JP2001231485A - 甘味付与方法及び甘味料 - Google Patents

甘味付与方法及び甘味料

Info

Publication number
JP2001231485A
JP2001231485A JP2000042578A JP2000042578A JP2001231485A JP 2001231485 A JP2001231485 A JP 2001231485A JP 2000042578 A JP2000042578 A JP 2000042578A JP 2000042578 A JP2000042578 A JP 2000042578A JP 2001231485 A JP2001231485 A JP 2001231485A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sweetener
sweetness
sugar
acesulfame
stevia
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000042578A
Other languages
English (en)
Inventor
Kumiko Tachikawa
久美子 太刀川
Jiro Sasaki
次郎 佐々木
Masahiko Tabata
雅彦 把田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Industries Co Ltd
Jujo Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paper Industries Co Ltd, Jujo Paper Co Ltd filed Critical Nippon Paper Industries Co Ltd
Priority to JP2000042578A priority Critical patent/JP2001231485A/ja
Publication of JP2001231485A publication Critical patent/JP2001231485A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 糖転移ステビア特有の異味や苦味を抑制しつ
つボディ感を与え、低カロリー・ノンカロリーでかつ砂
糖に近い良質な甘味を呈し、しかも熱安定性に優れる甘
味付与方法及び甘味料を提供する。 【解決手段】 α−グルコシルステビア甘味料にアセス
ルファムKを用いる甘味付与方法及び甘味料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、α−グルコシルステビ
ア甘味料にアセスルファムKと、さらには糖アルコール
を配合した甘味料と、それらを用いることにより、α−
グルコシルステビア甘味料特有の異味や苦味を抑制しつ
つ先味とボディ感を付与し、低カロリー・ノンカロリー
でかつ砂糖に近い良質な甘味を呈し、しかも熱安定性に
優れる甘味の付与を実現する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】砂糖、ブドウ糖、フラクトース、マルト
ース、キシロース等に代表される天然甘味料の中でも、
砂糖は最も需要が多く、甘味の質、物性、栄養の面で非
常に優れているが、最近、糖質の過剰摂取による肥満、
肥満に伴う成人病、う蝕の発生等、健康上の観点から、
消費者の健康食品志向が高まりつつある。このような背
景から、砂糖に代わる低カロリー甘味料が種々提案さ
れ、低カロリー甘味料代替による砂糖摂取の低減化が進
行している。
【0003】また従来から、pH4.6以上の弱酸性か
らpH8付近の中性の領域に於いて流通、販売する飲料
を製造する場合には、85℃、30分間以上の加熱殺
菌、120℃、4分間以上の加熱殺菌またはこれらと同
等以上の加熱処理することが必要であり、現実には、レ
トルト殺菌の場合、例えば、120℃、20分間の殺菌
が行われている。上記に例示されるような高温処理を経
た飲食物においては、砂糖、ブドウ糖、果糖等の糖類が
含まれていると色調や品質の変化が起こり、問題となる
ことがある。この問題に対処する手段としても、砂糖等
の糖類に代わる甘味料適用が進んでいる。
【0004】低カロリー甘味料の中でも、エリスリトー
ルやマルチトール、キシリトールに代表される糖アルコ
ール、およびオリゴ糖などの低甘味度甘味料は、先味が
強くボディ感がある甘味質である。しかし単独では特有
の異味が強く、また十分な甘味を得るために使用量を増
す必要があり、従ってコスト高や大量摂取による緩下作
用が懸念される。
【0005】例えばキシリトールは、多くの野菜、果実
もしくは生体内に含まれる糖アルコールで、工業的には
木や樫木のキシラン、ヘミセルロースを原料として得ら
れるキシロースに水素添加して製造される。キシリトー
ルの甘味質は清涼感があり、糖アルコールの中でも甘味
にクセが少なく、低カロリー、抗う蝕作用があることか
ら広く食品に使用できるものである。一方で、キシリト
ールの甘味質は砂糖との比較においては厚みがやや少な
