JPH10124912A - 光ピックアップ - Google Patents

光ピックアップ

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Publication number
JPH10124912A
JPH10124912A JP8280481A JP28048196A JPH10124912A JP H10124912 A JPH10124912 A JP H10124912A JP 8280481 A JP8280481 A JP 8280481A JP 28048196 A JP28048196 A JP 28048196A JP H10124912 A JPH10124912 A JP H10124912A
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JP
Japan
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light
light source
optical
recording medium
optical pickup
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Application number
JP8280481A
Other languages
English (en)
Inventor
Taiichi Mori
泰一 森
Masaharu Fukakusa
雅春 深草
Hiroshi Tanigawa
浩 谷川
Haruhiko Kono
治彦 河野
Kazuyuki Nakajima
一幸 中島
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/938,559 priority patent/US6266314B1/en
Priority to US08/939,088 priority patent/US6256283B1/en
Priority to TW086114207A priority patent/TW341703B/zh
Priority to TW086114206A priority patent/TW341702B/zh
Priority to CNA021073864A priority patent/CN1474388A/zh
Priority to CN97119398A priority patent/CN1100315C/zh
Priority to CN97119397A priority patent/CN1122983C/zh
Priority to DE19743521A priority patent/DE19743521C2/de
Priority to KR1019970050811A priority patent/KR19980032476A/ko
Priority to DE19743516A priority patent/DE19743516C2/de
Priority to KR1019970050812A priority patent/KR100306984B1/ko
Publication of JPH10124912A publication Critical patent/JPH10124912A/ja
Priority to US09/612,285 priority patent/US6556533B1/en
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度光ディスク用に設計された一般的な集
光レンズを用いて、高密度光ディスクと従来型光ディス
クが再生できる光ピックアップを提供することを目的と
する。 【解決手段】 光源2,9の発光点2a,9aとコリメ
ートレンズ16もしくは集光レンズ17の何れか一方と
の間の距離の比を最適化した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクの情報
の記録や再生を行う光ピックアップ装置に係り、特に、
CDやCD−ROM等の従来型光ディスクやデジタルビ
デオディスク(DVD、DVD−ROM、DVD−RA
M)等の高密度光ディスクのようにディスク基板の厚み
や記録密度等の規格の異なる光ディスクの記録や再生が
可能な光ピックアップに関する。
【0002】
【従来の技術】従来型光ディスクとして、音楽ソフトや
コンピュータ用ソフトの媒体としてコンパクトディスク
(CD、CD−ROM)が幅広く普及しているが、近
年、映像ソフトや大容量コンピュータソフトの媒体とし
て、高密度光ディスク(DVD、DVD−ROM)が提
案され実用化されようとしている。高密度光ディスクで
は、光ピックアップの集光手段の開口数を従来型光ディ
スクの0.45から0.60に高めるとともに、半導体
レーザの波長を従来型光ディスクの780nmから65
0nmあるいは635nmに短波長化することにより、
光ディスクの記録面に結像されるスポット径をさらに微
小化し、記録密度を従来型光ディスクの4.2倍程度に
まで高めている。一方、ディスクの傾きにより生じる波
面収差は開口数の3乗とディスク基板の厚みに比例する
ため、高密度光ディスクではディスクの傾きによる波面
収差が増大することを抑制するために、ディスク基板の
厚みを従来型光ディスクの1.2mmに対して半分の
0.6mmに設定している。
【0003】このような背景にあって、高密度光ディス
ク用の光ピックアップ装置は、現在までに出版されたソ
フトの資産を有効に活用できるようにするために、高密
度光ディスクだけでなく従来型光ディスクの再生が可能
であることが要求されている。しかしながら、高密度光
ディスク用に設計された光学系をそのまま従来型光ディ
スクに用いると、ディスク基板の厚みの違いにより大き
な球面収差が発生して、結像スポットがボケて情報の再
生ができないという問題が生じる。
【0004】さらに加えて第3の記録媒体としてCD−
Rと呼ばれている一回だけ書き換え可能な追記型光ディ
スクが存在している。このCD−Rの反射膜は波長依存
性が非常に高いので、規格で定められている780nm
近傍の発振波長を有する光源しか用いることができな
い。
【0005】この問題を解決するための従来の技術につ
いて以下詳細に説明する。図8は従来の光ピックアップ
の構成を示す断面図である。図8において、100およ
び200は光源で、光源100は高密度光ディスクを再
生するために用いられる波長が635〜650nmの半
導体レーザであり、光源200は低密度光ディスクおよ
び追記型低密度光ディスク(以下まとめて低密度光ディ
スクと称す)を再生するために用いられる波長が780
nmの半導体レーザである。101はプリズムで、プリ
ズム101にはハーフミラー101aが設けられてい
る。102はコリメータレンズで、コリメータレンズ1
02は拡散光を平行光に変換する働きを有している。1
03は対物レンズ保持部で、対物レンズ保持部103に
は低密度光ディスク用の対物レンズ104と高密度光デ
ィスク用の対物レンズ105が保持されている。対物レ
ンズ保持部103は光ディスクの種類に応じてレンズを
切り替えられるような構成を有している。106は高密
度光ディスク、107は低密度光ディスクである。
【0006】以下図8に示す光ピックアップ装置の動作
について説明する。まず最初に低密度光ディスクに対す
る動作について説明する。図8において、光源200か
ら照射された光は所定の拡散角を有した状態でプリズム
101に入射し、ハーフミラー101aで反射された光
束108のみがコリメータレンズ102に入射する。そ
してコリメータレンズ102で拡散光から平行光に変換
された光束109は対物レンズに入射する。ここで対物
レンズは予め対物レンズ保持部103を切り替えて、低
密度光ディスク用の対物レンズ104が配置されている
ようにしておく。低密度光ディスク用の対物レンズ10
4に入射した光束109は集光されて低密度光ディスク
107に収束される。そして低密度光ディスク107で
反射された光は、所定の経路を介して受光素子(図示せ
ず)に導かれる。
【0007】次に高密度光ディスクに対する動作につい
て説明する。図8において、光源100から照射された
光は所定の拡散角を有した状態でプリズム101に入射
し、ハーフミラー101aを透過した光束110のみが
コリメータレンズ102に入射する。そしてコリメータ
