JP2001233852A - メルカプトメチルフェノールの改良された製造方法 - Google Patents

メルカプトメチルフェノールの改良された製造方法

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JP2001233852A JP2001002636A JP2001002636A JP2001233852A JP 2001233852 A JP2001233852 A JP 2001233852A JP 2001002636 A JP2001002636 A JP 2001002636A JP 2001002636 A JP2001002636 A JP 2001002636A JP 2001233852 A JP2001233852 A JP 2001233852A
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リチウム触媒またはアルカリ媒体の存在下
で、臭気や変色の少ない、貯蔵安定なメルカプトメチル
フェノールの製造方法の提供。 【解決手段】 下式Iの化合物の改良された製造方法。
下式IIの化合物を、ホルムアルデヒド又は反応条件下で
ホルムアルデヒドを遊離する化合物及び少なくとも1種
の式III:R3SHに示す化合物と、塩基(ジメチルアミ
ン等)の存在下に反応させ、反応後反応生成物を還元剤
で処理することを含む方法。 【化1】 (nは0,1;R1はC1-12アルキル,-CH2SR3;R2はC1-12ア
ルキル,(置換)C7-9フェニルアルキル,-CH2SR3;R3はC
6-18アルキル,フェニル,ベンジル;R4はH,メチル;R5
はH,メチル;但し、R4とR5は同時にメチルでない;R11
はH,C1-12アルキル;R12はH,C1-12アルキル,(置換)C7
-9フェニルアルキル)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフェノールからホル
ムアルデヒドおよびメルカプタンとの反応によるメルカ
プトメチルフェノールの新しい改良された製造方法であ
って、該方法は前記反応後、反応生成物を還元剤で処理
することを含むものに関する。メルカプトメチルフェノ
ールはプラスチックス、エラストマー、鉱油および合成
潤滑剤のために有益な酸化防止剤である。
【0002】米国特許第4,857,572号明細書は
プラスチックス、エラストマー、粘着性付与樹脂(tacki
fying resins)、鉱油および潤滑剤のための酸化防止剤
としてのメルカプトメチルフェノールを開示する。米国
特許第4,874,885号明細書はモノ−、ジ−もし
くはトリメチルアミンまたはモノ−もしくはジ−エチル
アミンの存在下でホルムアルデヒドおよびメルカプタン
との反応によりフェノールからのメルカプトメチルフェ
ノールの製造方法を開示する。米国特許第5,276,
258号はエラストマーにおけるメルカプトメチルフェ
ノールの安定化特性はエポキシ化された脂肪酸または脂
肪酸エステルを追加使用することによって改善できるこ
とを開示する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】公知の方法により製造
されたメルカプトメチルフェノールは、例えばそれらが
主に、望ましくない副産物または不純物の存在のため
に、リチウム触媒またはアルカリ媒体の存在下で、望ま
しくない臭気を持ち、変色するという欠点を有する。従
って、本発明の目的は例えばリチウム触媒およびアルカ
リ媒体の存在下で減少された臭気、減少した変色を有
し、並びに優れた貯蔵安定性を有するメルカプトメチル
フェノールの改良された合成方法を見いだすことであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】驚いたことに、米国特許
第4,874,885号明細書に開示された方法に従っ
て製造された粗製メルカプトメチルフェノールをその後
還元剤で処理することがメルカプトメチルフェノールの
安定化特質を改良することが見いだされた。
【0005】従って、本発明は式I
【化3】 (式中、nは0または1を表し、R1は炭素原子数1な
