JP2001230554A - 多層プリント配線板及びその製造方法 - Google Patents
多層プリント配線板及びその製造方法Info
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- JP2001230554A JP2001230554A JP2000036727A JP2000036727A JP2001230554A JP 2001230554 A JP2001230554 A JP 2001230554A JP 2000036727 A JP2000036727 A JP 2000036727A JP 2000036727 A JP2000036727 A JP 2000036727A JP 2001230554 A JP2001230554 A JP 2001230554A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 不良発生原因の特定が容易であると共に工程
異常の早期発見を可能とする多層プリント配線板及びそ
の製造方法を提供すること。 【解決手段】 基板10上に順次積層された層間絶縁層
2と導電層3とを有し,導体回路31を有する個片11
を多数形成した多層プリント配線板1。多数の個片11
のうち少なくとも1個は,導電層3及び層間絶縁層2の
形成状態を検査するためのテストピース5である。
異常の早期発見を可能とする多層プリント配線板及びそ
の製造方法を提供すること。 【解決手段】 基板10上に順次積層された層間絶縁層
2と導電層3とを有し,導体回路31を有する個片11
を多数形成した多層プリント配線板1。多数の個片11
のうち少なくとも1個は,導電層3及び層間絶縁層2の
形成状態を検査するためのテストピース5である。
Description
【0001】
【技術分野】本発明は,基板上に,導電層及び層間絶縁
層を順次積層して多層プリント配線板を得た後,該多層
プリント配線板を個片化して多数の製品を得る多層プリ
ント配線板及びその製造方法に関する。
層を順次積層して多層プリント配線板を得た後,該多層
プリント配線板を個片化して多数の製品を得る多層プリ
ント配線板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来より,基板上に層間絶縁層と導電層で
あるを順次積層すると共に,上記層間絶縁層に形成した
バイアホールを介して各導電層を接続した,いわゆるビ
ルドアップ多層プリント配線板がある。このビルドアッ
プ法による多層プリント配線板の製造方法につき,以下
において説明する。
あるを順次積層すると共に,上記層間絶縁層に形成した
バイアホールを介して各導電層を接続した,いわゆるビ
ルドアップ多層プリント配線板がある。このビルドアッ
プ法による多層プリント配線板の製造方法につき,以下
において説明する。
【0003】即ち,まず,芯材となるコア基板に,その
表面或いは貫通穴であるスルーホールに導電層を形成す
る。この基板上に層間絶縁層を形成し,これに露光と現
像,又はレーザによりバイアホールを形成する。また,
必要に応じて粗化層を形成する。次いで,上記層間絶縁
層の表面及びバイアホールにめっきを施すことにより導
電層を形成する。また,めっき以外にも,スパッタ,蒸
着によって導電層を形成することもできる。この層間絶
縁層と導電層の形成を繰り返すことにより,導体回路を
有する個片を多数形成した多層プリント配線板を得る。
該多層プリント配線板は,個片に分割して,例えばIC
チップ搭載用基板として使用する。
表面或いは貫通穴であるスルーホールに導電層を形成す
る。この基板上に層間絶縁層を形成し,これに露光と現
像,又はレーザによりバイアホールを形成する。また,
必要に応じて粗化層を形成する。次いで,上記層間絶縁
層の表面及びバイアホールにめっきを施すことにより導
電層を形成する。また,めっき以外にも,スパッタ,蒸
着によって導電層を形成することもできる。この層間絶
縁層と導電層の形成を繰り返すことにより,導体回路を
有する個片を多数形成した多層プリント配線板を得る。
該多層プリント配線板は,個片に分割して,例えばIC
チップ搭載用基板として使用する。
【0004】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来の多
層プリント配線板の製造には,以下の問題がある。即
ち,上記多層プリント配線板は,ビルドアップ法により
一つの基板上に上記導電層及び層間絶縁層を積層してい
くことにより形成される(図1(B)参照)。そのた
め,製造工程が長く,そのうえ導通試験や絶縁抵抗の測
定等の検査は最終工程まで行なうことができない。
層プリント配線板の製造には,以下の問題がある。即
ち,上記多層プリント配線板は,ビルドアップ法により
一つの基板上に上記導電層及び層間絶縁層を積層してい
くことにより形成される(図1(B)参照)。そのた
め,製造工程が長く,そのうえ導通試験や絶縁抵抗の測
定等の検査は最終工程まで行なうことができない。
【0005】この場合,最終工程後の不良の判定は可能
である。しかし,各層ごとの検査がされないため,その
途中工程では不良の判定ができない。また,それ故,工
程異常があっても,その工程を通過した製品が最終工程
まで流動した後に初めて工程異常が判明する。そのた
め,各工程へのフィードバックが遅れ不良品が大量発生
するおそれがある。
である。しかし,各層ごとの検査がされないため,その
途中工程では不良の判定ができない。また,それ故,工
程異常があっても,その工程を通過した製品が最終工程
まで流動した後に初めて工程異常が判明する。そのた
め,各工程へのフィードバックが遅れ不良品が大量発生
するおそれがある。
【0006】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,不良発生原因の特定が容易であると共に
工程異常の早期発見を可能とする多層プリント配線板及
びその製造方法を提供しようとするものである。
されたもので,不良発生原因の特定が容易であると共に
工程異常の早期発見を可能とする多層プリント配線板及
びその製造方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題の解決手段】請求項1に記載の発明は,基板上に
順次積層された層間絶縁層と導電層とを有し,導体回路
を有する個片を多数形成した多層プリント配線板におい
て,上記個片のうち少なくとも1個は,上記導電層及び
層間絶縁層の形成状態を検査するためのテストピースで
あることを特徴とする多層プリント配線板にある。
順次積層された層間絶縁層と導電層とを有し,導体回路
を有する個片を多数形成した多層プリント配線板におい
て,上記個片のうち少なくとも1個は,上記導電層及び
層間絶縁層の形成状態を検査するためのテストピースで
あることを特徴とする多層プリント配線板にある。
【0008】本発明において最も注目すべきことは,上
記多数の個片のうち少なくとも1個は,上記導電層及び
層間絶縁層の形成状態を検査するためのテストピースで
