JP2005040047A - 甘味料組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】甘味料組成物中、サッカリンカルシウムおよびスクラロースを必須成分として含有し、好ましくはサッカリンカルシウム1重量部に対して、スクラロースを0.05〜20重量部含有する。また、上記経口組成物中に上記甘味料組成物を含有する。本発明によれば、サッカリンカルシウムとスクラロースとを併用することによって安定性および甘味の相乗効果を有する良質な甘味料組成物が製造できる。
Description
本発明は、甘味料組成物、特に、2種類の甘味料による相乗作用に基づく甘味料組成物及び該組成物を含有する経口組成物に関する。詳細には、サッカリンカルシウムとスクラロースを特定の比率で含有することにより、甘味強度が増大し、きわめて良質な甘味質を有する甘味料組成物及び該組成物を含有する経口組成物に関する。
【発明の属する技術分野】
【0002】
【従来の技術】
従来、経口組成物への甘味付与を行うに際し、種々の高甘味度甘味料が使用されており、また、複数の甘味料を併用することも検討されている。例えば、サッカリン化合物と他の甘味料の併用の例としては、サッカリンナトリウムとアスパルテームとを併用したチューインガム(特許文献1)やサッカリンナトリウムとアスパルテームとを併用した飲料用組成物(特許文献2)が開示されている。さらに、サッカリンとクロロデオキシガラクトスクロース(スクラロース)を併用する、甘味の相乗作用を有する組成物も開示されている(特許文献3)。
【0003】
しかし、これら甘味料を併用した甘味組成物についても、更なる改良が求められており、また、サッカリンカルシウムとスクラロースを併用することによる甘味増強効果については、全く知られていなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開昭55−138362号公報
【特許文献2】
特許第3288406号
【特許文献3】
特開昭57−186459号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑みて開発されたものであり、きわめて良質な甘味質を有し、さらに甘味強度も増大した甘味料組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記従来技術の問題点に鑑み、鋭意研究を重ねていたところ、サッカリンカルシウムとスクラロースを必須成分として含有することで、それぞれの甘味料の甘味質の欠点が有意に低減できることを見出した。更に、サッカリンカルシウムとスクラロースを特定の比率で混合することで、きわめて良質な甘味質を有し、さらに相乗的な甘味増強効果を発揮することがわかった。
【0007】
すなわち本発明は、かかる知見に基づいて開発されたものであり、下記の態様を含むものである。
項1.サッカリンカルシウムおよびスクラロースを含有することを特徴とする、甘味料組成物。
項2.上記サッカリンカルシウム1重量部に対し、上記スクラロースを0.05〜20重量部含有することを特徴とする、項1または2に記載の甘味料組成物。
項3.上記サッカリンカルシウム1重量部に対し、上記スクラロースを0.2〜5重量部含有することを特徴とする、項1または2に記載の甘味料組成物。
項4.上記サッカリンカルシウム1重量部に対し、上記スクラロースを0.5〜2重量部含有することを特徴とする、項1または2に記載の甘味料組成物。
項5.サッカリンカルシウムおよびスクラロースを含有することを特徴とする、経口組成物。
項6.上記サッカリンカルシウム1重量部に対し、上記スクラロースを0.05〜20重量部含有することを特徴とする、項6に記載の経口組成物。
項7.上記サッカリンカルシウム1重量部に対し、上記スクラロースを0.2〜5重量部含有することを特徴とする、項6に記載の経口組成物。
項8.上記サッカリンカルシウム1重量部に対し、上記スクラロースを0.5〜2重量部含有することを特徴とする、項5に記載の経口組成物。
項9.項1または2に記載の甘味料組成物を含有することを特徴とする、項6〜8のいずれか1項に記載の経口組成物。
項10.飲食品である、項6〜9のいずれか1項に記載の経口組成物。
