JPH0665200B2 - 高速原子線源装置 - Google Patents

高速原子線源装置

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JPH0665200B2
JPH0665200B2 JP4941785A JP4941785A JPH0665200B2 JP H0665200 B2 JPH0665200 B2 JP H0665200B2 JP 4941785 A JP4941785 A JP 4941785A JP 4941785 A JP4941785 A JP 4941785A JP H0665200 B2 JPH0665200 B2 JP H0665200B2
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JP
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cathode
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博喜 桑野
一敏 長井
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は効率良く簡便に高速原子線を得る高速原子線源
装置に関する。
<従来の技術> 高速原子線を得る従来の方法としては、イオン線に熱電
子線を照射してイオンと電子との結合により、イオンを
中和して高速原子線とする方法がある。もう一つの方法
としては、高密度ガス原子・分子の充満した電荷交換器
にイオン線を導いて、イオン線をガス分子に衝突させる
ことにより、イオンから電荷を失わせて高速原子線とす
るものである。
<発明が解決しようとする問題点> 上述した従来の方法にあつては、イオン線を得るイオン
源及び熱電子線を供給する熱電子源が必要であり、又は
高密度ガス原子・分子を導入した電荷変換器等が必要で
あり、装置が複雑かつ高価なものとなつていた。更にイ
オン線から高速原子線に変換される効率が、数%〜20%
程度と非常に低いのが欠点であつた。本発明は、上述し
た従来の技術に鑑み、簡便・安価しかも効率良く高速原
子線を得ることのできる高速原子線源装置を提供するこ
とを目的とする。
<問題点を解決するための手段> 斯かる目的を達成する本発明に係る高速原子線源に係る
構成はアノードの両側にカソードを各々配置して該カソ
ードに対してアノードを高電位に保持することにより、
アノード,カソード間にグロー放電を生起すると共に前
記アノードを中心として両カソード間で電子を振動させ
る一方、前記カソードに粒子線引き出し口及び該粒子線
引き出し口に直結する筒状をなす中性化機構を設けるこ
とにより、該引き出し口を通過したイオンを該中性化機
構の内壁に衝突させて高速原子線とすることを特徴とす
るものである。
<作用> アノードを中心として両カソード間で振動する電子がガ
ス分子と衝突してプラズマが形成されることとなり、こ
のプラズマ中のプラスイオンはカソードに引き付けられ
て加速する。そしてプラスイオンは、粒子線引き出し口
を通つて中性化機構に入射し、中性化機構内において側
壁に衝突する。側壁に衝突したイオンは、側壁からイオ
ン衝撃により生じた二次電子と結合して中和し高速原子
線となるか、あるいは側壁に衝突する際に電荷変換を行
い、高速原子線となるのでる。
<実施例> 以下、本発明の一実施例について詳細に説明する。
第1図に、本発明の一実施例に係る高速原子線源装置を
示す。同図に示されるように、中空な円柱体であるカソ
ードケースの両端面がカソード3,4となると共にこのカ
ソード3,4が接地される一方、カソード4にはガス導入
口1が設けられている。カソードケースの内部には、そ
の中央における上方及び下方に各々丸棒状をなすアノー
ド2が配置され、外部に設けられた電源8に接続してい
る。一方、カソード3の中央には粒子線引き出し口5が
設けられ、この粒子線引き出し口5に円筒状をなす中性
化機構6が直結されている。
上記構成を有する本実施例の高速原子線源装置は次の様
に使用する。
まず、ガス導入口1からカソードケース内に不活性ガス
又は活性ガスを導入して10-1Torr〜10-3Torr程度とし、
カソード3,4に対してアノード2を数100Vから数kVの高
電位に保持する。すると、アノード2,カソード3,4間で
クロー放電が生起する一方、この時カソード3,4から放
出された電子がアノード2へ向けて加速し、2本のアノ
ード2の中間を通り越して反対側のカソード4,3へ通し
て速度を失い、更にアノード2へ向けて加速されて上述
した振舞を繰り返す。いわゆるバルクハウゼン−クルツ
の振動と名づけられる高周波振動がアノード2を中心と
してカソード3,4間で行われることとなり、このように
振動する電子がガス分子と衝突して、効果的にプラズマ
が形成されることとなる。形成されるプラズマ中のプラ
スイオンはカソード3,4に引き付けられて加速し、粒子
線引き出し口5を通つて円筒状をなす中性化機構6に入
射することとなる。入射したイオン線が中性化機構6内
における側壁に衝突すると、側壁からイオン衝撃により
生じた二次電子と結合して中和し、高速原子線となる。
また、イオン線が中性化機構6の側壁に衝突する際に電
荷変換を行い、高速原子線となることもある。更にバル
クハウゼン−クルツの振動を行つている電子が速度0と
なるカソード3付近で、イオンに結合してこれを中和
し、高速原子を作ることとなる。このような主なメカニ
