JP2001242308A - 複合レンズ及びその製造方法 - Google Patents

複合レンズ及びその製造方法

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JP2001242308A
JP2001242308A JP2000055824A JP2000055824A JP2001242308A JP 2001242308 A JP2001242308 A JP 2001242308A JP 2000055824 A JP2000055824 A JP 2000055824A JP 2000055824 A JP2000055824 A JP 2000055824A JP 2001242308 A JP2001242308 A JP 2001242308A
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parallel plate
parallel
optical
wavelength
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Yasuaki Imai
康章 今井
Haruhiko Okumura
晴彦 奥村
Jun Tanaka
潤 田中
Masato Odagiri
眞人 小田桐
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対物レンズ、波長板、偏光性ホログラム、波
長選択性絞りがレンズ鏡筒の内側に固着され、一体に移
動するため、重量が重くなり、サーボ制御等の応答を高
速するためには、大型化、高消費電力化する。 【解決手段】 両面にそれぞれ所定曲率のレンズ面を形
成し、両面のレンズの間には光学的機能が付与された平
板状の多機能平行平板部材11を含んでおり、多機能平
行平板部材11の平面部はレンズの光軸に対し略垂直方
向に延在している構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の光学的機能
を備えた複合レンズ及びその製造方法に関し、特に、2
波長の光束を用いて異種媒体に記録/再生を行う光ピッ
クアップに好適に用いることができる複合レンズ及びそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、DVD(デジタルビデオディス
ク)が実用化され、今後の大容量ストレージ媒体として
期待されている。このDVDに用いられる光ピックアッ
プは小型薄型化の要求に加えて、CD(コンパクトディ
スク)との互換性を保証することが要求されている。こ
の要求に応えるものとして、CD(波長790nm)用
レーザ集積ユニット、DVD(波長660nm)用レー
ザ集積ユニット、CD/DVD両用対物レンズを用いた
DVD−RAMドライブ用光ピックアップ装置が発表さ
れている(Matsusita Technical Journal Vol. 45 No.6
Dec.1999 P.67)。以下、従来例として上記文献に記載さ
れている光ピックアップの構成と動作について説明す
る。
【0003】図9は上記DVD−RAM光ピックアップ
の構成を示す斜視図である。まず、この光ピックアップ
は構成を簡素化するために790nmの半導体レーザを
搭載したCD用レーザ集積ユニット100と、660n
mの半導体レーザを搭載したDVD用レーザ集積ユニッ
ト200が使用されている。CD用レーザ集積ユニット
100には、トラッキングエラー信号を検出するための
3ビーム発生用回折格子(図示せず)、光ディスク9の
反射光からRF信号とフォーカス誤差信号、トラッキン
グ誤差信号をそれぞれ分離検出するためのホログラムパ
ターンが形成されたガラスホログラム101、それぞれ
の信号を検出するフォトセンサ(図示せず)、半導体レ
ーザを駆動するレーザ駆動回路(図示せず)が含まれて
いる。DVD用レーザ集積ユニット200には、RF信
号、フォーカス誤差信号、トラッキング誤差信号検出用
のフォトセンサ(図示せず)、半導体レーザを駆動する
レーザ駆動回路(図示せず)が含まれている。
【0004】DVD用レーザ集積ユニット200から発
