JP2001240930A - ドアビーム用Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出材及びドアビーム - Google Patents

ドアビーム用Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出材及びドアビーム

Info

Publication number
JP2001240930A
JP2001240930A JP2000056441A JP2000056441A JP2001240930A JP 2001240930 A JP2001240930 A JP 2001240930A JP 2000056441 A JP2000056441 A JP 2000056441A JP 2000056441 A JP2000056441 A JP 2000056441A JP 2001240930 A JP2001240930 A JP 2001240930A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
content
door beam
aluminum alloy
extruded material
quenching
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000056441A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4111651B2 (ja
Inventor
Hitoshi Kawai
仁 川井
Hiroyuki Yamashita
浩之 山下
Masakazu Hirano
正和 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP2000056441A priority Critical patent/JP4111651B2/ja
Priority to KR1020010010298A priority patent/KR20010087232A/ko
Publication of JP2001240930A publication Critical patent/JP2001240930A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4111651B2 publication Critical patent/JP4111651B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C21/00Alloys based on aluminium
    • C22C21/06Alloys based on aluminium with magnesium as the next major constituent
    • C22C21/08Alloys based on aluminium with magnesium as the next major constituent with silicon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C21/00Alloys based on aluminium
    • C22C21/02Alloys based on aluminium with silicon as the next major constituent