項11.甘味料組成物の甘味を増強させる方法であって、
(a)サッカリンカルシウム1重量部に対し、
(b)スクラロースを0.05〜20重量部
を含有することを特徴とし、(a)(b)それぞれの甘味強度を加えた値以上の甘味強度を生じる、方法。
項12.上記サッカリンカルシウム1重量部に対し、上記スクラロースを0.05〜20重量部含有することを特徴とする、項11に記載の甘味料組成物の甘味を増強させる方法。
項13.上記サッカリンカルシウム1重量部に対し、上記スクラロースを0.2〜5重量部含有することを特徴とする、項11に記載の甘味料組成物の甘味を増強させる方法。
項14.上記サッカリンカルシウム1重量部に対し、上記スクラロースを0.5〜2重量部含有することを特徴とする、項11に記載の甘味料組成物の甘味を増強させる方法。
項15.項1または2に記載の甘味料組成物を含有することを特徴とする、請求項11〜14のいずれか1項に記載の経口組成物の甘味増強方法。
項16.上記経口組成物が飲食品である、項11〜15のいずれか1項に記載の経口組成物の甘味増強方法。
【0008】
なお、本発明では、2種の甘味料の相乗作用を評価する際に、その手法として、同等の甘味強度に調整した甘味料溶液の混合比を100:0から0:100まで変じて、それぞれの混合比における甘味の増強度合いを、砂糖の甘味に換算して評価した。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明でいう、サッカリンはグルシッド、ベンゾスルフィドとも呼ばれる合成甘味料であり、無色または白色の結晶である。粉末で、甘味度はショ糖の300倍である。サッカリンナトリウムは溶性サッカリンともいう合成甘味料であり、無色から白色の結晶、粉末で、サッカリンと異なり水に易溶である。独特の苦味を有し、酸性下で加熱すると甘味を失う。グルコース、ソルビトールと混合して使用する場合もある。サッカリンカルシウムはサッカリンナトリウムよりも食品に使用される機会が少ないが、サッカリンナトリウムとほぼ同様の性質を示す。
【0010】
本発明でいう、スクラロースとは、1−α−D−ガラクトピラノシル−2−β−D−フルクトフラノシド分子(D−ガラクトースとD−フルクトースとが還元基どうしで互いにグリコシド結合した非還元性二糖分子)内のフルクトース残基の1、6位およびガラクトース残基の4位の三つの水酸基が塩素分子で置換された構造の高甘味度甘味料である(英国特許第1543167号)。
【0011】
本発明に係る甘味料組成物は、上記サッカリンカルシウムとスクラロースを必須成分とすることを特徴とする。サッカリンカルシウムとスクラロースの配合割合は、使用する経口組成物の種類に応じて、適宜調整することができるが、サッカリンカルシウム重量部に対して、スクラロース0.05〜20重量部、より好ましくは、0.2〜5重量部、さらに好ましくは0.5〜2重量部である。当該割合に設定することにより、相乗的に甘味増強の効果を奏する。サッカリンカルシウムを使用した場合、サッカリンナトリウムを使用する場合よりも甘味増強の相乗効果は大きい。なお、サッカリンは溶解性の点でサッカリンカルシウムやサッカリンナトリウムよりも劣るため、有用性は乏しい。
【0012】
本発明において、サッカリンカルシウムと併用される高甘味度甘味料はスクラロースである。スクラロースを使用した場合には、甘味の増強効果に加えて、スクラロース自体が後味が少なく、安定性が高いというメリットにより、サッカリンカルシウム特有の苦味・後残りを少なくすることができ、より味質を向上することができ、好ましい甘味料組成物を製造することができる。とりわけ、アスパルテームを使用した場合に見られるような、加熱により分解し甘味に影響を与えるといった欠点が改善される。このサッカリンカルシウムとスクラロースとの組み合わせは、製造時の殺菌工程や保存安定性に優れており、幅広い食品に使用が可能である。
【0013】
本発明にかかる甘味料組成物の調製方法は特に制限されず、例えば、粉体同士を混合して粉体混合物として調製する方法、粉末又は顆粒に各物質を含有する溶液を噴霧して調製する方法、逆に各物質を含有する溶液を粉末又は顆粒に噴霧して調製する方法、混合して溶液中に分散させてスラリー状に調製した後、押し出し造粒する方法、及び各物質を混合溶解した溶液を乾燥して調製する方法などを挙げることができる。なお、上記乾燥は任意の方法で行うことができ、例えばスプレードライ、ドラムドライ、凍結乾燥など種々の方法を挙げることができる。また、液状甘味料については、得られた粉末や顆粒等の甘味料組成物を溶解して、溶液状態とすればよい。