あることである。上記導電層の形成状態とは,例えば,
導体回路の断線,ショートの有無,抵抗値,絶縁抵抗値
等をいう。また,上記層間絶縁層の形成状態とは,例え
ば,バイアホールの直径,形状,或いはバイアホール内
の樹脂残りの有無等をいう。
記多数の個片のうち少なくとも1個は,上記導電層及び
層間絶縁層の形成状態を検査するためのテストピースで
あることである。上記導電層の形成状態とは,例えば,
導体回路の断線,ショートの有無,抵抗値,絶縁抵抗値
等をいう。また,上記層間絶縁層の形成状態とは,例え
ば,バイアホールの直径,形状,或いはバイアホール内
の樹脂残りの有無等をいう。
【0009】次に,本発明の作用効果につき説明する。
上記多層プリント配線板の中には,少なくとも1個の上
記テストピースが形成されている。それ故,上記多層プ
リント配線板を形成する際に,その製造工程の途中で各
導電層及び各層間絶縁層の形成状態を検査することがで
きる。そのため,当該多層プリント配線板から得られた
製品の不良の原因を特定することが容易となる。
上記多層プリント配線板の中には,少なくとも1個の上
記テストピースが形成されている。それ故,上記多層プ
リント配線板を形成する際に,その製造工程の途中で各
導電層及び各層間絶縁層の形成状態を検査することがで
きる。そのため,当該多層プリント配線板から得られた
製品の不良の原因を特定することが容易となる。
【0010】また,このような検査を,上記多層プリン
ト配線板を形成する際に逐次行なうことができるめ,各
工程における工程異常を早期に発見することができる。
そのため,製品に不良が発生した場合に,迅速かつ確実
に不良対策を行なうことができる。また,上記多層プリ
ント配線板中におけるテストピースの配置を工夫するこ
とにより,基板位置による不良発生傾向を把握すること
もできる。なお,上記多層プリント配線板は,最終的に
は,上記のごとく導体回路を有する各個片毎に裁断さ
れ,個々のプリント配線板として用いられる。
ト配線板を形成する際に逐次行なうことができるめ,各
工程における工程異常を早期に発見することができる。
そのため,製品に不良が発生した場合に,迅速かつ確実
に不良対策を行なうことができる。また,上記多層プリ
ント配線板中におけるテストピースの配置を工夫するこ
とにより,基板位置による不良発生傾向を把握すること
もできる。なお,上記多層プリント配線板は,最終的に
は,上記のごとく導体回路を有する各個片毎に裁断さ
れ,個々のプリント配線板として用いられる。
【0011】以上のごとく,本発明によれば,不良発生
原因の特定が容易であると共に工程異常の早期発見を可
能とする多層プリント配線板を提供することができる。
原因の特定が容易であると共に工程異常の早期発見を可
能とする多層プリント配線板を提供することができる。
【0012】次に,請求項2に記載の発明のように,上
記テストピースは,各導電層に導体テストパターンを有
すると共に各層間絶縁層にバイアテストパターンを有す
ることが好ましい。これにより,不良発生原因の特定が
一層容易となる。例えば,上記導体テストパターンに断
線が発生していた場合には,エッチング工程におけるオ
ーバーエッチ,めっき工程におけるめっき未着等の原因
が考えられる。また,例えば上記バイアテストパターン
に樹脂残りが発生していた場合には,層間絶縁層の現像
不足等が考えられる。
記テストピースは,各導電層に導体テストパターンを有
すると共に各層間絶縁層にバイアテストパターンを有す
ることが好ましい。これにより,不良発生原因の特定が
一層容易となる。例えば,上記導体テストパターンに断
線が発生していた場合には,エッチング工程におけるオ
ーバーエッチ,めっき工程におけるめっき未着等の原因
が考えられる。また,例えば上記バイアテストパターン
に樹脂残りが発生していた場合には,層間絶縁層の現像
不足等が考えられる。
【0013】また,上記導体テストパターンは,複数種
類の線幅の導体配線からなることが好ましい。これによ
り,導体回路の断線の検査や抵抗値測定を行なうことが
できる。また,複数種類の線幅の上記導体配線があるた
め,どの線幅の導体配線に断線や抵抗値異常等があるか
を確認することにより,工程異常の程度を把握すること
ができる。
類の線幅の導体配線からなることが好ましい。これによ
り,導体回路の断線の検査や抵抗値測定を行なうことが
できる。また,複数種類の線幅の上記導体配線があるた
め,どの線幅の導体配線に断線や抵抗値異常等があるか
を確認することにより,工程異常の程度を把握すること
ができる。
【0014】また,上記バイアテストパターンは,複数
種類の開口径のバイアホールからなることが好ましい。
これにより,層間絶縁層におけるバイアホールの形成状
態を検査することができる。即ち,上記バイアホールの
形状や実際の開口径,あるいはバイアホール内の樹脂残
り等を検査することができる。また,複数種類の開口径
のバイアホールがあるため,どの開口径のバイアホール
に上記のような異常が生じているかを確認することによ
り,工程異常の程度を把握することができる。
種類の開口径のバイアホールからなることが好ましい。
これにより,層間絶縁層におけるバイアホールの形成状
態を検査することができる。即ち,上記バイアホールの
形状や実際の開口径,あるいはバイアホール内の樹脂残
り等を検査することができる。また,複数種類の開口径
のバイアホールがあるため,どの開口径のバイアホール
に上記のような異常が生じているかを確認することによ
り,工程異常の程度を把握することができる。
【0015】また,上記導体テストパターンは,複数種
類の間隔をもって形成された導体配線を有することが好
ましい。これにより,導電層における導体配線間の短絡
の検査や絶縁抵抗の測定を行なうことができる。また,
複数種類の間隔をもって導体配線が形成されているた
め,どの導体配線間に短絡や絶縁抵抗値異常があるかを
確認することにより,工程異常の程度を把握することが
できる。
類の間隔をもって形成された導体配線を有することが好
ましい。これにより,導電層における導体配線間の短絡
の検査や絶縁抵抗の測定を行なうことができる。また,
複数種類の間隔をもって導体配線が形成されているた
め,どの導体配線間に短絡や絶縁抵抗値異常があるかを
確認することにより,工程異常の程度を把握することが
できる。
【0016】また,上記導体テストパターンと上記バイ
アテストパターンとは連結されていることが好ましい。
これにより,容易かつ確実に不良の発生を発見すること
ができる。例えば,上記導体テストパターンを上記バイ
アテストパターンのバイアホール内にまで形成し,下層
の導電層における導体テストパターンと接続することが
できる。これにより,外観では確認できないバイアホー
ル内の樹脂残りの有無等を容易かつ確実に確認すること
ができる。
アテストパターンとは連結されていることが好ましい。
これにより,容易かつ確実に不良の発生を発見すること
ができる。例えば,上記導体テストパターンを上記バイ
アテストパターンのバイアホール内にまで形成し,下層
の導電層における導体テストパターンと接続することが
できる。これにより,外観では確認できないバイアホー