くあっさりしていて砂糖との違いは明らかであり、単独
での砂糖代替は困難である。
【0006】その他の低カロリー甘味料、例えばステビ
ア甘味料、L-アスパルテル-L-フェニルアラニンメチル
エステル(アスパルテーム)、サッカリン、グリチルリ
チン、スクラロース、アセスルファムK等の高甘味度甘
味料は、少量でも十分な甘味を有しているが、特有の異
味や後味があり、また先味と厚みが不足するといった欠
点から嗜好性は高くない。
【0007】例えばアスパルテームは、上記に示すよう
な味質的欠点に加えて熱に対して非常に不安定で、高温
処理により甘味を消失するため、高温加熱殺菌処理を伴
う飲料に使用しても商品化ができない。
【0008】アセスルファムKは、6−メチル−3,4
−ジヒドロ−1,2,3−オキサチアジン−4(3H)
−オン−2,2−ジオキシドのカリウム塩として知られ
ており、砂糖の約200倍の甘味度を有する非代謝性の
ノンカロリー甘味料である。立ち上がりが強く後切れの
よい甘味を呈し、溶解性、熱安定性、非発酵性等の食品
加工適性に優れているが、その甘味は砂糖と比較すると
さっぱりとし過ぎると共に違和感の強いものであり、ま
たボディ感がないため単独では砂糖代替甘味料として適
用し難い。
【0009】ステビア甘味料は、キク科の植物ステビア
レバウディアナベルトニー(Steviarebaudiana BERTON
I)(以後ステビアと略称する)の葉部から抽出精製した
高甘味物質の混合品であり、高甘味を有する天然系の甘
味料として知られている。ステビア高甘味成分は、主成
分であるステビオサイドをはじめ、レバウディオサイド
A、レバウディオサイドC、レバウディオサイドD、レ
バウディオサイドE、ズルコサイドAの6種が知られて
いる。
【0010】ステビア抽出品には主成分であるステビオ
サイドの比率の高い通常抽出品、あるいはレバウディオ
サイドAの含有量を多くし味質を改善をした調整品が知
られている。通常抽出品は、蔗糖に対して200〜30
0倍の甘味度があり、使用量も微量で済む点から実質的
にノンカロリーである。また、溶解性、熱安定性、非発
酵性等の食品加工適性にも優れている。
【0011】また、通常抽出品にα−グルコシル転移酵
素の作用でグルコースを付加する方法(特公昭57−1
8779号公報)によって製造されたα-グルコシルス
テビア甘味料(以後この方法によって製造されたα−グ
ルコシルステビア甘味料をステビア糖転移品と略す)あ
るいは、糖転移品にα−1,4グルコシダーゼを作用さ
せて糖鎖を短くする方法(特公平5−22498号公
報)によって製造されたα−グルコシルステビア甘味料
(以後この方法によって製造されたα−グルコシルステ
ビア甘味料をステビア糖鎖調節品と略す)は、食品加工
適性はそのままで一層味質が改善されている。
【0012】これらのα−グルコシルステビア甘味料、
その中でもステビア糖鎖調節品については、通常抽出品
と比較し苦味・渋味・甘味の後引きについては著しく改
良されたものであり、甘味質もよりコクのある、高級感
を保持しているものである。
【0013】以上に示したステビオサイド高含有通常抽
出品、レバウディオサイドA高含有調整品、α−グルコ
シルステビア甘味料はいずれもステビア甘味料として分
類される。
【0014】ステビア甘味料は一般的に、砂糖代替甘味
料として単独で用いられた場合、わずかに感じられる独
特の異味や後味ゆえに嗜好性がやや低く、また砂糖と比
較した場合甘味の立ち上がりの遅れが感じられる、甘味
の厚みが不足する、甘味度が高いため甘味の調整が難し
いなどの欠点があることが指摘されており、それに関し
ては幾つか改良法が提案されている。例えば、ヘスペリ
ジンおよびその誘導体(特開平8−256725号公
報)、ルチン及び/またはルチン誘導体(特開平10−
146165号公報)、ミョウバンやナリンジン(特開
昭52−90667号公報)、グルタミン酸ナトリウム
(特開昭56−148256号公報)、グリシン、アラ
ニンあるいはセリン(特開昭57−63068号公
報)、アスコルビン酸(特開昭58−141760号公
報、特開昭60−114167号公報)、有機酸(特公
平5−981号公報)、フラボン誘導体(特開平6−3
35362号公報)、塩化ナトリウム(特公平6−48
966号公報)を共存せしめ、呈味改良を試みたとの報
告が成されている。
【0015】しかし、これらの呈味改良素材は、好まし
くない持続的甘味の味質改善効果を有していても、特に
高甘味度甘味料に特有の異味や苦味、甘味の立ち上がり
の遅さや厚みのなさ等の改良に関しては不十分であり、
またそれ自体の有する味や物性で用途が限定されていた
り、あるいは比較的高価なために、味質改良効果を有し
ていても安定的かつ経済的に使用できないと行った問題
を抱えていた。また、塩化ナトリウムのように、甘味の
厚みを改良するが同時に後甘味も強調されるという問題
もあった。
【0016】また、他の甘味料と組み合わせることで味
質が改善された甘味を得る方法としては、例えばエリス
リトールを添加する方法(特開昭63−258557号
公報)、ソーマチンを添加する方法(特開昭53−10
4771号公報)、D−キシロースを添加する方法(特