【0014】
本発明に係る甘味料組成物には、本発明の効果を損なわないことを限度に、例えば上記特定の物質以外に、他の甘味料、香料、着色料、防腐剤、安定化剤等といった成分を含んでいてもよい。
【0015】
なお、ここで他の甘味料としては、従来公知若しくは将来知られ得る甘味成分を挙げることができ、具体的には、アスパルテーム、ステビア、酵素処理ステビア、アセスルファムカリウム、α−サイクロデキストリン、β−サイクロデキストリン、N−アセチルグルコサミン、アラビノース、アリテーム、イソトレハロース、イソマルチトール、イソマルトオリゴ糖(イソマルトース、イソマルトトリオース、パノース等)、エリスリトール、オリゴ−N−アセチルグルコサミン、ガラクトース、ガラクトシルスクロース、ガラクトシルラクトース、ガラクトピラノシル (β1−3) ガラクトピラノシル (β1−4) グルコピラノース、ガラクトピラノシル (β1−3) グルコピラノース、ガラクトピラノシル (β1−6) ガラクトピラノシル (β1−4) グルコピラノース、ガラクトピラノシル (β1−6) グルコピラノース、カンゾウ抽出物(グリチルリチン)、キシリトール、キシロース、キシロオリゴ糖(キシロトリオース、キシロビオース等)、グリセロール、グリチルリチン酸三アンモニウム、グリチルリチン酸三カリウム、グリチルリチン酸三ナトリウム、グリチルリチン酸二アンモニウム、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、クルクリン、グルコース、ゲンチオオリゴ糖(ゲンチオビオース、ゲンチオトリオース、ゲンチオテトラオース等)、シクラメート、スクロース、スタキオース、ズルチン、ソーマチン、ソルビトール、ソルボース、テアンデオリゴ、テアンデオリゴ糖、テンリョウチャ抽出物、トレハルロース、トレハロース、ナイゼリアベリー抽出物、ニゲロオリゴ糖(ニゲロース等)、ネオテーム、ネオトレハロース、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、パラチニット、パラチノース、パラチノースオリゴ糖、パラチノースシロップ、フコース、フラクトオリゴ糖(ケストース、ニストース等)、フラクトフラノシルニストース、ブラジルカンゾウ抽出物、フルクトース、ポリデキストロース、マルチトール、マルトース、マルトシル β−サイクロデキストリン、マルトテトライトール、マルトトリイトール、マルトオリゴ糖(マルトトリオース、テトラオース、ペンタオース、ヘキサオース、ヘプタオース等)、マンニトール、ミラクルフルーツ抽出物、メリビオース、ラカンカ抽出物、ラクチトール、ラクチュロース、ラクトース、ラフィノース、ラムノース、リボース、異性化液糖、還元イソマルトオリゴ糖、還元キシロオリゴ糖、還元ゲンチオオリゴ糖、還元麦芽糖水飴、還元水飴、酵素処理カンゾウ、酵素分解カンゾウ、砂糖結合水飴(カップリングシュガー)、大豆オリゴ糖、転化糖、水飴、蜂蜜等の甘味成分が例示できる。上記甘味成分の添加量は、調製する甘味料組成物の甘味度の設定、または使用する経口組成物に応じて、適宜調整することができる。
【0016】
本発明に係る経口組成物としては、飲食品、医薬品、医薬部外品、および口腔衛生品等を含む。飲食品としては一般的な食品または飲料を広く含み、特に制限はされないが、柑橘果汁や野菜果汁等を含む果実飲料又は野菜ジュース、コーラやジンジャエール又はサイダー等の炭酸飲料、スポーツドリンク等の清涼飲料水、コーヒー、紅茶、ココアや抹茶等の茶系飲料、ココアや乳酸菌飲料等の乳飲料などの飲料一般;ヨーグルト、ゼリー、プディング及びムース等のデザート類:クッキー、ケーキや饅頭等といった洋菓子及び和菓子を含む焼菓子や蒸菓子等の製菓:アイスクリームやシャーベット等の冷菓並びに氷菓:その他、チューイングガム、ハードキャンディー、ヌガーキャンディー、ゼリービーンズ等を含む菓子一般;果実フレーバーソースやチョコレートソースを含むソース類;バタークリームや生クリーム等のクリーム類;イチゴジャムやマーマレード等のジャム;菓子パン等を含むパン;焼き肉、焼き鳥、鰻蒲焼き等に用いられるタレやトマトケチャップ等のソース類;蒲鉾等の練り製品、レトルト食品、麺つゆ、漬物、珍味、佃煮、総菜並びに冷凍食品等を含む農畜水産加工品を広く例示することができる。その他の経口組成物としては、練り歯磨き、液状歯磨き、粉歯磨き、洗口剤、口中清涼剤、マウスウォッシュ、トローチ、塗布剤、口中噴霧剤、うがい液、錠剤、クリーム剤、軟膏剤、貼付剤、および経口医薬品を例示することができる。
