JP2001241496A - 車両用制振装置およびその製造方法 - Google Patents

車両用制振装置およびその製造方法

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JP2001241496A
JP2001241496A JP2000055470A JP2000055470A JP2001241496A JP 2001241496 A JP2001241496 A JP 2001241496A JP 2000055470 A JP2000055470 A JP 2000055470A JP 2000055470 A JP2000055470 A JP 2000055470A JP 2001241496 A JP2001241496 A JP 2001241496A
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vibration damping
rubber elastic
vibration
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JP2000055470A
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English (en)
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Yoshinori Yasumoto
吉範 安本
Koichi Hasegawa
浩一 長谷川
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハウジング内の収容空所に独立マス部材が収
容配置されて、独立マス部材のハウジングへの打ち当た
り当接に基づいて制振効果を発揮する車両用制振装置に
おいて、独立マス部材とハウジングの少なくとも一方の
当接面に薄肉のゴム弾性体層を形成し、独立マス部材と
ハウジングの隙間寸法を小さく且つ高精度に設定するこ
と。 【解決手段】 ハウジング14及び独立マス部材16の
少なくとも一方の表面に液状ゴム40のコーティングに
よって形成された薄肉のゴム弾性体層30を被着して、
ハウジング14と独立マス部材16が、ゴム弾性体層3
0を介して当接されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、車両の振動部材における振動を
低減する車両用制振装置に係り、例えば、自動車のサス
ペンションアーム,サブフレーム,ボデーパネル,エン
ジンユニット,マウントブラケット,排気系部材などの
振動部材に適用されることにより有効な制振効果を発揮
し得る、新規な構造の車両用制振装置と、その製造方法
に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、自動車等の車両において問題と
なる振動を低減する手法としては、振動部材にマス材
を固設するマスダンパや、振動部材にバネ材を介して
マス材を連結支持せしめるダイナミックダンパ、更に、
振動部材の表面にシート状弾性材を貼着した制振材
が、知られている。ところが、上記マスダンパとダ
イナミックダンパは、何れも、大きなマス材の質量が必
要になることに加えて、有効な制振効果の発揮される周
波数域が狭いという問題があった。また、上記制振材
は、広い貼着面積が必要になると共に、重量が嵩むとい
う問題があった。更に、上記ダイナミックダンパと
制振材は、制振効果の温度依存性が高いために、目的と
する制振効果を安定して得ることが難しいという問題も
あったのである。
【0003】そこで、本出願人は、先の国際出願(PC
T/JP98/05530)において、振動部材に固定
されるハウジングに対して、隙間を隔てて非接着で相対
変位可能に独立マス部材を配設せしめて、振動入力時
に、かかる独立マス部材を、ゴム等の弾性材からなる当
接面をもって、ハウジングに当接させることにより、当
接時における滑り摩擦と衝突によるエネルギ損失を利用
して制振効果を得るようにした、新規な構造の車両用制
振装置を提案した。このような構造の車両用制振装置に
おいては、小さなマス質量によって、広い周波数域に亘
る振動に対して有効な制振効果を得ることが出来るので
ある。
【0004】ところで、かかる先の国際出願に記載され
た車両用制振装置において、目的とする制振効果を安定
して得るためには、独立マス部材の質量を確保すること
に加えて、独立マス部材とハウジングの当接面間の隙間
寸法を高精度に管理することが重要であり、好ましくは
数mm以下、より好ましくは0.1〜0.8mmの隙間を隔
てて独立マス部材とハウジングを対向位置せしめること
が必要となる。そして、独立マス部材の質量を有利に確
保すると共に、ゴム弾性体層の成形収縮による寸法精度
の低下を回避するためには、独立マス部材を金属等の高
比重な硬質材で形成すると共に、独立マス部材とハウジ
ングの当接面に薄肉のゴム層を被着形成することが考え
