JP2013102751A - 液状甘味料組成物 - Google Patents

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Yuta Matsui
雄太 松井
Atsuki Okamoto
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Abstract

【課題】高甘味度甘味料を含有する液状甘味料組成物において、該液状甘味料組成物を使用した飲食物の苦味や収斂味などの嫌味を低減し、さらには、ボディー感を改善すること。
【解決手段】果糖ぶどう糖液糖等の異性化糖を液相媒体とし、甘味強化成分(高甘味度成分)としてアセスファムカリウムおよびステビアを組み合わせて添加した液状甘味料組成物。甘味感覚改善剤として、マルトトリオースリッチ水あめ等のマルトトリオース成分を添加する。
【選択図】なし

Description

本発明は、甘味料に関し、詳しくは高甘味度甘味料を添加した、苦味などの嫌味を低減し、ボディー感を改善した液状甘味料組成物に関する。また、この液状甘味料組成物を使用した飲料、特に炭酸飲料の嫌味低減、ボディー感改善方法に関する。
以下の説明で、「%」および「部」は、特に断らない限り、質量単位である。また、「水分」は「湿量基準含水率[kg/kg(west stock)]」のことである。
近年、肥満による生活習慣病が多くなり、摂取カロリー制限志向の高まりにより、低カロリーの炭酸飲料市場が拡大している。それらの商品には、低カロリー甘味料として、高甘味度甘味料が使用されている。高甘味度甘味料は砂糖の数百倍〜数万倍の甘さがあるため、添加量は微量で十分であるから低カロリーになる。
しかし、高甘味度甘味料は砂糖の数百倍〜数万倍の甘さがある粉末のため、所定の甘さを得るための添加量は極微量であり、安定した甘味調節をし難い。工業的にも粉末では計量、溶解に手間がかかる。このため、甘味度を抑えた液状の高甘味度甘味料(組成物)の上市が求められている。
また、高甘味度甘味料は独特の苦味や収斂味などの嫌味を呈するものもある。また、添加量が極微量なため、ボディー感に欠ける。このため、上記高甘味度甘味料には、これらの味質が改善されることも求められている。
溶解性を改善する目的で、特許文献1において、例えば、高甘味度甘味料として、アスパルテーム、ステビア、羅漢果エキス等の非糖質系高甘味度甘味料及び水を含有し、粘度が20センチポアズ以下0.1センチポアズ以上であることを特徴とする低粘度液体甘味料が提案されている。
しかし、アスパルテームは水への溶解性が悪いため、液状甘味料とする場合、アスパルテームにより付与できる甘味に限界がある。またアスパルテームは水と共存した場合、保存期間に従って製造時当初の甘味を持続できず減少するという問題点がある。このため、液状の甘味料組成物としては好適とは言えない。
また、特許文献2においては、スクラロースを使用した液状甘味料組成物として、pH4.0〜5.5であり、スクラロースを高濃度(3〜35質量%)の割合で含有する濃厚液組成物が提案されている。
しかし、特許文献2において好適とされるスクラロースを25質量%含有する溶液は、砂糖の甘味の150倍に当たる甘味度を有し、当該濃厚液をそのまま食品へ添加しようとすると、例えば、飲料に砂糖の甘味度で換算して6g相当の甘味を付与する際の濃厚液の添加量は0.04gとなり、現実的に量りやすい濃度に調製されているとは言えない。
高甘味度甘味料の中でも、アセスルファムカリウム(アセスルファムK)は苦味を呈し、舌が収斂される味質がある。また、添加量が微量なため、ボディー感に欠ける。この苦味を改善しようとする試みは多くある。