したレーザ光束はダイクロックプリズム3の表面で反射
され、コリメートレンズ4により平行光とされる。この
平行化されたレーザ光は反射ミラー5を経て偏光性ホロ
グラム6を全て透過し、660nmの波長に対して1/
4波長の位相差を与える波長板7で円偏光に変換された
後、対物レンズ8により基材厚0.6mmのディスク9
の面に微小光スポットに集光される。この時のディスク
はDVDである。ディスク9から反射された光束は波長
板7で往路と直交する直線偏光となり、偏光性ホログラ
ム6でほぼ全量回折される。回折光はDVD用レーザ集
積ユニット200上の光源に隣接して設けられたフォト
センサ(図示せず)に入射し信号として検出される。
【0005】一方、CD用レーザ集積ユニット100か
ら発したレーザ光束は、このCD用レーザ集積ユニット
100と一体化されたガラスホログラム101、ダイク
ロックプリズム3を透過し、コリメータレンズ4、反射
ミラー5を経て偏光性ホログラム6、波長板7を透過す
る。波長板7は790nmのレーザ光に対してほぼ1波
長相当の位相差を与え、往路、復路ともに透過光の偏光
は変わらない。波長板7を透過したレーザ光束は対物レ
ンズ8により基材厚1.2mmのディスク9の面に集光
される。この時のディスクはCDである。ディスク9か
ら反射された光束は波長板7を経て偏光ホログラム6で
回折されずに全て透過し、往路と逆の光路を辿ってガラ
スホログラム101で回折分岐され、フォトセンサ(図
示せず)により信号として検出される。
【0006】図10は図9のDVD−RAM光ピックア
ップのDVD、CD系それぞれの光学系を簡略化して示
す図である。この場合は、一対の対物レンズとコリメー
タレンズで2つの波長の光、異なる基材厚のディスクに
対応できるように光路設計がなされている。まず、DV
D光学系は無限光学系にて対物レンズ8の高NA部(N
A=0.6)まで用いて、DVDの記録再生に必要な光
スポットが形成されている。これに対し、CD光学系は
レーザ発光点位置201をコリメータレンズ4側に近づ
け有限光学系にすることで、基材厚差により生じる球面
収差の補正を行っている。
【0007】また、偏光性ホログラム6の基板表面6a
に波長660nmの光は全て透過し、波長790nmの
光は開口制限する波長選択性絞り6aが設けられ、対物
レンズ8の低NA部(NA=0.45)だけを使用する
ことで、CDの再生に最適な光スポットが形成されてい
る。対物レンズ8、波長板7、偏光性ホログラム6、波
長選択性絞り6aは、図10に示すようにレンズ鏡筒2
0の内側に固着保持されていて、対物レンズ駆動装置
(図示せず)により一体的に光軸方向に移動できるよう
に構成されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の光ピックアップでは、対物レンズ8、波長板7、偏
光性ホログラム6、波長選択性絞り6aが、レンズ鏡筒
20の内側に固着保持され、対物レンズ駆動装置により
一体的に移動させる構成であるため、可動部が重くな
り、フォーカシング、トラッキング、チルトサーボ制御
等の高速性と高精度化を可能にするためには、光ピック
アップが大型化し、消費電力が増加するという問題があ
った。また、光ピックアッアの小型薄型化が困難であっ
た。
【0009】本発明は、上記従来の問題点に鑑み、1つ
のレンズに複数の光学的機能を持たせることにより、小
型化、軽量化を可能とした複合レンズ及びその製造方法
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、両面に
それぞれ所定曲率のレンズ面が形成され、前記両面のレ
ンズの間には光学的機能が付与された平板状の平行平板
部材が含まれており、且つ、前記平行平板部材の平面部
はレンズの光軸に対し略垂直方向に延在していることを
特徴とする複合レンズによって達成される。
【0011】また、本発明の目的は、光学的機能が付与
された平板状の平行平板を打ち抜き、所定形状の複数の
平行平板部材が、隣接する平行平板部材同志で結合部で
結合された形状に加工する工程と、前記複数の平行平板
部材を熱処理し、平行平板部材の内部応力を取り除く工
