JP2001241369A - 燃料ポンプ - Google Patents
燃料ポンプInfo
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- JP2001241369A JP2001241369A JP2000054702A JP2000054702A JP2001241369A JP 2001241369 A JP2001241369 A JP 2001241369A JP 2000054702 A JP2000054702 A JP 2000054702A JP 2000054702 A JP2000054702 A JP 2000054702A JP 2001241369 A JP2001241369 A JP 2001241369A
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- fuel
- pressurizing chamber
- pressure
- fuel pump
- valve
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Abstract
(57)【要約】
【課題】スピル弁が閉弁したときの燃料ポンプに加わる
衝撃に起因する作動音を低減することができる燃料ポン
プを提供する。 【解決手段】シリンダ28とプランジャ30との相対移
動に基づき加圧室29の容積を変化させて、加圧室29
に燃料を吸入するとともに、燃料を加圧室29に接続さ
れた高圧燃料通路52から圧送する。燃料圧送時に加圧
室29の内外を連通・遮断するスピル弁24の開閉制御
を通じて加圧室29外に燃料を流出させて、高圧燃料通
路52からの燃料圧送量を調整する。スピル弁24の閉
弁時における加圧室29内の圧力上昇を抑制する抑制機
構61を設ける。抑制機構61は加圧室29と低圧燃料
通路50との間のバイパス流路62を開閉する電磁開閉
弁63を含み、その電磁開閉弁63の開閉制御にて加圧
室29からの燃料流出量を調整することにより、加圧室
29内の圧力上昇を抑制する。
衝撃に起因する作動音を低減することができる燃料ポン
プを提供する。 【解決手段】シリンダ28とプランジャ30との相対移
動に基づき加圧室29の容積を変化させて、加圧室29
に燃料を吸入するとともに、燃料を加圧室29に接続さ
れた高圧燃料通路52から圧送する。燃料圧送時に加圧
室29の内外を連通・遮断するスピル弁24の開閉制御
を通じて加圧室29外に燃料を流出させて、高圧燃料通
路52からの燃料圧送量を調整する。スピル弁24の閉
弁時における加圧室29内の圧力上昇を抑制する抑制機
構61を設ける。抑制機構61は加圧室29と低圧燃料
通路50との間のバイパス流路62を開閉する電磁開閉
弁63を含み、その電磁開閉弁63の開閉制御にて加圧
室29からの燃料流出量を調整することにより、加圧室
29内の圧力上昇を抑制する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料ポンプに関す
るものである。
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車用エンジン等の内燃機
関に搭載されて、燃料噴射弁等に燃料を供給する燃料ポ
ンプとして、例えば特開平8−14140号公報に記載
された高圧燃料ポンプが知られている。
関に搭載されて、燃料噴射弁等に燃料を供給する燃料ポ
ンプとして、例えば特開平8−14140号公報に記載
された高圧燃料ポンプが知られている。
【0003】この従来構成の高圧燃料ポンプにおいて
は、シリンダ内で往復移動されるプランジャと、そのプ
ランジャ及びシリンダによって区画形成される加圧室と
が設けられている。そして、シリンダ内でのプランジャ
の往復移動により加圧室の容積が変化されて、加圧室に
燃料が吸入されるとともに、同加圧室に接続された燃料
通路から燃料が圧送されるようになっている。また、こ
の高圧燃料ポンプには加圧室の内外を連通・遮断するス
ピル弁が設けられ、燃料通路からの燃料圧送時に、同ス
ピル弁の開閉制御を通じて加圧室外に燃料が流出される
ことにより、燃料通路からの燃料圧送量が調整されるよ
うになっている。
は、シリンダ内で往復移動されるプランジャと、そのプ
ランジャ及びシリンダによって区画形成される加圧室と
が設けられている。そして、シリンダ内でのプランジャ
の往復移動により加圧室の容積が変化されて、加圧室に
燃料が吸入されるとともに、同加圧室に接続された燃料
通路から燃料が圧送されるようになっている。また、こ
の高圧燃料ポンプには加圧室の内外を連通・遮断するス
ピル弁が設けられ、燃料通路からの燃料圧送時に、同ス
ピル弁の開閉制御を通じて加圧室外に燃料が流出される
ことにより、燃料通路からの燃料圧送量が調整されるよ
うになっている。
【0004】すなわち、高圧燃料ポンプの圧送時には、
シリンダ内でのプランジャの移動により加圧室が縮小さ
れ、これに伴って加圧室内の燃料が加圧される。そし
て、この加圧行程中においてスピル弁が開弁されている
間は、加圧室から燃料が流出するため、燃料通路からの
燃料圧送が行われない。これに対して、スピル弁が加圧
行程中に所定期間閉弁されると、その閉弁期間中に上記
燃料圧送が行われる。このように、加圧行程中における
スピル弁の閉弁期間を制御することによって、高圧燃料
ポンプにおける燃料通路からの燃料圧送量が調整される
ようになっている。
シリンダ内でのプランジャの移動により加圧室が縮小さ
れ、これに伴って加圧室内の燃料が加圧される。そし
て、この加圧行程中においてスピル弁が開弁されている
間は、加圧室から燃料が流出するため、燃料通路からの
燃料圧送が行われない。これに対して、スピル弁が加圧
行程中に所定期間閉弁されると、その閉弁期間中に上記
燃料圧送が行われる。このように、加圧行程中における
スピル弁の閉弁期間を制御することによって、高圧燃料
ポンプにおける燃料通路からの燃料圧送量が調整される
ようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来構
成の高圧燃料ポンプにおいては、加圧行程中にスピル弁
が閉弁開始した瞬間に、加圧室内の圧力が急激に上昇し
てウォータハンマが発生し、これに伴って高圧燃料ポン
プに衝撃が加わって、燃料ポンプの作動音が大きくな
る。特に、内燃機関のアイドル運転時など他の騒音が小
さくなるときには、この他の騒音に対して上記高圧燃料
ポンプの作動音が相対的に大きくなって、その作動音の
増大も無視できないものとなる。
成の高圧燃料ポンプにおいては、加圧行程中にスピル弁
が閉弁開始した瞬間に、加圧室内の圧力が急激に上昇し
てウォータハンマが発生し、これに伴って高圧燃料ポン
プに衝撃が加わって、燃料ポンプの作動音が大きくな
る。特に、内燃機関のアイドル運転時など他の騒音が小
さくなるときには、この他の騒音に対して上記高圧燃料
ポンプの作動音が相対的に大きくなって、その作動音の
増大も無視できないものとなる。
【0006】本発明はこのような実情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、スピル弁が閉弁するときの
燃料ポンプに加わる衝撃に起因する作動音を低減するこ
とができる燃料ポンプを提供することにある。
ものであって、その目的は、スピル弁が閉弁するときの
燃料ポンプに加わる衝撃に起因する作動音を低減するこ
とができる燃料ポンプを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1に記載の発明は、シリンダとプランジャとの相対移
動に基づき加圧室の容積を変化させて、前記加圧室に燃
料を吸入するとともに、同燃料を前記加圧室に接続され
た燃料通路から圧送し、この燃料圧送時に前記加圧室の
内外を連通・遮断するスピル弁の開閉制御を通じて加圧
室外に燃料を流出させて、前記燃料通路からの燃料圧送
量を調整する燃料ポンプにおいて、前記スピル弁の閉弁
時における前記加圧室内の圧力上昇を抑制する抑制手段
を備えたことを要旨とする。
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1に記載の発明は、シリンダとプランジャとの相対移
動に基づき加圧室の容積を変化させて、前記加圧室に燃
料を吸入するとともに、同燃料を前記加圧室に接続され
た燃料通路から圧送し、この燃料圧送時に前記加圧室の
内外を連通・遮断するスピル弁の開閉制御を通じて加圧
室外に燃料を流出させて、前記燃料通路からの燃料圧送
量を調整する燃料ポンプにおいて、前記スピル弁の閉弁
時における前記加圧室内の圧力上昇を抑制する抑制手段
を備えたことを要旨とする。
【0008】この構成によれば、スピル弁の閉弁時にお
ける加圧室内の急激な圧力上昇が、抑制手段によって抑
制される。このため、圧力上昇に伴うウォータハンマを
緩和することができて、燃料ポンプに加わる衝撃を小さ
くすることができ、燃料ポンプの作動音を低減すること
ができる。
ける加圧室内の急激な圧力上昇が、抑制手段によって抑
制される。このため、圧力上昇に伴うウォータハンマを
緩和することができて、燃料ポンプに加わる衝撃を小さ
くすることができ、燃料ポンプの作動音を低減すること
ができる。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記抑制手段が、加圧室からの燃料流
出量を調整するものであることを要旨とする。この構成
によれば、加圧室からの燃料流出量を調整することによ
って、加圧室内の圧力上昇を好適に抑制することができ
る。また、内燃機関の運転状態に応じて燃料流出量を調
整することで、例えば内燃機関の高負荷高回転時のよう
に他の騒音が大きくて、燃料ポンプの作動音が相対的に
小さいときには、燃料流出量の調整によって燃料ポンプ
の効率を確保することができる。
の発明において、前記抑制手段が、加圧室からの燃料流
出量を調整するものであることを要旨とする。この構成
によれば、加圧室からの燃料流出量を調整することによ
って、加圧室内の圧力上昇を好適に抑制することができ
る。また、内燃機関の運転状態に応じて燃料流出量を調
整することで、例えば内燃機関の高負荷高回転時のよう
に他の騒音が大きくて、燃料ポンプの作動音が相対的に
小さいときには、燃料流出量の調整によって燃料ポンプ
の効率を確保することができる。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記抑制手段が、流路を開閉する開閉
手段によって燃料流出量を調整するものであることを要
旨とする。
の発明において、前記抑制手段が、流路を開閉する開閉
手段によって燃料流出量を調整するものであることを要
旨とする。
【0011】この構成によれば、内燃機関の高負荷高回
転時等において、開閉手段にて流路を閉じることによ
り、加圧室からの燃料流出量をなくすことができ、燃料
ポンプの効率を確保する上で好適である。
転時等において、開閉手段にて流路を閉じることによ
り、加圧室からの燃料流出量をなくすことができ、燃料
ポンプの効率を確保する上で好適である。
