JP2001236922A - 質量分析装置 - Google Patents
質量分析装置Info
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Abstract
報知し、点検や再調整を効率的に行えるようにする。 【解決手段】 制御部16は、フィラメント4を点灯さ
せずにスイッチ14を切替え、電流/電圧変換部9、1
3で得られるトラップ電流Ir、トータル電流Itをそ
れぞれ読み込む。そして、このIr、Itが零、又は零
より大であるかを判定することにより、フィラメント4
やトラップ電極6とイオン化室1との接触による不具合
を見つける。ここで正常であると判断されると、フィラ
メント4を点灯させてフィードバック制御を行い、同様
にしてトラップ電流Ir、トータル電流Itをそれぞれ
読み込み、その値に応じてフィラメント4やトラップ電
極6の取付位置のずれ、フィラメント4の断線による不
具合を見つける。
Description
し、更に詳しくは、電子衝撃イオン化(EI)や化学イ
オン化(CI)等の熱電子を利用するイオン化装置に関
する。
するために電子衝撃イオン化(EI)や化学イオン化
(CI)などの各種イオン化法によるイオン化装置が用
いられる。例えば、EIでは、フィラメントに加熱電流
を供給してフィラメントから熱電子を放出させると共
に、該フィラメントとトラップ電極(電子コレクタ、タ
ーゲット等とも呼ばれる)との間に適宜の電位差を生じ
させて熱電子に運動エネルギを与える。これにより、フ
ィラメントから放射された熱電子はトラップ電極に向け
て飛行し、その途中のイオン化室内で熱電子が試料分子
に接触すると、試料分子から電子が叩き出されて該試料
分子は正イオンになる。通常、トラップ電極に捕捉され
る電子の数はフィラメントから放射された電子数に依存
している。そこで、トラップ電極に到達した熱電子によ
り流れるトラップ電流が所定値になるようにフィラメン
トに流す加熱電流をフィードバック制御することによ
り、フィラメントでの熱電子の発生量はほぼ一定にな
り、その結果、安定したイオン化が達成される。
利用したイオン化においては、イオン化を行うためのイ
オン化室に対して、フィラメントとトラップ電極とが所
定の位置に適切に装着されていないと、フィラメントに
最大源の加熱電流を供給してもトラップ電流が所望値に
達せず、上述したような加熱電流の制御を行うことがで
きなくなる。そこで、従来の質量分析装置では、トラッ
プ電流の大きさをモニタし、フィラメントを点灯して加
熱電流のフィードバック制御を行った状態でトラップ電
流が所定値に達しない場合には、異常状態であると判断
して例えばエラーの表示を行うようにしている。
る原因としては、フィラメントやトラップ電極の取付位
置のずれの他、フィラメントやトラップ電極とイオン化
室との接触、或いはフィラメントの断線など、種々の原
因が考え得る。しかしながら、上記のような従来の質量
分析装置では、単にトラップ電流が正常でないことを検
出できるのみであって、その異常の原因を特定すること
はできない。そのため、どのような異常であるのかを確
認するには、真空状態に保たれた質量分析装置の真空チ
ャンバ内を大気圧に戻し、その内部を目視で確認すると
いう作業が必要であった。そのため、異常原因の確認作
業や再調整の作業はたいへんに面倒なものであった。
電流を流さないと異常の有無の確認が行えないが、異常
の状態に依っては、フィラメントに加熱電流を供給して
フィードバック制御を行おうとすると、フィラメントや
回路の一部に過大な電流が流れ、更なる故障の原因とな
るという恐れもあった。
成されたものであり、その目的とするところは、フィラ
メントに電流を流す以前にフィラメントやトラップ電極
の一部の異常を診断し、更にフィラメントに電流を流し
た状態ではより詳細な異常箇所の診断が行えるようなイ
オン化装置を備えた質量分析装置を提供することにあ
る。
に成された本発明は、真空室内に配設されたイオン化室
と、該イオン化室内で気体分子をイオン化するための熱
電子を発生するフィラメントと、該フィラメントとの間
の電位差により熱電子を加速すると共に、イオン化室内
を通過した該熱電子を捕集するトラップ電極とを含むイ
オン化装置を具備する質量分析装置において、該イオン
化装置は、 a)前記トラップ電極に到達した熱電子により流れる電流
であるトラップ電流を測定する第1電流測定手段と、 b)前記フィラメントから放射された熱電子により流れる