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Extrusion Of Metal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドアビーム用Al−Mg−Si系アルミニウ
ム合金押出材において、空冷によるプレス焼入れ後、時
効処理を行うことで、優れたつぶし加工性と高強度を得
る。 【解決手段】 Mg含有量が0.30〜0.80%(質
量%、以下同じ)、Si含有量が0.4〜0.8%、M
Siのバランス組成よりも過剰のSi含有量が0.
10〜0.50%、Cu含有量が0.1〜0.4%、T
i含有量が0.005〜0.2%、Mn、Cr、Zrの
いずれか1種又は2種以上の含有量が合計で0.10〜
0.40%、残部Al及び不可避不純物からなり、ミク
ロ組織が繊維状組織で200MPa以上の耐力を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のドアビー
ム用Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出材、及び
そのAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出材からな
るドアビームに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のドアビームとして、軽量化のた
めアルミニウム合金中空押出材が適用されつつある。ド
アビームには高いエネルギー吸収性が必要とされるた
め、押出材は中〜高強度の耐力(≧200MPa)を有
することが要求され、これまでドアビーム材として、熱
処理により高強度が得られるAl−Mg−Si系(60
00系)及びAl−Mg−Zn系(7000系)アルミ
ニウム合金押出材が多く提案されている(例えば特開平
11−71624号公報、特開平5−247575号公
報等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】乗員の安全を確保する
ため、ドアビームの適用車種は小型車へも広がる傾向に
あり、その場合、比較的薄いドア厚みの中にドアビー
ム、窓ガラス、モータ等の部品を同時に収納する必要が
出てくる。そのため、アルミニウム合金押出材の長さ方
向の一部につぶし加工を施して、収納スペースを確保す
ることが検討されている。しかし、つぶし加工を施す
と、その部位に残留応力が発生し、Al−Mg−Zn系
ではSCC(応力腐食割れ)の発生が懸念されるため、
この場合、Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出材
が用いられることになる。
【0004】Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出
材において前記強度を出すため、一般にオンラインによ
るプレス焼入れ又はオフラインによる溶体化・焼入れ処
理を行った後、時効処理を施している。この時効処理に
より押出材の強度が向上し、同時に組織が安定化し、使
用中に自然時効が進行して強度が変化するのを防止する
ことができる。前記つぶし加工はコスト面から時効処理
後に実施されるのが望ましいが、このようにAl−Mg
−Si系アルミニウム合金押出材の強度を向上させた場
合、つぶし加工時に割れ等の不具合が発生しやすい。も
し割れが発生していると、衝突時に割れ部が起点となっ
て座屈し、ドアビームとして必要な所期の性能を発揮す
ることができない。
【0005】つぶし加工時の割れ性改善には、ミクロ組
織を繊維状組織(押出による繊維状組織が押出工程以降
の熱処理工程の間においても再結晶することなく、その
まま残った状態の組織)とすることが有効と考えられる
が、上記公報等にも記載されているとおり、この繊維状
組織を得るにはMn、Cr、Zr等の遷移元素を添加す
る必要がある。そして、これらの遷移元素はAl−Mg
−Si系アルミニウム合金の焼入れ感受性を鋭くし、焼
入れ性を低下させる。
【0006】そのため、焼入れは基本的に水冷で行われ
ているが、プレス焼入れ時又は押出後再加熱する溶体化
・焼入れ時に水冷を行った場合、押出材の断面形状や肉
厚の差等に基づいて断面で冷却速度に差が生じ、冷却中
に温度分布が不均一となって歪みが発生し、寸法精度が
悪くなる。これは、特にドアビームのような薄肉中空押
出材において顕著であり、従って、ドアビームの断面形
状の薄肉化が難しく、また、そのような歪みの発生を防
止しようとすれば、断面形状の自由度が小さくなるとい
う問題があった。一方、焼入れを空冷で行うと歪みの発
生が少なく、特にプレス焼入れを空冷で行った場合は低
コストであるという利点があるが、冷却速度に限りがあ
るため(通常は200℃/min程度まで)、焼入れ性
の低下したAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出材
