JPH0674205U - 内径加工用バイト - Google Patents

内径加工用バイト

Info

Publication number
JPH0674205U
JPH0674205U JP2087293U JP2087293U JPH0674205U JP H0674205 U JPH0674205 U JP H0674205U JP 2087293 U JP2087293 U JP 2087293U JP 2087293 U JP2087293 U JP 2087293U JP H0674205 U JPH0674205 U JP H0674205U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
damper
tip
piece
impact
inner diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2087293U
Other languages
English (en)
Other versions
JP2607672Y2 (ja
Inventor
達也 川口
春夫 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tungaloy Corp
Original Assignee
Tungaloy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tungaloy Corp filed Critical Tungaloy Corp
Priority to JP1993020872U priority Critical patent/JP2607672Y2/ja
Publication of JPH0674205U publication Critical patent/JPH0674205U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2607672Y2 publication Critical patent/JP2607672Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インパクトダンパ付き内径加工用バイトにお
いて、バイト先端部における衝撃エネルギーを高めるこ
とにより、耐びびり振動に優れる工具を提供する。 【構成】 インパクトダンパの厚さを、バイト先端寄り
の1〜数個が最も厚く、先端より離れるにつれて1〜数
個の組合せで概ね段階的に薄くなるように配列するか、
クリアランスの大きさを、先端寄りの1〜数個が最も大
きく、先端より離れるにつれて1〜数個の組合せで概ね
段階的に小さくなるように配列する。あるいは、前記厚
さに関する配列と前記クリアランスに関する配列を合成
したダンパピースを使用する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、片持ち式のインパクトダンパ付き内径加工用バイトに関するもので 、びびり振動の抑制に好適である。
【0002】
【従来の技術】
片持ち式で使用する内径加工用バイトは、バイト本体の直径に比し、切れ刃部 からバイト把持部までの長さが長いほどびびり振動が生じやすくなるので、何ら かの対策を講じる必要がある。その対策手段の一つとして、インパクトダンパは 構造が簡単で、比較的容易に製作が可能であることから、従来より広く用いられ てきた。
【0003】 インパクトダンパの最も一般的な構造は、バイト本体の先端近くに円筒状の中 空部分を設け、付加質量として複数個に分割された丸駒状のダンパピースをその 中に内蔵させるものである。このインパクトダンパは、振動のエネルギーを中空 部分の壁面とダンパピースとの衝突エネルギーに変換させることによりびびり振 動を減衰させようとするもので、通常、ダンパピースには超硬合金などの比重の 大きな材料を使用し、その直径と厚さが一定なものを使用する。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
インパクトダンパの性能を決定する要因は、付加質量としてのダンパピースの 重さ、ダンパピースが自由運動する距離、すなわち主振動系であるバイトの中空 部分の壁面とダンパピース外周とのクリアランス、衝突面の状態などである。切 削中の平均切削力が既知であれば、ダンパピースの質量やクリアランスはある程 度計算で特定することができ、そのような計算のもとに設計されたインパクトダ ンパは従来形であっても十分な制振効果を発揮する。
【0005】 しかしながら、内径加工用バイトが使用される振動系は本来非線形であり、ま た通常は不特定な使われ方をするので、切削力の特定は難しく、上記従来形のイ ンパクトダンパでは汎用性に欠ける。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、インパクトダンパ付き内径加工用バイトにおけるダンパ効果を高め るとともに、汎用性を持たせた工具を提供するためになされたもので、基本的な 考え方は、先端部のダンパピースの質量を大きくし、クリアランスを大きくする ことにより、バイト先端部におけるダンパの衝突エネルギーを高めたことにある 。
【0007】 具体的には、一つの方法として、バイト内に並列的に内蔵されたダンパピース の厚さが、先端寄りの1〜数個が最も厚く、先端より離れるにつれて1〜数個の 組合せで概ね段階的に薄くなるように配列する。また、別の方法としては、円筒 状の中空部分の壁面と丸駒状のダンパピースの外周との間のクリアランスの大き さを、先端寄りの1〜数個が最も大きく、先端より離れるにつれて1〜数個の組 合せで概ね段階的に小さくなるように配列する。さらに、もう一つの方法は、前 記厚さに関する配列と前記クリアランスに関する配列を合成した配列のダンパピ ースを内蔵させる方法である。
【0008】
【作用】
内径加工用バイトを一端固定の自由度1の片持ち梁と考えたときに、振幅の最 大となるところはバイト先端である。したがって、先端部でのダンパピースとバ イトの内壁面との衝突エネルギーが高いほど制振効果は高いといえる。インパク トダンパでは、見かけ上、バイト本体が振幅方向に往復運動を繰り返す中でダン パピースが内部で衝突を繰り返す。衝突エネルギーは、衝突する物体の質量と速 度の関数であることから、大きな質量のダンパピースは衝突エネルギーをより高 める作用がある。