程と、前記平行平板部材に化学的活性化処理を施こす工
程と、前記平行平板部材を金型内に位置決めし、前記金
型内に光学樹脂を充填してレンズと平行平板部材を一体
成型する工程と、前記平行平板部材を結合している結合
部をレンズの略外周位置で切断する工程とを含むことを
特徴とする複合レンズの製造方法によって達成される。
【0012】更に、本発明の目的は、光学的機能が付与
された平板状の平行平板の表面に化学的活性化処理を施
こす工程と、前記平板状の平行平板を打ち抜き、所定形
状の複数の平行平板部材が、隣接する平行平板部材同志
で結合部で結合された形状に加工する工程と、前記平行
平板部材を金型内に位置決めし、前記金型内に光学樹脂
を充填してレンズと平行平板部材を一体成型する工程
と、前記平行平板部材を結合している結合部をレンズの
略外周位置で切断する工程とを含むことを特徴とする複
合レンズの製造方法によって達成される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の複合
レンズの第1の実施形態の構成を示す図である。図1に
おいて、10はレンズとしての機能のほかに波長板、偏
光性ホログラム、波長選択性絞りの機能を備えた複合プ
ラスチックレンズである。複合プラスチックレンズ10
の光軸方向のほぼ中央には、光学的機能が付与された多
機能平行平板11が設けられ、前述のような多機能レン
ズを実現している。即ち、多機能平行平板11には、波
長板11a、波長板11aの光源側に偏光性ホログラム
11bが形成され、偏光性ホログラム11bの光源側に
は更に波長選択性絞り(光学膜)11cが形成されてい
る。なお、波長選択性絞り11cは波長板11aのディ
スク側に形成してもよい。複合プラスチックレンズ10
の両面には、それぞれ所定曲率のレンズ面が形成されて
いる。このレンズ部は後述するように光学樹脂によって
形成されている。
【0014】また、図1においては、複合プラスチック
レンズ10の上面に薄いディスク9aと厚いディスク9
bを併せて示している。この場合の薄い、厚いはディス
ク基板の厚みをいう。薄いディスク9aは、例えばDV
D、厚いディスク9bは、例えばCDに相当している。
ここで、本実施形態の複合プラスチックレンズ10は図
9の光ピックアップに対物レンズ8、波長板7、偏光性
ホログラムの代わりに用いることができる。
【0015】この場合、複合プラスチック10は対物レ
ンズ、波長板、偏光性ホログラム、波長選択性絞りの機
能を併せ持っているので、対物レンズを含む可動部を軽
量化、小型化できる。よって、その分、光ピックアップ
を小型化でき、低消費電力化できると共に、対物レンズ
駆動装置の駆動に対し応答特性を高速化でき、フォーカ
ス制御やトラッキング制御等の高精度化を実現できる。
なお、長波長瞳11c1、短波長瞳11c2は長波長
(例えば、CD用波長790nm)、短波長(DVD用
波長660nm)に対する瞳である。これは、波長選択
性絞り11cによって形成される。
【0016】図2は複合プラスチックレンズ10を光軸
方向から見た平面図である。図2において、多機能平行
平板11の外径は複合プラスチックレンズ10の外径よ
りも小さくなっている。これは、図1において、多機能
平行平板11の上側のプラスチックレンズを構成する樹
脂と、下側のプラスチックレンズを構成する樹脂とを一
体的に結合して成型できるようにするためである。これ
により、樹脂と平行平板11との接着面への空気等の侵
入を防ぎ、剥がれを防止できる。平行平板11と光学樹
脂との接着性の向上については詳しく後述する。
【0017】また、図2に示すように多機能平行平板1
1の外周部には、4つの結合部11dが平行平板面内で
外側に向けて突出している。これは、複合プラスチック
レンズ10を製造する際に、ホログラムや光学膜等が形
成された1枚の平行平板を多機能平行平板11の形状に
打ち抜き加工する場合、その打ち抜き加工後も隣接する
多機能平行平板11同志を結合部11dで結合すること
によって複数の多機能平行平板11がバラバラにならず
に一体的に平面状に保持するためである。これは、作業
性の向上に貢献するものである。
