の表面が少な
くともトナー離型性の付与を目的とした微小な粉体粒子
によって塗布・被覆されており、該粉体粒子の塗布・被
覆において、該粉体粒子を荷電電極により帯電させ、該
荷電電極と接地された被塗布物間に直流電界を形成する
ことにより、静電気力で該粉体粒子を該被塗布物に付着
する粉体静電塗装装置を用いることとしている。ここで
いう粉体静電塗装装置とは、該粉体粒子を荷電電極によ
り帯電させ、更に該荷電電極と被塗布物間に直流電界を
形成することにより、静電気力で粒子を被塗布物に付着
する方式を用いた塗布装置をいう。
【0012】一般的に行われる粉体静電塗装とは、熱可
塑性あるいは熱硬化性の粉体塗料を用いて被塗布物上に
被膜を形成する際に、加熱・成膜を行う以前の粉体粒子
付着工程において使用される。これに対して、本発明に
おける粉体静電塗装は、粉体粒子の被塗布物への付着自
体が目的であり、成膜化を目的としていない。すなわち
本発明においては、粉体静電塗装装置の用い方として従
来とは異なる新規な利用方法を提案している。
【0013】本発明による粉体静電塗装装置を用いた塗
装法においては、従来の塗布部材による接触・摺擦塗布
法に比較して次のような利点がある。
【0014】第一に、被塗布物である転写部材、感光体
部材に傷をつける可能性がないために、傷による画像欠
陥や部材の耐久性劣化を防止できる。
【0015】第二に、粉体粒子塗布量を制御しうる因子
が、電圧値、ガン−被塗布物の距離、粉体粒子供給速
度、粉体粒子噴霧条件としての空気圧、回転霧化時の回
転速度など多様であるため、塗布量の微調整が可能とな
る。
【0016】第三に、静電気力を利用して粉体粒子を塗
装するため、塗着効率が良好で原料のロスが少なく、短
時間で塗布できる。
【0017】第四に、塗布部材であるローラー、ブラ
シ、不織布への粉体粒子付着の蓄積、又は塗布部材自体
の劣化による塗布精度低下の懸念がないため、製造時に
おけるメンテナンスの負荷が軽減され、安定した塗装が
可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明において述べる粉体静電塗
装の有効な具体例として、静電吹付け塗装方式及び静電
流動浸漬塗装方式を挙げることができる。静電吹付け塗
装の模式図を図1に示す。静電吹付け塗装は、霧化機構
により噴霧された噴霧粒子に荷電電極101で発生する
多量のマイナスイオン102を帯電させ、被塗布物10
3に向けて吐出・狙いうちする方法である。該霧化機構
としては、コロナ放電ガンを用いることが好ましい。
【0019】コロナ放電ガンを図2に示す。コロナ放電
ガンとは、荷電電極201から電圧をかけて、コロナ放
電による電場を利用して粉体粒子を帯電させるものであ
る。コロナ放電ガンには、粉体粒子を搬送するためのガ
ンホースが接続されており、これに更に、空気202の
みを搬送する少なくとも1本のエアホースがついている
ものが好ましい。エアホースにより、ガンホースからの
粉体粒子/空気の混合流203のガン口における吐出に
おいてパターンを拡散することによって、より最適な塗
布状態の制御が可能となる。
【0020】本発明における静電吹付け塗装において、
粉体粒子を霧化させる際の空気圧力としては150〜4
90kPa(0.5〜4.0kg/cm2)、更には1
50〜250kPa(0.5〜1.5kg/cm2)の
範囲が好適である。又、粉体粒子噴霧の手段として霧化
機構先端部の回転による遠心力を利用してもよく、回転
数としては500〜3000rpmの範囲が好適であ
る。更に、粉体粒子を帯電させるための電圧としては−
0.5〜−70KVの範囲、更には−0.5〜−50K
Vの範囲が適切である。電圧を大きくし過ぎると塗着量
が増大し、ガン移動速度、ガン距離など他の塗布量制御
因子による微調整が困難となる。又、ガン先端と被塗布
物間の距離は50〜350mmの範囲が好ましい。距離
が短すぎると、塗着量が増大し塗布量の微調整が困難に
なり、塗布むらを発生しやすい。逆に距離が長すぎる
と、周囲へ粉体粒子が飛散し、塗着量が不足し、十分な
転写効率効果を得られない場合がある。また、粉体粒子
の定量的な塗装を容易にするため、粉体定量供給装置を
粉体静電塗装装置に付設してもよい。
【0021】一方、静電流動浸漬塗装方式を用いても、
本発明における塗装を有効に行うことができる。静電流
動浸漬塗装の模式図を図3に示す。本方式では上部に開
口部を有するタンク301に粉体粒子を入れ、底部から
空気302を吹き上げると共に荷電電極303により電
圧を印加することにより、タンク上に帯電した粉体粒子
を浮遊させる。この浮遊粒子304中に接地した被塗布
物305を置き、静電気力により浮遊粒子304を被塗
布物305に付着させる。
【0022】本発明において塗布する粉体粒子は微小で
ある方がよく、具体的には粒子の比表面積が20〜50
0m2 の範囲であるものが好ましい。粉体粒子の材質と
しては例えば、四フッ化エチレン樹脂、三フッ化塩化エ
チレン樹脂、四フッ化エチレン六フッ化プロピレン樹
脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、二フッ
化二塩化エチレン樹脂及びそれらの共重合体、フッ化炭
素、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、シリコーンエラ
ストマーなどのシリコーン系の化合物、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、ナイロ
ン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、及びこれらの
化合物、混合物、シリカ、アルミナなどの無機物等の中
から1種あるいはそれ以上が適宜選択される。
【0023】本発明において、被塗布物である転写部
材、感光体部材の形態は、樹脂、ゴム等からなる弾性体
ベルト状でもよく、更に、アルミ、ステンレス、銅等の
金属や導電性樹脂等からなる剛体シリンダー状でもよ
い。
【0024】次に本発明を用いた中間転写体の製造方法
について説明する。
【0025】中間転写体は、例えば、ゴム、エラストマ
ー、樹脂よりなるベルト形状、又は導電性支持体上にゴ
ム、エラストマー、樹脂よりなる弾性層を有するローラ
ー形状からなる。これら弾性層上には、中間転写体にお
ける必須機能であるトナー離型性、適切な電気抵抗、耐
電圧性、電気容量、電荷保持能等を付与するため、1層
以上の被覆層を有することが多い。弾性層に使用される
ゴム、エラストマーとして、例えば、天然ゴム、イソプ
レンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ハイスチレンゴ
ム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロ
ピレン共重合体、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレ
ンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ニ
トリルゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、エピクロロ
ヒドリンゴム及びノルボルネンゴム、クロロスルホン化
ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、アクリロニトリル
ブタジエンゴム、シンジオタクチック−1,2−ポリブ
タジエン、多硫化ゴム、水素化ニトリルゴム及び熱可塑
性エラストマー(例えばポリスチレン系、ポリオレフィ
ン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド
系、ポリエステル系及びフッ素樹脂系)等からなる群よ
り選ばれる1種類あるいは少なくとも2種類を使用する
ことができる。
【0026】被覆層にトナー離型性を付与するための高
潤滑性粉体粒子として、例えば、四フッ化エチレン樹
脂、三フッ化塩化エチレン樹脂、四フッ化エチレン六フ
ッ化プロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリ
デン樹脂、二フッ化二塩化エチレン樹脂及びそれらの共
重合体、フッ化炭素、シリコーン樹脂、シリコーンゴ
ム、シリコーンエラストマーなどのシリコーン系の化合
物、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ア
クリル樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ
樹脂、及びこれらの混合物、シリカ、アルミナなどの無
機物等の中から1種あるいはそれ以上が適宜選択される
が、特に四フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレン六フ
ッ化プロピレン樹脂が好ましい。また、それらの添加剤
の形状や粒径は特に限定されるものではなく、どのよう
な形状でも使用でき、粒径も制限はないものの、分散
性、分離性や表面性を考慮すると、0.02μm〜50
μmの範囲のものが望ましい。また、必要に応じて潤滑
性を阻害しない範囲で表面処理を行ってもよく、諸特性
に問題を与えない範囲で分散剤を使用することもでき
る。
【0027】中間転写体の抵抗値を調節するためには、
弾性層または被覆層に導電材を添加してもよい。導電剤
としては、カーボン、導電性酸化チタン、アルミニウ
ム、ニッケル等が挙げられ、添加剤としては、界面活性
剤、過塩素酸塩等が挙げられる。
【0028】被覆層に用いる樹脂としては、例えばポリ
ウレタン樹脂、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポ
リ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合
体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル
酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合
体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−
アクリル酸オクチル共重合体およびスチレン−アクリル
酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エス
テル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン
−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−
クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロ
ニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系
樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体ま
たは共重合体)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、低分子量ポリエ
チレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、
シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリ
レート共重合体、キシレン樹脂、フッ素樹脂、ポリカー
ボネート、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂
及びこれらの共重合体や混合物等の樹脂が挙げられる。
また、ウレタンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ハイ
スチレンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、エチ
レン−プロピレン共重合体、ニトリルブタジエンゴム、
クロロプレンゴム、ブチルゴム、シリコンゴム、フッ素
ゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリ
ンゴム及びノルボルネンゴム等のゴム類も挙げることが
できる。
【0029】円筒状導電性支持体としては、アルミニウ
ム、鉄、銅及びステンレス等の金属や合金、カーボンの
粒子等を分散した導電性樹脂等が用いられ、その形状と
しては、前述した円筒状や、円筒の中心に軸を貫通した
もの、円筒の内部に補強を施したもの等が挙げられる。
【0030】次に感光体部材の1例として感光ドラムの
構成を述べる。感光ドラムは、例えば導電性支持体の上
に有機感光層を設けたものであり、必要に応じて両者間
にバリアー機能と接着機能を持つ下引層を設ける。導電
性支持体としては、例えば以下に示したものを使用する
ことができる。 (1)アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス、
銅などの金属 (2)ガラス、樹脂、紙などの非導電性支持体や前記
(1)の導電性支持体の表面にアルミニウム、パラジウ
ム、ロジウム、金、白金などの金属を蒸着もしくはラミ
ネートすることにより薄膜を形成したもの (3)ガラス、樹脂、紙などの非導電性支持体や前記
(1)の導電性支持体の表面に導電性高分子、酸化ス
ズ、酸化インジウムなどの導電性化合物の層を蒸着もし
くは塗布することにより形成したもの 下引層形成材料としては、通常、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、メチル
セルロース、カゼイン、ポリアミド、ニカワ、ゼラチン
などが用いられる。有機感光層は、電荷発生層と電荷輸
送層からなり、例えば電荷注入制御のために感光層の上
に保護層を設ける場合もある。電荷発生層は、電荷発生
物質を適当な結着剤に分散し、これを導電性支持体上に
塗工することにより形成することができる。電荷発生物
質としては、例えば以下のような物質が挙げられる。こ
れらの電荷発生物質は単独で用いてもよく、2種類以上
組み合わせて用いることもできる。 (1)モノアゾ、ビスアゾ、トリスアゾなどのアゾ系顔
料 (2)インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ系顔料 (3)金属フタロシアニン、非金属フタロシアニンなど
のフタロシアニン系顔料 (4)ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリ
レン系顔料 (5)アンスラキノン、ヒドロキノンなどの多環キノン
系顔料 (6)スクワリリウム色素 (7)ピリリウム塩、チオピリリウム塩類 (8)トリフェニルメタン系色素 また結着剤としては広範囲な結着樹脂から選択でき、例
えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ
アクリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹
脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹
脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、
フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、
スチレン−ブタジエン共重合樹脂、アルキッド樹脂、エ
ポキシ樹脂、尿素樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体樹脂などが挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。また、これらは、単独または共重合体ポリマー
として1種または少なくとも2種混合してもよい。ま
た、電荷発生層の膜厚は5μm以下、特に0.01μm
〜2μmの薄膜層とすることが好ましい。電荷発生層に
はさらに種々の増感剤を添加してもよい。電荷発生層は
主として電荷輸送物質と結着樹脂とを溶剤中に溶解させ
た塗料を塗工・乾燥して成形する。電荷輸送物質として
は各種のトリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン化合
物、スチルベン化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾ
ール系化合物、チアゾール系化合物、トリアリールメタ
ン系化合物などが挙げられる。また、結着樹脂としては
上述したものを用いることができる。
【0031】次に、転写部材、感光体部材を用いた画像
形成装置について説明する。
【0032】画像形成装置の一例の概略図を図4に示
す。図4は電子写真プロセスを利用したカラー画像形成
装置(複写機あるいはレーザービームプリンター)であ
る。
【0033】401は第5の画像担持体として繰り返し
使用される回転ドラム型の電子写真感光体(以下感光ド
ラムと記す)であり、矢示の時計方向に所定の周速度
(プロセススピード)をもって回転駆動される。
【0034】感光ドラム401は回転過程で、1次帯電
器402により所定の極性・電位に一様に帯電処理さ
れ、次いで不図示の像露光手段403(カラー原稿画像
の色分解・結像露光光学系、画像情報の時系列電気デジ
タル画素信号に対応して変調されたレーザービームを出
力するレーザースキャナによる走査露光系等)による画
像露光を受けることにより目的とするカラー画像の第1
の色成分像(例えばイエロー色成分像)に対応した静電
潜像が形成される。
【0035】次いで、その静電潜像が第1の現像器(イ
エロー色現像器441)により第1色であるイエロート
ナーYにより現像される。この時第2〜第4の現像器
(マゼンタ色現像器442、シアン色現像器443、ブ
ラック色現像器444)の各現像器は作動−オフになっ
ていて感光ドラム401には作用せず、上記第1色のイ
エロートナー画像は上記第2〜第4の現像器により影響
を受けない。
【0036】中間転写ベルト420は時計方向に感光ド
ラム401と同じ周速度をもって回転駆動されている。
【0037】感光ドラム401上に形成坦持された上記
第1色のイエロートナー画像が、感光ドラム401と中
間転写ベルト420とのニップ部を通過する過程で、1
次転写ローラ462から中間転写ベルト420に印加さ
れる1次転写バイアスにより形成される電界により、中
間転写ベルト420の外周面に順次中間転写(1次転
写)されていく。
【0038】中間転写ベルト420に対応する第1色の
イエロートナー画像の転写を終えた感光ドラム401の
表面は、クリーニング装置413により清掃される。
【0039】以下、同様に第2色のマゼンタトナー画
像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナ
ー画像が順次中間転写ベルト420上に重ね合わせて転
写され、目的のカラー画像に対応した合成カラートナー
画像が形成される。
【0040】463は2次転写ローラで、2次転写対向
ローラ464に対応し平行に軸受させて中間転写ベルト
420の下面部に離間可能な状態に配設してある。
【0041】第1〜第4のトナー画像の感光ドラム40
1から中間転写ベルト420への順次重畳転写のための
1次転写バイアスは、トナーとは逆極性(+)でバイア
ス電源429から印加される。その印加電圧は例えば+
100V〜+200kVの範囲である。
【0042】第1〜第3色のトナー画像の感光ドラム4
01から中間転写ベルト420への1次転写工程におい
て、2次転写ローラ463及び中間転写ベルトクリーナ
408は中間転写ベルト420から離間することも可能
である。
【0043】中間転写ベルト420上に転写された合成
カラートナー画像の第2の画像担持体である転写材Pへ
の転写は、2次転写ローラ463が中間転写ベルト42