いし12のアルキル基または−CH2SR3を表し、R2
は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数7
ないし9のフェニルアルキル基、フェニル基上で1ない
し3個の炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換
された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;ま
たは−CH2SR3を表し、R3は炭素原子数6ないし1
8のアルキル基、フェニル基またはベンジル基を表し、
4は水素原子またはメチル基を表し、R5は水素原子ま
たはメチル基を表し、但し、R4およびR5は同時にメチ
ル基を表さない。)で表される化合物の改良された製造
方法であって、式II
【化4】 (式中、n、R4およびR5は先に定義した意味と同じで
あり、R11は水素原子または炭素原子数1ないし12の
アルキル基を表し;およびR12は水素原子、炭素原子数
1ないし12のアルキル基、炭素原子数7ないし9のフ
ェニルアルキル基、フェニル基上で1ないし3個の炭素
原子数1ないし4のアルキル基により置換された炭素原
子数7ないし9のフェニルアルキル基を表す。)で表さ
れる化合物を、ホルムアルデヒドもしくは反応条件下で
ホルムアルデヒドを遊離する化合物と、かつ、少なくと
も1種の式III R3SH (III) (式中、R3は先に定義した意味を表す。)で表される
化合物と、塩基の存在下で反応させる方法において、こ
こで該塩基はモノ−もしくはジメチルアミンまたはモノ
−もしくはジエチルアミンであり、該方法は前記反応の
後、反応生成物を還元剤で処理することを含む方法に関
する。
【0006】
【発明の実施の形態】18個までの炭素原子を有するア
ルキル基は枝分かれした若しくは枝分かれのない基であ
り、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、n−ブチル基、第二ブチル基、イソブチル
基、第三ブチル基、2−エチルブチル基、n−ペンチル
基、イソペンチル基、1−メチルペンチル基、1,3−
ジメチルブチル基、n−へキシル基、1−メチルへキシ
ル基、n−へプチル基、イソへプチル基、1,1,3,
3−テトラメチルブチル基、1−メチルへプチル基、3
−メチルヘプチル基、n−オクチル基、第三オクチル
基、2−エチルヘキシル基、1,1,3−トリメチルへ
キシル基、1,1,3,3−テトラメチルペンチル基、
ノニル基、デシル基、ウンデシル基、1−メチルウンデ
シル基、ドデシル基、トリデシル基、1,1,3,3,
5,5−ヘキサメチルヘキシル基、テトラデシル基、ペ
ンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基または
オクタデシル基である。R1,R2、R11およびR12に対
して好ましい定義の1つは、炭素原子数1ないし12の
アルキル基、特に好ましいものは炭素原子数1ないし4
のアルキル基、例えば、メチル基である。R3に対する
好ましい定義は、炭素原子数8ないし12のアルキル
基、例えばn−オクチル基またはn−ドデシル基であ
る。
【0007】非置換のまたはフェニル基上で1ないし3
個の炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換され
た炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基は、例え
ばベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチ
ルベンジル基、2−フェニルエチル基、2−メチルベン
ジル基、3−メチルベンジル基、4−メチルベンジル
基、2,4−ジメチルベンジル基、2,6−ジメチルベ
ンジル基または4−第三ブチルベンジル基である。好ま
しいものは、ベンジル基、α−メチルベンジル基または
α,α−ジメチルベンジル基である。
【0008】重要なものは式中、nは0または1を表
し、R1は炭素原子数1ないし4のアルキル基または−
CH2SR3を表し、R2は炭素原子数1ないし4のアル