られる。
【0005】ところが、従来手法に従って、ゴム弾性体
層の成形金型を用い、独立マス部材やハウジングの表面
にゴム弾性体層を形成する場合には、ゴム材料の成形キ
ャビティへの充填性や成形型の寸法精度などの制約を受
けて、ゴム弾性体層の肉厚寸法を数mm以下とすることが
難しく、薄肉のゴム層を安定して形成することが困難で
あるという問題があった。
【0006】また、従来の成形金型を用いたゴム弾性体
層の成形方法においては、専用の成形金型と型締装置や
射出装置などが必要であり、製造コストが高いという問
題もあったのである。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、独立マス部材とハウジングの少なくとも一
方の当接面に薄肉のゴム弾性体層を容易に且つ高精度に
形成することが可能であり、それによって独立マス部材
とハウジングの隙間寸法を小さく且つ高精度に設定する
ことの出来る、新規な構造の車両用制振装置と、車両用
制振装置の新規な製造方法を提供することにある。
【0008】
【解決手段】以下、このような課題を解決するために為
された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各
態様で採用される各構成要素は、何れも、可能な限り任
意の組み合わせで採用することが出来る。また、本発明
の態様および技術的特徴は、以下に記載のものに限定さ
れることなく、明細書全体および図面に記載され、或い
はそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明
思想に基づいて認識されるものであることが理解される
べきである。
【0009】すなわち、車両用制振装置に関する本発明
の第一の態様は、振動部材における防振すべき振動が入
力される剛性のハウジングに対して、硬質の独立マス部
材を、振動入力方向に隙間を隔てて相対変位可能に非接
着で対向配置せしめると共に、前記独立マス部材と前記
ハウジングの少なくとも一方の表面に、液状ゴムのコー
ティングによって形成されたゴム弾性体層を配し、それ
ら独立マス部材とハウジングが、該ゴム弾性体層を介し
て、防振すべき振動入力方向の対向面で当接されるよう
にしたことを、特徴とする。
【0010】このような本態様に従う構造とされた車両
用制振装置においては、液状ゴムのコーティング層によ
ってゴム弾性体層が形成されていることから、ゴム弾性
体層の成形型を必要とすることなく、独立マス部材やハ
ウジングの表面に対して、十分に薄肉のゴム弾性体層を
高精度に形成することが可能となる。それ故、ゴム弾性
体層の成形精度、ひいてはゴム弾性体層を介して対向位
置せしめられる独立マス部材とハウジングの対向面間の
隙間寸法の精度が向上されて、目的とする防振効果を安
定して得ることが出来るのである。また、ゴム弾性体層
を薄肉とすることが出来ることから、限られたサイズ内
で、鉄等の高比重材で形成された独立マス部材を可及的
に大型化することが可能となり、制振効果の向上も図ら
れ得るのである。
【0011】なお、本態様において、ハウジングは、防
振すべき制振対象(振動部材乃至は振動伝達部材)に対
して固定的に取り付けられる剛性材で形成されたケース
等として提供され得るが、その他、防振すべき制振対象
を中空構造として、制振対象自体でハウジングを構成し
たり、或いは制振対象をハウジングの一部に利用するこ
とも可能である。そこにおいて、かかるハウジングは、
例えば鉄,アルミニウム合金等の金属材や合成樹脂材等
で形成することが可能であり、独立マス部材を支持する
ための剛性と制振効果を確保するために、弾性率が5×
104MPa以上の剛性材が好適に採用される。また、
独立マス部材は、高比重な剛性材であることが望まし
く、金属や石等が採用可能であるが、特に、生産性や加
工性,コスト性等の理由から鉄系金属が好適に採用され
る。更に、ゴム弾性体層は、独立マス部材とハウジング
の少なくとも一方の当接面を被覆するように形成されて
いれば良く、両方の当接面に形成することも可能である
が、好適には、ハウジングよりも形状が単純で外形寸法
が小さい独立マス部材の外周面に対してゴム弾性体層が
形成される。更に、かかるゴム弾性体層は、当接音の軽
減と制振効果を有利に得るために、ASTM規格D22
40のショアD硬さが、好ましくは80以下、より好ま
しくは20〜40とされる。また、かかるゴム弾性体層
は、打音の低減と制振効果の向上のために、圧縮弾性率
が好ましくは1〜104MPa、より好ましくは1〜1
3MPaで、損失正接(tanδ)が好ましくは10
-3以上、より好ましくは0.01〜10とされる。更
に、独立マス部材とハウジングの対向面間における隙間
寸法は、有効な制振効果を得るために、0.1〜0.8
mm、好ましくは0.1〜0.5mmとされる。ここにおい
て、かかる隙間寸法は、ゴム弾性体層の肉厚をマス部材
側及び/又はハウジング側に含んで測定されるものであ
り、ゴム弾性体層の表面からの隙間寸法である。また、
