JP2001233747A - 頭髪化粧料 - Google Patents
頭髪化粧料Info
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Abstract
わつきのない、しなやかな感触を付与し、かつ、フレー
キングを起こさず、美しいツヤを付与することのできる
新しい頭髪化粧料を提供する。 【解決手段】豆科植物から選ばれる植物抽出物および皮
膜形成樹脂を含有することを特徴とする頭髪化粧料。
Description
ン、ヘアジェル、ヘアスプレー、泡状整髪料等の頭髪化
粧料に関し、更に詳細には、優れた毛髪セット効果を有
しながらくし通りの悪さやフレーキング(セット剤の剥
離)を生じることなく、髪に美しいツヤを与え、かつ、
セット剤の膜の適度な保湿性により、毛髪にごわつきの
ない、しなやかな感触を与える頭髪化粧料に関するもの
である。
維持する目的で使用され、スプレータイプ、ローション
タイプ、ジェルタイプ、フォームタイプ等様々な形態の
ものがある。これらはセット剤であるアニオン性、カチ
オン性、ノニオン性、両性等各種のポリマーを水、低級
アルコール等の溶媒に溶解したものが骨格となってお
り、これに活性剤、油剤、増粘剤、場合により噴射剤等
を適宜配合して用いられている。
うな整髪料は、毛髪のセット効果を高めるためにセット
剤のポリマーを多量に配合すると、ドライヤー等を使用
してブローを行う際にくし通りを悪化させたり、乾いた
後に髪のごわつきやセット剤の剥離(フレーキング)を
生じることがあった。このような問題を解決するため
に、多価アルコールやその誘導体、ラノリン、エステル
類等各種添加剤の配合による改良が試みられたが、添加
に伴ってセット効果が低下してしまい、整髪料として満
足のいくものが得られない場合があった。同様に、セッ
ト剤のポリマーの配合量を低減しても、毛髪の感触は向
上するが、セット効果の面で満足のいくものが得られな
かった。そこで、毛髪のセット効果を損なうことなく、
毛髪にごわつきのない、しなやかな感触を付与し、か
つ、フレーキングを起こさず、美しいツヤを付与するこ
とのできる新しい頭髪化粧料の開発が望まれていた。
上記欠点を克服すべく鋭意研究を行った結果、特定の植
物抽出物と特定のセット剤ポリマーを組み合わせて用い
れば、優れた毛髪セット効果を有しながらもくし通りが
良く、フレーキングを生じることなく美しいツヤを与
え、かつ、セット剤の膜の適度な保湿性により毛髪にご
わつきのないしなやかな感触を与える頭髪化粧料が得ら
れることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成
させた。
植物抽出物および皮膜形成樹脂を含有することを特徴と
する頭髪化粧料にある。
本発明に用いられる豆科植物から選ばれる植物抽出物
は、豆科植物の種子または全草より得られる物であり、
茎、葉等を個別に用いてもよい。用いられる豆科植物と
しては、レンゲソウ(Astragalus sinicus Linne(Le
guminosae))、カンゾウ(Glycyrrhiza glabara)、
ムラサキツメクサ(Trifolium pratense)、エンジュ
(Sophora japonica L.)、シロツメクサ(Trifoli
um repens L.)、フジカンゾウ(Desmodium oldha
miOliv.)、ジャコウエンドウ(Lathyrus odoratus
L.)等が挙げられる。
ル、又はこれらの混液であり、アルコールとしては、エ
タノール、ブタノール、プロパノール等の低級アルコー
ル、1,3−ブチレングリコール、グリセリン等の多価
アルコールを用いることができ、加熱抽出を行ってもよ
い。また、得られた植物抽出物に対し濾過等の精製、濃
縮や凍結乾燥を適宜行ってもよい。
cus Linne[Leguminosae])の種子または全草より、
水、アルコール、またはこれらの混液により抽出された
ものである。
植物抽出物は、高い保湿性により毛髪にしなやかさを付
与すると考えられる。また、豆科植物から選ばれる植物
抽出物は併用する皮膜形成樹脂のセット剤ポリマーに対
して可塑剤や改質剤等として働き、毛髪上により柔軟で
なめらかなセット剤皮膜を形成し、ドライヤー等を使用
してブローを行う際のくし通りを向上させるとともに乾
燥後のフレーキングを防止する働きを有するものと考え
られる。
物抽出物の配合量は、固形分として全組成中好ましくは
0.001〜5質量%(以下、特に記載のあるもの以外
は、質量%を単に%で示す)、より好ましくは0.00
5〜3%、更に好ましくは0.01〜2%である。0.