レンズ102で拡散光から平行光に変換された光束11
1は対物レンズに入射する。ここで対物レンズは予め対
物レンズ保持部103を切り替えて、高密度光ディスク
用の対物レンズ105が配置されているようにしてお
く。高密度光ディスク用の対物レンズ105に入射した
光束111は集光されて高密度光ディスク106に収束
される。そして高密度光ディスク106で反射された光
は、所定の経路を介して受光素子(図示せず)に導かれ
る。
【0008】そしてこのときどちらの光源を用いるか、
及び、どちらの対物レンズを用いるかは、ユーザによっ
てセットされたディスクが高密度であるか低密度である
かを判断して切り替える。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、高密度光ディスク106に対応する光源1
00からの光を集光する高密度光ディスク用の対物レン
ズ105と低密度光ディスク107に対応する光源20
0からの光を集光する低密度光ディスク用の対物レンズ
104が必要であり、さらに対物レンズ104及び対物
レンズ105を対物レンズ保持部103ごと切り替える
切替手段も設ける必要があった。
【0010】以下この理由について説明する。従来の技
術では波長の異なる2つの光源100,200からの光
は、たとえほぼ同一の光路を通過してきた光束であった
としても、対物レンズに入射する直前の波面収差の大き
さが大きく異なっているため、1つの対物レンズを用い
て2つの光源からの光束を所定の大きさに収束させるこ
とが困難であった。このため光源100,200のそれ
ぞれに対応する対物レンズ105,104を設けて、光
ディスクの種類に応じて切り換えるような構成とする必
要があった。
【0011】本発明は、前記従来の課題を解決するもの
で、高密度光ディスク用に設計された一般的な集光レン
ズを用いて、高密度光ディスクと従来型光ディスクが再
生できる光ピックアップを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、光ピックアップにおいて、第一の光源とコリメート
手段もしくは集光手段との距離(L1)に対する第二の
光源とコリメート手段もしくは集光手段との距離(L
2)の比(L2÷L1=H)を0.55<H<0.75
とした。
【0013】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、記録密
度が異なる第一の記録媒体と第二の記録媒体を再生可能
な光ピックアップであって、第一の光源と、第二の光源
と、前記第一の光源からの光束を前記第一の記録媒体に
収束させるとともに前記第二の光源からの光束を前記第
二の記憶媒体に収束させる集光手段と、前記第一の記録
媒体で反射された光を受光する第一の受光手段と、前記
第二の記録媒体で反射された光を受光する第二の受光手
段とを備え、前記第一の光源と前記集光手段との距離
(L1)に対する前記第二の光源と前記集光手段との距
離(L2)の比(L2÷L1=H)を0.55<H<
0.75としたことにより、第一の光源及び第二の光源
からの光について、集光レンズに入射する光に存在して
いる波面収差量を許容される範囲内に収めることができ
る。
【0014】請求項2に記載の発明は、請求項1におい
て、第一の光源,第二の光源,第一の受光手段および第
二の受光手段を収納部材に覆われるように配置し、前記
収納部材の光出射部に開口部を設け、前記開口部を透光
性部材で密封したことにより、光源や受光手段が水分等
で劣化してしまうのを防止することができる。
【0015】請求項3に記載の発明は、請求項2におい
て、透光性部材は、第一の光源からの光を第一の記録媒
体に導くか若しくは第二の光源からの光を第二の記録媒
体に導くかのいずれか一方の働きを有するとともに、前
記第一の記録媒体からの光を第一の受光手段に導くか若
しくは第二の記録媒体からの光を第二の受光手段に導く
かの少なくともいずれか一方の働きを有することによ
り、複数の光源と複数の受光手段を1つのパッケージ中
に収めることが可能になる。
【0016】請求項4に記載の発明は、請求項2,3に
おいて、透光性部材が少なくとも、光学素子が形成され
た複数の斜面を有する第一の基板と、光源に面した面に
光学素子を有する第二の基板とを有していることによ
り、第二の基板に形成されている光学素子における収差
の発生を抑制することができる。
【0017】請求項5に記載の発明は、請求項4におい
て、第二の基板に形成された光学素子は、第一の基板側
か若しくは光源に面した側のいずれか一方にのみ形成さ
れていることにより、第二基板の形成を容易に行うこと
ができる。
【0018】請求項6に記載の発明は、記録密度が異な
る第一の記録媒体と第二の記録媒体を再生可能な光ピッ
クアップであって、第一の光源と、第二の光源と、前記
第一の光源と前記第二の光源からの光の少なくとも一方
の拡散角を変換するコリメート手段と、前記第一の光源
からの光束を前記第一の記録媒体に収束させるとともに
前記第二の光源からの光束を前記第二の記憶媒体に収束
させる集光手段と、前記第一の記録媒体で反射された光
を受光する第一の受光手段と、前記第二の記録媒体で反
射された光を受光する第二の受光手段とを備え、前記第
一の光源と前記コリメート手段もしくは前記集光手段と
の距離(L1)に対する前記第二の光源と前記コリメー
ト手段もしくは前記集光手段との距離(L2)の比(L
2÷L1=H)を0.55<H<0.75としたことに
より、有限光学系もしくは有限光学系と無限光学系とが
混在している光ピックアップにおいても、第一の光源及
び第二の光源からの光について、集光レンズに入射する
光に存在している波面収差量を許容される範囲内に収め
ることができる。
【0019】(実施の形態1)まず最初に本発明の実施
の形態1について図を参照しながら説明する。図1は、
本発明の実施の形態1における光ピックアップの構成と
光出射点からディスクに集光され、受光手段に導かれる
までの光の経路すなわち光路を示している。なお図1中
で、点線は従来型光ディスクを再生する場合の光路を示
し、実線は、高密度光ディスクを再生する場合の光路を
示している。図1において、1は第一のパッケージであ
り、第一のパッケージ1は、高密度光ディスク用の光を
出射する光源2や高密度光ディスクで反射された光を受
光する受光素子3等が載置される基板部1a及びそれら
の部材を包含するように設けられている側壁部1b等に
より形成されている。これらの基板部1aと側壁部1b
等は一体で形成しても別体で形成しても良い。なお一体
で形成した場合には、組立工程の簡素化を図ることがで
き、生産性の向上が可能になる。第一のパッケージ1を
形成する材料としては金属、セラミック等の材料を用い
ることが、光源2で発生する熱を良好に放出できるので
好ましい。
【0020】そして金属材料の中でも、熱伝導性が高い
Cu,Al,Fe等の金属材料やFeNi合金やFeN
iCo合金等の合金材料を用いることが好ましい。なぜ
ならばこれらの材料は安価で放熱性が高く、かつ、高周
波重畳回路等からの電磁波等のノイズを遮断する電磁シ
ールドとしての効果も有するからである。これらの中で
も特にFe,FeNi合金,FeNiCo合金は熱抵抗
が小さく、放熱性が良好なので、光源2で発生する熱を
効率的に外部に放出することができる。またこれらの材
料は、低コストであるので、光ピックアップ装置を低価
格で提供することが可能になる。
【0021】また第一のパッケージ1はその基板部1a
及び必要に応じて側壁部1bを大きな熱容量を有するキ
ャリッジ(図示せず)に当接させることにより、光源2
で発生する熱を外部に逃がしている。従ってキャリッジ
に接触している基板部1aの面積が大きければ大きいほ
ど放熱性が良好になる。
【0022】なお本実施の形態においては第一のパッケ
ージ1を基板部1aと側壁部1bとで構成したが、基板
部1aと蓋等のキャップで覆って構成しても良い。
【0023】さらに基板部1aには光源2に電力を供給
したり、受光素子3からの電気信号を演算回路(図示せ
ず)に伝達する端子1cが設けてある。この端子1cは
ピンタイプのものであっても良いし、プリントタイプの
ものであっても良い。ここで特にピンタイプで端子1c
を形成した場合について説明する。端子1cは、金属材
料から構成されている基板部1aに電気的に接触しない
ようにしながら、基板部1aに設けられている複数の孔
(図示せず)に挿入されている。この端子1cの材質と