【0017】
本発明の甘味料組成物を使用すると、20%を超える甘味強度の増大と良好な甘味質が得られることを見出した。更に、驚くべきことに、本発明の甘味料組成物は、経口組成物に前述のような甘味を付与するのみにとどまらず、塩味を有する食品、例えば、漬物、珍味、佃煮、麺つゆ等において、優れた風味向上効果を発揮することがわかった。
【0018】
これら塩味を有する食品は、主に保存性を付与する目的で食塩や酢などの酸類が多く使用されるが、本発明に係る甘味料組成物を使用すると、特に塩辛味や酸味をマイルドにする、いわゆる塩なれ効果、酢なれ効果を発揮し、このような塩味や酸味を有する食品の風味を格段に引き立てることを発見した。
【0019】
また、本発明に係る甘味料組成物を構成するスクラロースは、従来より安定性のきわめて高い物質として知られているが、それは、該組成物中においても、一切甘味が損なわれることはない。同時に、本発明者らは、該組成物を構成するサッカリンカルシウムは、低pHで殺菌や長期保存によって少なからず分解されるが、それによって生じる甘味の低下および苦味の増強は、該組成物においては、スクラロースとの官能的な相乗作用により、ほとんど知覚されないほどにカバーされる効果を見出した。
【0020】
【実施例】以下、本発明の内容を以下の実施例、比較例等を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。また、特に記載のない限り、部は重量部、%は重量%とする。なお、処方中で*は三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製であることを示し、※は三栄源エフ・エフ・アイ株式会社の登録商標を示す。
【0021】
実施例1:サッカリン塩及び他の高甘味度甘味料の配合割合による甘味増強試験。砂糖換算6%の甘味に相当するように、サッカリンカルシウムまたはサッカリンナトリウム(0.036%)、及びスクラロース(0.014%)、アセスルファムK(0.050%)、アスパルテーム(0.037%)、ステビア(0.040%)、ソーマチン(0.0024%)、ネオテーム(0.00086%)、またはアリテーム(0.0028%)の各水溶液を調製した(表1)。サッカリンカルシウムまたはサッカリンナトリウムと、他の高甘味度甘味料を100:0〜0:100のうち表3に示す5段階で配合した。サッカリンカルシウムまたはサッカリンナトリウムと、他の高甘味度甘味料の組み合わせについて、味質および安定性を考慮した評価を表2に示した。味質としては、サッカリン化合物とスクラロースとの組み合わせが最も良好な甘味質であった。サッカリンカルシウムとアスパルテーム、サッカリンカルシウムとステビアの組み合わせでも甘さを強く感じるものの、味質としては後味が残ったり、苦く雑味があるという欠点があった。さらに、甘味料の安定性も考慮に入れると、サッカリン化合物とスクラロースとの組み合わせが最も高い総合評価となった。
次に、各種砂糖溶液(5%,6%,7%,8%,および9%)と比較して、どちらが甘いかを評価することにより味質評価を行った(パネラー数12名)。結果を表3に示した。なお、表3中、甘味強度は、どれだけ甘味強度が増強したかをパネラーによる官能評価の平均値より算出した。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】
表1および3より、サッカリンカルシウムと、スクラロース、アスパルテーム、またはステビア50:50の割合で添加した場合には、顕著な甘味の相乗効果が見出された。サッカリン塩の種類としては、サッカリンカルシウムを使用した場合の方がサッカリンナトリウムを使用した場合よりも甘味の増強効果が大きかった。比較例1−2および1−3では、サッカリンカルシウムとスクラロースとの組み合わせよりも高い甘味強度を示すが、表2に示した通り、比較例1−2および1−3では甘味の質に問題があった。