全電流であるトータル電流を測定する第2電流測定手段
と、 c)前記トラップ電流又はトータル電流が所定値になるよ
うに前記フィラメントに流す加熱電流を制御する電流制
御手段と、 d)前記フィラメントに通電せずに前記第1及び第2電流
測定手段によりそれぞれ電流値を測定し、その電流値に
基づいて異常を判定する第1異常診断手段と、 e)前記電流制御手段により所定の制御を行っている状態
で前記第1及び第2電流測定手段によりそれぞれ電流値
を測定し、その電流値に基づいて異常を判定する第2異
常診断手段と、を備えることを特徴としている。
ン化装置において、トータル電流は、トラップ電流の他
に、フィラメントから放射された熱電子がトラップ電極
でなくイオン化室に接触することにより流れる電流を少
なくとも含んでいる。従って、第2電流測定手段は、例
えば、フィラメントをトラップ電極及びイオン化室に対
して負の電位にバイアスするバイアス電源に流れる電流
を測定することによりトータル電流を取得することがで
きる。
しない状態でトラップ電流とトータル電流とをそれぞれ
測定する。この場合、フィラメントで熱電子は発生しな
いから、トラップ電流及びトータル電流は共に零である
筈であるが、フィラメント及びトラップ電極にはイオン
化室自体の電位(通常は接地電位)と異なる所定電位が
印加されているので、フィラメント又はトラップ電極が
イオン化室と接触しているとトラップ電流又はトータル
電流が流れる。そこで、第1異常診断手段は、測定され
たトラップ電流及びトータル電流が零でない場合には、
トラップ電極又はフィラメントとイオン化室との接触に
よる異常があるものと判断を下す。
を行い電流制御手段により加熱電流の制御を行っている
状態において、トラップ電流とトータル電流とをそれぞ
れ測定する。フィラメントに供給可能な加熱電流には上
限があるが、正常な状態であれば、電流制御手段は、フ
ィラメントにその上限値よりも小さな加熱電流を供給し
た状態でトラップ電流を略所定値に安定させることがで
きる。しかしながら、フィラメントやトラップ電極の取
付位置が大きくずれていると、フィラメントから放射さ
れた熱電子がトラップ電極に到達する割合が極端に少な
くなり(つまり、多くの熱電子がイオン化室へと到達し
てしまう)、加熱電流を増加させてもトラップ電流があ
まり増加しない。そのため、フィラメントに上記加熱電
流の上限値を流したとしてもトラップ電流は上記所定値
に達しない。そこで、第2異常診断手段は、測定された
トラップ電流が例えばその所定値よりも小さいときにト
ラップ電極やフィラメントの取付位置のずれによる異常
があると判断する。また、フィラメントが断線している
場合には加熱電流が流れないから、熱電子は発生せず、
トラップ電流、トータル電流は共に零になる。そこで、
第2異常診断手段は、トラップ電流及びトータル電流が
零である場合にはフィラメントが断線しているものと判
断する。
に基づいて、表示又は音等で異常の有無や異常箇所をユ
ーザに警告する構成としておけば、ユーザは異常箇所を
認識して必要な処置を速やかにとることができる。ま
た、第1異常診断手段により正常であると判断された場
合にのみ第2異常診断手段による異常診断を実行する構
成とすれば、フィラメント又はトラップ電極とイオン化
室とが接触している場合に、フィラメントに通電を行わ
ずに済む。
オン化装置の異常箇所やその原因が詳細に検知され、そ
の結果がユーザに報知される。従って、ユーザは異常箇
所を迅速に点検し、必要に応じて再調整や交換等の適切
な作業に取り掛かることができる。そのため、このよう
な作業を迅速に行うことができるので、分析作業の効率
化が図れる。また、本発明に係る質量分析装置によれ
ば、フィラメントを点灯させる以前に、フィラメントや
トラップ電極とイオン化室との接触による異常を検知
し、これをユーザに報知することができる。このような
異常状態でフィラメントを点灯させると回路に過大電流
が流れる恐れがあるが、フィラメントを点灯させること
なくこれら異常を見つけることができるので、そのよう
な過大電流による不所望の回路の損傷を回避することが
できる。
を図面を参照して説明する。図1は本実施例の質量分析
装置におけるイオン化装置の要部の構成図である。
は試料導入管2が接続されており、ここからイオン化室
1内へ気体試料分子が導入される。イオン化室1壁面に