ル内の樹脂残りの有無等を容易かつ確実に確認すること
ができる。
【0017】次に,請求項3に記載の発明のように,基
板上に層間絶縁層と導電層を順次積層して,導体回路を
有する個片を多数形成した多層プリント配線板を製造す
る方法において,上記個片のうち少なくとも1個は,上
記多層プリント配線板を形成する際に上記各導電層及び
各層間絶縁層の形成状態を検査するためのテストピース
であることを特徴とする多層プリント配線板の製造方法
がある。
板上に層間絶縁層と導電層を順次積層して,導体回路を
有する個片を多数形成した多層プリント配線板を製造す
る方法において,上記個片のうち少なくとも1個は,上
記多層プリント配線板を形成する際に上記各導電層及び
各層間絶縁層の形成状態を検査するためのテストピース
であることを特徴とする多層プリント配線板の製造方法
がある。
【0018】本製造方法によれば,上記請求項1の発明
の説明で述べたごとく,不良発生原因の特定が容易であ
ると共に工程異常の早期発見が可能な多層プリント配線
板の製造方法を提供することができる。
の説明で述べたごとく,不良発生原因の特定が容易であ
ると共に工程異常の早期発見が可能な多層プリント配線
板の製造方法を提供することができる。
【0019】次に,請求項4に記載の発明のように,上
記テストピースは,各導電層に導体テストパターンを有
すると共に各層間絶縁層にバイアテストパターンを有す
ることが好ましい。これにより,不良発生原因の特定が
一層容易となる。
記テストピースは,各導電層に導体テストパターンを有
すると共に各層間絶縁層にバイアテストパターンを有す
ることが好ましい。これにより,不良発生原因の特定が
一層容易となる。
【0020】また,上記導体テストパターンは,複数種
類の線幅の導体配線からなることが好ましい。これよ
り,導体回路の断線の検査等を行なうことができると共
に,工程異常の程度を把握することができる。
類の線幅の導体配線からなることが好ましい。これよ
り,導体回路の断線の検査等を行なうことができると共
に,工程異常の程度を把握することができる。
【0021】また,上記バイアテストパターンは,複数
種類の開口径のバイアホールからなることが好ましい。
これにより,層間絶縁層におけるバイアホールの形成状
態を検査することができると共に,工程異常の程度を把
握することができる。
種類の開口径のバイアホールからなることが好ましい。
これにより,層間絶縁層におけるバイアホールの形成状
態を検査することができると共に,工程異常の程度を把
握することができる。
【0022】また,上記導体テストパターンは,複数種
類の間隔をもって形成された導体配線を有することが好
ましい。これにより,上記請求項4の発明の説明で述べ
たごとく,導電層における導体配線間の短絡等の検査を
行なうことができると共に,工程異常の程度を把握する
ことができる。
類の間隔をもって形成された導体配線を有することが好
ましい。これにより,上記請求項4の発明の説明で述べ
たごとく,導電層における導体配線間の短絡等の検査を
行なうことができると共に,工程異常の程度を把握する
ことができる。
【0023】また,上記導体テストパターンと上記バイ
アテストパターンとは連結されていることが好ましい。
これにより,容易かつ確実に不良の発生を発見すること
ができる。
アテストパターンとは連結されていることが好ましい。
これにより,容易かつ確実に不良の発生を発見すること
ができる。
【0024】
【発明の実施の形態】実施形態例 本発明の実施形態例にかかる多層プリント配線板につ
き,図1〜図3を用いて説明する。本例の多層プリント
配線板1は,図1(A)に示す基板10と,その表面1
01に順次積層された層間絶縁層2と導電層3とからな
る(図1(B))。そして,上記多層プリント配線板1
には,図1(A)に示すごとく,導体回路を有する個片
11が多数形成されている。
き,図1〜図3を用いて説明する。本例の多層プリント
配線板1は,図1(A)に示す基板10と,その表面1
01に順次積層された層間絶縁層2と導電層3とからな
る(図1(B))。そして,上記多層プリント配線板1
には,図1(A)に示すごとく,導体回路を有する個片
11が多数形成されている。
【0025】上記多数の個片11のうち少なくとも1個
は,上記多層プリント配線板1を形成する際に上記各導
電層3及び各層間絶縁層2の形成状態を検査するための
テストピース5である(図1(A),(C))。そし
て,該テストピース5は,図1(C),図2に示すごと
く,各導電層3に導体テストパターン53を有すると共
に各層間絶縁層2にバイアテストパターン52を有す
る。
は,上記多層プリント配線板1を形成する際に上記各導
電層3及び各層間絶縁層2の形成状態を検査するための
テストピース5である(図1(A),(C))。そし
て,該テストピース5は,図1(C),図2に示すごと
く,各導電層3に導体テストパターン53を有すると共
に各層間絶縁層2にバイアテストパターン52を有す
る。
【0026】また,上記導体テストパターン53は,複
数種類の線幅の導体配線531,及び複数種類の間隔を
もって形成された導体配線532からなる。即ち,各導
電層3には,図2に示すごとく,それぞれ75μm,5
0μm,45μm,25μmの線幅の導体配線531が
形成されているとともに,それぞれ50μm,75μm
の線間を有する導体配線532が形成されている。
数種類の線幅の導体配線531,及び複数種類の間隔を
もって形成された導体配線532からなる。即ち,各導
電層3には,図2に示すごとく,それぞれ75μm,5
0μm,45μm,25μmの線幅の導体配線531が
形成されているとともに,それぞれ50μm,75μm
の線間を有する導体配線532が形成されている。
【0027】また,上記バイアテストパターン52は,
複数種類の開口径のバイアホール21からなる。即ち,
各層間絶縁層2には,図2に示すごとく,それぞれ12
5μm,100μm,90μm,85μmの開口径のバ
イアホール21が形成されている。
複数種類の開口径のバイアホール21からなる。即ち,
各層間絶縁層2には,図2に示すごとく,それぞれ12
5μm,100μm,90μm,85μmの開口径のバ
イアホール21が形成されている。
【0028】次に,本例の多層プリント配線板の製造方
法につき説明する。即ち,まず,シート状の基板10の
表面101に,感光性を有するエポキシ樹脂からなる層
間絶縁層2を形成し,これに露光,現像を行なうことに
よりバイアホール21を形成する。バイアホール21の
形成は,レーザによって行うこともできる。
法につき説明する。即ち,まず,シート状の基板10の
表面101に,感光性を有するエポキシ樹脂からなる層
間絶縁層2を形成し,これに露光,現像を行なうことに
よりバイアホール21を形成する。バイアホール21の
形成は,レーザによって行うこともできる。
【0029】ここで,まず,上記層間絶縁層2の形成状
態を確認すべく,テストピース5におけるバイアテスト
パターン52の各バイアホール21の直径の測定,形状
の確認,樹脂残りの有無の確認等を行なう。この検査に
