JP2001238879A - 散乱線除去グリッド - Google Patents

散乱線除去グリッド

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JP2001238879A
JP2001238879A JP2000053795A JP2000053795A JP2001238879A JP 2001238879 A JP2001238879 A JP 2001238879A JP 2000053795 A JP2000053795 A JP 2000053795A JP 2000053795 A JP2000053795 A JP 2000053795A JP 2001238879 A JP2001238879 A JP 2001238879A
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grid
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radiation
plate
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Eiji Ogawa
英二 小川
Takeshi Okuyama
猛 奥山
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Fujifilm Holdings Corp
Nikon Corp
Nikon Gijutsu Kobo KK
Original Assignee
Nikon Corp
Nikon Gijutsu Kobo KK
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射線撮影装置に使用する散乱線除去グリッ
ドにおいて、プレートに鉛部材を使用した場合でも、そ
の強度を保持する。 【解決手段】 散乱線除去グリッドを構成するプレート
2を、鉛部材12と補強部材11とを密着させて構成す
る。補強部材11としては、鉛よりも高強度のステンレ
ス鋼、炭素鋼、アルミニウム合金等の金属材料や、ポリ
アミド樹脂、ポリイミド樹脂等の、鉛よりも高強度の樹
脂材料を用いることができる。これにより、プレート2
の強度を向上させ、散乱線除去グリッドの強度を保持で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放射線撮影装置に使
用される散乱線除去グリッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、生体等の被写体を透過した放射線
により被写体の放射線透過像を撮影する際、散乱線の少
ない高画質の透過像を得るために、被写体を透過する放
射線が被写体により散乱されて発生する散乱線を吸収す
る散乱線除去グリッドを用いることが知られている。
【0003】この散乱線除去グリッドの一般的な形状
は、放射線の進行方向に幅を持った放射線吸収部と放射
線透過部とが交互に平行に並設されて全体として平板状
に形成されたもので、放射線が被写体に散乱されて斜め
に進む散乱線は放射線吸収部により吸収されて除去さ
れ、略直線的に透過する主透過線のみが放射線透過部を
透過して検出器上に到達し放射線透過像を形成するよう
になっている。この放射線透過部は木、アルミニウム等
により形成され、鉛等から形成される放射線吸収部と交
互に密接させて配置することにより全体として強度を保
っている。この放射線透過部は、主透過線の透過率を低
下させないよう、放射線の透過率が高いものであるのが
望ましい。このため、放射線透過部を空気とした散乱線
除去グリッド、いわゆるエアグリッドや、放射線透過部
を発泡材とした発泡材グリッドが提案されている(例え
ば特開平10−5207号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、放射線吸収
部を構成する材料(以下放射線吸収部材とする)として
は、価格の面から鉛を使用することが好ましいが、鉛は
非常に柔らかい金属であるため、上述したエアグリッド
や発泡材グリッドにおける放射線吸収部材として鉛を用
いると、グリッドの強度が不足してしまう。このため、
エアグリッドや発泡材グリッドには、放射線吸収率が高
くかつ高強度のタンタルやタングステン等の金属を放射
線吸収部材として使用することが考えられるが、これら
の金属は非常に高価であるため、グリッドのコストが高
くなる。また、グリッドを補強するためにグリッドの周
囲に放射線吸収部材を支持する支持部材を設けることに
よっても、グリッドの強度を向上できるが、グリッドを
組み立てる際に支持部材に放射線吸収部材を挿入すると
いう工程が必要であるため、製造コストが高くなるとい
う問題がある。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、放射線吸収部材として鉛を用いた場合でも強度を保
持できる散乱線除去グリッドを提供することを目的とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の散乱線除去グリ
ッドは、少なくとも1層の鉛部材と、少なくとも1層の
補強部材とを交互に密着させた部材からなる複数のプレ
ートが、放射線が照射される領域全体に亘って、所定の
間隔で配置されてなることを特徴とするものである。
【0007】「鉛部材」とは、純粋な鉛のみならず、鉛
を重量比で50%以上含有する合金をも含むものであ
る。
【0008】「補強部材」としては、鉛よりも高強度、
すなわち曲げ強さ、ヤング率(圧縮、引っ張り、曲げ応
力に対する歪み易さ)、あるいは固さ等の物性値が、鉛
よりも高い金属材料を用いることができる。具体的に
は、ステンレス鋼、炭素鋼、アルミニウム合金等を用い
ることができる。また、金属材料のみならず、ポリアミ
ド樹脂、ポリイミド樹脂等の、鉛よりも高強度の樹脂材
料を用いることもできる。
【0009】なお、鉛部材と補強部材とは、接着剤によ
る接着や、圧力による圧着により密着させることができ
る。また、補強部材に鉛部材をメッキすることによって
も、鉛部材と補強部材とを密着させることができる。
【0010】
【発明の効果】本発明の散乱線除去グリッドは、少なく
とも1層の鉛部材と少なくとも1層の補強部材とを交互
に密着させてプレートが形成されてなるため、プレート
を鉛のみから形成する場合と比較してその強度を向上さ
せることができる。したがって、本発明による散乱線除
去グリッドをエアグリッドや発泡材グリッドとした場合
でも、支持部材を用いることなくグリッドの強度を向上
させることができる。また、タンタルやタングステンの
ように高価格の金属を使用しなくとも、グリッドの強度
を保持できるため、グリッドを安価に構成することがで
きる。
【0011】また、補強部材を、鉛部材よりも曲げ強度
が強くかつ密度が小さい材料からなるものとすることに
より、比較的安価な材料により補強部材を形成できるた
め、本発明による散乱線除去グリッドのコストを低減で
きる。
【0012】さらに、補強部材を樹脂材料とすることに
より、グリッドの強度を保持しつつもその軽量化を図る
ことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。なお、図は説明のための概略
図であり、各部材の板厚、プレートの数、あるいは各部
材の寸法の比率等は実際とは必ずしも整合していない。
【0014】図1は、本発明の実施形態による散乱線除
去グリッド(以下、単にグリッドという)1の構成を示
す図、図2はその断面図である。本実施形態によるグリ
ッド1は、放射線を吸収する材料からなる複数のプレー
ト2を所定の集束距離に位置する不図示の放射線源に向
けて傾斜させるように組み合わせ、その上面1aおよび
下面1bに支持板3,4を設けることにより構成される
エアグリッドである。
【0015】ここで、各プレート2には集束位置に向け
て傾斜するスロット5が形成されており、プレート2の
スロット5を互いに組み合わせることにより、グリッド
1が構成されている。また、放射線源は通常、グリッド
1の中央部上方に位置するので、両端のプレート2は、
放射線源に向くよう最も傾斜し、内方に位置を変えるに
したがい、順次その傾斜が緩やかになり上面に対し直角
に近づく。そして中央のプレート2のみが上面と直交す
るものとなっている。
【0016】図3はプレート2の構成を示す断面図であ
る。図3(a)に示すように、プレート2は鉛部材12
の片面に補強部材11を密着させることにより構成され
ている。なお、鉛部材12の厚さは100μm程度、補
強部材11の厚さは10μm程度である。ここで、プレ
ート2は、鉛部材12および補強部材11の原反を互い
に密着させ、プレート2のサイズに切断することにより
形成される。
【0017】なお、鉛部材12としては、純粋な鉛のみ
ならず、鉛を重量比で50%以上含有する合金をも含む
ものである。
【0018】また、補強部材11としては、鉛よりも高
強度、すなわち曲げ強さ、ヤング率(圧縮、引っ張り、
曲げ応力に対する歪み易さ)、あるいは固さ等の物性値
が、鉛よりも高い金属材料を用いることができる。具体
的には、ステンレス鋼、炭素鋼、アルミニウム合金等を
用いることができる。とくに、補強部材11を鉛部材1
2よりも曲げ強度が強くかつ密度が小さい材料からなる
ものとすることにより、比較的安価な材料により補強部
材11を形成できるため、グリッド1のコストを低減で
きる。
【0019】また、金属材料のみならず、ポリアミド樹
脂、ポリイミド樹脂等の、鉛よりも高強度の樹脂材料を
も用いることができる。補強部材11を樹脂材料とする
ことにより、グリッド1の軽量化を図ることができる。
【0020】鉛部材12と補強部材11とは、接着剤に
よる接着や、鉛部材12と補強部材11とを重ね合わせ
てローラ等によりプレスする圧着により密着させること
ができる。また、補強部材11に鉛部材12をメッキす
ることによっても、鉛部材12と補強部材11とを密着
させることができる。すなわち、図4に示すように、補
強部材ロール13から送り出される補強部材11を鉛メ
ッキ槽20を通過させることにより、鉛部材12と補強
部材11とを密着させることができる。
【0021】なお、図3(b)に示すように、鉛部材1
2の両面に補強部材11を密着させてプレート2を構成
してもよく、図3(c)に示すように、2つの鉛部材1
2と3つの補強部材11とを交互に積層させることによ
りプレート2を構成してもよい。
【0022】このように、本実施形態による散乱線除去
グリッド1は、プレート2が鉛部材12と補強部材1と
を交互に密着させることにより形成されているため、プ
レート2を鉛のみから形成する場合と比較してその強度
を向上させることができる。したがって、本実施形態に
よるグリッド1をエアグリッドとした場合でも、その周
囲を支持する支持部材を用いることなくグリッド1の強
度を向上させることができる。また、タンタルやタング
ステンのように高価格の金属を使用しなくとも、グリッ
ド1の強度を保持できるため、グリッド1を安価に構成
することができる。
【0023】なお、本実施形態においてはグリッド1を
エアグリッドとしているが、プレート2の間に発泡材を
充填した発泡材グリッドとしてもよい。
【0024】また、上記実施形態においては、プレート
2を所定の集束距離に位置する不図示の放射線源に向け
て傾斜させるように組み合わせてグリッド1を構成して
いるが、互いに平行にして組み合わせることにより、グ
リッド1を構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による散乱線除去グリッドの
構成を示す図
【図2】本発明の実施形態による散乱線除去グリッドの
構成を示す断面図
【図3】プレートの構成を示す断面図
【図4】メッキによりプレートを構成する状態を示す図
【符号の説明】
1 散乱線除去グリッド 2 プレート 3,4 支持板 5 スロット 11 補強部材 12 鉛部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 英二 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内 (72)発明者 奥山 猛 東京都品川区二葉一丁目3番25号 株式会 社ニコン技術工房内 Fターム(参考) 4C093 AA01 CA07 CA32 CA50 EB25

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1層の鉛部材と、少なくと
    も1層の補強部材とを交互に密着させた部材からなる複
    数のプレートが、放射線が照射される領域全体に亘っ
    て、所定の間隔で配置されてなることを特徴とする散乱
    線除去グリッド。
  2. 【請求項2】 前記補強部材が、前記鉛部材より曲げ
    強度が強く、かつ密度が小さい材料からなることを特徴
    とする請求項1記載の散乱線除去グリッド。
  3. 【請求項3】 前記補強部材が、樹脂材料からなるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の散乱線除去グリ
    ッド。
JP2000053795A 2000-02-29 2000-02-29 散乱線除去グリッド Withdrawn JP2001238879A (ja)

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