【0009】 次に、クリアランスの作用に関して説明する。振幅の最大となるところはバイ ト先端であることから、一本のバイトの中で最も高速度で往復運動をしているの は先端部である。往復運動するバイトの内部にあって、クリアランスの大きなダ ンパピースはクリアランスの小さなダンパピースより早い速度で衝突するために 、高い衝突エネルギーとなる。
【0010】
【実施例】
それでは、図を参照しながら、本考案の一実施例を以下に説明する。
【0011】 図1は、本考案による内径加工用バイトの正面図で、バイト本体1の先端部に は微調整式ボーリングユニット5が組込まれ、その先端には切れ刃チップ4が装 着された仕上加工専用バイトである。バイト本体1は、バイトシャンク2と、微 調整式ボーリングユニット5の組込まれたヘッド3とに分割できるようになって いる。図2は、ヘッド3の斜視図である。
【0012】 ヘッド3の後端には、円柱状の突起8が設けてあって、バイトシャンク2の先 端に設けた穴9に嵌合する。バイトシャンク2には、外周側から中心方向に向か って設けたねじ10が1ヶ所以上あって、このねじ10により前記突起8の側壁 を締め付けることにより、ヘッド3はバイトシャンク2に固定される。このとき 、ヘッド3の端面に設けたピン11が、バイトシャンク2の端面に設けたキー溝 12と嵌合して、切れ刃チップ4の位置決めとヘッド3の回り止めとなる。バイ トシャンク2の前記嵌合穴9の奥には、中空部分6があるのだが、前記ヘッド3 は、蓋の役目も果たしている。さらに、蓋としての機密性を保つためにOリング 13を装着している。
【0013】 この中空部分6には、丸駒状に分割されたダンパピース7が並列的に組込まれ ている。中空部分6の壁面およびダンパピース7の外周は高精度に加工してあり 、両者で形成される空隙すなわちクリアランス14を設定通りに確保できるよう にしている。ダンパピース7は切削中の振動により、このクリアランス14の間 で自由運動をして衝突を繰り返すのであるが、クリアランス14の大きさは、通 常、0.05mm〜0.30mmにとる。クリアランス14の小さなものは、衝 撃エネルギーは低いものの高振動数成分の抑制に効果的があり、クリアランス1 4の大きなものは、その逆となる。
【0014】 ところで、ダンパピース7は、その質量が大きいほど衝撃エネルギーが高いと はいえ、低〜高振動数成分の合成された複雑な振動を抑制するためにはその数が 少なすぎると衝撃頻度が固定され汎用性に乏しくなる。そこで、通常は6個以上 に分割したものを使用する。
【0015】 本考案は、以上のようなインパクトダンパのダンパピース7の特性のうえにな されたもので、一つの方法として図4(イ)の説明図に示すように、先端寄りの 1〜数個が最も厚く、先端より離れるにつれて1〜数個の組合せで概ね段階的に 薄くなるようにダンパピース7の厚さを配列する。また、別の方法としては同図 (ロ)に示すように、クリアランス14の大きさを、先端寄りの1〜数個が最も 大きく、先端より離れるにつれて1〜数個の組合せで概ね段階的に小さくなるよ うに配列する。あるいは、同図(ハ)に示すように、前記厚さに関する配列と前 記クリアランス14に関する配列を合成した配列のダンパピース7を使用するも のである。
【0016】 次に、本考案による内径加工用バイトの評価試験の結果について以下に紹介す る。
【0017】 評価試験に使用したバイトは、前記図1のもので、刃先径は60mm、バイト シャンク2の外径は54mm、バイトシャンク2の把持部15の口元から刃先ま での長さは390mmである。ダンパーピース7が組込まれる中空部分6の大き さは、穴径34mm、穴の長さ80mmである。
【0018】 図5は評価試験に使用したバイトの状態を表す図である。同図(a)はダンパ ピースを全く組込まなかった場合、同図(b)は外径34mm、厚さ6.6mm 、クリアランス0.08mmのダンパピース12個を組込んだ従来形のインパク トダンパの場合、同図(c)は外径34mmで、先端側に厚さ10mm、クリア ランス0.2mmのダンパピース4個を、奥側に厚さ6.6mm、クリアランス 0.08mmのダンパピース6個を組込んだ本考案によるインパクトダンパの場 合のものである。
【0019】 図6は、インパルスハンマによる打振試験を行なったときのバイト先端部の振 幅の大きさを時間経過で表した減衰曲線の図である。本図で明らかなように、( c)、(b)、(a)の順に減衰時間が短く、(c)は振動がいち早く収束して いることが分る。
【0020】 図7は、前記バイトを使用して実際に切削を行なったときの結果を示すもので ある。切削条件は以下の通りである。
【0021】 加工材料 鋳鉄FC25 切削速度 400、500、600 m/min 切込み量 0.1 mm 送り量 0.05、0.125 mm/rev 切削油剤 なし(乾式切削) 本試験の結果からも本考案によるバイト(c)は、びびり振動の生じない切削適 用領域が広いことが分る。
【0022】
【考案の効果】
以上のように、本考案によるインパクトダンパでは従来形のインパクトダンパ に比較し、バイト先端部におけるダンパピースの質量の大きさとクリアランスの 大きさとが衝撃エネルギーを高めることになる。その結果、各切削条件における 切削可能な適用領域が広まり、汎用性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案によるインパクトダンパ付き内径加工用
バイトの一実施例を示す正面図である。
【図2】図1に示したバイトのヘッド部分の斜視図であ
る。
【図3】ダンパピースの斜視図である。
【図4】本考案によるダンパピースの配列の一実施例を
示す説明図である。
【図5】評価試験に使用したバイトの状態を示す説明図
である。
【図6】打振試験の結果を示す図である。
【図7】切削試験の結果を示す図である。
【符号の説明】
1 バイト本体 2 バイトシャンク 3 ヘッド 4 切れ刃チップ 5 微調整式ボーリングユニット 6 中空部分 7 ダンパピース 14 クリアランス 15 把持部