【0012】請求項4に記載の発明は、請求項2に記載
の発明において、前記抑制手段が、流路に流路抵抗を付
与する抵抗手段によって燃料流出量を調整するものであ
ることを要旨とする。
の発明において、前記抑制手段が、流路に流路抵抗を付
与する抵抗手段によって燃料流出量を調整するものであ
ることを要旨とする。
【0013】この構成によれば、抵抗手段により加圧室
からの燃料流出量を安価に調整することができて、高負
荷高回転時等における燃料ポンプの効率を確保する上で
安価である。
からの燃料流出量を安価に調整することができて、高負
荷高回転時等における燃料ポンプの効率を確保する上で
安価である。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記抑制手段が、スピル弁の閉弁速度
を低減するものであることを要旨とする。この構成によ
れば、スピル弁の閉弁速度を低減することで、加圧室内
の圧力上昇に起因する作動音を低減することができるこ
とに加えて、スピル弁の着座音も好適に低減することが
できる。
の発明において、前記抑制手段が、スピル弁の閉弁速度
を低減するものであることを要旨とする。この構成によ
れば、スピル弁の閉弁速度を低減することで、加圧室内
の圧力上昇に起因する作動音を低減することができるこ
とに加えて、スピル弁の着座音も好適に低減することが
できる。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明において、前記抑制手段が、スピル弁の開弁方向
への付勢力を増大するものであることを要旨とする。こ
の構成によれば、スピル弁の開弁方向への付勢力を増大
することで、スピル弁の閉弁速度を好適に低減すること
ができ、作動音や着座音を低減する上で好適である。
の発明において、前記抑制手段が、スピル弁の開弁方向
への付勢力を増大するものであることを要旨とする。こ
の構成によれば、スピル弁の開弁方向への付勢力を増大
することで、スピル弁の閉弁速度を好適に低減すること
ができ、作動音や着座音を低減する上で好適である。
【0016】請求項7に記載の発明は、請求項5に記載
の発明において、前記抑制手段が、スピル弁のリフト量
を縮小するものであることを要旨とする。この構成によ
れば、スピル弁のリフト量を縮小することで、スピル弁
の応答性を確保しながらスピル弁の閉弁速度を好適に低
減することができ、燃料ポンプの効率を確保する上で好
適である。
の発明において、前記抑制手段が、スピル弁のリフト量
を縮小するものであることを要旨とする。この構成によ
れば、スピル弁のリフト量を縮小することで、スピル弁
の応答性を確保しながらスピル弁の閉弁速度を好適に低
減することができ、燃料ポンプの効率を確保する上で好
適である。
【0017】請求項8に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記抑制手段が、加圧室の容積を拡張
するものであることを要旨とする。この構成によれば、
加圧室の容積を拡張することで、比較的安価に燃料ポン
プの効率を確保しながら、加圧室内の圧力上昇に起因す
る作動音を低減することができる。
の発明において、前記抑制手段が、加圧室の容積を拡張
するものであることを要旨とする。この構成によれば、
加圧室の容積を拡張することで、比較的安価に燃料ポン
プの効率を確保しながら、加圧室内の圧力上昇に起因す
る作動音を低減することができる。
【0018】請求項9に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記抑制手段が、燃料通路の容積を拡
張するものであることを要旨とする。この構成によれ
ば、燃料通路の容積を拡張することで、比較的安価に燃
料ポンプの効率を確保しながら、加圧室内の圧力上昇に
起因する作動音を低減することができる。
の発明において、前記抑制手段が、燃料通路の容積を拡
張するものであることを要旨とする。この構成によれ
ば、燃料通路の容積を拡張することで、比較的安価に燃
料ポンプの効率を確保しながら、加圧室内の圧力上昇に
起因する作動音を低減することができる。
【0019】請求項10に記載の発明は請求項1に記載
の発明において、前記抑制手段が、加圧室内の圧力上昇
に伴うプランジャの変位を、同プランジャを駆動するカ
ムの変位にて抑制するものであることを要旨とする。
の発明において、前記抑制手段が、加圧室内の圧力上昇
に伴うプランジャの変位を、同プランジャを駆動するカ
ムの変位にて抑制するものであることを要旨とする。
【0020】この構成によれば、加圧室内の圧力上昇に
伴うプランジャの変位を駆動カムの変位にて抑制するこ
とで、比較的安価に燃料ポンプの効率を確保しながら、
加圧室内の圧力上昇に起因する作動音を低減することが
できる。
伴うプランジャの変位を駆動カムの変位にて抑制するこ
とで、比較的安価に燃料ポンプの効率を確保しながら、
加圧室内の圧力上昇に起因する作動音を低減することが
できる。
【0021】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
具体化した第1実施形態を図1及び図2に従って説明す
る。
具体化した第1実施形態を図1及び図2に従って説明す
る。
【0022】図1に示すように、この実施形態の高圧燃
料ポンプ21は、ハウジング22内にポンプ部23、電
磁スピル弁24及びチェック弁25を装備した構成とな
っている。
料ポンプ21は、ハウジング22内にポンプ部23、電
磁スピル弁24及びチェック弁25を装備した構成とな
っている。
【0023】前記ポンプ部23は、シリンダ28、加圧
室29、プランジャ30、リフタ31及びリフタガイド
32を備えている。シリンダ28はハウジング22の中
心に配置され、その先端側に加圧室29が設けられてい
る。プランジャ30は、シリンダ28内に軸線方向へ摺
動可能に挿嵌支持されている。リフタ31は有底円筒状
に形成され、その底板部にプランジャ30の基端部が当
接されている。リフタガイド32はハウジング22から
円筒状に突出して形成され、その内部にリフタ31が軸
線方向へ摺動可能に収納されている。
室29、プランジャ30、リフタ31及びリフタガイド
32を備えている。シリンダ28はハウジング22の中
心に配置され、その先端側に加圧室29が設けられてい
る。プランジャ30は、シリンダ28内に軸線方向へ摺
動可能に挿嵌支持されている。リフタ31は有底円筒状
に形成され、その底板部にプランジャ30の基端部が当
接されている。リフタガイド32はハウジング22から
円筒状に突出して形成され、その内部にリフタ31が軸
線方向へ摺動可能に収納されている。
【0024】前記プランジャ30の基端部にはリテーナ
33が係合されている。そして、リフタガイド32の天
井面とリテーナ33との間に圧縮状態で配置されたスプ
リング34により、プランジャ30の基端部がリフタ3
1の底板部に押し付けられるとともに、リフタ31がエ
ンジンのカムシャフト35側に付勢されている。カムシ
ャフト35には図示しない排気弁開閉弁用カムの外に、
高圧燃料ポンプ21のプランジャ30を駆動するための
駆動カム36が設けられている。そして、この駆動カム
36の外周のカム面に前記リフタ31が圧接されてい
る。なお、この駆動カム36のカム面には、2つのカム
ノーズ36aが180度の間隔をおいて形成されてい
る。
33が係合されている。そして、リフタガイド32の天
井面とリテーナ33との間に圧縮状態で配置されたスプ
リング34により、プランジャ30の基端部がリフタ3
1の底板部に押し付けられるとともに、リフタ31がエ
ンジンのカムシャフト35側に付勢されている。カムシ
ャフト35には図示しない排気弁開閉弁用カムの外に、
高圧燃料ポンプ21のプランジャ30を駆動するための
駆動カム36が設けられている。そして、この駆動カム
36の外周のカム面に前記リフタ31が圧接されてい
る。なお、この駆動カム36のカム面には、2つのカム
ノーズ36aが180度の間隔をおいて形成されてい
る。
【0025】図1及び図2に示すように、前記電磁スピ
ル弁24は加圧室29に対向して配置され、コイル3
9、ボビン40、コア41、アーマチャ42、ポペット
弁43及びシート体44を備えている。コイル39はボ
ビン40の外周にリング状に巻装され、コア41はボビ
ン40の中心貫通孔に嵌合固定されている。アーマチャ
42はポペット弁43の一端に固定された状態で、その
一部がコア41と同軸上にてボビン40の中心貫通孔に
進入可能に配置されている。コア41とアーマチャ42
との対向端面には凹部41a,42aが形成され、それ
らの凹部41a,42a間にはスプリング45が圧縮状
態で配置されている。そして、このスプリング45によ
り、アーマチャ42が加圧室29側に向かって付勢され
ている。
ル弁24は加圧室29に対向して配置され、コイル3
9、ボビン40、コア41、アーマチャ42、ポペット
弁43及びシート体44を備えている。コイル39はボ
ビン40の外周にリング状に巻装され、コア41はボビ
ン40の中心貫通孔に嵌合固定されている。アーマチャ
42はポペット弁43の一端に固定された状態で、その
一部がコア41と同軸上にてボビン40の中心貫通孔に
進入可能に配置されている。コア41とアーマチャ42
との対向端面には凹部41a,42aが形成され、それ
らの凹部41a,42a間にはスプリング45が圧縮状
態で配置されている。そして、このスプリング45によ
り、アーマチャ42が加圧室29側に向かって付勢され
ている。
【0026】前記ポペット弁43はシート体44内の貫
通孔に摺動可能に貫通され、その端部には円板状の弁体
43aが形成されている。そして、図2に示すように、
コイル39の非通電時には、スプリング45の付勢力に
より、弁体43aがシート体44のシート部44aから
離間されて、電磁スピル弁24は開弁状態となってい
る。ここで、図示しない電子制御装置から端子46を介
してコイル39に通電されると、コア41、アーマチャ
42及び電磁スピル弁24全体を支持する支持部材47
により磁気回路が形成され、スプリング45の付勢力に
抗して、アーマチャ42がコア41側に移動される。こ
れにより、ポペット弁43が加圧室29と反対側に移動
され、その弁体43aがシート体44のシート部44a
に当接されて、電磁スピル弁24は閉弁状態となる。
通孔に摺動可能に貫通され、その端部には円板状の弁体
43aが形成されている。そして、図2に示すように、
コイル39の非通電時には、スプリング45の付勢力に
より、弁体43aがシート体44のシート部44aから
離間されて、電磁スピル弁24は開弁状態となってい
る。ここで、図示しない電子制御装置から端子46を介
してコイル39に通電されると、コア41、アーマチャ
42及び電磁スピル弁24全体を支持する支持部材47
により磁気回路が形成され、スプリング45の付勢力に
抗して、アーマチャ42がコア41側に移動される。こ
れにより、ポペット弁43が加圧室29と反対側に移動
され、その弁体43aがシート体44のシート部44a
に当接されて、電磁スピル弁24は閉弁状態となる。
【0027】前記ポペット弁43の弁体43aと接離可
