JP2001232109A - 汚泥の脱水乾燥装置及び方法 - Google Patents

汚泥の脱水乾燥装置及び方法

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Kazunari Yoshimura
和就 吉村
Shoichi Goda
昭一 郷田
Junichi Nomura
淳一 野村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新たに乾燥機等の設備を付加することなく、
一つの装置で、簡便に汚泥の減容化を図ることができる
汚泥の脱水乾燥方法及び装置を提供する。 【解決手段】 一又は複数対のプレート15と該プレー
ト15対の間に配置された汚泥を収容する濾布23とを
有するフィルタープレス型濾過機構と、該濾布23に当
接し前記濾布23の濾過水を排出する溝18aを備えた
ダイヤフラム型圧搾機構と、前記濾布23内に汚泥を供
給すると共に乾燥汚泥を排出する機構と、前記ダイヤフ
ラム部に加熱媒体を供給し、濾布23内に収容した汚泥
を加圧及び加温する機構と、前記濾布23外部を減圧す
る機構とを備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚泥の脱水乾燥装
置及び方法に係り、特に上下水道設備及び産業排水設備
から排出される汚泥を加圧して脱水するとともに、熱保
有流体(例えば温水や水蒸気)により加温して乾燥する
汚泥の脱水乾燥装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、上下水道設備や産業排水設備から
大量の汚泥が排出されているが、生活様式の変化及び環
境変化に伴い排出される汚泥の濃縮・脱水性は年々悪化
しつつある。汚泥の凝縮及び脱水は、主に脱水機により
行なっているが、上述したように汚泥の濃縮及び脱水性
の悪化に伴ない脱水機への負荷が増大し、処理速度が低
下したり、排出されるケーキの含水率が上昇するなどの
問題が生じている。一方、埋め立て処分地の減少に伴
い、排出汚泥の減容化、有効利用化への要求が強まって
いる。
【0003】汚泥を機械的に脱水することにより得られ
る脱水ケーキの含水率には限界があり、限界値よりさら
に脱水するためには、混ぜものをしたり、乾燥等の熱操
作が必要である。混ぜものをすれば汚泥量が増加し、乾
燥するためには別途、乾燥機が必要で、プロセスが複雑
になる上、イニシャルコストが増大するとともに、維持
管理に多大の労力がかかるのが実情であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述の事情
に鑑みなされたもので、新たに乾燥機等の設備を付加す
ることなく、一つの装置で、簡便に汚泥の減容化を図る
ことができる汚泥の脱水乾燥装置及び方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の第1の態様は、フィルタープレス型濾過装
置のプレートの間に各々一対の溝付きダイヤフラムと、
該ダイヤフラム間に濾布を設け、該濾布内に形成される
濾室に汚泥を供給し、前記濾布を締め付けることで、前
記濾布を通して前記ダイヤフラムに配設された溝に沿っ
て濾過水を排出するダイヤフラムプレス型の脱水乾燥装
置を用い、一方で、前記濾室内の汚泥を加圧すると共に
加温し、他方で、前記濾室外を減圧するプロセスを実行
することを特徴とするものである。
【0006】本発明の第2の態様は、一又は複数対のプ
レートと該プレート対の間に配置された汚泥を収容する
濾布とを有するフィルタープレス型濾過機構と、該濾布
に当接し前記濾布の濾過水を排出する溝を備えたダイヤ
フラム型圧搾機構と、前記濾布内に汚泥を供給する機構
と、前記ダイヤフラム部に加熱媒体を供給し、濾布内に
収容した汚泥を加圧及び加温する機構と、前記濾布外部