【0018】図3は本発明の第2の実施形態の構成を示
す図である。本実施形態では、多機能平行平板11の構
成が図1と異なっている。即ち、多機能平行平板11に
波長板11a、波長板11aの光源側に波長選択性絞り
11cが形成され、偏光性ホログラム11bは形成され
ていない。その他の構成は図1と同様である。この複合
プラスチックレンズ10は図4に示す光集積素子12と
組み合わせることによって光ピックアップに用いること
ができる。
【0019】図4の光集積素子12について説明する。
まず、光集積素子12は、略直方体形状の透明な光学材
料からなる光集積素子本体12´に各種光学素子を集積
化した構成となっている。即ち、光集積素子本体12´
の下面にはレーザ光束の入射窓が形成され、本体12´
の上面の入射窓と対向する位置には第1反射面12aが
形成されている。また、本体12´の上面には第1反射
面12aと並んで偏光性ホログラム13cが形成され、
光集積素子本体12´の下面の偏光性ホログラム13c
と対向する位置には第2の反射面12bが形成されてい
る。
【0020】また、光集積素子本体12´の下面に形成
された入射窓の下部には、2波長半導体レーザ14が取
り付けられている。2波長半導体レーザ14は、例え
ば、CD用、DVD用の2つの異なる波長のレーザ光を
発生するレーザ光源である。2波長半導体レーザ14は
放熱と光学基台(図示せず)への取付固定具を兼ねた取
付具16に固定され、更に取付具16をUV接着剤18
等を用いて光集積素子本体12´の下面に接着すること
によって固定されている。レーザセンサFPC15はレ
ーザ駆動回路(図示せず)等を搭載した回路基板であ
る。また、光集積素子本体12´の下面には2波長半導
体レーザ14と並んでフォトセンサ基台17が固着さ
れ、このフォトセンサ基台17上にはいくつかのフォト
センサ(図示せず)が配置されている。
【0021】ここで、レーザセンサFPC15により2
波長半導体レーザ14が駆動されると、2波長のうちい
ずれか一方の波長のレーザ光束が発せられる。図4にお
いては、一点鎖線で示す光軸の左側光束14aが短波長
レーザ(例えば,DVDディスク記録再生用)、右側光
束14bが長波長レーザ(例えば、CDディスク記録再
生用)の光路を示している。2波長半導体レーザ14か
ら発したレーザ光束は光集積素子本体12´の下面に形
成された入射窓から上面の第1反射面12aに向かって
入射する。
【0022】第1反射面12aは、光路偏向、ビーム整
形、波長選択性コリメートの3つの機能を持っていて、
2波長半導体レーザ14から発したファフィールドパタ
ーンが楕円形状の直線偏向のレーザ光束は第1反射面1
2aでビーム整形されて概略円形の光量分布に変換さ
れ、且つ、本体12´の第2反射面12bに向かって光
路偏向される。この場合、第1反射面12aによりビー
ム整形しているので、レーザ光束のけられがなく、記録
時においてレーザパワーの利用効率を向上するのに有効
である。また、第1反射面12aは短波長レーザ光束を
平面波にコリメートする一方で、長波長レーザ光束はコ
リメートするが曲率半径の大きい球面波に変換される。
光路偏向、ビーム整形、波長選択コリメート機能は、第
1反射面12aに複合的な回折格子パターンまたはホロ
グラムパターンを形成することにより可能となる。
【0023】第1反射面12aから反射されたレーザ光
束は、光集積素子本体12´の下面に形成された第2反
射面12bに向かい、この第2反射面12bは入射光束
を対物レンズの光軸に沿って光路偏向する。また、第2
反射面12bは一部の光束を透過して、透過した光束は
UV接着剤18等で光集積素子本体12´に固着された
フォトセンサ基台17上のレーザパワーモニタ用フォト
センサ(図示せず)で検出される。レーザパワーモニタ
用フォトセンサは記録時のレーザ光量を検出し、レーザ
駆動回路にフィードバックすることにより、レーザ駆動
回路において最適な記録パワーとパルス幅の制御を行
う。
【0024】一方、第2反射面12bにより光路偏向さ
れたレーザ光束は、光集積素子12本体12´の上面に
形成された偏光性ホログラム13cを全て透過し、この
際、2波長半導体レーザ14から発したレーザ光束は直