能に対向するように、ハウジング22内には円板状のス
トッパ48が配設され、このストッパ48には複数の燃
料流通用貫通孔48aが形成されている。そして、これ
らの燃料流通用貫通孔48aは、電磁スピル弁24が開
弁状態にあるときに、シート体44に形成された複数の
供給通路49と加圧室29との間で燃料を流通可能とし
ている。また、ストッパ48の中央には補助孔48bが
形成され、電磁スピル弁24が閉弁状態から開弁される
とき、弁体43aがストッパ48から迅速に離れること
ができるようにしている。
能に対向するように、ハウジング22内には円板状のス
トッパ48が配設され、このストッパ48には複数の燃
料流通用貫通孔48aが形成されている。そして、これ
らの燃料流通用貫通孔48aは、電磁スピル弁24が開
弁状態にあるときに、シート体44に形成された複数の
供給通路49と加圧室29との間で燃料を流通可能とし
ている。また、ストッパ48の中央には補助孔48bが
形成され、電磁スピル弁24が閉弁状態から開弁される
とき、弁体43aがストッパ48から迅速に離れること
ができるようにしている。
【0028】前記供給通路49と連通するように、ハウ
ジング22には低圧燃料通路50が形成され、同通路5
0は図示しないプレッシャレギュレータに接続されてい
る。そして、電磁スピル弁24の開弁状態で、プランジ
ャ30が下降されるとき、図示しないフィードポンプの
作動により、燃料タンクから汲み上げられた低圧燃料
が、プレッシャレギュレータ、低圧燃料通路50及び供
給通路49を介して加圧室29内に吸入されるようにな
っている。
ジング22には低圧燃料通路50が形成され、同通路5
0は図示しないプレッシャレギュレータに接続されてい
る。そして、電磁スピル弁24の開弁状態で、プランジ
ャ30が下降されるとき、図示しないフィードポンプの
作動により、燃料タンクから汲み上げられた低圧燃料
が、プレッシャレギュレータ、低圧燃料通路50及び供
給通路49を介して加圧室29内に吸入されるようにな
っている。
【0029】前記低圧燃料通路50と連通するように、
電磁スピル弁24の支持部材47には複数の潤滑通路5
1が形成されている。そして、低圧燃料通路50に供給
される低圧燃料が、これらの潤滑通路51及び供給通路
49を介して、アーマチャ42及びポペット弁43の外
周に導かれて、それらの潤滑が行われるようになってい
る。
電磁スピル弁24の支持部材47には複数の潤滑通路5
1が形成されている。そして、低圧燃料通路50に供給
される低圧燃料が、これらの潤滑通路51及び供給通路
49を介して、アーマチャ42及びポペット弁43の外
周に導かれて、それらの潤滑が行われるようになってい
る。
【0030】前記シリンダ28の先端側に形成された加
圧室29は、シリンダ28の内周面よりも大径に形成さ
れている。そして、図1に鎖線で示すように、プランジ
ャ30の先端部が加圧室29内に進入した状態で、加圧
室29の内周面とプランジャ30の外周面との間に隙間
が形成されるようになっている。シリンダ28及びハウ
ジング22には高圧燃料通路52が形成され、加圧室2
9がこの高圧燃料通路52を介してチェック弁25に連
通されるようになっている。
圧室29は、シリンダ28の内周面よりも大径に形成さ
れている。そして、図1に鎖線で示すように、プランジ
ャ30の先端部が加圧室29内に進入した状態で、加圧
室29の内周面とプランジャ30の外周面との間に隙間
が形成されるようになっている。シリンダ28及びハウ
ジング22には高圧燃料通路52が形成され、加圧室2
9がこの高圧燃料通路52を介してチェック弁25に連
通されるようになっている。
【0031】前記チェック弁25は、高圧燃料通路52
に接続されたケーシング55と、そのケーシング55内
に配置されたシート体56と、そのシート体56に接離
可能に対向する弁体57と、その弁体57をシート体5
6に対する圧接位置に向かって付勢するスプリング58
とを備えている。また、このチェック弁25は図示しな
い燃料分配管に接続されている。そして、加圧室29内
から高圧燃料通路52を介して圧送される燃料の圧力が
所定値を超えたとき、弁体57がスプリング58の付勢
力に抗してシート体56から離間する位置に移動され
る。これにより、チェック弁25が開弁状態になって、
高圧燃料通路52から圧送される高圧燃料が燃料分配管
に供給され、図示しないエンジンのシリンダヘッドに取
り付けられた各燃料噴射弁に分配されるようになってい
る。
に接続されたケーシング55と、そのケーシング55内
に配置されたシート体56と、そのシート体56に接離
可能に対向する弁体57と、その弁体57をシート体5
6に対する圧接位置に向かって付勢するスプリング58
とを備えている。また、このチェック弁25は図示しな
い燃料分配管に接続されている。そして、加圧室29内
から高圧燃料通路52を介して圧送される燃料の圧力が
所定値を超えたとき、弁体57がスプリング58の付勢
力に抗してシート体56から離間する位置に移動され
る。これにより、チェック弁25が開弁状態になって、
高圧燃料通路52から圧送される高圧燃料が燃料分配管
に供給され、図示しないエンジンのシリンダヘッドに取
り付けられた各燃料噴射弁に分配されるようになってい
る。
【0032】前記のように構成された高圧燃料ポンプ2
1において、エンジンが駆動された場合には、カムシャ
フト35の回転に伴って駆動カム36が回転され、その
カム面のプロフィールに応じて、リフタ31がリフタガ
イド32内で軸線方向に往復移動される。そして、図1
に鎖線で示すように、駆動カム36が回転位置R1に回
転された状態では、リフタ31がカムシャフト35に最
も近づいた下死点に移動され、そのリフタ31に連動す
るプランジャ30も下死点に移動されて、加圧室29の
容積は最大状態になる。
1において、エンジンが駆動された場合には、カムシャ
フト35の回転に伴って駆動カム36が回転され、その
カム面のプロフィールに応じて、リフタ31がリフタガ
イド32内で軸線方向に往復移動される。そして、図1
に鎖線で示すように、駆動カム36が回転位置R1に回
転された状態では、リフタ31がカムシャフト35に最
も近づいた下死点に移動され、そのリフタ31に連動す
るプランジャ30も下死点に移動されて、加圧室29の
容積は最大状態になる。
【0033】この状態から、駆動カム36が図1の反時
計方向に回転されると、図1に回転位置R2で示すよう
に、リフタ31の底板部に1つのカムノーズ36aが順
に近付いて、リフタ31が上昇される。これにより、プ
ランジャ30が上昇されて、加圧室29の容積が押し縮
められる。そして、駆動カム36が回転位置R3まで回
転されて、1つのカムノーズ36aが最上部に位置する
と、リフタ31及びプランジャ30がカムシャフト35
から最も離れた上死点に到達する。この駆動カム36の
回転位置R1→R2→R3の行程が加圧行程となる。
計方向に回転されると、図1に回転位置R2で示すよう
に、リフタ31の底板部に1つのカムノーズ36aが順
に近付いて、リフタ31が上昇される。これにより、プ
ランジャ30が上昇されて、加圧室29の容積が押し縮
められる。そして、駆動カム36が回転位置R3まで回
転されて、1つのカムノーズ36aが最上部に位置する
と、リフタ31及びプランジャ30がカムシャフト35
から最も離れた上死点に到達する。この駆動カム36の
回転位置R1→R2→R3の行程が加圧行程となる。
【0034】この加圧行程の終了直前の適切なタイミン
グ、すなわちプランジャ30が上死点に到達する直前の
適切なタイミングで、電子制御装置からコイル39に通
電されて、電磁スピル弁24が閉じられる。この場合、
電磁スピル弁24が閉じられる前の加圧行程中では、加
圧室29内の燃料が弁体43aとシート部44aとの間
から、供給通路49を介して低圧燃料通路50側に流出
される。
グ、すなわちプランジャ30が上死点に到達する直前の
適切なタイミングで、電子制御装置からコイル39に通
電されて、電磁スピル弁24が閉じられる。この場合、
電磁スピル弁24が閉じられる前の加圧行程中では、加
圧室29内の燃料が弁体43aとシート部44aとの間
から、供給通路49を介して低圧燃料通路50側に流出
される。
【0035】それに対して、電磁スピル弁24が閉じら
れると、弁体43aがシート部44aに着座して、加圧
室29から供給通路49側への燃料の流出が遮断され
る。このため、加圧室29内の燃料圧力は急速に上昇さ
れて高圧燃料となる。この加圧室29内の高圧燃料は、
高圧燃料通路52からチェック弁25側に圧送され、そ
のチェック弁25を押し開いて、図示しない燃料分配管
に供給される。そして、この高圧燃料の圧送供給は、加
圧行程が終了するまで継続される。
れると、弁体43aがシート部44aに着座して、加圧
室29から供給通路49側への燃料の流出が遮断され
る。このため、加圧室29内の燃料圧力は急速に上昇さ
れて高圧燃料となる。この加圧室29内の高圧燃料は、
高圧燃料通路52からチェック弁25側に圧送され、そ
のチェック弁25を押し開いて、図示しない燃料分配管
に供給される。そして、この高圧燃料の圧送供給は、加
圧行程が終了するまで継続される。
【0036】さらに、前記駆動カム36が図1の回転位
置R3から反時計方向に回転されると、リフタ31及び
プランジャ30がスプリング45の付勢力により上死点
から次第に下降される。そして、駆動カム36が回転位
置R1まで回転されたとき、リフタ31及びプランジャ
30が再び下死点に到達する。この駆動カム36の回転
位置R3→R1の行程が吸入行程となる。
置R3から反時計方向に回転されると、リフタ31及び
プランジャ30がスプリング45の付勢力により上死点
から次第に下降される。そして、駆動カム36が回転位
置R1まで回転されたとき、リフタ31及びプランジャ
30が再び下死点に到達する。この駆動カム36の回転
位置R3→R1の行程が吸入行程となる。
【0037】この吸入行程の開始のタイミング、すなわ
ちプランジャ30が上死点に到達したタイミングで、電
子制御装置からコイル39への通電が停止され、吸入行
程の開始と同時に電磁スピル弁24が開弁される。これ
により、低圧燃料通路50側から、供給通路49及び弁
体43aとシート部44aとの間を介して、加圧室29
内に燃料が吸入される。
ちプランジャ30が上死点に到達したタイミングで、電
子制御装置からコイル39への通電が停止され、吸入行
程の開始と同時に電磁スピル弁24が開弁される。これ
により、低圧燃料通路50側から、供給通路49及び弁
体43aとシート部44aとの間を介して、加圧室29
内に燃料が吸入される。
【0038】以後、上述した加圧行程と吸入行程とが繰
り返し行われ、加圧行程での電磁スピル弁24の閉弁タ
イミングが、電子制御装置にてエンジンの運転状態、例
えば燃料分配管内の燃料圧力と燃料噴射弁からの燃料噴
射量とに応じて設定制御されることにより、高圧燃料通
路52から燃料分配管内に圧送される高圧燃料の圧送量
が調整される。
り返し行われ、加圧行程での電磁スピル弁24の閉弁タ
イミングが、電子制御装置にてエンジンの運転状態、例
