JP3535402B2 - イオンビーム装置 - Google Patents

イオンビーム装置

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JP3535402B2
JP3535402B2 JP2334299A JP2334299A JP3535402B2 JP 3535402 B2 JP3535402 B2 JP 3535402B2 JP 2334299 A JP2334299 A JP 2334299A JP 2334299 A JP2334299 A JP 2334299A JP 3535402 B2 JP3535402 B2 JP 3535402B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、ガスイオン源を
備えたイオンビーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 オージェマイクロプローブなどの試料
分析装置においては、試料のクリーニングやエッチング
の時、イオンビームが試料に照射されて試料面がエッチ
ングされる。
【0003】図1は、従来のガスイオン源を備えたイオ
ンビーム装置の概略図である。
【0004】図1において、構成1はガスイオン源の真
空容器であり、ガス貯蔵室2に貯えられたアルゴンガス
はガス導入バルブ3を介して真空容器1に導入される。
この真空容器1内のガスの圧力は、前記ガス導入バルブ
3の開き具合と真空排気系(図示せず)の排気能力によ
って決まる。
【0005】真空容器1内には、電子を発生させるため
のフィラメント4、イオン化室5、およびイオン化室5
で生成された陽イオンを引き出すための引出電極6が配
置されている。イオン化室5は、円筒状のメッシュの両
面をそれぞれ円盤状のメッシュで蓋をした構造となって
おり、前記フィラメント4はその一方の円盤状メッシュ
に対向しており、また、前記引出電極6は他方の円盤状
メッシュに対向している。
【0006】前記フィラメント4は、フィラメント加熱
電源7により加熱され、また、フィラメント4は、エミ
ッション電源8により、イオン化室5に対して数100
Vの負の電位に制御されている。また、イオン化室5
は、加速電源9により、接地電位にある引出電極6に対
して数Vから数kVの正の電位に制御されている。
【0007】上述したエミッション電源8の制御によ
り、前記フィラメント4とイオン化室5の間に電場が形
成され、この電場により、加熱されたフィラメント4か
ら電子が放出される。この放出された電子はその電場で
加速されてイオン化室5に進入し、電子と衝突したイオ
ン化室5のガス分子はイオン化されてイオンとなる。そ
して、このイオン化により生成された陽イオンは、前記
引出電極6によってイオン化室5から引き出され、その
後、レンズ10によって適当に収束・整形・偏向されて
試料11を照射する。このイオンビーム照射により、試
料11の表面はエッチングされる。
【0008】なお、図示されていないが、オージェプロ
ーブマイクロアナライザなどの試料分析装置は、図1に
記載されているイオンビーム装置に接続されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】 上述したように、フ
ィラメント4とイオン化室5の間に形成される電場によ
り、フィラメント4から放出された電子はイオン化室5
の方に加速されるが、そればかりではなく、この電場に
より、図2に示すように、イオン化室5内で生成された
陽イオンが逆にフィラメント4の方に加速される。そし
て、この加速されたイオンはフィラメント4に衝突し、
スパッタリングによりフィラメント4は細くなってその
寿命は縮まってしまう。
【0010】本発明はこのような点に鑑みて成されたも
ので、その目的は、フィラメントのイオンによるスパッ
タリングを最小限にして、フィラメントの寿命を延ばす
ことができるイオンビーム装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】 この目的を達成する本
発明のイオンビーム装置は、フィラメントからの電子を
イオン化室のガスに照射することによりガスをイオン化
してイオンを生成するガスイオン源を備えたイオンビー
ム装置において、フィラメントとイオン化室との間にイ
オン抑制電極が配置され、フィラメントとイオン抑制電
極との間に、フィラメントからの電子を加速させるため
の電場E が形成されると共に、イオン抑制電極とイオ
ン化室との間に、イオン抑制電極を通過した電子を減速
させるための電場E が形成されることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】 以下、図面を用いて本発明の実
施の形態について説明する。
【0013】図3は、本発明のイオンビーム装置の要部
である、ガスイオン源の一例を示した図である。図3に
おいて、図1の構成と同じ構成には図1と同じ番号が付
けられており、その説明を省略する。
【0014】図3に示されたガスイオン源は、図1に示
されたガスイオン源の構成の他に、更にイオン抑制電極
12とイオン抑制電極電源13を備えている。
【0015】このイオン抑制電極12は、前記フィラメ
ント4とイオン化室5の間に配置されており、フィラメ
ント4の前方に配置されている。また、イオン抑制電極
12はメッシュを円盤状に形成して作成されたものであ
り、その面は光軸に直交している。
【0016】また、イオン抑制電極12はイオン抑制電
極電源13の陽極に電気的に接続されており、このイオ
ン抑制電極電源13の陰極は、前記加速電源9の陽極お
よび前記エミッション電源8の陽極に電気的に接続され
ている。
【0017】このような構成において、フィラメント4
はフィラメント加熱電源7により加熱され、また、フィ
ラメント4は、エミッション電源8により、イオン化室
5に対して数100Vの負の電位に制御される。
【0018】また、イオン化室5は、加速電源9によ
り、接地電位にある引出電極6に対して数Vから数kV
の正の電位に制御される。
【0019】さらに、新しく追加されたイオン抑制電極
12は、イオン抑制電極電源13により、イオン化室5
に対して数10Vの正の電位に制御される。