ハウジングや独立マス部材の具体的な形状は、何等、限
定されるものでなく、円形ブロック形状や矩形ブロック
形状の他、円環ブロック形状や、多角形ブロック形状、
或いは球形状等が、適宜に採用され得る。なお、本態様
においては、ハウジングを、弾性率が5×103 〜5×
104 MPaである合成樹脂材等の剛性材によって形成
することも可能であり、例えば、打音の低減や制振特性
のチューニングなどに有効である。また、そのような比
較的剛性が低いハウジングを採用する場合には、独立マ
ス部材のゴム弾性体層における弾性率をハウジングの弾
性率よりも低くすることが望ましく、より好適には、か
かる当接面の弾性率が1〜102 MPaとされることと
なり、それによって、ハウジングの強度や耐久性が有利
に確保されると共に、例えば低周波数域の制振効果の向
上等も可能となる。
【0012】また、本発明の第二の態様は、前記第一の
態様に従う構造とされた車両用制振装置において、前記
ゴム弾性体層の厚さ寸法が、0.03mm〜0.5mmとさ
れていることを、特徴とする。即ち、ゴム弾性体層の厚
さ寸法が0.03mmより小さくなると、独立マス部材の
ハウジングへの当接によってゴム弾性体層が損傷,剥離
し易く、耐久性の確保が難しくなる一方、ゴム弾性体層
の厚さ寸法が0.5mmを超えると、加硫成形に伴う収縮
歪みが大きくなって、隙間寸法の精度確保が難しくなる
のであり、ゴム弾性体層の厚さを0.03mm〜0.5mm
とすることによって、ゴム弾性体層の厚さ寸法精度、ひ
いては独立マス部材とハウジング部材の当接対向面間寸
法の精度を一層有利に確保することが出来ると共に、良
好なる耐久性を得ることが出来るのである。なお、ゴム
弾性体層の厚さ寸法は、より好適には、0.05mm〜
0.3mmに設定される。
【0013】更にまた、本発明の第三の態様は、前記第
一又は第二の態様に従う構造とされた車両用制振装置で
あって、前記独立マス部材が、少なくとも該ゴム弾性体
層を介しての前記ハウジングへの当接部位において、角
部面取り形状とされていることを、特徴とする。このよ
うな本態様に従う構造とされた制振装置においては、独
立マス部材の角部がハウジングに当接した際におけるゴ
ム弾性体層への応力集中が軽減乃至は回避されることに
より、ゴム弾性体層の損傷が回避されて、耐久性が向上
され得る。なお、角部面取り形状としては、湾曲外周面
を形成するアール面や直接的角切り形状を有するC面取
りの他、小幅の糸面取りなどが、何れも採用可能であ
る。また、角部面取りは、切削やプレス等の適当な加工
方法で実現可能である。
【0014】また、本発明の第四の態様は、前記第一乃
至第三の何れかの態様に従う構造とされた車両用制振装
置において、前記独立マス部材の表面が、前記ゴム弾性
体層によって部分的に被覆されており、該独立マス部材
が当接面を外れた部分で露呈されていることを、特徴と
する。このような本態様に従う構造とされた制振装置に
おいては、独立マス部材の露呈された部分を利用して、
ゴム弾性体層の形成工程等に独立マス部材を取り扱うこ
とが出来るのであり、例えば、露呈された部分で独立マ
ス部材を支持せしめて、それ以外の部分に液状ゴムをコ
ーティングすることにより、ゴム弾性体層の形成作業性
の向上が図られ得る。なお、独立マス部材を取り扱うに
際して、好適には、かかる露呈部分を、独立マス部材の
長手方向一方の端部に形成することが望ましい。
【0015】また、本発明の第五の態様は、前記第一乃
至第四の何れかの態様に従う構造とされた車両用制振装
置において、前記独立マス部材の質量が前記振動部材の
質量の5〜10%であることを、特徴とする。蓋し、独
立マス部材の合計質量が振動部材の5%に満たないと有
効な制振効果を得ることが難しい場合があり、一方、1
0%を超えると装置全体の重量化や独立マス部材の飛び
跳ね易さの低下等が問題となる場合があるからである。
【0016】更にまた、本発明の第六の態様は、前記第
一乃至第五の何れかの態様に従う構造とされた車両用制
振装置において、前記ハウジングにおける前記独立マス
部材の配設領域を外部空間から仕切ったことを、特徴と
する。このような本態様に従う構造とされた制振装置に
おいては、外部から飛散してくる粉塵や水等が、独立マ
ス部材とハウジングの間の隙間等に侵入することが防止
されることから、目的とする制振効果を長期間に亘って
安定して得ることが出来るのであり、特に、本発明に従
う構造とされた制振装置は、独立マス部材とハウジング
の間の隙間が小さく設定されることから、このようなカ
バーを採用することによる利点が大きく、制振効果の安
定性の向上が極めて有効に達成され得る。
【0017】さらに、車両用制振装置の製造方法に関す
る本発明の第一の態様は、振動部材における防振すべき
振動が入力される剛性のハウジングに対して、硬質の独
立マス部材を、振動入力方向に隙間を隔てて相対変位可
能に非接着で対向配置せしめて、それら独立マス部材と
ハウジングが、ゴム弾性体層を介して、防振すべき振動
入力方向の対向面で当接されるようにした車両用制振装