えば燃料分配管内の燃料圧力と燃料噴射弁からの燃料噴
射量とに応じて設定制御されることにより、高圧燃料通
路52から燃料分配管内に圧送される高圧燃料の圧送量
が調整される。
【0039】さて、この実施形態の高圧燃料ポンプ21
では、図2に示すように、前記加圧行程中に電磁スピル
弁24が閉弁されるとき、加圧室29内の圧力が急激に
上昇するのを抑制するための抑制手段としての抑制機構
61が装備されている。この抑制機構61は、加圧室2
9と低圧燃料通路50とを連通するように、シリンダ2
8及びハウジング22に形成されたバイパス流路62
と、そのバイパス流路62を開閉する開閉手段としての
電磁開閉弁63とを備えている。
では、図2に示すように、前記加圧行程中に電磁スピル
弁24が閉弁されるとき、加圧室29内の圧力が急激に
上昇するのを抑制するための抑制手段としての抑制機構
61が装備されている。この抑制機構61は、加圧室2
9と低圧燃料通路50とを連通するように、シリンダ2
8及びハウジング22に形成されたバイパス流路62
と、そのバイパス流路62を開閉する開閉手段としての
電磁開閉弁63とを備えている。
【0040】そして、エンジンのアイドル運転時のよう
に、他の騒音が高圧燃料ポンプ21の作動音に比較して
相対的に小さくなるとき、電子制御装置の制御に基づい
て電磁開閉弁63が開弁されるようになっている。従っ
て、この電磁開閉弁63の開弁状態では、加圧室29内
の燃料がバイパス流路62を介して低圧燃料通路50側
に流出され、加圧室29内から低圧燃料通路50側への
燃料流出量が増加調整される。よって、高圧燃料ポンプ
21の加圧行程における電磁スピル弁24の閉弁時に、
加圧室29内の圧力が急激に上昇するのが抑制されて、
圧力上昇に伴うウォータハンマの発生が緩和される。
に、他の騒音が高圧燃料ポンプ21の作動音に比較して
相対的に小さくなるとき、電子制御装置の制御に基づい
て電磁開閉弁63が開弁されるようになっている。従っ
て、この電磁開閉弁63の開弁状態では、加圧室29内
の燃料がバイパス流路62を介して低圧燃料通路50側
に流出され、加圧室29内から低圧燃料通路50側への
燃料流出量が増加調整される。よって、高圧燃料ポンプ
21の加圧行程における電磁スピル弁24の閉弁時に、
加圧室29内の圧力が急激に上昇するのが抑制されて、
圧力上昇に伴うウォータハンマの発生が緩和される。
【0041】これに対して、エンジンの高負荷高回転時
のように、他の騒音が高圧燃料ポンプ21の作動音に比
較して大きくなるときには、電子制御装置の制御に基づ
いて電磁開閉弁63が閉弁される。これにより、加圧室
29内の燃料がバイパス流路62を介して低圧燃料通路
50側に流出されなくなって、高圧燃料ポンプ21が効
率よく作動される。
のように、他の騒音が高圧燃料ポンプ21の作動音に比
較して大きくなるときには、電子制御装置の制御に基づ
いて電磁開閉弁63が閉弁される。これにより、加圧室
29内の燃料がバイパス流路62を介して低圧燃料通路
50側に流出されなくなって、高圧燃料ポンプ21が効
率よく作動される。
【0042】さて、本実施の形態によれば、以下のよう
な効果を得ることができる。 (1) この高圧燃料ポンプ21においては、シリンダ
28とプランジャ30との相対移動に基づいて加圧室2
9の容積が変化され、加圧室29に燃料が吸入されると
ともに、同燃料が加圧室29に接続された高圧燃料通路
52から圧送されるようになっている。また、燃料圧送
時に加圧室29の内外を連通・遮断するスピル弁24の
開閉制御を通じて加圧室29外に燃料が流出されて、高
圧燃料通路52からの燃料圧送量が調整されるようにな
っている。そして、この高圧燃料ポンプ21には、スピ
ル弁24の閉弁時において、加圧室29内の圧力上昇を
抑制するための抑制機構61が装備されている。
な効果を得ることができる。 (1) この高圧燃料ポンプ21においては、シリンダ
28とプランジャ30との相対移動に基づいて加圧室2
9の容積が変化され、加圧室29に燃料が吸入されると
ともに、同燃料が加圧室29に接続された高圧燃料通路
52から圧送されるようになっている。また、燃料圧送
時に加圧室29の内外を連通・遮断するスピル弁24の
開閉制御を通じて加圧室29外に燃料が流出されて、高
圧燃料通路52からの燃料圧送量が調整されるようにな
っている。そして、この高圧燃料ポンプ21には、スピ
ル弁24の閉弁時において、加圧室29内の圧力上昇を
抑制するための抑制機構61が装備されている。
【0043】このため、燃料加圧行程においてスピル弁
24が閉弁されるとき、加圧室29内の圧力が急激に上
昇するのを、抑制機構61によって抑制することができ
る。従って、圧力上昇に伴うウォータハンマを緩和する
ことができ、そのウォータハンマに起因して高圧燃料ポ
ンプ21に加わる衝撃を小さくすることができ、高圧燃
料ポンプ21の作動音を低減することができる。
24が閉弁されるとき、加圧室29内の圧力が急激に上
昇するのを、抑制機構61によって抑制することができ
る。従って、圧力上昇に伴うウォータハンマを緩和する
ことができ、そのウォータハンマに起因して高圧燃料ポ
ンプ21に加わる衝撃を小さくすることができ、高圧燃
料ポンプ21の作動音を低減することができる。
【0044】(2) この高圧燃料ポンプ21において
は、前記抑制機構61が、加圧室29からの燃料流出量
を調整するように構成されている。このため、加圧室2
9からの燃料流出量を調整することで、加圧室29内の
圧力上昇を好適に抑制することができる。また、エンジ
ンの運転状態に応じて燃料流出量を調整することで、例
えばエンジンの高負荷高回転時のように他の騒音が大き
くて、高圧燃料ポンプ21の作動音が相対的に小さいと
きには、燃料流出量の調整によって高圧燃料ポンプ21
の効率を確保することができる。
は、前記抑制機構61が、加圧室29からの燃料流出量
を調整するように構成されている。このため、加圧室2
9からの燃料流出量を調整することで、加圧室29内の
圧力上昇を好適に抑制することができる。また、エンジ
ンの運転状態に応じて燃料流出量を調整することで、例
えばエンジンの高負荷高回転時のように他の騒音が大き
くて、高圧燃料ポンプ21の作動音が相対的に小さいと
きには、燃料流出量の調整によって高圧燃料ポンプ21
の効率を確保することができる。
【0045】(3) この高圧燃料ポンプ21において
は、前記抑制機構61が、加圧室29と低圧燃料通路5
0との間のバイパス流路62を開閉する電磁開閉弁63
を備え、その電磁開閉弁63の開閉によって加圧室29
からの燃料流出量を調整するようになっている。このた
め、エンジンのアイドル運転時等においては、電磁開閉
弁63にてバイパス流路62を開くことにより、加圧室
29から燃料が流出されて、加圧室29内の圧力上昇を
好適に抑制することができる。これに対して、エンジン
の高負荷高回転時等においては、電磁開閉弁63にてバ
イパス流路62を閉じることにより、加圧室29からの
燃料流出量をなくすことができて、高圧燃料ポンプ21
の効率を確保する上で好適である。
は、前記抑制機構61が、加圧室29と低圧燃料通路5
0との間のバイパス流路62を開閉する電磁開閉弁63
を備え、その電磁開閉弁63の開閉によって加圧室29
からの燃料流出量を調整するようになっている。このた
め、エンジンのアイドル運転時等においては、電磁開閉
弁63にてバイパス流路62を開くことにより、加圧室
29から燃料が流出されて、加圧室29内の圧力上昇を
好適に抑制することができる。これに対して、エンジン
の高負荷高回転時等においては、電磁開閉弁63にてバ
イパス流路62を閉じることにより、加圧室29からの
燃料流出量をなくすことができて、高圧燃料ポンプ21
の効率を確保する上で好適である。
【0046】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態を図3に従って説明する。なお、この第2実施形態
及び後述する第3〜第13の各実施形態において、図1
及び図2に示す第1実施形態と同一または近似する構成
については、重複説明を避けるため第1実施形態と同じ
参照符号を付して、それらの詳細な説明は省略する。
形態を図3に従って説明する。なお、この第2実施形態
及び後述する第3〜第13の各実施形態において、図1
及び図2に示す第1実施形態と同一または近似する構成
については、重複説明を避けるため第1実施形態と同じ
参照符号を付して、それらの詳細な説明は省略する。
【0047】さて、この第2実施形態においては、電磁
スピル弁24の閉弁時に加圧室29内の圧力上昇を抑制
するための抑制手段としての抑制機構61の構成が、前
記第1実施形態と相違している。すなわち、この実施形
態の抑制機構61は、加圧室29と低圧燃料通路50と
を連通するバイパス流路62と、そのバイパス流路62
に流路抵抗を付与する抵抗手段としてのオリフィス66
と、バイパス流路62における燃料の流出方向を規制す
る逆止弁67とを備えている。なお、前記オリフィス6
6は、通常の絞り構造またはラビリンス構造からなって
いる。
スピル弁24の閉弁時に加圧室29内の圧力上昇を抑制
するための抑制手段としての抑制機構61の構成が、前
記第1実施形態と相違している。すなわち、この実施形
態の抑制機構61は、加圧室29と低圧燃料通路50と
を連通するバイパス流路62と、そのバイパス流路62
に流路抵抗を付与する抵抗手段としてのオリフィス66
と、バイパス流路62における燃料の流出方向を規制す
る逆止弁67とを備えている。なお、前記オリフィス6
6は、通常の絞り構造またはラビリンス構造からなって
いる。
【0048】よって、この実施形態の高圧燃料ポンプ2
1では、加圧行程中に電磁スピル弁24が閉弁されると
き、加圧室29内の燃料がバイパス流路62を介して低
圧燃料通路50側に流出され、加圧室29内から低圧燃
料通路50側への燃料流出量が増加調整される。このた
め、加圧室29内の圧力が急激に上昇するのが抑制され
て、圧力上昇に伴うウォータハンマの発生が緩和され
る。
1では、加圧行程中に電磁スピル弁24が閉弁されると
き、加圧室29内の燃料がバイパス流路62を介して低
圧燃料通路50側に流出され、加圧室29内から低圧燃
料通路50側への燃料流出量が増加調整される。このた
め、加圧室29内の圧力が急激に上昇するのが抑制され
て、圧力上昇に伴うウォータハンマの発生が緩和され
る。
【0049】また、加圧室29内からバイパス流路62
を介して低圧燃料通路50側に流出する燃料の流出量
が、オリフィス66により規制されている。このため、
エンジンの高負荷高回転時等においても、高圧燃料ポン
プ21の効率が大きく低下することはなく、高圧燃料ポ
ンプ21の効率確保を図ることができる。
を介して低圧燃料通路50側に流出する燃料の流出量
が、オリフィス66により規制されている。このため、
エンジンの高負荷高回転時等においても、高圧燃料ポン
プ21の効率が大きく低下することはなく、高圧燃料ポ
ンプ21の効率確保を図ることができる。
【0050】従って、本実施形態によれば、前記第1実
施形態における(1)及び(2)に記載の効果に加え
