JP2001237054A - ヒータ - Google Patents
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Abstract
材料の特性の劣化を少なくし、シーズヒータ等の寿命を
長くすること。 【解決手段】 シーズヒータ1において、ニッケルを含
有する金属製の発熱体2と発熱体2を密閉するニッケル
を含有する金属製のパイプ3、第1の鉛ガラス5および
第2の鉛ガラス6との間に酸化物からなる電気絶縁材料
4が充填されている。発熱体2の第1のリード線7が第
1の鉛ガラス5を貫通し、発熱体2の第2のリード線8
が第2の鉛ガラス6を貫通している。発熱体2の表面に
酸化膜が形成され、パイプ3の表面に酸化膜が形成され
ている。
Description
ートリッジヒータ等に関し、特に、従来よりシーズヒー
タ、カートリッジヒータ等の寿命を延ばす技術に関する
ものである。
ータが使用されている。これらのヒータは、金属線状の
発熱体と、この発熱体を密閉するカバーと、前記発熱体
とカバーとの間に充填された電気絶縁材料を備えてい
る。前記カバーは金属製の部分と前記発熱体のリード線
が貫通する電気絶縁体の部分とからなる。そして、この
リード線により前記発熱体に通電することにより、前記
発熱体のジュール熱が発生する。
発熱体およびカバーのうち金属製の部分の組成の一部に
使用されているので、前記発熱体およびカバーのうち金
属製の部分が850℃以上の高温で長時間使用されてい
る間に、前記発熱体およびカバーのうち金属製の部分か
らニッケルの蒸気が発生する。また、前記電気絶縁材料
はマグネシア(酸化マグネシウム)等の酸化物であるの
で、このニッケルの蒸気が前記電気絶縁材料としての酸
化物の酸素を奪うことになる。このため、酸素を奪われ
た前記電気絶縁材料の耐電圧特性および絶縁抵抗が劣化
する。
ータの使用時に、前記発熱体から前記電気絶縁材料を通
って前記カバーの金属製の部分に異常に大きな漏洩電流
が流れる場合には、前記発熱体が局部的に大きなジュー
ル熱を発生することにより局部的に異常に高い温度とな
って、断線するおそれがあるという問題がある。
ものであり、その課題は、発熱体とカバーとの間に充填
された電気絶縁材料の耐電圧特性および絶縁抵抗の劣化
を少なくすることにより、シーズヒータやカートリッジ
ヒータ等のヒータの寿命を長くすることである。
め、本願の第1の発明の構成は、請求項1記載のとおり
である。上記第1の発明の構成により、前記発熱体の表
面に酸化膜が形成されているので、前記発熱体の発熱状
態において前記発熱体からニッケルの蒸気が発生するこ
とが少なくなる。このため、このニッケルの蒸気により
前記発熱体とカバーとの間の電気絶縁材料としての酸化
物の酸素が奪われることが少なくなる。この結果、前記
電気絶縁材料の耐電圧特性および絶縁抵抗の劣化が少な
くなる。
載のとおりである。上記第2の発明の構成により、上記
第1の発明の作用とともに、前記カバーのうち金属製の
部分により、カバーの熱伝導性を良好にするとともに、
前記カバーのうち金属製の部分の表面に酸化膜が形成さ
れているので、発熱体の発熱時に前記カバーのうち金属
製の部分の温度が上昇してこの部分からニッケルの蒸気
が発生することが少なくなる。このため、このニッケル
の蒸気により前記発熱体とカバーとの間に充填された電
気絶縁材料としての酸化物の酸素が奪われることが少な
くなる。この結果、前記電気絶縁材料の耐電圧特性およ
び絶縁抵抗の劣化が少なくなる。
態を図面にもとづいて説明する。図1は本願発明の第1
の実施の形態に係わるシーズヒータの正面を一部切り欠
いて拡大して示し、図2は図1に示すものの左側面を示
す。
ニッケルを含有する金属製の発熱体2、この発熱体2を
覆うニッケルを含有する金属製のパイプ3、発熱体2と
パイプ3との間を電気的に絶縁する電気絶縁材料4、発
熱体2の図示左端に接続された第1のリード線7、発熱
体2の図示右端に接続された第2のリード線8、パイプ
3の図示左端部分を封止する第1の鉛ガラス5およびパ
イプ3の図示右端部分を封止する第2の鉛ガラス6を備
えている。
5を貫通し、第2のリード線8は第2の鉛ガラス6を貫
通している。発熱体2の表面には電気絶縁性がある酸化
膜が形成され、パイプ3の表面には酸化膜が形成されて
いる。シーズヒータ1の直径Dはたとえば6.5mmであ
り、シーズヒータ1の長さLはたとえば1000mmであ
る。また、図2に示すように、パイプ3は円筒状であ
る。
の製造方法は以下のとおりである。まず、寸法外形7.