おいて異常が判明した場合には,上記の層間絶縁層2形
成工程に検査結果をフィードバックする。
態を確認すべく,テストピース5におけるバイアテスト
パターン52の各バイアホール21の直径の測定,形状
の確認,樹脂残りの有無の確認等を行なう。この検査に
おいて異常が判明した場合には,上記の層間絶縁層2形
成工程に検査結果をフィードバックする。
【0030】次いで,上記層間絶縁層2の表面22に,
めっきレジストを形成した後,上記表面22及びバイア
ホール21にめっきを施し,上記めっきレジストを剥離
することにより,導体回路31が形成された導電層3を
設ける。導電層3の形成には,スパッタや蒸着を用いる
こともできる。ここで,上記導電層3の形成状態を確認
すべく,テストピース5における導体テストパターン5
3の各導体配線521,522の断線,短絡の検査,抵
抗値測定,絶縁抵抗測定等を行なう。この検査において
異常が判明した場合には,上記の導電層3形成工程に検
査結果をフィードバックする。
めっきレジストを形成した後,上記表面22及びバイア
ホール21にめっきを施し,上記めっきレジストを剥離
することにより,導体回路31が形成された導電層3を
設ける。導電層3の形成には,スパッタや蒸着を用いる
こともできる。ここで,上記導電層3の形成状態を確認
すべく,テストピース5における導体テストパターン5
3の各導体配線521,522の断線,短絡の検査,抵
抗値測定,絶縁抵抗測定等を行なう。この検査において
異常が判明した場合には,上記の導電層3形成工程に検
査結果をフィードバックする。
【0031】上述の層間絶縁層2と導電層3の形成及び
検査を繰り返すことにより,導体回路31を有する個片
11を多数形成した多層プリント配線板1を得る(図1
(A),(B))。この多数の個片11の中には,図1
(A)に示すごとく分散配置された3個のテストピース
5がある。
検査を繰り返すことにより,導体回路31を有する個片
11を多数形成した多層プリント配線板1を得る(図1
(A),(B))。この多数の個片11の中には,図1
(A)に示すごとく分散配置された3個のテストピース
5がある。
【0032】上記多層プリント配線板1は,例えば出荷
後に,ダイサーを用いて多数の個片11に分割して,上
記テストピース5以外の個片11をICチップ搭載用基
板等として使用する(図3)。また,個片化されたテス
トピース5も,導通試験や耐久信頼性試験等を行なうた
めに使用することができる。
後に,ダイサーを用いて多数の個片11に分割して,上
記テストピース5以外の個片11をICチップ搭載用基
板等として使用する(図3)。また,個片化されたテス
トピース5も,導通試験や耐久信頼性試験等を行なうた
めに使用することができる。
【0033】次に,本例の作用効果につき説明する。上
記多層プリント配線板1の中には,上記のごとく3個の
テストピース5が形成されている(図1(A))。それ
故,上記多層プリント配線板1を形成する際に,各導電
層3及び各層間絶縁層2の形成状態を上述のごとく検査
することができる。そのため,当該多層プリント配線板
1から得られた製品の不良の原因を特定することが容易
となる。
記多層プリント配線板1の中には,上記のごとく3個の
テストピース5が形成されている(図1(A))。それ
故,上記多層プリント配線板1を形成する際に,各導電
層3及び各層間絶縁層2の形成状態を上述のごとく検査
することができる。そのため,当該多層プリント配線板
1から得られた製品の不良の原因を特定することが容易
となる。
【0034】例えば,上記導体テストパターン53に断
線が発生していた場合には,エッチング工程におけるオ
ーバーエッチ,めっき工程におけるめっき未着等の原因
が考えられる。また,例えば上記バイアテストパターン
52に樹脂残りが発生していた場合には,層間絶縁層2
の現像不足等が考えられる。
線が発生していた場合には,エッチング工程におけるオ
ーバーエッチ,めっき工程におけるめっき未着等の原因
が考えられる。また,例えば上記バイアテストパターン
52に樹脂残りが発生していた場合には,層間絶縁層2
の現像不足等が考えられる。
【0035】また,このような検査を,上記多層プリン
ト配線板1を形成する際に逐次行なうことができるめ,
各工程における工程異常を早期に発見することができ
る。そのため,製品に不良が発生した場合に,迅速かつ
確実に不良対策を行なうことができる。また,上記テス
トピース5は,シート状の上記多層プリント配線板1中
に分散配置されているため,基板位置による不良発生傾
向を把握することができる。
ト配線板1を形成する際に逐次行なうことができるめ,
各工程における工程異常を早期に発見することができ
る。そのため,製品に不良が発生した場合に,迅速かつ
確実に不良対策を行なうことができる。また,上記テス
トピース5は,シート状の上記多層プリント配線板1中
に分散配置されているため,基板位置による不良発生傾
向を把握することができる。
【0036】以上のごとく,本例によれば,不良発生原
因の特定が容易であると共に工程異常の早期発見を可能
とする多層プリント配線板及びその製造方法を提供する
ことができる。なお,本例においては,上記テストピー
ス5における導体テストパターン53とバイアテストパ
ターン52を各層毎に独立して形成したが,上記導体テ
ストパターン53とバイアテストパターン52とを連結
して,複数層にわたる同時検査を行なうことも可能であ
る。
因の特定が容易であると共に工程異常の早期発見を可能
とする多層プリント配線板及びその製造方法を提供する
ことができる。なお,本例においては,上記テストピー
ス5における導体テストパターン53とバイアテストパ
ターン52を各層毎に独立して形成したが,上記導体テ
ストパターン53とバイアテストパターン52とを連結
して,複数層にわたる同時検査を行なうことも可能であ
る。
【0037】即ち,例えば,上記導体テストパターン5
3を上記バイアテストパターン52のバイアホール21
内にまで形成し,下層の導電層3における導体テストパ
ターン53と接続することができる。このようなテスト
パターンを形成し,導通テストを行なうことにより,外
観では確認できないバイアホール内の樹脂残り等の有無
を容易かつ確実に確認することができる。
3を上記バイアテストパターン52のバイアホール21
内にまで形成し,下層の導電層3における導体テストパ
ターン53と接続することができる。このようなテスト
パターンを形成し,導通テストを行なうことにより,外
観では確認できないバイアホール内の樹脂残り等の有無
を容易かつ確実に確認することができる。
【0038】実施形態例2 本例は,更に具体的な,本発明にかかる多層プリント配
線板の製造方法の例である。以下においては,まず,
「〈A〉層間絶縁層の上層を形成する無電解めっき用接
着剤の調整」,「〈B〉層間絶縁層の下層を形成する層
間樹脂絶縁剤の調整」,及び「〈C〉スルーホール内に
充填するための樹脂充填剤の調整」につき説明する。次
いで,「〈D〉多層プリント配線板の製造方法」につき
順を追って説明する。
線板の製造方法の例である。以下においては,まず,
「〈A〉層間絶縁層の上層を形成する無電解めっき用接
着剤の調整」,「〈B〉層間絶縁層の下層を形成する層
間樹脂絶縁剤の調整」,及び「〈C〉スルーホール内に
充填するための樹脂充填剤の調整」につき説明する。次
いで,「〈D〉多層プリント配線板の製造方法」につき
順を追って説明する。
【0039】〈A〉無電解めっき用接着剤(層間絶縁層
における上層用接着剤)の調整 下記の各原料組成物を混合混練し,粘度7Pa・sに調
整して無電解めっき用接着剤を得た。 〔樹脂組成物1〕クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(日本化薬製,分子量2500)の25%アクリル化物
を80wt%の濃度でジエチレングリコールジメチルエ
ーテル(DMDG)に溶解させた樹脂液35重量部,感
光性モノマー(東亜合成製,アロニックスM315)
3.15重量部,消泡剤(サンノプコ製,S−65)
0.5重量部,NMP3.6重量部を攪拌混合して得
た。
における上層用接着剤)の調整 下記の各原料組成物を混合混練し,粘度7Pa・sに調
整して無電解めっき用接着剤を得た。 〔樹脂組成物1〕クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(日本化薬製,分子量2500)の25%アクリル化物
を80wt%の濃度でジエチレングリコールジメチルエ
ーテル(DMDG)に溶解させた樹脂液35重量部,感
光性モノマー(東亜合成製,アロニックスM315)
3.15重量部,消泡剤(サンノプコ製,S−65)
0.5重量部,NMP3.6重量部を攪拌混合して得
た。
【0040】〔樹脂組成物2〕ポリエーテルスルフォン
(PES)12重量部,エポキシ樹脂粒子(三洋化成
製,ポリマーポール)の平均粒径1.0μmのものを
7.2重量部,平均粒径0.5μmのものを3.09重
量部,を混合した後,更にNMP30重量部を添加し,
ビーズミルで攪拌混合して得た。
(PES)12重量部,エポキシ樹脂粒子(三洋化成
製,ポリマーポール)の平均粒径1.0μmのものを
7.2重量部,平均粒径0.5μmのものを3.09重
量部,を混合した後,更にNMP30重量部を添加し,
ビーズミルで攪拌混合して得た。
【0041】〔硬化剤組成物3〕イミダゾール硬化剤
(四国化成製,2E4MZ−CN)2重量部,光開始剤
(チバガイギー製,イルガキュアI−907)2重量
部,光増感剤(日本化薬製,DETX−S)0.2重量
部,NMP1.5重量部を攪拌混合して得た。
(四国化成製,2E4MZ−CN)2重量部,光開始剤
(チバガイギー製,イルガキュアI−907)2重量
部,光増感剤(日本化薬製,DETX−S)0.2重量
部,NMP1.5重量部を攪拌混合して得た。
【0042】〈B〉層間樹脂絶縁剤(層間絶縁層におけ
る下層用接着剤)の調整 下記の各原料組成物を攪拌混合し,粘度1.5Pa・s
に調整して層間樹脂絶縁剤を得た。 〔樹脂組成物1〕クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(日本化薬製,分子量2500)の25%アクリル化物
を80wt%の濃度でDMDGに溶解させた樹脂液を3
5重量部,感光性モノマー(東亜合成製,アロニックス
M315)4重量部,消泡剤(サンノプコ製,S−6
5)0.5重量部,NMP3.6重量部を攪拌混合して
得た。
る下層用接着剤)の調整 下記の各原料組成物を攪拌混合し,粘度1.5Pa・s
に調整して層間樹脂絶縁剤を得た。 〔樹脂組成物1〕クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(日本化薬製,分子量2500)の25%アクリル化物
を80wt%の濃度でDMDGに溶解させた樹脂液を3
5重量部,感光性モノマー(東亜合成製,アロニックス
M315)4重量部,消泡剤(サンノプコ製,S−6
5)0.5重量部,NMP3.6重量部を攪拌混合して
得た。
【0043】〔樹脂組成物2〕ポリエーテルスルフォン
(PES)12重量部,エポキシ樹脂粒子(三洋化成
製,ポリマーポール)の平均粒径0.5μmのものを1
4.49重量部,を混合した後,更にNMP30重量部
を添加し,ビーズミルで攪拌混合して得た。
(PES)12重量部,エポキシ樹脂粒子(三洋化成
製,ポリマーポール)の平均粒径0.5μmのものを1
4.49重量部,を混合した後,更にNMP30重量部
を添加し,ビーズミルで攪拌混合して得た。
【0044】〔硬化剤組成物3〕イミダゾール硬化剤
(四国化成製,2E4MZ−CN)2重量部,光開始剤
(チバガイギー製,イルガキュアI−907)2重量
部,光増感剤(日本化薬製,DETX−S)0.2重量
部,NMP1.5重量部を攪拌混合して得た。
(四国化成製,2E4MZ−CN)2重量部,光開始剤
(チバガイギー製,イルガキュアI−907)2重量
部,光増感剤(日本化薬製,DETX−S)0.2重量
部,NMP1.5重量部を攪拌混合して得た。
【0045】〈C〉樹脂充填剤調製用の原料組成物 下記の各原料組成物を混合混練して樹脂充填剤を得た。 〔樹脂組成物1〕ビスフェノールF型エポキシモノマー
(油化シェル製,分子量310,YL983U)100
重量部,表面にシランカップリング剤がコーティングさ
れた平均粒径1.6μmのSiO2球状粒子(アドマテ
ック製,CRS1101−CE,ここで,最大粒子の大
きさは後述する導体回路の厚み(15μm)以下とす
る)170重量部,レベリング剤(サンノプコ製,ペレ
ノールS4)1.5重量部を攪拌混合することにより,
その混合物の粘度を23±1℃で45,000〜49,
000cpsに調整して得た。
(油化シェル製,分子量310,YL983U)100
重量部,表面にシランカップリング剤がコーティングさ
れた平均粒径1.6μmのSiO2球状粒子(アドマテ
ック製,CRS1101−CE,ここで,最大粒子の大
きさは後述する導体回路の厚み(15μm)以下とす
る)170重量部,レベリング剤(サンノプコ製,ペレ
ノールS4)1.5重量部を攪拌混合することにより,
その混合物の粘度を23±1℃で45,000〜49,
000cpsに調整して得た。
【0046】〔硬化剤組成物2〕イミダゾール硬化剤
(四国化成製,2E4MZ−CN)6.5重量部。
(四国化成製,2E4MZ−CN)6.5重量部。
【0047】〈D〉多層プリント配線板の製造 (1)厚さ0.8mmのガラスエポキシ樹脂またはBT
(ビスマレイミドトリアジン)樹脂からなる基板の両面
に18μmの銅箔がラミネートされている銅張積層板を
出発材料とした。まず,この銅張積層板をドリル削孔
し,無電解めっき処理を施し,パターン状にエッチング
することにより,スルーホールと,基板の両面にCuか
らなる導体回路を形成した。
(ビスマレイミドトリアジン)樹脂からなる基板の両面
に18μmの銅箔がラミネートされている銅張積層板を
出発材料とした。まず,この銅張積層板をドリル削孔
し,無電解めっき処理を施し,パターン状にエッチング
することにより,スルーホールと,基板の両面にCuか
らなる導体回路を形成した。