001%未満では植物抽出物の十分な効果が得られない
場合があり、5%を超えると頭髪化粧料としての品質を
損なう場合があり、特に毛髪のセット効果が低下する場
合がある。
ン性、カチオン性、ノニオン性、両性等各種の皮膜形成
樹脂が挙げられる。アニオン性皮膜形成樹脂としては、
アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロ
ピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体、およ
びアクリル樹脂アルカノールアミン液等が挙げられる。
一般的にアニオン性の皮膜形成樹脂は透明でなめらかな
皮膜を形成し、高いセット保持力を示す。アクリル酸オ
クチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタク
リル酸ブチルアミノエチル共重合体として、NSC社の
AMPHOMERシリーズが、アクリル樹脂アルカノー
ルアミン液として、互応化学社のプラスサイズシリーズ
が挙げられる。
ピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル
酸共重合体ジエチル硫酸塩等が挙げられる。一般的にカ
チオン性皮膜形成樹脂は柔軟性に優れ、毛髪への親和
性、密着性に優れるため、毛髪にしなやかで滑らかな風
合いを与える特徴を持つ。ビニルピロリドン・N,N−
ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫
酸塩として、ISP社のGafquatシリーズや大阪
有機化学工業社のHCポリマーシリーズ等が挙げられ
る。
ニルピロリドン、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合
体等が挙げられる。一般的にノニオン性皮膜形成樹脂
は、皮膜が柔軟で、水への再溶解性も高いという特徴を
持つため、毛髪のセット保持、なめらかな風合いの付与
に有効である。ポリビニルピロリドンとしては、BAS
F社のLuviskol Kシリーズ、ISP社のPV
P Kシリーズが、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重
合体としては、BASF社のLuviskolVAシリ
ーズ、ISP社のPVP/VAシリーズが挙げられる。
ロイルエチルN,N−ジメチルアンモニウム・α−N−
メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重
合体等が挙げられる。一般的に両性皮膜形成樹脂は、透
明でなめらかな皮膜を形成して良好な整髪性を与えるも
のである。N−メタクリロイルエチルN,N−ジメチル
アンモニウム・α−N−メチルカルボキシベタイン・メ
タクリル酸アルキル共重合体として、三菱化学社のユカ
フォーマーSM、ユカフォーマーRシリーズ、ユカフォ
ーマー301が挙げられる。
リロイルエチルN,N−ジメチルアンモニウム・α−N
−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共
重合体、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエ
チルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、アクリル酸
オクチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタ
クリル酸ブチルアミノエチル共重合体、ポリビニルピロ
リドンから選ばれる1種または2種以上である。
種または2種以上を組み合わせて用いることができ、そ
の配合量は樹脂分として全組成中好ましくは0.1〜2
0%、より好ましくは0.3〜15%、更に好ましくは
0.5〜10%である。0.1%未満ではポリマーの十
分な効果が得られない場合があり、20%を超えると頭
髪化粧料としての品質を損なう場合がある。
に加え、目的に応じて本発明の効果を損なわない量、質
的範囲で、他の皮膜形成樹脂や粘度調整剤、髪質改良
剤、pH調整剤、界面活性剤、乳化助剤、油性成分、水
性成分、紫外線吸収剤、香料、殺菌剤、防腐剤、酸化防
止剤、ヘアケア用の美容成分等、頭髪化粧料において汎
用である他の成分の配合が可能である。
他のノニオン性、アニオン性またはカチオン性の水溶性
高分子等を挙げることができ、メチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、キサンタンガム、カルボキシビニルポリマー、カチ
オン化セルロース、カチオン化デンプン、カチオン化グ