公昭61−12663号公報)、ニゲロオリゴ糖を添加
する方法(特開平10−234331号公報)等が報告
されている。しかし、これらの甘味料は高甘味度甘味料
特有の異味や苦味等の改善効果を有する一方で甘味の質
が砂糖と異なり、また配合割合によってはカロリー増と
なるので、低カロリー、ダイエット甘味料を得るという
本来の目的に反する。さらには大量に摂取すると緩下作
用を引き起こしやすいなどの問題も有している。
【0017】なお、アセスルファムKを他の高甘味度甘
味料と共存させたときの特性については、例えばステビ
オサイドを高濃度含有するステビア抽出物との併用が既
知である(Shipin Kexue,No.10,
p.9,1994)。しかし、ステビオサイドはそれ自
体の異味や苦味、甘味の後引きが顕著である点で劣るも
のであり、同様にステビオサイドとアセスルファムKを
配合してなる甘味組成物においても、異味や苦味、甘味
の後引きがあるという観点では問題があった。
【0018】以上に述べたように、飲食物に対して、低
カロリー・ノンカロリーで、砂糖に近い味質を呈する、
しかも加熱殺菌後も劣化することのない甘味を付与する
方法はこれまでに見いだされていなかった。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、アセスルファムKとα−グルコシルステビ
ア甘味料両者の欠点を同時に解決し、良質な甘味及び甘
味を付与する方法を提供することである。すなわち、ア
セスルファムKの欠点である複雑味・ボディ感の不足を
補填するとともに違和感のある味質を矯正し、またα−
グルコシルステビア甘味料の先味の不足を補填すると共
に、わずかに感じられる独特の異味や後味を抑制して、
加熱殺菌後も劣化することのない砂糖に類似した良質な
甘味料を提供、及び飲食物に対して前記の如き甘味を付
与する方法を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】発明者らは、鋭意検討の
結果、α−グルコシルステビア甘味料とアセスルファム
K、さらに糖アルコールを組み合わせることにより、各
々の甘味料が呈する異味や後味を抑制し、先味、複雑味
とボディ感を強めて呈味をより砂糖に近づけ、飲食物に
良質な甘味を付与する方法を見いだし、本発明の完成に
至った。本発明により甘味を付与された飲食物は、加熱
殺菌後あるいは長期保存中の甘味度低下を起こすことな
く、安定性に優れるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるα−グルコシ
ルステビア甘味料は、公知の方法(例えば特公昭57−
18779)を用いて、ステビア抽出品にα−グルコシ
ル転移酵素の作用でグルコースを付加することにより製
造されたステビア糖転移品(例えば日本製紙(株)製ス
テビア甘味料、商品名SKスイート)、および/または
公知の方法(例えば特公平5−22498)を用いて、
ステビア糖転移品にα−1,4グルコシダーゼを作用さ
せてα−グルコシル平均付加数を1.0〜2.5に調整
したステビア糖鎖調節品(例えば日本製紙(株)製のス
テビア甘味料、商品名SKスイートFZ)であり、抽出
品と比較して苦味や後引きが大幅に改善された甘味料で
ある。
【0022】α−グルコシルステビア甘味料には、α−
グルコシル基が1から15〜20個程度付加した甘味成
分が存在し、α−グルコシル平均付加数は特公平5−2
2498号公報および月刊フードケミカル1995年1
月p.36に開示されているように次式で求められる。
【0023】
【数1】
【0024】本発明で使用されるアセスルファムKは、
6−メチル−3,4−ジヒドロ−1,2,3−オキサチ
アジン−4(3H)−オン−2,2−ジオキシドのカリ
ウム塩として知られており、立ち上がりと後切れはよい
が違和感の強い甘味を呈し、砂糖の約200倍の甘味度
を有する非代謝性のノンカロリー甘味料である。
【0025】α−グルコシルステビア甘味料とアセスル
ファムKはいずれも加熱殺菌による甘味の低下を起こさ
ないため、食品加工適性に優れている。だが、それらの
味質に共通する特徴として、砂糖と比較して甘味に違和
感がありボディ感が不足するといった点が指摘されてい
る。
【0026】本発明によれば、α−グルコシルステビア
甘味料のうちステビア糖転移品とアセスルファムKを砂
糖換算重量で10:90〜70:30、好ましくは2
0:80〜60:40の比率で飲食物に添加すると、特
有の異味や後味が感じられない良質な甘味が実現し、安
定性が高く加熱処理により分解されないため優れた加工
適性を示す。ただし、α−グルコシルステビア甘味料の
比率(α−グルコシルステビア甘味料とアセスルファム
K両者により付与される甘味においてα−グルコシルス
テビア甘味料が占める比率)が提示した範囲未満(10
%未満)では厚み付与の効果が感じられず、範囲を超え
ると(70%超)α−グルコシルステビア甘味料特有の
異味や後味が強まってくるとともにアセスルファムK由
来の甘味の立ち上がりの良さが感じられなくなるため、
好ましくない。
【0027】また、本発明によれば、α−グルコシルス
テビア甘味料の中でもα−グルコシル平均付加数が1.