してはFeNiCo合金,FeNi合金,FeCr合金
等を用いることが好ましい。基板部1aと端子1cの間
の電気的な接触を断つ手段としては、孔において端子1
cと基板部1aと接する部分については絶縁性の皮膜等
が設けることが好ましく、更にこの部分から外気が混入
してこないように密閉しておくことが好ましい。このよ
うな要求を満たすものとしてハーメチックシール等の絶
縁及び密閉の双方を同時に行えるものを用いることが好
ましい。ここでは特に整合封止型若しくは圧縮封止型の
ハーメチックシールを用いることが好ましい。なぜなら
ばこれらの部材は極めて容易に絶縁と密閉の双方を行う
ことができ、さらに極めて安価であるので、端子1cの
基板部1aへの取付工程を簡略化でき、さらには光ピッ
クアップの製造コストを削減できるからである。また同
時に広い温度範囲にわたって高い気密性及び絶縁性を保
つことができるので、光ピックアップの信頼性を高くす
ることができ、かつ端子形状も比較的自由に変形するこ
とができるので、設計の自由度も大きくすることができ
る。
【0024】光源2としては単色で、干渉性、指向性お
よび集光性が良好なものを用いることが、適当な形状の
ビームスポットを比較的容易に形成でき、ノイズ等の発
生を抑制できるので好ましい。このような条件を満たす
ものとして、固体、ガス及び半導体等の各種レーザ光を
用いることが好ましい。特に半導体レーザはその大きさ
が非常に小さく、光ピックアップの小型化を容易に実現
することができるので、光源2としては最適である。
【0025】そしてこのときの光源2の発振波長は80
0nm以下であることが、光源から出射された光が記録
媒体上に収束する際のビームスポットを容易に記録媒体
に形成されているトラックのピッチ程度の大きさにする
ことができるので好ましい。更に光源2の発振波長が6
50nm以下であれば、非常に高密度で情報が記録され
ている記録媒体をも再生することができる程度に小さな
ビームスポットを形成できるので、大容量の記憶手段を
容易に実現することができ、特に高密度光ディスクの対
する記録再生に供される光源2としては好ましい。
【0026】光源2を半導体レーザで構成した場合、8
00nm程度以下の発振波長を実現できる材料として
は、AlGaInP,AlGaAs,ZnSe,GaN
等があり、これらの中でも特にAlGaAsは、化合物
材料の中でも結晶成長が容易であり、従って半導体レー
ザの製造が容易であるので、歩留まりが高く、高い生産
性を実現することができるので好ましい材料である。ま
た650nm以下の発振波長を実現できる材料として
は、AlGaInP,ZnSe,GaN等がある。これ
らの材料を用いた半導体レーザを光源2として用いるこ
とにより、記録媒体上に形成されるビームスポット径を
より小さくすることができるので、さらなる記録密度の
向上が可能になり、従って高密度光ディスクの再生が可
能になる。
【0027】これらの中でも特にAlGaAsPは長期
間にわたり安定した性能を有しているので、光源2の信
頼性を向上させることができるので好ましい材料であ
る。
【0028】また光源2の出力は、再生専用である場合
には3〜10(mW)程度であることが、再生に必要な
光量を十分に確保しつつエネルギーの消費を最小限に抑
制でき、更には光源2から放出される熱量も抑制できる
ので好ましい。記録再生兼用である場合には、記録の際
に記録層の状態を変化させるために大きなエネルギーを
必要とするので、少なくとも25(mW)以上の出力が
必要となる。但し出力が60mWを超えると光源2から
放出される熱を外部に逃がすことが難しくなり、光源2
及びその周辺部が高温になってしまい、光源の寿命が著
しく低下し、最悪の場合には光源が破壊される危険性が
ある。このため電気回路が誤動作を起こしたり、光源2
自体が波長変動を起こして発振波長がシフトしたり、信
号にノイズが混入したりして、光ピックアップの信頼性
が大きく低下してしまうので好ましくない。
【0029】第一のパッケージ1の出射部1dには第一
光学部材5が接合されている。この第一光学部材5は、
光源2から出射され記録媒体で反射されてきた光を受光
素子3の所定の位置に導く働きを有している。ここでは
第一光学部材5が複数の斜面を有しており、それぞれの
斜面に形成された光学素子を用いて戻り光を誘導する場
合の構成について説明する。
【0030】第一光学部材5は、その内部に第一の斜面
5aと第二の斜面5bとが形成されている。さらに第一
の斜面5aにはハーフミラーや偏光分離膜等で構成され
ている光路分割手段6が形成してあり、第二の斜面5b
には入射してきた光を受光素子3に導く反射手段7が形
成されている。また特に高密度光ディスクの書き換え可
能な規格(以下RAMと称す)では非常に高いエネルギ
ーを光ディスクに照射する必要があるので、光源2から
出射された光をできるだけ効率よく光ディスク上に導く
必要がある。このことを考慮して光路分割手段6を偏光
分離膜で形成して1/4波長板4と組み合わせて用いる
ことが、光の利用効率を向上させ、複数種類の光ディス
クを用いて記録もしくは再生を行えるので好ましい。ま
た光源2からの出射光量を抑制することができるので、
光源2の長寿命化を図ることができ、引いては光ディス
ク装置の信頼性を向上させることができるので好まし
い。
【0031】なお反射手段7の位置には、目的(例えば
非点収差を用いたフォーカスエラー信号の形成等)に応
じた光学素子を配置することが好ましい。例を挙げると
ナイフエッジ法によりフォーカスエラー信号形成する際
には、反射手段7の位置にはナイフエッジを形成できる
光学素子を形成し、非点収差法を用いてフォーカスエラ
ー信号を得る場合には、反射手段7の位置には非点収差
を形成できる光学素子を形成する。そしてこれらの光学
素子は第一光学部材5中に形成されることを考慮する
と、ホログラム等で形成することが、例えばレンズ等で
構成している場合に比べて薄く形成することができるの
で、空間をより有効に利用することが可能になり、第一
光学部材5の小型化、薄型化を容易に行うことができる
ので好ましい構成である。
【0032】また第一光学部材5は全体として平行平面
板状に形成されていることが収差の発生等を防止でき、
従って良好な再生信号形成若しくはフォーカス・トラッ
キング信号形成を行うことができるので好ましい。さら
に第一光学部材5はその上面及び下面が透過する光の光
軸に対して正確にほぼ垂直となるように取り付けられて
いることが、非点収差の発生を防止でき、スポットのぼ
けによる再生信号の劣化を防止することができる。
【0033】また第一光学部材5を形成する材料として
は、ガラスや樹脂などの高い光透過性を有する材料を用
いることが、光量の減少を防止できるとともに第一光学
部材5を透過した光の光学特性を劣化させないので好ま
しい。特にガラスは複屈折が起こらず、従って透過した
光の特性を良好に保持できるので、第一光学部材5の材
料として好ましい。更にガラスの中でもBK−7等の波
長分散の小さなすなわちアッベ数の大きな光学ガラスを
用いることが、特に波長変動による球面収差の発生を抑
制できるので好ましい。またこれらの光学ガラスの中で
もBK−7は低コストであるので、第一光学部材5の材
料としては最適である。
【0034】そして、第一光学部材5の形成方法として
は、予め中に光学素子が形成されている複数のサイコロ
状のプリズムを直線状に接合して形成するか、もしく
は、板状の構成材料の所定の位置に光学素子を形成した
後にそれぞれの板状材料を張り合わせて所定の形状に切
り出す等の方法を用いることが、良好な生産性を得られ
るので好ましい。特に後者の方法では高い生産性と歩留
まりを両立させることができるので好ましい方法であ
る。
【0035】なお本実施の形態においては第一のパッケ
ージ1の側壁部1bに設けられた出射部1dに直接第一
光学部材5を接合していたが、第一のパッケージ1と第
一光学部材5とは離間して設けても良い。離間して設け
ることにより、第一のパッケージ1の高さのばらつきが
存在する場合に問題となる光源2と第一光学部材5との
距離をより正確に調整することが可能になるので、第一
光学部材5によって受光素子3に導かれた光の光学特性
をより良好に保つことができ、正確な信号の検出が可能
になる。
【0036】次に図1において、8は第二のパッケージ
であり、第二のパッケージ8は、低密度光ディスク用の
光を出射する光源9や低密度光ディスクで反射された光