キル基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、
フェニル基上でメチル基により置換された炭素原子数7
ないし9のフェニルアルキル基を表し、R3は炭素原子
数6ないし12のアルキル基を表し、R4は水素原子ま
たはメチル基を表し、R5は水素原子を表し、R11は水
素原子または炭素原子数1ないし4のアルキル基を表
し;ならびにR12は炭素原子数1ないし4のアルキル
基、炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、フェ
ニル基上でメチル基により置換された炭素原子数7ない
し9のフェニルアルキル基を表す、式Iで表される化合
物の製造方法である。
【0009】同様に重要なものは式中、nは0を表し、
1は−CH2SR3を表し、R2は炭素原子数1ないし4
のアルキル基を表し、R3は炭素原子数8ないし12の
アルキル基を表し、R4は水素原子を表し、R5は水素原
子を表し、R11は水素原子を表し;ならびにR12は炭素
原子数1ないし4のアルキル基を表す、式Iで表される
化合物の製造方法である。
【0010】特別に重要なものは2,4−ビス(n−オ
クチルチオメチル)−6−メチルフェノール[イルガノ
ックス(irganox)1520(RTM)、チバ スペシャ
ルティ ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)]の製
造方法および2,4−ビス(n−ドデシルチオメチル)
−6−メチルフェノールの製造方法である。
【0011】式IIで表される化合物と、ホルムアルデヒ
ドおよび式IIIで表される化合物との反応は塩基として
モノ−もしくはジメチルアミン、またはモノ−もしくは
ジエチルアミンの存在下で行われる。塩基としてジメチ
ルアミンを使用することが好ましい。この塩基は例えば
エタノール、メタノールまたは他の低級アルコール中の
10−35重量%溶液の形態および純粋な形態をとるこ
とができる。ジメチルアミンはまたガス状形態での使用
も可能である。塩基は例えば、式IIIで表される化合物
に基づいて1ないし50モル%の、もっとも好ましくは
5ないし20モル%の量で使用できる。
【0012】式IIで表される化合物とホルムアルデヒド
および式IIIで表される化合物との反応は溶媒の存在下
で行うことができる。適当な溶媒の例は1ないし6個の
炭素原子を有するアルコール、例えばメタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノールまた
はヘキサノールである。しかし、例えば、それらのジオ
ール、ポリオールおよびエーテル、例えばグリコール、
グリセロールおよびポリエチレングリコールを使用する
こともまた可能である。反応は極性の非プロトン性溶媒
例えばジメチルホルムアルデヒドまたはジメチルスルホ
キシド、または高沸点の芳香族または脂肪族炭化水素ま
たは塩素化炭化水素例えばトルエン、リグロインまたは
クロロベンゼンにおいて行うことができる。好ましい溶
媒はジメチルホルムアミドであり、上述した低級アルコ
ールまたは塩素化炭化水素の一つで希釈される。しか
し、溶媒の不存在下で上記方法を行うことが好ましい。
【0013】式IIで表される化合物と、ホルムアルデヒ
ドおよび式IIIで表される化合物との反応は80℃ない
し160℃、好ましくは90℃ないし150℃、および
もっとも好ましくは90℃ないし130℃の温度範囲
で、常圧または加圧(例えば、0.01ないし5バー
ル)下で都合良く行うことができる。溶媒の不存在下で
は、反応は好ましくは超過圧力下で好ましく行われる。
使用される、特定の式IIで表される化合物および式III
で表される化合物に依存して、反応時間を変えることが
できおよび例えば1ないし24時間および、好ましくは
1ないし6時間である。反応混合物は還流下に、窒素雰
囲気下で都合良く加熱される。室温に冷却した後、反応
混合物は慣用の分離法および精製法によって仕上げられ
る。
【0014】式I、IIおよびIIIで表される化合物の多
くは公知であり、そして幾つかは商業的に入手できるか
もしくは公知の方法で製造できる。ホルムアルデヒドま
たは反応条件下でホルムアルデヒドを遊離する化合物は