を減圧する機構とを備えたことを特徴とする汚泥の脱水
乾燥装置である。なお、本発明は好ましくは前記加圧用
ダイヤフラムに0.5MPa以上の圧力が加わるように
すること、また、前記加圧用ダイヤフラムは、ポリエチ
レン等の熱伝導性のよい物質を混合した耐熱及び伸縮性
に富んだ素材を使用すること、更に、前記加温は、加熱
媒体の温度を70乃至90℃程度の温度に保つことを特
徴とするものである。
【0007】本発明によれば、隣接する濾板の間に一対
のダイヤフラムと濾布を設け、濾布内に収容された汚泥
の圧搾が片面、好ましくは両面からできるような圧搾機
構を備えている。そして、加圧及び加熱媒体として熱保
有流体を用い、ダイヤフラムと濾布を介して汚泥を加圧
及び加熱可能とし、汚泥の濾過及び圧搾ができるように
している。そして、フィルタプレスによる濾過工程中
に、濾液排出ラインを減圧下にするとともにダイヤフラ
ムに熱保有流体を供給し、濾室内の汚泥を圧搾しながら
ダイヤフラムを介して汚泥に乾燥熱量を供給する。即
ち、汚泥を濾室内で加圧加温しつつ、濾布の外側の空間
である濾室外を減圧することで濾室内の汚泥を脱水する
とともに乾燥する。従って、濾室(濾布)内の汚泥が加
圧・加温されると共に、濾室(濾布)外が減圧された状
態となるので、これにより汚泥の脱水・乾燥が促進さ
れ、従来の方法と比較して効率的な脱水・乾燥が行われ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る汚泥の脱水乾
燥装置及び方法の一実施形態を図面を参照して説明す
る。図1は、本発明の汚泥の脱水乾燥装置を備えた汚泥
処理システムを示すフロー図である。図1に示すよう
に、汚泥処理システムは、脱水乾燥装置1、温水ボイラ
2及び真空ポンプ3とを備えている。汚泥は汚泥供給ラ
イン4に設けられた汚泥供給ポンプ5によって脱水乾燥
装置1に供給される。汚泥供給ライン4には開閉弁V1
が設置されている。また汚泥供給ライン4は開閉弁V4
を具備したセンターブローライン6に接続されている。
【0009】前記脱水乾燥装置1と温水ボイラ2とは、
温水循環ライン7によって相互に接続されている。温水
循環ライン7には温水循環ポンプ8及び背圧弁9が設置
されている。温水ボイラ2は、加圧媒体としての熱保有
流体を供給するための熱保有流体供給装置を構成してい
る。また脱水乾燥装置1には、開閉弁V2を具備した濾
液排出ライン10が接続されている。そして、濾液排出
ライン10には真空排気ライン11が接続されている。
真空排気ライン11には、開閉弁V3、ドレンポット1
2及び真空ポンプ3が設置されている。さらに脱水乾燥
装置1には、開閉弁V5を具備した排泥ライン14が接
続されている。
【0010】図2は、脱水乾燥装置の構成を示す概略正
面図である。図2に示すように、脱水乾燥装置1は、複
数の濾枠15と、両端部に設置され濾枠15を締め付け
るための濾枠締め付け装置16とを備えている。濾枠締
め付け装置16により濾枠15を締め付けることによ
り、隣接する濾枠15間に汚泥を脱水するための濾布に
より囲まれた(後述する)濾室を形成するようになって
いる。脱水乾燥装置1は、温水の供給側及び戻り側にそ
れぞれ温水ヘッダ17A,17Bを備えている。温水ヘ
ッダ17Aは温水循環ポンプ8に接続され、温水ヘッダ
17Bは背圧弁9に接続されている(図1参照)。また
脱水乾燥装置1は、上述したように、汚泥供給ライン
4、センターブローライン6、温水循環ライン7、濾液
排出ライン10及び真空排気ライン11に接続されてい
る。
【0011】図3は、脱水乾燥装置における濾枠の斜視
図である。図3に示すように、プレート15はその前後
面に張設されたダイヤフラム(弾性膜)18とを備えて
いる。プレート15とダイヤフラム18は一体に構成さ
れ、プレート自体がダイヤフラムの機能を有していても
かまわない。なお図3においては、プレート15の前面