を受光する受光素子10等が載置される基板部8a及び
それらの部材を包含するように設けられている側壁部8
b等により形成されている。なお以下第二のパッケージ
8については特に第一のパッケージ1と異なる部分につ
いて説明する。
【0037】まず第二のパッケージ8を形成する材料と
しては金属、セラミック等の材料を用いることが、光源
9で発生する熱を良好に放出できるので好ましい。
【0038】そして金属材料の中でも、熱伝導性が高い
Cu,Al,Fe等の金属材料やFeNi合金やFeN
iCo合金等の合金材料を用いることが好ましい。なぜ
ならばこれらの材料は安価で放熱性が高く、かつ、高周
波重畳回路等からの電磁波等のノイズを遮断する電磁シ
ールドとしての効果も有するからである。これらの中で
も特にFe,FeNi合金,FeNiCo合金は熱抵抗
が小さく、放熱性が良好なので、光源8で発生する熱を
効率的に外部に放出することができる。またこれらの材
料は、低コストであるので、光ピックアップ装置を低価
格で提供することが可能になる。
【0039】光源9の発振波長は800nm以下である
ことが、光源から出射された光が記録媒体上に収束する
際のビームスポットを容易に記録媒体に形成されている
トラックのピッチ程度の大きさにすることができるので
好ましい。特に光源9としては光源2よりも発振波長が
長いものを用いることができ、例えばCDを再生する場
合には780nm程度で十分な大きさのビームスポット
を低密度光ディスク上に形成することができる。
【0040】第二光学部材11は、その構成はほぼ第一
光学部材5と同様であるが、斜面に形成された光学素子
に違いがある場合があるので、それについて説明する。
第一の斜面11aにはハーフミラーや偏光分離膜等で構
成されている光路分割手段12が形成してあり、第二の
斜面11bには入射してきた光を受光素子10に導く反
射手段13が形成されている。
【0041】ここで高密度光ディスクと低密度光ディス
クとでは信号検出方法が異なる場合が多い。従って受光
素子10における受光部の配置は、受光素子3の受光部
の配置とは異なっている場合が多い。従って受光素子1
0に光ディスクからの光を導く際に反射手段13でフォ
ーカスエラー信号等を形成している場合には、反射手段
13の形状は反射手段7の構成とは異ならせて、それぞ
れの光ディスクに最適な信号形成を行うことが、より正
確な信号形成及び動作制御を行うことができ、より信頼
性の高い、誤動作の少ない光ピックアップを実現するこ
とができるので好ましい構成である。
【0042】次に第一のパッケージ1と第一光学部材5
とにより囲まれた空間の内部、即ち光源2及び受光素子
3等が配置されている空間は密閉されることが好まし
い。このような構成にすることにより、ゴミや水分等の
不純物のパッケージ内部への進入を防止することができ
るので、光源2や受光素子3の性能を維持することがで
きるとともに出射される光の光学特性の劣化も防止する
ことができる。さらに第一のパッケージ1と第一光学部
材5とで密閉された空間にはN2ガス、乾燥空気若しく
はArガス等の不活性ガスを封入しておくことが、第一
のパッケージ1の内部に接している第一光学部材5等の
表面に結露が生じて光学特性が悪化してしまったり、光
源2や受光素子3の酸化などによる特性の劣化を防止す
ることができるのでさらに好ましい。
【0043】次に15は光路分割手段で光路分割手段1
5は、光源2及び光源9からの光の双方を光ディスク方
向に導く働きを有するものである。光路分割手段15と
してはハーフミラーや偏光分離膜等を用いることが一般
的であるが、さらに好ましくは光源2からの光を高い割
合で透過するとともに光源9からの光を高い割合で反射
する様な性質を有していることが望ましい。このような
場合には光路分割手段15での光の損失を最小限に抑制
することができ、従って光の利用効率を向上させること
ができる。光の利用効率の向上は、光源2または光源9
からの出射光量を抑制することを可能にするので、光源
2及び光源9の長寿命化を図ることができ、引いてはこ
の光ピックアップを搭載した光ディスク装置の信頼性を
向上させることができるので好ましい。
【0044】上記したような性質を有する光路分割手段
15として、波長選択機能を有する反射手段を用いるこ
とが好ましい。この波長選択機能を持つ反射手段は、あ
る波長を有する光を透過するとともに別の波長の光は反
射する働きを有しており、特に本実施の形態においては
光源2からの光をほぼ透過し、光源9からの光をほぼ反
射するように光路分割手段15を構成することが、光源
2及び光源9の光の利用効率を最も効率的に設定でき
る。従って光源2若しくは光源9のどちらかに大きな負
荷がかかることがほとんどなくなるので、光源2及び光
源9の寿命を平均化でき、ひいては光ピックアップの長
寿命化を実現できるので好ましい構成である。
【0045】なお本実施の形態においては1/4波長板
4及び1/4波長板14をそれぞれの第一光学部材5及
び第二光学部材11に設けていたが、このようにする代
わりに光路分割手段15のコリメータレンズ16側の端
面と光ディスクの間であれば何れの位置に設けてもよ
い。このような構成とすることにより2つ必要であった
1/4波長板を1つ減らすことができるので、生産性を
向上させることができると共により安価な光ピックアッ
プとすることができる。特に光路分割手段15のコリメ
ータレンズ16側の端面に予め形成しておくことが、工
数を削減でき、より生産性を向上させることができるの
で好ましい構成である。
【0046】16はコリメータレンズで、コリメータレ
ンズ16は光源2,9から出射された光の拡散角を変換
して、入射前は拡散光だった光をほぼ平行光に変換する
働きを有している。17は集光レンズで、集光レンズ1
7は入射してきた光を集光して光ディスク上にビームス
ポットを形成するもので、レンズ駆動手段(図示せず)
によって、フォーカス方向およびトラッキング方向に移
動できるように支持されている。コリメータレンズ16
により集光レンズ17に入射する光の光量を増加させる
ことができるので、光の利用効率が向上する。従って光
源2を最大出力よりも大幅に低い出力で使用することが
でき、光源2の寿命を長くすることができ、引いては光
ピックアップ装置の信頼性を向上させることができる。
【0047】なおコリメートレンズ16を用いる代わり
に例えば第一光学部材5及び第二光学部材11等に光の
拡散角を変換するような機能を設けても良い。この場合
にはコリメートレンズ16を設けなくても良くなるの
で、正確な位置あわせが不要になるとともに部品点数の
削減により、生産性の向上を図ることができる。
【0048】次にこのような構成を有する光ピックアッ
プ装置の動作について図を参照しながら説明する。
【0049】18はスピンドルモータ(図示せず)に取
り付けられた高密度光ディスクであり、高密度光ディス
ク18(以下単に光ディスク18と称す)はディスク基
板の厚みが0.6mm程度のものを2枚張り合わせて成
形されていることが多い。光源2の発光点2aから出射
された光束2bは、第一光学部材5の第一の斜面5aに
形成してある光路分割手段6を透過して、1/4波長板
4で直線偏光から円偏光に偏光方向を変えて、光路分割
手段15に入射する。そして光路分割手段15をほぼ透
過した後、コリメータレンズ16で光束2cに変換さ
れ、集光レンズ17により光束2dのように集光され
る。集光レンズ17は高密度光ディスク18のデータが
再生できる程度にまで微小スポットに絞れるように開口
数が0.6程度に設計されている。
【0050】次に、図1を用いて、低密度光ディスク1
9(以下単に光ディスク19と略す)を再生する往路光
の光路について説明する。なおここでは光ディスク19
の厚みは1.2mm程度である。光源9の発光点9aか
ら出射された出射光9bは第二光学部材11の第一の斜
面11aに設けられている光路分割手段12を透過し
て、1/4波長板14で直線偏光から円偏光に偏光方向
を変えて、光路分割手段15に入射する。そして光路分
割手段15でほぼ反射された後、コリメータレンズ16
で光束9cに変換され、集光レンズ17で光ディスク1
9に光束2dのように集光される。
【0051】このとき光ディスク19を再生する時の集
光レンズ17の焦点距離L1は、高密度光ディスク18
を再生する時の集光レンズ17の焦点距離L2よりも長
くなるように設定されている。この焦点距離の差は1.