【0048】(2)導体回路およびスルーホールを形成
した基板を水洗し,乾燥した後,酸化浴(黒化浴)とし
て,NaOH(10g/l),NaClO2(40g/
l),Na3PO4(6g/l),還元浴として,NaO
H(10g/l),NaBH4(6g/l)を用いた酸
化−還元処理により,導体回路およびスルーホールの表
面に粗化層を設けた。
した基板を水洗し,乾燥した後,酸化浴(黒化浴)とし
て,NaOH(10g/l),NaClO2(40g/
l),Na3PO4(6g/l),還元浴として,NaO
H(10g/l),NaBH4(6g/l)を用いた酸
化−還元処理により,導体回路およびスルーホールの表
面に粗化層を設けた。
【0049】(3)上記〈A〉で得た樹脂充填剤を,調
製後24時間以内に導体回路間あるいはスル−ホ−ル内
に塗布,充填した。塗布方法としては,スキ−ジを用い
た印刷法を用いた。1回目の印刷塗布は,主にスルホ−
ル内を充填して,乾燥炉内の温度100℃,20分間乾
燥させた。また,2回目の印刷塗布は,主に導体回路の
形成で生じた凹部を充填して,導体回路間およびスル−
ホ−ル内を充填したあと,前述の乾燥条件で乾燥させ
た。
製後24時間以内に導体回路間あるいはスル−ホ−ル内
に塗布,充填した。塗布方法としては,スキ−ジを用い
た印刷法を用いた。1回目の印刷塗布は,主にスルホ−
ル内を充填して,乾燥炉内の温度100℃,20分間乾
燥させた。また,2回目の印刷塗布は,主に導体回路の
形成で生じた凹部を充填して,導体回路間およびスル−
ホ−ル内を充填したあと,前述の乾燥条件で乾燥させ
た。
【0050】(4)上記(3)の処理を終えた基板の片
面を,#600のベルト研磨紙(三共理化学製)を用い
たベルトサンダー研磨により,導体回路の表面やスルー
ホールのランド表面に樹脂充填剤が残らないように研磨
し,次いで,前記ベルトサンダー研磨による傷を取り除
くためのバフ研磨を行った。このような一連の研磨を基
板の他方の面についても同様に行った。次いで,100
℃で1時間,150℃で1時間,の加熱処理を行って樹
脂充填剤を硬化した。
面を,#600のベルト研磨紙(三共理化学製)を用い
たベルトサンダー研磨により,導体回路の表面やスルー
ホールのランド表面に樹脂充填剤が残らないように研磨
し,次いで,前記ベルトサンダー研磨による傷を取り除
くためのバフ研磨を行った。このような一連の研磨を基
板の他方の面についても同様に行った。次いで,100
℃で1時間,150℃で1時間,の加熱処理を行って樹
脂充填剤を硬化した。
【0051】このようにして,スルーホール等に充填さ
れた樹脂充填剤の表層部および導体回路上面の粗化層を
除去して基板両面を平滑化し,樹脂充填剤と導体回路の
側面とが粗化層を介して強固に密着し,またスルーホー
ルの内壁面と樹脂充填剤とが粗化層を介して強固に密着
した配線基板を得た。即ち,この工程により,樹脂充填
剤の表面と導体回路の表面が同一平面となる。
れた樹脂充填剤の表層部および導体回路上面の粗化層を
除去して基板両面を平滑化し,樹脂充填剤と導体回路の
側面とが粗化層を介して強固に密着し,またスルーホー
ルの内壁面と樹脂充填剤とが粗化層を介して強固に密着
した配線基板を得た。即ち,この工程により,樹脂充填
剤の表面と導体回路の表面が同一平面となる。
【0052】(5)導体回路を形成したプリント配線板
をアルカリ脱脂してソフトエッチングする。次いで,塩
化パラジウムと有機酸からなる触媒溶液で処理して,P
d触媒を付与する。このPd触媒を活性化した後,硫酸
銅3.9×10-2mol/l,硫酸ニッケル3.8×1
0-3mol/l,クエン酸ナトリウム7.8×10-3m
ol/l,次亜りん酸ナトリウム2.3×10-1mol
/l,界面活性剤(日信化学工業製,サーフィール46
5)1.1×10-4mol/l,PH=9からなる無電
解めっき液に基板を浸漬する。
をアルカリ脱脂してソフトエッチングする。次いで,塩
化パラジウムと有機酸からなる触媒溶液で処理して,P
d触媒を付与する。このPd触媒を活性化した後,硫酸
銅3.9×10-2mol/l,硫酸ニッケル3.8×1
0-3mol/l,クエン酸ナトリウム7.8×10-3m
ol/l,次亜りん酸ナトリウム2.3×10-1mol
/l,界面活性剤(日信化学工業製,サーフィール46
5)1.1×10-4mol/l,PH=9からなる無電
解めっき液に基板を浸漬する。
【0053】浸漬1分後に,4秒に1回の割合で基板を
水平および垂直方向に振動させて,導体回路およびスル
ーホールのランドの表面にCu−Ni−Pからなる針状
合金の被覆層と粗化層を設けた。粗化層は,エッチング
液を用いて形成してもよい。更に,ホウフッ化スズ0.
1mol/l,チオ尿素1.0mol/l,温度35
℃,PH=1.2の条件にて浸漬時間10分でCu−S
n置換反応させ,粗化層の表面に厚さ0.3μmのSn
層を設けた。
水平および垂直方向に振動させて,導体回路およびスル
ーホールのランドの表面にCu−Ni−Pからなる針状
合金の被覆層と粗化層を設けた。粗化層は,エッチング
液を用いて形成してもよい。更に,ホウフッ化スズ0.
1mol/l,チオ尿素1.0mol/l,温度35
℃,PH=1.2の条件にて浸漬時間10分でCu−S
n置換反応させ,粗化層の表面に厚さ0.3μmのSn
層を設けた。
【0054】(6)上記(5)で得た基板の両面に,上
記〈B〉で得られた粘度1.5Pa・sの層間樹脂絶縁
剤(下層用)を調製後24時間以内にロールコータで塗
布し,水平状態で20分間放置してから,60℃で30
分の乾燥(プリベーク)を行う。次いで,上記〈A〉で
得られた粘度7Pa・sの感光性の接着剤溶液(上層
用)を調製後24時間以内に塗布し,水平状態で20分
間放置してから,60℃で30分の乾燥(プリベーク)
を行い,厚さ35μmの接着剤層を形成した。
記〈B〉で得られた粘度1.5Pa・sの層間樹脂絶縁
剤(下層用)を調製後24時間以内にロールコータで塗
布し,水平状態で20分間放置してから,60℃で30
分の乾燥(プリベーク)を行う。次いで,上記〈A〉で
得られた粘度7Pa・sの感光性の接着剤溶液(上層
用)を調製後24時間以内に塗布し,水平状態で20分
間放置してから,60℃で30分の乾燥(プリベーク)
を行い,厚さ35μmの接着剤層を形成した。
【0055】(7)上記(6)で接着剤層を形成した基
板の両面に,85μmφの黒円が印刷されたフォトマス
クフィルムを密着させ,超高圧水銀灯により500mJ
/cm 2で露光した。これをDMTG(トリエチレング
リコールジメチルエーテル)溶液でスプレー現像し,更
に,当該基板を超高圧水銀灯により3000mJ/cm
2で露光した。これを100℃で1時間,120℃で1
時間,その後150℃で3時間の加熱処理(ポストベー
ク)をした。
板の両面に,85μmφの黒円が印刷されたフォトマス
クフィルムを密着させ,超高圧水銀灯により500mJ
/cm 2で露光した。これをDMTG(トリエチレング
リコールジメチルエーテル)溶液でスプレー現像し,更
に,当該基板を超高圧水銀灯により3000mJ/cm
2で露光した。これを100℃で1時間,120℃で1
