JP2001239342A - 歯車転造盤の運転方法 - Google Patents

歯車転造盤の運転方法

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JP2001239342A JP2000050550A JP2000050550A JP2001239342A JP 2001239342 A JP2001239342 A JP 2001239342A JP 2000050550 A JP2000050550 A JP 2000050550A JP 2000050550 A JP2000050550 A JP 2000050550A JP 2001239342 A JP2001239342 A JP 2001239342A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定の歯だけに高い応力が加わるのを防ぎ、
歯形ローラダイス全体の長寿命化を図る。 【解決手段】 通常加工時には、ローラダイス4と円板
状のワークWとを1:1の速比にて同期回転させながら
両者の軸心間距離を狭める方向の送りFを与え、且つ正
転と逆転とを繰り返すことで歯形の創成転造を行う。ワ
ークWの加工数が所定枚数になったならば、ローラダイ
ス4の円周方向および歯幅方向での加工開始位置を変更
するとともに、加工開始時の回転方向も従前と逆方向と
なるように変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は歯車転造盤の運転方
法に関し、特に歯車の噛み合いの関係における一方を平
歯車状の歯形ローラダイスとするとともに他方を円板状
のワークとし、両者を同期回転させながらその両者間の
軸心間距離を縮める方向に送りを与えてワークに歯形を
創成する歯車転造盤の運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の歯車転造盤においては、上記の
ような歯車の噛み合いの関係における一方を平歯車状の
歯形ローラダイスとするとともに他方を円板状のワーク
としてその両者を同期回転させることを前提とする一
方、加工に先立つ待機状態では歯形ローラダイスが常に
定角停止位置に割り出されているとともに、その歯形ロ
ーラダイスとワークとが接触しないように両者が初期設
定距離だけ離れていて、加工開始時には、待機状態にて
歯形ローラダイスとワークとの等速同期回転を開始し、
同時に両者を接近させる方向に送りを与えるようになっ
ている。そして、ワーク側に創成される歯のばらつきを
解消しつつ歯形精度を安定化させるために、ワーク一枚
についての加工に際し歯形ローラダイスの正転と逆転と
を交互に複数回繰り返すようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような歯形転造
加工では、歯形ローラダイスとワークとをほぼ同径なも
のとした上でその両者を1:1の関係のもとで同期回転
させること、すなわち両者を等速にて同期回転させるこ
とを基本としていることから、歯形ローラダイスとワー
クとが噛み合いを開始してから加工完了まで常に同じ歯
が同じだけの塑性加工のための仕事をしていることにな
り、結果として転造時の応力が最も高くなる時点で噛み
合っている歯は常に特定の歯となり、その部位の歯が他
の歯に比べてより強い応力を受けることで歯形ローラダ
イス全体の寿命が低下するという問題がある。
【0004】本発明は以上のような課題に着目してなさ
れたもので、歯形ローラダイスのうち特定の歯への応力
集中を回避することで歯形ローラダイスの長寿命化を可
能とした歯車転造盤の運転方法を提供しようとするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、歯車の噛み合いの関係における一方を平歯車状の歯
形ローラダイスとするとともに他方を円板状のワークと
し、両者を同期回転させながらその両者間の軸心間距離
を縮める方向に送りを与えてワークに歯形を創成する転
造加工を繰り返し行う歯車転造盤の運転方法であること