【0020】上述したエミッション電源8とイオン抑制
電極電源13の制御により、前記フィラメント4とイオ
ン抑制電極12の間に、図4に示すように、イオン抑制
電極12からフィラメント4方向の電場E1が形成さ
れ、この電場により、加熱されたフィラメント4から電
子が放出される。この放出された電子はその電場で加速
されてイオン抑制電極12を通過する。
【0021】一方、前記イオン抑制電極12とイオン化
室5の間に、イオン抑制電極12からイオン化室5方向
の電場E2が形成される。この電場は、イオン抑制電極
12を通過した電子を減速させるものであるが、その大
きさは前記電場E1に比べてかなり小さく、イオン抑制
電極12を通過した電子はイオン化室5の直前でわずか
に減速されてイオン化室5に進入する。
【0022】イオン化室5に進入した電子はイオン化室
5のガス分子と衝突し、電子と衝突したガス分子はイオ
ン化されてイオンとなる。
【0023】ところで、従来においては、このイオン化
により生成された陽イオンの一部がフィラメント4の方
に加速されてフィラメント4に衝突していた。しかしな
がら、図3の装置においては、イオン化室5で生成され
た高々数eVのエネルギーの陽イオンは、イオン化室5
とそのイオン化室5に対して数10Vの電位に制御され
たイオン抑制電極12間に形成される前記電場E2によ
り、イオン抑制電極12を通過することはない。この結
果、陽イオンがフィラメント4に衝突することはなく、
フィラメントの寿命を従来よりかなり延ばすことができ
る。
【0024】また、イオン化室5で生成された陽イオン
は、前記引出電極6によってイオン化室5から引き出さ
れ、その後、レンズ(図示せず)によって適当に収束・
整形・偏向されて試料(図示せず)を照射する。
【0025】以上、図3のイオンビーム装置について説
明したが、以下に、本発明の他の例を説明する。
【0026】図5は、本発明のイオンビーム装置の要部
である、ガスイオン源の他の例を示した図である。図5
において、図3の構成と同じ構成には図3と同じ番号が
付けられている。
【0027】図5に示されたガスイオン源は、図3のガ
スイオン源におけるイオン抑制電極電源13を備えてお
らず、イオン抑制電極12が、前記エミッション電源8
の陽極および加速電源9の陽極に電気的に直接接続され
ている。一方、図5のガスイオン源は、前記エミッショ
ン電源8に並列接続された分割抵抗14を備え、前記イ
オン化室5がその分割抵抗14の適当な位置に電気的に
接続されている。
【0028】このような分割抵抗14による電圧供給に
より、図5のガスイオン源においても、上述した電場E
1,E2と同じような電場が前記イオン抑制電極12とフ
ィラメント4間およびイオン化室5間に形成される。こ
の結果、イオン化室5で生成された陽イオンがフィラメ
ント4に衝突することはなく、フィラメントの寿命を従
来よりかなり延ばすことができる。
【0029】なお、図5のガスイオン源においては、電
圧比が4:1になるように、前記イオン化室5が分割抵
抗14の適当な位置に電気的に接続されている。
【0030】また、図6は、本発明のイオンビーム装置
の要部である、ガスイオン源の他の例を示した図であ
る。図6において、図3の構成と同じ構成には図3と同
じ番号が付けられている。
【0031】図6のガスイオン源は、図5のガスイオン
源と同様、図3のガスイオン源におけるイオン抑制電極
電源13を備えておらず、イオン抑制電極12が、前記
エミッション電源8の陽極および加速電源9の陽極に電
気的に直接接続されている。一方、図6のガスイオン源
においては、前記イオン化室5が抵抗15を介して前記
イオン抑制電極12に電気的に接続されている。
【0032】さて、フィラメント4からのエミッション
電流iは一般に数mAから数10mAに制御されるが、
図6のガスイオン源における抵抗15は、エミッション
電流iが3mAのときに、前記イオン抑制電極12がイ
オン化室5に対して30Vの正の電位になるように10
MΩのものが使用されている。
【0033】このような図6のガスイオン源において
も、上述した電場E1,E2と同じような電場が前記イオ
ン抑制電極12とフィラメント4間およびイオン化室5
間に形成され、イオン化室5で生成された陽イオンがフ
ィラメント4に衝突することはなく、フィラメントの寿
命を従来よりかなり延ばすことができる。
【0034】なお、上記例では、イオン抑制電極12は
メッシュで作成されているが、本発明はこれに限定され
るものではなく、例えばリング状や円筒状のイオン抑制
電極としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のイオンビーム装置の概略図である。
【図2】 図1のイオンビーム装置の動作を説明するた
めに示した図である。
【図3】 本発明のイオンビーム装置の一例を示した図
である。
【図4】 図3のイオンビーム装置の動作を説明するた
めに示した図である。
【図5】 本発明のイオンビーム装置の一例を示した図
である。
【図6】 本発明のイオンビーム装置の一例を示した図
である。
【符号の説明】
1…真空容器、2…ガス貯蔵室、3…ガス導入バルブ、
4…フィラメント、5…イオン化室、6…引出電極、7
…フィラメント加熱電源、8…エミッション電源、9…
加速電源、10…レンズ、11…試料、12…イオン抑
制電極、13…イオン抑制電極電源、14…分割抵抗、
15…抵抗

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィラメントからの電子をイオン化室の
    ガスに照射することによりガスをイオン化してイオンを
    生成するガスイオン源を備えたイオンビーム装置におい
    て、フィラメントとイオン化室との間にイオン抑制電極が配
    置され、 フィラメントとイオン抑制電極との間に、フィラメント
    からの電子を加速させるための電場E が形成されると
    共に、 イオン抑制電極とイオン化室との間に、イオン抑制電極
    を通過した電子を減速させるための電場E が形成され
    ことを特徴とするイオンビーム装置。
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