JP2001237709A - 周波数シンセサイザ装置、通信装置、周波数変調装置及び周波数変調方法 - Google Patents

周波数シンセサイザ装置、通信装置、周波数変調装置及び周波数変調方法

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JP2001237709A JP2000377444A JP2000377444A JP2001237709A JP 2001237709 A JP2001237709 A JP 2001237709A JP 2000377444 A JP2000377444 A JP 2000377444A JP 2000377444 A JP2000377444 A JP 2000377444A JP 2001237709 A JP2001237709 A JP 2001237709A
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Hiroaki Kosugi
裕昭 小杉
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昌克 前田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基準信号周波数の非整数倍の出力周波数を実
現し不要なスプリアスを軽減した周波数シンセサイザ装
置を提供する。 【解決手段】 PLL回路を備えた周波数シンセサイザ
装置において設けられる小数部制御回路5はPLL回路
の可変分周器2への分周数のデータのうちの小数部Fの
データを制御する複数次デルタシグマ変調回路である。
加算器15は小数部Fのデータと、乗算器14からの出
力データとを加算して2次積分器7を介して量子化器8
に出力し、量子化器8は入力データを量子化ステップL
で量子化した後、フィードバック回路9を介して乗算器
14に出力して帰還し、量子化されたデータは制御され
た小数部Fのデータとなる。乗算器14はフィードバッ
ク回路9からのデータと量子化ステップLとを乗算して
加算器15に出力する。小数部制御回路5は小数部Fの
データを周期的に変化して当該周期の平均データに従っ
てVCO1の出力信号の周波数を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、位相同期ループ回
路(以下、PLL回路という。)を用い、上記PLL回
路内の可変分周器に入力される分周数の小数部(分数部
ともいう。)を制御する小数部制御回路を備えた周波数
シンセサイザ装置、上記周波数シンセサイザ装置をそれ
ぞれ備えた通信装置及び周波数変調装置、並びに周波数
変調方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、PLL回路を用いた周波数シン
セサイザ装置の出力周波数は、基準信号周波数を、可変
分周器に設定される分周数で除算した商で表される。通
常の可変分周器は整数データの分周数しか設定できない
ため、出力周波数は基準信号周波数の整数倍となり、基
準信号周波数よりも細かな単位で設定することができな
い。従って、細かな周波数間隔で出力周波数を設定する
必要がある場合、基準信号周波数を低くする必要があ
る。しかしながら、基準信号周波数を低くすると、可変
分周器の分周数が大きくなり、出力信号に現れる雑音も
分周数の増加に従って増大する。また、PLL回路の応
答帯域幅は基準信号周波数よりも広くできないので、P
LL回路内のループの応答速度が遅くなり、周波数の切
換周期がより長くなる。
【0003】このような問題を解決する方法として、通
常の可変分周器を用いて小数点以下の精度の分周数を得
る方法が知られている。これは、分周数を周期的に変化
させることで、平均データとして小数点以下の精度の分
周数を実現する方法で、デルタシグマ変調回路(Δ−Σ
変調回路;シグマデルタ変調回路(Σ−Δ変調回路)と
もいう。)を利用したものである。
【0004】図19は、従来技術の周波数シンセサイザ
装置の回路構成を示すブロック図であり、この周波数シ
ンセサイザ装置は、小数点以下の精度の分周数を実現す
る周波数シンセサイザ装置である。図19に示すよう
に、この周波数シンセサイザ装置は、電圧制御発振器
(以下、VCOという。)1と、可変分周器2と、位相
比較器3と、ループフィルタである低域通過フィルタ4
とがループ状に接続されて構成され、さらに、小数部制
御回路80と加算器6とを備える。ここで、可変分周器
2は、入力される分周数のデータに従って、VCO1か
らの出力信号を分周して、分周後の信号を位相比較器3
に出力する。位相比較器3は入力される基準信号と、可
変分周器2からの出力信号との位相を比較し、その位相
比較結果を示す信号を、低域通過フィルタ4を介してV
CO1に出力し、これにより、PLL回路は、VCO1
の出力周波数が安定になるようにフィードバック制御さ
れる。
【0005】図19において、小数部制御回路80は、
加算器81と、遅延回路82とを備えて構成される。加
算器81は外部装置より入力される小数部Fのデータ
と、遅延回路82からの出力データとを加算して、加算
結果のデータを遅延回路82に出力する。遅延回路82
は可変分周器2からの出力信号をクロックとして動作す
るラッチ回路である。加算器81のオーバーフローを示
す出力信号であるキャリー信号(これは、制御された小
数部Fのデータを示す。)と、外部装置より入力される
整数部Mのデータは加算器6により加算され、加算結果
のデータは分周数のデータとして可変分周器2に入力さ
れて設定される。
【0006】以上のように構成された、図19の周波数
シンセサイザ装置においては、小数部がFであるとき、
加算器81からの加算出力信号のデータはクロック毎に
小数部Fだけ増加していく。加算器81がデータLでオ
ーバーフローするとき、L個のクロックを周期としてこ
の間にF回オーバーフローし、キャリー信号が発生され
る。
【0007】図20は、図19の小数部制御回路80の
詳細構成を示す、z変換で表したブロック図である。図
20において、z-1は1クロックの遅延を表す。小数部
制御回路80からの出力データYは次式で表される。
【0008】
【数1】Y=F/L+(1−z-1)Q
【0009】小数部制御回路80の動作は、1次デルタ
シグマ変調回路の動作と等価であり、キャリー信号の発
生は、量子化ステップLで量子化したことと等価であ
る。図20において、小数部制御回路80は、加算器9
1と、遅延回路92と、量子化器93と、乗算器94
と、減算器95とを備えて構成される。ここで、加算器
91は図19の加算器81に対応し、遅延回路92は図
19の遅延回路82に対応する。減算器95は、外部装
置から入力される小数部Fのデータから乗算器94から
の出力データを減算し、減算結果のデータを加算器91
に出力する。加算器91は遅延回路92からの出力信号
と減算器95からの出力信号を加算し、その加算結果を
遅延回路92及び量子化器93に出力する。量子化器9
3は加算器91からの出力信号を量子化ステップLで量
子化して出力する。量子化器93からの出力信号は乗算
器94により量子化ステップLと乗算され、乗算結果の
信号は減算器95に出力される。
【0010】図21は、図19の周波数シンセサイザ装
置の動作を示すタイミングチャートであって、図21
(a)は可変分周器2に入力される分周数の時間的変化
を示すタイミングチャートであり、図21(b)はVC
O1への制御電圧の時間的変化を示すタイミングチャー
トである。図21(a)から明らかなように、キャリー
信号が発生しないときの分周数のデータはMであり、キ
ャリー信号が発生しないときの分周数のデータはM+1
となる。従って、L個のクロックの間の平均データは
(M+F/L)となる。それ故、VCO1の出力周波数
は、基準信号周波数の(M+F/L)倍となり、小数部
Fのデータを変化することにより、VCO1の出力周波
数を基準信号周波数の1/L間隔の出力周波数に設定す
ることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この従来技術のデルタ
シグマ変調回路を用いて、小数点以下の精度で基準信号
周波数の非整数倍の出力周波数を実現する周波数シンセ
サイザ装置では、図21(a)に示すように、分周数の
データがL個のクロックを基本周期(変動の周期ΔP)
で周期的に変化する。このとき、図21(b)に示すよ
うに、位相比較器3の出力信号はこの変化に応じて変動
し、VCO1への制御電圧のスペクトラムは図23とな
り、このとき、VCO1の出力は周波数変調され、その
スペクトラムは図22となる。図22から明らかなよう
に、VCO1からの出力信号のスペクトラムは、基準周
波数から、上記変動の周期ΔPに対応する変動周波数Δ
fだけ上側及び下側に位置する両側波帯信号である大き
なスプリアスを有する。ここで、小数部Fのデータが小
さい場合、変動の周波数成分が低く、スプリアスのレベ
ルが高いため、これを低域通過フィルタ4で十分に低減
することは困難である。
【0012】本発明の目的は以上の問題点を解決し、小
数点以下の精度で基準信号周波数の非整数倍の出力周波
数を実現し、かつ、スプリアスを低減した周波数シンセ
サイザ装置を提供することにある。
【0013】また、本発明のもう1つの目的は、上記周
波数シンセサイザ装置を用いた通信装置及び周波数変調
装置を提供することにある。
【0014】さらに、本発明のさらなる目的は、上記周
波数シンセサイザ装置を用いた周波数変調方法を提供す
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る周波数シン
セサイザ装置は、入力される制御電圧に対応する周波数
を有する出力信号を発生する電圧制御発振器と、入力さ
れる分周数のデータに従って、上記電圧制御発振器から
の出力信号を分周して、分周後の信号を出力する可変分
周器と、上記可変分周器からの出力信号と、入力される
基準信号との間の位相を比較し、比較結果を示す信号を
発生して出力する位相比較器と、上記位相比較器からの
信号を低域通過ろ波して、低域通過ろ波後の信号を上記
電圧制御発振器に出力する低域通過フィルタと、入力さ
れる小数部のデータを制御して、制御された小数部のデ
ータを出力する小数部制御回路と、入力される整数部の
データと、上記小数部制御回路から出力される制御され
た小数部のデータとを加算して、加算結果のデータを分
周数のデータとして上記可変分周器に出力する加算手段
とを備えた周波数シンセサイザ装置であって、上記小数
部制御回路は、入力される小数部のデータを複数n次積
分して、複数n次積分後のデータを出力する複数n次積
分器と、上記複数n次積分器から出力されるデータを所
定の量子化ステップで量子化し、量子化されたデータを
出力する量子化器と、上記量子化器からのデータを上記
入力される小数部のデータとともに上記複数のn次積分
器に帰還するフィーバック回路とを備えて構成された複
数n次デルタシグマ変調回路であり、上記小数部制御回
路は、上記入力される小数部のデータを周期的に変化し
て、これによって、当該周期の平均データに従って、上
記電圧制御発振器の出力信号の周波数を設定することを
特徴とする。
【0016】上記周波数シンセサイザ装置において、好
ましくは、上記量子化器は、上記複数n次積分器から出
力されるデータを所定の量子化ステップで除算した商の
整数部のデータを生成して上記制御された小数部のデー