では高い強度が得られにくく、エネルギー吸収性も低下
するという問題があった。
【0007】そこで、本発明者らは、Al−Mg−Si
系アルミニウム合金押出材について、寸法精度やコスト
面で有利な空冷によるプレス焼入れを念頭に置き、中〜
高強度(耐力≧200MPa)を有し、エネルギー吸収
性に優れ、かつ良好なつぶし加工性(耐割れ性)を示す
ドアビーム用押出材を得ることを目的として研究を重ね
た結果、空冷によるプレス焼入れに最適な合金組成を見
いだした。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るドアビーム
用Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出材は、Mg
含有量が0.30〜0.80%、Si含有量が0.4〜
0.8%、MgSiのバランス組成よりも過剰のSi
含有量が0.10〜0.50%、Cu含有量が0.1〜
0.4%、Ti含有量が0.005〜0.2%、Mn、
Cr、Zrのいずれか1種又は2種以上の含有量が合計
で0.10〜0.40%、残部Al及び不可避不純物か
らなり、ミクロ組織が繊維状組織で200MPa以上の
耐力を有することを特徴とする。なお、上記Al−Mg
−Si系合金は、不可避不純物としてFe、その他の元
素を含む。また、本発明に係るドアビームは、上記Al
−Mg−Si系アルミニウム合金押出材からなり、長さ
方向の一部につぶし加工を施されていることを特徴とす
る。
【0009】
【発明の実施の形態】つぶし加工に際して割れの発生を
防止し、同時に合金の強度を高めるには、押出材は繊維
状組織とするのが望ましく、そのためAl−Mg−Si
系アルミニウム合金にMn、Cr、Zrなどの遷移元素
が添加されるが、これらの遷移元素を添加すると合金の
焼入れ感受性が鋭くなる。また、Mg及び過剰Siの量
が多くなると合金の強度が向上するが、やはり焼入れ感
受性が鋭くなる。水冷によるプレス焼入れや溶体化・焼
入れ処理を行う場合は、多少焼入れ感受性が鋭くても問
題なく焼きが入り、その後の時効処理により高い強度を
得ることができる。しかし、空冷によるプレス焼入れで
は、焼入れ感受性が鋭くなるとその後の時効処理を行っ
ても高い強度が得られなくなる。つまり、強度向上を目
的として合金元素を添加しても、それが逆に強度を低下
させることにもなりかねない。
【0010】本発明では、Al−Mg−Si系アルミニ
ウム合金押出材を繊維状組織とし、かつ空冷によるプレ
ス焼入れを行った後、時効処理により高い強度を得るに
は、上記各元素を添加することによるプラスの作用効果
は必要であるが、同時に上記のマイナスの作用を抑制す
ることが必須であるとの観点から、最適の合金組成を定
めたものである。なお、本発明に係るAl−Mg−Si
系アルミニウム合金押出材に対し水冷によるプレス焼入
れを行った場合、より確実に焼きが入り、所要の強度を
得ることができる。以下、本発明に係るドアビーム用A
l−Mg−Si系アルミニウム合金押出材の組成等につ
いて説明する。
【0011】Mg、Si MgとSiは結合してMgSiを形成し、合金強度を
向上させる。ドアビーム材として必要な強度を得るため
には、Mgは0.30%以上の添加が必要である。しか
し、0.80%を越えて添加されると焼入れ感受性が鋭
くなり、空冷によるプレス焼入れで焼きが入らず、必要
な強度が出なくなる。従って、Mg含有量は0.30〜
0.80%とする。より望ましい範囲は0.3〜0.7
%、さらに0.40〜0.60%、さらに望ましくは
0.45〜0.55%である。一方、過剰Si量(Mg
Siのバランス組成よりも過剰のSiであり、「過剰
Si量(%)=総Si量−Mg量/1.73」で定義され
る)が0.10%より少ないと必要な強度が得られず、
これが0.50%を越えると焼入れ感受性が鋭くなり、
空冷によるプレス焼入れで焼きが入らず、必要な強度が
出なくなる。従って、過剰Siの含有量は0.10〜
0.50%とする。0.22%以上で耐力がさらに向上
し、0.40%以下では粒界析出物が減少してつぶし加
工性がさらに向上するため、より望ましい範囲は0.2
2〜0.40%である。このMg量及び過剰Siの範囲
内で、高い強度が得られ焼入れ感受性が余り鋭くならな
い範囲として、総Si量は0.4〜0.8%とする。よ
り望ましい範囲は0.5〜0.8%、さらに望ましくは
0.5〜0.7%である。
【0012】Mn、Cr、Zr Mn、Cr、Zrの遷移元素はビレットの均熱処理の
際、微細に析出し、結晶粒界をピン留めすることにより
結晶粒の成長を阻害し、押出材に繊維状組織を形成し
て、曲げ加工時の耐割れ性を向上させる作用があり、こ
れらの中から1種又は2種以上が合計で0.10〜0.
40%の範囲で添加される。これらの遷移元素の添加量
が0.10%未満では繊維状組織とならないか、表面再
結晶層が厚く出てつぶし加工時の耐割れ性が劣化し、さ