【0026】
実施例2:20%アップル果汁入り飲料を、表4に示す処方で、常法により調製した。比較例として甘味料でサッカリンカルシウム単独使用(比較例1−1)、またはサッカリンカルシウムとアスパルテームの併用(比較例1−2)とした以外は同様に飲料を作成した。甘味料の使用量は、甘味が組み合わせにより増強効果があるため、表2の甘味強度相対値を参考にし、最終的に官能検査により甘味強度が合うように調整した。得られた飲料は、pH 3.60、Bx 4.2であり、またカロリーの概算理論値は17.7kcal/100mlであり、低カロリーの飲料が得られた。
【0027】
【表4】
【0028】
サッカリンカルシウムとスクラロースを併用した実施例2の飲料は、味に厚みがあり、ジューシーなこくに富んだおいしい飲料であった。また、甘味の増強効果により、各甘味料の添加量を少なくすることができる。一方、甘味料としてサッカリンカルシウム単独使用の比較例2−1の飲料については、サッカリンカルシウム特有の苦味と後残りが強く、またサッカリンカルシウムとアスパルテームを併用した比較例2−2は、味に厚みが出るが甘さが後まで残った。
【0029】
実施例3:表5に示す処方にてたくあん漬けの調味液を調製し、調味液2重量部に対して下漬け大根1重量部で一週間漬込み、たくあん漬けを調製した。実施例2と同様に、各実施例または比較例の甘味強度が合うように甘味料の使用量を調整した。
【0030】
【表5】
【0031】
サッカリンカルシウムとスクラロースを併用した実施例3は、こくのある明瞭な甘味を有するおいしいたくあん漬けであった。また、甘味の増強効果により、各甘味料の添加量を少なくすることができる。一方、甘味料としてサッカリンカルシウム単独使用の比較例3−1では、苦味と後味の残るたくあん漬けとなり、またサッカリンカルシウムとステビアを併用した比較例3−2では、こくはあるが雑味が多く後味の残るたくあん漬けとなった。
【0032】
実施例4:表6に示す処方にて常法に従い、ミントガムを調製した。実施例2および3と同様に、各実施例または比較例の甘味強度が合うように甘味料の使用量を比較した。
【0033】
【表6】
【0034】
上記ミントガム100g中の糖類は、0g(概算理論値)であった。
サッカリンカルシウムとスクラロースを併用した実施例4のミントガムは、レモン風味の爽やかさと砂糖のような甘さを有したおいしいミントガムとなった。また、甘味の増強効果により、各甘味料の添加量を少なくすることができる。一方、甘味料としてサッカリンカルシウム単独使用の比較例4−1では、特有の苦味があり甘さが後に残るミントガムとなった。サッカリンカルシウムとアセスルファムカリウムを併用した比較例4−2では、甘さを早く感じるが、苦味を伴う後味が強くなっていた。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、サッカリンカルシウムとスクラロースとを併用することによって甘味の相乗効果および安定性を有する良質な甘味料組成物が製造でき、またこの甘味料組成物を使用した可食性組成物を含有する経口組成物を製造することができる。また、本発明の甘味料組成物は、複数の甘味料をブレンドすることにより、甘味料全体のコストを低減するという効果も有する。
Claims (5)
- サッカリンカルシウムおよびスクラロースを含有することを特徴とする、甘味料組成物。
- 前記サッカリンカルシウム1重量部に対し、前記スクラロースを0.05〜20重量部含有することを特徴とする、請求項1に記載の甘味料組成物。
- サッカリンカルシウムおよびスクラロースを含有することを特徴とする、経口組成物。
- 前記サッカリンカルシウム1重量部に対し、前記スクラロースを0.05〜20重量部含有することを特徴とする、請求項3に記載の経口組成物。
- 請求項1または2に記載の甘味料組成物を含有することを特徴とする、請求項4に記載の経口組成物。
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