例えば、パラ−ホルムアルデヒドまたはヘキサメチレン
テトラミンが反応のために使用される。ホルムアルデヒ
ドを使用するのが好ましいが、パラ−ホルムアルデヒド
は特に好ましい。
【0015】好ましい還元剤は触媒を伴う水素化物また
は水素である。水素化のための好ましい触媒は例えば、
Pt、Pd、Rh、Ru、Ni等例えば、ラネーニッケ
ル、あるいはCu−Cr系である。金属は不活性支持体
等、例えば炭素、アルミナ、硫酸バリウム上に担持され
る。とくに好ましい触媒はPt、Ru、NiおよびCu
−Crである。特別に重要なものは還元剤が水素化物で
ある式Iで表される化合物の製造方法である。特別に重
要な水素化物は例えば水素化ナトリウム、水素化カリウ
ム、水素化カルシウム、水素化アルミニウムリチウム、
水素化アルミニウム、シアノホウ水素化ナトリウム(sod
ium cyanoborohydride)、ホウ水素化ナトリウムまたは
水素化ジイソブチルアルミニウムである。好ましい水素
化物はホウ水素化ナトリウム、シアノホウ水素化ナトリ
ウムおよび水素化ジイソブチルアルミニウムである。非
常に特別に重要なものは還元剤がホウ水素化ナトリウム
である、式Iで表される化合物の製造方法である。
【0016】有利には、還元剤は式Iで表される化合物
の重量に基づいて、0.02ないし10重量%、特に
0.02ないし1重量%、例えば0.07ないし0.5
重量%の量で使用される。還元剤との反応段階は20℃
ないし200℃、好ましくは40℃ないし150℃、お
よびもっとも好ましくは60℃ないし100℃の温度範
囲で都合良く行うことができる。還元剤との反応段階は
溶媒の存在下で行うことができる。適当な溶媒の例は、
ホルムアルデヒドおよび式IIIで表される化合物と、式I
Iで表される化合物との反応に対して上述したものと同
様のものである。しかし、溶媒不存在下において還元剤
との反応段階を行うことが好ましい。室温に冷却後、反
応混合物は慣用の分離法および精製法によって仕上げら
れる。
【0017】本発明により製造された式Iで表される化
合物は有機材料を、酸素、熱、光または高エネルギー放
射線の作用に対する損傷から保護するための安定剤とし
て使用できる。これらの化合物の好ましい用途は有機ポ
リマーにおけるおよびエラストマーにおける、または鉱
油または合成潤滑剤における酸化防止剤としての用途で
ある。上記安定剤は安定化されるべき有機材料に基づい
て0.01ないし10重量%、好ましくは0.05ない
し5.0重量%、最も好ましくは0.1ないし2.0重
量%の濃度で、有機材料に通常添加される。
【0018】式Iで表される化合物の練込みは、例え
ば、当該技術において慣用的に使用される方法によっ
て、前記ポリマーから成形される製品の製造前または製
造中に、それらを安定化されるべき材料と、さらに任意
の添加剤と一緒にブレンドすることによって、あるいは
前記ポリマーに、溶解または分散された前記化合物を塗
布し、続いて溶媒を蒸発させるまたはさせないことによ
ってもまた、行うことができる。式Iで表される化合物
はまた、該化合物を、例えば2.5ないし25重量%の
濃度で含むマスターバッチの形態で安定化されるべき材
料に添加することも可能である。架橋可能なポリエチレ
ンの場合には、前記化合物は架橋前に添加される。実際
には、式Iで表される化合物は他の安定剤と一緒に添加
される。
【0019】式Iで表される化合物は、重合の後である
が凝固の前にラバーセメントまたはラテックスに好まし
く添加される。潤滑剤配合物ではまた、一定の使用特性
を改良するために添加される他の添加剤、例えば、他の
酸化防止剤、金属奪活剤、錆防止剤、粘度指数向上剤、
流動点降下剤、分散剤/界面活性剤および磨耗防止添加
剤もまた含むことができる。
【0020】
【実施例】以下の実施例は本発明をさらに説明する。部
または百分率は重量に関するものである。実施例1: 2,4−ビス(n−オクチルチオメチル)−
6−メチルフェノールの製造 a)1リットル反応器中に、84.2g(2.81モ
ル)のパラ−ホルムアルデヒド、134.9g(1.2
5モル)のo−クレゾールおよび369.3g(2.5
2モル)のオクタンチオールを装填する。次いで、9.