置を製造するに際して、前記独立マス部材と前記ハウジ
ングの少なくとも一方の表面に、液状ゴムをコーティン
グすることにより、前記ゴム弾性体層を形成すること
を、特徴とする。
【0018】このような本態様の製造方法に従えば、独
立マス部材とハウジングの当接面におけるゴム弾性体層
を、液状ゴムのコーティングによって容易に形成するこ
とが出来るのであり、ゴム弾性体層の特別な成形型も必
要なくなることから、設備が簡略化されると共に、製造
作業性が飛躍的に向上される。しかも、本態様の方法に
よれば、薄肉のゴム弾性体層を、高精度に形成すること
が可能となるのである。
【0019】なお、本態様において、ゴム弾性体層を形
成する液状ゴムのゴム組成物としては、特に限定される
ものではなく、天然ゴムや、スチレンブタジエンゴム,
エチレンプロピレンゴム,ブタジエンゴム,クロロプレ
ンゴム,ニトリルゴム,ブチルゴム,ハイパロン,アク
リルゴム,イソプレンゴム等の合成ゴム、或いはエラス
トマ樹脂が何れも採用可能であるが、物性や製造性、取
扱性等の点から、ジエン系ゴムや塩素系ゴムが好まし
く、特に天然ゴムとそのブレンドゴムが好適に採用され
る。そして、良く知られているように、かかるゴム組成
物に対して加硫剤や加硫促進剤,老化防止剤,可塑剤,
軟化剤,補強材,増量剤等の公知の添加剤を適宜配合
し、それを適当な溶媒に溶解することによって、液状ゴ
ムとしたものを用いることが出来る。なお、かかる溶媒
としては、ゴム組成物に応じて、例えばトルエン,メチ
ルアルコール,シクロヘキサン,メチルイソブチルケト
ン等やそれらの混合物からなるものが採用され得、略均
一の肉厚でコーティングすることが出来る程度の液状ゴ
ム粘度が得られるように配合量が調節される。
【0020】また、このようにして得られた液状ゴム
を、独立マス部材やハウジングの表面に塗布するに際し
ては、例えば、吹き付けや刷毛塗り、ロールコータなど
が採用可能であるが、特に好適には、液状ゴムを貯留し
た槽内に独立マス部材やハウジングを浸漬するディッピ
ングが採用される。そして、このようにして独立マス部
材やハウジングの表面にコーティングされた液状ゴム
は、乾燥処理された後、例えば熱空気等で加熱保温処理
されることによって、必要に応じて加硫処理が施される
こととなる。
【0021】また、液状ゴムのコーティングに先立っ
て、コーティングされる独立マス部材やハウジングの表
面には、脱脂等の下処理や化成被膜の形成、接着処理等
を施すことが好ましいが、ゴム弾性体層は、独立マス部
材やハウジングに対して必ずしも接着する必要がなく、
接着処理等は本態様において必須ではない。なお、ゴム
弾性体層と独立マス部材やハウジングとの間には、例え
ば、それら両者間に、凹凸状の機械的な係止構造を採用
することも可能である。
【0022】更にまた、液状ゴムのコーティングは、独
立マス部材やハウジングを最終形状に加工した後に行う
ことが望ましいが、液状ゴムをコーティングしてゴム弾
性体層を形成した後に、独立マス部材やハウジングを最
終形状に加工仕上げするようにしても良い。
【0023】さらに、本発明方法の第二の態様は、前記
第一の態様に係る方法に従って車両用制振装置を製造す
るに際して、前記独立マス部材と前記ハウジングの少な
くとも一方の表面において、前記液状ゴムを複数回積層
して前記ゴム弾性体層を形成することを、特徴とする。
このような本態様の方法に従えば、独立マス部材やハウ
ジングの表面に形成されるゴム弾性体層の肉厚寸法を、
適宜に調節することが出来るのであり、特に、一度のコ
ーティングで形成されるゴム弾性体層は、例えば数十μ
m 以下とすることが出来ることから、ゴム弾性体層の肉
厚を高精度に管理することが可能となるのである。な
お、前記ゴム弾性体層を積層形成するに際しては、例え
ば、独立マス部材やハウジングの表面に液状ゴムをコー
ティングして乾燥処理した後に、再びその上に液状ゴム
をコーティングする作業を適当な回数だけ行って、液状
ゴムを多層にコーティングする方法が有利に採用され得
る。
【0024】
【発明の実施形態】以下、本発明を更に具体的に明らか
にするために、本発明の実施形態について、図面を参照
しつつ、詳細に説明する。
【0025】先ず、図1〜2には、本発明の一実施形態
としての自動車用制振装置10が、示されている。この
制振装置10は、中空の収容空所12を備えた箱体構造
を有するハウジング部材14に対して、その収容空所1
2にマス部材16を収容配置せしめた構造とされてい
る。そして、かかる制振装置10は、自動車のボデー等
の防振すべき振動部材に対して、ハウジング部材14が
固着されることによって、装着されるようになってい
る。なお、以下の説明において上下方向とは、原則とし
て、図2中の上下方向をいうものとする。
【0026】より詳細には、ハウジング部材14は、ハ
ウジング本体18と蓋体20,20によって構成されて
いる。ハウジング本体18は、全体として略矩形枠体断
面を有する直管形状とされており、例えば、アルミニウ