0mm以下、好ましくは0.6mm以下とすることが、
種類の異なる複数のディスクをそれぞれ再生する際に、
集光レンズ17を保持するアクチュエータを大きく駆動
する必要がほとんどなくなる。従って焦点位置の調整を
容易に行うことができ、従って基板の厚さの違いに非常
に良好に対応することができるので好ましい。
【0052】このように複数の光源からの光が記録媒体
上の異なる位置に焦点を結ぶようにしたことにより、異
なる基板厚さを有する記録媒体を同一の光ピックアップ
装置によって再生することが可能になる。即ち厚さが
1.2mmのCD−ROM等の光ディスク19と厚さが
0.6mmの単板もしくはこの単板の両面張り合わせで
形成されたDVD等の高密度光ディスク18とを同じ光
ピックアップ装置で記録再生することが可能になるので
ある。
【0053】なおこの焦点距離L1及び焦点距離L2
は、集光レンズ等の光学部材の可動範囲を大きく取るこ
とにより、ある程度変更することが可能であるので、例
えば高密度光ディスクを張り合わせ光ディスクや複数の
記録層を有する光ディスクの再生も可能になる。
【0054】次に、光ディスク18および光ディスク1
9からの反射光を検出するまでの光路すなわち復路につ
いて説明する。
【0055】まず、光ディスク18を再生する場合につ
いて説明する。光ディスク18からの反射光は、往路と
ほぼ同じ光路をたどって光路分割手段15を透過し、1
/4波長板4で円偏光から最初の偏光方向に直交する直
線偏光に変換され、光学部材5の第一の斜面5aに形成
された光路分割手段6に入射する。光路分割手段6はこ
こでは偏光分離膜で形成されているので、入射した光は
ほぼ反射されて、反射手段7に導かれる。反射手段7は
目的に応じた光学素子で形成されているが、ここではフ
ォーカスエラー信号を形成する素子が設けられている。
従って反射手段7で反射された光はフォーカスエラー信
号を形成しつつ受光素子3に集光されて高密度光ディス
ク18に記録されたデータに応じた信号及びトラックエ
ラー信号及びフォーカスエラー信号を検出する。
【0056】次に、光ディスク19を再生する場合につ
いて説明する。光ディスク19からの反射光は、往路と
ほぼ同じ光路をたどって、光路分割手段15で反射さ
れ、1/4波長板14で円偏光から最初の偏光方向に直
交する直線偏光に変換され、光学部材11の第一の斜面
11aに形成された光路分割手段12に入射する。光路
分割手段12はここでは偏光分離膜で形成されているの
で、入射した光はほぼ反射されて、反射手段13に導か
れる。反射手段13は目的に応じた光学素子で形成され
ているが、ここではフォーカスエラー信号を形成する素
子が設けられている。従って反射手段13で反射された
光はフォーカスエラー信号を形成しつつ受光素子10に
集光されて光ディスク19に記録されたデータに応じた
信号及びトラックエラー信号及びフォーカスエラー信号
を検出する。
【0057】このように複数の光源を別々の位置に配置
した場合には、それぞれの光源から出射された光に発生
する波面収差が大きく異なる場合が多く、この波面収差
を補正することのできる収差補正機能を備えたレンズを
集光レンズとして用いる必要があり、結果としてそれぞ
れの光束に応じた複数の集光レンズを用いる必要が生じ
ることが一般的に多い。本実施の形態ではそれぞれ光源
2,9の発光点2a,9aとコリメートレンズの間の距
離を最適化することによりこの問題を回避しているので
以下この点について説明する。
【0058】図2は本発明の実施の形態1における無限
光学系での発光点とコリメートレンズとの関係を示す図
である。図2において、L3はコリメータレンズ16も
しくから発光点2a間での有効焦点距離を示しており、
L4はコリメータレンズ16から発光点9aまでの有効
焦点距離を示している。更に図3は本発明の実施の形態
1における対物レンズのシフトの有無による仮想発光点
からの光に発生する波面収差量とL3,L4との関係を
示している。すなわちL3とL4の比を変化させたとき
に集光レンズ入射時に発生している波面収差量を集光レ
ンズ17がトラッキング方向に500μmシフトしてい
る場合(実線)とトラッキング方向のシフトが無い場合
とで比較しているものである。一般に光ディスクを再生
中の集光レンズはトラッキング方向に最大500μm程
度シフトする可能性があり、また集光レンズに入射する
光を有効に光ディスク上に収束させるために許容される
波面収差量はRMS値で0.07λ(たたしλは光の波
長を示す)以下程度とされていることを考慮すると、比
較的収差の発生量が多く、集光レンズ17への光の入射
条件がきつくなる発光点9aからの光に対して集光レン
ズ17のシフト量が最大(500μm)のときの波面収
差量が0.07λ以下であれば、どちらの発光点からの
光も集光レンズ17に入射した光は集光レンズ17のシ
フト量に拘わらず光ディスク上に収束されることになる
と考えられる。この条件を満たす範囲としては、図3か
ら明らかなように、L3とL4との比(L4÷L3=
H、以下Hで表記する)が0.55<H<0.75であ
ることが好ましいことがわかる。
【0059】更に同じ条件において波面収差量がRMS
値で0.04λ以下であれば、どちらの発光点からの光
も集光レンズ17に入射した光は集光レンズ17のシフ
ト量に拘わらず光ディスク上に非常に正確に収束される
ことになると考えられる。この条件を満たす範囲として
は、図3から明らかなように、L3とL4との比(H)
が0.58<H<0.70であることが、さらに信号特
性を向上させることができるので、好ましいことがわか
る。
【0060】Hの値が上記した範囲に存在するように光
学系の配置を行うことにより、同一光学系中に複数の光
束を有する光ピックアップにおいて、すべての光束にお
ける波面収差を理論限界値以下とすることができるの
で、一つの集光レンズ17を用いることにより、いずれ
の光束も光ディスク上に集光させることができる。
【0061】従って対物レンズ17の数が一つで良いの
で、集光レンズを削減することができるとともに集光レ
ンズの切替手段も設けなくて良くなり、光ピックアップ
の小型化や部品点数の削減による生産性の向上、複雑な
機構を廃することによる光ピックアップの信頼性の向
上、動作スピードの向上等を実現することができる。
【0062】なお本実施の形態はコリメータレンズ16
を用いた無限系の光学系を用いていたが、図4に示すよ
うな有限系の光学系を用いることも考えられる。図4は
本発明の実施の形態1における有限光学系での発光点と
集光レンズの関係を示す図である。図4において、L3
は集光レンズ17から発光点2a間での有効焦点距離を
示しており、L4は集光レンズ17から発光点9aまで
の有効焦点距離を示している他は無限光学系と同様であ
る。更に一方が無限光学系で、一方が有限光学系で構成
されている光ピックアップにおいても同様に定義するこ
とができる。
【0063】(実施の形態2)以下本発明の実施の形態
2について図面を参照しながら説明する。図5は本発明
の実施の形態2における集積化された光学ヘッドの断面
図である。なお図5においては、実施の形態1と同様の
構成を有する部材については同一の番号を付加してい
る。
【0064】図5において、20はパッケージで、パッ
ケージ20は、高密度光ディスク18用の光を出射する
光源2,低密度光ディスク19用の光を出射する光源9
や高密度光ディスク18及び低密度光ディスク19で反
射された光を受光する受光素子21等が載置される基板
部20a及びそれらの部材を包含するように設けられて
いる側壁部20b等により形成されている。パッケージ
20を構成する基板部20a,側壁部20bおよび端子
20cについては大きさを除いてほぼ第一のパッケージ
1の基板部1a,側壁部1bおよび端子1cと同様の構
成を有している。
【0065】22は光学部材で、光学部材22は光源2
および光源9から出射された光を所定の光路に導くとと
もに光ディスクで反射されて戻ってきた光を受光素子2
1に導く働きを有している。光学部材22は、第一の斜
面22a,第二の斜面22bおよび第三の斜面22cを
有する第一基板22dと、第一基板22dの光源側の端
面に接合された第二基板22eから構成されている。
【0066】以下光学部材22中に存在する各種光学素
子について説明する。23は拡散角変換手段で、拡散角
変換手段23は第二基板22eの光源側の端面に光源2
から出射される光の光軸に合わせて設けられており、光
源2から入射してきた光の拡散角を小さくする働き、す
なわち光源2の発光点2aから出射された光を見た目上
より遠くから出射されたように光路を変換するもので、
実質的に記録媒体と反対方向に発光点をずらし、光源か
ら記録媒体までの光路長を長くする働きを有している。
拡散角変換手段23としては回折格子特にホログラムで
形成されていることが、光を高効率で透過させることが