らに溶接性も悪くなる。また、0.40%を越えると空
冷によるプレス焼入れで焼きが入らず、ドアビーム材と
して必要な強度が出なくなる。
【0013】従って、Mn、Cr、Zrのいずれか1種
又は2種以上の含有量は合計で0.10〜0.40%と
する。Mn、Cr、Zrの中では、Zrが比較的焼入れ
感受性が鋭くなるのを抑制するので、焼きを入りやすく
して高強度を得るには、まずZrを添加し、さらに必要
があればMn、Crを添加するようにすればよい。ま
た、Mn、Cr、Zrの望ましい範囲は、Mn:0.0
01〜0.35%、Cr:0.001〜0.20%、Z
r:0.001〜0.20%である。なお、これらの遷
移元素の合計添加量のより望ましい範囲は0.20〜
0.30%、このとき各元素の望ましい範囲はMn:
0.05〜0.25%、Cr:0.001〜0.15
%、Zr:0.05〜0.18%、遷移元素の合計添加
量のさらに望ましい範囲は0.22〜0.28%、この
とき各元素の望ましい範囲はMn:0.10〜0.20
%、Cr:0.001〜0.10%、Zr:0.07〜
0.14%である。
【0014】本発明合金では焼入れ感受性を鋭くさせな
いため、これらの遷移元素の添加量は空冷によるプレス
焼入れで押出材に繊維状組織が維持できるぎりぎりの量
としている。そのため、もしプレス焼入れでなくオフラ
インでの溶体化・焼入れ処理を行った場合は、溶体化処
理時の加熱により再結晶化が進んでしまう可能性が高く
なる。なお、空冷の冷却速度は150〜300℃/mi
nが好ましい。そして、この繊維状組織は押出材の断面
全体に形成されているのが望ましく、表面再結晶層が形
成された場合でも、繊維状組織の厚みが全体厚さの1/
2程度以上となるようにする必要がある。ドアビーム材
のように厚さ1〜5mmの押出材であれば、表面再結晶
層は押出材表面から深さ500μm程度(望ましくは3
00μm)以下とするのが望ましい。これは、再結晶粒
は繊維状組織に比べて結晶粒径が大きいことと、特に空
冷によるプレス焼入れの場合は冷却速度が水冷に比べて
小さく、冷却過程で結晶粒界に析出する析出物が多くな
ることから、表面再結晶粒の粒界に歪みが集中して割れ
が発生しやすくなるためである。なお、Mn等の遷移元
素の添加量が上記範囲より少ないと、空冷によるプレス
焼入れでは表面再結晶層の生成を上記のように規制する
ことが難しくなる。
【0015】Cu CuはAl−Mg−Si系アルミニウム合金の強度を高
め、耐応力腐食割れ性を改善する作用がある。しかし、
0.10%未満では作用が不十分であり、0.40%を
越えると焼入れ性が低下して強度が出ないため、含有量
は0.10〜0.40%が望ましい。より望ましい範囲
は0.15〜0.35%、さらに望ましい範囲は0.1
8〜0.30%である。 Ti Tiは、鋳塊組織を微細化する作用がある。しかし、
0.005%より少ないと微細化の効果が十分でなく、
0.2%より多いと飽和して巨大化合物が発生してしま
う。従って、Tiの含有量は0.005〜0.2%とす
る。より望ましい範囲は0.01〜0.10%、さらに
望ましい範囲は0.015〜0.050%である。
【0016】不可避不純物 不可避不純物のうちFeはアルミニウム地金に最も多く
含まれる不純物であり、0.35%を超えて合金中に存
在すると鋳造時に粗大な金属間化合物を晶出し、合金の
機械的性質を損なう。従って、Feの含有量は0.35
%以下に規制する。望ましくは0.30%以下であり、
さらに0.25%以下が望ましい。また、アルミニウム
合金を鋳造する際には地金、添加元素の中間合金等様々
な経路より不純物が混入する。混入する元素は様々であ
るが、Fe以外の不純物は単体で0.05%以下、総量
で0.15%以下であれば合金の特性にほとんど影響を
及ぼさない。従って、これらの不純物は単体で0.05
%以下、総量で0.15%以下とする。なお、不純物の
うちBについてはTiの添加に伴い合金中にTi含有量
の1/5程度の量で混入するが、より望ましい範囲は
0.02%以下、さらに0.01%以下が望ましい。
【0017】上記の組成を有する押出材であれば、空冷
によるプレス焼入れ後時効処理を行うことで、ドアビー
ム材として必要な強度(耐力)である200MPa以上
を出すことができる。しかし、上記組成を外れるとその
強度が出なくなるか、繊維状組織が形成されず又は形成
されてもつぶし加工性に劣るようになる。耐力の望まし
い範囲は220MPa以上である。なお、本発明に係る
ドアビーム用Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出
材の断面形状は中空であり、典型的には荷重方向に垂直
に面する平行な両フランジとそれらを垂直に連結する両
ウエブからなる。また、つぶし加工は時効処理後に通常
荷重方向に(ドアの厚み方向)に施されるが、これを時
効処理前に施すこともできる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。D