ズムにより、イオン線が高速原子線となつて中性化機構
6から真空中へ放射されることとなる。
尚、中性化機構6の材質としては、二次電子放射比が高
く、かつスパツタ率が小さなものが望ましい。二次電子
放射比が高ければ、イオンと再結合して高速原子とする
確率が大きくなり、中性化機構構成原子による汚染を防
ぐことができるからである。本実施例では、二次電子放
射比が0.5程度と高く、かつスパツタ率が0.1程度と低い
焼結グラフアイトにより中性化機構6を構成した。ま
た、本実施例では、アノード2として2本の棒状のもの
を使用したが、バルクハウゼン−クルツの振動をする電
子やカソード3に向つて加速するイオンの障害とならな
ければ、円環状その他の形状のものを使用することがで
きる。更に、本実施例では、粒子線引き出し口5及び中
性化機構6はカソード3のみに設けられていたが、これ
に限らず双方のカソード3,4に設けても良い。
次に、上記実施例の高速原子線源装置について実測した
中性化率について説明する。中性化率とは高速原子線源
装置にArガスを導入した場合に線源から引き出されるイ
オン線,高速原子線からなる粒子線中における高速原子
線の割合をいう。
中性化率の実測には第2図に示す装置を使用した。同図
に示されるように、中性化機構6の出口画において二枚
のスリット9,10が平行に設置されると共にこれらスリッ
ト9,10の間における上方及び下方に平行平板型の偏向電
極11,12を配置してなるものであり、偏向電極11,12に印
加される電圧Vdを変化させて、コレクタ13に流れる電流
iを測定できるようになつている。ここで粒子線中に電
子が含まれていないと仮定すれば中性化率Rn0は次式
(1)で表わされる。
但し、N0はコレクタに流入する高エネルギ粒子のイオン
電流換算値、 N+はコレクタに流入するイオンビーム電流値、 δは二次電子放射比、 i0は偏向電圧Vd=0の時のコレクタ電流、 idは偏向電圧を印加した時のコレクタ電流の飽和値であ
る。
第3図に、偏向電圧Vdを変化させた場合におけるコレク
タ電流iの変化を2つの作動条件について示すように、
いずれの作動条件においてもi0≒idであり、これを
(1)式に代入するとRn0≒1となる。即ち、本発明に
よれば中性化率ほぼ100%の高速原子線を引き出すこと
ができるのである。
<発明の効果> 以上実施例に基づいて具体的に説明したように本発明を
適用した高速原子線源装置によれば、高速原子線を、安
価・簡便に、かつ効率良く引き出すことができる。高速
原子線は、電荷を持たないので、これを絶縁性の試料に
照射した場合、表面帯電など表面電位の影響を受けるこ
となく、エツチング,スパツタリング,イオン注入など
の加工が進行する利点がある。半導体試料に照射した場
合でもイオン線などの場合に問題となる、界面電荷密度
の上昇を伴なう表面損傷を生じにくい利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明装置の一実施例の断面図、第2図は、
中性化率測定のための実験装置の構成図、第3図は、本
発明装置の中性化率測定実験の結果を示すグラフであ
る。 図面中、 1はガス導入口、2はアノード、3,4はカソード、5は
粒子線引き出し口、6は中性化機構、7は高速原子線、
8は電源、9,10はスリツト、11,12は偏向電極、13はコ
レクタである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アノードの両側にカソードを各々配置して
    該カソードに対してアノードを高電位に保持することに
    より、アノード,カソード間にグロー放電を生起すると
    共に前記アノードを中心として両カソード間で電子を振
    動させる一方、前記カソードに粒子線引き出し口及び該
    粒子線引き出し口に直結する筒状をなす中性化機構を設
    けることにより、該引き出し口を通過したイオンを該中
    性化機構の内壁に衝突させて高速原子線とすることを特
    徴とする高速原子線源装置。
JP4941785A 1985-03-14 1985-03-14 高速原子線源装置 Expired - Lifetime JPH0665200B2 (ja)

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JPS61208799A JPS61208799A (ja) 1986-09-17
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JPH02201200A (ja) * 1989-01-30 1990-08-09 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 高速原子線源装置
JP3504290B2 (ja) * 1993-04-20 2004-03-08 株式会社荏原製作所 低エネルギー中性粒子線発生方法及び装置
JP4818977B2 (ja) * 2006-04-27 2011-11-16 パナソニック株式会社 高速原子線源および高速原子線放出方法ならびに表面改質装置
JP2014086400A (ja) * 2012-10-26 2014-05-12 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 高速原子ビーム源およびそれを用いた常温接合装置

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