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状のバイト本体1の先端には切れ刃チ
    ップ4が装着され、前記バイト本体1の内部には軸線方
    向に円筒状の中空部分6があって、前記中空部分6には
    複数個の丸駒状のダンパピース7が並列的に内蔵された
    インパクトダンパ付き内径加工用バイトにおいて、前記
    ダンパピース7の厚さは、先端寄りの1〜数個が最も厚
    く、先端より離れるにつれて1〜数個の組合せで概ね段
    階的に薄くなるように配列したバイト。
  2. 【請求項2】 上記と同様のインパクトダンパ付き内径
    加工用バイトにおいて、円筒状の中空部分6の壁面と丸
    駒状のダンパピース7の外周との間のクリアランス14
    の大きさは、先端寄りの1〜数個が最も大きく、先端よ
    り離れるにつれて1〜数個の組合せで概ね段階的に小さ
    くなるように配列したバイト。
  3. 【請求項3】 上記と同様のインパクトダンパ付き内径
    加工用バイトにおいて、請求項1に記載したダンパピー
    スと請求項2に記載したダンパピースとを合成した形状
    のダンパピース7を内蔵したバイト。
JP1993020872U 1993-03-30 1993-03-30 内径加工用バイト Expired - Fee Related JP2607672Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993020872U JP2607672Y2 (ja) 1993-03-30 1993-03-30 内径加工用バイト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1993020872U JP2607672Y2 (ja) 1993-03-30 1993-03-30 内径加工用バイト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0674205U true JPH0674205U (ja) 1994-10-21
JP2607672Y2 JP2607672Y2 (ja) 2002-03-04