ム合金等の金属系材料を押出成形した押出成形品を適当
な長さ寸法で切断することによって有利に製造され得
る。このハウジング本体18の長手方向両端の開口部に
は、カバーとしての蓋体20,20がそれぞれ装着され
ており、これによって、ハウジング本体18の内部に、
ハウジング本体18と蓋体20,20によって画成され
て、外部から遮断された収容空所12が形成されるよう
になっている。なお、各蓋体20は、ハウジング本体1
8の開口部内周面形状と略同一の矩形外周面形状を有す
る挿入部22を有しており、かかる挿入部22が、ハウ
ジング本体18の端部開口部に圧入固定されることによ
ってハウジング本体18に装着されている。また、各蓋
体20は、配設箇所の温度や、入力振動の大きさ等の使
用環境を考慮して適宜に選択された合成樹脂材で形成さ
れている。
【0027】さらに、ハウジング部材14には、ハウジ
ング本体18の両側面に、各2つの取付ブラケット2
6,26が溶接等で固着されており、それら4つの取付
けブラケット26,26,26,26の各ボルト挿通孔
27に挿通される図示しないボルトによって、ハウジン
グ部材14が、図示しない振動部材に対してボルト固定
されるようになっている。
【0028】一方、マス部材16は、図1及び2に示さ
れている如く、マス金具28と、該マス金具28の外周
面に被着されたゴム弾性体層30から構成されている。
マス金具28は、ハウジング本体18の内面形状、即
ち、収容空所12の形状よりも一回り小さな外形形状を
有する矩形ブロック構造とされており、その長手方向一
方の端部には、幅方向中央部分を厚さ方向に貫通する貫
通孔32が設けられている。このマス金具28は、鉄鋼
等の高比重材から形成されており、プレス成形や押出成
形等によって有利に製造され得る。また、マス金具28
の角部には、糸面取りが施されて、面取り形状とされて
いる。そして、このような構成とされたマス部材16
は、その合計質量が振動部材の質量の5〜10%になる
ように設定されている。
【0029】さらに、かかるマス金具28の外周面に
は、貫通孔32が設けられた長手方向一方の端部を除い
た部分に対してゴム弾性体層30が被着されている。こ
のゴム弾性体層30は、マス金具28の外周面の所定範
囲に対して、液状ゴムをコーティングし、加硫成形する
ことによって有利に製造され得る。また、かかるゴム弾
性体層30は、全体として略一定の厚さ寸法をもって形
成されるようになっているが、厚さ寸法があまり大きい
と液状ゴムの加硫成形に伴う収縮歪み大きくなって寸法
制度が悪化する可能性があると共に、あまり小さいとゴ
ム弾性体層の耐久性の確保が難しくなることから、ゴム
弾性体層30の厚さ寸法は、好ましくは0.03〜0.
5mm、より好ましくは0.05〜0.3mmになるよ
うに設定されている。
【0030】かかるゴム弾性体層30の成形方法の一具
体例を、図3及び4を参照しつつ説明する。先ず、図3
(i)において、前述の如き矩形平板形状のマス金具2
8を製作する。次いで、図3(ii)において、製作した
マス金具28を洗浄し、その表面に対して脱脂処理や化
成被膜処理等の前処理を施した後、(iii)において、
接着剤を塗布する。なお、接着剤としては、例えば、塩
化ゴム系接着剤やフェノール系接着剤等が好適に用いら
れ得る。その後、図3(iv)において、接着処理した
マス金具28にラバーコーティング処理を実施して、マ
ス金具28の表面にコーティング層44を形成する。
【0031】ここにおいて、かかるコーティング処理
は、例えば、図4に示される如くして実施される。即
ち、先ず、図4(a)に示されているように、目的とす
るゴム弾性体層を与える適当な液状ゴム40を準備す
る。なお、かかる液状ゴム40の組成は、特に限定され
るものでないが、例えば、加硫剤や加硫促進剤,老化防
止剤,可塑剤,軟化剤,補強剤等の適当な添加剤を配合
した天然ゴム材料を溶媒としてのトルエンに適当な濃度
で溶解することによって得ることが出来る。そして、こ
のようにして得た液状ゴム40を、適当な容器42内に
貯留せしめて、かかる液状ゴム40にマス金具28をデ
ィッピングすることによって、図4(b)に示されてい
る如く、マス金具28の外周面に液状ゴム40のコーテ
ィング層44を形成する。なお、かかるディッピングに
際しては、図示されているように、マス金具28に設け
られた貫通孔32に吊上金具46を係止して、マス金具
28を吊り下げ支持することによって、容易に作業する
ことが出来る。
【0032】そして、このようにコーティング層44を
形成したマス金具28に対して、図3(v)において、
乾燥処理を施す。なお、かかる乾燥処理は、例えば、図
4(b)に示されているように吊上金具46で吊り下げ
たマス金具28を、適当な温度の大気に所定時間(例え
ば、23℃×24時間)晒して通風乾燥することによっ
て実施する。更に、乾燥後、図3(vi)に示されている
ように、マス金具28を、高温で所定時間(例えば、1
50℃×3時間)加熱処理することによって、コーティ
ング層44を加硫する。
