JPH05135734A - イオン源を備えた表面分析装置 - Google Patents

イオン源を備えた表面分析装置

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JPH05135734A
JPH05135734A JP3292812A JP29281291A JPH05135734A JP H05135734 A JPH05135734 A JP H05135734A JP 3292812 A JP3292812 A JP 3292812A JP 29281291 A JP29281291 A JP 29281291A JP H05135734 A JPH05135734 A JP H05135734A
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JP
Japan
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filaments
magnetic field
filament
emission current
ion source
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Withdrawn
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JP3292812A
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English (en)
Inventor
Masato Kudou
政都 工藤
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Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イオン化室部分に磁場を重畳し磁場中心にフ
ィラメントを配置した電子衝撃型イオン源でフィラメン
ト断線時にも連続してイオンを発生できるようにする。 【構成】 イオン化室部分に磁場を重畳し磁場中心にフ
ィラメントを配置した電子衝撃型イオン源を備えた表面
分析装置であって、複数のフィラメント1−1、1−2
を並列に接続して配置すると共にエミッション電流が一
定になるように複数のフィラメント1−1、1−2を並
列駆動する駆動回路を設ける。そのため、複数のフィラ
メント1−1、1−2の一部が断線しても残りのフィラ
メントを連続駆動してエミッション電流を一定にするこ
とができ、安定したイオン発生が保証される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イオン化室部分に磁場
を重畳し磁場中心にフィラメントを配置した電子衝撃型
イオン源を備えた表面分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図3はオージェ電子分光装置の構成概要
を示す図、図4はオージェ電子分光装置による試料分析
の例を説明するための図である。イオン源を用いた表面
分析装置としては、オージェ電子分光装置や光電子分光
装置、2次イオン質量分析装置、イオン散乱分光装置等
がある。
【0003】このうち、例えばオージェ電子分析装置で
は、図3に示すように電子銃11から射出された電子線
を細く収束させてその電子ビームを試料17に照射し、
電子ビームの照射によって試料17の表面から放出され
るオージェ電子を検出して試料17の表面分析を行うも
のであるが、その際、図4(イ)に示すようにイオン銃
15からイオンビームを試料17に照射してその表面を
清浄化したり、イオンビームにより試料17の表面を削
りながら組成の変化を観察して、図4(ロ)に示すよう
に試料17の表面だけでなく深さ方向の分析も行われ
る。
【0004】図5は従来の電子衝撃型イオン銃の構成例
を示す図であり、(イ)は正面図、(ロ)は側面図を示
す。従来の電子衝撃型イオン銃は、図5に示すようイオ
ン源ガスとして例えばアルゴン等の不活性ガスが封入さ
れたケース24内の中央のイオン化室を囲むように籠状
のグリッド23を配置し、その外側の同心円上に2本の
フィラメント21−1、21−2をコモン部22で共通
接続して配置した構造を有している。このフィラメント
21−1、21−2は、通常、タングステンなどをスパ
イラル状に成形したものであり、フィラメント電流量
は、グリッド23に流れ込む電子電流量(通常、これを
エミッション電流量と呼ぶ)が一定の値となるように制
御される。
【0005】上記のように試料にイオンビームを照射し
てイオンエッチングを併用しながら電子ビームを照射
し、オージェ電子を検出して時間軸に対してオージェ電
子の検出測定を行う図4(ロ)に示すデブスプロファイ
ル測定の場合、イオン銃のフィラメントの断線等が発生
しイオンビームが不安定になると、それまで収集したデ
ータは不完全なものとなってしまう。
【0006】この問題を解決するために、従来は、イオ