に張設されたダイヤフラム18のみを示す。ダイヤフラ
ム18には濾液をその排出ラインに流すための複数の排
水溝18aが形成されている。濾枠15は汚泥が注入さ
れる汚泥注入孔19と、プレート15の四隅に形成され
た濾液排出孔20と、プレート15の上下端部に形成さ
れた温水循環孔21とを備えている。
【0012】図4は、脱水乾燥装置の内部構造を示す図
であり、(a)は汚泥の濾過工程を示し、(b)は汚泥
の加圧脱水工程を示す。相隣接して設置された複数の濾
枠15等によってその間に濾室22が形成され、各濾室
22は対向する1対のダイヤフラム18(18a)に支
持された濾布23の内部空間として配置されている。な
お、濾布23は汚泥注入孔19に対応した箇所に孔が形
成されており、この孔によって汚泥が通過でき、各濾室
22に汚泥が供給できるようになっている。
【0013】各ダイヤフラム18は排水溝18aを有し
て(図3参照)濾布23に当接しており、図4に示すよ
うに、隣接する濾枠15の濾液排出孔20は、この排水
溝18a内を流下する濾過水を排出するようになってい
る。即ち、排水溝18aは各ダイヤフラム18と濾布2
3との間の濾液排出ラインを構成し、濾液排出口20に
接続され、更に図示しない外部の真空ポンプに接続され
ている。これにより、濾布23で濾過された濾液が濾液
排出孔20により脱水乾燥装置1の外部に吸引排出され
るようになっている。更に、真空ポンプを動作させるこ
とで、濾布23の外側のダイヤフラム18の溝18a内
は、例えば−0.08MPa程度の減圧雰囲気下に保た
れる。
【0014】また、図5に示すように、温水循環孔21
はダイヤフラム18の背面とプレート15との間に連通
しており、この隙間に温水HWをプレート15の下部側
の温水循環孔21から供給することによりダイヤフラム
18をプレート15から離間する方向に膨張させること
ができる。そして、温水HWは前記部屋からプレート1
5の上部側の温水循環孔21を経て外部へ排出される。
前記部屋に流通する温水HWは、ダイヤフラム18及び
濾布23を介して濾室22内の汚泥を加温する。尚、こ
の場合は温水HWは下側から上側に流れる場合を示して
いるが、上側から下側に流れるようにしてもよい。濾布
23の外側はダイヤフラム18に当接し、その排水溝1
8aを真空・排気することで濾室22内の水分を濾布2
3を通して脱水する。
【0015】次に、図1乃至図5に示すように構成され
た装置を使用した汚泥の脱水乾燥方法について説明す
る。ここでは、濾過面積(伝熱面積)2mの両面圧
搾可能なフィルタプレスを使用した。熱保有流体として
温水を使用した。熱保有流体としては、この他に、蒸
気、高温ガス等があるが、ダイヤフラム、濾布等の材質
から、その温度は120℃以下が好ましい。ダイヤフラ
ムは、伝熱性を高めるため塩化ポリエチレンを主成分と
した架橋ゴムを使用した。その他、クロロスルホン化ポ
リエチレン等の架橋ゴム生成可能なポリエチレン素材を
使用することができる。
【0016】まず、濾枠締め付け装置16で濾枠15を
所定位置に調整し、濾布23,23間に汚泥を注入して
濾室22を形成する。汚泥貯槽(図示せず)に貯留され
ている上水汚泥(濃度3.5%)を汚泥供給ライン4に
設けられた汚泥供給ポンプ5により、最大濾過圧0.5
MPa程度にて開閉弁V1を経由して脱水乾燥装置1の
中央部から濾室22に、薬注することなく所定時間(例
えば60分)打ち込み、濾過工程を行なう。この状態を
図4(a)に示す。この汚泥供給位置は上部あるいは下
部から打ち込んでもよく、特に限定するものではない。
濾過圧力は0.5MPa以上(最大1.5MPa)に設定
してもよいが、好ましくは0.5MPa以下とした方が
よく、もちろん、汚泥を調質して処理してもよい。濾布
23で固液分離された濾過水はダイヤフラム18に刻ま
れた溝18a及び濾液排出孔20により濾液排出ライン
10に導かれ、開閉バルブV2を経由して系外に排出さ