5mmφ、長さ1000mmの金属性のパイプ3を用意す
る。パイプ3の材質は、インコロイ800(商品名)で
ある。インコロイ800は、重量比でニッケルおよびコ
バルトを30〜35%、クロムを19〜23%、鉄を3
9.5%以上、炭素を0.1%以下、マンガンを1.5
%以下、イオウを0.015%以下、シリコンを1.0
%以下、銅を0.75%以下、アルミニウムを0.15
〜0.6%、チタンを0.15〜0.6%それぞれ含有
する合金である。パイプ3を電気炉により1000℃に
て1.5時間加熱し、パイプ3の表面に酸化膜を形成す
る。
2の材質は、JISFCH−1のNTKNo.30(商品
名)である。NTKNo.30は、重力比でクロムを23
〜26%、アルミニウムを4〜6%、炭素を0.10%
以下、シリコンを1.5%以下、マンガンを1.0%以
下それぞれ含有し、残部が鉄である合金である。発熱体
2は、径が0.8mmφであり、長さが6400mmであ
る。発熱体2を巻芯1.2mmφにて巻き加工してコイル
状にした後に、洗浄して乾燥後、電気炉で1100℃に
て3時間加熱して、発熱体2の表面に酸化膜を形成す
る。この酸化膜の材質は酸化アルミニウムであるので、
この酸化膜は電気絶縁体である。
を形成したパイプ3内に入れ、パイプ3と発熱体2との
間隙に電気絶縁材料4としてのマグネシア粉末を充填し
た後に、常温にてプレス等によりパイプ3を圧延して、
パイプ3の減径をおこなって、パイプ3の直径Dを6.
5mmφにしてシーズヒータ1の未完成品を作る。このシ
ーズヒータ1の未完成品を650℃の大気中で4時間加
熱処理して電気絶縁材料4中の水分を少なくした後に、
パイプ3の両端部分を鉛ガラス5、6で完全に封口し、
リード線7、8がそれぞれ第1の鉛ガラス5、第2の鉛
ガラス6を貫通するようにする。このようにして、長さ
Lが1000mmであるシーズヒータ1を試作した。
間に電圧を加えて、発熱体2に通電し、発熱体2を発熱
させ、パイプ3の表面温度が950℃に達し、充分に安
定した後(約1時間後)に、第1のリード線7(または
第2のリード線8)とパイプ3との間の絶縁抵抗を測定
した。次に、発熱体2の通電を止めて、パイプ3の表面
温度が常温に復帰後に、第1のリード線7(または第2
のリード線8)とパイプ3との間の耐電圧を測定した。
なお、比較のために、従来品(酸化膜処理を施さないパ
イプおよび発熱線で試作したシーズヒータ)について測
定したので、下の表1に示す。
2の表面に予め大気中で酸化膜を生成させているため
に、発熱体2の発熱時にパイプ3および発熱体2から発
生するニッケルの蒸気が少なくなり、電気絶縁材料4と
しての酸化物の酸素が奪われることが少なくなる。この
ため、シーズヒータ1を超高温域(900ないし950
℃)で使用することを可能にし、著しくシーズヒータ1
の寿命を延ばすことができる。
リッジヒータのリード線側を拡大して示し、図4は図3
に示すもののIV−IV断面構造を若干縮小して示し、図5
は図4に示すもののV−V断面構造を拡大して示し、図6
は図4に示すもののVI−VI断面構造を拡大して示してい
る。
1の構造の概略は、コイル状の発熱体12をセラミック
コア13に巻いて金属製のパイプ14内に入れて電気絶
縁材料15を発熱体12と金属製のパイプ14の間に充
填し、発熱体12に第1および第2のリード線19、2
0を接続し、鉛ガラス16でパイプ14のリード線1
9、20の出口部を封止したものである。なお、図4は
第1のリード線19を通る断面を示しているが、第2の
リード線20を通る断面の場合の符号を図4のかっこ内
に示す。図6に示すように、4本の貫通孔13a、13