ン銃のフィラメント21−1、21−2に流れる電流
量、あるいは印加している電圧をモニタしておき、変化
が生じた場合にそれをフィラメントの断線と認識し、そ
の信号によりフィラメント21−1、21−2をもう一
方に切り換える方式が採用されている。
【0007】つまり、2本の熱電子発生用のフィラメン
ト21−1、21−2は、どちらか一方が予備であり、
一方が断線した場合にはもう一方に切り換えて使用する
ことによって、フィラメント交換作業の周期をできるだ
け長くしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記図5に示
す2本のフィラメント21−1、21−2を配置した電
子衝撃型イオン銃は、フィラメント自身がイオン加速電
圧の電位になっているため、この高圧側と絶縁して低圧
側に断線検出回路を設けると、断線検出回路が複雑にな
る等の欠点がある。
【0009】また、イオン化の効率を上げるためにイオ
ン化室部分に磁場を重畳する構造のイオン銃がある。図
6はイオン化室部分に磁場を重畳する構造の電子衝撃型
イオン銃の従来例を示す図であり、(イ)は正面図、
(ロ)は側面図である。この場合には、底の中央部分に
フィラメント31を配置すると共に、その前方にグリッ
ド32、イオン化室を囲むように籠状のグリッド33を
配置し、イオン取り出し方向に磁場Bを重畳している。
【0010】従来の磁場重畳型のイオン銃では、上記の
ようにフィラメント31を磁場の中心軸上に極めて近い
ところに置かなければイオン化が有効に行われないた
め、1本のフィラメントしか設置できず、図5に示した
ように2本のフィラメントを切り換える対策も不可能で
あった。すなわち、2本のフィラメントを図5に示した
ような方式で、かつ近接させて設置すると、接触して2
本とも利用できない状況になる場合があるからである。
【0011】本発明は、上記の課題を解決するのであっ
て、イオン化室部分に磁場を重畳し磁場中心にフィラメ
ントを配置した電子衝撃型イオン源でフィラメント断線
時にも連続してイオンを発生できるようにすることを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、イ
オン化室部分に磁場を重畳し磁場中心にフィラメントを
配置した電子衝撃型イオン源を備えた表面分析装置であ
って、複数のフィラメントを並列に接続して配置すると
共にエミッション電流が一定になるように複数のフィラ
メントを並列駆動する駆動回路を設け、複数のフィラメ
ントの一部が断線してもエミッション電流を一定にする
ように構成したことを特徴とする。
【0013】
【作用】本発明の電子衝撃型イオン源を備えた表面分析
装置では、複数のフィラメントを並列に接続して配置す
ると共にエミッション電流が一定になるように複数のフ
ィラメントを並列駆動する駆動回路を設けたので、複数
のフィラメントの一部が断線しても駆動回路が残りのフ
ィラメントを連続して駆動することにより、エミッショ
ン電流が一定になり安定したイオン発生が保証される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は本発明の電子衝撃型イオン源の1実施例
を示す図、図2はフィラメント駆動回路の1実施例を示
す図である。
【0015】図1において、フィラメント1−1、1−
2は、並列に接続して配置しエミッション電流が一定に
なるように並列駆動されるものであり、図6と同様にグ
リッド3は、フィラメント1−1、1−2の前方に配置
され、籠状のグリッド2は、イオン化室を囲むように配
置されたものである。したがって、フィラメント1−
1、1−2が断線していない状態では、図6に示す従来
のフィラメント31だけのイオン銃と同じエミッション
電流となるようにフィラメント1−1、1−2が駆動さ
れる。そして、例えばフィラメント1−1(又は1−
2)が断線した場合には、残るフィラメント1−2(又
は1−2)だけで同じエミッション電流となるように残
るフィラメント1−2が制御される。
【0016】上記のように本発明は、図1に示すように
2本のフィラメント1−1、1−2を並列に接続し、あ
たかも1本のフィラメントであるかのように使うもので
ある。そして、定エミッション制御方式を採用してフィ
ラメント1−1、1−2に供給する電力を制御し、例え
ばフィラメント1−1が断線した場合には、自動的にフ
ィラメント1−2だけで今までと同じエミッション電流
量が得られるように電圧、電流を制御する。そのフィラ
メント駆動回路の構成例を示したのが図2である。
【0017】図2に示すフィラメント駆動回路におい
て、E1はグリッド2、3のバイアス電源、E2はエミ
ッション電流設定用の基準電圧源、E3はフィラメント
駆動用の電源、R1はエミッション電流検出用の抵抗で
ある。エミッション電流量に応じてバイアス電源E1と
エミッション電流検出用の抵抗R1との接続点の電位が
変化するので、この変化を差動増幅器5で増幅してトラ