C鋳造により、表1に示す成分組成のAl−Mg−Si
系アルミニウム合金ビレットを溶製し、470℃で4h
rの均熱処理を行った。続いて、押出温度500℃、押
出速度5m/分の条件で押出加工を行い、押出直後位置
で空冷によるプレス焼入れ(ファン空冷(冷却速度:約
200℃/min))を行い、図1に示す中空断面の押
出材(左右対称形状)を得た。ついで、この中空押出材
に対し190℃で3時間の時効処理を施し、供試材とし
た。この供試材の断面の平行な両フランジA、Bの中央
部の外側表面及び内側表面からの再結晶層厚さを測定し
て、8箇所の平均値を求めた。その結果を表1にあわせ
て示す。
【0019】
【表1】
【0020】供試材を用いて、以下の試験を行い、その
結果を表2に示す。 引張試験;供試材のフランジ部Aの中央より押出方向に
JIS13B号試験片を採取し、JIS Z 2241に
準拠して引張試験を行った。 つぶし試験;供試材を長さ200mmに切断し、30T
on万能試験機を用い、図2に示すようにフランジ部A
側から50×50mm角の治具1を20mm押し込んだ
ときの供試材の表面状態及び割れの有無を観察した。 3点曲げ試験;供試材を図3に示すようにスパン600
mmで支持し、半径6インチ(152.4mm)の押し
金具2で変位量δ=300mmまでのエネルギー吸収量
を測定した。
【0021】
【表2】
【0022】表2に示すように、本発明に規定する組成
範囲内の合金(No.1〜7)は、空冷によるプレス焼
入れであっても高い耐力、優れたつぶし加工性(耐割れ
性)及びエネルギー吸収性を示す。一方、組成が本発明
の規定を満たさない合金(No.8〜16)は、耐力が
ドアビーム材として必要な強度である200MPaに達
しないか(同時にエネルギー吸収性が劣る)、達したも
の(No.14、15)はつぶし加工時の耐割れ性に劣
る。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、Al−Mg−Si系ア
ルミニウム合金押出材について空冷によるプレス焼入れ
後時効処理を行った場合でも、高強度(耐力)で、優れ
たつぶし加工性及びエネルギー吸収性を示すドアビーム
材を得ることができる。なお、空冷によるプレス焼入れ
を行った場合、水冷に比べ寸法精度やコスト面で有利な
ドアビーム材を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の供試材の断面形状を示す図である。
【図2】 つぶし試験方法を説明する図である。
【図3】 3点曲げ試験方法を説明する図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mg含有量が0.30〜0.80%(質
    量%、以下同じ)、Si含有量が0.4〜0.8%、M
    Siのバランス組成よりも過剰のSi含有量が0.
    10〜0.50%、Cu含有量が0.1〜0.4%、T
    i含有量が0.005〜0.2%、Mn、Cr、Zrの
    いずれか1種又は2種以上の含有量が合計で0.10〜
    0.40%、残部Al及び不可避不純物からなり、ミク
    ロ組織が繊維状組織で200MPa以上の耐力を有する
    ドアビーム用Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出
    材。
  2. 【請求項2】 Mn、Cr、Zrのうち少なくともZr
    を含み、その含有量が0.001〜0.20%であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載されたドアビーム用Al
    −Mg−Si系アルミニウム合金押出材。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載されたAl−Mg
    −Si系アルミニウム合金押出材からなり、長さ方向の
    一部につぶし加工を施されたドアビーム。
JP2000056441A 2000-03-01 2000-03-01 ドアビーム用Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出材及びドアビーム Expired - Fee Related JP4111651B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000056441A JP4111651B2 (ja) 2000-03-01 2000-03-01 ドアビーム用Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出材及びドアビーム
KR1020010010298A KR20010087232A (ko) 2000-03-01 2001-02-28 도어빔용 Aℓ-Mg-Si계 알루미늄합금압출재 및 도어빔