タとして出力し、上記周波数シンセサイザ装置は、上記
フィードバック回路から出力されるデータと、上記量子
化ステップとを乗算し、乗算結果のデータを出力する第
1の乗算器と、上記第1の乗算器から出力されるデータ
と、入力される小数部のデータとを加算し、加算結果の
データを上記複数n次積分器に出力する第1の加算器と
をさらに備えたことを特徴とする。
【0017】また、上記周波数シンセサイザ装置におい
て、好ましくは、上記小数部制御回路は2進論理回路で
構成され、かつ負数を2の補数で示す回路であり、上記
量子化ステップは2の累乗で表され、上記量子化器は上
記量子化されたデータのうち、上記量子化ステップ以上
のデータを示す上位ビットのデータを出力し、上記複数
n次積分器は、上記フィーバック回路からの出力データ
を上位ビットのデータとして、かつ上記入力された小数
部のデータを下位ビットのデータとして結合して入力す
ることを特徴とする。
【0018】さらに、上記周波数シンセサイザ装置にお
いて、好ましくは、上記基準信号又は上記可変分周器か
らの出力信号をクロックとして用い、1クロックの遅延
をz -1で示すz変換において、上記複数n次積分器の伝
達関数はz変換で1/(1−z-1nで表され、上記フ
ィードバック回路の伝達関数はz変換で(1−z-1n
−1で表されたことを特徴とする。
【0019】またさらに、上記周波数シンセサイザ装置
において、好ましくは、上記複数n次積分器は、縦続接
続された複数n個の1次積分器を備え、上記各1次積分
器は、第2の加算器と、1クロック遅延回路とを備え、
上記第2の加算器は、上記各1次積分器に入力されるデ
ータと、上記1クロック遅延回路からの出力データとを
加算し、加算結果のデータを次段の1次積分器の入力デ
ータとして出力し、上記1クロック遅延回路は、上記第
2の加算器からの出力データを1クロックだけ遅延さ
せ、遅延後のデータを上記第2の加算器に出力すること
を特徴とする。
【0020】また、上記周波数シンセサイザ装置におい
て、上記複数n次積分器は、第2の加算器と、1クロッ
クの遅延をz-1で示すz変換において、1−(1−
-1nで表される伝達関数を有する複合遅延回路とを
備え、上記第2の加算器は、上記複数n次積分器に入力
されるデータと、上記複合遅延回路からの出力データと
を加算し、加算結果のデータを上記複合遅延回路に出力
するとともに、上記複数n次積分器からの出力データと
して出力することを特徴とする。
【0021】さらに、上記周波数シンセサイザ装置にお
いて、好ましくは、基準信号又は可変分周器からの出力
信号をクロックとして用い、1クロックの遅延をz-1
示すz変換において、上記複数n次積分器の伝達関数は
z変換でz-1/(1−z-1nで表され、上記フィード
バック回路の伝達関数はz変換で((1−z-1n
1)/z-1で表されたことを特徴とする。
【0022】またさらに、上記周波数シンセサイザ装置
において、好ましくは、上記複数n次積分器は、縦続接
続された複数n個の1次積分器を備え、上記各1次積分
器は、第2の加算器と、1クロック遅延回路とを備え、
上記第2の加算器は、上記各1次積分器に入力されるデ
ータと、上記1クロック遅延回路からの出力データとを
加算し、加算結果のデータを出力し、上記1クロック遅
延回路は、上記第2の加算器からの出力データを1クロ
ックだけ遅延させ、遅延後のデータを出力し、上記n個
の1次積分器のうちのいずれか1つは、当該1次積分器
の1クロック遅延回路からの出力データを次段の1次積
分器に出力する一方、他の1次積分器は、当該第2の加
算器からの出力データを次段の1次積分器に出力するこ
とを特徴とする。
【0023】また、上記周波数シンセサイザ装置におい
て、好ましくは、上記複数n個の1次積分器のうち、初
段の1次積分器の1クロック遅延回路は第1のクロック
で動作し、2段目以降の少なくとも1つの1次積分器の
1クロック遅延回路は第2のクロックで動作し、上記第
1のクロックと上記第2のクロックの周期は実質的に等
しく、立ち上がり又は立下りのタイミングは実質的に異
なることを特徴とする。
【0024】さらに、上記周波数シンセサイザ装置にお
いて、好ましくは、上記縦続接続された各1次積分器は
2進論理回路で構成され、2段目以降の少なくとも1つ
の1次積分器のビット長は初段の1次積分器のビット長
よりも小さくなるように構成されたことを特徴とする。
【0025】またさらに、上記周波数シンセサイザ装置
において、好ましくは、上記複数n次積分器は、第2の
加算器と、1クロック遅延回路と、1クロックの遅延を
-1で示すz変換において、(1−(1−z-1n)/
-1で表される伝達関数を有する複合遅延回路とを備
え、上記第2の加算器は、上記複数n次積分器に入力さ
れるデータと、上記複合遅延回路からの出力データとを
加算し、加算結果のデータを上記1クロック遅延回路を
介して上記複合遅延回路に出力するとともに、上記1ク
ロック遅延回路からの出力データを上記複数n次積分器
からの出力データとして出力することを特徴とする。
【0026】また、上記周波数シンセサイザ装置におい
て、好ましくは、上記小数部制御回路は、第1のデルタ
シグマ変調回路と、第2のデルタシグマ変調回路と、1
クロック遅延をz-1で示すz変換において、(1−
-1nで表される伝達関数を有する自然数n次微分回
路とを備え、上記第1のデルタシグマ変調回路は、自然
数n次積分器である第1の積分器と、第1の量子化器
と、第1のフィードバック回路とを備え、上記第2のデ
ルタシグマ変調回路は、自然数m次積分器である第2の
積分器と、第2の量子化器と、第2のフィードバック回
路とを備え、上記第2のデルタシグマ変調回路の第2の
量子化器からの出力データは上記自然数n次微分回路に
入力され、上記小数部制御回路はさらに、上記第1の量
子化器からの出力データと、所定の量子化ステップとを
乗算し、乗算結果のデータを出力する第2の乗算器と、
上記第1の積分器からの出力データから、上記第2の乗
算器からの出力データを減算し、減算結果のデータを上
記第2のデルタシグマ変調回路に出力する第1の減算器
と、上記第1のデルタシグマ変調回路の第1の量子化器
からの出力データを、上記自然数n次微分回路からの出
力データのタイミングと同期するように遅延させる遅延
手段と、上記遅延手段により遅延された出力データと、
上記自然数n次微分回路からの出力データとを加算し
て、加算結果のデータを当該小数部制御回路からの出力
データとして出力する別の加算手段とを備え、上記小数
部制御回路は複数(n+m)次のデルタシグマ変調回路
として動作することを特徴とする。
【0027】さらに、上記周波数シンセサイザ装置にお
いて、好ましくは、上記第1のデルタシグマ変調回路は
第1のクロックで動作し、上記第2のデルタシグマ変調
回路は第2のクロックで動作し、上記第1のクロックと
上記第2のクロックの周期は実質的に等しく、立ち上が
り又は立下りのタイミングは実質的に異なることを特徴
とする。
【0028】またさらに、上記周波数シンセサイザ装置
において、好ましくは、上記第1のクロックは基準信号
又は可変分周器の出力の一方から生成され、上記第2の
クロックは他方から生成されたことを特徴とする。
【0029】また、上記周波数シンセサイザ装置におい
て、好ましくは、上記小数部制御回路は2進論理回路で
構成され、上記第2の積分器の出力データにおいて上記
第2の量子化器の量子化ステップ未満のデータを示すビ
ット長は、上記第1の積分器の出力データにおいて上記
第1の量子化器の量子化ステップ未満のデータを示すビ
ット長よりも短くなるように構成されたことを特徴とす
る。
【0030】さらに、上記周波数シンセサイザ装置にお
いて、好ましくは、上記縦続接続された複数n個の1次
積分器の各1クロック遅延回路の出力データのうち、量
子化ステップ未満のデータを示すビット数のデータを、
順に前段のビット数以下に設定されるように構成したこ
とを特徴とする。
【0031】本発明に係る通信装置は、上記周波数シン
セサイザ装置と、送信回路と、受信回路とを備えた通信
装置であって、上記周波数シンセサイザ装置の出力信号
である上記電圧制御発振器の出力信号は上記送信回路及
び上記受信回路に局部発振信号として供給され、上記送
信回路は上記局部発振信号の周波数に対応した周波数チ
ャンネルで無線信号の送信を行い、上記受信回路は上記
局部発振信号の周波数に対応した別の周波数チャンネル
で別の無線信号の受信を行うことを特徴とする。
【0032】また、本発明に係る周波数変調装置は、上
記周波数シンセサイザ装置と、上記入力された小数部の
データと、入力される変調データとを加算し、加算結果
のデータを上記小数部制御回路に出力する第3の加算器
とを備え、これによって、上記周波数シンセサイザ装置
の電圧制御発振器からの出力信号を、上記変調データに
従って周波数変調することを特徴とする。
【0033】またさらに、本発明に係る周波数変調方法
は、上記周波数シンセサイザ装置を用いた周波数変調方
法であって、上記入力された小数部のデータと、入力さ
れる変調データとを加算し、加算結果のデータを上記小
数部制御回路に出力するステップを含み、これによっ
て、上記周波数シンセサイザ装置の電圧制御発振器から
の出力信号を、上記変調データに従って周波数変調する
ことを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明に係
る実施形態について説明する。以下の実施形態におい
て、同様の回路構成要素については同一の符号を付し
て、詳細な説明を省略する。
【0035】第1の実施形態.図1は、本発明に係る第
1の実施形態である周波数シンセサイザ装置の回路構成
を示すブロック図である。図1において、第1の実施形
態の周波数シンセサイザ装置は、VCO1と、可変分周
器2と、位相比較器3と、ループフィルタである低域通
過フィルタ4とがループ状に接続されて構成され、さら
に、小数部制御回路5と加算器6とを備える。ここで、
特に、第1の実施形態の周波数シンセサイザ装置は、2
次積分器7及びフィードバック回路9を有する小数部制
御回路5を備えたことを特徴としている。PLL回路を
備えた周波数シンセサイザ装置において設けられる小数
部制御回路5は、PLL回路の可変分周器2への分周数
のデータのうちの小数部Fのデータを制御する回路であ
る。
【0036】図1において、可変分周器2は、加算器6
から入力される分周数のデータに従ってVCO1の出力
信号を分周して、分周後の信号を位相比較器3に出力す
る。位相比較器3は入力される基準信号と、可変分周器
2からの出力信号との各位相を比較し、その位相比較結
果を示す信号を、低域通過フィルタ4を介してVCO1
に出力し、これにより、PLL回路は、VCO1の出力
周波数が安定になるようにフィードバック制御される。
一方、加算器6は外部装置より入力される整数部Mのデ
ータと、小数部制御回路5からの制御された小数部Fの
データとを加算して、加算結果のデータを分周数のデー
タとして可変分周器2に出力する。
【0037】小数部制御回路5は、2次積分器7と、量
子化器8と、フィードバック回路9と、乗算器14と、
加算器15とを備えて構成され、入力される小数部Fの
データを制御して、制御された小数部Fのデータを加算
器6に出力する。ここで、Qは量子化器8において、量
子化されるデータに加算される量子化誤差である。外部
装置から入力された小数部Fのデータは加算器15に入
力され、加算器15は、小数部Fのデータと、乗算器1
4からの出力データとを加算して、加算結果のデータを
入力データX1として2次積分器7に出力する。2次積
分器7からの出力データX2は量子化器8により所定の
量子化ステップLで量子化され、量子化された出力デー
タはフィードバック回路9及び加算器6に出力される。
フィードバック回路9からの出力データには、乗算器1
4により量子化ステップLが乗算され、乗算結果のデー
タは加算器15に出力される。
【0038】フィードバック回路9は、2個の遅延回路
10,11と、2倍乗算器12と、減算器13とを備え
て構成される。量子化器8からの出力データは遅延回路
10に入力され、遅延回路10からの出力データは遅延
回路11及び2倍乗算器12に入力される。減算器13
は遅延回路11の出力データから、2倍乗算器12から
の出力データを減算して、減算結果のデータを乗算器1
4に出力する。ここで、2倍乗算器12は入力データを
2倍して、2倍されたデータを出力する回路であり、2
進論理回路では単純にビットデータ全体を1ビット上位
にシフトして最下位ビット(LSB)をゼロにする構成
で実現できる。遅延回路10及び11は、可変分周器2
の出力信号をクロックとして用い、入力されるデータを
1クロックだけ遅延させて出力する。
【0039】小数部制御回路5は可変分周器2からの出
力信号をクロックとして用いて動作する。ここで、1ク
ロックの遅延をz-1で表すz変換を用いると、2次積分
器7の伝達関数はz変換で次式で表される。
【0040】
【数2】1/(1−z-12
【0041】図2は、図1の2次積分器7の回路構成を
示すブロック図である。図2において、加算器21と遅
延回路22は1次積分器101を構成する。なお、図2
以降の図面において、遅延回路、積分器、及び量子化器
へのクロックの供給線の図示を省略する。加算器21
は、入力データX1と、遅延回路22の出力データとを
加算し、加算結果のデータを遅延回路22及び次段の加
算器23に出力する。この1次積分器101の伝達関数
はz変換で次式で表される。
【0042】
【数3】1/(1−z-1
【0043】次いで、同様に、加算器23と遅延回路2
4は次段の1次積分器102を構成する。加算器23
は、加算器21からのデータと、遅延回路24からのデ
ータとを加算し、加算結果のデータを遅延回路24に出
力するとともに、当該加算結果のデータは2次積分器7
の出力データX2となる。ここで、各遅延回路22,2
4は、可変分周器2の出力信号をクロックとして用い、
入力データを1クロックだけ遅延させ、遅延後のデータ
を出力する。
【0044】図3は、図1の2次積分器7に代わる、変
形例の2次積分器7aの回路構成を示すブロック図であ
る。図3において、2次積分器7aは、加算器31と、
複合遅延回路30とを備えて構成される。加算器31
は、入力データX1と、複合遅延回路30からの出力デ
ータとを加算し、加算結果のデータを複合遅延回路30
の遅延回路32に出力するとともに、当該加算結果のデ
ータは2次積分器7aの出力データX2となる。また、
複合遅延回路30は、2個の遅延回路32,33と、2
倍乗算器34と、減算器35とを備えて構成される。各
遅延回路32,33は、可変分周器2からの出力信号を
クロックとして用いて、入力データを1クロックだけ遅
延させて出力する回路であって、2倍乗算器34は入力
データを2倍にして、2倍されたデータを出力する回路
である。加算器31からの出力である、複合遅延回路3
0への入力データは遅延回路32に入力され、遅延回路
32からの出力データは遅延回路33及び2倍乗算器3
4に入力される。さらに、減算器35は、2倍乗算器3
4からの出力データから遅延回路33からの出力データ
を減算し、減算結果のデータを加算器31に出力する。
【0045】以上のように構成された、図1の周波数シ
ンセサイザ装置の動作について、以下に説明する。
【0046】加算器6に入力される整数部Mのデータ
は、所望する出力信号周波数を基準信号周波数で除算し
た商の整数部のデータであり、小数部Fのデータは上記
商の小数点以下のデータに量子化器8の量子化ステップ
Lを乗算したデータである。量子化器8は、入力データ
2を量子化ステップLで除算した商の整数部のデータ
のみを出力する。フィードバック回路9の伝達関数はz
変換で次式で表される。
【0047】
【数4】z-2−2z-1=(1−z-12−1
【0048】次いで、小数部制御回路5の出力データY
はz変換で次式で表される。
【0049】
【数5】Y=F/L+(1−z-12
【0050】上記式から明らかなように、小数部制御回
路5は2次デルタシグマ変調回路として動作する。可変
分周器2に入力される分周数のデータは、整数部Mのデ
ータと、小数部制御回路5からの出力データである制御
された小数部Fのデータとの和であり、小数部制御回路
5からの出力データ変化に従って変化するが、上記式の
(1−z-12Q項の平均値はゼロになるので、分周数
のデータの平均はM+F/Lとなる。従って、小数部F
のデータを変えることで、1/L単位で分周数のデータ
を変えることができ、VCO1の出力信号周波数を基準
信号周波数の1/L間隔で設定できる。
【0051】一方、z変換での伝達関数の振幅|1−z
-1|に対する周波数特性は、|2sin(πf/fs
|で示される。ここで、fsはクロックの周波数で、基
準信号周波数に等しい。2次積分器7を備えた図1の回
路構成では、出力信号の量子化誤差Qに|2sin(π
f/fs)|2の周波数特性が乗算されることになる。図
18は、実施形態に係る各次デルタシグマ変調回路の周
波数特性を示しており、2次デルタシグマ変調回路にお
ける量子化誤差Qに対して乗算される係数は、図18か
ら明らかなように、1次デルタシグマ変調回路における
量子化誤差Qに対して乗算される係数に比べて、低い周
波数領域での量子化誤差の抑圧度が大きくなる。また、
量子化誤差Qの特性として、1次デルタシグマ変調回路
はクロックの周期のL倍の強い周期成分を持つが、2次
デルタシグマ変調回路では周期成分が弱い。従って、2
次デルタシグマ変調回路を用いることで、分周数のデー
タの変化は低い周波数成分が小さく、高い周波数成分が
大きくなる。
【0052】分周数のデータの変化は可変分周器2の出
力信号の位相を変化させ、位相比較器3で変化の成分が
抽出され、低域通過フィルタ4で高い周波数成分が低減
される。従って、分周数のデータの変化によって生じる
本来不要な周波数成分は、低い周波数成分から高い周波
数成分までそのレベルが小さくなる。従って、VCO1
に加わる不要な信号は小さく、周波数変調によって出力
に発生するスプリアスが大幅に軽減される。
【0053】第2の実施形態.図4は、本発明に係る第
2の実施形態である小数部制御回路5aの回路構成を示
すブロック図である。第2の実施形態において、小数部
制御回路5a以外の回路構成は図1に示したものと同じ
である。図4において、第2の実施形態に係る小数部制
御回路5aは、2次積分器7bと、量子化器8と、フィ
ードバック回路9aと、乗算器14と、加算器15とを
備えて構成される。ここで、第2の実施形態に係る小数
部制御回路5aは、図1の小数部制御回路5に比較し
て、フィードバック回路9内の遅延回路10を2次積分
器7b内に移動させたことを特徴としている。すなわ
ち、小数部制御回路5aは、図1の小数部制御回路5と
比較して、2次積分器7bとフィードバック回路9aの
回路構成が異なる他は同様の回路構成を有し、同様の動
作を有する。
【0054】図4において、加算器15は、外部装置か
ら入力された小数部Fのデータと、乗算器14からの出
力データとを加算し、加算結果のデータを2次積分器7
bに出力する。2次積分器7bからの出力データは量子
化器8で量子化され、量子化された出力データはフィー
ドバック回路9aに入力されるとともに、当該制御され
た小数部Fのデータとなる。フィードバック回路9aか
らの出力データは乗算器14に入力され、乗算器14
は、フィードバック回路9aからの出力データと、量子
化ステップLとを乗算し、乗算結果のデータを加算器1
5に出力する。また、フィードバック回路9aは、遅延
回路11と、2倍乗算器12と、減算器13とを備えて
構成される。量子化器8からの出力データは遅延回路1
1及び2倍乗算器12に入力される。減算器13は、遅
延回路11からの出力データから、2倍乗算器12から
の出力データを減算して、減算結果のデータを乗算器1
4に出力する。本実施形態において、1クロックの遅延
をz-1で表すz変換を用いると、2次積分器7bの伝達
関数は次式で表される。
【0055】
【数6】z-1/(1−z-12
【0056】図5は、図4の2次積分器7bの回路構成
を示すブロック図である。図5において、加算器21と
遅延回路22は1次積分器101を構成する。加算器2
1は、入力データX1と、遅延回路22からの出力デー
タとを加算し、加算結果のデータを遅延回路22及び次
段の加算器23に出力する。この1次積分器101の伝
達関数はz変換で次式で表される。
【0057】
【数7】1/(1−z-1
【0058】次いで、同様に、加算器23と遅延回路2
4は次段の1次積分器102を構成する。加算器21か
らの出力データは加算器23に入力され、加算器23
は、加算器21からの出力データと、遅延回路24から
の出力データとを加算し、加算結果のデータを遅延回路
24に出力する。遅延回路24からの出力データは、加
算器23に入力されるとともに、2次積分器7bの出力
データX2となる。各遅延回路22,24は入力データ
を1クロックだけ遅延させて出力する。2次積分器7b
の出力データとして遅延回路24の出力データを用いて
いるため、2次積分器7b全体の回路の伝達関数はz変
換で次式で表される。
【0059】
【数8】z-1/(1−z-12
【0060】図6は、図4の2次積分器7bに代わる、
変形例の2次積分器7cの回路構成を示すブロック図で
ある。図6の2次積分器7cは、図5の2次積分器7b
に比較して、2個の1次積分器101,102の接続が
異なり、具体的には、遅延回路22からの出力データを
次段の加算器23に入力したことを特徴としている。図
6において、加算器21と遅延回路22は1次積分器1
01を構成する。加算器21は、入力データX1と、遅
延回路22からの出力データを加算し、加算結果のデー
タを遅延回路22を介して加算器21及び加算器23に
出力する。この1次積分器101の伝達関数はz変換で
次式で表される。
【0061】
【数9】1/(1−z-1
【0062】次いで、同様に、加算器23と遅延回路2
4は次段の1次積分器102を構成する。加算器23
は、遅延回路22からの出力データと、遅延回路24か
らの出力データとを加算して、加算結果のデータを遅延
回路24を介して加算器23に出力するとともに、当該
加算結果のデータは、2次積分器7cの出力データX2
となる。以上のように構成された、図6の2次積分器7
cの回路構成では、1段目の1次積分器101の出力デ
ータとして遅延回路22の出力データを用いているた
め、2次積分器7cの全体の回路の伝達関数はz変換で
次式で表される。
【0063】
【数10】z-1/(1−z-12
【0064】以上の図5及び図6の2次積分器7b,7
cにおいて、1次積分器101へのクロックと、1次積
分器102へのクロックとは、可変分周器2からの出力
信号をクロックとして用いているが、本発明はこれに限
らず、基準信号又は可変分周器2からの出力信号に同期
し、周期が実質的に等しいが、立上がり又は立下がりの
タイミングが互いに異なる2つのクロックを用いてもよ
い。これは、小数部制御回路5aを構成する回路が同一
のタイミングで動作する場合、瞬時動作電流がそのタイ
ミングに集中し、大きな電源電圧変動を発生するという
現象を防止する効果を有する。
【0065】図7は、図4の2次積分器7bに代わる、
変形例の2次積分器7dの回路構成を示すブロック図で
ある。図7において、2次積分器7dは、加算器31
と、遅延回路32aと、複合遅延回路30aとを備えて
構成される。図7の2次積分器7dは、図3の2次積分
器7aに比較して、複合遅延回路30内の遅延回路32
を、加算器31と、当該2次積分器7dの出力端子と複
合遅延回路30aとの接続点との間に挿入するように移
動したことを特徴としている。
【0066】図7において、加算器31は、入力データ
1と、複合遅延回路30a内の減算器35からの出力
データとを加算し、加算結果のデータを遅延回路32a
を介して複合遅延回路30a内の遅延回路33及び2倍
乗算器34に出力するとともに、遅延回路32aからの
出力データは2次積分器7dの出力データX2となる。
複合遅延回路30aは、遅延回路33と、2倍乗算器3
4と、減算器35とを備えて構成される。減算器35
は、2倍乗算器34からの出力データから、遅延回路3
3からの出力データを減算し、減算結果のデータを加算
器31に出力する。以上のように構成された、図7の2
次積分器7dの全体の回路の伝達関数はz変換で次式で
表される。
【0067】
【数11】z-1/(1−z-12
【0068】以上のように構成された、第2の実施形態
に係る図4の小数部制御回路5aの動作について、以下
に説明する。量子化器8は、入力データX2を量子化ス
テップLで除算した商の整数部のみを出力する。また、
フィードバック回路9aの伝達関数はz変換で次式で表
される。
【0069】
【数12】z-1−2=((1−z-12−1)/z-1
【0070】また、2次積分器7b(又は7c、7d)
の伝達関数はz変換で次式で表される。
【0071】
【数13】z-1/(1−z-12
【0072】従って、図4の小数部制御回路5aからの
出力データはz変換で次式で表される。
【0073】
【数14】Y=z-1F/L+(1−z-12
【0074】上記式から明らかなように、小数部制御回
路5aからの出力データYは1クロックだけ遅れるだけ
で、図1の小数部制御回路5と同じ表記であり、図4の
小数部制御回路5aは2次デルタシグマ変調回路として
動作する。従って、図4に図示した小数部制御回路5a
を図1の小数部制御回路5の代わりに用いた周波数シン
セサイザ装置では、出力信号周波数を基準信号周波数の
1/L間隔で設定でき、かつ、周波数変調によって出力
信号に発生するスプリアスを大幅に軽減できる。
【0075】第3の実施形態.図8は、本発明に係る第
3の実施形態である小数部制御回路5bの回路構成を示
すブロック図である。なお、小数部制御回路5b以外の
回路構成は図1に示したものと同じである。第3の実施
形態に係る小数部制御回路5bは、2次積分器7eと、
フィードバック回路9とを備えて構成される。ここで、
2次積分器7e及びフィードバック回路9は2進論理回
路で構成され、負数は2の補数で表される。また、量子
化ステップLは2の累乗で示されるデータである。な
お、以下の実施形態における上位ビットのビット数を例
えば4ビットとし、下位ビットのビット数を例えば20
ビットとしている。本発明はこれらのビット数に限定さ
れず、所定のビット数に限定してもよい。
【0076】外部装置から入力された小数部Fのデータ
を下位ビットとし、フィードバック回路9の出力データ
を上位ビットとするデータが2次積分器7eに入力され
る。2次積分器7eは入力されるデータを2次積分し、
2次積分後のデータのうち、量子化ステップL以上の桁
に相当する上位ビットのデータをフィードバック回路9
内の遅延回路10に出力するとともに、当該小数部制御
回路5bからの制御された小数部のデータとして出力す
る。フィードバック回路9は、2個の遅延回路10,1
1と、2倍乗算器12と、減算器13とを備えて構成さ
れる。2次積分器7eからの上位ビットの出力データ
は、遅延回路10を介して遅延回路11及び2倍乗算器
12に入力される。減算器13は、遅延回路11からの
出力データから、2倍乗算器12からの出力データを減
算して、減算結果のデータを上位ビットのデータとして
2次積分器7eに出力する。ここで、2次積分器7e
は、図2の2次積分器7の回路構成を有してもよいし、
図3の2次積分器7aの回路構成を有してもよい。
【0077】以上のように構成された周波数シンセサイ
ザ装置のための、図8の小数部制御回路5bは、基本的
には、図1の小数部制御回路5と同様の回路構成とみな
すことができる。量子化ステップLを2の累乗のデータ
とすることで、量子化器を、単純に2次積分器7eの出
力データのうちの、量子化ステップL以上のデータを示
す上位ビットのみを選択する回路構成で実現している。
ここで、当該選択された上位ビットのデータはフィード
バック回路9に入力されて帰還されるとともに、当該小
数部制御回路5bの出力データとなる。また、フィード
バック回路9の出力データを上位ビットとして、小数部
Fのデータに結合し、結合されたデータを2次積分器7
eに入力するという簡単な回路構成で、図1における乗
算器14と加算器15と同様の働きを実現することがで
きる。出力信号周波数の設定可能な間隔が基準信号周波
数の2の累乗分の1に限定され、任意整数分の1には設
定できないが、構成を大幅に簡略化できることの意義は
大きい。
【0078】第4の実施形態.図9は、本発明に係る第
4の実施形態である小数部制御回路5cの回路構成を示
すブロック図である。第4の実施形態においては、第3
の実施形態の同様の回路構成を、図4の小数部制御回路
5aに適用した回路構成を示している。第4の実施形態
に係る小数部制御回路5cは、2次積分器7fと、フィ
ードバック回路9aとを備えて構成される。ここで、2
次積分器7f及びフィードバック回路9aは2進論理回
路で構成され、負数は2の補数で表される。また、量子
化ステップLは2の累乗で示されるデータである。
【0079】外部装置から入力された小数部Fのデータ
を下位ビットとし、フィードバック回路9aの出力デー
タを上位ビットとするデータが2次積分器7fに入力さ
れる。2次積分器7fは入力されるデータを2次積分
し、2次積分後のデータのうち、量子化ステップL以上
の桁に相当する上位ビットのデータをフィードバック回
路9a内の遅延回路11及び2倍乗算器12に出力する
とともに、当該小数部制御回路5cからの制御された小
数部のデータとして出力する。フィードバック回路9a
は、遅延回路11と、2倍乗算器12と、減算器13と
を備えて構成される。2次積分器7fからの上位ビット
の出力データは、遅延回路11及び2倍乗算器12に入
力される。減算器13は、遅延回路11からの出力デー
タから、2倍乗算器12からの出力データを減算して、
減算結果のデータを上位ビットのデータとして2次積分
器7fに出力する。ここで、2次積分器7fは、図5の
2次積分器7bの回路構成を有してもよいし、図6の2
次積分器7cの回路構成を有してもよいし、図7の2次
積分器7dの回路構成を有してもよい。
【0080】以上のように構成された周波数シンセサイ
ザ装置のための、図9の小数部制御回路5cは、基本的
には図4に示した小数部制御回路5aと同様の回路構成
とみなすことができる。量子化ステップLを2の累乗の
データとすることで、量子化器を、単純に2次積分器7
fの出力データの量子化ステップL以上のデータを示す
上位ビットのみを選択する回路構成で実現している。こ
こで、当該選択された上位ビットのデータはフィードバ
ック回路9aに入力されて帰還されるとともに,当該小
数部制御回路5cの出力データとなる。また、フィード
バック回路9aの出力データを上位ビットとして、小数
部Fのデータに結合し、結合されたデータを2次積分器
7fに入力するという簡単な回路構成で、図4における
乗算器14と加算器15と同様の働きを実現する。出力
信号周波数の設定可能な間隔が基準信号周波数の2の累
乗分の1に限定され、任意整数分の1には設定できない
が、構成を大幅に簡略化できることの意義は大きい。
【0081】第5の実施形態 図10は、本発明に係る第5の実施形態である小数部制
御回路5dの回路構成を示すブロック図である。なお、
小数部制御回路5d以外の回路構成は図1に示したもの
と同じである。図10において、第5の実施形態に係る
小数部制御回路5dは、3次積分器40と、量子化器8
と、フィードバック回路41と、乗算器14と、加算器
15とを備えて構成される。この小数部制御回路5d
は、図4の小数部制御回路5aと比較して、2次積分器
7bの代わりに3次積分器40を用いる一方、フィード
バック回路41の回路構成が異なる他は同様の回路構成
を有する。
【0082】外部装置から入力された小数部Fのデータ
は加算器15に入力され、加算器15は、入力された小
数部Fのデータと、乗算器14からの出力データとを加
算し、加算結果のデータを3次積分器40に出力する。
3次積分器40は、入力されたデータX1を3次積分
し、3次積分後のデータX2を量子化器8に出力する。
これに応答して、量子化器8は入力されるデータX2
所定の量子化ステップLで量子化して、量子化後の出力
データはフィードバック回路41に帰還されるととも
に、当該小数部制御回路5dの制御された小数部Fのデ
ータとなる。ここで、フィードバック回路41は、3個
の遅延回路42,43,44と、2個の3倍乗算器4
5,46と、2個の減算器47,48とを備えて構成さ
れる。量子化器8からの出力データは、2個の遅延回路
42,43を介して減算器47に出力されるとともに、
遅延回路44及び3倍乗算器45を介して減算器47に
出力される。量子化器8からの出力データはまた、3倍
乗算器46を介して減算器48に出力される。減算器4
7は、3倍乗算器45からの出力データから遅延回路4
3からの出力データを減算し、減算結果のデータを減算
器48に出力する。次いで、減算器48は減算器47か
らの出力データから3倍乗算器46からの出力データを
減算し、減算結果のデータを乗算器14に出力する。さ
らに、乗算器14は減算器48からの出力データに量子
化ステップLを乗算して、乗算結果のデータを加算器1
5に出力する。
【0083】本実施形態において、1クロックの遅延を
-1で表すz変換を用いると、3次積分器40の伝達関
数はz変換で次式で表される。
【0084】
【数15】z-1/(1−z-13
【0085】図11は、図10の3次積分器40の回路
構成を示すブロック図である。図11において、加算器
51と遅延回路52とにより1次積分器111を構成
し、加算器53と遅延回路54とにより1次積分器11
2を構成し、加算器55と遅延回路56とにより1次積
分器113を構成する。各1次積分器111,112,
113の伝達関数はz変換で次式で表される。
【0086】
【数16】1/(1−z-1
【0087】図11において、入力データX1は加算器
51により遅延回路52からの出力データと加算され、
加算器51からの出力データは遅延回路52に入力され
るとともに、次段の加算器53に入力される。次いで、
加算器53は加算器51からの出力データと遅延回路5
4からの出力データとを加算して、加算結果のデータを
遅延回路54及びさらに次段の加算器55に出力する。
さらに、加算器55は加算器53からの出力データと遅
延回路56からの出力データとを加算して、加算結果の
データを遅延回路56を介して加算器55に出力し、遅
延回路56からの出力データは3次積分器40の出力デ
ータX2となる。ここで、各遅延回路52,54,56
は入力データを1クロックだけ遅延させて出力する。3
次積分器40からの出力データとして遅延回路56から
の出力データを用いているため、3次積分器40の全体
の回路の伝達関数はz変換で次式で表される。
【0088】
【数17】z-1/(1−z-13
【0089】図11の3次積分器40においては、最終
段の1次積分器113のみ遅延回路56からの出力デー
タを1次積分器113からの出力データとしたが、初段
の1次積分器111のみ、遅延回路52からの出力デー
タを1次積分器111からの出力データとしてもよい
し、とって代わって、2段目の1次積分器112のみ、
遅延回路54からの出力データを1次積分器112から
の出力データとしてもよい。このように構成された各3
次積分器40の伝達関数はz変換で次式で表される。
【0090】
【数18】z-1/(1−z-13
【0091】図12は、図11の3次積分器40に代わ
る、変形例の3次積分器40aの回路構成を示すブロッ
ク図である。この3次積分器40aは、1次積分器11
1と、2次積分器114とを縦続接続することにより構
成されたことを特徴としている。図12において、加算
器51と遅延回路52とは1次積分器111を構成す
る。また、加算器53と、減算器60と、2個の遅延回
路57,58と、2倍乗算器59とは2次積分器114
を構成する。ここで、2次積分器114は図7の2次積
分器7dと同様の回路構成であり、詳細な説明は省略す
る。1次積分器111の伝達関数はz変換で次式で表さ
れる。
【0092】
【数19】1/(1−z-1
【0093】また、2次積分器114の伝達関数はz変
換で次式で表される。
【0094】
【数20】z-1/(1−z-12
【0095】従って、図12の3次積分器40aの全体
の回路の伝達関数はz変換で次式で表される。
【0096】
【数21】z-1/(1−z-13
【0097】以上の図11及び図12の3次積分器4
0,40aにおいて、1次積分器111,112,11
3へのクロックと、2次積分器114へのクロックと
は、可変分周器2からの出力信号をクロックとして用い
ているが、本発明はこれに限らず、基準信号又は可変分
周器2からの出力信号に同期し、周期が実質的に等しい
が、立上がり又は立下がりのタイミングが互いに異なる
3つ又は2つのクロック(図11の3次積分器40のと
き)もしくは2つのクロック(図12の3次積分器40
a)を用いてもよい。これは、小数部制御回路5dを構
成する回路が同一のタイミングで動作する場合、瞬時動
作電流がそのタイミングに集中し、大きな電源電圧変動
を発生するという現象を防止する効果を有する。
【0098】図13は、図11の3次積分器40に代わ
る、変形例の3次積分器40bの回路構成を示すブロッ
ク図である。図13において、3次積分器40bは、加
算器71と、遅延回路72と、複合遅延回路70とを備
えて構成される。
【0099】図13において、加算器71は入力データ
1と複合遅延回路70からの出力データとを加算し、
加算結果を遅延回路72を介して複合遅延回路70に出
力するとともに、遅延回路72からの出力データは3次
積分器40bからの出力データX2となる。複合遅延回
路70は、3個の遅延回路73,74,75と、2個の
3倍乗算器76,77と、減算器78と、加算器79と
を備えて構成される。ここで、各遅延回路73,74,
75は、入力データを1クロックだけ遅延させて出力す
る回路であり、各3倍乗算器76,77は入力データを
3倍にして出力する回路である。遅延回路72からの出
力データは複合遅延回路70内の2個の遅延回路73,
74を介して減算器78に出力されるとともに、遅延回
路75及び3倍乗算器76を介して減算器78に出力さ
れる。また、遅延回路72からの出力データは3倍乗算
器77を介して加算器79に出力される。さらに、減算
器78は、遅延回路74からの出力データから3倍乗算
器76からの出力データを減算し、減算結果のデータを
加算器79に出力する。またさらに、加算器79は減算
器78からの出力データと3倍乗算器77からの出力デ
ータとを加算し、加算結果のデータを加算器71に出力
する。
【0100】以上のように構成された、図13の3次積
分器40bの全体の回路の伝達関数はz変換で次式で表
される。
【0101】
【数22】z-1/(1−z-13
【0102】以上のように構成された、第5の実施形態
に係る図10の小数部制御回路5dの動作について、以
下説明する。量子化器8は入力データX2を量子化ステ
ップLで除算した商の整数部のデータのみを出力する。
フィードバック回路41の伝達関数はz変換で次式で表
される。
【0103】
【数23】 −3+3z-1−z-2=((1−z-13−1)/z-1
【0104】ここで、3次積分器40の伝達関数はz変
換で次式で表される。
【0105】
【数24】z-1/(1−z-13
【0106】従って、図10の小数部制御回路5dから
の出力データはz変換で次式で表される。
【0107】
【数25】Y=z-1F/L+(1−z-13
【0108】上記式から明らかなように、図10の小数
部制御回路5dは、3次デルタシグマ変調回路として動
作する。
【0109】上述したように、z変換での伝達関数の振
幅|1−z-1|に対する周波数特性は、|2sin(π
f/fs)|で示される。ここで、fsはクロックの周波
数で、基準信号周波数に等しい。従って、図10の小数
部制御回路5dで構成された3次デルタシグマ変調回路
においては、量子化誤差Qに|2sin(πf/fs
3の周波数特性が乗算されることになる。従って、図
18のデルタシグマ変調回路の周波数特性から明らかな
ように、当該3次デルタシグマ変調回路における量子化
誤差Qに対して乗算される係数は、上述の2次デルタシ
グマ変調回路における量子化誤差Qに対して乗算される
係数に比べて低い周波数領域において小さくなるので、
低い周波数領域においての量子化誤差の抑圧度がさらに
大きくなる。
【0110】従って、図10に示す小数部制御回路5d
を図1の小数部制御回路5の代わりに用いた周波数シン
セサイザ装置では、出力信号周波数を基準信号周波数の
1/L間隔で設定でき、かつ、周波数変調によって出力
に発生するスプリアスをさらに大幅に軽減できるという
特有の効果を有する。
【0111】第6の実施形態.図14は、本発明に係る
第6の実施形態である小数部制御回路5eの回路構成を
示すブロック図である。小数部制御回路5e以外の回路
構成は図1に示したものと同じである。図14に示す小
数部制御回路5eは基本的に、2個の2次デルタシグマ
変調回路を用いた回路構成を有する。図14において、
小数部制御回路5eは、2個の2次デルタシグマ変調回
路200,220と、2次微分回路230と、遅延回路
209と、減算器210と、乗算器211と、加算器2
40とを備えて構成される。
【0112】図14において、2次デルタシグマ変調回
路200は、2次積分器201と、量子化器202と、
フィードバック回路203と、乗算器207と、加算器
208とを備えて構成され、フィードバック回路203
は、遅延回路204と、2倍乗算器205と、減算器2
06とを備えて構成される。また、2次デルタシグマ変
調回路220は、2次積分器221と、量子化器222
と、フィードバック回路223と、乗算器227と、加
算器228とを備えて構成され、フィードバック回路2
23は、遅延回路224と、2倍乗算器225と、減算
器226とを備えて構成される。2個の2次デルタシグ
マ変調回路200,220は、図4の小数部制御回路5
aと同じ構成であり、詳細な説明は省略する。
【0113】図14において、外部装置より入力された
小数部Fのデータは2次デルタシグマ変調回路200の
加算器208に入力される。また、2次デルタシグマ変
調回路200の量子化器202からの出力データは乗算
器211に出力されるとともに、遅延回路209を介し
て加算器240に出力される。乗算器211は量子化器
202からの出力データと、量子化ステップLとを乗算
し、乗算結果のデータを減算器210に出力する。減算
器210は、2次デルタシグマ変調回路200の2次積
分器201からの出力データから、乗算器211からの
出力データを減算し、減算結果のデータを2次デルタシ
グマ変調回路220の加算器228に出力する。
【0114】2次デルタシグマ変調回路220の量子化
器222からの出力データは、2次微分回路230を介
して加算器240に出力する。ここで、2次微分回路2
30は、遅延回路231と、減算器232と、遅延回路
233と、減算器234とを備えて構成される。遅延回
路231と減算器232とは1次微分回路241を構成
し、遅延回路233と減算器234とは1次微分回路2
42を構成し、2次微分回路230は、2個の1次微分
回路241,242を縦続接続することにより構成され
る。2次デルタシグマ変調回路220の量子化器222
からの出力データは、2次微分回路230の遅延回路2
31及び減算器232に入力される。減算器232は2
次微分回路230の入力データから遅延回路231から
の出力データを減算し、減算結果のデータを次段の遅延
回路233及び減算器234に出力する。減算器234
は、前段の減算器232からの出力データから遅延回路
233からの出力データを減算し、減算結果のデータを
加算器240に出力する。
【0115】さらに、加算器240は、遅延回路209
からの出力データと、2次微分回路230の減算器23
4からの出力データとを加算し、加算結果のデータは制
御された小数部Fのデータとなり、小数部制御回路5e
の全体の回路の出力データとなる。
【0116】以上のように構成された、図14の小数部
制御回路の動作について、以下説明する。2次デルタシ
グマ変調回路200からの出力データY1は、量子化器
202で加わる量子化誤差をQ1とすると、z変換で
は、次式で表される。
【0117】
【数26】Y1=z-1F/L+(1−z-121
【0118】また、2次デルタシグマ変調回路220か
らの出力データY2は、当該2次デルタシグマ変調回路
220への入力データをF2とし、量子化器222で加
わる量子化誤差をQ2とすると、z変換では、次式で表
される。
【0119】
【数27】Y2=z-12/L+(1−z-122 ここで、
【数28】F2=−LQ1であるので、次式を得る。
【0120】
【数29】Y2=−z-11+(1−z-122
【0121】また、2次微分回路230の伝達関数はz
変換で次式で表される。
【0122】
【数30】(1−z-12
【0123】従って、2次微分回路230からの出力デ
ータY3は、z変換で次式で表される。
【0124】
【数31】 Y3 =(1−z-122 =−z-1(1−z-121+(1−z-142
【0125】それ故、加算器240からの出力データY
4は、z変換で次式で表される。
【0126】
【数32】Y4 =z-11+Y3 =−z-2F/L+(1−z-142
【0127】上記式から明らかなように、図14の小数
部制御回路5eは、4次デルタシグマ変調回路として動
作する。
【0128】上述したように、z変換での伝達関数の振
幅|1−z-1|に対する周波数特性は、|2sin(π
f/fs)|で示される。ここで、fsはクロックの周波
数で、基準信号周波数に等しい。従って、図14の4次
デルタシグマ変調回路では量子化誤差Qに|2sin
(πf/fs)|4の周波数特性が乗算されることにな
る。従って、図18のデルタシグマ変調回路の周波数特
性から明らかなように、当該4次デルタシグマ変調回路
における量子化誤差Qに対して乗算される係数は、上述
の2次及び3次デルタシグマ変調回路における量子化誤
差Qに対して乗算される係数に比べて低い周波数領域に
おいて小さくなるので、低い周波数領域での量子化誤差
の抑圧度がさらに大きくなる。
【0129】従って、図14に示す小数部制御回路5e
を図1の小数部制御回路5の代わりに用いた周波数シン
セサイザ装置では、出力信号周波数を基準信号周波数の
1/L間隔で設定でき、かつ、周波数変調によって出力
に発生するスプリアスがさらに大幅に軽減できるという
特有の効果を有する。
【0130】以上の第6の実施形態においては、2次デ
ルタシグマ変調回路200と、2次デルタシグマ変調回
路220と、2次微分回路230とを組み合わせること
により、4次デルタシグマ変調回路を構成している。一
般的には、自然数n次デルタシグマ変調回路と、自然数
m次デルタシグマ変調回路を組み合わせるとき、m次デ
ルタシグマ変調回路の出力段に自然数n次微分回路を設
け、n次デルタシグマ変調回路からの出力データと、自
然数n次微分回路からの出力データとが同期するよう
に、n次デルタシグマ変調回路の出力段に遅延回路を挿
入することにより、全体として(n+m)次デルタシグ
マ変調回路を構成することができる。ここで、m,nは
ともに1以上の自然数である。従って、このように構成
することにより、(n+m)次デルタシグマ変調回路を
構成して、周波数シンセサイザ装置のための小数部制御
回路に用いてもよい。
【0131】第7の実施形態.図15は、本発明に係る
第7の実施形態である周波数シンセサイザ装置の回路構
成を示すブロック図である。この実施形態において、小
数部制御回路5f以外の回路構成は図1に示したものと
同じであるため同一の構成要素には同一の番号を付して
詳細説明を省略する。また、図15に示す小数部制御回
路5fは、図14の2次デルタシグマ変調回路200及
び2次デルタシグマ変調回路220を、図9に示した回
路構成に置き換えたものであり、詳細説明は省略する。
なお、図15におけるすべてのラッチ304,306,
307,324,326,327,310,341,3
43は、入力データを1クロックだけ遅延する遅延回路
に相当する。小数部制御回路5fを構成する各回路は2
進論理回路で構成され、負数は2の補数で表される。ま
た、量子化ステップLは2の累乗で示されるデータであ
る。
【0132】図15において、第7の実施形態に係る小
数部制御回路5fは、2個の2次デルタシグマ変調回路
300,320と、2次微分回路340と、ラッチ31
0と、加算器345とを備えて構成される。ここで、2
次デルタシグマ変調回路300は、2次積分器301
と、フィードバック回路302とを備えて構成され、2
次積分器301は、加算器303及びラッチ304から
なる1次積分器351と、加算器305及びラッチ30
6からなる1次積分器352とを縦続接続することによ
り構成され、フィードバック回路302はラッチ307
と、2倍乗算器308と、減算器309とを備えて構成
される。また、2次デルタシグマ変調回路320は、2
次積分器321と、フィードバック回路322とを備え
て構成され、2次積分器321は、加算器323及びラ
ッチ324からなる1次積分器353と、加算器325
及びラッチ326からなる1次積分器354とを縦続接
続することにより構成され、フィードバック回路322
はラッチ327と、2倍乗算器328と、減算器329
とを備えて構成される。さらに、2次微分回路340
は、減算器342及びラッチ341からなる1次微分回
路355と、減算器344及びラッチ343からなる1
次微分回路356とを縦続接続することにより構成され
る。
【0133】2次デルタシグマ変調回路300は、量子
化ステップLを2の累乗のデータとすることで、量子化
器として、単純に2次積分器301からの出力データの
うちの、量子化ステップL以上のデータを示す上位ビッ
トのみを選択する回路構成を有する。当該選択された上
位ビットのデータはフィードバック回路302に入力さ
れて帰還されるとともに、当該2次デルタシグマ変調回
路300の出力データとなり、ラッチ310を介して加
算器345に出力される。また、フィードバック回路3
02からの出力データを上位ビットとして、小数部Fの
データに結合して、結合されたデータを2次積分器30
1への入力データとするという簡単な回路構成で、図1
4における乗算器207と加算器208と同様の働きを
実現する。同様に、第2の2次デルタシグマ変調回路3
20は、量子化器として、単純に2次積分器321の出
力データのうちの、量子化ステップL以上のデータを示
す上位ビットのみを選択する回路構成を有する。ここ
で、当該選択された上位ビットのデータはフィードバッ
ク回路322に入力されて帰還されるとともに、当該2
次デルタシグマ変調回路320の出力データとなり、2
次微分回路340に入力される。また、フィードバック
回路322からの出力データを上位ビットとして、2次
デルタシグマ変調回路320の入力データ(2次デルタ
シグマ変調回路300の2次積分器301からの出力デ
ータのうちの下位ビット)に結合し、結合されたデータ
を2次積分器321への入力データとするという簡単な
回路構成で、図14における乗算器227と加算器22
8と同様の働きを実現する。
【0134】2次デルタシグマ変調回路300から第2
の2次デルタシグマ変調回路320への接続において
は、2次積分器301のラッチ306からの出力データ
のうち、量子化ステップL未満の下位ビットのデータを
2次積分器321に入力することにより、図14におけ
る乗算器211及び減算器210の働きを実現する。さ
らに、2次微分回路340からの出力データは加算器3
45に入力され、加算器345は、入力される2つのデ
ータを加算して、加算結果のデータを、制御された小数
部Fのデータとして加算器6に出力する。
【0135】以上のように構成された、図15の周波数
シンセサイザ装置によれば、出力信号周波数の設定可能
な間隔が基準信号周波数の2の累乗分の1に限定され、
任意整数分の1には設定できないが、回路構成を大幅に
簡略化できることの意義は大きい。
【0136】なお、図15の回路構成では、クロックを
可変分周器2の出力としているが、基準信号をクロック
としてもよい。また、2次デルタシグマ変調回路300
と2次デルタシグマ変調回路320のクロックの立上が
り又は立下がりのタイミングを互いに異なるタイミング
とすることができる。これは、小数部制御回路5fを構
成する回路が同一のタイミングで動作する場合、瞬時動
作電流がそのタイミングに集中し、大きな電源電圧変動
を発生するという現象を防止する効果を有する。複数の
クロックのうち、単純に1つのクロックを遅延させて異
なるタイミングのクロックを発生する方法の他に、位相
比較器3として、通常の安定状態では可変分周器2の出
力タイミングと基準信号のタイミングが一致しない排他
的論理和型回路の場合、基準信号を第1のクロックとし
て2次デルタシグマ変調回路300を動作させ、可変分
周器2からの出力信号を第2のクロックとして2次デル
タシグマ変調回路320を動作させる方法がある。さら
にとって代わって、ラッチ304とラッチ324とを第
1のクロックを用いて動作させ、それ以外の回路を第2
のクロックで動作させるように構成してもよい。この場
合も、同様の効果を得ることができる。
【0137】さらにまた、ラッチ304、ラッチ30
6、ラッチ324、及びラッチ326の各出力データの
うち、量子化ステップL未満のデータを示すビット数の
データを、順に前段のビット数以下に設定されるように
構成することができる。ここで、分周数のデータの精度
は最初の加算器303及びラッチ304のビット数によ
って決定される。そのため、後に続く加算器及びラッチ
のビット数を小さくしても、精度は変わらない。従っ
て、最下位ビット(LSB)側からビットを切り捨てて
いくことで、切り捨てによる量子化誤差は増加するが、
回路規模を削減することが可能となる。このとき、後の
段ほど削減による影響が少ないため、後の段ほど回路規
模を大きく削減することができる。
【0138】以上の実施形態においては、小数部制御回
路5fは2進論理回路で構成され、2次積分器321の
出力端子における、量子化器の量子化ステップL未満の
データを示すビット長は、2次積分器301の出力端子
における、量子化器の量子化ステップL未満のデータを
示すビット長よりも短くなるように構成している。ここ
で、分周数のデータの精度は最初の2次積分器301の
出力データのビット数によって決定される。そのため、
後に続く2次積分器321の出力データのビット数を小
さくしても、精度は変わらない。従って、最下位ビット
(LSB)側からビットを切り捨てていくことで、切り
捨てによる量子化誤差は増加するが、回路規模を削減す
ることが可能となる。このとき、後の段ほど削減による
影響が少ないため、後の段ほど回路規模を大きく削減す
ることができる。
【0139】第8の実施形態.図16は、本発明に係る
第8の実施形態である無線通信装置の回路構成を示すブ
ロック図である。図16において、本実施形態に係る無
線通信装置は、基準発振器401と、周波数シンセサイ
ザ装置402と、送信回路403と、受信回路404
と、アンテナ共用器405と、アンテナ406とを備え
て構成される。ここで、周波数シンセサイザ装置402
は上述の第1乃至第7の実施形態のうちのいずれか1つ
の周波数シンセサイザ装置である。
【0140】基準発振器401は安定な水晶発振器であ
り、基準信号を発生して周波数シンセサイザ装置402
に供給する。周波数シンセサイザ装置402の出力信号
は送信回路403、受信回路404に局部発振信号とし
て入力される。送信回路403において、無線信号は、
周波数シンセサイザ装置402からの局部発振信号を用
いて、上の周波数帯への周波数変換(アップコンバージ
ョン)され、送信回路403は、入力されるデータ信号
に従って、発生された無線信号を変調し、変調された無
線信号をアンテナ共用器405を介してアンテナ406
から相手先に向けて放射する。一方、アンテナ406に
より受信された無線信号はアンテナ共用器405を介し
て受信回路404に入力され、受信回路404は、入力
された無線信号に対して、周波数シンセサイザ装置40
2からの局部発振信号を用いて、下の周波数帯への周波
数変換(ダウンコンバージョン)を行い、さらに、周波
数変換後の中間周波信号をデータ信号に復調して出力す
る。
【0141】以上のように構成された無線通信装置にお
いて、送信回路403及び受信回路404は上記局部発
振信号の周波数に対応した周波数チャンネルで各無線信
号の送信又は受信を行う。
【0142】周波数シンセサイザ装置402は、基準信
号周波数の1/Lの精度で出力信号周波数を設定できる
ので、送信又は受信の周波数チャンネルの間隔よりも高
い基準周波数を用いることができる。従って、PLL回
路の位相同期ループの応答速度が速く、出力周波数の切
り換え時間を短くできる。また、周波数シンセサイザ装
置402の出力信号に現れるスプリアスを大幅に軽減す
ることができる。
【0143】一般に、デジタル変調方法を用いる移動体
通信システムにおいては、子局が複数の基地局の間を移
動するときに、基地局の信号強度を観測するために通信
チャンネル以外の周波数をモニタする必要があるシステ
ムが多い。そのため、送信と受信の間の短い空き時間を
利用して他の周波数を調べる必要があり、高速な周波数
切り換えが必要となる。本発明による周波数シンセサイ
ザ装置を局部発振信号源とすることで、高性能な無線通
信装置を実現することができる。
【0144】以上の実施形態においては、無線通信装置
について説明しているが、光ファイバケーブルや同軸ケ
ーブルなどの有線通信ケーブルを介して行う有線伝送方
法を用いて通信を行う有線通信装置であってもよい。
【0145】第9の実施形態.図17は、本発明に係る
第9の実施形態である周波数変調装置の回路構成を示す
ブロック図である。図17において、図1及び図15と
同一の構成要素には同一の番号を付して詳細説明は省略
する。図17に示すように、本実施形態の周波数変調装
置は、図1の周波数シンセサイザ装置に比較して、小数
部制御回路5への入力データを、小数部Fのデータと変
調データとを加算器16により加算したデータとしたこ
とを特徴としている。ここで、小数部FのデータはVC
O1からの出力信号の中心周波数を決定するのに対し
て、変調データは出力信号を周波数変調するためのデー
タである。ここで、小数部制御回路5は、第1乃至第7
の実施形態に係る小数部制御回路5乃至5fのうちのい
ずれか1つの小数部制御回路であってもよい。
【0146】以上のように構成された周波数変調装置に
おいては、VCO1からの出力信号は、加算器16に入
力される変調データに従って周波数変調される。
【0147】通常、周波数シンセサイザ装置で周波数変
調を行うには、基準信号又はVCO1の制御端子にアナ
ログの変調信号を加える必要がある。しかしながら、近
年では変調方法はデジタル変調方法が主流となり、変調
データはデジタル回路で作成される。そのため、上述の
ように周波数シンセサイザ装置で変調を行うには、デジ
タルの変調データをD/Aコンバータを用いてアナログ
の変調データに変換し、基準信号又はVCO1の制御端
子に加える必要があった。しかしながら、D/Aコンバ
ータの雑音が加わり、信号の伝送特性が劣化しやすいと
いう問題と、回路規模が増えるという問題があった。
【0148】図17に示すように、本発明に係る実施形
態の周波数シンセサイザ装置を用い、小数部Fのデータ
に変調データを加算して、加算結果のデータを小数部制
御回路5に加えるという方法によれば、デジタルの変調
データをデジタルデータのまま小数部Fのデータに加算
するだけでよい。そのため、D/Aコンバータは不要で
あり回路構成が簡単になり、信号の伝送特性の劣化もほ
とんどない。
【0149】以上の実施形態においては、実施態様及び
変形例について説明したが、本発明はこれらの個々の細
かな形態に限定されるものではない。例えば、以上の実
施形態においては、2次積分器や3次積分器を用いてい
るが、4次以上の積分器を用いてもよい。
【0150】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、P
LL回路を備えた周波数シンセサイザ装置において、入
力される小数部のデータを制御して、制御された小数部
のデータを出力する小数部制御回路と、入力される整数
部のデータと、上記小数部制御回路から出力される制御
された小数部のデータとを加算して、加算結果のデータ
を分周数のデータとして上記PLL回路の可変分周器に
出力する加算手段とを備え、上記小数部制御回路は複数
n次デルタシグマ変調回路であり、上記入力される小数
部のデータを周期的に変化して、これによって、当該周
期の平均データに従って、上記電圧制御発振器の出力信
号の周波数を設定する。
【0151】従って、本発明によれば、高次のデルタシ
グマ変調回路を用いることで、基準周波数よりも細かい
周波数間隔で出力周波数を設定でき、かつ不要なスプリ
アスを大幅に軽減した出力信号を得ることができるとい
う特有の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第1の実施形態である周波数シ
ンセサイザ装置の回路構成を示すブロック図である。
【図2】 図1の2次積分器7の回路構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】 図1の2次積分器7に代わる、変形例の2次
積分器7aの回路構成を示すブロック図である。
【図4】 本発明に係る第2の実施形態である小数部制
御回路5aの回路構成を示すブロック図である。
【図5】 図4の2次積分器7bの回路構成を示すブロ
ック図である。
【図6】 図4の2次積分器7bに代わる、変形例の2
次積分器7cの回路構成を示すブロック図である。
【図7】 図4の2次積分器7bに代わる、変形例の2
次積分器7dの回路構成を示すブロック図である。
【図8】 本発明に係る第3の実施形態である小数部制
御回路5bの回路構成を示すブロック図である。
【図9】 本発明に係る第4の実施形態である小数部制
御回路5cの回路構成を示すブロック図である。
【図10】 本発明に係る第5の実施形態である小数部
制御回路5dの回路構成を示すブロック図である。
【図11】 図10の3次積分器40の回路構成を示す
ブロック図である。
【図12】 図11の3次積分器40に代わる、変形例
の3次積分器40aの回路構成を示すブロック図であ
る。
【図13】 図11の3次積分器40に代わる、変形例
の3次積分器40bの回路構成を示すブロック図であ
る。
【図14】 本発明に係る第6の実施形態である小数部
制御回路5eの回路構成を示すブロック図である。
【図15】 本発明に係る第7の実施形態である周波数
シンセサイザ装置の回路構成を示すブロック図である。
【図16】 本発明に係る第8の実施形態である無線通
信装置の回路構成を示すブロック図である。
【図17】 本発明に係る第9の実施形態である周波数
変調装置の回路構成を示すブロック図である。
【図18】 実施形態に係るデルタシグマ変調回路の周
波数特性を示すスペクトラム図である。
【図19】 従来技術の周波数シンセサイザ装置の回路
構成を示すブロック図である。
【図20】 図19の小数部制御回路80の詳細構成を
示すブロック図である。
【図21】 図19の周波数シンセサイザ装置の動作を
示すタイミングチャートであって、(a)は可変分周器
2に入力される分周数の時間的変化を示すタイミングチ
ャートであり、(b)はVCO1への制御電圧の時間的
変化を示すタイミングチャートである。
【図22】 図19のVCO1からの出力信号の周波数
特性を示すスペクトラム図である。
【図23】 図19のVCO1への制御電圧の周波数特
性を示すスペクトラム図である。
【符号の説明】
1…電圧制御発振器、 2…可変分周器、 3…位相比較器、 4…低域通過フィルタ、 5,5a,5b,5c,5d,5e,5f…小数部制御
回路、 6…加算器、 7,7a,7b,7c,7d,7e,7f…2次積分
器、 8…量子化器、 9,9a…フィードバック回路、 10,11,22,24,32,32a,33…遅延回
路、 12,34…2倍乗算器、 13,35…減算器、 14…乗算器、 15,16,21,23,31…加算器、 30,30a…複合遅延回路、 40,40b…3次積分器、 41…フィードバック回路、 42,43,44…遅延回路、 45,46…3倍乗算器、 47,48…減算器、 51,53,55…加算器、 52,54,56,57,58…遅延回路、 59…2倍乗算器、 60…減算器、 71,79…加算器、 72,73,74,75…遅延回路、 76,77…3倍乗算器、 78…減算器、 101,102,111,112,113…1次積分
器、 114…2次積分器、 200,220…2次デルタシグマ変調回路、 201,221…2次積分器、 202,222…量子化器、 203,223…フィードバック回路、 204,209,224…遅延回路、 205,225…2倍乗算器、 206,210,226…減算器、 207,211,227…乗算器、 208,228…加算器、 230…2次微分回路、 231,233…遅延回路、 232,234…減算器、 240…加算器、 241,242…1次微分回路、 300,320…2次デルタシグマ変調回路、 301,321…2次積分器、 302…フィードバック回路、 303,305,323,325,345…加算器、 304,306,307,310,324,326,3
27…ラッチ、 308,328…2倍乗算器、 309,329…減算器、 340…2次微分回路、 341,343…ラッチ、 342,344…減算器、 345…加算器、 351,352,353,354…1次積分器、 355,356…1次微分回路、 401…基準発振器、 402…周波数シンセサイザ装置、 403…送信回路、 404…受信回路、 405…アンテナ共用器、 406…アンテナ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小杉 裕昭 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 前田 昌克 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 平野 俊介 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力される制御電圧に対応する周波数を
    有する出力信号を発生する電圧制御発振器と、 入力される分周数のデータに従って、上記電圧制御発振
    器からの出力信号を分周して、分周後の信号を出力する
    可変分周器と、 上記可変分周器からの出力信号と、入力される基準信号
    との間の位相を比較し、比較結果を示す信号を発生して
    出力する位相比較器と、 上記位相比較器からの信号を低域通過ろ波して、低域通
    過ろ波後の信号を上記電圧制御発振器に出力する低域通
    過フィルタと、 入力される小数部のデータを制御して、制御された小数
    部のデータを出力する小数部制御回路と、 入力される整数部のデータと、上記小数部制御回路から
    出力される制御された小数部のデータとを加算して、加
    算結果のデータを分周数のデータとして上記可変分周器
    に出力する加算手段とを備えた周波数シンセサイザ装置
    であって、 上記小数部制御回路は、 入力される小数部のデータを複数n次積分して、複数n
    次積分後のデータを出力する複数n次積分器と、 上記複数n次積分器から出力されるデータを所定の量子
    化ステップで量子化し、量子化されたデータを出力する
    量子化器と、 上記量子化器からのデータを上記入力される小数部のデ
    ータとともに上記複数のn次積分器に帰還するフィーバ
    ック回路とを備えて構成された複数n次デルタシグマ変
    調回路であり、 上記小数部制御回路は、上記入力される小数部のデータ
    を周期的に変化して、これによって、当該周期の平均デ
    ータに従って、上記電圧制御発振器の出力信号の周波数
    を設定することを特徴とする周波数シンセサイザ装置。
  2. 【請求項2】 上記量子化器は、上記複数n次積分器か
    ら出力されるデータを所定の量子化ステップで除算した
    商の整数部のデータを生成して上記制御された小数部の
    データとして出力し、 上記周波数シンセサイザ装置は、 上記フィードバック回路から出力されるデータと、上記
    量子化ステップとを乗算し、乗算結果のデータを出力す
    る第1の乗算器と、 上記第1の乗算器から出力されるデータと、入力される
    小数部のデータとを加算し、加算結果のデータを上記複
    数n次積分器に出力する第1の加算器とをさらに備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の周波数シンセサイザ装
    置。
  3. 【請求項3】 上記小数部制御回路は2進論理回路で構
    成され、かつ負数を2の補数で示す回路であり、 上記量子化ステップは2の累乗で表され、 上記量子化器は上記量子化されたデータのうち、上記量
    子化ステップ以上のデータを示す上位ビットのデータを
    出力し、 上記複数n次積分器は、上記フィーバック回路からの出
    力データを上位ビットのデータとし、かつ上記入力され
    た小数部のデータを下位ビットのデータとして結合して
    入力することを特徴とする請求項1又は2記載の周波数
    シンセサイザ装置。
  4. 【請求項4】 上記基準信号又は上記可変分周器からの
    出力信号をクロックとして用い、1クロックの遅延をz
    -1で示すz変換において、 上記複数n次積分器の伝達関数はz変換で1/(1−z
    -1nで表され、 上記フィードバック回路の伝達関数はz変換で(1−z
    -1n−1で表されたことを特徴とする請求項1乃至3
    のうちのいずれか1つに記載の周波数シンセサイザ装
    置。
  5. 【請求項5】 上記複数n次積分器は、縦続接続された
    複数n個の1次積分器を備え、 上記各1次積分器は、第2の加算器と、1クロック遅延
    回路とを備え、 上記第2の加算器は、上記各1次積分器に入力されるデ
    ータと、上記1クロック遅延回路からの出力データとを
    加算し、加算結果のデータを次段の1次積分器の入力デ
    ータとして出力し、 上記1クロック遅延回路は、上記第2の加算器からの出
    力データを1クロックだけ遅延させ、遅延後のデータを
    上記第2の加算器に出力することを特徴とする請求項1
    乃至4のうちのいずれか1つに記載の周波数シンセサイ
    ザ装置。
  6. 【請求項6】 上記複数n次積分器は、第2の加算器
    と、1クロックの遅延をz-1で示すz変換において、1
    −(1−z-1nで表される伝達関数を有する複合遅延
    回路とを備え、 上記第2の加算器は、上記複数n次積分器に入力される
    データと、上記複合遅延回路からの出力データとを加算
    し、加算結果のデータを上記複合遅延回路に出力すると
    ともに、上記複数n次積分器からの出力データとして出
    力することを特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれ
    か1つに記載の周波数シンセサイザ装置。
  7. 【請求項7】 基準信号又は可変分周器からの出力信号
    をクロックとして用い、1クロックの遅延をz-1で示す
    z変換において、 上記複数n次積分器の伝達関数はz変換でz-1/(1−
    -1nで表され、 上記フィードバック回路の伝達関数はz変換で((1−
    -1n−1)/z-1で表されたことを特徴とする請求
    項1乃至3のうちのいずれか1つに記載の周波数シンセ
    サイザ装置。
  8. 【請求項8】 上記複数n次積分器は、縦続接続された
    複数n個の1次積分器を備え、 上記各1次積分器は、第2の加算器と、1クロック遅延
    回路とを備え、 上記第2の加算器は、上記各1次積分器に入力されるデ
    ータと、上記1クロック遅延回路からの出力データとを
    加算し、加算結果のデータを出力し、 上記1クロック遅延回路は、上記第2の加算器からの出
    力データを1クロックだけ遅延させ、遅延後のデータを
    出力し、 上記n個の1次積分器のうちのいずれか1つは、当該1
    次積分器の1クロック遅延回路からの出力データを次段
    の1次積分器に出力する一方、他の1次積分器は、当該
    第2の加算器からの出力データを次段の1次積分器に出
    力することを特徴とする請求項1、2,3又は7記載の
    周波数シンセサイザ装置。
  9. 【請求項9】 上記複数n個の1次積分器のうち、初段
    の1次積分器の1クロック遅延回路は第1のクロックで
    動作し、2段目以降の少なくとも1つの1次積分器の1
    クロック遅延回路は第2のクロックで動作し、上記第1
    のクロックと上記第2のクロックの周期は実質的に等し
    く、立ち上がり又は立下りのタイミングは実質的に異な
    ることを特徴とする請求項8記載の周波数シンセサイザ
    装置。
  10. 【請求項10】 上記縦続接続された各1次積分器は2
    進論理回路で構成され、2段目以降の少なくとも1つの
    1次積分器のビット長は初段の1次積分器のビット長よ
    りも小さくなるように構成されたことを特徴とする請求
    項5、8又は9記載の周波数シンセサイザ装置。
  11. 【請求項11】 上記複数n次積分器は、第2の加算器
    と、1クロック遅延回路と、1クロックの遅延をz-1
    示すz変換において、(1−(1−z-1n)/z-1
    表される伝達関数を有する複合遅延回路とを備え、 上記第2の加算器は、上記複数n次積分器に入力される
    データと、上記複合遅延回路からの出力データとを加算
    し、加算結果のデータを上記1クロック遅延回路を介し
    て上記複合遅延回路に出力するとともに、上記1クロッ
    ク遅延回路からの出力データを上記複数n次積分器から
    の出力データとして出力することを特徴とする請求項
    1、2、3又は7記載の周波数シンセサイザ装置。
  12. 【請求項12】 上記小数部制御回路は、第1のデルタ
    シグマ変調回路と、第2のデルタシグマ変調回路と、1
    クロック遅延をz-1で示すz変換において、(1−
    -1nで表される伝達関数を有する自然数n次微分回
    路とを備え、 上記第1のデルタシグマ変調回路は、自然数n次積分器
    である第1の積分器と、第1の量子化器と、第1のフィ
    ードバック回路とを備え、 上記第2のデルタシグマ変調回路は、自然数m次積分器
    である第2の積分器と、第2の量子化器と、第2のフィ
    ードバック回路とを備え、 上記第2のデルタシグマ変調回路の第2の量子化器から
    の出力データは上記自然数n次微分回路に入力され、 上記小数部制御回路はさらに、 上記第1の量子化器からの出力データと、所定の量子化
    ステップとを乗算し、乗算結果のデータを出力する第2
    の乗算器と、 上記第1の積分器からの出力データから、上記第2の乗
    算器からの出力データを減算し、減算結果のデータを上
    記第2のデルタシグマ変調回路に出力する第1の減算器
    と、 上記第1のデルタシグマ変調回路の第1の量子化器から
    の出力データを、上記自然数n次微分回路からの出力デ
    ータのタイミングと同期するように遅延させる遅延手段
    と、 上記遅延手段により遅延された出力データと、上記自然
    数n次微分回路からの出力データとを加算して、加算結
    果のデータを当該小数部制御回路からの出力データとし
    て出力する別の加算手段とを備え、 上記小数部制御回路は複数(n+m)次のデルタシグマ
    変調回路として動作することを特徴とする請求項2乃至
    11のうちのいずれか1つに記載の周波数シンセサイザ
    装置。
  13. 【請求項13】 上記第1のデルタシグマ変調回路は第
    1のクロックで動作し、上記第2のデルタシグマ変調回
    路は第2のクロックで動作し、上記第1のクロックと上
    記第2のクロックの周期は実質的に等しく、立ち上がり
    又は立下りのタイミングは実質的に異なることを特徴と
    する請求項12記載の周波数シンセサイザ装置。
  14. 【請求項14】 上記第1のクロックは基準信号又は可
    変分周器の出力の一方から生成され、上記第2のクロッ
    クは他方から生成されたことを特徴とする請求項9又は
    13記載の周波数シンセサイザ装置。
  15. 【請求項15】 上記小数部制御回路は2進論理回路で
    構成され、上記第2の積分器の出力データにおいて上記
    第2の量子化器の量子化ステップ未満のデータを示すビ
    ット長は、上記第1の積分器の出力データにおいて上記
    第1の量子化器の量子化ステップ未満のデータを示すビ
    ット長よりも短くなるように構成されたことを特徴とす
    る請求項12乃至14のいずれか1つに記載の周波数シ
    ンセサイザ装置。
  16. 【請求項16】 上記縦続接続された複数n個の1次積
    分器の各1クロック遅延回路の出力データのうち、量子
    化ステップ未満のデータを示すビット数のデータを、順
    に前段のビット数以下に設定されるように構成したこと
    を特徴とする請求項5又は8記載の周波数シンセサイザ
    装置。
  17. 【請求項17】 請求項1乃至16のうちのいずれか1
    つに記載の周波数シンセサイザ装置と、送信回路と、受
    信回路とを備えた通信装置であって、 上記周波数シンセサイザ装置の出力信号である上記電圧
    制御発振器の出力信号は上記送信回路及び上記受信回路
    に局部発振信号として供給され、 上記送信回路は上記局部発振信号の周波数に対応した周
    波数チャンネルで無線信号の送信を行い、 上記受信回路は上記局部発振信号の周波数に対応した別
    の周波数チャンネルで別の無線信号の受信を行うことを
    特徴とする通信装置。
  18. 【請求項18】 請求項1乃至16のうちのいずれか1
    つに記載の周波数シンセサイザ装置と、 上記入力された小数部のデータと、入力される変調デー
    タとを加算し、加算結果のデータを上記小数部制御回路
    に出力する第3の加算器とを備え、 これによって、上記周波数シンセサイザ装置の電圧制御
    発振器からの出力信号を、上記変調データに従って周波
    数変調することを特徴とする周波数変調装置。
  19. 【請求項19】 請求項1乃至16のうちのいずれか1
    つに記載の周波数シンセサイザ装置を用いた周波数変調
    方法であって、 上記入力された小数部のデータと、入力される変調デー
    タとを加算し、加算結果のデータを上記小数部制御回路
    に出力するステップを含み、 これによって、上記周波数シンセサイザ装置の電圧制御
    発振器からの出力信号を、上記変調データに従って周波
    数変調することを特徴とする周波数変調方法。
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