を前提としている。
【0006】その上で、下記(A)〜(E)の要件のう
ち少なくとも(A),(B),(D)もしくは(A),
(B),(C),(E)の要件を含んでいることを特徴
としている。
【0007】(A)加工に先立つ待機状態では、歯形ロ
ーラダイスが常に定角停止位置に割り出されているとと
もに、その歯形ローラダイスとワークとが接触しないよ
うに両者が初期設定距離だけ離れていること。
【0008】(B)加工開始時には、待機状態にて歯形
ローラダイスとワークとの等速同期回転を開始し、同時
に両者を接近させる方向に送りを与えること。
【0009】(C)ワーク一枚についての加工に際し歯
形ローラダイスの正転と逆転とを交互に複数回繰り返す
ものであること。
【0010】(D)ワークn枚(n=整数)についての
加工が終了する毎に、歯形ローラダイスの円周方向およ
び歯幅方向のうちの少なくともいずれか一方の加工開始
位置をずらすこと。
【0011】(E)ワークn枚(n=整数)についての
加工が終了する毎に、加工開始時の歯形ローラダイスの
回転方向を変更すること。
【0012】したがって、請求項1に記載の発明では、
(A),(B),(D)の要件を含む場合には、加工に
先立つ待機状態では歯形ローラダイスが常に定角停止位
置に割り出されているとともに、その歯形ローラダイス
とワークとが接触しないように両者が初期設定距離だけ
離れていることから、加工開始時には、待機状態にて歯
形ローラダイスとワークとの等速同期回転を開始し、同
時に両者を接近させる方向に送りを与える。そして、ワ
ークn枚(n=整数)についての加工が終了する毎に、
歯形ローラダイスの円周方向および歯幅方向のうちの少
なくともいずれか一方の加工開始位置を積極的にずら
す。
【0013】こうすることにより、例えば歯形ローラダ
イスの円周方向の加工開始位置をずらした場合には、高
い応力を受ける歯が特定の歯に偏ることなくその都度ず
れることから、特定の歯への応力集中が緩和され、歯形
ローラダイス全体としての寿命が延びることになる。
【0014】また、例えば歯形ローラダイスの歯幅方向
の加工開始位置をずらした場合には、応力集中を受ける
歯が特定の歯に偏ることになるものの、ワークと噛み合
うべき位置すなわち歯幅方向位置がその都度ずれること
から、特定の歯のうち特定部位への応力集中が緩和さ
れ、結果として歯形ローラダイス全体としての寿命が延
びることになる。
【0015】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の上記(D)の要件のうち歯形ローラダイスの円周方向
の加工開始位置をずらす手段として、予め待機状態での
初期設定距離を変更することを特徴としている。
【0016】上記歯形ローラダイスとワークとが初期設
定距離だけ離れている状態で、定角停止位置に割り出さ
れている歯形ローラダイスとワークとの同期回転を開始
して所定速度にて両者を接近させる方向に送りを与える
ことを前提とした場合、上記初期設定距離および送り速
度が一定であるあぎりn枚のワークの加工を繰り返し行
ったとしても歯形ローラダイスのうちワークに噛み込み
始める歯は常に特定の歯となってしまうことになる。そ
こで、請求項2に記載の発明では、ワークn枚について
の加工が終了する毎に、予め待機状態での初期設定距離
を変更することにより、最初にワークに噛み込み始める
歯がその都度ずれることになり、高い応力を集中的に受
ける歯が特定の歯に偏ることなく、特定の歯への応力集
中が緩和され、歯形ローラダイス全体としての寿命が延
びることになる。
【0017】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の上記(D)の要件のうち歯形ローラダイスの円周方向
の加工開始位置をずらす手段として、下記の(a),
(b)の要件を含んでいることを特徴としている。
【0018】(a)ワークが装着された主軸と歯形ロー
ラダイスとが機械的同期手段を介して等速同期回転する
ようになっていて、その同期動力伝達系にクラッチが介