たとえば、特許文献3において、アセスルファムKにレバウディオサイドAおよびステビオサイドを60%以上含むステビア抽出物およびエリスリトールを含む甘味料組成物が提案されている。苦味の改善はやや効果があるがまだバランスとして不十分であり、また、ボディー感の改善を同時には達成しがたい。
特開平9−220069号公報 特許第3113026号公報 特開2001−161308号公報
本発明の目的(課題)は、上記にかんがみて、高甘味度甘味料であるアセスルファムKおよびステビア成分を含有する液状甘味料組成物において、該液状甘味料組成物を使用した飲食物の苦味や収斂味などの嫌味を低減し、さらには、ボディー感を改善することにある。
本発明者らは、上記従来技術の問題点を解決するために鋭意開発に努力をした結果、下記構成の液状甘味料組成物に想到した。
異性化糖(果糖ぶどう糖又は果糖液糖)を液相母体とし、甘味強化成分(高甘味度成分)としてアセスルファムKおよびステビアを組み合わせて添加されてなる液状甘味料組成物であって、甘味感覚改善剤として、マルトトリオース成分が添加されてなることを特徴とする。
すなわち、上記液状甘味料組成物は、アセスルファムKおよびステビアに基づく、嫌味を低減し、ボディー感を改善し、さらには、良好な甘味質を有する液状甘味料組成物となることを見出した。更に、最終飲食品への溶解性が向上し、保存料を添加しなくても水分活性が低いため防腐効果を高め、保存性を向上させることができることを知見した。また、この液状甘味料組成物を使用した飲料、特に炭酸飲料は、すっきりした甘味でありながらボディー感があるおいしい甘味であることを確認した。
すなわち本発明は、かかる知見に基づいて開発されたものであり、組成的には、下記態様の液状甘味料組成物を含むものである;
固形分組成(乾量基準)が、異性化糖:45〜90質量部、マルトトリオース成分(純マルトトリオース換算):3〜30質量部、アセスルファムK:0.3〜10質量部、ステビア:0.08〜4質量部であり、かつ、水分(全体含水率)10〜50質量%の範囲内にあることを特徴とする。
そして、飲食物に使用するときは、本発明の液状甘味料組成物を、0.1〜10%の範囲となるように添加することにより、流動性飲食物乃至炭酸飲料の嫌味を低減し、ボディー感を改善することができる。
本発明の液状甘味料組成物で飲食物の甘味付けをした場合、高甘味度甘味料(アセスルファムKおよびステビア成分)を含有するにも拘わらず、飲食物における苦味などの嫌味が低減して、良好な甘味質とすることができる。
また、ボディー感の希薄な最終製品(飲食物、特に、炭酸飲料)において、ボディー感の改善もできるとともに、フレーバーとの相性向上も図れる。
本発明の液状甘味料組成物は、基本的には、異性化糖(1)を液相媒体とし、甘味強化成分(高甘味度成分)としてアセスルファムK(2)およびステビア成分(3)が組み合わせて添加されてなるものにおいて、マルトトリオース成分(4)が添加されている。
(1)異性化糖とは、澱粉をアミラーゼその他の酵素または酸により加水分解して得られた、主としてぶどう糖からなる糖液について、そのぶどう糖の一部をグルコースイソメラーゼまたはアルカリにより果糖に異性化したぶどう糖および果糖を主成分とする液状の糖をいう。(二國二郎監「澱粉科学ハンドブック」(1977)朝倉書店、p493)。
そして、異性化糖は、果糖(フルクトース)含量が約35%以上のものを使用する。例えば、それぞれ果糖含量が、50%未満のぶどう糖果糖液糖、50%以上90%未満の果糖ぶどう糖液糖、90%以上の高果糖液糖、さらには、結晶果糖を溶解した液状のものなどが使用できる。
異性化糖は、後述のステビア成分やアセスルファムKの配合に起因する苦味などの嫌味を低減することができる。
(2)アセスルファムKは下記の構造式を有する合成甘味料の一般名である。
Figure 2013102751
1967年ヘキスト社で開発され、世界保健機構(WHO)に登録されている。また各国ですでに食品添加物として認可されている。種々の試験で安全性が確認されており、1日の摂取量(ADI)は15mg/kg/日に設定されている。アセスルファムカリウム(アセスルファムK、Acesulfame Potassium、Acesulfame K)は白色の結晶性粉末、水に易溶、その甘味度はショ糖の約200倍(3%ショ糖溶液)であり、ノンカロリー、非う蝕性である。(特許文献3段落008・0009)。アセスルファムカリウムは、高甘味度甘味料の中でも、比較的にすっきりした甘味であるが、苦味を呈し、舌が収斂される味質がある。
(3)ステビア成分としては、天然のステビアから抽出した抽出物及びこの抽出物を適当に酵素処理したものを含み、通常の市販のものから高精製品、また、レバウディオサイドAの種々の比率のものが使用できる。以下に、特許文献3段落0011〜0014を引用して、ステビア成分について詳細に説明する。
「ステビア成分には、ステビオサイド(C386018、分子量804)、 レバウディオサイドA(C447023、分子量966)、レバウディオサイドC、D、E、ズルコサイドA等の甘味成分を含む。
ステビアは南米パラグアイを原産地とするキク科多年生植物であり、学名をステビア・レバウディアナ・ベルトニー(Stevia Rebaudiana Bertoni)という。ステビアは砂糖の300倍以上の甘味を持つ甘味成分を含むので、この甘味成分を抽出して天然甘味料として用いる為に栽培されている。
一般に栽培されているステビア品種では上記甘味成分の内ステビオサイド(ST)が主成分でレバウディオサイドA(RA)の含有量はステビオサイドの10分の3〜4程度、レバウディオサイドCの含量はそれよりやや少ないが、品種によってはレバウディオサイドA、およびCを含まないもの、更にレバウディオサイドCを主成分とするものなど種々である。渋み、苦み等の舌で知覚される味の中でも甘みの質は非常に微妙である。砂糖濃度0.5%水溶液と比較してステビオサイドは砂糖の300倍の甘味度を有するので天然甘味料として食品工業界で用いられている。その甘味は比較的砂糖に似ているが、苦み等の不快味が後味として残るという欠点がある。それゆえステビオサイドを多量に含むことは甘味料として好ましいことではない。これに対して、レバウディオサイドAは良質の甘味質とステビオサイドの1.3倍〜1.5倍の甘味を有する。ステビアについては従来品種から交配選抜を繰り返し品種改良が行われ、ステビオサイド(ST)に対してレバウディオサイドA(RA)が高い含有比率を示すステビア品種を得、これらの植物から甘味成分を抽出しステビオサイドに対してレバウディオサイドAの含有比の高い優れた甘味料が製造されてきた(特開昭59−045848号、特開昭60−160823号、特開昭61−202667号など)。」
なお、ステビアは、比較的に甘味の発現が遅く後を引く甘味料であるとされている。
(4)マルトトリオース成分としては、マルトトリオース含量が25%程度の酵素糖化による低いものから、40〜50%の酵素糖化によるもの、分離して50%以上としたもの、結晶マルトトリオースを溶解した液状のものなどが使用できる。
マルトトリオースリッチ水あめ等のマルトトリオース成分の配合は、炭酸飲料等のボディー感を改善しなおかつすっきりした良好な甘味質を有する液状甘味料組成物となる。特に、マルトトリオースリッチ水あめを配合した場合、ボディー感の改善が顕著となる。
そして、前記の如く、これらの固形分組成(乾量基準)は、下記のような組成とすることが望ましい。
異性化糖:45〜90部(さらには55〜70部)、マルトトリオース成分:3〜30部(さらには4〜18部)、アセスルファムカリウム:0.3〜10部(さらには0.5〜8部)、ステビア成分:0.08〜4部(さらには0.2〜2部)であり、また、水分10〜50%(さらには15〜40%)の範囲にある。
異性化糖100部を基準にして表記すると、下記の如くになる。
固形分組成が、異性化糖液100部に対して、甘味強化成分としてアセスルファムカリウム0.3〜23部(さらには2〜10部)およびステビア成分0.1〜9部(さらには0.4〜3部)で、且つ、前者/後者=1/20〜2/1(さらには1/15〜1.5/1部)の混合比で添加されて、水分存在下で液状とされている液状甘味料組成物において、マルトトリオース成分が純マルトトリオース換算で前記異性化糖液100質量部に対して3〜67部(さらには4〜45部)添加されている。
ここで、異性化糖が多いと低カロリー化の効果が阻害され、少ないと液状化のベースとして所要の流動性を得がたい。
また、マルトトリオース成分が、特にマルトトリオースリッチ水あめが多いと、とろみやべたつきが生じやすい。少ないとボディー感の改善効果を得がたい。
アセスルファムKが多いと苦味やエグミが後味として残り易く、少ないと甘味の発現性を得がたい。
ステビア成分が多いと苦味と後甘味が残り易く、少ないと甘味の幅、持続性を得がたい。
なお、本発明の液状甘味料組成物の甘味倍数(砂糖を1とした場合の甘味の倍数)は、2〜25が、さらには5〜15が好ましい。これらの範囲が飲食物の添加量の調節が容易となる。
更に、液状甘味料組成物の、精製水を添加して全体水分(材料水分を合計したもの)を10〜50%に調整することにより、最終飲食品への溶解性が向上する。また、保存料を添加しなくても水分活性が低いため防腐効果を高め、保存性を向上させることができる。ここで、水分が多いと有効な防腐効果、保存性を得難く、少ないと溶解性、作業性が不満足となる。
また、この液状甘味料組成物を使用した飲料、特に炭酸飲料は、すっきりした甘味でありながらボディー感があるおいしい甘味であることを見出した。
本発明の液状甘味料組成物は、飲食物に要求される甘味に応じて、0.1〜10%含有させて飲食物とすることにより、砂糖や異性化糖などの甘味料と代替できる。
そのとき、本発明の液状甘味料組成物は、高甘味度甘味料の嫌味を低減し、ボディー感を改善した飲食物(特に炭酸飲料の場合)とすることができる。
また、異性化糖などの液状甘味料を使用する常法に従って製造することができ、少量の高甘味度甘味料を溶解する手間が省ける。
さらに、本発明の液状甘味料組成物は、炭酸飲料、特にグレープフルーツ、オレンジ、レモンなどの柑橘系風味の炭酸飲料の甘味料とすることが好ましい。前記嫌味の低減、ボディー感の改善に加えて、フレーバーリリースが良く、柑橘系由来の苦さが引き立つバランスの良い炭酸飲料とすることができる。
なお、最終飲食品への溶解性が向上し、保存料を添加しなくても水分活性が低いため防腐効果を高め、保存性を向上させることができる。
さらには、計量、溶解に手間がかかっていた粉末に代わる液状としたことで、本発明は工業的にも、好適な素材のひとつとなり得る。
以下、本発明の効果を確認するために比較例とともに行なった実施例に基づいて、本発明を具体的に説明する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
各実施例・比較例で使用した薬剤(1)および製造方法(2)を下記する。
(1)使用薬剤:
・アセスルファムK・・・キリン協和フーズ株式会社製「サネット(登録商標)」、水分:0%
・ステビオサイド(ステビア成分)・・・池田糖化工業株式会社製ステビオサイド高含有品、水分:2.4%
・レバウディオサイドA(ステビア成分)・・・池田糖化工業株式会社製レバウディオサイドA高含有品、水分:2.4%
・果糖ぶどう糖液糖(異性化糖)・・・日本コーンスターチ株式会社製「HFM−75」水分24.5%、果糖含有率55%、糖固形分75.5%、