れる。
【0017】次に、背圧弁9で圧搾圧力を設定した後、
温水循環ポンプ8を稼働して濾枠15とダイヤフラム1
8で仕切られた部屋に、温水ボイラ2で80℃に加温さ
れた温水を15分間圧送し、ダイヤフラム18を膨張さ
せて汚泥の圧搾工程を行なう。この圧搾工程は、汚泥の
予備加熱と濾室内汚泥をセンターブロー可能な状態、即
ち、センターブロー時に各濾室内の汚泥が系外にでない
ような状態にすることを目的にしている。従って、圧搾
時間は汚泥の種類によって変化させることができ、場合
によっては省略してもよい。この時、温水温度は70〜
90℃であればよいが、この工程では温水の代わりに水
を使用してもよく、又、温水の戻りにバルブを設け、こ
のバルブを閉にすることで循環を停止してもよい。
【0018】次に、開閉弁V1を閉じ、開閉弁V4,V
5を開け、圧力0.5MPaの圧搾空気を汚泥注入孔1
9に吹き込み、センターブロー工程を行ない、各室の汚
泥注入孔19に残留する軟弱な汚泥を排出する。排出さ
れた汚泥は汚泥貯槽に回収する。
【0019】センターブロー工程終了後、再び温水循環
ポンプ8を稼働し、背圧弁9の設定圧力を好ましくは
0.5MPa〜1.5MPaとして濾室内の汚泥を加圧
及び加温する。脱水乾燥工程では、上記圧搾工程やセン
ターブロー工程の加圧圧力よりも更に圧力を高めること
が好ましい。この時の温水温度も上記と同様に70〜9
0℃であることが好ましい。一方、開閉弁V2を閉じ、
開閉弁V3を開け、真空排気ライン11を開いて、真空
ポンプ3を稼働し、図4(b)に示すように、脱水乾燥
工程を行なう。即ち、真空ポンプ3を稼働し、濾液排出
ライン10を経由して、濾布外面(濃縮汚泥と非接触
側)を減圧雰囲気下におくと、濾室内では圧搾脱水が進
行し、同時に濾布内面(汚泥と接触側)に接触する汚泥
の乾燥が加圧及び加温により進むことになる。この時の
濾室外の減圧圧力は低ければ低いほどよく、−0.08
MPa以下が好ましい。
【0020】即ち、この脱水乾燥工程に到り濃縮汚泥中
の水分は力学的な圧搾力による脱水と、加熱による蒸発
と、濾布の外側を減圧雰囲気とすることによる脱水との
三重の水分除去機能により、濾室22内から除去され
る。除去された水はドレンポット12で冷却水と熱交換
して凝縮する。本実施例では、目標含水率を35%と設
定しているが、圧搾・乾燥時間は、汚泥の種類、目標含
水率によって異なり、打ち込み汚泥量と各工程で排出さ
れる排水量とから演算して決定される。
【0021】次に、濾枠締め付け装置16を弛め、開枠
してケーキ排出工程を行ないケーキを排出する。ケーキ
は乾燥状態であるため、剥離性は良好であり、粒子状と
なって剥離し濾布に残留するケーキはほとんどなく、清
掃工程は不要である。
【0022】次に、この装置の別の動作例について説明
する。対象汚泥としては、濃度50.5g/Lの上水汚
泥を用い、この汚泥は無薬注処理である。図4(a)に
示す濾過工程は、汚泥供給ライン4に設けた汚泥供給ポ
ンプ5により濾過圧力0.5MPaで1時間程度の濾過
を行う。これにより半ケーキ状(スラリ状)の濃縮汚泥
が得られる。そして、この実施例においては加温圧縮工
程を省略し、センターブロー工程を行い、各濾室の汚泥
注入孔19に残留する軟弱な汚泥を排出する。なお、以
上の工程は従来の一般的な汚泥の脱水乾燥工程と変わら
ない。
【0023】本発明の工程では、次に図4(b)に示す
ように、汚泥を濾室22内で加圧・加温しつつ、濾室外
を減圧雰囲気とし、これにより汚泥の脱水乾燥を促進す
ることが特徴である。即ち、ダイヤフラム18(18
a)の外側に温水HWを加圧注入することで、濾室22
内に例えば0.8MPaの圧力を加えると共に、温水に
より濾室内の汚泥を70〜90℃に維持する。そして、
真空ポンプ3を用いて真空排気することで、濾布の外側
のダイヤフラムに設けられた溝18a内の圧力を−0.