0に当接されると共に、給紙ローラ411から中間転写
ベルト420と2次転写ローラ463との当接ニップに
所定のタイミングで転写材Pが給送され、2次転写バイ
アスがバイアス電源428から2次転写ローラ463に
印加される。この2次転写バイアスにより中間転写ベル
ト420から第2の画像担持体である転写材Pへ合成カ
ラートナー画像が転写(2次転写)される。トナー画像
の転写を受けた転写材Pは定着器415へ導入され加熱
定着が行われる。
【0044】転写材Pへの画像転写終了後、中間転写ベ
ルト420にはクリーニング用帯電部材408が当接さ
れ、感光ドラム401とは逆極性のバイアスを印加する
ことにより、転写材Pに転写されずに中間転写ベルト4
20上に残留しているトナー(転写残トナー)に感光ド
ラム401と逆極性の電荷が付与される。
【0045】前記転写残トナーは、感光ドラム401と
のニップ部およびその近傍において感光ドラム401に
静電的に転写されることにより、中間転写体がクリーニ
ングされる。
【0046】なお、感光ドラム401から中間転写ベル
ト420にトナーを1次転写すると同時に、前回の画像
ステップで発生した中間転写ベルト420上の転写残ト
ナーを感光ドラム401に戻してもよい(以後、1次転
写同時クリーニング方式と称する。)。1次転写同時ク
リーニング方式は、クリーニングステップを特に必要と
しないために、スループットの低下がないという利点を
有している。
【0047】
【実施例】以下、実施例について説明する。
【0048】[実施例1] (中間転写体用弾性ベルトの作製)EPDM100重量
部、酸化亜鉛5重量部、高級脂肪酸1重量部、導電性カ
ーボンブラック5重量部、パラフィンオイル10重量
部、硫黄2重量部、加硫促進剤MBT 1重量部、加硫
促進剤TMTD 1.5重量部、加硫促進剤ZnMDC
1.5重量部を二本ロールにて冷却しながら20分間
混合し、コンパウンドを作製した。
【0049】アルミ製円筒状ローラー表面にコンパウン
ドを均一に巻き付けた後、155℃にて加硫することに
よりゴムベルトを得た。
【0050】ゴムベルトの内径は182.5mm、長さ
250mm、厚み1.0mmであった。
【0051】(被覆層用塗料の調整)ポリウレタンエラ
ストマー100重量部、導電性酸化チタン35重量部、
分散助剤12重量部、四フッ化エチレン樹脂粉体(粒径
0.3μm)500重量部、DMF 1200重量部を
混合したのち、ビーズミルにて分散し、被覆層用塗料を
調整した。
【0052】(中間転写体の作製)外径180mmのア
ルミ製シリンダーに前記弾性ベルトを被せ、シリンダー
を一定速度で回転させながら、ベルト表面に前記被覆層
用塗料をスプレー式霧化装置を用いて塗工した。霧化装
置先端から被塗布物までの距離90mm、被塗布物回転
速度100rpm、塗工装置の被塗布物上移動速度60
0mm/min、塗料吐出量20ml/minの条件で
塗工を行った。塗工環境は、25℃×45%RHであっ
た。塗工後、130℃で1時間加熱乾燥させた。
【0053】次に、本ベルトを再度一定速度で回転させ
ながら、コロナ放電ガンの付設された粉体静電吹付け塗
装装置を用いてベルト表面に比表面積50m2 の粉体二
酸化珪素を塗布した。塗装装置先端から被塗布物までの
距離200mm、霧化圧200kPa(1.0kg/c
2 )、使用電圧−20KV、被塗布物回転速度60r
pm、塗装装置の被塗布物上移動速度600mm/mi
nの条件で塗工を行った。塗工環境は、25℃×45%
RHであった。
【0054】(中間転写体の評価)得られた中間転写ベ
ルトの表面を顕微鏡観察することにより粉体二酸化珪素
の塗布状態を観察したところ、ワーク表面全域に渡って
粉体二酸化珪素は均一に分布されていた。この中間転写
ベルトを図4に示されるフルカラー電子写真装置に装着
し、80g/m2 の紙にフルカラー画像をプリントした
ところ、良好な画像が得られ、画像濃度不足、画像中抜
け、中間転写ベルトにおけるクリーニング不良は見られ
なかった。中間転写ベルトから紙への転写効率(2次転
写効率)は97%と良好な値であった。
【0055】[実施例2]実施例1の二酸化珪素を比表
面積120m2 のポリフッ化ビニリデン樹脂粉末に置換
え、その他は実施例1と同様にして、中間転写体を作
製、評価した。ワーク上でのポリフッ化ビニリデン樹脂
粉末の分布状態は均一・良好であった。電子写真装置に
おける画像に画像濃度不足、画像中抜け、中間転写ベル
トにおけるクリーニング不良は見られなかった。中間転
写ベルトから紙への転写効率(2次転写効率)は95%
と良好な値であった。
【0056】[実施例3〜4]実施例1の二酸化珪素を
実施例3では比表面積300m2 のタルクに、実施例4
では比表面積100m2 の四フッ化エチレン樹脂粉末に
置換え、それぞれの実施例の中間転写体を作製した。こ
れら中間転写体を実施例1と同様に評価した結果、表1
に示すように良好な転写特性を示した。
【0057】