・高果糖液糖(異性化糖)・・・日本コーンスターチ株式会社製「HFS−95」水分24.5%、果糖含有率95%、糖固形分75.5%、
・マルトトリオースリッチ水あめ(マルトトリオース成分)・・・日本コーンスターチ株式会社製「オリゴシラップM40」、水分24.5%、純マルトトリオース含量:40%、
・結晶マルトトリオース(高純度マルトトリオース:純マルトトリオース)・・・シグマアルドリッチ・ジャパン株式会社製、水分:1.0%
・マルトースリッチ水あめ(ハイマルトースシラップ)・・・日本コーンスターチ株式会社製「ハイマルトースM70」、水分:24.5%、純マルトース含量:70〜73%、
・マルトデキストリン・・・日本コーンスターチ株式会社製「K.D.L.−N」、水分:29.5%、DE:23〜27%。
(2)製造方法:
1)所定量のアセスルファムK、各ステビア成分および精製水を用いて撹拌機付きタンクの中で撹拌溶解させる。
2)所定量の各異性化糖および各マルトトリオース成分を加えて、攪拌混合して製造する。
(3)各実施例・比較例の組成処方を、下記のものとした。なお、各実施例・比較例における、各固形分組成%(乾量基準)および水分%を表1・2に示す。なお、実施例については、果糖ぶどう糖液糖100部に対する各成分の添加部数を括弧内に付記した。
Figure 2013102751
Figure 2013102751
<実施例1>
アセスルファムK:4.850kg
ステビオサイド(ステビア成分):1.240kg
精製水:11.330kg
果糖ぶどう糖液糖(異性化糖):87.094kg
マルトトリオースリッチ水あめ(マルトトリオース成分):37.325kg
<実施例2>
アセスルファムK:4.850kg
レバウディオサイドA(ステビア成分):0.994kg
精製水:11.258kg
果糖ぶどう糖液糖(異性化糖):87.325kg
マルトトリオースリッチ水あめ(マルトトリオース成分):37.417kg
<実施例3>
アセスルファムK:1.560kg、
ステビオサイド(ステビア成分):1.998kg
精製水:1.091kg
高果糖液糖(異性化糖):87.205kg
マルトトリオースリッチ水あめ(マルトトリオース成分):37.364kg
<実施例4>
アセスルファムK:4.860kg、
ステビオサイド(ステビア成分):1.250kg
精製水:20.196kg
果糖ぶどう糖液糖(異性化糖):87.073kg、
結晶マルトトリオース(マルトトリオース成分):28.465kg
<実施例5>
アセスルファムK:4.800kg、
ステビオサイド(ステビア成分):1.230kg
精製水:11.311kg
果糖ぶどう糖液糖(異性化糖):112.053kg、
マルトトリオースリッチ水あめ(マルトトリオース成分):12.450kg
<実施例6>
アセスルファムK:4.370kg、
レバウディオサイドA(ステビア成分):0.564kg
精製水:10.920kg
果糖ぶどう糖液糖(異性化糖):112.623kg、
マルトトリオースリッチ水あめ(マルトトリオース成分):12.517kg
<比較例1:異性化糖、マルトトリオース成分不使用例>
アセスルファムK:4.854kg、
ステビオサイド(ステビア成分):1.210kg
精製水81.459kg
<比較例2:マルトトリオース成分不使用例>
アセスルファムK:4.768kg、
ステビオサイド(ステビア成分):1.221kg
精製水:11.298kg
果糖ぶどう糖液糖(異性化糖):124.556kg、
<比較例3:マルトトリオース成分の「マルトース」リッチ水あめ置換例>
アセスルファムK:4.859kg、
ステビオサイド(ステビア成分):1.245kg
精製水:11.336kg
果糖ぶどう糖液糖(異性化糖):85.854kg、
マルトースリッチ水あめ(ハイマルトースシラップ):38.570kg