できるので好ましい。特にホログラムとしては、4段以
上の階段状断面や鋸歯状断面を有するものを用いること
が、特に高効率に光を利用でき、光量の減少を防止でき
るので好ましい。
【0067】24は波長選択性のあるフィルタで、フィ
ルタ24は光源2から導かれてきた光をほぼ透過し、光
源9から導かれてきた光をほぼ反射する働きを有してい
る。
【0068】このフィルタ24を第一の斜面22aに形
成したことにより、光源2から出射された光をほとんど
妨げること無しに光源9から導かれてきた光を反射する
ことができるので、光源2および光源9から出射された
光を高い割合で記録媒体まで導くことができる。従って
光源2および光源9から出射される光の量を増加させな
くとも記録媒体への記録もしくは再生が可能になるの
で、光源2および光源9を高出力状態で動作させること
による光源2および光源9の短寿命化を防止できる。更
には光源2および光源9を低出力状態で用いることがで
きるので、光源2および光源9の温度上昇がほとんど起
こらず、従って温度変化に伴う光源2および光源9の発
振波長のシフトがほとんど起こらない。従ってより正確
に焦点形成が行える高性能な光ピックアップを提供する
ことができる。
【0069】25は偏光分離膜で、偏光分離膜25は特
定の偏光方向を有する光を透過し、それ以外の偏光方向
を有する光を反射する働きを有している。ここでは、偏
光分離膜25は、光源2および光源9から出射されるS
偏光成分を透過し、P偏光成分を反射するように形成さ
れている。この偏光分離膜25により、通過する光の量
をほとんど減少させることなく記録媒体へ導くことがで
きるので、光の利用効率を向上させることができ、引い
ては光源2および光源9の長寿命化を実現できるので好
ましい。
【0070】26は1/4波長板で、1/4波長板26
はその構成・働きともに実施の形態1に示した1/4波
長板4および1/4波長板14とほぼ同様であるので説
明を省略する。
【0071】27は拡散角変換手段で、拡散角変換手段
27は第二基板22eの光源側の端面に光源9から出射
される光の光軸に合わせて設けられており、光源9から
入射してきた光の拡散角を負にする働き、すなわち光源
9の発光点9aから出射された光を見た目上より近くか
ら出射されたように光路を変換するもので、実質的に記
録媒体に近づく方向に発光点をずらす。これにより光源
9の発光点は発光点9aから発光点9bに見かけ上移動
し、従って光源9から記録媒体までの光路長を短くする
働きを有している。拡散角変換手段27としては回折格
子特にホログラムで形成されていることが、光を高効率
で透過させることができるので好ましい。特にホログラ
ムとしては、4段以上の階段状断面や鋸歯状断面を有す
るものを用いることが、特に高効率に光を利用でき、光
量の減少を防止できるので好ましい。
【0072】28は複数ビーム形成手段で、複数ビーム
形成手段28は入射してきた光を複数の光束に分離して
反射する働きを有しており、ここでは拡散角変換手段2
7を通過してきた光を3つの光束に分離してフィルタ2
4に向けて反射している。複数ビーム形成手段28は、
回折格子で形成することが、効率よく複数の光束を形成
することができるので好ましい。ここでは回折格子で発
生する0次光および±1次光の3つの光束を主に形成す
るような構成を有している。ここで形成された複数の光
束は低密度光ディスク19のトラックの所定の位置に照
射され、戻ってきた光の光量を比較することにより、低
密度光ディスク19のトラッキングを行う通称3ビーム
法と呼ばれるトラッキング方法に供される。
【0073】29及び30は反射手段で、反射手段29
は偏光分離膜25で反射されてきた光を、反射手段30
は反射手段29で反射されてきた光を所定の方向に反射
する働きを有しており、Ag,Au,Cu等の高反射を
有する金属材料若しくは屈折率の異なる複数の誘電体材
料で形成されていることが好ましい。
【0074】31は拡散角変換手段で、拡散角変換手段
31は第一基板の22dの第三の斜面22cに形成され
ており、反射手段30から反射されてきた光束のうち、
拡散方向にある光の拡散角を収束方向に変化させると共
に、収束方向にある光束はそのまま反射する働きを有し
ている。
【0075】拡散角変換手段31としては回折格子特に
反射型ホログラムで形成されていることが、光を高効率
で透過させることができるので好ましい。特に反射型ホ
ログラムとしては、4段以上の階段状断面や鋸歯状断面
を有するものを用いることが、特に高効率に光を利用で
き、光量の減少を防止できるので好ましい。
【0076】本実施の形態においては、拡散角変換手段
31は、光源2から出射された光が形成する光束の大部
分を0次光として反射すると共に、光源9から出射され
た光が形成する光束の大部分を+1次光に回折するよう
に形成されている。これにより光源9から出射された光
の発光点位置が前方(記録媒体より)に移動したことに
より、受光素子21上で光源9からの光束が発散してし
まい、RF信号の検出やフォーカシング及びトラッキン
グ信号の形成が困難になることを防止できるので、正確
な信号形成を確実に行える高性能な光ピックアップを実
現することができる。
【0077】32は信号形成手段で、信号形成手段32
は第二基板22eの光源側の端面に設けられており、拡
散角変換手段31から導かれてきた光を受光素子21の
所定の位置に導くと共に入射してきた光束に所定の特性
を付与し、フォーカシング及びトラッキング用の信号を
形成することができる様な構成を有している。
【0078】33は受光手段で、受光手段33は、光源
2から出射された光のうちフィルタ24を透過せずに反
射してきた光及び光源9から出射された光のうちフィル
タ24で反射されずに透過した光を受光し、その信号を
光源2及び光源9の電源制御回路フィードバックするこ
とにより、光源2及び光源9の出力を制御している。
【0079】次に光学部材22を第一基板22d及び第
二基板22eに分けて形成した理由について説明する。
第一基板22dは複数の斜面を有しており、それらの斜
面に平行な位置に各種光学素子が配置されている。従っ
て第一基板に設けられている各種光学素子は入射してく
る光の光軸に対して傾斜して配置されていることにな
る。従って角度依存性の高い例えばホログラムの様な光
学素子を第一基板22d中に形成すると、相当高い精度
で位置合わせを行わない限り、角度による公差が大きく
なり、記録媒体に向かう光の特性が劣化してしまう可能
性が非常に大きい。このことは信号特性の劣化につなが
り、結果として光ピックアップ装置の性能を低下させる
要因となるので好ましくない。そこで本実施の形態にお
いては、特に角度依存性が高いと思われる拡散角変換手
段23,27を第一基板22dとは別体に設けられてい
る第二基板22eに形成して、光源2及び光源9から出
射される光の光軸に対して拡散角変換手段23,27が
略垂直になるように配置している。
【0080】このような配置としたことにより、記録媒
体へ導かれる光の特性が劣化してしまうことをほとんど
防止することができ、信号特性の劣化が少ない、高性能
な光ピックアップ装置を提供することができるので好ま
しい。
【0081】また第二基板22eに設けられている各種
光学素子は、第二基板22eの片面にのみ形成されてい
ることが好ましい。
【0082】なぜならばこれらの光学素子は所定の形状
のマスクを介してエッチング等の物理的若しくは化学的
方法により形成されるものであり、片面のみに形成した
方がマスクの枚数を減らすことができ、さらにエッチン
グの回数も減らせるので、工程数の削減も可能である。
加えて基板22eの原盤をひっくり返す必要もないの
で、複数回の位置合わせを省略することができる。従っ
て生産性を大幅に向上させることができると共に、製造
コストも低減することができるからである。
【0083】本実施の形態においては拡散角変換手段2
3,27及び信号形成手段32が第二基板22eの光源
側の端面に形成されている。
【0084】さらにパッケージ20と光学部材22とで
囲まれている空間は実施の形態1と同様に密閉してある
ことが好ましい。
【0085】以上示してきたように、複数の発振波長の
異なる光源からの光を複数の光学素子が形成された光学
部材に入射させて所定の光路に導くような構成としたこ
とにより、従来それぞれの光源に対して複数設けられて
いた光学素子等を1つに集約できるので、分散配置され
た光ピックアップに比べて、光ピックアップ全体の大き
さを大幅に小型化することができるとともにそれぞれの
光源に対する各光学素子間の位置あわせ等も不要になる
ので生産性が大幅に向上し、さらには各光学素子の取り
付け誤差も最小限度に抑制することができるので良好な
光学特性を実現でき、加えて各光学素子の取り付け誤差
に起因する光の損失を最小限に抑止できるので光の利用