【表1】 [実施例5〜6]実施例1の被覆層用塗料を下記の塗料
に置換え、その他は実施例1と同様にして、実施例5〜
6の中間転写体を作製した。
【0058】(実施例5の塗料)ポリカーボネート樹脂
100重量部、導電性酸化チタン25重量部、四フッ化
エチレン樹脂粉体(粒径0.3μm)40重量部、モノ
クロルベンゼン800重量部を混合したのち、ビーズミ
ルにて分散し、被覆層用塗料を調整した。
【0059】(実施例6の塗料)共重合ナイロン樹脂1
00重量部、導電性酸化チタン10重量部、四フッ化エ
チレン樹脂粉体(粒径0.3μm)50重量部、メタノ
ール600重量部を混合したのち、ビーズミルにて分散
し、被覆層用塗料を調整した。
【0060】
【表2】 [比較例1] (中間転写体用弾性ベルトの作製)EPDM 100重
量部、酸化亜鉛5重量部、高級脂肪酸1重量部、導電性
カーボンブラック5重量部、パラフィンオイル10重量
部、硫黄2重量部、加硫促進剤MBT 1重量部、加硫
促進剤TMTD 1.5重量部、加硫促進剤ZnMDC
1.5重量部を2本ロールにて冷却しながら20分間
混合し、コンパウンドを作製した。
【0061】アルミ製円筒状ローラー表面にコンパウン
ドを均一に巻き付けた後、155℃にて加硫することに
よりゴムベルトを得た。
【0062】ゴムベルトの内径は182.5mm、長さ
250mm、厚み1.0mmであった。
【0063】(被覆層用塗料の調整)ポリウレタンエラ
ストマー100重量部、導電性酸化チタン35重量部、
分散助剤12重量部、四フッ化エチレン樹脂粉体(粒径
0.3μm)500重量部、DMF 1200重量部を
混合したのち、ビーズミルにて分散し、被覆層用塗料を
調整した。
【0064】(中間転写体の作製)実施例1と同様に、
ベルト表面に前記被覆層用塗料を塗工した。
【0065】次に、本ベルトを再度一定速度で回転させ
ながら、ナイロン−カーボン製のファーブラシを用いて
ベルト表面に比表面積50m2 の粉体二酸化珪素を塗布
した。被塗布物回転速度60rpm、ファーブラシの被
塗布物上移動速度600mm/min、塗工環境は25
℃×45%RHであった。
【0066】(中間転写体の評価)得られた中間転写ベ
ルトの表面を顕微鏡観察することにより粉体二酸化珪素
の塗布状態を観察したところ、ワーク表面上の箇所によ
って粉体二酸化珪素の塗布された量はまばらで不均一で
あった。この中間転写ベルトを図4に示されるフルカラ
ー電子写真装置に装着し、80g/m2 の紙にフルカラ
ー画像をプリントしたところ、部分的に画像濃度不足が
みられた。中間転写ベルトから紙への転写効率(2次転
写効率)は90%と実施例1に比較して低下した。
【0067】[比較例2〜4]比較例1の二酸化珪素を
比較例2では比表面積120m2 のポリフッ化ビニリデ
ン樹脂粉末に、比較例3では比表面積300m2のタル
クに、比較例4では比表面積100m2 の四フッ化エチ
レン樹脂粉末に置換え、その他は比較例1と同様にし
て、それぞれの比較例の中間転写体を作製した。これら
中間転写体を実施例1と同様に評価した結果、表3に示
すように、塗布状態・転写特性において、実施例より劣
る結果となった。
【0068】
【表3】 [比較例5〜6]実施例1の被覆層用塗料を各々実施例
5、6の塗料に置換え、その他は比較例1と同様にし
て、比較例5〜6の中間転写体を作製した。これら中間
転写体を実施例1と同様に評価した結果、表4に示すよ
うに、塗布状態・転写特性において、実施例より劣る結
果となった。
【0069】
【表4】 [実施例7] (感光体ドラム下引層用塗料の作製)アンチモン含有の
酸化スズの被覆層を有する酸化チタン微粒子からなる粉
体150重量部、レゾール型フェノール樹脂70重量
部、1−メトキシ−2−プロパノール100重量部から
なる溶液を、ボールミルにて約20時間分散し、下引層
用塗料を得た。
【0070】(感光体ドラム電荷発生層用塗料の作製)
オキシチタニウムフタロシアニン顔料4重量部、ポリビ
ニルブチラール樹脂2重量部、シクロヘキサノン34重
量部からなる溶液をサンドミルで8時間分散した後、テ
トラヒドロフラン60重量部を加えて、電荷発生層用の
分散液を調合した。
【0071】(感光体ドラム電荷輸送層用塗料の作製)
ポリカーボネート樹脂50重量部をモノクロルベンゼン
400重量部に溶解し、電荷輸送層用塗料を得た。
【0072】(感光体ドラムの作製)外径30mm、長
さ360mmのアルミニウムシリンダー上に、下引層用
塗料を浸漬法によって塗布し、140℃で30分間加熱
硬化することにより厚み17μmの下引層を形成した。
更に、下引層の上に電荷発生層用塗料を浸漬塗布し、8
0℃で10分間加熱乾燥することにより、電荷発生層を
形成した。電荷発生層の膜厚は0.2μmであった。次
に、電荷発生層の上に、電荷輸送層用塗料を浸漬塗布
し、120℃で1時間加熱し、下引層、電荷発生層、電
荷輸送層からなる感光体ドラムを得た。塗工環境は25
℃×45%RHであった。
【0073】次に、本感光体ドラムを周方向に一定速度