0〜2.5に調整されたステビア糖鎖調節品を砂糖換算
重量で10:90〜80:20、特に好ましくは30:
70〜70:30の比率で飲食物に添加すると、ステビ
ア糖転移品以上に優れた効果を示す。すなわち、ステビ
ア糖鎖調節品は、それ自体ステビア糖転移品と比較して
異味や後味の少ない、一層好ましい甘味を呈するもので
あるので、本発明を実施することにより、あらゆる飲食
物、とりわけ飲料やデザートなどの甘味主体の飲食物に
対してステビア特有の苦味や後引きが全く感じられない
良質な甘味を付与することが出来る。ただし、α−グル
コシルステビア甘味料の比率(α−グルコシルステビア
甘味料とアセスルファムK両者により付与される甘味に
おいてα−グルコシルステビア甘味料が占める比率)が
提示した範囲未満(10%未満)では厚み付与の効果が
感じられず、範囲を超えると(80%超)α−グルコシ
ルステビア甘味料特有の異味や後味が強まってくるとと
もにアセスルファムK由来の甘味の立ち上がりが感じら
れなくなるため、好ましくない。
【0028】また、本発明においては、上記α−グルコ
シルステビア甘味料とアセスルファムKにさらに糖アル
コールを配合することによって、ボディ感の点をさらに
改善することができる。
【0029】本発明で使用される糖アルコールとしては
キシリトール、エリスリトール、マルチトール、ソルビ
トール、マンニトール、パラチニット、ラクチトール及
びこれらの混合物のうち1種または2種以上選択されう
るが、特にキシリトールがα−グルコシルステビア甘味
料とアセスルファムKとの共存において味質面で相性が
良いという点で優れている。
【0030】α−グルコシルステビア甘味料とアセスル
ファムKを合わせたものと糖アルコールとの混合比率
は、砂糖換算重量で20:80〜80:20、好ましく
は30:70〜70:30が有利である。糖アルコール
の比率が提示した範囲未満(20%未満)ではボディ感
付与効果が少なく、範囲を超えると(80%超)糖アル
コール特有の異味が強まり、かつα−グルコシルステビ
ア甘味料とアセスルファムKによるカロリー低減効果が
期待できなくなるため好ましくない。
【0031】本発明の目的達成のためには、α−グルコ
シルステビア甘味料とアセスルファムKと糖アルコール
を上記の比率で混合する必要があるが、目的達成を阻害
しない限り、他の糖質が共存していてもよい。他の糖質
としては例えば、グルコース、フラクトース、ガラクト
ースなどの単糖類、マルトール、イソマルトース、ラク
トース、パラチノースなどの二糖類、マルトトリオー
ス、エルロース、ラフィノース、ラクトスクロース、ケ
ストース等の三糖類、ソルビトール、マルチトール、ラ
クチトール、マルトトリイトール等の糖アルコールなど
が適宜選択される。これらの使用量の目安としては、砂
糖換算で甘味全体の0〜80%(重量)が適当である。
この範囲を超えると、本発明の目的である、カロリーの
低減された、砂糖に近い甘味を付与する効果が感じられ
にくくなるので好ましくない。
【0032】本発明で提示される方法にて甘味を付与す
ることができる飲食物は、例えば、粉末、顆粒、キュー
ブ、ペースト、液体など種々の形態をもつ甘味料製剤、
果汁入り飲料、野菜飲料、栄養飲料などの酸性飲料、サ
イダー類、コーラ類、ガラナ、ジンジャーエールなどの
炭酸飲料、コーヒー、紅茶、乳飲料、甘酒などの各種飲
料、ゼリー、ムース、アイスクリーム、シャーベット、
プリン、ヨーグルト等のデザート類、チョコレート、ク
ッキー、ケーキ、チューインガム等の菓子類、ハードキ
ャンディ、ソフトキャンディなどのキャンディ類、水産
練り製品、漬物、ドレッシング、醤油、たれなどの塩性
食品および調味料等が挙げられ、いずれの飲食物に対し
ても効果を発揮する。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
なお、各種甘味料の甘味度およびカロリー値は表1の通
りである。
【0034】
【表1】
【0035】実施例1、2 ステビア甘味料とアセスルファムK混合水溶液の味質評
価を行った。表2−1、2−2に示す処方に従って、甘
味の合計が砂糖換算5%に相当するように調製し飲料水
に溶解させた。熟練したパネラー15名を用いての官能
評価を下記の基準に従って行い、各パネラーの評価結果
の平均値を算出し表に示した。 評価基準 1:劣る、2:やや劣る、3:普通、4:やや優れる、
5:優れる
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】実施例3 ステビア甘味料、アセスルファムK、糖アルコール混合