効率の良好な光ピックアップを実現することができる。
【0086】以上のような構成を有する光ピックアップ
の動作について説明する。記録媒体が高密度光ディスク
18である場合には、光源2から出射された光を用いて
記録若しくは再生を行う。この場合、光源2から出射さ
れた光は、拡散角変換手段23でその拡散角を小さくさ
れる、即ち光の広がりを小さくされる。
【0087】この拡散角変換手段23により、光源2か
ら出射された光のほとんどを高密度光ディスク18に向
けて輸送することができるので、特に記録の際に多く必
要とされる高密度光ディスク18上での板面光量を十分
に得ることができるようになる。従って記録再生共に良
好に行うことができる光ピックアップを提供することが
できるようになる。
【0088】また、光学部材22の所定の光路以外の部
分に混入してしまう光を減少させることができるので、
光学部材22中の迷光成分が減少し、従って迷光が受光
素子21等に入射して信号成分が劣化してしまうことを
防止することもできる。
【0089】拡散角変換手段23で光の広がりを小さく
された光は、フィルタ24をほとんど透過して、その後
に設けられいる偏光分離膜25もほとんど透過して1/
4波長板26に入射する。
【0090】1/4波長板26を通過する際に、それま
で直線偏光だった光は円偏光に変換されて、コリメータ
レンズがある場合にはコリメータレンズ16を通過して
平行光に変換されてから、無い場合には直接集光レンズ
17に入射し、高密度光ディスク18へ収束される。
【0091】そして高密度光ディスク18で反射されて
戻ってきた光は再び1/4波長板26に入射し、それを
通過する際に円偏光から光源2を出射された時の偏光方
向と直交する直線偏光に変換されて偏光分離膜25に入
射する。ここで行きとは違い、今度は偏光方向が異なっ
ているので、偏光分離膜25で反射され、反射手段2
9,30を介して拡散角変換手段31に入射する。この
拡散角変換手段31で入射してきた光はほとんど回折さ
れることなく反射され、信号形成手段32で受光素子2
1上の所定の位置に所定の形状の光束を形成され、この
受光素子21上に入射する光に基づいてRF信号及びフ
ォーカス・トラッキングの両信号が形成され、情報の再
生を行うと共に光ピックアップの最適な制御を行ってい
る。
【0092】記録媒体が低密度光ディスク19である場
合には、光源9から出射された光を用いて記録若しくは
再生を行う。この場合、光源9から出射された光は、拡
散角変換手段27で光の広がりが拡散方向から収束方向
に、即ち拡散光から収束光に変換される。
【0093】拡散角変換手段27で収束光に変換された
光は、フィルタ24でほとんど反射され、その後に設け
られいる偏光分離膜25をほとんど透過して1/4波長
板26に入射する。
【0094】1/4波長板26を通過する際に、それま
で直線偏光だった光は円偏光に変換されて、コリメータ
レンズがある場合にはコリメータレンズ16を通過して
平行光に変換されてから、無い場合には直接集光レンズ
17に入射し、低密度光ディスク19へ収束される。
【0095】そして低密度光ディスク19で反射されて
戻ってきた光は再び1/4波長板26に入射し、それを
通過する際に円偏光から光源9を出射された時の偏光方
向と直交する直線偏光に変換されて偏光分離膜25に入
射する。ここで行きとは違い、今度は偏光方向が異なっ
ているので、偏光分離膜25で反射され、反射手段2
9,30を介して拡散角変換手段31に入射する。この
拡散角変換手段31で入射してきた光はほとんど+一次
光に回折されて反射され、入射前に拡散光であった光は
収束光に変換された状態で信号形成手段32に入射す
る。
【0096】信号形成手段32で受光素子21上の所定
の位置に所定の形状の光束を形成され、この受光素子2
1上に入射する光に基づいてRF信号及びフォーカス・
トラッキングの両信号が形成され、情報の再生を行うと
共に光ピックアップの最適な制御を行っている。
【0097】このように複数の光源を同一のパッケージ
内に配置した場合においても実施の形態1と同様に、そ
れぞれの光源から出射された光に発生する波面収差が大
きく異なる場合が多く、このためそれぞれ光源2,9の
発光点2a,9aとコリメートレンズの間の距離を最適
化しているので以下この点について説明する。なお実施
の形態1とほぼ同様の構成を有する部分については同一
の番号を付加している。
【0098】図6は本発明の実施の形態2における無限
光学系での発光点とコリメートレンズとの関係を示す図
である。図6において、L5はコリメータレンズ16か
ら仮想発光点2b間での有効焦点距離を示しており、L
6はコリメータレンズ16から仮想発光点9bまでの有
効焦点距離を示している。更に図7は本発明の実施の形
態2における対物レンズのシフトの有無による仮想発光
点からの光に発生する波面収差量とL5,L6との関係
を示している。すなわちL3とL4の比を変化させたと
きに集光レンズ入射時に発生している波面収差量を集光
レンズ17がトラッキング方向に500μmシフトして
いる場合(実線)とトラッキング方向のシフトが無い場
合とで比較しているものである。一般に光ディスクを再
生中の集光レンズはトラッキング方向に最大500μm
程度シフトする可能性があり、また集光レンズに入射す
る光を有効に光ディスク上に収束させるために許容され
る波面収差量はRMS値で0.07λ(たたしλは光の
波長を示す)以下程度とされていることを考慮すると、
比較的収差の発生量が多く、集光レンズ17への光の入
射条件がきつくなる発光点9aからの光に対して集光レ
ンズ17のシフト量が最大(500μm)のときの波面
収差量が0.07λ以下であれば、どちらの発光点から
の光も集光レンズ17に入射した光は集光レンズ17の
シフト量に拘わらず光ディスク上に収束されることにな
ると考えられる。この条件を満たす範囲としては、図7
から明らかなように、L5とL6との比(L6÷L5=
H、以下Hで表記する)が0.55<H<0.75であ
ることが好ましいことがわかる。
【0099】更に同じ条件において波面収差量がRMS
値で0.04λ以下であれば、どちらの発光点からの光
も集光レンズ17に入射した光は集光レンズ17のシフ
ト量に拘わらず光ディスク上に非常に正確に収束される
ことになると考えられる。この条件を満たす範囲として
は、図3から明らかなように、L3とL4との比(H)
が0.58<H<0.70であることが、さらに信号特
性を向上させることができるので、好ましいことがわか
る。
【0100】Hの値が上記した範囲に存在するように光
学系の配置を行うことにより、同一光学系中に複数の光
束を有する光ピックアップにおいて、すべての光束にお
ける波面収差を理論限界値以下とすることができるの
で、一つの集光レンズ17を用いることにより、いずれ
の光束も光ディスク上に集光させることができる。
【0101】従って対物レンズ17の数が一つで良いの
で、集光レンズを削減することができるとともに集光レ
ンズの切替手段も設けなくて良くなり、光ピックアップ
の小型化や部品点数の削減による生産性の向上、複雑な
機構を廃することによる光ピックアップの信頼性の向
上、動作スピードの向上等を実現することができる。
【0102】なお本実施の形態はコリメータレンズ16
を用いた無限系の光学系を用いていたが、有限系の光学
系を用いることも考えられる。この場合、無限系に比べ
てコリメータレンズを配置するスペースが不要になるの
で、光ピックアップ全体の大きさを小さくすることがで
きる。
【0103】
【発明の効果】本発明は、記録密度が異なる第一の記録
媒体と第二の記録媒体を再生可能な光ピックアップで、
第一の光源と集光手段との距離(L1)に対する第二の
光源と集光手段との距離(L2)の比(L2÷L1=
H)を0.55<H<0.75としたことにより、第一
の光源及び第二の光源からの光について、集光レンズに
入射する光に存在している波面収差量を許容される範囲
内に収めることができるので、第一の光源からの光及び
第二の光源からの光を共にそれぞれの記録媒体上に良好
に収束させることができる。従って1つの集光レンズを
用いて複数の光束をそれぞれの記録媒体の所定の位置に
正確に収束させることができ、更には良好な記録もしく
は再生特性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における光ピックアップ
の構成と光路を示す図
【図2】本発明の実施の形態1における無限光学系での
発光点とコリメートレンズとの関係を示す図
【図3】本発明の実施の形態1における波面収差量とL
3,L4との関係を示した図
【図4】本発明の実施の形態1における有限光学系での
発光点と集光レンズとの関係を示す図
【図5】本発明の実施の形態2における集積化された光
学ヘッドの断面図