【0033】これによって、マス金具28の表面にゴム
弾性体30が被着形成されてなる、目的とするマス部材
16を得ることが出来る。なお、図4に仮想線で示され
るように、(a)のディッピング工程と、同(b)の乾
燥工程を、複数回繰り返して実施することにより、液状
ゴム40をマス金具28の表面に複数層に積層せしめて
肉厚のコーティング層44を形成しても良い。
【0034】上述の如くして得られたマス部材16は、
図1〜2に示されているように、ハウジング本体18の
開口部から収容空所12内に挿入配置されており、ハウ
ジング部材14に対して振動入力方向に隙間を隔てて相
対変位可能に非接着で対向配置されている。ここにおい
て、マス部材16とハウジング14の対向面間における
隙間寸法:2δが、2δ=0. 1〜0.8mm、より好ま
しくは0.1〜0.5mmに設定されており、マス部材1
6を変位方向(図2中の上下方向)の中央に位置せしめ
た状態下で、ゴム弾性体層30の外表面と、振動入力方
向(図2中上下方向)で対向位置するハウジング18の
内壁面の間において、半分の隙間:δ(δ=0.05〜
0.4mm、より好ましくは0.05〜0.25mm)が
生じぜしめられるようになっている。なお、制振装置1
0の静置状態下では、マス部材16が、重力によって、
ハウジング部材14の底壁部上に重ね合わされて支持さ
れることとなり、従って、図2に示されているように、
マス部材16の上方だけに、隙間48が、隙間寸法:2
δで形成される。また、マス部材16の質量は、図示し
ない振動部材の質量の5〜10%に設定されている。
【0035】このような構造とされた自動車用制振装置
10は、自動車のボデー等の防振すべき振動部材に対し
て、図2中の上下方向が防振すべき主たる振動の入力方
向となる状態で、前述の如く、ハウジング部材14が振
動部材に固着されることによって、装着されることとな
り、かかる装着状態下、自動車用制振装置10に振動が
入力されると、マス部材16がハウジング部材14に対
して振動入力方向に飛び跳ねるように相対変位せしめら
れて、マス部材16におけるゴム弾性体層30がハウジ
ング本体18に打ち当たることとなる。換言すれば、マ
ス部材16がゴム弾性体層30を介して、弾性的にハウ
ジング部材14に当接されることとなる。
【0036】なお、自動車用制振装置10の振動部材に
対する取付位置は、特に限定されるものではないが、有
効な制振効果を得るために、好ましくは振動対象部材が
振動した際の最大振幅となる位置(振動の腹となる位
置)に最大振幅の方向に合わせて取り付けられる。
【0037】そして、マス部材16のハウジング本体1
8への打ち当たり(当接)に伴う滑り摩擦や衝突の作用
に基づいて、振動部材における振動エネルギーの損失乃
至は消失が生起されることとなり、これにより振動部材
に対して制振効果が発揮されるのである。また特に、か
かる制振装置10にあっては、制振効果が共振作用のみ
に基づくものでないことから、従来のダイナミックダン
パに比して、小さな質量のマス部材によって、広い周波
数域の振動に対して有効な制振効果を発揮し得るのであ
り、温度変化による制振特性が影響を受け難く、安定し
た制振効果を発揮し得るという利点もある。更に、本実
施形態の制振装置10においては、マス部材16のハウ
ジング本体18への当接面がゴム弾性体層30で構成さ
れていることから、マス部材16のハウジング本体18
への当接時における打音も抑えられる。
【0038】また、本実施形態の自動車用制振装置10
においては、ゴム弾性体層30が、液状ゴムのコーティ
ングによって形成されることから、成形型を用いて成形
する従来手法に比して、十分に薄肉のゴム弾性体層30
を高精度に形成することが可能となって、一定の肉厚を
有する薄肉のゴム弾性体層30が有利に製造され得る。
これにより、ゴム弾性体層30とハウジング本体18の
対向面間の隙間寸法が高精度に設定されて、目的とする
防振効果が安定して発揮され得る。
【0039】しかも、かかるゴム弾性体層30は、十分
に薄肉とすることが可能であることから、収容空所12
の限られたサイズ内で、マス金具28を可及的に大型化
することが可能となり、マス金具28の寸法の設定自由
度が向上されると共に、制振性能を維持しつつ制振装置
のコンパクト化が図られ得る。
【0040】加えて、従来用いられていた成形金型や、
型締装置、射出装置等を必要とすることがないことか
ら、設備が簡略化されて製造コストが低減されると共
に、作業効率の向上が図られ得る。
【0041】さらに、液状ゴムのコーティングによって
形成されるゴム弾性体層30は、従来の成形金型を使用
して製造されるゴム弾性体層に比して、ゴム弾性体層3
0の肉厚を十分に薄く設定することが可能となる。従っ
て、金型を使用して形成せしめたゴム弾性体層に比し
て、加硫成形時の成形収縮による寸法精度の低下が有利
に回避され得て、所望の寸法精度が有利に実現され得
る。
【0042】また、本実施形態の自動車用制振装置10
においては、マス金具28の角部が面取り形状とされて