て、以下のような効果を得ることができる。 (4) この高圧燃料ポンプ21においては、前記抑制
機構61が、加圧室29と低圧燃料通路50との間のバ
イパス流路62に流路抵抗を付与するオリフィス66を
備え、そのオリフィス66によって燃料流出量を調整す
るようになっている。このため、簡単な構成のオリフィ
ス66にて、加圧室29からの燃料流出量を安価に調整
することができて、エンジンの高負荷高回転時等におけ
る高圧燃料ポンプ21の効率を確保する上で安価であ
る。
施形態における(1)及び(2)に記載の効果に加え
て、以下のような効果を得ることができる。 (4) この高圧燃料ポンプ21においては、前記抑制
機構61が、加圧室29と低圧燃料通路50との間のバ
イパス流路62に流路抵抗を付与するオリフィス66を
備え、そのオリフィス66によって燃料流出量を調整す
るようになっている。このため、簡単な構成のオリフィ
ス66にて、加圧室29からの燃料流出量を安価に調整
することができて、エンジンの高負荷高回転時等におけ
る高圧燃料ポンプ21の効率を確保する上で安価であ
る。
【0051】(第3実施形態)次に、本発明の第3実施
形態を図4に従って説明する。さて、この第3実施形態
においては、抑制手段としての抑制機構61の構成が、
前記各実施形態と相違している。すなわち、この実施形
態の抑制機構61では、コア41のアーマチャ42と対
応する端面に円環状の凹部68が形成され、その凹部6
8内にはストッパ部材69が嵌着されている。このスト
ッパ部材69は例えばピエゾ素子により構成され、図4
に鎖線で示すように、電圧が印加されたときに体積が膨
張して、コア41の端面から突出するようになってい
る。
形態を図4に従って説明する。さて、この第3実施形態
においては、抑制手段としての抑制機構61の構成が、
前記各実施形態と相違している。すなわち、この実施形
態の抑制機構61では、コア41のアーマチャ42と対
応する端面に円環状の凹部68が形成され、その凹部6
8内にはストッパ部材69が嵌着されている。このスト
ッパ部材69は例えばピエゾ素子により構成され、図4
に鎖線で示すように、電圧が印加されたときに体積が膨
張して、コア41の端面から突出するようになってい
る。
【0052】よって、この実施形態の高圧燃料ポンプ2
1では、エンジンのアイドル運転時等において、加圧行
程中に電磁スピル弁24が閉弁される際に、ストッパ部
材69が体積膨張してコア41の端面から突出すること
により、アーマチャ42の移動がストッパ部材69にて
規制される。このため、電磁スピル弁24の弁体43a
がシート部44aに完全に着座されず、加圧室29内か
ら低圧燃料通路50側への燃料が流出して、加圧室29
内の急激な圧力上昇が抑制される。
1では、エンジンのアイドル運転時等において、加圧行
程中に電磁スピル弁24が閉弁される際に、ストッパ部
材69が体積膨張してコア41の端面から突出すること
により、アーマチャ42の移動がストッパ部材69にて
規制される。このため、電磁スピル弁24の弁体43a
がシート部44aに完全に着座されず、加圧室29内か
ら低圧燃料通路50側への燃料が流出して、加圧室29
内の急激な圧力上昇が抑制される。
【0053】従って、本実施形態によれば、前記第1実
施形態に記載の効果とほぼ同様の効果を得ることができ
る。 (第4実施形態)次に、本発明の第4実施形態を図5に
従って説明する。
施形態に記載の効果とほぼ同様の効果を得ることができ
る。 (第4実施形態)次に、本発明の第4実施形態を図5に
従って説明する。
【0054】さて、この第4実施形態においては、抑制
手段としての抑制機構61の構成が、前記各実施形態と
相違している。すなわち、この実施形態の抑制機構61
では、シート体44のシート部44aに円環状の凹部7
0が形成され、その凹部70内にはストッパ部材71が
嵌着されている。このストッパ部材71は前記第3実施
形態と同様に例えばピエゾ素子により構成され、図5に
鎖線で示すように、電圧が印加されたときに体積が膨張
して、シート部44aから突出するようになっている。
手段としての抑制機構61の構成が、前記各実施形態と
相違している。すなわち、この実施形態の抑制機構61
では、シート体44のシート部44aに円環状の凹部7
0が形成され、その凹部70内にはストッパ部材71が
嵌着されている。このストッパ部材71は前記第3実施
形態と同様に例えばピエゾ素子により構成され、図5に
鎖線で示すように、電圧が印加されたときに体積が膨張
して、シート部44aから突出するようになっている。
【0055】よって、この実施形態の高圧燃料ポンプ2
1では、エンジンのアイドル運転時等において、加圧行
程中に電磁スピル弁24が閉弁される際に、ストッパ部
材71が体積膨張してシート部44aから突出すること
により、弁体43aの移動がストッパ部材71にて規制
される。このため、弁体43aがシート部44aに完全
に着座されず、加圧室29内から低圧燃料通路50側へ
の燃料が流出して、加圧室29内の急激な圧力上昇が抑
制される。
1では、エンジンのアイドル運転時等において、加圧行
程中に電磁スピル弁24が閉弁される際に、ストッパ部
材71が体積膨張してシート部44aから突出すること
により、弁体43aの移動がストッパ部材71にて規制
される。このため、弁体43aがシート部44aに完全
に着座されず、加圧室29内から低圧燃料通路50側へ
の燃料が流出して、加圧室29内の急激な圧力上昇が抑
制される。
【0056】従って、本実施形態によれば、前記第1実
施形態に記載の効果とほぼ同様の効果を得ることができ
る。 (第5実施形態)次に、本発明の第5実施形態を図6に
従って説明する。
施形態に記載の効果とほぼ同様の効果を得ることができ
る。 (第5実施形態)次に、本発明の第5実施形態を図6に
従って説明する。
【0057】さて、この第5実施形態においては、抑制
手段としての抑制機構61の構成が、前記各実施形態と
相違している。すなわち、この実施形態の抑制機構61
では、コア41の凹部41a内に伸縮部材72が配設さ
れ、その伸縮部材72にスプリング45の一端が掛止さ
れている。この伸縮部材72は例えばピエゾ素子により
構成され、図6に鎖線で示すように、電圧が印加された
ときに体積が膨張して、電磁スピル弁24の開弁方向へ
のスプリング45の付勢力を増大させるようになってい
る。
手段としての抑制機構61の構成が、前記各実施形態と
相違している。すなわち、この実施形態の抑制機構61
では、コア41の凹部41a内に伸縮部材72が配設さ
れ、その伸縮部材72にスプリング45の一端が掛止さ
れている。この伸縮部材72は例えばピエゾ素子により
構成され、図6に鎖線で示すように、電圧が印加された
ときに体積が膨張して、電磁スピル弁24の開弁方向へ
のスプリング45の付勢力を増大させるようになってい
る。
【0058】よって、この実施形態の高圧燃料ポンプ2
1では、エンジンのアイドル運転時等において、加圧行
程中に電磁スピル弁24が閉弁される際に、伸縮部材7
2が体積膨張してスプリング45の付勢力が増大される
ことにより、弁体43aの閉弁速度が低減される。この
ため、加圧室29内の急激な圧力上昇が抑制されるとと
もに、弁体43aがシート部44aに着座される際に発
生する着座音が低減される。
1では、エンジンのアイドル運転時等において、加圧行
程中に電磁スピル弁24が閉弁される際に、伸縮部材7
2が体積膨張してスプリング45の付勢力が増大される
ことにより、弁体43aの閉弁速度が低減される。この
ため、加圧室29内の急激な圧力上昇が抑制されるとと
もに、弁体43aがシート部44aに着座される際に発
生する着座音が低減される。
【0059】従って、本実施形態によれば、前記各実施
形態における(1)に記載の効果に加えて、以下のよう
な効果を得ることができる。 (5) この高圧燃料ポンプ21においては、前記抑制
機構61が、電磁スピル弁24の閉弁速度を低減するよ
うに構成されている。このため、電磁スピル弁24の閉
弁速度を低減することで、加圧室29内の圧力上昇に起
因する作動音を低減することができることに加えて、電
磁スピル弁24の着座音も好適に低減することができ
る。
形態における(1)に記載の効果に加えて、以下のよう
な効果を得ることができる。 (5) この高圧燃料ポンプ21においては、前記抑制
機構61が、電磁スピル弁24の閉弁速度を低減するよ
うに構成されている。このため、電磁スピル弁24の閉
弁速度を低減することで、加圧室29内の圧力上昇に起
因する作動音を低減することができることに加えて、電
磁スピル弁24の着座音も好適に低減することができ
る。
【0060】(6) この高圧燃料ポンプ21において
は、前記抑制機構61が、電磁スピル弁24の開弁方向
への付勢力を増大するように構成されている。このた
め、電磁スピル弁24の開弁方向への付勢力を増大する
ことで、その電磁スピル弁24の閉弁速度を好適に低減
することができ、作動音や着座音を低減する上で好適で
ある。
は、前記抑制機構61が、電磁スピル弁24の開弁方向
への付勢力を増大するように構成されている。このた
め、電磁スピル弁24の開弁方向への付勢力を増大する
ことで、その電磁スピル弁24の閉弁速度を好適に低減
することができ、作動音や着座音を低減する上で好適で
ある。
【0061】(第6実施形態)次に、本発明の第6実施
形態を図7に従って説明する。さて、この第6実施形態
においては、抑制手段としての抑制機構61の構成が、
前記各実施形態と相違している。すなわち、この実施形
態の抑制機構61では、コア41のアーマチャ42と対
向する端面に補助スプリング73及び付勢部材74が配
設されている。
形態を図7に従って説明する。さて、この第6実施形態
においては、抑制手段としての抑制機構61の構成が、
前記各実施形態と相違している。すなわち、この実施形
態の抑制機構61では、コア41のアーマチャ42と対
向する端面に補助スプリング73及び付勢部材74が配
設されている。
【0062】よって、この実施形態の高圧燃料ポンプ2
1では、加圧行程中にスプリング45の付勢力に抗して
電磁スピル弁24が閉弁される際に、アーマチャ42が
付勢部材74に当接して補助スプリング73が圧縮さ
れ、電磁スピル弁24の開弁方向への付勢力が増大され
る。これにより、弁体43aの閉弁速度が低減されて、
加圧室29内の急激な圧力上昇が抑制されるとともに、
弁体43aがシート部44aに着座される際に発生する
着座音が低減される。
1では、加圧行程中にスプリング45の付勢力に抗して
電磁スピル弁24が閉弁される際に、アーマチャ42が
付勢部材74に当接して補助スプリング73が圧縮さ
れ、電磁スピル弁24の開弁方向への付勢力が増大され
る。これにより、弁体43aの閉弁速度が低減されて、
加圧室29内の急激な圧力上昇が抑制されるとともに、
弁体43aがシート部44aに着座される際に発生する
着座音が低減される。
【0063】従って、本実施形態によれば、前記第5実
施形態に記載の効果とほぼ同様の効果を得ることができ
る。 (第7実施形態)次に、本発明の第7実施形態を図8に
従って説明する。