で回転させながら、コロナ放電ガン付設の粉体静電吹付
け塗装装置を用いて感光体ドラム表面に比表面積50m
2 の粉体二酸化珪素を塗布した。塗装装置先端から被塗
布物までの距離150mm、使用電圧−30KV、被塗
布物回転速度60rpm、塗装装置の被塗布物上移動速
度600mm/minの条件で塗工を行った。塗工環境
は25℃×45%RHであった。
【0074】(感光体ドラムの評価)得られた感光体ド
ラムの表面を顕微鏡観察することにより二酸化珪素の塗
布状態を観察したところ、ワーク表面全域に渡って二酸
化珪素は均一に分布されていた。この感光体ドラムを図
4に示されるフルカラー電子写真装置に装着し、80g
/m2 の紙にフルカラー画像をプリントしたところ、良
好な画像が得られ、画像濃度不足、画像中抜け、中間転
写ベルトにおけるクリーニング不良は見られなかった。
感光ドラムから中間転写ベルトへの転写効率(1次転写
効率)は98%と良好な値であった。
【0075】[実施例8]実施例7の粉体二酸化珪素を
比表面積120m2 のポリフッ化ビニリデン樹脂粉粉末
に置換え、その他は実施例7と同様にして、感光ドラム
を作製・評価した。ワーク上でのポリフッ化ビニリデン
樹脂粉末の分布状態は均一・良好であった。電子写真装
置における画像に画像濃度不足、画像中抜け、感光ドラ
ムにおけるクリーニング不良は見られなかった。感光ド
ラムから中間転写ベルトへの転写効率(1次転写効率)
は97%と良好な値であった。
【0076】[比較例7] (感光体ドラム下引層用塗料の作製)アンチモン含有の
酸化スズの被覆層を有する酸化チタン微粒子からなる粉
体150重量部、レゾール型フェノール樹脂70重量
部、1−メトキシ−2−プロパノール100重量部から
なる溶液を、ボールミルにて約20時間分散し、下引層
用塗料を得た。
【0077】(感光体ドラム電荷発生層用塗料の作製)
オキシチタニウムフタロシアニン顔料4重量部、ポリビ
ニルブチラール樹脂2重量部、シクロヘキサノン34重
量部からなる溶液をサンドミルで8時間分散した後、テ
トラヒドロフラン60重量部を加えて、電荷発生層用の
分散液を調合した。
【0078】(感光体ドラム電荷輸送層用塗料の作製)
ポリカーボネート樹脂50重量部をモノクロルベンゼン
400重量部に溶解し、電荷輸送層用塗料を得た。
【0079】(感光体ドラムの作製)実施例7と同様に
して、外径30mm、長さ360mmのアルミニウムシ
リンダー上に浸漬法によって下引層、電荷発生層、電荷
輸送層からなる感光体ドラムを得た。
【0080】次に、本感光体ドラムを周方向に一定速度
で回転させながら、ポリエステル繊維製のワイピングク
ロスを用いて感光体ドラム表面に比表面積50m2 の粉
体二酸化珪素を塗布した。被塗布物回転速度60rp
m、ワイピングクロスの被塗布物上移動速度600mm
/minの条件で塗布を行った。塗布環境は、25℃×
45%RHであった。
【0081】(感光体ドラムの評価)得られた感光体ド
ラムの表面を顕微鏡観察することにより二酸化珪素の塗
布状態を観察したところ、ワーク表面の一部において二
酸化珪素の凝集物が見られ、分布が不均一であることが
わかった。この感光体ドラムを図4に示されるフルカラ
ー電子写真装置に装着し、80g/m2 の紙にフルカラ
ー画像をプリントしたところ、画像の一部に中抜けが見
られた。感光ドラムから中間転写ベルトへの転写効率
(1次転写効率)は94%と実施例7に比較して低下し
た。
【0082】[比較例8]比較例7の粉体二酸化珪素を
比表面積120m2 のポリフッ化ビニリデン樹脂粉末に
置換え、その他は比較例7と同様にして、感光ドラムを
作製・評価した。ワーク表面全体においてポリフッ化ビ
ニリデンの凝集物が見られ、分布が不均一であることが
わかった。この感光体ドラムを図4に示されるフルカラ
ー電子写真装置に装着し、80g/m2 の紙にフルカラ
ー画像をプリントしたところ、画像の一部に中抜けが見
られた。感光ドラムから中間転写ベルトへの転写効率
(1次転写効率)は92%と実施例8に比較して低下し
た。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、電子写真装置用の転写
部材および感光体部材の製造において、部材表面にトナ
ー離型性をもたせるために微小粉体粒子を塗布する際、
粉体静電塗装装置を用いることによって、高精度であ
り、ワーク表面を傷つけず、低コストで連続製造時の安
定性が高い塗布の実現が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】静電吹付け塗装の模式図
【図2】コロナ放電ガンの模式図
【図3】静電流動浸漬塗装の概念図
【図4】画像形成装置の概略図
【符号の説明】