開口した熱電子照射孔3の外側には熱電子発生用のフィ
ラメント4が配置されており、熱電子照射孔3に対面し
て開口した熱電子出射孔5の外側にはトラップ電極6が
配置されている。フィラメント4には加熱電流源7が接
続されており、加熱電流源7からフィラメント4に加熱
電流が供給されるとフィラメント4の温度が上昇して熱
電子が放出される。また、フィラメント4は第3バイア
ス電圧源12により、接地電位に対してV3なる負電位
にバイアスされており、更に、この第3バイアス電圧源
12に流れる電流(以下「トータル電流」と呼ぶ)It
を検出して電圧に変換する第2電流/電圧変換部13が
接続されている。
よりV1なる正電位にバイアスされており、更に、この
第1バイアス電圧源8に流れるトラップ電流Irを検出
して電圧に変換する第1電流/電圧変換部9が接続され
ている。この第1電流/電圧変換部9の電圧出力は誤差
増幅器10の一方の入力端子に入力されると共に、切替
スイッチ14の端子aに与えられている。誤差増幅器1
0の他の入力端子は第2バイアス電圧源11により接地
電位に対してV2なる正の電位にバイアスされており、
誤差増幅器10はこの電位V2と第1電流/電圧変換部
9の電圧出力との差に応じた電圧を出力し、制御電圧と
して加熱電流源7に与える。切替スイッチ14の端子b
には第2電流/電圧変換部13の出力電圧が与えられて
おり、切替スイッチ14により選択された電圧はA/D
変換器15を介して制御部16へと入力される。制御部
16はCPUなどを含むマイクロコンピュータ等により
構成され、加熱電流源7や切替スイッチ14を制御する
と共に、A/D変換器15から得られる信号を後述のよ
うに処理し、表示部17に対して所定の表示を行わせ
る。
について説明する。ここでは、例えば、第1、第2、第
3バイアス電圧源8、11、12の電圧V1、V2、V
3をそれぞれ10V、6V、70Vであるものとする。
また、第1、第2電流/電圧変換部9、13の変換感度
は共に1V/10μAであるものとし、トラップ電流I
rの制御目標値は60μAであるとする。
りフィラメント4が加熱され熱電子(図1中のe−)が
発生すると、フィラメント4とイオン化室1及びトラッ
プ電極6との間の電位差によって熱電子はトラップ電極
6に向けて加速される。試料導入管2からイオン化室1
内部へ導入された気化試料分子(又は原子)にこの熱電
子が接触すると試料分子から電子が飛び出し、該分子は
イオン化される。熱電子がトラップ電極6に到達すると
これによりトラップ電流Irが流れ、このトラップ電流
Irに応じた電圧が第1電流/電圧変換部9で発生し、
誤差増幅器10の一方の入力端子にこの電圧が加わる。
1電流/電圧変換部9の出力電圧は6Vとなり、誤差増
幅器10の両入力端子間の電圧差は零となり、これに対
応して誤差増幅器10は所定電圧を出力する。トラップ
電流Irが60μAよりも少なくなり第1電流/電圧変
換部9の出力電圧が6Vよりも低下すると、それに応じ
て誤差増幅器10は出力電圧を増加させる。逆に、トラ
ップ電流Irが60μAを越えて第1電流/電圧変換部
9の出力電圧が6Vよりも上昇すると、それに応じて誤
差増幅器10は出力電圧を減少させる。加熱電流源7は
このような電圧の増減に応じて電流値を調整し、誤差増
幅器10の両入力端子間の電圧差が縮小するようにして
いる。而して、このようなフィードバック制御によっ
て、予め決められたトラップ電流Ir(ここでは60μ
A)になるように熱電子の発生量が制御される。
子の全量がトラップ電極6に到達し得るわけではなく、
その一部はイオン化室1の壁面に衝突する。従って、ト
ータル電流Itは、このようにフィラメント4から発し
てイオン化室1に到達する熱電子流により流れる電流
と、トラップ電流Irとが加算されたものとなる。
る異常診断処理を図3のフローチャートを参照して説明
する。この異常診断処理は、例えばイオン化室1、フィ
ラメント4、トラップ電極6を含むイオン化装置の組立
調整の後などに、質量分析装置で所定のキー操作が行わ
れることにより実行するようにしてもよいし、或いは、
質量分析装置の起動時に自動的に行うようにしてもよ
い。
は、フィラメント4を消灯した状態、つまり加熱電流源
7からフィラメント4への加熱電流の供給を停止した状
態で(ステップS1)、切替スイッチ14を端子a側へ
倒し、第1電流/電圧変換部9の出力電圧、つまりトラ
ップ電流Irに対応する出力電圧を測定する(ステップ