b、13c、13dがセラミックコア13内にて平行に
形成されている。
よび第2のリード線20は金属製の棒状体である。電気
的接続用の導電性の撚り線19a、19bの図示左端部
分が第1のリード線19の図示右端部分19xに溶接さ
れ、電気的接続用の導電性の撚り線20a、20bの図
示左端部分が第2のリード線20の図示右端部分20x
に溶接されている(図5参照)。
り線19bは貫通孔13bを挿通している。撚り線19
aの図示右端部分と撚り線19bの図示右端部分は貫通
孔13a、13bの右側で接続され、さらに、発熱体1
2の図示右端部分12aに接続されている。撚り線20
aは貫通孔13cを挿通し、撚り線20bは貫通孔13
dを挿通している。撚り線20aと撚り線20bは貫通
孔13c、13dの右側で接続されているとともに、貫
通孔13c、13dの左側で発熱体12の左端部分12
bに接続されている。
プ14の右端部分を覆うように溶接されている。パイプ
14の左端部分は鉛ガラス16で封口され、口もとガイ
シ18がセラミック接着剤17により鉛ガラス16およ
びパイプ14に固定されている。図3に示すように、第
1のリード線19は口もとガイシ18の貫通孔18aを
挿通し、第2のリード線20は口もとガイシ18の貫通
孔18bを挿通している。
ータの製造方法は以下のとおりである。まず、材質イン
コロイ800、外径12mmφ、長さ120mmのパイプ1
4を用意する。このパイプ14の図示右端部分にインコ
ロイ800の底板14aを溶接し、電気炉により100
0℃にて1.5時間加熱し、パイプ14の表面に酸化膜
を形成する。
2の材質はカンタルAF線(商品名)である。カンタル
AF線は、重量比でクロムを22%、アルミニウムを
5.3%それぞれ含有し、残部は鉄である合金である。
セラミックコア(5ないし6mmφ、長さ60mm)の外周
に線状(外径0.3mmφ)の発熱体12をピッチ0.4
mmで巻き加工を行い、洗浄して乾燥した後に、電気炉に
より1150℃にて加熱し、発熱体12の表面に酸化膜
を形成する。この場合の酸化膜の材質も酸化アルミニウ
ムであるので、この場合の酸化膜は電気絶縁体である。
12を巻き加工したセラミックコア13を挿入し、セラ
ミックコア13および発熱体12とパイプ14との間隙
に電気絶縁材料15となるマグネシアを充填後に、プレ
スでパイプ14を10.2mmφまで減径し、さらに、研
磨機にてパイプ14を10+0ないし10−0.05mm
φまで研磨する。
燥して電気絶縁材料15中の水分を少なくした後に、パ
イプ14の第1および第2のリード線19、20の出口
部を鉛ガラス16で封口する。その後、セラミック接着
剤17により口もとガイシ18を鉛ガラス16の図示左
側に固定する(図4参照)。口もとガイシ18には貫通
孔18a、18bが形成されているので、第1のリード
線19は貫通孔18aを挿通し、第2のリード線20は
貫通孔18bを挿通する。このようにして、カートリッ
ジヒータ11(直径Mが10mmで、長さNが120mm
で、定格が120ボルト、400ワットである。)を製
作した。
を縮小して示し、図8はカートリッジヒータの特性の測
定方法を示す。図7および図8において、金型21の寸
法は、内径T(金型21の中心の貫通孔22の径)が5
0mmφであり、外径Qが110mmφであり(図7参
照)、長さPが90mmである(図8参照)。金型21
のうち80mmφの円周(貫通孔22と同心円となる円
周)上に孔径10.1mmφの貫通孔23を20個形成す
る。
1を1本づつ挿入する。定格120ボルト、400ワッ
トのカートリッジヒータ11を2本直列に接続したもの