水溶液における、糖アルコールの種類別味質評価を行っ
た。表3−1および3−2に示す処方に従って、各甘味
料の配合比は砂糖換算で等量とし、甘味の合計が砂糖換
算5%に相当するように調製し飲料水に溶解させた。熟
練したパネラー15名を用いての官能評価を下記基準に
従って行い、各パネラーの評価結果の平均値を算出し表
に示した。 評価基準 1:劣る、2:やや劣る、3:普通、4:やや優れる、
5:優れる
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】実施例4、5 ステビア甘味料、アセスルファムK、キシリトール混合
水溶液の味質評価を行った。表4、5に示す処方に従っ
て、甘味の合計が砂糖換算5%に相当するように調製し
飲料水に溶解させた。熟練したパネラー15名を用いて
の官能評価を下記基準に従って行い、各パネラーの評価
結果の平均値を算出し表に示した。 評価(味質に関して) −2:基準(キシリトール無添加区)より劣る、−1:
やや劣る、±0:同等、+1:やや向上、+2:向上 評価(カロリーに関して) ±0:同等、−1:5kcal/100ml未満、−2:20kcal
/100ml未満
【0043】
【表7】
【0044】
【表8】
【0045】実施例6 ステビア甘味料とアセスルファムK混合水溶液の耐熱性
を調べた。表6に示す処方に従って、ステビア甘味料、
アセスルファムK、アスパルテームを各種比率で混合、
甘味の合計が砂糖換算5%に相当するように調製しイオ
ン交換水に溶解させた。表6に示す条件にて加熱処理を
行ったものの甘味残存率を各種濃度の砂糖水溶液と比較
し判定した。官能評価は熟練したパネラー15名を用い
て行い、各パネラーの評価結果の平均値を算出し表に示
した。 数値:甘味残存率(%)
【0046】
【表9】
【0047】実施例7 コーヒーにおけるステビア甘味料とアセスルファムK併
用による甘味質を評価した。市販のインスタントコーヒ
ー14gに、表7−1および7−2の配合処方に従って
甘味料を添加(各々の比率は砂糖換算重量比で、ステビ
ア甘味料:アセスルファムK=1:1またはステビア甘
味料:アセスルファムK:キシリトール=1:1:1)
し、熱水で1kgに調製した。熟練したパネラー15名
を用いての官能評価を下記の基準に従って行い、各パネ
ラーの評価結果の平均値を算出し表に示した。実施例7
に示されるコーヒーは、各甘味料の単独使用時(比較例
4)と比較して異味が軽減され且つ厚みと複雑味があ
り、良好な甘味を呈した。 評価基準(カロリー以外) 1:劣る、2:やや劣る、3:普通、4:やや優れる、
5:優れる 評価基準(カロリーに関して、単位はkcal/100ml) 0:30以上、1:29〜20、2:19〜15、3:14〜10、
4:9〜5、5:5未満
【0048】
【表10】
【0049】
【表11】
【0050】実施例8 紅茶抽出液におけるステビア甘味料とアセスルファムK
併用による甘味質を評価した。市販の紅茶葉を常法に従
って熱水抽出したものに、表8−1および8−2の配合
処方に従って甘味料を添加し(各々の比率は砂糖換算重
量比で、ステビア甘味料:アセスルファムK=1:1ま
たはステビア甘味料:アセスルファムK:キシリトール
=1:1:1)全量を1kgに調製した。熟練したパネ
ラー15名を用いての官能評価を下記の基準に従って行
い、各パネラーの評価結果の平均値を算出し表に示し
た。実施例9に示される紅茶は、各甘味料の単独使用時
(比較例5)と比較して異味が軽減され且つ厚みと複雑
味があり、良好な甘味を呈した。 評価基準(カロリー以外) 1:劣る、2:やや劣る、3:普通、4:やや優れる、
5:優れる 評価基準(カロリーに関して、単位はkcal/100ml) 0:30以上、1:29〜20、2:19〜15、3:14〜10、
4:9〜5、5:5未満
【0051】
【表12】
【0052】
【表13】
【0053】実施例9 炭酸飲料におけるステビア甘味料とアセスルファムK併
用による甘味質を評価した。表9−1および9−2の配
合処方に示す甘味料(砂糖換算で7%、果糖ブドウ糖液
糖以外の甘味料の比率は砂糖換算重量比でステビア甘味
料:アセスルファムK=1:1またはステビア甘味料:
アセスルファムK:キシリトール=1:1:1)、クエ
ン酸0.7g、リンゴ酸0.3gおよびレモンエッセン
ス1gに水を加え全量を1Lとし、孔径0.1μmのメ
ンブランフィルターで濾過した後、冷却化炭酸ガスを
4.5kg/cm2で圧入し、透明ガラス瓶に充填打栓し