線偏光しているので、その方向を偏光性ホログラム13
cによって回折されない方向に設定している。偏光性ホ
ログラム13cを出射した光束は図3の複合プラスチッ
クレンズ10に入射し、その内部に形成された波長板1
1aによってレーザ光束は直線偏光から円偏光または楕
円偏光に変換される。
【0025】波長板11aを組み込む目的は、ディスク
9からの戻り光の偏光を往路の直線偏光と垂直になるよ
うにし、偏光性ホログラム13cにより復路光束を効果
的に回折してフォトセンサ基台17に配置された信号検
出センサに入射させるためであり、この際、長波長レー
ザ光束と短波長レーザ光束の両方が波長板11aを透過
して等しく1/4λの位相差を生じること、言い換える
と円偏光になることが望ましい。両者ともπ/2の位相
差を生じる波長板の設計が困難であれば、往復2回透過
後の楕円偏光の長軸成分が往路の直線偏光方向に対して
概略直角になっていれば良い。波長板11aを透過した
レーザ光束は波長選択性絞り11cを介して対物レンズ
に入射し、対物レンズによってディスク9a又は9bの
情報記録面上に微小光スポットに集光される。
【0026】一方、ディスク9a又は9bの情報記録面
からの反射光束は波長板11a、波長選択性絞り11c
を透過し、往路の直線偏光とは垂直の直線偏光または長
軸が略垂直方向の楕円偏光に変換される。この光束は偏
光性ホログラム13cで復路光束が波長選択的に回折さ
れ、更に光束を収束させながら光集積素子本体12´の
下面に固着されたフォトセンサ基台17に導かれる。こ
の時、図4に示すように短波長レーザの戻り光回折光束
は長波長レーザの戻り光回折光束よりも回折角度が小さ
くなっている。フォトセンサ基台17上には短波長レー
ザと長波長レーザにそれぞれ対応して長波長レーザ用R
F信号、フォーカス、トラッキング誤差信号検出セン
サ、短波長レーザ用RF信号、フォーカス、トラッキン
グ誤差信号検出センサが配置されており、このセンサ出
力に基づいて情報再生、フォーカス制御、トラッキング
制御が行われる。
【0027】このように図3の複合プラスチックレンズ
10と図4の光集積素子12を組み合わせて光ピックア
ップに用いることにより、CDあるいはDVDというよ
うな2つの異なる記録媒体に共通の光ピックアップを実
現できる。また、複合プラスチックレンズ10は波長
板、波長選択性絞り機能を備えているので、その分、可
動部である対物レンズを軽量化、小型化でき、対物レン
ズ駆動装置に対する高速応答が可能である。
【0028】図5は本発明の第3の実施形態を示す図で
ある。本実施形態では、複合プラスチックレンズ10に
設けられた多機能平行平板11に波長選択性絞り11c
のみが形成されている。その他の構成は図1と同様であ
る。図5の複合プラスチックレンズ10は図6に示す光
集積素子12と組み合わせて光ピックアップに用いるこ
とができる。図6の光集積素子12には、偏光性ホログ
ラム11cに加えて波長板機能を有する波長板ホログラ
ム19が複合的に形成されており、この波長板ホログラ
ム19が図3の波長板11aの役割を担っている。その
他の構成は図4と同様である。なお、この場合は、波長
板機能を光集積素子12側に設けただけで、動作は図
3、図4の場合と同様である。
【0029】次に、第1〜第3の実施形態で説明した複
合レンズの製造方法を図7、図8に基づいて説明する。
まず、光学的機能が付与された1枚の多機能平行平板を
用意する。これは、図1の波長板11a、偏光性ホログ
ラム11b、波長選択性絞り11cが形成された多機能
平行平板、図3の波長板11a、波長選択性絞り11c
が形成された多機能平行平板、図5の波長選択性絞り1
1cが形成された多機能平行平板である。後の製造工程
は同じである。
【0030】次いで、用意した1枚の多機能平行平板を
プレス機を用いて打ち抜き加工し、図7に示すように複
数の円形状の多機能平行平板11が結合部11dで結合
された形状に加工する。この時、打ち抜き加工による内
部応力が多機能平行平板の位相差発生機能や偏光性ホロ
グラム、波長選択性絞り機能に影響を与えるようであれ
ば、熱処理等で内部応力を取り除くのが望ましい。