装されていること。
【0019】(b)ワークn枚(n=整数)についての
加工が終了する毎に、歯形ローラダイスが空転している
状態で瞬間的に上記クラッチを断接することにより歯形
ローラダイスの位相を変更すること。
【0020】したがって、この請求項3に記載の発明で
は、同期動力伝達系のクラッチを瞬間的に遮断して直ち
に接続すると、歯形ローラダイスの空転のためにそれま
での歯形ローラダイスの回転位相とワークの回転位相と
が互いにずれることになり、結果として上記と同様に最
初にワークに噛み込み始める歯がその都度ずれることに
なる。
【0021】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の上記(D)の要件のうち歯形ローラダイスの円周方向
の加工開始位置をずらす手段として、下記の(c),
(d)の要件を含んでいることを特徴としている。
【0022】(c)ワークが装着された主軸と歯形ロー
ラダイスとが互いに噛み合う一対の同期ギヤを介して等
速同期回転するようになっていて、その同期ギヤが噛合
離脱可能となっていること。
【0023】(d)ワークn枚(n=整数)についての
加工が終了する毎に、同期ギヤ同士の噛み合いを一旦外
して一歯もしくは複数歯ずらした上で再度噛み合わせる
ことにより歯形ローラダイスの位相を変更すること。
【0024】したがって、この請求項4に記載の発明で
は、上記一対の同期ギヤをクラッチのごとく作動させ
て、その一対の同期ギヤ同士の噛み合いをを一旦外して
一歯もしくは複数歯ずらした上で再度噛み合わせること
により、上記と同様に最初にワークに噛み込み始める歯
がその都度ずれることになる。
【0025】
【発明の効果】請求項1〜4に記載の発明によれば、ワ
ークn枚についての加工が終了する毎に、歯形ローラダ
イスの円周方向および歯幅方向のうち少なくともいずれ
か一方の加工開始位置を積極的にずらすことにより、塑
性加工に伴い高い応力を受ける歯もしくは部位が一箇所
とならず適宜分散されることから、特定の歯もしくは部
位の疲労を招くことがなくなり、歯形ローラダイス全体
の長寿命化を達成できる効果がある。
【0026】特に、ワークn枚についての加工が終了す
る毎に、加工開始時の歯形ローラダイスの回転方向を変
更した場合には歯形ローラダイスの各歯の両面に均等に
応力を負担させることができ、歯形ローラダイスの寿命
が一段と長くなる効果がある。
【0027】また、請求項2,3に記載の発明のよう
に、歯形ローラダイスの円周方向の加工開始位置をずら
す手段として、予め待機状態での初期設定距離を変更し
たり、あるいは同期動力伝達系のクラッチを断接する場
合には、その動作をNC制御等のプログラム制御によっ
てわめて容易に実行できる効果がある。
【0028】
【発明の実施の形態】図1,2は本発明に係る歯車転造
盤の運転方法を説明するための要部構成説明図であっ
て、加工対象となる円板状のワークWは、互いに同一軸
線上に位置するように配置された主軸たる左右一対のマ
ンドレル1,2によって挟圧支持されており、このマン
ドレル1,2は図示しない回転駆動手段によって回転駆
動される。また、マンドレル1,2と平行に回転軸3に
支持された平歯車状の歯形ローラダイス(以下、単にロ
ーラダイスという)4が配置されており、このローラダ
イス4は速比が1:1の関係にある一対の同期ギヤ5,
6のほかユニバーサルジョイント7を介してマンドレル
1,2と同期回転回転駆動されるようになっている。
【0029】ローラダイス4の歯幅寸法はワークWの板
厚寸法の数倍程度となるように十二分に大きく設定され
ているとともに、ワークWとローラダイス4はともに同
径に設定されていて、したがって、ワークWとローラダ
イス4とは1:1の関係をもって等速同期回転し、同時
に両者の軸間距離を狭める方向に所定速度の送りFが与
えられるようになっている。
【0030】ここで、図1,2に示す状態を待機状態す
なわちマンドレル1,2に対するワークWの脱着等に際
してローラダイス4が原点位置で待機している状態とす
ると、この状態では、ローラダイス4は制御系のポジシ
ョニング機能により常にその回転方向位置が一定位置に
割り出されるいわゆる定角停止位置にて静止していると
ともに、ローラダイス4とワークWとの間の軸心間距離
もまた予め定められた初期設定距離Xに保たれている。
【0031】そして、上記待機状態においてローラダイ
ス4とワークWとの同期回転を開始し、同時に所定速度
の送りFを与える(送り量は予め設定されている)こと
により、ワークWに創成歯形転造加工が施されることに
なる。この場合、1枚のワークWについての加工を開始
してからその加工を終了するまでを1サイクルとする
と、図3に示すようにその1サイクル内でローラダイス
4とワークWとの正転同期回転と逆転同期回転とを交互
に繰り返し、その正逆転動作を複数回繰り返すことで始
めて1サイクルが完了する。なお、これらの正逆転切り
換えや上記の定角停止位置制御および送り制御等は全て
図示外のNCコントローラによってなされるようになっ
ている。
【0032】本実施の形態では、上記のようなワークW
の創成歯形転造加工を繰り返し行うにあたり、例えば所
定枚数のワークWの加工が完了する毎に、例えば50枚
のワークWの加工が完了する毎に上記加工条件をその都
度変更するものとする。
【0033】より具体的には、ワークWに創成歯形転造
加工を連続的に施すにあたり、1枚目から50枚目のワ
ークWの加工に際してはX,Zに関する加工条件を固定
とし、例えば初期設定距離X=200mm、ローラダイ
ス4とワークWとの歯幅方向での相対位置関係としてロ
ーラダイス4の歯幅寸法のほぼ中央部にてワークWが噛
み合うようにZ=0mmに設定した上で、図3に示すよ
うな正転同期回転から始まるサイクルを1サイクルとし
て加工を繰り返す。この時、1サイクル毎にローラダイ
ス4とワークWとを初期設定距離X=200mmまで戻
し、マンドレル1,2に装着されているワークWの交換
を待って次の加工サイクルに移行する。
【0034】ここで、先に説明したように、ローラダイ
ス4が定角停止位置にある状態でワークWとの同期回転
を開始させた上で所定速度の送りFを与えるものとすれ
ば、X,Zの値が固定であるかぎりローラダイス4のう
ち常に特定の歯がワークWに対して噛み込み始めること
になり、またローラダイス4とワークWとが1:1にて
等速同期回転しているかぎりはローラダイス4側の特定
の歯とワークW側の特定の歯が常に噛み合うことにな
り、この関係はワークWの加工数が50枚になるまでは
不変である。
【0035】そこで、本実施の形態では、ワークWの加
工数が50枚になった時点で上記X,Zの値を変更し、
図4に示すように初期設定距離Xをαだけ増やしてX+
αとし、例えばXの値を0.1mm増やしてX=20
0.1mmにするとともに、Zの値もβだけ増やしてZ
+βとし、例えばZの値を12mm増やしてZ=12m
mに変更する。すなわち、初期設定距離Xを0.1mm
だけ長くするとともに、ローラダイス4とワークWとの
噛み合い位置を12mmだけ歯幅方向にオフセットさ
せ、さらにサイクルスタート時の回転方向を図3に破線
で示すようにそれまでの正転同期回転とは逆に逆転同期
回転とする。
【0036】この状態で次の加工サイクルに移行する場
合には、ローラダイス4が定角停止位置から同期回転を
開始することに変わりはないことから、最初の回転方向
が逆となり且つ初期設定距離Xが0.1mmだけ増加し
たことによってローラダイス4がワークWに最初に噛み
込み始める位相角が従前のものと異なり、その結果とし
てローラダイス4のうちワークWに最初に噛み込み始め
る歯が従前のものとは異なることになり、同時にローラ
ダイス4とワークWとの歯幅方向での相対位置を12m
mオフセットさせたことによって歯幅方向での噛み込み
位置も従前のものと異なることとなる。こうすることに
より、従来のように特定の歯の特定の部位だけが常に応
力が高い状態となるのを避けることができる。
【0037】なお、上記の例では、初期設定距離Xを
0.1mmだけ増やすととともにZの値を+12mmと
していいるが、初期設定距離Xの値を所定寸法だけ減じ
るとともにZの値を負の値としても同様の条件となる。
また、上記の条件変更は先に延べたNCコントローラに
予めプログラムしておくことにより常に自動的になされ
ることになる。
【0038】そして、上記の条件での加工をワークWの
加工数が例えば100枚になるまで繰り返し、ワークW
の加工数が100枚になったならば初期設定値Xの値を
さらに0.1mmだけ増やすとともに、Zの値もさらに
12mmだけ増やし、さらにサイクルスタート時の回転
方向も逆として再び正転同期回転となるように設定す
る。
【0039】このように本実施の形態によれば、ワーク
Wの所定加工枚数毎にX,Zの値を変更するとともにサ
イクルスタート時の回転方向を変更することにより、ロ
ーラダイス4のうち特定の歯の特定の部位だけに高い応
力が作用するのを回避できるようになり、またローラダ
イス4の回転方向をも変更することでそのローラダイス
4の各歯の両面に均等に応力を負担させることができる
ことから、ローラダイス4の耐久性が大幅に向上し、そ
の長寿命化が図れるようになる。
【0040】図5,6は本発明に係る第2,3の実施の
形態を示す図で、いずれの実施の形態においても同期ギ
ヤ6からローラダイス4への同期動力伝達系に電磁クラ
ッチ8または9を介装したもので、必要に応じてその電
磁クラッチ8または9を瞬間的に断接するようにしてあ
る。
【0041】より詳しくは、ワークWの加工数が所定の
枚数(例えば、上記と同様に50枚とする)になった時
点で、その加工を終了したローラダイス4とワークWと
が相互に離れて初期設定距離Xになるまで戻る際に、ロ
ーラダイス4が空転している状態で電磁クラッチ8また
は9を瞬間的に断接させる。これにより、同期ギヤ6と
ローラダイス4との回転位相がそれまでの相対位相関係
とは異なることになる。そして、ローラダイス4とワー
クWとが初期設定距離Xになるのを待って次のサイクル
の加工に移行した場合、上記のように予めローラダイス
4の位相がランダムに変化していることから、ローラダ
イス4のうち相手側のワークWに最初に噛み込み始める
歯は必然的に従前のものとは異なることになる。これに
よってもまた第1の実施の形態のものと同様の効果が得
られることになる。
【0042】ただし、この第2,3の実施の形態におい
ても、第1の実施の形態と同様にローラダイス4の位相
変化により円周方向での加工開始位置を変化させるのと
同時に歯幅方向での加工開始位置をも変化させるのが望
ましい。
【0043】図7は本発明の第4の実施の形態を示す図
で、この実施の形態では一対の同期ギヤ5,6同士を噛
合離脱可能な構成とし、必要に応じて同期ギヤ5,6同
士を積極的に噛合離脱させるようにした点で第1の実施
の形態のものと異なっている。
【0044】図7に示すように、ワークWの加工数が所
定の枚数(例えば、上記と同様に50枚とする)とな
り、その加工を終了したローラダイス4とワークWとが
相互に離れて初期設定距離Xなるまで戻ったならば、ロ
ーラダイス4を定角停止位置に割り出しながら両者の同
期回転を一時停止させる。そして、同期ギヤ5,6同士
の噛み合いを一旦外し、例えば一歯もしくは数歯ずらし
た上で再度双方の同期ギヤ5,6同士を噛み合わせる。
これにより、その定角停止位置におけるローラダイス4
の位相が上記のずらした歯数分だけ従前のもの異なって
くる。したがって、マンドレル1,2側に新たなワーク
Wを装着した上で次の加工サイクルに移行した場合に
は、上記のように予めローラダイス4の位相が変化して
いることから、ローラダイス4のうち相手側のワークW
に最初に噛み込み始める歯は必然的に従前のものとは異
なることになる。これによってもまた第1の実施の形態
のものと同様の効果が得られることになる。
【0045】ただし、この第4の実施の形態において
も、第1の実施の形態と同様にローラダイス4の位相変
化により円周方向での加工開始位置を変化させるのと同
時に歯幅方向での加工開始位置も変化させるのが望まし
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい第1の実施の形態を示す要部
構成説明図。
【図2】図1の右側面説明図。
【図3】1加工サイクル内での正逆転特性を示す説明
図。
【図4】加工条件変更時の説明図。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す要部構成説明
図。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示す要部構成説明
図。
【図7】本発明の第4の実施の形態を示す要部構成説明
図。
【符号の説明】
1,2…マンドレル(主軸) 4…歯形ローラダイス 5,6…同期ギヤ 8,9…電磁クラッチ W…ワーク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯車の噛み合いの関係における一方を平
    歯車状の歯形ローラダイスとするとともに他方を円板状
    のワークとし、両者を同期回転させながらその両者間の
    軸心間距離を縮める方向に送りを与えてワークに歯形を
    創成する転造加工を繰り返し行う歯車転造盤であって、 下記(A)〜(E)の要件のうち少なくとも(A),
    (B),(D)もしくは(A),(B),(C),
    (E)の要件を含むことを特徴とする歯車転造盤の運転
    方法。 (A)加工に先立つ待機状態では、歯形ローラダイスが
    常に定角停止位置に割り出されているとともに、その歯
    形ローラダイスとワークとが接触しないように両者が初
    期設定距離だけ離れていること。 (B)加工開始時には、待機状態にて歯形ローラダイス
    とワークとの等速同期回転を開始し、同時に両者を接近
    させる方向に送りを与えること。 (C)ワーク一枚についての加工に際し歯形ローラダイ
    スの正転と逆転とを交互に複数回繰り返すものであるこ
    と。 (D)ワークn枚(n=整数)についての加工が終了す
    る毎に、歯形ローラダイスの円周方向および歯幅方向の
    うちの少なくともいずれか一方の加工開始位置をずらす
    こと。 (E)ワークn枚(n=整数)についての加工が終了す
    る毎に、加工開始時の歯形ローラダイスの回転方向を変
    更すること。
  2. 【請求項2】 上記(D)の要件のうち歯形ローラダイ
    スの円周方向の加工開始位置をずらす手段として、予め
    待機状態での初期設定距離を変更することを特徴とする
    請求項1に記載の歯車転造盤の運転方法。
  3. 【請求項3】 上記(D)の要件のうち歯形ローラダイ
    スの円周方向の加工開始位置をずらす手段として、下記
    の(a),(b)の要件を含むことを特徴とする請求項
    1に記載の歯車転造盤の運転方法。 (a)ワークが装着された主軸と歯形ローラダイスとが
    機械的同期手段を介して等速同期回転するようになって
    いて、その同期動力伝達系にクラッチが介装されている
    こと。 (b)ワークn枚(n=整数)についての加工が終了す
    る毎に、歯形ローラダイスが空転している状態で瞬間的
    に上記クラッチを断接することにより歯形ローラダイス
    の位相を変更すること。
  4. 【請求項4】 上記(D)の要件のうち歯形ローラダイ
    スの円周方向の加工開始位置をずらす手段として、下記
    の(c),(d)の要件を含むことを特徴とする請求項
    1に記載の歯車転造盤の運転方法。 (c)ワークが装着された主軸と歯形ローラダイスとが
    互いに噛み合う一対の同期ギヤを介して等速同期回転す
    るようになっていて、その同期ギヤが噛合離脱可能とな
    っていること。 (d)ワークn枚(n=整数)についての加工が終了す
    る毎に、同期ギヤ同士の噛み合いを一旦外して一歯もし
    くは複数歯ずらした上で再度噛み合わせることにより歯
    形ローラダイスの位相を変更すること。
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