09MPa以下の減圧雰囲気に保つ。そして、このよう
な状態を約1.3時間かけて汚泥の圧縮及び脱水乾燥を
行う。これにより製造されたケーキの含水率は32.5
%という値が得られ、目標の35%以下になる。この場
合の濾過工程と脱水乾燥工程の合計時間は2.3時間で
あり、濾過速度は0.57kg/m hが得られる。
【0024】これを従来の一般的な汚泥の脱水乾燥工程
と比較すると、前半の図4(a)に示す濾過工程は本発
明の工程も従来の工程も同様であり、0.5MPaで1
時間程度の濾過を行い、これにより半ケーキ状(スラリ
状)の濃縮汚泥を生成する。従来の工程では、センター
ブロー工程の後に、圧力1.5MPaで1時間程度圧搾
する。そして、次に濾室内の圧力を真空ポンプを用いて
減圧することで真空脱水を行う。この脱水乾燥時間は、
濾室内圧力を−0.09MPa以下に保ち、温水加温し
つつ通常約2時間程度の時間で乾燥する。従って、従来
工程では、濾過工程に1時間、圧搾工程に1時間、真空
脱水乾燥工程に2時間と、合計4時間程度が必要であ
る。これにより製品含水率35%程度のケーキが得られ
る。濾過速度は0.32kg/mhである。
【0025】本発明の工程では、同様の含水率が得られ
る製品を製作するのに要する時間は、上述したように、
濾過工程に1時間、加温・加圧・脱水工程に1時間であ
り、合計2時間程度である。従って、濾過速度は上述し
たように0.57kg/mhが得られ、その向上率は
174%程度となる。このように、汚泥の脱水乾燥の速
度が向上することは、設備能力がそれだけ向上すること
になる。従って、同一の設備を用い本発明の脱水乾燥を
行うことで汚泥の処理能力を格段に向上させることがで
きる。
【0026】なお、上述の実施形態例においては、濾室
内の汚泥を加圧・加温するのに70〜90℃の温水を用
いる例について説明したが、これは使用する濾布の材料
等の制約により決まってくるもので、材料の改良等によ
りより高温の蒸気等を用いることも可能である。これに
より、さらなる脱水乾燥速度の向上が計れる。このよう
に上述した実施例に関わらず、本発明の趣旨を逸脱する
ことなく種々の変形実施例が可能である。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、新
たに乾燥機等の大がかりな装置を付加することなく、一
つの装置で汚泥を短時間で乾燥領域にまで脱水乾燥する
ことができ、イニシャルコストの低減が図れるととも
に、簡便に汚泥の減容化を図ることができ、維持管理を
容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の汚泥の脱水乾燥装置を備えた汚泥処理
システムを示すフロー図である。
【図2】本発明の汚泥の脱水乾燥装置の構成を示す概略
正面図である。
【図3】本発明の汚泥の脱水乾燥装置における濾枠の斜
視図である。
【図4】図1の要部断面図であり、本発明の脱水乾燥装
置の内部構造を示す図であり、(a)は濾過工程を示
し、(b)は加圧脱水乾燥工程を示す。
【図5】図4(b)の濾枠の水平部分断面図である。
【符号の説明】
1 脱水乾燥装置 2 温水ボイラ 3 真空ポンプ 4 汚泥供給ライン 5 汚泥供給ポンプ 6 センターブローライン 7 温水循環ライン 8 温水循環ポンプ 9 背圧弁 10 濾液排出ライン 11 真空排気ライン 12 ドレンポット 14 排泥ライン 15 プレート(濾枠) 16 濾枠締め付け装置 17A,17B 温水ヘッダ 18 ダイヤフラム 18a 排水溝 19 汚泥注入孔 20 濾液排出孔 21 温水循環孔 22 濾室 23 濾布 V1,V2,V3,V4,V5 開閉弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F26B 3/20 F26B 3/20 9/04 9/04 23/10 23/10 Z (72)発明者 郷田 昭一 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 野村 淳一 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 Fターム(参考) 3L113 AA01 AB05 AB09 AC24 AC45 AC46 BA37 DA04 DA06 DA10 DA24 4D018 AA02 AA12 BB04 DD01 DD05 4D059 AA03 BD15 BD19 BE16 EB06 EB20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一又は複数対のプレートと該プレート対
    の間に配置された汚泥を収容する濾布とを有するフィル
    タープレス型濾過機構と、 該濾布に当接し前記濾布の濾過水を排出する溝を備えた
    ダイヤフラム型圧搾機構と、 前記濾布内に汚泥を供給する機構と、 前記ダイヤフラム部に加熱媒体を供給し、濾布内に収容
    した汚泥を加圧及び加温する機構と、前記濾布外部を減
    圧する機構とを備えたことを特徴とする汚泥の脱水乾燥
    装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載の汚泥の脱水乾燥装置
    において、前記濾布内の汚泥をダイヤフラムを介して加
    圧しつつ加温すると共に、前記濾布外を減圧することを
    特徴とする汚泥の脱水乾燥方法。
  3. 【請求項3】 前記加圧用ダイヤフラムは、ポリエチレ
    ン等の熱伝導性のよい物質を混合した耐熱及び伸縮性に
    富んだ素材を使用することを特徴とする請求項2記載の
    汚泥の脱水乾燥方法。
  4. 【請求項4】 前記加圧用ダイヤフラムに0.5MPa
    以上の圧力が加わるようにしたことを特徴とする請求項
    2記載の汚泥の脱水乾燥方法。
  5. 【請求項5】 前記加温は、加熱媒体の温度を70乃至
    90℃程度の温度に保つものであることを特徴とする請
    求項2又は3に記載の脱水乾燥方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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