施形態に記載の効果とほぼ同様の効果を得ることができ
る。 (第7実施形態)次に、本発明の第7実施形態を図8に
従って説明する。
【0064】さて、この第7実施形態においては、抑制
手段としての抑制機構61の構成が、前記各実施形態と
相違している。すなわち、この実施形態の抑制機構61
では、シート体44のシート部44aに円環状の凹部7
5が形成され、その凹部75内には可動シート部76が
伸縮部材77を介して収容配置されている。この伸縮部
材77は例えばピエゾ素子により構成され、図8に鎖線
で示すように、電圧が印加されたときに体積が膨張し
て、可動シート部76をシート部44aから下方へ突出
させるようになっている。
手段としての抑制機構61の構成が、前記各実施形態と
相違している。すなわち、この実施形態の抑制機構61
では、シート体44のシート部44aに円環状の凹部7
5が形成され、その凹部75内には可動シート部76が
伸縮部材77を介して収容配置されている。この伸縮部
材77は例えばピエゾ素子により構成され、図8に鎖線
で示すように、電圧が印加されたときに体積が膨張し
て、可動シート部76をシート部44aから下方へ突出
させるようになっている。
【0065】よって、この実施形態の高圧燃料ポンプ2
1では、エンジンのアイドル運転時等において、加圧行
程中に電磁スピル弁24が閉弁される際に、伸縮部材7
7が体積膨張して可動シート部76がシート部44aか
ら突出されることにより、弁体43aのリフト量が縮小
される。これにより、弁体43aの着座時における閉弁
速度が低減されて、加圧室29内の急激な圧力上昇が抑
制されるとともに、弁体43aがシート部44aに着座
される際に発生する着座音が低減される。
1では、エンジンのアイドル運転時等において、加圧行
程中に電磁スピル弁24が閉弁される際に、伸縮部材7
7が体積膨張して可動シート部76がシート部44aか
ら突出されることにより、弁体43aのリフト量が縮小
される。これにより、弁体43aの着座時における閉弁
速度が低減されて、加圧室29内の急激な圧力上昇が抑
制されるとともに、弁体43aがシート部44aに着座
される際に発生する着座音が低減される。
【0066】従って、本実施形態によれば、前記各実施
形態における(1)及び(5)に記載の効果に加えて、
以下のような効果を得ることができる。 (7) この高圧燃料ポンプ21においては、前記抑制
機構61が、電磁スピル弁24の閉弁時のリフト量を縮
小するように構成されている。このため、電磁スピル弁
24のリフト量を縮小することで、その電磁スピル弁2
4の応答性を確保しながら電磁スピル弁24の閉弁速度
を好適に低減することができ、高圧燃料ポンプ21の効
率を確保する上で好適である。
形態における(1)及び(5)に記載の効果に加えて、
以下のような効果を得ることができる。 (7) この高圧燃料ポンプ21においては、前記抑制
機構61が、電磁スピル弁24の閉弁時のリフト量を縮
小するように構成されている。このため、電磁スピル弁
24のリフト量を縮小することで、その電磁スピル弁2
4の応答性を確保しながら電磁スピル弁24の閉弁速度
を好適に低減することができ、高圧燃料ポンプ21の効
率を確保する上で好適である。
【0067】(第8実施形態)次に、本発明の第8実施
形態を図9に従って説明する。さて、この第8実施形態
においては、抑制手段としての抑制機構61の構成が、
前記各実施形態と相違している。すなわち、この実施形
態の抑制機構61では、電磁スピル弁24の弁体43a
の開弁位置を規制するストッパ48の中央上面に凹部7
8が形成され、その凹部78内には可動ストッパ部材7
9が伸縮部材80を介して収容配置されている。この伸
縮部材80は前記第7実施形態と同様に、例えばピエゾ
素子により構成され、図9に鎖線で示すように、電圧が
印加されたときに体積が膨張して、可動ストッパ部材7
9をストッパ48の上面から突出させるようになってい
る。
形態を図9に従って説明する。さて、この第8実施形態
においては、抑制手段としての抑制機構61の構成が、
前記各実施形態と相違している。すなわち、この実施形
態の抑制機構61では、電磁スピル弁24の弁体43a
の開弁位置を規制するストッパ48の中央上面に凹部7
8が形成され、その凹部78内には可動ストッパ部材7
9が伸縮部材80を介して収容配置されている。この伸
縮部材80は前記第7実施形態と同様に、例えばピエゾ
素子により構成され、図9に鎖線で示すように、電圧が
印加されたときに体積が膨張して、可動ストッパ部材7
9をストッパ48の上面から突出させるようになってい
る。
【0068】よって、この実施形態の高圧燃料ポンプ2
1では、エンジンのアイドル運転時等において、加圧行
程中に電磁スピル弁24が閉弁される際に、伸縮部材8
0が体積膨張して可動ストッパ部材79がストッパ48
の上面から突出されることにより、弁体43aのリフト
量が縮小される。これにより、弁体43aの着座時にお
ける閉弁速度が低減されて、加圧室29内の急激な圧力
上昇が抑制されるとともに、弁体43aがシート部44
aに着座される際に発生する着座音が低減される。
1では、エンジンのアイドル運転時等において、加圧行
程中に電磁スピル弁24が閉弁される際に、伸縮部材8
0が体積膨張して可動ストッパ部材79がストッパ48
の上面から突出されることにより、弁体43aのリフト
量が縮小される。これにより、弁体43aの着座時にお
ける閉弁速度が低減されて、加圧室29内の急激な圧力
上昇が抑制されるとともに、弁体43aがシート部44
aに着座される際に発生する着座音が低減される。
【0069】従って、本実施形態によれば、前記第7実
施形態に記載の効果とほぼ同様の効果を得ることができ
る。 (第9実施形態)次に、本発明の第9実施形態を図10
に従って説明する。
施形態に記載の効果とほぼ同様の効果を得ることができ
る。 (第9実施形態)次に、本発明の第9実施形態を図10
に従って説明する。
【0070】さて、この第9実施形態においては、抑制
手段としての抑制機構61の構成が、前記各実施形態と
相違している。すなわち、この実施形態の抑制機構61
では、加圧室29の内面に緩衝部材81が配設されてい
る。この緩衝部材81は内部に多数の細孔82を有する
多孔質弾性体から構成され、加圧室29の内部圧力に応
じて体積が収縮されるようになっている。
手段としての抑制機構61の構成が、前記各実施形態と
相違している。すなわち、この実施形態の抑制機構61
では、加圧室29の内面に緩衝部材81が配設されてい
る。この緩衝部材81は内部に多数の細孔82を有する
多孔質弾性体から構成され、加圧室29の内部圧力に応
じて体積が収縮されるようになっている。
【0071】よって、この実施形態の高圧燃料ポンプ2
1では、加圧行程中に電磁スピル弁24が閉弁される際
に、加圧室29の内部圧力が上昇すると、緩衝部材81
が体積収縮して、加圧室29の容積が拡張される。これ
により、加圧室29内の急激な圧力上昇が抑制される。
1では、加圧行程中に電磁スピル弁24が閉弁される際
に、加圧室29の内部圧力が上昇すると、緩衝部材81
が体積収縮して、加圧室29の容積が拡張される。これ
により、加圧室29内の急激な圧力上昇が抑制される。
【0072】従って、本実施形態によれば、前記各実施
形態における(1)に記載の効果に加えて、以下のよう
な効果を得ることができる。 (8) この高圧燃料ポンプ21においては、前記抑制
機構61が、加圧室29の容積を拡張するように構成さ
れている。このため、加圧室29の容積を拡張すること
で、比較的安価に高圧燃料ポンプ21の効率を確保しな
がら、加圧室29内の圧力上昇に起因する作動音を低減
することができる。
形態における(1)に記載の効果に加えて、以下のよう
な効果を得ることができる。 (8) この高圧燃料ポンプ21においては、前記抑制
機構61が、加圧室29の容積を拡張するように構成さ
れている。このため、加圧室29の容積を拡張すること
で、比較的安価に高圧燃料ポンプ21の効率を確保しな
がら、加圧室29内の圧力上昇に起因する作動音を低減
することができる。
【0073】(第10実施形態)次に、本発明の第10
実施形態を図11に従って説明する。さて、この第10
実施形態においては、抑制手段としての抑制機構61の
構成が、前記各実施形態と相違している。すなわち、こ
の実施形態の抑制機構61では、プランジャ30の先端
面に凹所83が形成され、その凹所を塞ぐようにシート
状の弾性部材84が配設されている。そして、この弾性
部材84が加圧室29の内部圧力に応じて凹所83の内
側または外側に弾性湾曲されるようになっている。
実施形態を図11に従って説明する。さて、この第10
実施形態においては、抑制手段としての抑制機構61の
構成が、前記各実施形態と相違している。すなわち、こ
の実施形態の抑制機構61では、プランジャ30の先端
面に凹所83が形成され、その凹所を塞ぐようにシート
状の弾性部材84が配設されている。そして、この弾性
部材84が加圧室29の内部圧力に応じて凹所83の内
側または外側に弾性湾曲されるようになっている。
【0074】よって、この実施形態の高圧燃料ポンプ2
1では、加圧行程中に電磁スピル弁24が閉弁される際
に、加圧室29の内部圧力が上昇すると、図11に鎖線
で示すように、弾性部材84が凹所83の内側に湾曲さ
れて、加圧室29の容積が拡張される。これにより、加
圧室29内の急激な圧力上昇が抑制される。
1では、加圧行程中に電磁スピル弁24が閉弁される際
に、加圧室29の内部圧力が上昇すると、図11に鎖線
で示すように、弾性部材84が凹所83の内側に湾曲さ
れて、加圧室29の容積が拡張される。これにより、加
圧室29内の急激な圧力上昇が抑制される。
【0075】従って、本実施形態によれば、前記第9実
施形態に記載の効果とほぼ同様の効果を得ることができ
る。 (第11実施形態)次に、本発明の第11実施形態を図
12及び図13に従って説明する。
施形態に記載の効果とほぼ同様の効果を得ることができ
る。 (第11実施形態)次に、本発明の第11実施形態を図
12及び図13に従って説明する。
【0076】さて、この第11実施形態においては、抑
制手段としての抑制機構61の構成が、前記各実施形態
と相違している。すなわち、この実施形態の抑制機構6
1では、高圧燃料通路52に接続されたチェック弁25
が、ケーシング55と、そのケーシング55内に形成さ
れたストッパ部85と、ケーシング55内に移動可能に
配設された容積拡張部材86と、その容積拡張部材86
をストッパ部85から離間する方向に付勢する第1スプ
リング87と、容積拡張部材86内に配設されたシート
体56と、そのシート体56に接離可能に対応する弁体
57と、その弁体57をシート体56に対する圧接位置
に向かって付勢する第2スプリング58とから構成され
ている。そして、第1スプリング87の付勢力が、第2
スプリング58の付勢力よりも弱くなるように設定され
ている。
制手段としての抑制機構61の構成が、前記各実施形態
と相違している。すなわち、この実施形態の抑制機構6
1では、高圧燃料通路52に接続されたチェック弁25