101、201、303 荷電電極 103、305 被塗布物 202、302 純粋な空気 203 粉体粒子/空気の混合流 304 浮遊粒子 401 感光体ドラム 420 中間転写ベルト P 転写材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 21/00 350 G03G 21/00 350 (72)発明者 松田 秀和 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田中 篤志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 芦邊 恒徳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H032 BA09 BA18 2H035 CA07 CB02 CB03 2H068 AA06 AA54 AA55 CA06 FA04 4D075 AA02 AA09 AA84 AA87 CA47 DA03 DA15 DB31 DC27 EA02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真方式による画像形成装置におけ
    る帯電工程に使用される写真感光体部材及び転写工程に
    使用される転写部材の製造方法において、 該電子写真感光体部材及び/又は転写部材の表面が少な
    くともトナー離型性の付与を目的とした微小な粉体粒子
    によって塗布・被覆されており、該粉体粒子の塗布・被
    覆において、該粉体粒子を荷電電極により帯電させ、該
    荷電電極と接地された被塗布物間に直流電界を形成する
    ことにより、静電気力で該粉体粒子を該被塗布物に付着
    する粉体静電塗装装置を用いることを特徴とする画像形
    成装置用部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記粉体静電塗装装置が、該粉体粒子を
    霧化機構により噴霧して、該被塗布物を狙いうちにする
    ものである請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記霧化機構が、コロナ放電ガンである
    請求項2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記コロナ放電ガンに、該粉体粒子を搬
    送する1本のガンホースと、空気のみを搬送する少なく
    とも1本のエアホースが付設されている請求項3記載の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記粉体静電塗装装置において、該粉体
    粒子を霧化させるために150〜490kPa(0.5
    〜4.0kg/cm2)の霧化空気圧を使用する請求項
    1または2記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記粉体静電塗装装置において、該粉体
    粒子を霧化させるために該霧化機構の先端部を500〜
    3000rpmで回転させ、該先端部の遠心力により粉
    体粒子を霧化する請求項1または2記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記粉体静電塗装装置において、該粉体
    粒子を帯電するための電圧が−5〜−70KVである請
    求項1または2記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記粉体静電塗装装置先端から該被塗布
    物までの塗布時の距離が50〜350mmである請求項
    1または2記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記粉体静電塗装装置に粉体定量供給装
    置を付設した請求項1または2記載の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記粉体静電塗装装置が、上部に開口
    部を有するタンクに該粉体粒子を入れ、底部から空気を
    吹き上げると共に荷電電極により電圧を印加することに
    より、タンク上に帯電した該粉体粒子を浮遊させ、この
    浮遊粒子中に接地した該被塗布物を置き、静電気力によ
    り該粉体粒子を該被塗布物に付着させるものである請求
    項1記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記粉体粒子の比表面積が20〜50
    0m2 である請求項1記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記転写部材の形状が弾性体ベルトで
    ある請求項1記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記電子写真感光体部材の形状が剛体
    シリンダーである請求項1記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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