9g(0.22モル)のジメチルアミンを添加する。次
に温度を1時間内に130℃に上昇させる。温度を13
0℃で3.5時間保持する。次いで揮発性成分を減圧
下、90−95℃の浴温において除去すると粗製2,4
−ビス(n−オクチルチオメチル)−6−メチルフェノ
ールが得られる。b)500mlフラスコに、390g
(0.92モル)の実施例1aによって製造された粗製
2,4−ビス(n−オクチルチオメチル)−6−メチル
フェノールを、3.25gの、12%のホウ水素化ナト
リウムを含有する苛性アルカリ溶液;これは0.39g
(0.01モル)のホウ水素化ナトリウムに相当する;
と混合する。この混合物を90℃で7時間加熱する。そ
の後反応混合物を酢酸および水で抽出する。揮発性成分
を減圧下、90−95℃の浴温において除去すると、3
80gの2,4−ビス(n−オクチルチオメチル)−6
−メチルフェノールが得られる。
【0021】実施例2:2,4−ビス(n−オクチルチ
オメチル)−6−メチルフェノールの製造 500mlフラスコに、410g(0.97モル)の実
施例1aによって製造された粗製2,4−ビス(n−オ
クチルチオメチル)−6−メチルフェノールを、17g
の、12%のホウ水素化ナトリウムを含有する苛性アル
カリ溶液;これは2.04g(0.05モル)のホウ水
素化ナトリウムに相当する;と混合する。この混合物を
90℃で7時間加熱する。その後反応混合物を酢酸およ
び水で抽出する。揮発性成分を減圧下、90−95℃の
浴温において除去すると、400gの2,4−ビス(n
−オクチルチオメチル)−6−メチルフェノールが得ら
れる。
【0022】実施例3:2,4−ビス(n−オクチルチ
オメチル)−6−メチルフェノールの製造 500mlフラスコに、390g(0.92モル)の実
施例1aによって製造された粗製2,4−ビス(n−オ
クチルチオメチル)−6−メチルフェノールを、1g
(0.026モル)のホウ水素化ナトリウムと混合す
る。この混合物を90℃で7時間加熱する。その後反応
混合物をろ過し、そして酢酸および水で抽出する。揮発
性成分を減圧下、90−95℃の浴温において除去する
と、380gの2,4−ビス(n−オクチルチオメチ
ル)−6−メチルフェノールが得られる。
【0023】実施例4:アルカリ環境におけるメルカプ
トメチルフェノールの変色 種々のゴムを触媒/開始剤としてn−ブチル−リチウム
を使用して、脂肪族有機溶媒中で重合する(アニオン重
合)。水によって触媒を分解した後、転移生成物(trans
ition product)として水酸化−リチウムが形成される。
従って、ラバーセメントはゴム凝固系の水と同じくらい
非常にアルカリ性である。このような条件下でフェノー
ル系酸化防止剤は相当するフェノラートに部分的に変換
する。これらのフェノラートまたは副産物フェノラート
の幾つかは黄色または橙色である。この変色は無色のゴ
ムの代わりに黄色く着色したゴムを誘導する。変色の傾
向は、フェノール系酸化防止剤と重合開始剤ブチル−リ
チウムとの直接反応により決定できる。この目的のため
n−ヘキサン中の10%溶液の形態の、0.1ミリモル
のn−ブチル−リチウムを、100mlのn−ヘキサン
中に溶解された同量の2,4−ビス(n−オクチルチオ
メチル)−6−メチルフェノールに添加する。ブチル−
リチウムの使用を避ける目的のため、代わりの方法とし
てナトリウムメチラート処理が使用できる。実施例1
a、1b、2および3によって製造された2,4−ビス
(n−オクチルチオメチル)−6−メチルフェノールの
0.5gをそれぞれメタノール50mlに溶解し;メタ
ノール中のNaOCH3の10%溶液0.5gを加え
る。これらの溶液の透過率をUV−可視光線記録分光光
度計、島津UV−2100を使用して300−500n
mで測定する。より高い%における透過率が安定剤の質
のより良いことを示す。結果を表1に要約する。変色は
また黄色度指数を測定することにより決定できる。この
場合では、0.5g量の代わりに、2.5g量の2,4
−ビス(n−オクチルチオメチル)−6−メチルフェノ
ールを用いてナトリウムメトキシドによる方法が使用さ
れた。試料の黄色度指数(YI)はASTM D192
5−70に従って決定される。低いYI値は試料の少な
い変色を示し、高いYI値は試料の著しい変色を示す。
より少ない変色はより有効な安定剤である。結果を表1
にまとめる。
【0024】表1:
【表1】 a)比較例 b)本発明の実施例
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 レト ルイソーリ スイス国 4434 ホルシュタイン シュテ ュツリング 3 (72)発明者 ゲリット クノブロッホ スイス国 4312 マグデン イム シュテ ィグラー 25 (72)発明者 ハンス−ルドルフ マイアー スイス国 1700 フリーボウルク ルット ド ラウロール 2セー Fターム(参考) 4H006 AA02 AC23 BA51 TA04 TC32 4H039 CA61 CD10 CD40

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I 【化1】 (式中、nは0または1を表し、R1は炭素原子数1な
    いし12のアルキル基または−CH2SR3を表し、R2
    は炭素原子数1ないし12のアルキル基、炭素原子数7
    ないし9のフェニルアルキル基、フェニル基上で1ない
    し3個の炭素原子数1ないし4のアルキル基により置換
    された炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基;ま
    たは−CH2SR3を表し、R3は炭素原子数6ないし1
    8のアルキル基、フェニル基またはベンジル基を表し、
    4は水素原子またはメチル基を表し、R5は水素原子ま
    たはメチル基を表し、但し、R4およびR5は同時にメチ
    ル基を表さない。)で表される化合物の改良された製造
    方法であって、式II 【化2】 (式中、n、R4およびR5は先に定義した意味と同じで
    あり、R11は水素原子または炭素原子数1ないし12の
    アルキル基を表し;およびR12は水素原子、炭素原子数
    1ないし12のアルキル基、炭素原子数7ないし9のフ
    ェニルアルキル基、フェニル基上で1ないし3個の炭素
    原子数1ないし4のアルキル基により置換された炭素原
    子数7ないし9のフェニルアルキル基を表す。)で表さ
    れる化合物を、ホルムアルデヒドもしくは反応条件下で
    ホルムアルデヒドを遊離する化合物と、かつ、少なくと
    も1種の式III R3SH (III) (式中、R3は先に定義した意味を表す。)で表される
    化合物と、塩基の存在下で反応させる方法において、こ
    こで該塩基はモノ−もしくはジメチルアミンまたはモノ
    −もしくはジエチルアミンであり、該方法は前記反応の
    後、反応生成物を還元剤で処理することを含む方法。
  2. 【請求項2】 前記各式中、nは0または1を表し、R
    1は炭素原子数1ないし4のアルキル基または−CH2
    3を表し、R2は炭素原子数1ないし4のアルキル基、
    炭素原子数7ないし9のフェニルアルキル基、フェニル
    基上でメチル基により置換された炭素原子数7ないし9
    のフェニルアルキル基を表し、R3は炭素原子数6ない
    し12のアルキル基を表し、R4は水素原子またはメチ
    ル基を表し、R5は水素原子を表し、R11は水素原子ま
    たは炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し;ならび
    にR12は炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子
    数7ないし9のフェニルアルキル基、フェニル基上でメ
    チル基により置換された炭素原子数7ないし9のフェニ
    ルアルキル基を表す、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記各式中、nは0を表し、R1は−C
    2SR3を表し、R2は炭素原子数1ないし4のアルキ
    ル基を表し、R3は炭素原子数8ないし12のアルキル
    基を表し、R4は水素原子を表し、R5は水素原子を表
    し、R11は水素原子を表し;ならびにR12は炭素原子数
    1ないし4のアルキル基を表す、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記塩基がジメチルアミンである請求項
    1記載の方法。
  5. 【請求項5】 式IIIで表される化合物に基づいて、1
    ないし50モル%の塩基が使用される請求項1記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 還元剤が水素化物である請求項1記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 水素化物がホウ水素化ナトリウムである
    請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 還元剤の量は式Iで表される化合物の重
    量に基づいて0.02ないし10重量%である請求項1
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 反応が溶媒の不存在下で行われる請求項
    1記載の方法。
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