たものを65℃で15分間加熱殺菌した。官能評価は熟
練したパネラー15名を用いて下記の基準に従って行
い、各パネラーの評価結果の平均値を算出し表に示し
た。実施例9に示される炭酸飲料は、比較例6よりも異
味が軽減され且つ好ましい甘味を呈し、しかもカロリー
の低減されたものだった。 評価基準(カロリー以外) 1:劣る、2:やや劣る、3:普通、4:やや優れる、
5:優れる 評価基準(カロリーに関して、単位はkcal/100ml) 0:30以上、1:29〜20、2:19〜15、3:14〜10、
4:9〜5、5:5未満
【0054】
【表14】
【0055】
【表15】
【0056】実施例10 キャンディにおけるステビア甘味料とアセスルファムK
併用による甘味質を評価した。ラクチトール(東和化成
(株)製)100重量部に、表10の配合処方に示す甘
味料を添加(甘味料の比率は砂糖換算重量比でステビア
甘味料:アセスルファムK=1:1)し、常圧下140
℃15分間加熱して水分を5重量%に調整した。ついで
ポリデキストロース(ファイザー(株)製)10重量
部、粉末クエン酸10重量部および香料1重量部と水3
4重量部を添加し、真空度8torr、温度50℃で真
空乾燥させ水分残存量を1重量部としてキャンディを製
造した。熟練したパネラー15名を用いての官能評価を
下記の基準に従って行い、各パネラーの評価結果の平均
値を算出し表に示した。実施例10に示されるキャンデ
ィは、比較例7よりも異味が軽減され好ましい甘味を呈
していた。 評価基準 1:劣る、2:やや劣る、3:普通、4:やや優れる、
5:優れる
【0057】
【表16】
【0058】実施例11 シュガーレスクッキーにおけるステビア甘味料とアセス
ルファムK併用による甘味質を評価した。バター65重
量部に還元麦芽糖水飴(林原商事(株)製)22重量
部、ラクチトール(東和化成(株)製)9重量部および
表11の配合処方に示す甘味料(各々の甘味料の比率は
砂糖換算重量比でステビア甘味料:アセスルファムK=
1:1)を添加し良く混合した中に、全卵25重量部、
バニラ香料0.05重量部および薄力粉100重量部を
順次投入し混練、成形したものを170℃にて15分焼
成した。熟練したパネラー15名を用いての官能評価を
下記の基準に基づいて行い、各パネラーの評価結果の平
均値を算出し表に示した。実施例11に示されるクッキ
ーは、比較例8よりも異味が軽減され好ましい甘味を呈
していた。 評価基準 1:劣る、2:やや劣る、3:普通、4:やや優れる、
5:優れる
【0059】
【表17】
【0060】
【発明の効果】本発明に従いα−グルコシルステビア甘
味料とアセスルファムKを用いて甘味を付与された飲食
物は、(1)α−グルコシルステビア甘味料特有の異味
や後味が感じられず、またアセスルファムKのあっさり
とした味質に複雑さが加わった、(2)ノンカロリーで
かつ先味とボディ感があり後切れのよい良質な甘味を呈
する。またこの発明にて呈示される方法で飲食物に付与
された甘味は(3)熱に安定で加工適性に優れている。
さらに、α−グルコシルステビア甘味料とアセスルファ
ムK、糖アルコールを用いて甘味を付与された飲食物
は、(4)先味とボディ感が一層強く砂糖により近い好
ましい甘味を呈する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 把田 雅彦 山口県岩国市飯田町2−8−1 日本製紙 株式会社化成品開発研究所内 Fターム(参考) 4B047 LB09 LG05 LG25 LG32 LP02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α−グルコシルステビア甘味料とアセス
    ルファムKを組み合わせることを特徴とする甘味付与方
    法。
  2. 【請求項2】 α−グルコシルステビア甘味料としてα
    −グルコシル基平均付加数が1.0〜2.5のものを用
    いる請求項1記載の甘味付与方法。
  3. 【請求項3】 α−グルコシルステビア甘味料とアセス
    ルファムKを砂糖換算重量で10:90〜70:30の
    割合で配合する請求項1記載の甘味付与方法。
  4. 【請求項4】 α−グルコシルステビア甘味料とアセス
    ルファムKを砂糖換算重量で10:90〜80:20の
    割合で配合する請求項2記載の甘味付与方法。
  5. 【請求項5】 前記α−グルコシルステビア甘味料とア
    セスルファムKに、さらに糖アルコールを砂糖換算重量
    で20:80〜80:20の割合で配合する請求項1〜