が、ケーシング55と、そのケーシング55内に形成さ
れたストッパ部85と、ケーシング55内に移動可能に
配設された容積拡張部材86と、その容積拡張部材86
をストッパ部85から離間する方向に付勢する第1スプ
リング87と、容積拡張部材86内に配設されたシート
体56と、そのシート体56に接離可能に対応する弁体
57と、その弁体57をシート体56に対する圧接位置
に向かって付勢する第2スプリング58とから構成され
ている。そして、第1スプリング87の付勢力が、第2
スプリング58の付勢力よりも弱くなるように設定され
ている。
【0077】よって、この実施形態の高圧燃料ポンプ2
1では、加圧行程中に電磁スピル弁24が閉弁される際
に、加圧室29の内部圧力が上昇すると、高圧燃料通路
52から圧送される燃料の圧力により、容積拡張部材8
6が第1スプリング87の付勢力に抗して、ストッパ部
85と当接する位置まで移動される。これにより、高圧
燃料通路52の容積が拡張されて、図13に示すよう
に、加圧室29内の圧力が従来構成のように急激に上昇
されることなく緩やかに上昇される。その後、弁体57
が第2スプリング58の付勢力に抗して、シート体56
から離間する位置に移動され、チェック弁25が開弁状
態になる。
1では、加圧行程中に電磁スピル弁24が閉弁される際
に、加圧室29の内部圧力が上昇すると、高圧燃料通路
52から圧送される燃料の圧力により、容積拡張部材8
6が第1スプリング87の付勢力に抗して、ストッパ部
85と当接する位置まで移動される。これにより、高圧
燃料通路52の容積が拡張されて、図13に示すよう
に、加圧室29内の圧力が従来構成のように急激に上昇
されることなく緩やかに上昇される。その後、弁体57
が第2スプリング58の付勢力に抗して、シート体56
から離間する位置に移動され、チェック弁25が開弁状
態になる。
【0078】従って、本実施形態によれば、前記各実施
形態における(1)に記載の効果に加えて、以下のよう
な効果を得ることができる。 (9) この高圧燃料ポンプ21においては、前記抑制
機構61が、高圧燃料通路52の容積を拡張するように
構成されている。このため、高圧燃料通路52の容積を
拡張することで、比較的安価に高圧燃料ポンプ21の効
率を確保しながら、加圧室29内の圧力上昇に起因する
作動音を低減することができる。
形態における(1)に記載の効果に加えて、以下のよう
な効果を得ることができる。 (9) この高圧燃料ポンプ21においては、前記抑制
機構61が、高圧燃料通路52の容積を拡張するように
構成されている。このため、高圧燃料通路52の容積を
拡張することで、比較的安価に高圧燃料ポンプ21の効
率を確保しながら、加圧室29内の圧力上昇に起因する
作動音を低減することができる。
【0079】(第12実施形態)次に、本発明の第12
実施形態を図14及び図15に従って説明する。さて、
この第12実施形態においては、抑制手段としての抑制
機構61の構成が、前記各実施形態と相違している。す
なわち、この実施形態の抑制機構61では、駆動カム3
6がカムシャフト35上に回転自在に挿嵌支持されてい
る。駆動カム36には一対の回転規制凹部88が形成さ
れ、これらの回転規制凹部88の両側面と係合するよう
に、カムシャフト35の外周には一対の係合突起89が
突設されている。そして、これらの係合突起89が回転
規制凹部88の一側面88aと係合する位置から他側面
88bと係合する位置までの角度範囲内で、カムシャフ
ト35に対する駆動カム36の相対回転が規制されるよ
うになっている。
実施形態を図14及び図15に従って説明する。さて、
この第12実施形態においては、抑制手段としての抑制
機構61の構成が、前記各実施形態と相違している。す
なわち、この実施形態の抑制機構61では、駆動カム3
6がカムシャフト35上に回転自在に挿嵌支持されてい
る。駆動カム36には一対の回転規制凹部88が形成さ
れ、これらの回転規制凹部88の両側面と係合するよう
に、カムシャフト35の外周には一対の係合突起89が
突設されている。そして、これらの係合突起89が回転
規制凹部88の一側面88aと係合する位置から他側面
88bと係合する位置までの角度範囲内で、カムシャフ
ト35に対する駆動カム36の相対回転が規制されるよ
うになっている。
【0080】前記駆動カム36の側面には一対のバネ座
90が突設され、各バネ座90と係合突起89との間に
はリーフスプリング91が介装されている。そして、通
常は図14に実線で示すように、これらのリーフスプリ
ング91により、各係合突起89が回転規制凹部88の
一側面88aと係合する位置に向かって、駆動カム36
が回動付勢されて、この状態で駆動カム36がカムシャ
フト35と一体的に図14の反時計方向へ回転されるよ
うになっている。
90が突設され、各バネ座90と係合突起89との間に
はリーフスプリング91が介装されている。そして、通
常は図14に実線で示すように、これらのリーフスプリ
ング91により、各係合突起89が回転規制凹部88の
一側面88aと係合する位置に向かって、駆動カム36
が回動付勢されて、この状態で駆動カム36がカムシャ
フト35と一体的に図14の反時計方向へ回転されるよ
うになっている。
【0081】よって、この実施形態の高圧燃料ポンプ2
1では、第15(a)に示すように、加圧行程中に例え
ば駆動カム36が図14に示す回転位置R2まで回転さ
れた時点で、電子制御装置からのスピル弁駆動信号によ
り、電磁スピル弁24が閉弁されて、加圧室29の内部
圧力が上昇すると、各リーフスプリング91の付勢力に
抗して、駆動カム36の回転が停止されて、カムシャフ
ト35のみが反時計方向に相対回転される。これによ
り、加圧室29内の圧力上昇に伴うプランジャ30の変
位が、カムシャフト35に対する駆動カム36の変位に
て抑制されて、図15(b)に示すように、加圧室29
内の急激な圧力上昇が緩和される。
1では、第15(a)に示すように、加圧行程中に例え
ば駆動カム36が図14に示す回転位置R2まで回転さ
れた時点で、電子制御装置からのスピル弁駆動信号によ
り、電磁スピル弁24が閉弁されて、加圧室29の内部
圧力が上昇すると、各リーフスプリング91の付勢力に
抗して、駆動カム36の回転が停止されて、カムシャフ
ト35のみが反時計方向に相対回転される。これによ
り、加圧室29内の圧力上昇に伴うプランジャ30の変
位が、カムシャフト35に対する駆動カム36の変位に
て抑制されて、図15(b)に示すように、加圧室29
内の急激な圧力上昇が緩和される。
【0082】従って、本実施形態によれば、前記各実施
形態における(1)に記載の効果に加えて、以下のよう
な効果を得ることができる。 (10) この高圧燃料ポンプ21においては、前記抑
制機構61が、加圧室29内の圧力上昇に伴うプランジ
ャ30の変位を、同プランジャ30を駆動する駆動カム
36の変位にて抑制するように構成されている。このた
め、加圧室29内の圧力上昇に伴うプランジャ30の変
位を駆動カム36の変位にて抑制することで、比較的安
価に高圧燃料ポンプ21の効率を確保しながら、加圧室
29内の圧力上昇に起因する作動音を低減することがで
きる。
形態における(1)に記載の効果に加えて、以下のよう
な効果を得ることができる。 (10) この高圧燃料ポンプ21においては、前記抑
制機構61が、加圧室29内の圧力上昇に伴うプランジ
ャ30の変位を、同プランジャ30を駆動する駆動カム
36の変位にて抑制するように構成されている。このた
め、加圧室29内の圧力上昇に伴うプランジャ30の変
位を駆動カム36の変位にて抑制することで、比較的安
価に高圧燃料ポンプ21の効率を確保しながら、加圧室
29内の圧力上昇に起因する作動音を低減することがで
きる。
【0083】(第13実施形態)次に、本発明の第13
実施形態を図16に従って説明する。さて、この第13
実施形態においては、抑制手段としての抑制機構61の
構成が、前記各実施形態と相違している。すなわち、こ
の実施形態の抑制機構61では、カムシャフト35上に
第1駆動カム36Aが挿嵌固定されるとともに、第2駆
動カム36Bが回転自在に挿嵌支持されている。第2駆
動カム36Bには一対の回転規制凹部88が形成され、
これらの回転規制凹部88の両側面と係合するように、
カムシャフト35の外周には一対の係合突起89が突設
されている。そして、これらの係合突起89が回転規制
凹部88の一側面88aと係合する位置から他側面88
bと係合する位置までの角度範囲内で、カムシャフト3
5に対する第2駆動カム36Bの相対回転が規制される
ようになっている。
実施形態を図16に従って説明する。さて、この第13
実施形態においては、抑制手段としての抑制機構61の
構成が、前記各実施形態と相違している。すなわち、こ
の実施形態の抑制機構61では、カムシャフト35上に
第1駆動カム36Aが挿嵌固定されるとともに、第2駆
動カム36Bが回転自在に挿嵌支持されている。第2駆
動カム36Bには一対の回転規制凹部88が形成され、
これらの回転規制凹部88の両側面と係合するように、
カムシャフト35の外周には一対の係合突起89が突設
されている。そして、これらの係合突起89が回転規制
凹部88の一側面88aと係合する位置から他側面88
bと係合する位置までの角度範囲内で、カムシャフト3
5に対する第2駆動カム36Bの相対回転が規制される
ようになっている。
【0084】前記第1駆動カム36A及び第2駆動カム
36Bの対向面には各一対のバネ座92,93が突設さ
れ、それらのバネ座92,93間にはリーフスプリング
91が介装されている。そして、通常は図16に示すよ
うに、これらのリーフスプリング91により、各係合突
起89が回転規制凹部88の一側面88aと係合する位
置に向かって、第2駆動カム36Bが回動付勢されて、
両駆動カム36A,36Bが位置ずれした状態で、カム
シャフト35と一体的に図16の反時計方向へ回転され
るようになっている。
36Bの対向面には各一対のバネ座92,93が突設さ
れ、それらのバネ座92,93間にはリーフスプリング
91が介装されている。そして、通常は図16に示すよ
うに、これらのリーフスプリング91により、各係合突
起89が回転規制凹部88の一側面88aと係合する位
置に向かって、第2駆動カム36Bが回動付勢されて、
両駆動カム36A,36Bが位置ずれした状態で、カム
シャフト35と一体的に図16の反時計方向へ回転され
るようになっている。
【0085】よって、この実施形態の高圧燃料ポンプ2
1では、加圧行程中に例えば第2駆動カム36Bが図1
6に示す回転位置R2まで回転された時点で、電磁スピ
ル弁24が閉弁されて、加圧室29の内部圧力が上昇す
ると、各リーフスプリング91の付勢力に抗して、第2
駆動カム36Bの回転が停止されて、第1駆動カム36
Aがシャフト35とともに反時計方向へ相対回転され
る。これにより、加圧室29内の圧力上昇に伴うプラン
ジャ30の変位が、カムシャフト35に対する第2駆動
カム36Bの変位にて抑制されて、加圧室29内の急激
な圧力上昇が緩和される。
1では、加圧行程中に例えば第2駆動カム36Bが図1