ンジスタTRのベースバイアスを制御している。このト
ランジスタTRでフィラメント1−1、1−2を駆動す
ることによって、グリッド2、3に流れるエミッション
電流が一定になるように制御される。例えばフィラメン
ト1−1が断線し、エミッション電流が減少した場合に
は、差動増幅器5の出力が上がりトランジスタTRのベ
ースバイアスが上がるので、フィラメント1−2に供給
する電流が増加し、エミッション電流を一定になるよう
に制御する。
【0018】なお、本発明は、上記の実施例に限定され
るものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記
の実施例では、イオン化室部分に磁場を重畳し磁場中心
にフィラメントを配置した電子衝撃型のイオン銃につい
て説明したが、図5に示す構成のイオン銃その他の構成
のイオン銃にも同様に適用可能である。また、2本のフ
ィラメントで構成する例を示したが3本以上のフィラメ
ントで構成する場合にも同様に適用することができる。
本発明の断線時の駆動方式はあくまでも緊急時用のもの
であるので、通常はいずれのフィラメントもに断線して
いない状態にしておく必要があることはいうまでもな
い。
【0019】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、複数のフィラメントを並列に接続してエミッション
電流が一定になるように制御しているので、フィラメン
ト断線時のバックアップが瞬時に行える。また、磁場重
畳型の場合のように、フィラメントを設置するスペース
が限られて場合には、並列接続でフィラメントの切り換
えの必要がないので特に有用である。しかも、フィラメ
ントの断線は、通常、どこか1箇所で発生し、同時に複
数箇所で発生する確率は極めて小さいので、本発明はほ
とんどの場合有効に機能する。
【0020】さらには、イオンエッチングを併用しなが
ら分析を行うデプスプロファイリングなどで、データ収
集の途中にイオン銃のフィラメントの断線が発生した場
合でも、残りのフィラメントにより連続してイオンを発
生することができるようになるので、データ収集を途中
で放棄せざるをえないような状況がなくなり、分析の信
頼性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電子衝撃型イオン源の1実施例を示
す図である。
【図2】 フィラメント駆動回路の1実施例を示す図で
ある。
【図3】 オージェ電子分光装置の構成概要を示す図で
ある。
【図4】 オージェ電子分光装置による試料分析の例を
説明するための図である。
【図5】 従来の電子衝撃型イオン銃の構成例を示す図
である。
【図6】 イオン化室部分に磁場を重畳する構造の電子
衝撃型イオン銃の従来例を示す図である。
【符号の説明】
1−1、1−2…フィラメント、2、3…グリッド、4
…イオン化室

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン化室部分に磁場を重畳し磁場中心
    にフィラメントを配置した電子衝撃型イオン源を備えた
    表面分析装置であって、複数のフィラメントを並列に接
    続して配置すると共にエミッション電流が一定になるよ
    うに複数のフィラメントを並列駆動する駆動回路を設
    け、複数のフィラメントの一部が断線してもエミッショ
    ン電流を一定にするように構成したことを特徴とするイ
    オン源を備えた表面分析装置。
JP3292812A 1991-11-08 1991-11-08 イオン源を備えた表面分析装置 Withdrawn JPH05135734A (ja)

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JP3292812A JPH05135734A (ja) 1991-11-08 1991-11-08 イオン源を備えた表面分析装置

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JPH05135734A true JPH05135734A (ja) 1993-06-01

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2978008A1 (en) * 2014-07-25 2016-01-27 Bruker Daltonics, Inc. Filament for mass spectrometric electron impact ion source
JP2017045736A (ja) * 2013-08-30 2017-03-02 アトナープ株式会社 分析装置
CN113921371A (zh) * 2021-07-09 2022-01-11 杭州谱育科技发展有限公司 电子轰击离子源及离子化方法

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Effective date: 19990204