S2)。次に、制御部16は切替スイッチ14を端子b
側へ倒し、第2電流/電圧変換部13の出力電圧、つま
りトータル電流Itに対応する出力電圧を測定する(ス
テップS3)。そして、制御部16は測定されたトラッ
プ電流Ir及びトータル電流It(に対応する電圧)に
基づいて第1異常判定処理を実行する(ステップS
4)。ここでの異常判定処理は次の通りである。
ていないから、当然、熱電子は発生せず、正常な状態で
あれば、トラップ電流Ir及びトータル電流Itは零に
なる筈である。しかしながら、フィラメント4がイオン
化室1に接触しているという異常があると、フィラメン
ト4はイオン化室1よりも電位が低いから、イオン化室
1からフィラメント4に向かって電流が流れ込む。その
ため、トータル電流Itは零よりも大きくなる。一方、
トラップ電極6がイオン化室1に接触しているという異
常があると、トラップ電極6はイオン化室1よりも電位
が高いから、トラップ電極6からイオン化室1に向かっ
て電流が流れ込む。そのため、トラップ電流Irは零よ
りも大きくなる。このようなことから、図2の上部に示
したように、測定されたトラップ電流Ir及びトータル
電流Itの値を判定し、フィラメント4とトラップ電極
6の何れか一方又は両方がイオン化室1に接触している
か、原因不明の異常であるか、或いは正常であるかを判
断する。
と判断された場合には(ステップS5で「N」)、上述
のような異常判定結果に従って予め定められたエラー状
態表示を表示部17に行い、診断処理を終了する。従っ
て、第1異常判定処理で異常が見つかった場合には、フ
ィラメント4には加熱電流が供給されない。
断された場合には(ステップS5で「Y」)、次に、制
御部16は、加熱電流源7からフィラメント4への加熱
電流の供給を行い、フィラメント4を点灯させる(ステ
ップS6)。そして、切替スイッチ14を端子a側へ倒
し、第1電流/電圧変換部9の出力電圧、つまりトラッ
プ電流Irに対応する出力電圧を測定する(ステップS
7)。次に、制御部16は切替スイッチ14を端子b側
へ倒し、第2電流/電圧変換部13の出力電圧、つまり
トータル電流Itに対応する出力電圧を測定する(ステ
ップS8)。制御部16は測定されたトラップ電流Ir
及びトータル電流It(に対応する電圧)に基づいて第
2異常判定処理を実行する(ステップS9)。ここでの
異常判定処理は次の通りである。
し、上述したようにトラップ電流Irが所定値になるよ
うに加熱電流のフィードバック制御が実行される。従っ
て、正常な状態であれば、トラップ電流Irは60μA
又はそれにきわめて近い値となり、トータル電流Itは
熱電子がイオン化室1に到達して流れる電流が該トラッ
プ電流Irに加わるため、60μAよりも大きな値とな
る筈である。これに対し、フィラメント4やトラップ電
極6の取付位置が適当でないため、フィラメント4で発
生した熱電子のうちトラップ電極6に到達する熱電子の
割合がかなり低い場合(換言すれば、イオン化室1へ到
達する熱電子の割合が高い場合)、誤差増幅器10はト
ラップ電流Irが目標値まで増加するように出力電圧を
増加させようとするが、加熱電流源7が最大限の加熱電
流をフィラメント4に供給してもトラップ電流Irは目
標値に達しない。従って、トラップ電流Irは目標値で
ある60μAよりも小さくなる。更に、フィラメント4
が断線していて加熱電流自体が流れない場合には、トラ
ップ電流Irもトータル電流Itも零となる。
の下部に記したように測定されたトラップ電流Ir及び
トータル電流Itの値を判定し、フィラメント4やトラ
ップ電極6の位置ずれであるか、フィラメント4が断線
しているか、原因不明の異常であるか、或いは正常であ
るかを判断する。なお、実際には、熱電子流のフィード
バック制御が正常であっても種々の誤差要因によりトラ
ップ電流Irは60μAになるとは限らないから、60
μAに対して所定の許容範囲を見込んでトラップ電流I
rがその範囲に収まっており、トータル電流Itが60
μAよりも所定値だけ大きな値よりも更に大きい場合に
正常であると判断すればよい。
と判断された場合には(ステップS10で「N」)、上
述のような異常判定結果に従って予め定められたエラー
状態表示を表示部17に行い(ステップS12)、診断
処理を終了する。一方、正常であると判断された場合に
は(ステップS10で「Y」)、正常である旨の表示を
表示部17に行い(ステップS11)、この診断処理を