を1組とし、10組のカートリッジヒータ11を並列に
位相制御回路31の出力端子(U−V間)に接続する。
なお、図8においては、便宜上1組のカートリッジヒー
タ11のみを示す。位相制御回路31は、その入力端子
(R−S間)に印加された入力交流電圧(実効値で20
0ボルト)を位相制御してその出力端子(U−V間)に
入力交流電圧より低い出力電圧(実効値)を出力する。
可変抵抗36はこの出力電圧の大きさを調節するもので
あり、この場合、出力電圧(実効値)を入力交流電圧
(実効値)の70%にセットしている。
るものであり、たとえば熱電対である。温度調節計35
は設定温度を1000℃にしている。温度調節計35
は、この設定温度と温度センサ34で測定した金型21
の温度との温度差を求め、この温度差が零になるように
位相制御回路31をPID制御する。なお、この場合、
PID制御は、比例制御(P)、積分制御(I)および
微分制御(D)の3つの制御を組合わせて前記温度差が
零になるように制御することである。カートリッジヒー
タ11に通電してから約45分間で金型21の温度が1
000℃に安定した。この状態で連続720時間の耐久
試験を行っても発熱体12の断線等の異常が認められな
かった。
の1本当りの印加電圧を70ボルトとすると、カートリ
ッジヒータ11の1本当りにて、電流1.94アンペ
ア、消費電力136ワットとなる。このため、20本の
カートリッジヒータ11では約2.7キロワットの消費
電力となる。
カートリッジヒータ等のヒータは、従来例の使用温度よ
り高い温度である950℃程度で使用できるとともに、
ヒータの寿命が延びる。このため、第1の発明に係るヒ
ータは、塑性成形の金型、半導体ウェファ製造工程、チ
タン板の成形等のホットサイジング成形工程、プラスチ
ックの成形工程等において使用できるものとなる。
発明の効果とともに、ヒータのカバーの金属製部分によ
り、このカバーの熱伝導性を良好にすることによって、
ヒータの熱をヒータの外部に伝え易くすることができ
る。さらに、ヒータの寿命が一層延びる。
ータの正面を一部分切り欠いて示す正面図である。
のリード線側を拡大して示す側面図である。
て示す断面図である。
断面図である。
す断面図である。
示す正面図である。
明図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 ニッケルを含有する金属製の発熱体とこ
の発熱体を密閉するカバーとの間に酸化物からなる電気
絶縁材料が充填され、前記発熱体のリード線が前記カバ
ーのうち電気絶縁体の部分を貫通しているヒータにおい
て、 前記発熱体の表面に酸化膜が形成されていることを特徴
とするヒータ。 - 【請求項2】 前記カバーのうち前記電気絶縁体の部分
以外の部分がニッケルを含有する金属製の部分であり、
この金属製の部分の表面に酸化膜が形成されていること
を特徴とする請求項1記載のヒータ。
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KR101967639B1 (ko) * | 2018-12-26 | 2019-04-10 | 이성구 | 연막 향균 탈취장치 |
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2001
- 2001-08-14 TW TW90119859A patent/TW529315B/zh not_active IP Right Cessation
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