    4いずれか1項記載の甘味付与方法。
  6. 【請求項6】 糖アルコールとしてキシリトール、エリ
    スリトール、マルチトール、ソルビトール、マンニトー
    ル、パラチニット、ラクチトールの1種又は2種以上用
    いる請求項5記載の甘味付与方法。
  7. 【請求項7】 α−グルコシルステビア甘味料とアセス
    ルファムKを含有してなることを特徴とする甘味料。
  8. 【請求項8】 前記α−グルコシルステビア甘味料とア
    セスルファムKに、さらに糖アルコールを砂糖換算重量
    で20:80〜80:20の割合で配合してなる請求項
    7記載の甘味料。
JP2000042578A 2000-02-21 2000-02-21 甘味付与方法及び甘味料 Pending JP2001231485A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000042578A JP2001231485A (ja) 2000-02-21 2000-02-21 甘味付与方法及び甘味料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000042578A JP2001231485A (ja) 2000-02-21 2000-02-21 甘味付与方法及び甘味料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001231485A true JP2001231485A (ja) 2001-08-28

Family

ID=18565634

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000042578A Pending JP2001231485A (ja) 2000-02-21 2000-02-21 甘味付与方法及び甘味料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001231485A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002034501A (ja) * 2000-07-19 2002-02-05 Toyo Seito Kk 甘味料組成物および低カロリー飲料
JP2009517039A (ja) * 2005-11-23 2009-04-30 ザ・コカ−コーラ・カンパニー 高効能甘味料を含む焼成食品
JP2010507376A (ja) * 2006-10-24 2010-03-11 ジボダン エス エー 消費材
JP2010521174A (ja) * 2007-03-14 2010-06-24 ザ コンセントレイト マニュファクチャリング カンパニー オブ アイルランド レバウディオサイドa、エリスリトール、およびd−タガトースを用いて甘味付与された飲料
JP2011072293A (ja) * 2009-10-01 2011-04-14 Ito En Ltd 加温販売用果汁飲料の加温劣化抑制方法、加温販売用果汁飲料の製造方法及び加温販売用果汁飲料
JP2012125258A (ja) * 2007-03-14 2012-07-05 Concentrate Manufacturing Co Of Ireland コーラ飲料
JP2012205598A (ja) * 2007-08-01 2012-10-25 Cadbury Holdings Ltd 甘味料組成物
WO2013062015A1 (ja) * 2011-10-24 2013-05-02 味の素株式会社 苦味を有する甘味料の苦味が抑制された甘味組成物、および苦味の抑制方法、ならびに苦味の抑制された飲食品、医薬品もしくは医薬部外品
JP2013102751A (ja) * 2011-11-16 2013-05-30 Nihon Cornstarch Corp 液状甘味料組成物
US9044038B2 (en) 2007-11-12 2015-06-02 San-Ei Gen F.F.I., Inc. Method of improving sweetness qualities of stevia extract

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002034501A (ja) * 2000-07-19 2002-02-05 Toyo Seito Kk 甘味料組成物および低カロリー飲料
JP2009517039A (ja) * 2005-11-23 2009-04-30 ザ・コカ−コーラ・カンパニー 高効能甘味料を含む焼成食品
JP2014166184A (ja) * 2006-10-24 2014-09-11 Givaudan Sa 消費材
JP2010507376A (ja) * 2006-10-24 2010-03-11 ジボダン エス エー 消費材
JP2015156860A (ja) * 2006-10-24 2015-09-03 ジボダン エス エー 消費材
JP2010521174A (ja) * 2007-03-14 2010-06-24 ザ コンセントレイト マニュファクチャリング カンパニー オブ アイルランド レバウディオサイドa、エリスリトール、およびd−タガトースを用いて甘味付与された飲料
JP2012125258A (ja) * 2007-03-14 2012-07-05 Concentrate Manufacturing Co Of Ireland コーラ飲料
JP2012205598A (ja) * 2007-08-01 2012-10-25 Cadbury Holdings Ltd 甘味料組成物
US9044038B2 (en) 2007-11-12 2015-06-02 San-Ei Gen F.F.I., Inc. Method of improving sweetness qualities of stevia extract
KR101531202B1 (ko) * 2007-11-12 2015-06-24 산에이겐 에후.에후. 아이. 가부시키가이샤 스테비아 추출물의 감미질 개선
JP2011072293A (ja) * 2009-10-01 2011-04-14 Ito En Ltd 加温販売用果汁飲料の加温劣化抑制方法、加温販売用果汁飲料の製造方法及び加温販売用果汁飲料
WO2013062015A1 (ja) * 2011-10-24 2013-05-02 味の素株式会社 苦味を有する甘味料の苦味が抑制された甘味組成物、および苦味の抑制方法、ならびに苦味の抑制された飲食品、医薬品もしくは医薬部外品
JP2013102751A (ja) * 2011-11-16 2013-05-30 Nihon Cornstarch Corp 液状甘味料組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6078190B2 (ja) ステビア抽出物の甘味質改善
JP4232023B2 (ja) 呈味改良組成物及びその応用
US20210030037A1 (en) D-psicose-containing sweetener and foods and drinks and the like obtained by using same
US20170223995A1 (en) Sweetener Blend Compositions
JPS63258557A (ja) 味覚調整剤
JP6609335B2 (ja) 甘味料の甘味質を砂糖の甘味質に近似させる方法
JP2004073197A (ja) 甘味組成物およびそれを含有する食品
JP6345839B2 (ja) 甘味料組成物及びステビア抽出物の味質改善方法
JP3701426B2 (ja) 高甘味度甘味料の味質改良法、呈味改良剤及び高甘味度甘味料組成物
JP3508127B2 (ja) 甘味付与方法及び甘味料
JP2001231485A (ja) 甘味付与方法及び甘味料
JP4682336B2 (ja) 甘味組成物及びそれを含有する飲食物
JP2011206030A (ja) 味質改良および果汁感付与剤
JPH04287658A (ja) エリスリトールを含有する飲料水
JP2002223721A (ja) 味質改良剤、味質改良方法及び甘味料組成物
JP4271385B2 (ja) 甘味料組成物及び該組成物を含有する可食性製品並びに甘味増強方法。
AU2017411570B2 (en) Sweetener composition and method for improving taste of stevia extract
JP2005040047A (ja) 甘味料組成物
JP2019208503A (ja) 酸味増強剤、及びそれを含有する酸成分含有組成物
JPH08163965A (ja) 味覚調整剤
JP2000175649A (ja) ギムネマ酸を含有する甘味組成物
JP2000197463A (ja) グルコン酸類含有甘味組成物
JP2008253276A (ja) スクラロースの甘味の後引き感の改善方法