いることから、マス部材16がハウジング部材14に当
接した際の、マス金具28の角部付近に被着されたゴム
弾性体層30への応力の集中が軽減乃至は回避されて、
それによるゴム弾性体層30の損傷が有利に抑制され
て、制振装置10の耐久性が向上され得る。
【0043】さらに、本実施形態の自動車用制振装置1
0においては、ハウジング本体18の長手方向両側開口
部が、蓋体20,20によって閉塞されて、収容空間1
2が外部空間から仕切られていることから、収容空間1
2内へのごみやチリ、水等の異物の混入が防止されて、
異物の混入に起因する防振特性の低下等の不具合が可及
的に回避されて、目的とする防振特性を長期間に亘って
安定して発揮することが可能となる。
【0044】また、本実施形態の自動車用制振装置10
においては、マス金具28のハウジング部材14に対す
る当接面を離れた位置に形成された貫通孔32を上手く
利用することによって、液状ゴムのコーティング作業時
におけるマス金具28の把持乃至は取扱いが容易とされ
ていることから、ゴム弾性体30の形成に際して良好な
作業効率が発揮される。
【0045】特に、前述の如きゴム弾性体30の製造方
法においては、マス金具28が鉛直下方に延びるように
吊り下げられて、液状ゴム40内に浸漬せしめられるこ
とから、マス金具28の外周面にコーティングされて当
接面を形成する液状ゴム40のコーティング層44に対
して、重力が均一に作用せしめられることとなる。従っ
て、比較的長時間に亘る乾燥工程の間であっても、コー
ティング層44に対する重力の悪影響が可及的に回避さ
れて、例えば、マス金具28の長手方向両側端部を把持
して、マス金具28を水平方向に延びるように保持した
状態で乾燥工程を実施する場合に比して、より均一で高
精度な肉厚をもってゴム弾性体層30を形成することが
可能となる。
【0046】さらに、本実施形態に従うゴム弾性体30
の製造方法においては、マス金具28のハウジング部材
14に当接する当接部位に対して、予め、脱脂等の洗浄
処理や化成皮膜の形成や接着剤の塗布等の接着処理が施
されてゴム弾性体層30が加硫接着されることから、長
期間に亘る使用によるゴム弾性体層30の位置ずれ等の
不具合が可及的に回避されて、安定した防振特性が長期
に亘って発揮されることとなる。
【0047】以上、本発明の一実施形態としての自動車
用制振装置10について詳述してきたが、これはあくま
でも例示であって、本発明は、かかる実施形態における
具体的な記載によって何ら限定的に解釈されるものでな
い。
【0048】例えば、前記実施形態に従う構造とされた
自動車用制振装置10は、比較的コンパクトに製造する
ことが可能であることから、配設場所の選定自由度が大
きく確保されることとなり、自動車のいずれの振動部材
に対しても適用が可能である。具体的には、コントロー
ルアーム等のサスペンション部材や、エンジンマウント
のブラケット、サブフレームやボデー本体等に有利に採
用され得る。そして、何れの場合も、複数の異なる振動
周波数に対して、マス部材とハウジング部材の衝突によ
るエネルギ損失と、衝突の際のゴム弾性体の滑り摩擦に
よって、優れた振動制振性が発揮され得るのである。
【0049】また、前記実施形態においては、ゴム弾性
体層30がマス金具28のハウジング部材14に対する
当接面に被着されて形成されていたが、マス金具28の
当接面に加えて、或いはそれに代えて、ハウジング本体
18のマス部材16に対する当接面にゴム弾性体層を形
成してもよい。
【0050】さらに、前記実施形態においては、ハウジ
ング部材14及びマス部材16がそれぞれ矩形枠体及び
矩形ブロック形状とされていたが、特に限定されるもの
ではなく、ハウジング部材14及びマス部材16の振動
入力方向における相対変位及びそれによる衝突が為され
得るものであれば、何れでも良く、円形ブロック形状、
円環ブロック形状や、多角形ブロック形状、或いは球形
状等の種々異なる形状で、組み合わせて構成することが
可能である。
【0051】本発明において、独立マス部材とハウジン
グの間の隙間寸法は、打音低減のためには、独立マス部
材の全周囲で0.1〜0.8mmに設定されることが望ま
しいが、防振すべき振動入力方向以外における独立マス
部材とハウジングの間の隙間寸法は、0.8mm以上であ
っても、特に問題ない。
【0052】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を
加えた態様において実施され得るものであり、また、そ
のような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、
何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、
言うまでもない。
【0053】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた車両用制振装置においては、マス部