<比較例4:マルトトリオース成分の「マルトデキストリン」置換例>
アセスルファムK:4.880kg、
ステビオサイド(ステビア成分):1.240kg
精製水:9.314kg
果糖ぶどう糖液糖(異性化糖):95.815kg、
マルトデキストリン:30.638kg
(4)上記で製造した各実施例・比較例の液状甘味料組成物を使用してサイダー味の炭酸飲料を表3〜5の各処方にしたがって調製した。なお、各表における応用例No.はそれぞれ使用実施例・比較例No.に対応する。
また、官能試験は、成人男性5人および成人女性5人をパネラーとして、表示の各項目について、官能評価を下記基準に従って行なった。
◎:8人以上が良好と判定、○:6人以上が良好と判定、△:4人以上が良好と判定、×:良好との判定を3人以上から得られず。
<実施応用例1、比較応用例1・2・3・4>
サイダー味の炭酸飲料を表3の処方に従って作製した。
Figure 2013102751
官能試験の結果を表3に示す。具体的には下記の如くであった。
1)実施応用例1と比較応用例1・2との比較:
比較応用例1は水っぽく、炭酸が強いため甘さを感じにくいという炭酸飲料であった。また、比較応用例2も比較応用例1よりやや良いものの同様の傾向がありまだ不満足であった。
他方、実施応用例1は、比較応用例1と比べると糖度が加わり、甘味料としての濃度が高いので、炭酸の刺激を緩和する甘さがあり、また比較応用例2よりも更にボディー感のある炭酸飲料であった。また炭酸による苦さやステビア由来の嫌味の後味が糖質によって、マスキングされているため、フレーバーリリースの良い炭酸飲料となった。ボディー感の付与及び、炭酸の強さと甘さのバランス、高甘味度甘味料由来の後味のマスキングには糖質の添加量が重要であるとわかった。
2)実施応用例1と比較応用例3・4との比較:
ボディー感に関しては、三者とも略同等であった。甘さに関しては、比較応用例3,4は甘さがくどい炭酸飲料であった。それに対して、実施応用例1は立ち上がりがしっかりしつつ、キレのある甘さであり、フレーバーリリースの良いバランスの良い炭酸飲料であった。これは比較応用例3,4で使用した水あめ(マルトースリッチ水あめ、マルトデキストリン)が一般的に甘さを後味に引く効果があり、その結果全体の甘さをくどくすると考えられる。
そのため、スッキリ感が求められるサイダー系の炭酸飲料には向いてないと考えられる。
他方、実施応用例1で使用した 「マルトトリオース」リッチ水あめは上記比較応用例3で使用した「マルトースリッチ」水あめと比較して、果糖ぶどう糖液糖に近い甘味質で、後味に影響しないことからサイダー系の炭酸飲料向きであると考えられる。炭酸飲料向きの甘味質に設計する時は、使用する糖質が重要であることがわかった。
<実施応用例2´・3´と比較応用例3´・4´>
グレープフルーツ味の炭酸飲料を表4の処方に従って作製した。
Figure 2013102751
官能試験の結果を表4に示す。具体的には下記の如くであった。
甘さに関しては、比較応用例3´・4´は甘さが残る炭酸飲料であった。それに対して、実施応用例2´〜6´は比較的控えめな甘さであり、フレーバーリリースが良く、グレープフルーツ由来の苦さが引き立つバランスの良い炭酸飲料であった。これは比較応用例3´・4´で使用した水あめ(マルトースリッチ水あめ、マルトデキストリン)が一般的に甘さを後味に引く効果があり、その結果全体として重みのある甘さとなる。そのため、スッキリ感が求められるグレープフルーツ系の炭酸飲料に向いてないと考えられる。
他方、実施応用例2´・3´・5´・6´で使用した水あめ(マルトトリオースリッチ水あめ)は上記水あめと比較して、果糖ぶどう糖液糖に近い甘味質で、後味にまで影響しないことから、全体としてスッキリした甘さとなり(実施応用例5´・6´はわずかにスッキリしない。)、グレープフルーツ系の炭酸飲料向きであると考えられる。グレープフルーツ系炭酸飲料向きの甘味質に設計する時は、使用する糖質が重要であることがわかった。