【0031】次に、図7に示すように複数の多機能平行
平板11が結合した状態で多機能平行平板11の表面の
化学的活性化処理を行う。これは、プラスチックレンズ
を形成する光学樹脂との接着性を良好に保ち、環境変化
や振動等の影響でプラスチックレンズの樹脂と多機能平
行平板11が剥れたり、その接着面が外部雰囲気等によ
り侵食されにくくするために行う。化学的活性化処理を
完了すると、図示しない金型内に複数の多機能平行平板
11を位置決めし、その後、金型内に樹脂を充填し、樹
脂を冷却固化する。
【0032】この際、前述のように多機能平行平板11
の外径は多機能平行平板の外径よりも小さくなっている
ので、図8に示すように複合プラスチックレンズ10の
光源側を構成する樹脂(プラスチックレンズ光源側非球
面部10a)とディスク側を構成する樹脂(プラスチッ
クレンズディスク側非球面部10b)とを一体的に結合
して成型することが可能である。そのため、プラスチッ
クレンズと多機能平行平板11との接着面に外部から空
気等が侵入することがなく、レンズの樹脂と平行平板が
剥がれることを防止できる。
【0033】樹脂が固化すると、図8に示すように金型
から多機能平行平板11を結合したまま取り出し、その
後、結合部11dを切断することによって複合プラスチ
ックレンズ10が完成する。結合部11dの切断位置は
プラスチックレンズ10の外周面に一致する位置であ
る。なお、打ち抜き加工による多機能平行平板11への
光学特性の影響が無視できる場合は、多機能平行平板の
表面に施こす化学的活性化処理は打ち抜き加工の前に実
施してもよい。これによって、作業効率を高めることが
できる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、レ
ンズと光学的機能を備えた多機能平行平板を複合レンズ
として一体に形成することにより、1つのレンズでレン
ズ機能のほかに複数の光学的機能を持たせることがで
き、全体として小型化、軽量化することができる。従っ
て、この複合レンズを光ピックアップに用いることによ
り対物レンズを含む可動部を小型、軽量化できるので、
対物レンズ駆動装置の駆動に対し応答特性を高めること
ができ、消費電力を低減することができる。
【0035】また、平行平板を打ち抜き、且つ、型内イ
ンサートモールド加工によりレンズと平行平板を一体成
型しているので、複合レンズを量産できると共に安価に
製造できる。更に、平行平板の表面の化学的活性化処理
を行い、その後、金型を用いてレンズの樹脂と平行平板
を一体成型しているので、光学樹脂と平行平板の接着性
を良好に保つことができ、長期に亘って光学的特性を維
持することができる。また、平行平板の外径をレンズの
外径よりも小さくしているので、平行平板の両側のレン
ズを一体的に結合して成型でき、レンズと平行平板の接
着面への空気等の侵入を防ぎ、剥れを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合レンズの第1の実施形態の構成を
示す図である。
【図2】図1の複合レンズを光軸方向から見た平面図で
ある。
【図3】本発明の複合レンズの第2の実施形態の構成を
示す図である。
【図4】図3の複合レンズと組み合せて光ピックアップ
に用いる光集積素子を示す図である。
【図5】本発明の複合レンズの第3の実施形態の構成を
示す図である。
【図6】図5の複合レンズと組み合せて光ピックアップ
に用いる光集積素子を示す図である。
【図7】本発明による複合レンズの製造方法の一実施形
態を示す図である。
【図8】本発明による複合レンズの製造方法の一実施形
態を示す図である。
【図9】従来例の光ピックアップを示す図である。
【図10】図9の光ピックアップのDVD系、CD系の
光学系をそれぞれ簡単化して示す図である。
【図11】図9の光ピックアップの対物レンズを含む可
動部を示す図である。
【符号の説明】