6に示す回転位置R2まで回転された時点で、電磁スピ
ル弁24が閉弁されて、加圧室29の内部圧力が上昇す
ると、各リーフスプリング91の付勢力に抗して、第2
駆動カム36Bの回転が停止されて、第1駆動カム36
Aがシャフト35とともに反時計方向へ相対回転され
る。これにより、加圧室29内の圧力上昇に伴うプラン
ジャ30の変位が、カムシャフト35に対する第2駆動
カム36Bの変位にて抑制されて、加圧室29内の急激
な圧力上昇が緩和される。
【0086】従って、本実施形態によれば、前記第12
実施形態に記載の効果とほぼ同様の効果を得ることがで
きる。なお、実施形態は上記の各構成に限定されるもの
ではなく、次のように変更してもよい。このように変更
した場合でも前記の各実施形態と同様の作用及び効果を
得ることができる。
実施形態に記載の効果とほぼ同様の効果を得ることがで
きる。なお、実施形態は上記の各構成に限定されるもの
ではなく、次のように変更してもよい。このように変更
した場合でも前記の各実施形態と同様の作用及び効果を
得ることができる。
【0087】・ 図6に示す第5実施形態、図8に示す
第7実施形態、及び図9に示す第8実施形態において、
伸縮部材72,77,80として、ピエゾ素子に代えて
油圧ピストン等を設けてもよい。
第7実施形態、及び図9に示す第8実施形態において、
伸縮部材72,77,80として、ピエゾ素子に代えて
油圧ピストン等を設けてもよい。
【0088】・ 前記各実施形態において、駆動カム3
6、36A,36Bを、カム面に3個以上の複数のカム
ノーズ36aを有する形状に変更して構成してもよい。
6、36A,36Bを、カム面に3個以上の複数のカム
ノーズ36aを有する形状に変更して構成してもよい。
【図1】 第1実施形態の高圧燃料ポンプを示す断面
図。
図。
【図2】 図1の高圧燃料ポンプの一部を拡大して示す
部分断面図。
部分断面図。
【図3】 第2実施形態の高圧燃料ポンプを示す部分断
面図。
面図。
【図4】 第3実施形態の高圧燃料ポンプを示す部分断
面図。
面図。
【図5】 第4実施形態の高圧燃料ポンプを示す部分断
面図。
面図。
【図6】 第5実施形態の高圧燃料ポンプを示す部分断
面図。
面図。
【図7】 第6実施形態の高圧燃料ポンプを示す部分断
面図。
面図。
【図8】 第7実施形態の高圧燃料ポンプを示す部分断
面図。
面図。
【図9】 第8実施形態の高圧燃料ポンプを示す部分断
面図。
面図。
【図10】 第9実施形態の高圧燃料ポンプを示す部分
断面図。
断面図。
【図11】 第10実施形態の高圧燃料ポンプを示す部
分断面図。
分断面図。
【図12】 第11実施形態の高圧燃料ポンプを示す部
分断面図。
分断面図。
【図13】 図12の高圧燃料ポンプの動作を説明する
説明図。
説明図。
【図14】 第12実施形態の高圧燃料ポンプを示す部
分断面図。
分断面図。
【図15】 図14の高圧燃料ポンプの動作を説明する
説明図。
説明図。
【図16】 第13実施形態の高圧燃料ポンプを示す部
分断面図。
分断面図。
【符号の説明】 21…高圧燃料ポンプ、23…ポンプ部、24…電磁ス
ピル弁、25…チェック弁、28…シリンダ、29…加
圧室、30…プランジャ、35…カムシャフト、36…
駆動カム、36A…第1駆動カム、36B…第2駆動カ
ム、43…ポペット弁、43a…弁体、44…シート
体、44a…シート部、45…スプリング、48…スト
ッパ、49…供給通路、50…低圧燃料通路、52…高
圧燃料通路、56…シート体、57…弁体、58…スプ
リング、61…抑制手段としての抑制機構、62…バイ
パス通路、63…開閉手段としての電磁開閉弁、66…
抵抗手段としてのオリフィス、69,71…ストッパ部
材、72…伸縮部材、73…補助スプリング、74…付
勢部材、76…可動シート部、77…伸縮部材、79…
可動ストッパ部材、80…伸縮部材、81…緩衝部材、
84…弾性部材、86…容積拡張部材、87…第1スプ
リング、88…回転規制凹部、89…係合突起、91…
リーフスプリング。
ピル弁、25…チェック弁、28…シリンダ、29…加
圧室、30…プランジャ、35…カムシャフト、36…
駆動カム、36A…第1駆動カム、36B…第2駆動カ
ム、43…ポペット弁、43a…弁体、44…シート
体、44a…シート部、45…スプリング、48…スト
ッパ、49…供給通路、50…低圧燃料通路、52…高
圧燃料通路、56…シート体、57…弁体、58…スプ
リング、61…抑制手段としての抑制機構、62…バイ
パス通路、63…開閉手段としての電磁開閉弁、66…
抵抗手段としてのオリフィス、69,71…ストッパ部
材、72…伸縮部材、73…補助スプリング、74…付
勢部材、76…可動シート部、77…伸縮部材、79…
可動ストッパ部材、80…伸縮部材、81…緩衝部材、
84…弾性部材、86…容積拡張部材、87…第1スプ
リング、88…回転規制凹部、89…係合突起、91…
リーフスプリング。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 訓弘 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 (72)発明者 山崎 大地 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 (72)発明者 倉田 尚季 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 (72)発明者 杉山 雅則 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内 Fターム(参考) 3G066 AB02 BA22 CA08 CA09 CA18 CA31 CA32U CA36 CA39T CB09 CE02 CE04 CE22 CE27 DB07 DB09 DB12 DB13
Claims (10)
- 【請求項1】シリンダとプランジャとの相対移動に基づ
き加圧室の容積を変化させて、前記加圧室に燃料を吸入
するとともに、同燃料を前記加圧室に接続された燃料通
路から圧送し、この燃料圧送時に前記加圧室の内外を連
通・遮断するスピル弁の開閉制御を通じて加圧室外に燃
料を流出させて、前記燃料通路からの燃料圧送量を調整
する燃料ポンプにおいて、 前記スピル弁の閉弁時における前記加圧室内の圧力上昇
を抑制する抑制手段を備えたことを特徴とする燃料ポン
プ。 - 【請求項2】前記抑制手段は、加圧室からの燃料流出量
を調整するものであることを特徴とする請求項1に記載
の燃料ポンプ。 - 【請求項3】前記抑制手段は、流路を開閉する開閉手段
によって燃料流出量を調整するものであることを特徴と
する請求項2に記載の燃料ポンプ。 - 【請求項4】前記抑制手段は、流路に流路抵抗を付与す
る抵抗手段によって燃料流出量を調整するものであるこ
とを特徴とする請求項2に記載の燃料ポンプ。 - 【請求項5】前記抑制手段は、スピル弁の閉弁速度を低
減するものであることを特徴とする請求項1に記載の燃
料ポンプ。 - 【請求項6】前記抑制手段は、スピル弁の開弁方向への
付勢力を増大するものであることを特徴とする請求項5
に記載の燃料ポンプ。 - 【請求項7】前記抑制手段は、スピル弁のリフト量を縮
小するものであることを特徴とする請求項5に記載の燃
料ポンプ。 - 【請求項8】前記抑制手段は、加圧室の容積を拡張する
ものであることを特徴とする請求項1に記載の燃料ポン
プ。 - 【請求項9】前記抑制手段は、燃料通路の容積を拡張す
るものであることを特徴とする請求項1に記載の燃料ポ
ンプ。 - 【請求項10】前記抑制手段は、加圧室内の圧力上昇に
伴うプランジャの変位を、同プランジャを駆動するカム
の変位にて抑制するものであることを特徴とする請求項
1に記載の燃料ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000054702A JP2001241369A (ja) | 2000-02-29 | 2000-02-29 | 燃料ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000054702A JP2001241369A (ja) | 2000-02-29 | 2000-02-29 | 燃料ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001241369A true JP2001241369A (ja) | 2001-09-07 |
Family
ID=18575920
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000054702A Pending JP2001241369A (ja) | 2000-02-29 | 2000-02-29 | 燃料ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001241369A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011108131A1 (ja) * | 2010-03-03 | 2011-09-09 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 電磁式の流量制御弁及びそれを用いた高圧燃料供給ポンプ |
JP2012062759A (ja) * | 2010-09-14 | 2012-03-29 | Hitachi Automotive Systems Ltd | 高圧燃料供給ポンプ |
-
2000
- 2000-02-29 JP JP2000054702A patent/JP2001241369A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011108131A1 (ja) * | 2010-03-03 | 2011-09-09 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 電磁式の流量制御弁及びそれを用いた高圧燃料供給ポンプ |
JP2011179449A (ja) * | 2010-03-03 | 2011-09-15 | Hitachi Automotive Systems Ltd | 電磁式の流量制御弁及びそれを用いた高圧燃料供給ポンプ |
US8882475B2 (en) | 2010-03-03 | 2014-11-11 | Hitachi Automotive Systems, Ltd. | Electromagnetic flow rate control valve and high-pressure fuel supply pump using the same |
JP2012062759A (ja) * | 2010-09-14 | 2012-03-29 | Hitachi Automotive Systems Ltd | 高圧燃料供給ポンプ |
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