材とハウジングの当接部位に介在せしめられるゴム弾性
体層が、液状ゴムのコーティングによって形成されてい
ることから、かかるゴム弾性体層を高い寸法精度で薄肉
にすることが可能となって、独立マス部材とハウジング
の隙間を高精度に且つ小さく設定することが出来るので
あり、それによって、マス部材のハウジグに対する打ち
当たりに基づいて発揮される制振効果の更なる向上と安
定化が図られ得るのである。
【0054】また、本発明方法に従えば、マス部材とハ
ウジングの当接部位に介在せしめられる薄肉のゴム弾性
体層を、高い寸法精度を確保しつつ、優れた生産性およ
び作業性をもって容易に形成することが出来るのであ
り、それ故、マス部材のハウジグに対する打ち当たりに
基づく制振効果が有効に発揮される車両用制振装置を、
容易に製造することが出来るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としての自動車用制振
装置を示す一部切欠平面図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】図1に示された自動車用制振装置に用いられる
マス部材の製造方法の手順を示すフロー図である。
【図4】図1に示された自動車用制振装置に用いられる
マス部材の製造工程の一部を示す説明図である。
【符号の説明】
10 自動車用制振装置 12 収容空所 14 ハウジング部材 16 マス部材 18 ハウジング本体 20 蓋体 30 ゴム弾性体層 40 液状ゴム

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動部材における防振すべき振動が入力
    される剛性のハウジングに対して、硬質の独立マス部材
    を、振動入力方向に隙間を隔てて相対変位可能に非接着
    で対向配置せしめると共に、該独立マス部材と該ハウジ
    ングの少なくとも一方の表面に、液状ゴムのコーティン
    グによって形成されたゴム弾性体層を配し、それら独立
    マス部材とハウジングが、該ゴム弾性体層を介して、防
    振すべき振動入力方向の対向面で当接されるようにした
    ことを特徴とする車両用制振装置。
  2. 【請求項2】 前記ゴム弾性体層の厚さ寸法が、0.0
    3mm〜0.5mmとされている請求項1に記載の車両用制
    振装置。
  3. 【請求項3】 前記独立マス部材が、少なくとも該ゴム
    弾性体層を介しての前記ハウジングへの当接部位におい
    て、角部面取り形状とされている請求項1又は2に記載
    の車両用制振装置。
  4. 【請求項4】 前記独立マス部材の表面が、前記ゴム弾
    性体層によって部分的に被覆されており、該独立マス部
    材が当接面を外れた部分で露呈されている請求項1乃至
    3の何れかに記載の車両用制振装置。
  5. 【請求項5】 前記ゴム弾性体層が、ショアD硬さ80
    以下の弾性材で形成されている請求項1乃至4の何れか
    に記載の車両用制振装置。
  6. 【請求項6】 前記独立マス部材と前記ハウジングの当
    接部分における隙間寸法が、0.1〜0.8mmとされて
    いる請求項1乃至5の何れかに記載の車両用制振装置。
  7. 【請求項7】 前記独立マス部材の質量が前記振動部材
    の質量の5〜10%である請求項1乃至6に記載の車両
    用制振装置。
  8. 【請求項8】 前記ハウジングにおける前記独立マス部
    材の配設領域を外部空間から仕切った請求項1乃至7の
    何れかに記載の車両用制振装置。
  9. 【請求項9】 振動部材における防振すべき振動が入力
    される剛性のハウジングに対して、硬質の独立マス部材
    を、振動入力方向に隙間を隔てて相対変位可能に非接着
    で対向配置せしめて、それら独立マス部材とハウジング
    が、ゴム弾性体層を介して、防振すべき振動入力方向の
    対向面で当接されるようにした車両用制振装置を製造す
    るに際して、前記独立マス部材と前記ハウジングの少な
    くとも一方の表面に、液状ゴムをコーティングすること
    により、前記ゴム弾性体層を形成することを特徴とする
    車両用制振装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記独立マス部材と前記ハウジングの
    少なくとも一方の表面において、前記液状ゴムを複数回
    積層して前記ゴム弾性体層を形成する請求項9に記載の
    車両用制振装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記ゴム弾性体層が配される前記独立
    マス部材及び/又は前記ハウジングの表面に対して、接
    着処理を施した後、前記液状ゴムをコーティングする請
    求項9又は10に記載の車両用制振装置の製造方法。
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