9a 薄いディスク 9b 厚いディスク 10 複合プラスチックレンズ 11 多機能平行平板 11a 波長板 11b 偏光性ホログラム 11c 波長選択性絞り 11d 結合部 12 光集積素子 12´ 光集積素子本体 12a 第1反射面 12b 第2反射面 13c 偏光性ホログラム 14 2波長半導体レーザ 15 レーザセンサFPC 16 取付具 17 フォトセンサ基台 18 UV接着剤 19 波長板ホログラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 潤 埼玉県秩父市大字下影森1248番地 キヤノ ン電子株式会社内 (72)発明者 小田桐 眞人 埼玉県秩父市大字下影森1248番地 キヤノ ン電子株式会社内 Fターム(参考) 2H087 KA13 LA01 PA02 PA17 PB02 QA02 QA07 QA13 QA21 QA33 QA41 RA43 RA46 UA01 4F213 AG01 AH74 WA15 WA53 WA62 WA63 WA83 WB01 WF01 WF27 5D119 AA02 AA38 AA41 BA01 CA09 EC39 EC45 EC47 FA05 FA08 JA12 JA14 JA16 JA17 JA31 JA44 JA58 JA63 JA64 9A001 BB06 JJ19 KK16

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両面にそれぞれ所定曲率のレンズ面が形
    成され、前記両面のレンズの間には光学的機能が付与さ
    れた平板状の平行平板部材が含まれており、且つ、前記
    平行平板部材の平面部はレンズの光軸に対し略垂直方向
    に延在していることを特徴とする複合レンズ。
  2. 【請求項2】 前記平行平板部材は、波長板を含み、前
    記波長板の片面に偏光性ホログラムが形成され、且つ、
    前記偏光性ホログラム又は波長板の両側のいずれか一方
    の面に波長選択性絞り機能を有する光学膜が形成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の複合レンズ。
  3. 【請求項3】 前記平行平板部材は、波長板を含み、前
    記波長板の片面には波長選択性絞り機能を有する光学膜
    が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の複
    合レンズ。
  4. 【請求項4】 前記平行平板部材は、波長選択性絞り機
    能を有する光学膜を含んでいることを特徴とする請求項
    1に記載の複合レンズ。
  5. 【請求項5】 前記平行平板部材は、面内方向で外側に
    向かって延在する結合部を含み、前記結合部を除く平行
    平板部材の外径はレンズの外形よりも小さく形成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の複合レンズ。
  6. 【請求項6】 光学的機能が付与された平板状の平行平
    板を打ち抜き、所定形状の複数の平行平板部材が、隣接
    する平行平板部材同志で結合部により結合された形状に
    加工する工程と、前記複数の平行平板部材を熱処理し、
    平行平板部材の内部応力を取り除く工程と、前記平行平
    板部材に化学的活性化処理を施す工程と、前記平行平板
    部材を金型内に位置決めし、前記金型内に光学樹脂を充
    填してレンズと平行平板部材を一体成型する工程と、前
    記平行平板部材を結合している結合部をレンズの略外周
    位置で切断する工程とを含むことを特徴とする複合レン
    ズの製造方法。
  7. 【請求項7】 光学的機能が付与された平板状の平行平
    板の表面に化学的活性化処理を施こす工程と、前記平板
    状の平行平板を打ち抜き、所定形状の複数の平行平板部
    材が、隣接する平行平板部材同志で結合部により結合さ
    れた形状に加工する工程と、前記平行平板部材を金型内
    に位置決めし、前記金型内に光学樹脂を充填してレンズ
    と平行平板部材を一体成型する工程と、前記平行平板部
    材を結合している結合部をレンズの略外周位置で切断す
    る工程とを含むことを特徴とする複合レンズの製造方
    法。
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