アーガム等を例示することができる。また、髪質改善剤
としては、シリコーン油、高重合シリコーン、環状シリ
コーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリ
コーン、カチオン性シリコーン等のシリコーン誘導体、
カチオン性界面活性剤等;pH調整剤としては、クエン
酸、乳酸等の酸またはその塩;界面活性剤としては、通
常使用されるアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、
ポリオキシアルキレン付加型界面活性剤等のノニオン性
界面活性剤;乳化助剤としては、高級アルコール、グリ
セリン脂肪酸エステル等;油性成分としては、直鎖また
は分岐鎖を有するエステル類、炭化水素、油脂類、高級
脂肪酸等;水性成分としては、多価アルコール、低級ア
ルコール等を例示することができる。
て本発明の効果を損なわない量的、質的範囲で各種の噴
射剤と混合し、ヘアスプレー、ヘアスタイリングフォー
ム等のエアゾール製品とすることができる。噴射剤とし
ては、液化石油ガス(LPG)、窒素ガス、炭酸ガス、
ジメチルエーテル(DME)等を例示することができ
る。
フォーム、ヘアスプレー、ヘアセットローション、ヘア
セットジェル、ヘアセットミスト、ヘアリキッド、ヘア
クリーム、エアゾール等の整髪用製品に用いることがで
きる。また、本発明の頭髪化粧料は、他の成分との併用
や容器の機構により、液状、乳液状、クリーム状、ジェ
ル状、フォーム状、ミスト状等、種々の形態にて実施す
ることができる。
る。なお、これらは本発明を何ら限定するものではな
い。
ォーム) 表1に示す配合組成のへアフォームを常法にて調製し、
セット保持力、指通り、フレーキング(セット剤の剥
離)および使用後の毛髪の感触(しなやかさ、ごわつき
のなさ)について評価した。表1に結果を併せて示す。
較例1〜5の各試料0.5gを均一に塗布し、直径2c
mのロッドに巻き、45℃の恒温室内に6時間放置して
完全に乾燥させた。乾燥後、ロッドを取り外し、毛束の
見かけの長さを(L)を測定し、次いで、温度25℃、
湿度90%の恒温高湿室に毛束を吊るし、30分後に取
り出し、再び毛束の見かけの長さ(Lo)を測定した。
×100 従って、この値が100に近いほどセット保持力が強い
ことを示す。
た後、毛髪のつや、指通りのよさ、フレーキングのな
さ、毛髪の感触(しなやかさ、ごわつきのなさ)等の髪
の質感について5点満点で官能評価した。
のように評価した。 ◎ : 4以上 (非常に良い) ○ : 3.5以上4未満 (良い) △ : 2.5以上3.5未満 (やや悪い) × : 2.5未満 (悪い)
ヘアフォームは比較例1〜3のものと比較して、セット
保持力に優れて指通りも良く、感触的にもしなやかでご
わつきのないものであった。また、乾燥後のフレーキン
グも見られないことから、ヘアフォームとして優れた効
果を有するものであることが実証された。
作成した。 (組成) (成 分) (%) (1)ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチル メタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩 *2 1.0 (2)レンゲソウエキス *6 0.3 (3)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.3 (4)エタノール 20 (5)香料 適 量 (6)防腐剤 適 量 (7)精製水 適 量
ンは、十分なセット力を有するものであり、しかも毛髪
のしなやかさ、指通りの良さにおいても優れた効果を示
すものであった。
て調製した。 (組成) (成 分) (%) (1)N−メタクリロイルエチルN,N−ジメチル アンモニウム・α−N−メチルカルボキシベタイン ・メタクリル酸アルキル共重合体 *8 1.0 (2)ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体 *9 0.2 (3)レンゲソウエキス *6 0.1 (4)カルボキシビニルポリマー 0.5 (5)グリセリン 0.5 (6)エタノール 18 (7)ジイソプロパノールアミン 0.4 (8)香料 適 量 (9)防腐剤 適 量 (10)精製水 残 量 *8:ユカフォーマー301(三菱化学社製)(純樹脂分としての%で記載) *9:PVP/VA S―630(ISP社製)(純樹脂分としての%で記載)
ェルは、毛髪のセット力に優れていながらフレーキング
がなく、しなやかさとなめらかさを有し、なおかつべた
つきの少ない優れた効果を示すものであった。