終了する。勿論、正常である場合には何も表示しない等
の適宜の変形は容易に行える。
では、まずフィラメント4に通電しない状態でフィラメ
ント4及びトラップ電極6とイオン化室1との接触の有
無を診断することができ、また、そのときに正常である
と判断された場合に、フィラメント4に通電を行ってフ
ィラメント4及びトラップ電極6の位置ずれやフィラメ
ント4の断線の有無を診断することができる。従って、
フィラメント4又はトラップ電極6とイオン化室1とが
接触しているときにフィラメント4への通電を避けるこ
とができるので、回路に不所望の過大電流が流れる恐れ
がなく、無用の損傷を回避することができる。また、従
来の質量分析装置と異なり、不具合の原因、つまり異常
箇所が具体的にユーザに指示されるので、指示された箇
所を点検し、再調整又は交換等の適切な処置を迅速に行
うことができる。
の趣旨の範囲で適宜修正や変更を行なえることは明らか
である。
を用いたイオン化装置であるが、本発明は、熱電子を発
生するためのフィラメントと、この熱電子を捕集するた
めのトラップ電極を備えたイオン化装置全般に、例えば
化学イオン化法を用いたイオン化装置にも適用できる。
但し、化学イオン化法によるイオン化装置の場合、一般
にイオン化室1の密閉性が高いため、熱電子がイオン化
室1を通り抜けてトラップ電極6に到達する割合がもと
もと小さい。そのため、上述したようなトラップ電流を
用いたフィードバック制御は困難で、その代わりにトー
タル電流を利用したフィードバック制御を行うことにな
る。
を化学イオン化装置に適用するように変形した例であ
る。この構成では、第1電流/電圧変換部9と第2電流
/電圧変換部13の出力電圧が切替スイッチ14により
選択されて誤差増幅器10の一方の入力端子とA/D変
換器15とに入力されるようになっている。従って、フ
ィラメント4に加熱電流を供給した状態でトータル電流
Itを測定する際には、このトータル電流Itが所定値
になるように加熱電流がフィードバック制御され、上記
実施例と同様の異常診断が行える。
ン化装置の要部の構成図。
判定内容を示す図。
理のフローチャート。
オン化装置の要部の構成図。
Claims (1)
- 【請求項1】 真空室内に配設されたイオン化室と、該
イオン化室内で気体分子をイオン化するための熱電子を
発生するフィラメントと、該フィラメントとの間の電位
差により熱電子を加速すると共に、イオン化室内を通過
した該熱電子を捕集するトラップ電極とを含むイオン化
装置を具備する質量分析装置において、該イオン化装置
は、 a)前記トラップ電極に到達した熱電子により流れる電流
であるトラップ電流を測定する第1電流測定手段と、 b)前記フィラメントから放射された熱電子により流れる
全電流であるトータル電流を測定する第2電流測定手段
と、 c)前記トラップ電流又はトータル電流が所定値になるよ
うに前記フィラメントに流す加熱電流を制御する電流制
御手段と、 d)前記フィラメントに通電せずに前記第1及び第2電流
測定手段によりそれぞれ電流値を測定し、その電流値に
基づいて異常を判定する第1異常診断手段と、 e)前記電流制御手段により所定の制御を行っている状態
で前記第1及び第2電流測定手段によりそれぞれ電流値
を測定し、その電流値に基づいて異常を判定する第2異
常診断手段と、 を備えることを特徴とする質量分析装置。
Priority Applications (2)
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JP2000045718A JP4206598B2 (ja) | 2000-02-23 | 2000-02-23 | 質量分析装置 |
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JP2000045718A JP4206598B2 (ja) | 2000-02-23 | 2000-02-23 | 質量分析装置 |
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JP2000045718A Expired - Lifetime JP4206598B2 (ja) | 2000-02-23 | 2000-02-23 | 質量分析装置 |
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