Family

ID=12039267

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1993020872U Expired - Fee Related JP2607672Y2 (ja) 1993-03-30 1993-03-30 内径加工用バイト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2607672Y2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001062612A (ja) * 1999-08-23 2001-03-13 Tasada Kosakusho:Kk 穴切削工具
JP2001241498A (ja) * 2000-03-01 2001-09-07 Tokai Rubber Ind Ltd 車両用制振装置
JP2001241496A (ja) * 2000-03-01 2001-09-07 Tokai Rubber Ind Ltd 車両用制振装置およびその製造方法
WO2012032852A1 (ja) * 2010-09-10 2012-03-15 大昭和精機株式会社 制振機構
TWI554358B (zh) * 2011-10-05 2016-10-21 大昭和精機股份有限公司 制振機構
CN115709295A (zh) * 2022-12-08 2023-02-24 哈尔滨理工大学 一种填充剪切增稠液的自适应减振镗杆

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001062612A (ja) * 1999-08-23 2001-03-13 Tasada Kosakusho:Kk 穴切削工具
JP2001241498A (ja) * 2000-03-01 2001-09-07 Tokai Rubber Ind Ltd 車両用制振装置
JP2001241496A (ja) * 2000-03-01 2001-09-07 Tokai Rubber Ind Ltd 車両用制振装置およびその製造方法
WO2012032852A1 (ja) * 2010-09-10 2012-03-15 大昭和精機株式会社 制振機構
JP2012057752A (ja) * 2010-09-10 2012-03-22 Daishowa Seiki Co Ltd 制振機構
US9027720B2 (en) 2010-09-10 2015-05-12 Daishowa Seiki Kabushiki Kaisha Vibration damping mechanism
TWI554358B (zh) * 2011-10-05 2016-10-21 大昭和精機股份有限公司 制振機構
CN115709295A (zh) * 2022-12-08 2023-02-24 哈尔滨理工大学 一种填充剪切增稠液的自适应减振镗杆

Also Published As

Publication number Publication date
JP2607672Y2 (ja) 2002-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4967855A (en) Drilling tool
JP3998958B2 (ja) 工具ホルダ
US20080060472A1 (en) Balancer
KR20020095047A (ko) 진동감쇠공구
JP2005177973A (ja) 防振切削工具
KR101210927B1 (ko) 클램핑 장치
KR20040079968A (ko) 조정 가능한 바이트 홀더
JPH0674205U (ja) 内径加工用バイト
Diniz et al. Evaluating the use of a new type of impact damper for internal turning tool bar in deep holes
EP1985395A1 (en) Fluttering prevention device for working machine
JP5743116B2 (ja) 防振部材及び切削工具
JP4552214B2 (ja) 作業機械のびびり防止構造
Rao et al. Towards improved design of boring bars Part 1: Dynamic cutting force model with continuous system analysis for the boring bar performance
JP4557663B2 (ja) 防振切削工具
JPH07164217A (ja) 超音波振動切削工具及び超音波振動切削加工装置
JPH03221303A (ja) ボーリングバー
JPH08215904A (ja) 突切り工具
US20170246695A1 (en) Vibration-damped high-speed tool holder
JP3250909B2 (ja) エンドミル
JP3944321B2 (ja) 動吸振装置および工作機械
JP5120681B1 (ja) 防振ボーリングバー
KR101998163B1 (ko) 웨이트부재를 포함하는 회전식 가공공구
JP2003062704A (ja) 制振工具
JP2003136301A (ja) 切削工具
SU1093435A1 (ru) Инструментальна оправка с динамическим гасителем колебаний

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20011030

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R323533

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R323533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees