JP2001239351A - 連続鋳造用浸漬ノズル及び鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

連続鋳造用浸漬ノズル及び鋼の連続鋳造方法

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JP2001239351A
JP2001239351A JP2000051790A JP2000051790A JP2001239351A JP 2001239351 A JP2001239351 A JP 2001239351A JP 2000051790 A JP2000051790 A JP 2000051790A JP 2000051790 A JP2000051790 A JP 2000051790A JP 2001239351 A JP2001239351 A JP 2001239351A
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immersion nozzle
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continuous casting
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JP2000051790A
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Masamichi Takai
政道 高井
Yukio Okawa
幸男 大川
Toshio Horiuchi
俊男 堀内
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Shinagawa Refractories Co Ltd
Original Assignee
Shinagawa Refractories Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐出孔内部へのアルミナ付着を防止し、溶鋼
偏流を抑制することができる、連続鋳造用浸漬ノズルお
よび鋼の連続鋳造方法を提供する。 【解決手段】 ノズル内孔部に1段あるいは複数の段差
構造を有する連続鋳造用浸漬ノズルにおいて、溶鋼通過
量M(トン/分)に対する「ノズル内孔部の段差構造でな
い部位の最少内径D」および/または「ノズル内孔部の
段差構造でない部位の最少横断面積S1」の範囲を適正
化し、更に「吐出孔上端部から下部段差構造の下端部ま
での長さL1」を200mm以下とした浸漬ノズル。ま
た、鋼の連続鋳造方法において、上記浸漬ノズルを使用
し、かつ、鋳造時における不活性ガスの供給量を1〜4
0リットル/分で操業する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続鋳造用浸漬ノ
ズル及び鋼の連続鋳造方法に関し、特に、吐出孔内部へ
のアルミナ付着を防止し、溶鋼偏流を抑制することがで
きる、連続鋳造用浸漬ノズルおよび鋼の連続鋳造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】浸漬ノズルは、タンディッシュからモー
ルドに連結されて使用される耐火物製のノズルであっ
て、溶鋼の酸化防止,モールド内への安定した溶鋼の供
給,スラグ巻き込み防止などの作用を生じさせるための
ものである。
【0003】そして、従来から、浸漬ノズルの材質とし
ては、“アルミナ−黒鉛質”あるいは“アルミナ−溶融
石英−黒鉛質”の耐火材料が使用され、更に、スラグラ
インには、“ジルコニア−黒鉛質”の耐火材料が使用さ
れてきた。しかしながら、このように黒鉛質原料を含む
耐火材料よりなる浸漬ノズルを使用してアルミキルド鋼
を鋳造した場合、溶鋼中の酸化物系介在物が浸漬ノズル
内面に付着,堆積して、しばしば閉塞する現象がみら
れ、連続鋳造操業の大きな支障となっている。
【0004】一方、取鍋からモールドへ溶鋼を注入する
場合の流量制御には、スライドゲートを用いる場合とス
トッパーノズルを用いる場合とがあるが、スラブ鋳片を
鋳込む場合には、一般的にスライドゲートを用いて行う
ことが多い。このスライドゲートは、常時全開で使用さ
れるわけではなく、通常は、絞った状態で使用される。
こうした場合、スライドゲートの制御面下部では、溶鋼
の偏流が生じ、浸漬ノズル内においてもその溶鋼偏流は
解消されない。
【0005】上記のような溶鋼偏流が発生すると、ノズ
ル吐出孔からの溶鋼流に“片流れ現象”が生じて鋳型内
流動に悪影響を及ぼし、鋳片欠陥やブレークアウト等の
操業阻害をもたらす。特に、アルミナ付着が生じた場
合、吐出孔近傍での溶鋼偏流は更に大きくなり、鋳型内
流動に大きな影響を及ぼす。このようなアルミナ付着に
は、ノズル内孔部への付着と吐出孔内部への付着があ
り、特に吐出孔内部の付着が多くなると、溶鋼偏流が著
しく生じ易くなる。
【0006】上記のような浸漬ノズルの閉塞や溶鋼偏流
防止のために、これまで様々な対策が採られてきてい
る。例えば、アルミナ付着防止に対して最も効果的な手
段としては、浸漬ノズルや上ノズル等からの“Arガス
吹き”であり、広く普及している。しかし、この手段で
は、ガス気泡によるピンホール欠陥が生じやすいという
欠点があり、また、浸漬ノズルの内孔を多孔体とするた
め、損傷され易い、という欠点がある。
【0007】材質面でのアルミナ付着防止対策として
は、特公平2−23494号公報に記載されているよう
に、浸漬ノズル内孔部に“CaO−ZrO2−C系の材
料”を配材する手法が一般的であった。最近では、内孔
部にカーボン原料を配設しない耐火材料が開発されてい
る(例えば、特開平3−243258号公報,特開平5
−154628号公報,特開平8−57601号公報参
照)。これらの公報に開示されている浸漬ノズルは、浸
漬ノズルを構成する耐火材料からカーボン原料を除去す
る、あるいは、極力少なくすることにより、カーボンと
耐火材料の反応による酸化性ガスの発生を抑え、溶鋼中
のAlの酸化を防止して、アルミナの付着を抑制するも
のである。しかし、これらの浸漬ノズルを用いても、溶
鋼中の介在物が非常に多い場合や、多連鋳が進むと、ア
ルミナの付着が生じるという欠点がある。
【0008】浸漬ノズルの構造面でみると、内孔部段差
付き浸漬ノズルの使用によるアルミナ付着防止手法が知
られている。例えば、実公昭59−22913号公報に
は、「上方ノズル内径より下方ノズル内径が大きく、そ
の境界に3〜30mmの段差面を有し、且つ、ノズル内
壁部および/または溶融金属浸漬部全体にわたり、ボロ
ンナイトライドを含有する材質を配設した連続鋳造用浸
漬ノズル」が開示されている。また、実公平7−230
91号公報には、「連続鋳造用浸漬ノズルの溶鋼流通孔
に複数の段差部を設け、本管内径dに対して、前記溶鋼
流通孔が“d1>d2>d3>d”であり、該段差部d1〜
d3それぞれの間に本管内径dを配設してなる連続鋳造
用複段差付き浸漬ノズル」が開示されている。
【0009】上記実公昭59−22913号公報や実公
平7−23091号公報に開示されている、いずれの浸
漬ノズルにおいても、アルミナ付着防止に対して効果的
であるが、溶鋼種類や鋳造条件によっては、効果がない
場合がある。
【0010】浸漬ノズルの構造面で見ると、更に特開平
2−127950号公報,特開平6−99256号公
報,特開平10−296407号公報に開示されてい
る。これらの公報にも、浸漬ノズル内孔部に1段あるい
は複数の段差構造を有する“段差付き浸漬ノズル”が開
示されており、アルミナ付着防止に対して効果的なもの
である。しかし、これらの浸漬ノズルにおいても、溶鋼
種類や鋳造条件によっては効果がない場合がある。
【0011】また、特開平11−123509号公報,
特開平11−77257号公報には、「内孔部に1段あ
るいは複数の段差構造を有し、更に溶鋼通過量(スルー
プット)に合わせてノズルの内径を適正化した浸漬ノズ
ル」が開示されている。しかし、このような手段によっ
ても、前記と同様、溶鋼種類や鋳造条件によっては効果
がない場合がある。
【0012】以上のとおり、段差型浸漬ノズルに関して
は、前記した公報に開示されているが、いずれの手段に
おいても、溶鋼の種類や鋳造条件によっては、アルミナ
付着が生じるという欠点を有している。特に、浸漬ノズ
ルの吐出孔内部へのアルミナ付着の問題については、解
決出来ておらず、依然として連鋳操業を阻害する大きな
要因の一つとなっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術の欠点,問題点に鑑み成されたものであり、その目的
(技術的課題)は、前記で示すような従来技術では解決
することができない、アルミナ付着による“浸漬ノズル
の閉塞”を防止することであり、特に、吐出孔内部への
アルミナ付着を防止することである。そして、このよう
なアルミナ付着を防止し、溶鋼偏流を抑制することがで
きる連続鋳造用浸漬ノズルおよび鋼の連続鋳造方法を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記技術
的課題について鋭意検討を行った結果、ノズル内孔部に
1段あるいは複数の段差構造を有する連続鋳造用浸漬ノ
ズルにおいて、溶鋼通過量M(トン/分)に対する ・ノズル内孔部の段差構造でない部位の最少内径D(m
m)、 ・ノズル内孔部の段差構造でない部位の最少横断面積S
1(cm2)、の範囲を適正化し、更に、 ・ノズル内孔の下側に位置する段差構造の下端側の位置
が、吐出孔上端部からの長さで200mm以下とするこ
と、により、上記技術的課題を解決できることを見い出
した。
【0015】すなわち、本発明の段差付き連続鋳造用浸
漬ノズルは、ノズル内孔部に1段あるいは複数の段差構
造を有する連続鋳造用浸漬ノズルにおいて、下記の条件
(1)および/または条件(2)を満足することを特徴とす
る(請求項1)。 条件(1):溶鋼通過量M(トン/分)に対してノズル内孔
部の段差構造でない部位の最少内径D(mm)が、以下の
式(A)〜式(C)で示す関係にあり、 式(A) …… 30≦D≦100 式(B) …… 1≦M≦7.5 式(C) …… 6.25M≦D≦6.25M+65 かつ、下側段差構造の下端側の位置が、吐出孔上端部か
らの長さで、200mm以下の範囲であること。 条件(2):溶鋼通過量M(トン/分)に対してノズル内孔
部の段差構造でない部位の最少横断面積S1(cm2)が、
以下の式(D)〜式(F)で示す関係にあり、 式(D) …… 2.66≦(S1)1/2≦8.86 式(E) …… 1≦M≦7.5 式(F) …… 0.55M+1.11≦(S1)1/2≦0.55M+5.76 かつ、下側段差構造の下端側の位置が、吐出孔上端部か
らの長さで、200mm以下の範囲内であること。
【0016】また、本発明の段差付き連続鋳造用浸漬ノ
ズルは、上記請求項1の段差付き連続鋳造用浸漬ノズル
であって、下側の段差構造の高さが、3mm以上で15
mm以下の範囲であることを特徴とする(請求項2)。
【0017】さらに、本発明の段差付き連続鋳造用浸漬
ノズルは、上記請求項1または請求項2の連続鋳造用浸
漬ノズルであって、下側の段差構造の長さL2(mm)
が、次の式(G)の範囲であることを特徴とする(請求項
3)。 式(G) …… 0.02≦L2/L≦0.30 [式(G)中のL(mm)は、浸漬ノズルの内孔部の全長を
表す。]
【0018】一方、本発明の鋼の連続鋳造方法は、上記
請求項1〜請求項3のいずれかの連続鋳造用浸漬ノズル
を使用し、鋳造時に、浸漬ノズルおよび/または浸漬ノ
ズルより上部の溶鋼流通路から不活性ガスを供給し、該
供給量として、合計で1リットル/分〜40リットル/
分の範囲で行うことを特徴とする(請求項4)。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て説明する。まず、本発明の段差付き浸漬ノズルの実施
態様について、図1を参照して説明する。なお、図1
は、本発明の段差付き浸漬ノズルの実施形態を説明する
図であって、そのうち、(a)は、1段の段差構造を有す
る浸漬ノズルの断面図であり、(b)は、2段の段差構造
を有する浸漬ノズルの断面図である。図中の(1)は、パ
ウダーライン部であり、(2)は、ノズル本体である。ま
た、Dは、段差構造でない部位の最小内径、Lは、浸漬
ノズルの内孔部の全長、D1は、下部段差構造の内径、
D2は、上部段差構造の内径を、それぞれ示す。
【0020】本発明の段差付き浸漬ノズルは、パウダー
ライン部(1)及びノズル本体(2)から構成されている。そ
して、図1(a),(b)に示すように、浸漬ノズルの内孔
部に段差構造を設けると、段差の効果により、浸漬ノズ
ル内孔部での偏流を防止して管内流速を均一化すること
ができ、著しく流速の遅い部分が解消される。さらに吐
出流の偏流も防止でき、モールド内の流れが均一化す
る。なお、ストレート形状の浸漬ノズル(後記する図5
の(C)参照)では、一般的に側面側の流速が遅く、その
部分でアルミナの付着が進行しやすい。更に、ノズル内
の溶鋼偏流が吐出流にも影響し、モールド内での流れが
不均一となる。
【0021】本発明の段差付き浸漬ノズルとして、図1
(a)及び(b)に、段差構造が1段及び2段の浸漬ノズル
を示したが、段差構造の数は、本発明で特に限定される
ものではなく、3段以上の複数段で構成することも可能
であり、これも本発明に包含されるものである。
【0022】ところで、従来、浸漬ノズルのノズル本体
(1)を構成する耐火材料(例えばアルミナ−黒鉛質耐火
物)で段差構造を形成した場合、特に、溶鋼通過量が少
ない場合や溶鋼の流速が遅い場合には、段差構造の効果
が少なく、段差付き浸漬ノズルを使用しても、アルミナ
付着が生じることがある。
【0023】そこで、本発明者等は、この点を解決する
ために、ノズル内孔部に1段あるいは複数の段差を有す
る連続鋳造用浸漬ノズルにおいて、溶鋼通過量M(トン
/分)に対する「ノズル内孔部の段差構造でない部位の
最少内径D」および/または「ノズル内孔部の段差構造
でない部位の最少横断面積S1」の範囲を適正化した。
すなわち、前記式(A)〜式(C)および/または前記式(D)
〜式(f)の範囲内になるように設定した。しかしなが
ら、この最小内径Dや最小横断面積S1を適正化した浸
漬ノズルを使用しても、特に吐出孔内部へはアルミナ付
着が生じる場合がある。図2に、吐出孔部及び内孔部へ
のアルミナ付着の様子を模式的に示す。図2(a),(b)
の“アルミナ付着(5)”に見られるように、一般的に、
アルミナは、吐出孔内部へ最も厚く付着することが多
い。[なお、図2の(b)は、図2(a)のA方向断面での
付着の状態を示し、(b)中の点線部は、吐出孔を示
す。]
【0024】この点を解決するために、本発明者等は、
更に鋭意検討を行った結果、内孔部位に配置する段差構
造の“下側の段差の位置”を適正化することによって、
吐出孔内部への付着が著しく軽減できることを見い出し
た。すなわち、浸漬ノズル内孔の下側の段差構造が、こ
の段差構造の“下端側の位置”を基準として、吐出孔上
端部からの長さが200mm以下の範囲にある場合に、
吐出孔内部への付着が著しく軽減できることを見い出し
た。
【0025】図3に、浸漬ノズルの吐出孔近傍の断面図
を示す。なお、図3の(a)は、吐出孔近傍の断面形状の
1実施形態を示し、(b)は、他の実施形態を示す。図3
(a),(b)中のL1は、浸漬ノズル内孔の下側の段差構
造における“下端側の位置B”と“吐出孔上端部A”と
の間の長さを示し、また、L2は、下部段差構造の長さ
を、hは下部段差構造の高さを、それぞれ示す。
【0026】図3(a),(b)に示す上記“下端側の位置
B”と“吐出孔上端部A”との間の長さL1が、200
mm以下の場合、吐出孔内部へのアルミナ付着抑制効果
が高いことが判明した。吐出孔近傍の断面形状として
は、図3の(a)および(b)などがあるが、本発明では、
図3(a),(b)の“吐出孔上端部A”点の位置からの長
さL1が重要であることがわかった。
【0027】吐出孔内部へのアルミナ付着防止効果が高
まる理由については、次のように推定できる。図4に、
段差付き浸漬ノズルの吐出孔近傍における流れ(不活性
ガス,溶鋼の流れ)を模式的に示すが、段差構造の下部
では、図4で示すように、渦流が発生しており、この渦
流は、段差構造が存在することによって発生していると
考えられる。この渦流が発生することによって、段差構
造より下方の内管及び吐出孔内部での渦流による撹伴効
果によって、付着防止効果が得られていると推定され
る。
【0028】しかしながら、段差構造の下部で発生する
渦流は、段差構造の下方にいくほど弱まる傾向にあり、
下部段差構造の下端側の位置Bが、吐出孔上端部A点よ
り離れすぎると、付着防止効果が大きく減少する。検討
の結果、下部段差構造の下端側の位置Bは、吐出孔上端
部A点からの長さL1(前掲の図3参照)で、200mm
以下が適していることが明らかになった。吐出孔上端部
A点から200mmを超えて離れると、渦流による撹伴
効果が減少し、吐出孔内部へのアルミナ付着量が増大す
る。L1の長さについては、200mm以下が適してい
るが、より好適には150mm以下である。また、L1
の長さが0mmの場合でも、本発明の効果が損なわれる
ものではないので、これも本発明に包含される。
【0029】また、下部段差構造の高さhについては、
3mm以上で15mm以下の範囲が適している(この高
さhについては前掲の図3参照)。下部段差構造の高さ
hが3mm未満の場合、段差構造の下方で発生する渦流
が弱く、アルミナ付着防止効果が得られにくい。一方、
この高さhが15mmを超えると、段差構造部を通過す
る溶鋼流の流速が著しく早くなり、その結果、吐出流速
も早くなり、鋳型内溶鋼流動に悪影響を及ぼすため不適
当である。また、この高さhが15mmを超えると、段
差構造の特に端部が溶鋼流によって損傷され易くなり、
不適当である。なお、上部段差構造の高さについては、
本発明では、特に限定するものではなく、任意の高さに
設定することができる。
【0030】下部段差構造の長さL2(mm)(→前掲の図
3参照)については、本発明では、次の範囲が好適であ
る。 0.02≦L2/L≦0.30 [ここで、L(mm)は、浸漬ノズルの内孔部の全長を示
す(前掲の図1参照)。]
【0031】“L2/L”が0.02未満の場合、アル
ミナ付着防止効果が損なわれることはないが、ノズル内
における溶鋼偏流防止効果が少なく、吐出流が不均一と
なるので好ましくない。一方、“L2/L”が0.3を
超える場合、段差構造部の長さが長くなりすぎるため、
吐出流速が早くなり、鋳型内溶鋼流動に悪影響を及ぼす
という欠点がある。なお、上部段差構造の長さについて
は、本発明では、特に限定するものではなく、任意の長
さに設定することができる。
【0032】浸漬ノズルの底部形状としては、通常、プ
ール型が一般的に使用されているが、本発明において
は、プール型を含め、山型,湾曲型あるいはフラット形
状も好適に用いることができる。更に、吐出孔の断面形
状に関しても、角型,丸型等あるが、本発明において、
特に限定するものではない。また、本発明では、内孔部
に複数の段差構造を設けることも可能である。溶鋼偏流
防止の観点からは、内孔へ複数の段差がある方が好まし
く、その場合も、下部段差構造の位置や形状を本発明の
範囲内にすることが重要である。
【0033】ところで、通常、浸漬ノズルへのアルミナ
付着を防止するために、浸漬ノズルや上ノズルなどか
ら、Arガスを流すのが一般的である。しかしながら、
Arガスを一定量以上流しても、吐出孔内部への付着や
ノズル内孔部下部への付着に対する問題は、これまで解
決できていないのが実情である。本発明者等は、浸漬ノ
ズルの内径や断面積を溶鋼通過量M(トン/分)に対して
適正化し、さらに、吐出孔上端から下部段差構造までの
長さを適正化した浸漬ノズルを用い、そして、不活性ガ
ス(例えばArガス)の適性量を、浸漬ノズルおよび/ま
たは浸漬ノズルより上部の溶鋼流通部から供給した場
合、吐出孔内部やノズル内孔部下部へのアルミナ付着が
抑制され、非常に軽微となることを見い出した。
【0034】不活性ガス(例えばArガス)を流した場合
に、アルミナ付着が軽微となる理由は、下部段差構造の
下方で不活性ガスの気泡を伴った渦流が発生し、その渦
流によって、ノズル内孔部や吐出孔内部が強く撹拌され
るためと推定される。本発明において、不活性ガスの流
量としては、1リットル/分〜40リットル/分が好適
である。1リットル/分未満であると、ガス気泡を伴っ
た渦流によるノズル内孔や、吐出孔内の撹拌効果が弱く
なり、不適当である。一方、40リットル/分を超えて
流すと、モールド内の湯面変動量が著しく大きくなり、
安定した操業が困難となる。不活性ガスの流量として
は、好適には、2リットル/分〜30リットル/分であ
り、より好適には、5リットル/分〜30リットル/分
である。
【0035】なお、不活性ガスは、浸漬ノズルや上ノズ
ルから導入することができるが、本発明では、その導入
部位を特に限定するものではない。また、本発明におい
て、不活性ガスとしては、従来から用いられているAr
ガスが好ましいが、このガスのみに限定するものではな
い。
【0036】本発明の段差付き浸漬ノズルを構成する耐
火材料としては、従来用いられている黒鉛−アルミナ
質,黒鉛−溶融石英−アルミナ質材料などを好適に使用
することができる。さらに、黒鉛の含有量を極力減少さ
せたカーボンレス材料も好適である。もちろん、黒鉛以
外の材料としては、アルミナ,溶融石英だけでなく、ム
ライト,ジルコニア,スピネル,マグネシア,コーデイ
ライトなどの酸化物、シャモットやばん土頁岩などの天
然原料を使用することも可能である。さらに、少量の添
加物として、金属Si,炭化珪素,炭化硼素,B2 3
ども適宜加えることもできる。カーボンレス材料として
は、酸化物を好適に使用することができるが、窒化物や
炭化物,ガラス相生成成分などを含有させてもよい。
【0037】本発明の段差付き浸漬ノズルの製造方法と
しては、特に限定されるものではないが、例えば、次の
ようにして製造することができる。まず、酸化物,黒鉛
などから構成される耐火材料にバインダーを添加し、ウ
ェットパン等のミキサーを用いて、混練して成形用混練
物を得る。次に、これらの混練物を成型用枠の中に充填
し、その後、CIP成形,機械プレス等により成形を行
う。得られた成形体を乾燥し、続いて非酸化性雰囲気中
で焼成する。焼成後、必要に応じて加工して最終形状と
する。段差構造部をカーボンレス材料で形成する場合
は、予めカーボンレス材料形成用の混練物を調製し、成
形時に、周囲の混練物と混ざり合わないように、成型用
枠の中に充填し、CIP成形,機械プレス等により成形
を行う。
【0038】
【実施例】次に、本発明の実施例及び比較例を挙げて本
発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に
限定されるものではなく、請求項1〜請求項4の記載を
逸脱しない範囲内で種々の変更,変形が可能である。
【0039】(実施例1)以下の表1に記載する本発明
品1〜3および比較品1〜3の浸漬ノズルを製作し、実
炉での鋳造テストを行った。製作した浸漬ノズルの形状
を図5に示す。図5の(a)は、本発明品1(1段の段差
構造を有する浸漬ノズル)の形状を表し、図5の(b)
は、本発明品2,3および比較品2,3(2段の段差構
造を有する浸漬ノズル)の形状を表す。図5の(c)は、
比較品1(段差構造を有しないストレート形状の浸漬ノ
ズル)の形状を表す。なお、図5中、(1)はパウダーライ
ン部であり、(2)はノズル本体である。また、Dは、段
差構造でない部位の最小内径、L1は、吐出孔上端部か
ら下部段差構造の下端部までの長さを示し、D2及びL3
は、上部段差構造の内径及び長さ、D1及びL2は、下部
段差構造の内径及び長さを、それぞれ示す。
【0040】本発明品1〜3および比較品1〜3の浸漬
ノズルにおいて、ノズル本体(2)の耐火材料には、黒鉛
25重量%,アルミナ55重量%,溶融石英20重量%
の組成を有するものを使用し、パウダーライン部(1)に
は、黒鉛13重量%,CaO安定化ジルコニア87重量
%の組成を有する耐火材料を使用した。
【0041】
【表1】
【0042】本発明品1〜3及び比較品1〜3の浸漬ノ
ズルを用いて鋳造テストを行った後、浸漬ノズルを回収
してアルミナの付着状況を確認した。鋳造テストに用い
た連鋳機は、単ストランドタイプであり、鋳造した鋼
は、C量約0.01重量%のアルミキルド鋼であった。
鋳造テストを行った連鋳機において、溶鋼通過量Mは、
平均的に4.5t/分であり、この溶鋼通過量Mにおい
て、アルミナ付着を防止できるように、本発明品1〜3
として、次のように設定した浸漬ノズルを製作した。
【0043】本発明品1〜3の浸漬ノズルの“段差構造
でない部位の最少内径D(mm)”を、表1に示すよう
に、本発明の範囲(前記式(A),式(C)参照)内に設定し
た。また、下部段差構造の内径D1及び同高さhを本発
明の範囲内に設定し、更に、吐出孔上端部から下部段差
構造の下端部までの長さL1および下部段差構造の長さ
L2を、同じく本発明範囲内に設定した(表1参照)。本
発明品2,3については、さらに、表1に示すように、
上部段差構造の内径D2及び長さL3を設定した。
【0044】一方、比較品1〜3の浸漬ノズルにおいて
は、比較品1では、段差構造のない構成とし、比較品2
では、溶鋼通過量Mに対する最少内径Dの関係が本発明
範囲外であり、比較品3では、吐出孔上端部から下部段
差構造の下端部までの長さL1が本発明範囲外である(表
1参照)。
【0045】本実施例1において、本発明品1〜3,比
較品1〜3とも、鋳造時に、上ノズルからArガスを1
0リットル/分の量で供給した。
【0046】回収した浸漬ノズルは、縦方向に切断し、
アルミナの付着厚さを測定した。前記した図2に示すよ
うに、回収した浸漬ノズルのアルミナ付着(5)は、吐出
孔内で最も厚い付着を示しており、その部位(図2中に
示すC1,C2の部位)の付着厚さを測定した。表2に、
その付着厚さの測定結果及び鋳造条件(チャージ数,鋳
造時間)を示す。
【0047】
【表2】
【0048】鋳造テストの結果、表2から明らかなよう
に、本発明品1〜3の浸漬ノズルは、吐出孔部へのアル
ミナ付着が少なく、効果の大きいことが確認された。ま
た、比較品1〜3は、いずれの浸漬ノズルとも、吐出孔
部へのアルミナ付着が大きい結果となった。
【0049】(実施例2)以下の表3に記載する本発明
品4,5及び比較品4,5の浸漬ノズルを製作し、実炉
での鋳造テストを行った。製作した浸漬ノズルの形状を
図6に示す。浸漬ノズルを形成する耐火材料は、前記実
施例1と同じものを用いた。
【0050】本発明品4及び比較品4は、図6(a)に示
す2段の段差構造を有し、図6(d)に示すように、内孔
部の下部が非円形の断面形状の段差付き浸漬ノズルであ
る。[図6(c)は、図6(a)のA−A'断面であり、図
6(d)は、図6(a)のB−B'断面である]。本発明品
5及び比較品5は、図6(b)に示す1段の段差構造を有
し、図6(f)に示すように、内孔部の下部が楕円形状の
浸漬ノズルである。[図6(e)は、図6(b)のA−A'
断面であり、図6(f)は、図6(b)のB−B'断面であ
る]。(なお、図6(a)〜(f)中の各符号は、前記図5
と同じであるので、その説明を省略する。)
【0051】
【表3】
【0052】本発明品4,5及び比較品4,5の浸漬ノ
ズルを用いて鋳造テストを行った後、浸漬ノズルを回収
してアルミナの付着状況を確認した。鋳造テストに用い
た連鋳機は、2ストランドタイプであり、鋳造した鋼種
はC量約0.015%のアルミキルド鋼であった。鋳造
を行った連鋳機の平均的な溶鋼通過量Mは、4.0t/
分であり、この溶鋼通過量において、アルミナ付着を防
止できるように、本発明品4,5として、次のように設
定した浸漬ノズルを製作した。
【0053】本発明品4,5の浸漬ノズルの“ノズル内
孔部の段差構造でない部位の最少横断面積S1”を、表
3に示すように、本発明の範囲(前記式(D),式(F)参照)
内に設定した。また、下部段差構造の内径D1,同長さ
L2及び同高さhを、本発明の範囲内に設定し、更に、
吐出孔上端部から下部段差構造の下端部までの長さL1
を、同じく本発明範囲内に設定した。
【0054】一方、比較品4は、本発明品4と同一形状
を有しているが、溶鋼通過量Mに対する浸漬ノズルの
“ノズル内孔部の段差構造でない部位の最少横断面積S
1”の関係は、表3に示すように、本発明の範囲外のも
のである。比較品5は、本発明品5と同一形状を有して
おり、上記最小横断面積S1との関係は本発明の範囲内
であるけれども、吐出孔上端部から下部段差構造の下端
部までの長さL1が、本発明の範囲外のものである(表3
参照)。
【0055】本実施例2において、本発明品4,5およ
び比較品4,5とも、上ノズルからArガスを20リッ
トル/分の量で供給しながら鋳造を行った。
【0056】回収した浸漬ノズルは、縦方向に切断し、
アルミナの付着厚さを測定した。アルミナは、吐出孔内
で最も厚い付着が生じており、付着厚さは、前記実施例
1と同一場所について測定した。表4に、付着厚さの測
定結果及び鋳造条件(チャージ数,鋳造時間)を示す。
【0057】
【表4】
【0058】鋳造テストの結果、表4から明らかなよう
に、本発明品4,5の浸漬ノズルは、アルミナ付着が少
なく、付着防止効果が大きいことが確認できた。比較品
4,5については、吐出孔部に厚くアルミナ付着が生じ
ていた。
【0059】(実施例3)以下の表5に記載する本発明
品6,7及び比較品6〜9の浸漬ノズルを製作し、実炉
で鋳造テストを行った。製作した浸漬ノズルの形状を図
7に示す。図7の(a)は、本発明品6及び比較品6の形
状を表し、図7の(b)は、本発明品7及び比較品7〜9
の形状を表す。(なお、図7(a),(b)中の各符号は、
前記図5と同じであるので、その説明を省略する。)
【0060】本発明品6,7および比較品6〜9の浸漬
ノズルにおいて、ノズル本体(2)の耐火材料には、黒鉛
20重量%,アルミナ60重量%,溶融石英20重量%
の組成を有するものを使用し、パウダーライン部(1)に
は、黒鉛10重量%,CaO安定化ジルコニア90重量
%の組成を有する耐火材料を使用した。また、ノズル内
孔下部及び吐出孔部(図7(a)の(3)の部位),ノズル内
孔全体及び吐出孔部(図7(b)の(4)の部位)を、カーボ
ン量1.5%,残部がスピネルからなる極低カーボン材
質で制作した。
【0061】
【表5】
【0062】鋳造テストに用いた連続鋳造機は、2スト
ランドタイプであり、鋳造した鋼種は、C量が約0.0
2%のアルミキルド鋼であった。そして、1ストランド
側には本発明の浸漬ノズルを取り付け、鋳造時に、上ノ
ズルからArガスを10リットル/分(1回目テスト),
20リットル/分(2回目テスト)の量で供給した。一
方、2ストランド側にも本発明の浸漬ノズルを取り付け
たが、鋳造時には、Arガスを0.5リットル/分(1
回目テスト),45リットル/分(2回目テスト)の量で
供給した。また、3回目のテスト時には、1ストランド
に本発明品6を、2ストランドに比較品8を取り付け、
Arガスを上ノズルから15リットル/分の量で供給し
て鋳造を行った。そして、4回目のテスト時には、1ス
トランドに本発明品7を、2ストランドに比較品9を取
り付けて、Arガスを上ノズルから10リットル/分の
量で供給して鋳造を行った。
【0063】鋳造テストを行った連鋳機において、溶鋼
通過量Mは、平均的に4.3t/分であり、この溶鋼通
過量Mにおいて、アルミナ付着が防止できるように、本
発明品6,7として、次のように設定した浸漬ノズルを
制作した。本発明品6,7の浸漬ノズルの“段差構造で
ない部位の最少内径D”を、表5に示すように、本発明
の範囲内に設定した。更に、下部段差構造の長さL2,
同高さh、及び、吐出孔上端部から下部段差構造の下端
部までの長さL1を、本発明の範囲内に設定した(表5参
照)。
【0064】一方、比較品の浸漬ノズルに関しては、比
較品6,7では、鋳造時に、Arガスを本発明の範囲外
となる量を流し(表5参照)、比較品8では、下部段差構
造の高さhを、比較品9では、下部段差構造の長さL2
を、同じく本発明範囲外とした(表5参照)。
【0065】回収した浸漬ノズルは、縦方向に切断し、
アルミナの付着厚さを測定した。アルミナの付着厚さ
は、前記実施例1と同一場所で測定を行った。表6に、付
着厚さの測定結果及び鋳造条件(チャージ数,鋳造時間)
を示す。
【0066】
【表6】
【0067】鋳造テストの結果、表6から明らかなよう
に、Arガス量が本発明範囲内の場合、アルミナ付着が
非常に軽微であることが確認できた。一方、Arガス量
が本発明範囲外で少ない場合には、比較品6に見られる
ように、アルミナ付着量が非常に多い。また、Arガス
量が多すぎる場合には、比較品7に見られるように、湯
面変動量が大きくなり、安定した鋳造が困難となり、1
ch目の鋳造途中で2ストランド側は鋳造停止となっ
た。更に、比較品8,9においても、鋳造時の湯面変動
量が大きく、3chで鋳造を停止した。
【0068】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、ノズル
内孔部に1段あるいは複数の段差構造を有する連続鋳造
用浸漬ノズルにおいて、溶鋼通過量M(トン/分)に対す
る「ノズル内孔部の段差構造でない部位の最少内径D」
および/または「ノズル内孔部の段差構造でない部位の
最少横断面積S1」の範囲を適正化し、更に、「吐出孔
上端部から下部段差構造の下端部までの長さL1」を適
正化することを特徴とし、これにより、アルミナ付着に
よる“浸漬ノズルの閉塞”を防止することができ、特
に、吐出孔内部へのアルミナ付着を防止することがで
き、溶鋼偏流を抑制することができる効果が生じる。
【0069】また、鋼の連続鋳造方法において、上記本
発明の浸漬ノズルを使用し、かつ、鋳造時における不活
性ガスの供給量を特定範囲内とすることにより、上記と
同様、特に、吐出孔内部へのアルミナ付着を防止するこ
とができ、溶鋼偏流を抑制することができる効果が生じ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の段差付き浸漬ノズルの実施形態を説明
する図であって、そのうち、(a)は、1段の段差構造を
有する浸漬ノズルの断面図であり、(b)は、2段の段差
構造を有する浸漬ノズルの断面図である。
【図2】段差付き浸漬ノズルにおいて、吐出孔部及び内
孔部へのアルミナ付着の様子を模式的に示す図であり、
(a)は、段差付き浸漬ノズルの断面図であり、(b)は、
(a)のA方向断面での付着の状態を示した図である。
【図3】段差付き浸漬ノズルの吐出孔近傍の断面図であ
り、そのうち、(a)は該断面形状の1実施形態を示し、
(b)は他の実施形態を示す図である。
【図4】段差付き浸漬ノズルの吐出孔近傍における流れ
を模式的に示す図である。
【図5】実施例1で使用する浸漬ノズルを説明する図で
あって、そのうち、(a)は、本発明品1の浸漬ノズルの
形状を、(b)は、本発明品2,3および比較品2,3の
浸漬ノズルの形状を、(c)は、比較品1の浸漬ノズルの
形状を、それぞれ示す図(断面図)である。
【図6】実施例2で使用する浸漬ノズルを説明する図で
あって、そのうち、(a)は、本発明品4および比較品4
の浸漬ノズルの断面図、(b)は、本発明品5および比較
品5の浸漬ノズルの断面図であり、(c)および(d)は、
(a)のA−A'およびB−B'断面図、(e)および(f)
は、(b)のA−A'およびB−B'断面図である。
【図7】実施例3で使用する浸漬ノズルを説明する図で
あって、そのうち、(a)は、本発明品6及び比較品6の
浸漬ノズル形状を、(b)は、本発明品7及び比較品7〜
9の浸漬ノズルの形状を、それぞれ示す図(断面図)であ
る。
【符号の説明】
(1) パウダーライン部 (2) ノズル本体 (3) ノズル内孔下部及び吐出孔部の部位 (4) ノズル内孔全体及び吐出孔部の部位 (5) アルミナ付着 D 段差構造でない部位の最小内径 D1 下部段差構造の内径 D2 上部段差構造の内径 L 浸漬ノズルの内孔部の全長 L1 吐出孔上端部から下部段差構造の下端部までの長
さ L2 下部段差構造の長さ L3 上部段差構造の長さ h 下部段差構造の高さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22D 41/58 B22D 41/58 (72)発明者 堀内 俊男 東京都千代田区九段北四丁目1番7号 品 川白煉瓦株式会社内 Fターム(参考) 4E004 FB04 HA01 HA02 4E014 DB04 MA20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズル内孔部に1段あるいは複数の段差
    構造を有し、下記の条件(1)および/または条件(2)を
    満足することを特徴とする連続鋳造用浸漬ノズル。 条件(1):溶鋼通過量M(トン/分)に対してノズル内孔
    部の段差構造でない部位の最少内径D(mm)が、以下の
    式(A)〜式(C)で示す関係にあり、 式(A) …… 30≦D≦100 式(B) …… 1≦M≦7.5 式(C) …… 6.25M≦D≦6.25M+65 かつ、下側段差構造の下端側の位置が、吐出孔上端部か
    らの長さで、 200mm以下の範囲であること。 条件(2):溶鋼通過量M(トン/分)に対してノズル内孔
    部の段差構造でない部位の最少横断面積S1(cm2)が、
    以下の式(D)〜式(F)で示す関係にあり、 式(D) …… 2.66≦(S1)1/2≦8.86 式(E) …… 1≦M≦7.5 式(F) …… 0.55M+1.11≦(S1)1/2≦0.55M+5.76 かつ、下側段差構造の下端側の位置が、吐出孔上端部か
    らの長さで、 200mm以下の範囲内であること。
  2. 【請求項2】 下側の段差構造の高さが、3mm以上で
    15mm以下の範囲であることを特徴とする請求項1に
    記載の連続鋳造用浸漬ノズル。
  3. 【請求項3】 下側の段差構造の長さL2(mm)が、次
    の式(G)の範囲であることを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載の連続鋳造用浸漬ノズル。 式(G) …… 0.02≦L2/L≦0.30 [式(G)中のL(mm)は、浸漬ノズルの内孔部の全長を
    表す。]
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    連続鋳造用浸漬ノズルを使用し、鋳造時に、浸漬ノズル
    および/または浸漬ノズルより上部の溶鋼流通路から不
    活性ガスを供給し、該供給量として、合計で1リットル
    /分以上で40リットル/分以下の範囲で行うことを特
    徴とする鋼の連続鋳造方法。
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