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000056441A JP4111651B2 (ja) 2000-03-01 2000-03-01 ドアビーム用Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出材及びドアビーム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001240930A true JP2001240930A (ja) 2001-09-04
JP4111651B2 JP4111651B2 (ja) 2008-07-02

Family

ID=18577389

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000056441A Expired - Fee Related JP4111651B2 (ja) 2000-03-01 2000-03-01 ドアビーム用Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出材及びドアビーム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4111651B2 (ja)
KR (1) KR20010087232A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105018006A (zh) * 2014-04-24 2015-11-04 综研化学株式会社 粘合剂组合物、粘合剂层、粘合片及触摸屏用层叠体
US9970090B2 (en) 2012-05-31 2018-05-15 Rio Tinto Alcan International Limited Aluminum alloy combining high strength, elongation and extrudability
JPWO2021187626A1 (ja) * 2021-03-31 2021-09-23
EP3631030B1 (en) 2017-05-26 2022-06-29 Novelis Inc. High-strength corrosion-resistant 6xxx series aluminum alloys and methods of making the same
CN114774744A (zh) * 2022-05-26 2022-07-22 广东澳美铝业有限公司 一种低变形抗力高耐腐蚀的6系铝合金

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080284205A1 (en) * 2007-05-16 2008-11-20 Z F Group North American Operations, Inc. Structural component
KR100892176B1 (ko) * 2008-08-13 2009-04-10 박관래 알루미늄 합금
JP6195448B2 (ja) 2013-01-30 2017-09-13 株式会社神戸製鋼所 耐応力腐食割れ性に優れた7000系アルミニウム合金部材の製造方法
JP5968285B2 (ja) 2013-09-09 2016-08-10 株式会社神戸製鋼所 バンパー補強材及びその製造方法
JP5968284B2 (ja) 2013-09-09 2016-08-10 株式会社神戸製鋼所 バンパー構造体及びバンパービームの製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9970090B2 (en) 2012-05-31 2018-05-15 Rio Tinto Alcan International Limited Aluminum alloy combining high strength, elongation and extrudability
CN105018006A (zh) * 2014-04-24 2015-11-04 综研化学株式会社 粘合剂组合物、粘合剂层、粘合片及触摸屏用层叠体
EP3631030B1 (en) 2017-05-26 2022-06-29 Novelis Inc. High-strength corrosion-resistant 6xxx series aluminum alloys and methods of making the same
JPWO2021187626A1 (ja) * 2021-03-31 2021-09-23
WO2021187626A1 (ja) * 2021-03-31 2021-09-23 三菱アルミニウム株式会社 表面品質に優れた高強度アルミニウム合金押出材
JP7151002B2 (ja) 2021-03-31 2022-10-11 Maアルミニウム株式会社 表面品質に優れた高強度アルミニウム合金押出材
CN114774744A (zh) * 2022-05-26 2022-07-22 广东澳美铝业有限公司 一种低变形抗力高耐腐蚀的6系铝合金

Also Published As

Publication number Publication date
KR20010087232A (ko) 2001-09-15
JP4111651B2 (ja) 2008-07-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5410845B2 (ja) 疲労強度及び耐衝撃破壊性に優れるAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出材
JP5918158B2 (ja) 室温時効後の特性に優れたアルミニウム合金板
EP1737995A1 (en) Al-mg alloy sheet with excellent formability at high temperatures and high speeds and method of production of same
EP0480402B1 (en) Process for manufacturing aluminium alloy material with excellent formability, shape fixability and bake hardenability
KR20180095117A (ko) 성형용 알루미늄 합금판
JP4111651B2 (ja) ドアビーム用Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出材及びドアビーム
JP2928445B2 (ja) 高強度アルミニウム合金押出材及びその製造方法
EP1041165A1 (en) Shock absorbing material
JP2003034834A (ja) 衝撃エネルギー吸収性能に優れたAl−Mg−Si系アルミニウム合金押出材およびその製造方法
JP3691254B2 (ja) サイドメンバー用Al−Mg−Si系合金押出形材及びその製造方法
JP2003171726A (ja) 曲げ加工性および耐食性に優れたアルミニウム合金板およびその製造方法
JP2001262265A (ja) 高成形性アルミニウム合金板の熱間圧延材
JPH11350058A (ja) 成形性及び焼き付け硬化性に優れるアルミニウム合金板及びその製造方法
JP2000054049A (ja) 圧潰特性に優れるサイドメンバー用Al−Mg−Si系合金押出形材及びその製造方法
JPH07150312A (ja) アルミニウム合金鍛造素材の製造方法
JP2001207233A (ja) 曲げ加工性に優れた自動車フレーム用Al−Mg−Si系アルミニウム合金押出材
JP2022156481A (ja) アルミニウム合金押出材およびその製造方法
JPH09241785A (ja) 高靭性アルミニウム合金
JPH10259464A (ja) 成形加工用アルミニウム合金板の製造方法
JP2004315878A (ja) ヘム曲げ性及び表面性状に優れた成形加工用アルミニウム合金板の製造方法
JP3073197B1 (ja) 自動車のフレーム構造における衝撃吸収部材
JP2012201923A (ja) アルミ押出形材及びその押出成形方法
JPH08269608A (ja) 成形性および耐食性に優れた高強度アルミニウム合金
JP4052641B2 (ja) 衝撃吸収特性に優れ、かつ良好な焼き入れ性と押出性を有するアルミニウム合金及びその製造方法
JPH09202933A (ja) 焼入性に優れた高強度アルミニウム合金

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051101

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051226

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060606

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060725

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20060822

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20060922

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080408

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110418

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120418

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130418

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees