JP2001237212A - 電子線処理方法および電子線処理装置 - Google Patents

電子線処理方法および電子線処理装置

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JP2001237212A
JP2001237212A JP2000043777A JP2000043777A JP2001237212A JP 2001237212 A JP2001237212 A JP 2001237212A JP 2000043777 A JP2000043777 A JP 2000043777A JP 2000043777 A JP2000043777 A JP 2000043777A JP 2001237212 A JP2001237212 A JP 2001237212A
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ozone
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hydrogen
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Tsukasa Hayashi
司 林
Takashi Suzuki
隆 鈴木
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Nissin High Voltage Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体ウエハ−プロセスの工程であるアッシ
ング、洗浄、平坦化を電子線照射装置によって行うこ
と。装置を統合して単純化すること。 【解決手段】 大気中の回転装置上においた基板に薬液
を供給しながら回転させ、電子線を照射してオゾン或い
は水素プラズマ、酸素プラズマ又はハロゲンプラズマを
発生させて基板処理をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レジスト除去装
置、半導体基板洗浄装置、液晶用ガラス基板洗浄装置、
半導体基板平坦化装置などへ電子線照射装置を応用した
装置及び方法に関する。初めに基板洗浄装置を電子線照
射装置によって構成する、あるいはレジスト除去(アッ
シング)装置を電子線照射装置によって構成する、叉は
基板平坦化装置を電子線照射装置によって構成するとい
うこと、あるいは、これら3つの機能を一つの電子線照
射装置によって共通に行うようにした装置を提供する。
だから本発明は装置についていえば、
【0002】1.電子線照射装置を使ったレジスト除去
(アッシング)装置 2.電子線照射装置を使った基板洗浄装置 3.電子線照射装置を使った基板平坦化装置 4.電子線照射装置を使った洗浄、アッシング、平坦化
装置 の4つの発明を含むことになる。方法についても同様で
あるが重複になるから方法については列挙しない。
【0003】
【従来の技術】二つの方面からの従来技術を考える必要
がある。電子線照射装置ということと半導体プロセスと
いう全く異なる技術についての従来技術である。まず電
子線照射装置であるが、これは真空中でフィラメントか
ら熱電子を発生させ加速して走査し、或いは走査せず、
照射窓の窓箔を通して電子線を大気中に出し、被処理物
に当てる。高分子架橋によって電線被覆の強化を行った
りプラスチックシートの硬化、塗膜硬化などの様々の処
理を行う。被処理物は厚い金属のシールドで囲まれた空
間を搬送コンベヤによって入口から出口へと送られる。
電子線エネルギーが強い場合は特に強いX線が発生す
る。有害な放射線であるからX線が外部に出ないように
遮蔽構造に工夫がなされる。雰囲気に酸素が含まれる場
合は電子線やX線がオゾンを発生する。オゾンは有害で
あるからガス排気は重要である。オゾンが作業環境に漏
れないように注意する必要がある。オゾンが好ましくな
いので雰囲気を窒素ガスにしたりArなど希ガスにする
こともある。被処理物は乾燥有形固体である。濡れてい
る試料に電子線照射をするような装置は未だ存在しな
い。以上が電子線照射装置の現況である。半導体デバイ
スの製造工程において、アッシング、基板洗浄、平坦化
処理はそれぞれ重要な工程である。Siウエハ−の上に
ウエハ−プロセスによってデバイスを作製する際フォト
リソグラフィの技術が用いられる。ウエハ−、金属膜、
半導体膜、誘電体膜などの一部をレジストによって被覆
(マスク)して残りの露呈部分をエッチングしたり、残
りの露呈部分に半導体、誘電体、金属を選択的に成長さ
せたりするものである。そのような処理をした後はレジ
ストを除去する必要がある。
【0004】レジストは有機物であるから燃焼させて除
去する。それがアッシングである。アッシングの後にも
レジストの一部が幾分残存しているので基板表面を洗浄
する。洗浄はSi基板の場合に自然にできる表面の自然
酸化膜を除去するという目的もある。ウエハ−プロセス
を重ねるとウエハ−の表面が凹凸を帯びるようになりフ
ォトリソグラフィの精度も悪くなる。それで表面を平坦
にする必要がある。これが平坦化処理である。これらの
従来技術について述べる。
【0005】1.アッシング(灰化処理) 二つの方法が知られている。一つはRFプラズマ装置、
マイクロ波プラズマ装置に基板を置いて酸素ガスを導入
し、RF電力或いはマイクロ波によって酸素プラズマを
生成し酸素プラズマによってレジストを酸化し二酸化炭
素と水(CO+HO)として除去するものである。
レジストは有機物であるから酸素プラズマによって燃焼
する。生成物のCO、HOはガスであるから容易に
排除される。ヒ−タによって基板を加熱するようにした
ものもある。基板加熱によってレジスト灰化処理は促進
される。
【0006】もう一つはUVランプ(紫外線ランプ)と
オゾンを利用する方法である。UVランプを備えた反応
室に基板(Si、ガラス)を置いて、酸素ガスを導入し
つつUVランプで基板を照射する。酸素がUVランプに
よってオゾンを発生する。オゾンが有機物であるレジス
トと酸化反応して、レジストを二酸化炭素と水に変え
る。さらに最終的にオゾン水と水素水で処理することも
ある。
【0007】2.洗浄 基板洗浄というのは、半導体ウエハ−(基板)の洗浄、
液晶用ガラス基板の洗浄などを意味する。Si基板の場
合は表面酸化膜を除去するという事もある。また、レジ
スト残渣をより完全に除くという目的もある。Siウエ
ハ−の場合は、複数枚のSiウエハ−をキャリヤに入
れ、過酸化水素水とアンモニア水(H +NH
H+HO)を含む洗浄水槽につけて洗浄する。表面酸
化膜や汚れなどが除去される。液晶用ガラス基板の場合
も同様の洗浄液に漬けて表面の汚れを除くようになって
いる。さらに基板をHCl+H水溶液で処理する
ということもある。化学的な反応によって基板表面の汚
れやレジストの残渣を排除できる。
【0008】3.平坦化 平坦化というのはウエハ−プロセスを重ねて凹凸が生じ
た基板を平坦にすることである。これも重要な工程であ
る。従来は基板を定盤に取り付け、化学薬品と砥粒を含
む砥液を供給しながら回転する砥石で研磨していた。C
MP(ChemicalMechanical Polishing)という。砥粒は
物理的な研磨をするが、薬品によって化学反応を引き起
こし表面を削る作用がある。機械的な摩擦による研磨と
化学薬品による化学反応を併用している砥石で削るので
ウエハ−の表面が平坦になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】1.[洗浄の問題]半
導体基板、液晶用ガラス基板の洗浄の場合、過酸化水素
水の混合液、オゾン水、水素水などの薬品の水槽に基板
を漬けて反応させる。これらの薬品は処理時間経過とと
もに濃度が減少してゆく。時間的に濃度が変動するから
高濃度の薬液の維持が困難である。処理を行う場所での
薬品濃度の安定性にも問題がある。薬品濃度が常に一定
するような方法が望まれる。
【0010】2.[アッシングの問題]半導体基板、液
晶用ガラス基板などのレジスト除去の場合、酸素プラズ
マを発生する装置を用いている。この装置によって酸素
ラジカルや酸素イオンを発生させレジストに当て二酸化
酸素などを生成する化学反応を促進してレジスト除去を
行っている。
【0011】レジストだけでなく、活性な酸素ラジカル
や酸素イオンが基板面やデバイス面にも当たる。酸素ラ
ジカルや酸素イオンの基板への衝突により被処理物であ
る半導体基板、ガラス基板に作製されているデバイスに
ダメージを与える。レジスト残渣以外にダメージを与え
ないような装置が望ましい。
【0012】またレジストが前工程の処理中に有機物系
物質以外の化合物を形成した場合、酸化処理だけでは除
去できない。だから、非有機物が処理後残渣として残
り、別の装置で残渣処理を行う必要があった。
【0013】3.[平坦化の問題] 半導体基板、液晶
用ガラス基板の平坦化の場合、砥粒と薬液を供給しなが
ら回転砥石で研磨している。機械的な研磨であるから基
板に形成されているデバイスに損傷を与える可能性があ
る。研磨に使用する砥粒が乾燥し、これがウエハ−や装
置を汚す。砥粒による発塵がデバイスを汚染しデバイス
歩留まりを低下させる。砥粒による機械的研磨に頼らな
い平坦化方法が望まれる。
【0014】
【課題を解決するための手段】大気圧において、半導体
基板、ガラス基板の表面に液体を供給しながら電子線を
照射して電子線によってオゾン又は酸素プラズマ、水素
プラズマ或いはハロゲンプラズマを発生させ液体とオゾ
ン或いは酸素、水素、ハロゲンプラズマによって基板洗
浄、アッシング、平坦化処理を行う。これが本発明の特
徴である。電子線照射という点は共通であるから3つの
処理を一つの電子線照射装置によって行う事ができる。
液体の種類は処理の目的と被処理物によって異なる。純
水の場合もあるし反応性のある薬液の場合もある。いず
れの場合も電子線照射によってオゾンが発生するので、
これによって反応を促進させる。あるいは、電子線が水
素、酸素、ハロゲンを水素ラジカル、酸素ラジカル、ハ
ロゲンラジカルに変えて所望の反応を起こさせるという
こともある。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、アッシング、洗浄、平
坦化の3つの異なる工程に対して共通の電子線照射装置
を使う。装置の概略を図1によって説明する。円筒形の
スピンカップ1は円盤状のターンテーブル2を収容した
容器である。ターンテーブル2は回転軸3によって支え
られる。回転軸3は適当な回転速度で回転する。ターン
テーブル2の上に被処理物であるSiウエハ−、ガラス
基板などの基板4が戴置される。薬液ノズル5がターン
テーブル2の中心まで延びている。或いは、ターンテー
ブルの周縁部にあってターンテーブルの中央に薬液を吐
出できるようになっている。薬液ノズル5は、処理目的
によってさまざまの薬液をターンテーブル2の中心へ導
入することができる。スピンカップ1の底部には排気口
6と排水口7がある。スピンカップ1の上部には小型の
電子線照射装置8(EB源)が設けられる。
【0016】EB源8は電子線発生フィラメント21、
フィラメント電源、加速電極、加速電源、照射窓などよ
りなる。真空中でフィラメントが熱電子を発生し、これ
を加速して照射窓の窓箔20を通して電子線が外部(大
気圧)に出るようになっている。これまで電子線照射装
置は大型で独立の装置として作製され使用されていた。
電子線が被処理物に当たるとX線が出る。雰囲気が空気
だと電子線やX線のためにオゾンが発生する。オゾンは
有害なので窒素雰囲気、アルゴン雰囲気にしたりする。
また、オゾンを強制排気して除いている。ここでは小型
の電子線照射装置であってスピンカップの上部に付随し
たものとする。このような小型の電子線照射装置自体新
規である。一般の電子線照射装置は数MeV〜100k
eVの加速エネルギーを持つ太い強力な電子ビームを発
生する。
【0017】走査型、非走査型の二つの類型がある。走
査型の場合は500keV〜5MeVの大電圧の電子線
を発生し左右に走査する。非走査型の場合は100ke
V〜500keV程度の低いエネルギーで大きい直径の
電子線ビームを発生する。真空と大気を仕切るものが照
射窓の窓箔20である。窓箔20はTi箔、Al箔など
が使われる。本発明の場合はもっと加速エネルギーが低
くて10keV〜100keV程度のごく低いエネルギ
ーの電子線を用いる。したがって加速電源、加速電極も
小型でよくて全体として小型となる。スピンカップの上
部に取り付けられるような小型のものを用いることがで
きる。
【0018】薬液ノズル5から薬液、水溶液、水などが
供給され、雰囲気は空気、酸素ガス、水素ガス、ハロゲ
ンガスなどの場合がある。何れの場合も電子線によって
オゾン或いは酸素、水素、ハロゲンのプラズマが発生す
る。これまでの電子線照射装置ではオゾンは邪魔で有害
であって除害装置を通して排気していたが、本発明はそ
うでない。反対に発生するオゾン或いは酸素、水素、ハ
ロゲンのプラズマを有効に利用する。オゾン或いは酸
素、水素、ハロゲンのプラズマは次々とふんだんに発生
する。これを有効利用するというのは本発明の顕著な利
点となる。
【0019】
【実施例】[1.電子線照射によるアッシング装置]ア
ッシングというのはマスクの役割を終えたレジストを灰
化して除去することである。従来はプラズマ発生装置で
酸素プラズマを発生させるか、UVランプでオゾンを発
生させることによっていた。本発明は電子線照射装置を
用いる。図2は本発明をアッシングに適用したときのス
ピンカップ1の中の基板4の表面の拡大図である。基板
4の上面にはところどころレジスト9が付いている。こ
れは前工程のエッチング工程でマスクとなった部分であ
る。レジストの存在しない部分はエッチングによって深
くえぐられ凹部(穴)10となっている。基板はスピン
しているので液体は基板4の表面に均一に広がる。レジ
スト頂部は薬液に薄く覆われる。基板の凹部10には薬
液11が満ちている。雰囲気は酸素あるいは空気とす
る。薬液11は純水またはレジスト剥離液とする。
【0020】スピンカップ1の上方に設けられるEB源
(電子線照射装置)8で電子線12が発生し窓箔20を
透過する。電子線12は広い面積を持つフィラメント2
1から出るのでビーム面積が広い。基板4の全体に一様
密度の電子ビ−ムが照射される。電子ビ−ムがレジスト
に当たり有機物分解反応を引き起こす。それは直接的な
効果であるが、もっと有効な作用がある。電子線によっ
て酸素はオゾンになる。これは有害無益として排除され
ていたのであるが、本発明ではオゾンによる旺盛な有機
物酸化作用を利用する。
【0021】オゾン水などと同じ作用であるが、本発明
の場合はオゾンが電子線から作られるから濃度が希薄に
なってゆかない。常に新しいオゾンを供給できる。薬液
(純水、レジスト剥離液)は凹部を満たし電子線は薬液
によって減速・吸収されるから電子の加速エネルギーや
液厚によってはウエハ−の内部の凹部10の底までには
到達できない。電子線による作用から凹部は守られる。
そのような選択性をもたらすので薬液をウエハ−表面に
散布しウエハ−(基板)をスピンするのである。スピン
回転数によって液厚を適宜のものに設定する事ができ
る。
【0022】レジストはオゾンの作用で酸化され、電子
線によって酸化反応を促進し、レジスト剥離液の化学作
用もあって基板表面から剥離する。レジスト9は薬液と
ともに排水口7から排除される。雰囲気ガスオゾンは排
気口6から排出される。収支バランスによってオゾン濃
度を時間的に一定に保持できる。
【0023】[2.電子線照射による洗浄装置]図3は
本発明の電子線照射洗浄装置の基板断面図である。ウエ
ハ−(基板)4にはエッチングによる凹部(穴)10が
ある。ウエハ−表面に薬液13を吹き付けている。ウエ
ハ−はスピナーによって回転しているから液面は一様な
厚みを保持する。液体(薬液)は対象物によって、純
水、水素水、エッチング液、剥離液などを使い分ける。
ここではレジスト残渣14や異物15(パーティクル)
を問題にする。薬液は凹部10には深く入り込むので電
子線を減速・吸収できる。薬液、純水により電子線が減
衰して凹部には作用しない。凹部はデバイスの一部で重
要であるから電子線衝突から保護されるというのは好都
合である。
【0024】レジスト残渣14は表面に出ているから電
子線の照射を強く受ける。またオゾンの作用も受ける。
酸化されてレジスト残渣が分解し(CO)排除され
る。異物が金属粉の場合は雰囲気を水素とするか、水素
水を薬液に混合しておく。水素に電子線があたると水素
ラジカルを形成する。これは励起中性水素分子、励起中
性水素原子、励起水素分子イオンなどを含む。基底状態
の水素でないから反応性が強い。水素ラジカルによって
表面に付着していた金属異物が除かれる。無機物、金属
の場合はオゾンによる酸化作用か、水素ラジカルによる
還元作用によって溶解し、液体とともに排出されるよう
になる。
【0025】Si基板の自然酸化膜をとりたいという場
合は水素を電子線で励起し水素ラジカルとする方法が有
効である。このように基板洗浄にも電子線照射装置を用
いることができる。純水や薬剤の上から電子線を当てる
から凹部が保護される。また、濡れているからチャージ
アップが起こらない。導電性がよいので電流が基板に流
れて放電されチャージアップが発生しない。だから、半
導体デバイスがチャージアップで破壊されるということ
もない。薬剤の役割はチャージアップ防止ということも
ある。
【0026】[3.電子線照射による平坦化装置]図4
は本発明の電子線照射平坦化装置の基板断面図である。
ウエハ−(基板)4にはエッチングによる凹部(穴)1
0がある。ウエハ−表面には突出した何らかの構造物質
16がある。構造物質16はSiO、SiN、Al
N、Al配線、銅電極などさまざまの場合がある。ウエ
ハ−の中心に薬液17を吹き付けている。この場合、薬
液17はケミカルエッチング液である。ウエハ−はスピ
ナーによって回転しているから液面は一様な厚みを保持
する。ケミカルエッチング液といっても対象によって使
い分ける。構造物質16を腐食する作用のある薬液17
が選ばれる。薬液17は凹部10には深く入り込むので
電子線を減速・吸収できる。薬液により電子線が減衰し
て凹部には作用しない。凹部はデバイスの一部で重要で
あるから電子線衝突から保護されるというのは好都合で
ある。その点はこれまでの例と同じである。
【0027】構造物質16は突出しており電子線を直接
に浴びる。電子線の作用を強く受ける。薬剤による腐食
作用も受ける。水を含む場合はオゾンを生ずる。雰囲気
からもオゾンを発生する。オゾンと薬液の化学作用によ
って構造物質16が除かれる。高い部分が除かれると次
に高い部分が露呈して電子線作用を受けるようになる。
高い部分から除去される。だから凹凸ある基板表面が平
坦になってゆく。金属や酸化物を多く含む場合はオゾン
よりも水素水の方が適するから雰囲気を水素とするか水
素を高濃度に含む水素水を薬液に含ませる。水素に電子
線が当たると水素ラジカルを発生させる。水素ラジカル
は還元作用に富む。これによって酸化物や金属異物を除
くことができる。ケミカルエッチング溶液はスピン回転
によって平坦面を維持できるから基板面はやがて平坦に
なる。物理的な押圧力や摩擦力が働かないからデバイス
にダメージを与えない。これは優れた平坦化技術であ
る。
【0028】凹凸ある多結晶シリコンの平坦化の場合は
フッ素系薬液、例えばフッ酸水溶液を用いる。これを多
結晶シリコンの表面に供給しながら電子線照射を行う。
シリコンはフッ酸水溶液には溶けない。しかし、シリコ
ンの酸化物であるSiOはフッ酸に溶ける。電子線照
射によってオゾンが生成する。電子線照射とオゾンによ
って多結晶Siの表面が酸化される。酸化された部分は
SiOとなる。SiOはフッ酸に溶けるから瞬時に
溶解される。溶解されると液体になるから流れさる。こ
のようにSiは上部から電子線照射とオゾン酸化によっ
てSiOに変わり、SiOがフッ酸に溶解除去され
てゆく。スピンされた液体は同一水準面を保持するから
多結晶Siの高い部分から除かれてゆく。だから平坦化
してゆくのである。このような反応も電子線照射がオゾ
ンを作り、これと電子線照射作用によりSiを酸化する
から反応が進んでゆく。単に酸素があるだけでは酸化は
遅くて平坦化できない。
【0029】
【発明の効果】平坦化の場合、砥粒を使用しなくてよ
い。乾燥砥粒による発塵の問題がなくなる。発塵による
汚染から免れる。圧力を掛けた機械的研磨をしないから
デバイスのダメージの問題が少ない。機械歪が入る余地
がない。これも優れた長所である。
【0030】レジストをアッシングする場合、ウエハ−
の凹部の面は薬液などによって保護されているから電子
線が通らず凹部ではオゾンが発生しない。レジストなど
の表面に突出している部分はオゾンに接触しやすく、オ
ゾンによって反応しガスになって排除される。これに反
し凹部の基板面などは溶液によって保護されウエハ−表
面の凹部がダメージを受けない。凹部はデバイスの作製
された部分であるから電子線から保護されるのは好都合
である。
【0031】基板に常に水や薬液を注ぎかけているから
電子線を照射してもチャージアップがおこらない。絶縁
体基板(ガラス基板)や半絶縁体基板に電子線を当てる
とチャージアップがおこり高電圧のためデバイスが破壊
されることもあるが、本発明の場合基板は常に濡れてお
りチャージアップは起こらず高電圧によるデバイス損傷
ということはない。水や薬液は、凹部保護、チャージア
ップ防止、オゾンの素、水素ラジカルの素といういくつ
もの役割や意味がある。
【0032】以上に説明したものは、アッシング装置、
洗浄装置、平坦化装置として単体のものを述べている。
しかし考えてみれば同じ構造なのであるから、基板プロ
セスにおいて連続して同じ装置を使って、アッシング、
洗浄、平坦化の三工程をこなすことができる。装置自体
の数を減らす事も可能である。
【0033】ただし、このような用途に使えるのは電子
線エネルギーがこれまでの装置よりもさらに低いという
ことが条件になる。汚染をとったりレジストを取り除く
のだから基板表面だけに作用する程度でよい。むしろ基
板内部までに入り込んではいけない。基板表面にもデバ
イス面にも作用しない方がよい。デバイス面を保護する
のは純水、薬液など液体である。だから10keV〜5
0keVあるいは5keVとかいうような例のない低エ
ネルギーの電子線を発生させることも必要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子線照射装置を用いた基板処理装置
の概略断面図。
【図2】本発明の装置によって基板上に付着しているレ
ジストをアッシングする場合の基板の断面図。
【図3】本発明の装置によって基板上に付着しているレ
ジスト残渣、異物を除くための洗浄をする場合の基板の
断面図。
【図4】本発明の装置によって基板上に凹凸をもたらし
ている部材を除去し平坦化する場合の基板の断面図。
【符号の説明】
1スピンカップ 2ターンテーブル 3回転軸 4基板 5薬液ノズル 6排気口 7排水口 8電子線照射装置(EB源) 9レジスト 10穴 11薬液 12電子線 13薬液 14レジスト残渣 15異物 16構造物質 17薬液 20窓箔 21フィラメント

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大気中の回転装置上においた基板に薬液
    を供給しながら回転させ電子線を照射してオゾン或いは
    酸素、水素、ハロゲンのプラズマを発生させて基板処理
    をさせる事を特徴とする電子線処理方法。
  2. 【請求項2】 大気中に設けた回転装置と、回転装置上
    においた基板に薬液を供給する薬液供給装置と、基板上
    に設けられた電子線照射装置よりなり、基板を回転させ
    ながら電子線を照射してオゾン或いは酸素、水素、ハロ
    ゲンのプラズマを発生させて基板処理をさせる事を特徴
    とする電子線処理装置。
  3. 【請求項3】 レジストのアッシング装置であることを
    特徴とする請求項2に記載の電子線処理装置。
  4. 【請求項4】 基板洗浄装置であることを特徴とする請
    求項2に記載の電子線処理装置。
  5. 【請求項5】 基板平坦化装置であることを特徴とする
    請求項2に記載の電子線処理装置。
  6. 【請求項6】 一つの装置が、レジストのアッシング装
    置、基板洗浄装置、基板平坦化装置として共通に使用で
    きる装置であることを特徴とする請求項2に記載の電子
    線処理装置。
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