にて調製した。 (組成) (成 分) (%) (1)アクリル酸オクチルアミド・アクリル 3.0 ヒドロキシプロピル・メタクリル酸 ブチルアミノエチル共重合体 *3 (2)アクリル樹脂アルカノールアミン液 *10 0.5 (2)アミノメチルプロパノール 0.6 (3)レンゲソウエキス *6 1.0 (4)精製水 2.0 (5)香料 適 量 (6)エタノール 〔(1)〜(6)で94%〕残 量 噴射剤(LPG) 6.0 *10:プラスサイズL−6466(互応化学社製)(純樹脂分としての%で記 載)
プレーは、強度なセット力を有しながらもフレーキング
がなく、しかも毛髪にしなやかな感触を与える優れたも
のであった。
は、優れた毛髪セット効果を有しながらもくし通りが良
く、フレーキングを生じることなく、かつ、セット剤の
膜の適度な保湿性により毛髪にごわつきのない、しなや
かな感触を与える性質を有し、頭髪化粧料として優れた
品質を有する。
Claims (3)
- 【請求項1】 豆科植物から選ばれる植物抽出物および
皮膜形成樹脂を含有することを特徴とする頭髪化粧料。 - 【請求項2】 豆科植物から選ばれる植物抽出物が、レ
ンゲソウ(Astragalus sinicus Linne(Leguminosa
e))の種子または全草から、水、アルコールまたはこ
れらの混液により抽出されたものである、請求項1記載
の頭髪化粧料。 - 【請求項3】 皮膜形成樹脂が、N−メタクリロイルエ
チルN,N−ジメチルアンモニウム・α−N−メチルカ
ルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体、ビ
ニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタク
リル酸共重合体ジエチル硫酸塩、アクリル酸オクチルア
ミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブ
チルアミノエチル共重合体、ポリビニルピロリドンから
なる群より選ばれる1種または2種以上である、請求項
1または2記載の頭髪化粧料。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000049076A JP4169899B2 (ja) | 2000-02-25 | 2000-02-25 | 頭髪化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP4169899B2 JP4169899B2 (ja) | 2008-10-22 |
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---|---|---|---|
JP2000049076A Expired - Lifetime JP4169899B2 (ja) | 2000-02-25 | 2000-02-25 | 頭髪化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002145725A (ja) * | 2000-11-10 | 2002-05-22 | Kao Corp | 化粧料 |
WO2006112224A1 (ja) * | 2005-04-01 | 2006-10-26 | Fancl Corporation | スイートピー抽出物含有化粧料 |
JP2009040755A (ja) * | 2007-08-10 | 2009-02-26 | Shiseido Co Ltd | 毛髪化粧料 |
-
2000
- 2000-02-25 JP JP2000049076A patent/JP4169899B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2006112224A1 (ja) * | 2005-04-01 | 2006-10-26 | Fancl Corporation | スイートピー抽出物含有化粧料 |
US7820211B2 (en) | 2005-04-01 | 2010-10-26 | Fancl Corporation | Cosmetic material containing sweet pea extract |
JP2009040755A (ja) * | 2007-08-10 | 2009-02-26 | Shiseido Co Ltd | 毛髪化粧料 |
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JP4169899B2 (ja) | 2008-10-22 |
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