<実施応用例2´´・3´´、比較応用例3´´・比較応用例4´´>
各実施例・比較例の甘味料を用いて、レモン味の炭酸飲料を表5の処方にしたがって作製した。官能試験の概略結果を表5に示す。
Figure 2013102751
具体的な官能試験結果は下記の如くであった。
甘さに関しては、比較応用例3´´・比較応用例4´´は甘さが残る炭酸飲料であった。それに対して、実施応用例2´´・3´´は、比較的控えめな甘さであり、フレーバーリリースが良く、レモン由来の苦さが引き立つバランスの良い炭酸飲料であった。
これは比較応用例3´´・比較応用例4´´で使用した比較例3・比較例4の水あめ(マルトースリッチ水あめ、マルトデキストリン)が一般的に甘さを後味に引く効果があり、その結果全体として重みのある甘さとなる。そのため、スッキリ感が求められるレモン系の炭酸飲料に向いてないと考えられる。
一方、実施応用例2´´・3´´で使用した実施例2・3の水あめ(マルトトリオースリッチ水あめ)は上記比較例3・4の水あめと比較して、果糖ぶどう糖液糖に近い甘味質で、後味にまで影響しないことから、全体としてスッキリした甘さとなり、レモン系炭酸飲料向きであると考えられる。レモン系炭酸飲料向きの甘味質に設計する時は、使用する糖質が重要であることがわかった。
以上、本発明の甘味料組成物を主として、炭酸飲料の甘味料として使用する場合を例に採ったが、他の飲料や流動性飲食物にも勿論使用可能である。そして、経済的意義も非常に大きい。すなわち、砂糖と同じ甘味度で換算すると価格は、約1/2にダウンできるので食品産業用素材としての需要の増大が期待できる。

Claims (7)

  1. 異性化糖を液相媒体とし、甘味強化成分(高甘味度成分)としてアセスルファムカリウムおよびステビア成分を組み合わせて添加されてなる液状甘味料組成物であって、
    甘味感覚改善剤として、マルトトリオース成分が添加されてなることを特徴とする液状甘味料組成物。
  2. 前記マルトトリオース成分が、マルトトリオースリッチ水あめの形態で添加されてなることを特徴とする請求項1記載の液状甘味料組成物。
  3. 固形分組成(乾量基準)が、異性化糖:45〜90質量部、マルトトリオース成分(純マルトトリオース換算):3〜30質量部、アセスルファムカリウム:0.3〜10質量部、ステビア:0.08〜4質量部であり、かつ、水分(全体含水率)10〜50質量%の範囲内にあることを特徴とする液状甘味料組成物。
  4. 固形分組成(乾量基準)が、異性化糖100質量部に対して、甘味強化成分としてアセスルファムカリウム0.3〜23質量部およびステビア成分0.1〜9質量部で、且つ、アセスルファムカリウム/ステビア成分=1/20〜2/1の質量混合比で添加されて、水分存在下で液状とされている液状甘味料組成物において、
    マルトトリオース成分が純マルトトリオース換算で前記異性化糖100質量部に対して3〜67質量部添加されてなる、
    ことを特徴とする液状甘味料組成物。
  5. 前記マルトトリオース成分が、マルトトリオース含有率20〜60%のマルトトリオースリッチ水あめの形態で添加されてなることを特徴とする請求項3又は4記載の液状甘味料組成物。
  6. 請求項1〜5いずれか一記載の液状甘味料組成物を、0.1〜10%含有して甘味付けされてなることを特徴とする飲食物。
  7. 請求項1〜5いずれか一記載の液状甘味料組成物を、0.1〜10%含有して甘味付けされてなることを特徴とする炭酸飲料。
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