【図6】本発明の実施の形態2における無限光学系での
発光点とコリメートレンズとの関係を示す図
【図7】本発明の実施の形態2における対物レンズのシ
フトの有無による波面収差量とL5,L6との関係を示
した図
【図8】従来の光ピックアップの構成を示す断面図
【符号の説明】
1 第一のパッケージ 1a 基板部 1b 側壁部 1c 端子 1d 出射部 2 光源 3 受光素子 4 1/4波長板 5 第一光学部材 5a 第一の斜面 5b 第二の斜面 6 光路分割手段 7 反射手段 8 第二のパッケージ 8a 基板部 8b 側壁部 8c 端子 8d 出射部 9 光源 10 受光素子 11 第二光学部材 11a 第一の斜面 11b 第二の斜面 12 光路分割手段 13 反射手段 14 1/4波長板 15 光路分割手段 16 コリメータレンズ 17 集光レンズ 18 高密度光ディスク 19 低密度光ディスク 20 パッケージ 20a 基板部 20b 側壁部 20c 端子 21 受光素子 22 光学部材 22a 第一の斜面 22b 第二の斜面 22c 第三の斜面 22d 第一基板 22e 第二基板 23 拡散角変換手段 24 フィルタ 25 偏光分離膜 26 1/4波長板 27 拡散角変換手段 28 複数ビーム形成手段 29 反射手段 30 反射手段 31 拡散角変換手段 32 信号形成手段 33 受光手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 治彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中島 一幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録密度が異なる第一の記録媒体と第二の
    記録媒体を再生可能な光ピックアップであって、第一の
    光源と、第二の光源と、前記第一の光源からの光束を前
    記第一の記録媒体に収束させるとともに前記第二の光源
    からの光束を前記第二の記憶媒体に収束させる集光手段
    と、前記第一の記録媒体で反射された光を受光する第一
    の受光手段と、前記第二の記録媒体で反射された光を受
    光する第二の受光手段とを備え、前記第一の光源と前記
    集光手段との距離(L1)に対する前記第二の光源と前
    記集光手段との距離(L2)の比(L2÷L1=H)を
    0.55<H<0.75としたことを特徴とする光ピッ
    クアップ。
  2. 【請求項2】第一の光源,第二の光源,第一の受光手段
    および第二の受光手段を収納部材に覆われるように配置
    し、前記収納部材の光出射部に開口部を設け、前記開口
    部を透光性部材で密封したことを特徴とする請求項1記
    載の光ピックアップ。
  3. 【請求項3】透光性部材は、第一の光源からの光を第一
    の記録媒体に導くか若しくは第二の光源からの光を第二
    の記録媒体に導くかのいずれか一方の働きを有するとと
    もに、前記第一の記録媒体からの光を第一の受光手段に
    導くか若しくは第二の記録媒体からの光を第二の受光手
    段に導くかの少なくともいずれか一方の働きを有するこ
    とを特徴とする請求項2記載の光ピックアップ。
  4. 【請求項4】透光性部材はすくなくとも、光学素子が形
    成された複数の斜面を有する第一の基板と光源に面した
    面に光学素子を有する第二の基板から形成されているこ
    とを特徴とする請求項2,3いずれか1記載の光ピック
    アップ。
  5. 【請求項5】第二の基板に形成された光学素子は、第一
    の基板側か若しくは光源に面した側のいずれか一方にの
    み形成されていることを特徴とする請求項4記載の光ピ
    ックアップ。
  6. 【請求項6】記録密度が異なる第一の記録媒体と第二の
    記録媒体を再生可能な光ピックアップであって、第一の
    光源と、第二の光源と、前記第一の光源と前記第二の光
    源からの光の少なくとも一方の拡散角を変換するコリメ
    ート手段と、前記第一の光源からの光束を前記第一の記
    録媒体に収束させるとともに前記第二の光源からの光束
    を前記第二の記憶媒体に収束させる集光手段と、前記第
    一の記録媒体で反射された光を受光する第一の受光手段
    と、前記第二の記録媒体で反射された光を受光する第二
    の受光手段とを備え、前記第一の光源と前記コリメート
    手段もしくは前記集光手段との距離(L1)に対する前
    記第二の光源と前記コリメート手段もしくは前記集光手
    段との距離(L2)の比(L2÷L1=H)を0.55
    <H<0.75としたことを特徴とする光ピックアッ
    プ。
  7. 【請求項7】記録密度が異なる第一の記録媒体と第二の
    記録媒体とを再生可能な光ピックアップであって、第一
    の光源と、第二の光源と、前記第一の光源から出射され
    た光を所定の光路に導くとともに前記第二の光源からの
    光を所定の光路に導く光学部材とを備えたことを特徴と
    する光ピックアップ。
  8. 【請求項8】第一の光源から出射された光と第二の光源
    から出射された光の少なくとも一方は光学部材で複数回
    反射されて所定の光路に導かれることを特徴とする請求
    項7記載の光ピックアップ。
  9. 【請求項9】記録密度が異なる第一の記録媒体と第二の
    記録媒体を再生可能な光ピックアップであって、発振波
    長の異なる複数の光源からの光を複数の光学素子が形成
    された光学部材に入射させて所定の光路に導くことを特
    徴とする光ピックアップ。
JP8280481A 1996-10-01 1996-10-23 光ピックアップ Pending JPH10124912A (ja)

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US08/938,559 US6266314B1 (en) 1996-10-01 1997-09-26 Optical pickup device
US08/939,088 US6256283B1 (en) 1996-10-01 1997-09-26 Optical pickup having a common light beam path for passing either of a plurality of kinds of light beams
CN97119397A CN1122983C (zh) 1996-10-01 1997-09-30 光学拾取装置
TW086114206A TW341702B (en) 1996-10-01 1997-09-30 Optical pickup device
CNA021073864A CN1474388A (zh) 1996-10-01 1997-09-30 光学拾取装置
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DE19743521A DE19743521C2 (de) 1996-10-01 1997-10-01 Optische Aufnehmervorrichtung
KR1019970050811A KR19980032476A (ko) 1996-10-01 1997-10-01 광픽업장치
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10321961A (ja) * 1997-05-21 1998-12-04 Sharp Corp 半導体レーザ装置
WO2000055849A1 (en) * 1999-03-15 2000-09-21 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Convergent device, optical head, optical information recording/reproducing and optical information recording/reproducing method

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US6873588B1 (en) 1999-03-15 2005-03-29 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Converging element, optical head, and apparatus and method of optically recording and reproducing information
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