時間,その後150℃で3時間の加熱処理(ポストベー
ク)をした。
【0056】これにより,フォトマスクフィルムに相当
する寸法精度に優れた85μmφの開口部(バイアホー
ル形成用開口部)を有する厚さ35μmの層間絶縁層
(2層構造)を形成した。なお,バイアホールとなる開
口部には,スズめっき層を部分的に露出させた。層間絶
縁層としては,熱硬化性樹脂,熱可塑性樹脂,或いはこ
れらの複合体を半硬化のフィルム状にしたものを圧着し
た後,レーザでバイアホールを形成したものであっても
よい。上記熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の複合体として
は,例えば,エポキシ樹脂−PES,エポキシ樹脂−フ
ェノキシ樹脂がある。
する寸法精度に優れた85μmφの開口部(バイアホー
ル形成用開口部)を有する厚さ35μmの層間絶縁層
(2層構造)を形成した。なお,バイアホールとなる開
口部には,スズめっき層を部分的に露出させた。層間絶
縁層としては,熱硬化性樹脂,熱可塑性樹脂,或いはこ
れらの複合体を半硬化のフィルム状にしたものを圧着し
た後,レーザでバイアホールを形成したものであっても
よい。上記熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の複合体として
は,例えば,エポキシ樹脂−PES,エポキシ樹脂−フ
ェノキシ樹脂がある。
【0057】また,上記層間絶縁層の開口部は,後に分
割される多数の個片毎に独立したパターンを構成してい
る。そして,上記多数の個片のうち3ピースは,シート
状の基板に分散配置されたテストピースである。該テス
トピースにおいては,上記層間絶縁層にバイアテストパ
ターンとして開口径125μm,100μm,90μ
m,85μmの開口部が形成されている。上記バイアテ
ストパターンの各開口部の直径の測定,形状の確認,樹
脂残りの有無の確認等を,上記層間絶縁層形成後の検査
工程において行なう。これにより,層間絶縁層の形成状
態を確認する。この検査において異常が判明した場合に
は,上記の層間絶縁層形成工程に検査結果をフィードバ
ックする。
割される多数の個片毎に独立したパターンを構成してい
る。そして,上記多数の個片のうち3ピースは,シート
状の基板に分散配置されたテストピースである。該テス
トピースにおいては,上記層間絶縁層にバイアテストパ
ターンとして開口径125μm,100μm,90μ
m,85μmの開口部が形成されている。上記バイアテ
ストパターンの各開口部の直径の測定,形状の確認,樹
脂残りの有無の確認等を,上記層間絶縁層形成後の検査
工程において行なう。これにより,層間絶縁層の形成状
態を確認する。この検査において異常が判明した場合に
は,上記の層間絶縁層形成工程に検査結果をフィードバ
ックする。
【0058】(8)開口部が形成された基板を,クロム
酸に19分間浸漬し,層間絶縁層の表面に存在するエポ
キシ樹脂粒子を溶解除去することにより,上記層間絶縁
層の表面を粗化した。その後,上記基板を中和溶液(シ
プレイ社製)に浸漬してから水洗いした。更に,粗化処
理(粗化深さ5μm)した該基板の表面に,パラジウム
触媒(アトテック社製)を付与することにより,層間絶
縁層の表面およびバイアホール用開口の内壁面に触媒核
を付着させた。
酸に19分間浸漬し,層間絶縁層の表面に存在するエポ
キシ樹脂粒子を溶解除去することにより,上記層間絶縁
層の表面を粗化した。その後,上記基板を中和溶液(シ
プレイ社製)に浸漬してから水洗いした。更に,粗化処
理(粗化深さ5μm)した該基板の表面に,パラジウム
触媒(アトテック社製)を付与することにより,層間絶
縁層の表面およびバイアホール用開口の内壁面に触媒核
を付着させた。
【0059】(9)以下に示す組成の無電解銅めっき水
溶液中に基板を浸漬して,粗化面全体に厚さ0.6〜
1.2μmの無電解銅めっき膜を形成した。 〔無電解めっき水溶液〕 EDTA 0.08mol/l 硫酸銅 0.03mol/l HCHO 0.05mol/l NaOH 0.05mol/l α,α’−ビピリジル 80mg/l PEG 0.10g/l 〔無電解めっき条件〕65℃の液温度で20分
溶液中に基板を浸漬して,粗化面全体に厚さ0.6〜
1.2μmの無電解銅めっき膜を形成した。 〔無電解めっき水溶液〕 EDTA 0.08mol/l 硫酸銅 0.03mol/l HCHO 0.05mol/l NaOH 0.05mol/l α,α’−ビピリジル 80mg/l PEG 0.10g/l 〔無電解めっき条件〕65℃の液温度で20分
【0060】(10)前記(9)で形成した無電解銅め
っき膜上に市販の感光性ドライフィルムを張り付け,マ
スクを載置して,100mJ/cm2で露光,0.8%
炭酸ナトリウムで現像処理し,厚さ15μmのめっきレ
ジストを設けた。
っき膜上に市販の感光性ドライフィルムを張り付け,マ
スクを載置して,100mJ/cm2で露光,0.8%
炭酸ナトリウムで現像処理し,厚さ15μmのめっきレ
ジストを設けた。
【0061】(11)次いで,レジスト非形成部分に以
下の条件で電解銅めっきを施し,厚さ15μmの電解銅
めっき膜を形成した。 〔電解めっき水溶液〕 硫酸 2.24mol/l 硫酸銅 0.26mol/l 添加剤(アトテックジャパン製,カパラシドHL)1
9.5ml/l 〔電解めっき条件〕 電流密度 1A/dm2 時間 65分 温度 22±2℃
下の条件で電解銅めっきを施し,厚さ15μmの電解銅
めっき膜を形成した。 〔電解めっき水溶液〕 硫酸 2.24mol/l 硫酸銅 0.26mol/l 添加剤(アトテックジャパン製,カパラシドHL)1
9.5ml/l 〔電解めっき条件〕 電流密度 1A/dm2 時間 65分 温度 22±2℃
【0062】(12)めっきレジストを5%KOHで剥
離除去した後,そのめっきレジスト下の無電解めっき膜
を硫酸と過酸化水素の混合液でエッチング処理して溶解
除去した。これにより,無電解銅めっき膜と電解銅めっ
き膜からなる厚さ18μmの導体回路(バイアホールを
含む)からなる導電層を形成した。
離除去した後,そのめっきレジスト下の無電解めっき膜
を硫酸と過酸化水素の混合液でエッチング処理して溶解
除去した。これにより,無電解銅めっき膜と電解銅めっ
き膜からなる厚さ18μmの導体回路(バイアホールを
含む)からなる導電層を形成した。
【0063】また,上記導体回路は,後に分割される多
数の個片毎に独立して形成される。該個片のうちの上記
テストピースにおいては,上記導電層に導体テストパタ
ーンとして複数種類の線幅の導体配線,及び複数種類の
間隔をもって形成された導体配線が形成されている。即
ち,各導電層には,それぞれ75μm,50μm,45
μm,25μmの線幅の導体配線(図2の符号531参
照)が形成されているとともに,それぞれ(線幅/線
間)=37μm/37μm,40μm/40μm,50
μm/50μm,75μm/75μmの導体配線(図2
の符号532参照)が形成されている。
数の個片毎に独立して形成される。該個片のうちの上記
テストピースにおいては,上記導電層に導体テストパタ
ーンとして複数種類の線幅の導体配線,及び複数種類の
間隔をもって形成された導体配線が形成されている。即
ち,各導電層には,それぞれ75μm,50μm,45
μm,25μmの線幅の導体配線(図2の符号531参
照)が形成されているとともに,それぞれ(線幅/線
間)=37μm/37μm,40μm/40μm,50
μm/50μm,75μm/75μmの導体配線(図2
の符号532参照)が形成されている。
【0064】上記テストピースにおける導体テストパタ
ーンの各導体配線の断線,短絡の検査,抵抗値測定,絶
縁抵抗測定等を,上記導電層の形成後における検査工程
において行なう。これにより,導電層の形成状態を確認
する。この検査において異常が判明した場合には,上記
の導電層形成工程に検査結果をフィードバックする。
ーンの各導体配線の断線,短絡の検査,抵抗値測定,絶
縁抵抗測定等を,上記導電層の形成後における検査工程
において行なう。これにより,導電層の形成状態を確認
する。この検査において異常が判明した場合には,上記
の導電層形成工程に検査結果をフィードバックする。
【0065】(13)上記(5)〜(12)の工程を繰
り返すことにより,更に上層の導体回路を形成し,多層
プリント配線板を得た。この上層の形成工程において
も,上記と同様に,テストピースを用いた検査を各層毎
に行なう。
り返すことにより,更に上層の導体回路を形成し,多層
プリント配線板を得た。この上層の形成工程において
も,上記と同様に,テストピースを用いた検査を各層毎
に行なう。
【0066】(14)一方,DMDGに溶解させた60
重量%のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化
薬製)のエポキシ基50%をアクリル化した感光性付与
のオリゴマー(分子量4000)を46.67g,メチ
ルエチルケトンに溶解させた80重量%のビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(油化シェル製,エピコート100
1)15.0g,イミダゾール硬化剤(四国化成製,2
E4MZ−CN)1.6g,感光性モノマーである多価
アクリルモノマー(日本化薬製,R604)3g,同じ
く多価アクリルモノマー(共栄社化学製,DPE6A)
1.5g,分散系消泡剤(サンノプコ社製,S−65)
0.71gを混合した。
重量%のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化
薬製)のエポキシ基50%をアクリル化した感光性付与
のオリゴマー(分子量4000)を46.67g,メチ
ルエチルケトンに溶解させた80重量%のビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(油化シェル製,エピコート100
1)15.0g,イミダゾール硬化剤(四国化成製,2
E4MZ−CN)1.6g,感光性モノマーである多価
アクリルモノマー(日本化薬製,R604)3g,同じ
く多価アクリルモノマー(共栄社化学製,DPE6A)
1.5g,分散系消泡剤(サンノプコ社製,S−65)
0.71gを混合した。
【0067】更にこの混合物に対して光開始剤としての
ベンゾフェノン(関東化学製)を2g,光増感剤として
のミヒラーケトン(関東化学製)を0.2g加えて,粘
度を25℃で2.0Pa・sに調整したソルダーレジス
ト組成物を得た。なお,粘度測定は,B型粘度計(東京
計器,DVL−B型)を用い,ローターNo.4で60
rpm,ローターNo.3で6rpmにて行なった。
ベンゾフェノン(関東化学製)を2g,光増感剤として
のミヒラーケトン(関東化学製)を0.2g加えて,粘
度を25℃で2.0Pa・sに調整したソルダーレジス
ト組成物を得た。なお,粘度測定は,B型粘度計(東京
計器,DVL−B型)を用い,ローターNo.4で60
rpm,ローターNo.3で6rpmにて行なった。
【0068】(15)上記(13)で得られた多層プリ
ント配線基板の両面に,上記ソルダーレジスト組成物を
20μmの厚さで塗布した。次いで,70℃で20分
間,70℃で30分間の乾燥処理を行った後,円パター
ン(マスクパターン)が描画された厚さ5mmのフォト
マスクフィルムを密着させて載置し,1000mJ/c
m 2の紫外線で露光し,DMTGで現像処理した。
ント配線基板の両面に,上記ソルダーレジスト組成物を
20μmの厚さで塗布した。次いで,70℃で20分
間,70℃で30分間の乾燥処理を行った後,円パター
ン(マスクパターン)が描画された厚さ5mmのフォト
マスクフィルムを密着させて載置し,1000mJ/c
m 2の紫外線で露光し,DMTGで現像処理した。
【0069】そして更に,80℃で1時間,100℃で
1時間,120℃で1時間,150℃で3時間の条件で
加熱処理し,半田パッド部分(バイアホールとそのラン
ド部分を含む)を開口した(開口径200μm)ソルダ
ーレジスト層(厚み20μm)を形成した。
1時間,120℃で1時間,150℃で3時間の条件で
加熱処理し,半田パッド部分(バイアホールとそのラン
ド部分を含む)を開口した(開口径200μm)ソルダ
ーレジスト層(厚み20μm)を形成した。
【0070】(16)その後,塩化ニッケル2.3×1
0-1mol/l,次亜リン酸ナトリウム2.8×10-1
mol/l,クエン酸ナトリウム1.6×10-1mol
/l,からなるpH=4.5の無電解ニッケルめっき液
に,20分間浸漬して,開口部に厚さ5μmのニッケル
めっき層を形成した。更に,その基板を,シアン化金カ
リウム7.6×10-3mol/l,塩化アンモニウム
1.9×10-1mol/l,クエン酸ナトリウム1.2
×10-1mol/l,次亜リン酸ナトリウム1.7×1
0-1mol/lからなる無電解金めっき液に80℃の条
件で7.5分間浸漬する。これにより,ニッケルめっき
層上に厚さ0.03μmの金めっき層を形成した。
0-1mol/l,次亜リン酸ナトリウム2.8×10-1
mol/l,クエン酸ナトリウム1.6×10-1mol
/l,からなるpH=4.5の無電解ニッケルめっき液
に,20分間浸漬して,開口部に厚さ5μmのニッケル
めっき層を形成した。更に,その基板を,シアン化金カ
リウム7.6×10-3mol/l,塩化アンモニウム
1.9×10-1mol/l,クエン酸ナトリウム1.2
×10-1mol/l,次亜リン酸ナトリウム1.7×1
0-1mol/lからなる無電解金めっき液に80℃の条
件で7.5分間浸漬する。これにより,ニッケルめっき
層上に厚さ0.03μmの金めっき層を形成した。
【0071】(17)そして,ソルダーレジスト層の開
口部に,半田ペーストを印刷して200℃でリフローす
ることにより,半田バンプ(半田体)を形成した。以上
により,多層プリント配線板を製造した。
口部に,半田ペーストを印刷して200℃でリフローす
ることにより,半田バンプ(半田体)を形成した。以上
により,多層プリント配線板を製造した。
【0072】上記多層プリント配線板は,出荷後に,ダ
イサーを用いて多数の個片に裁断,分割して,上記テス
トピース以外の個片をICチップ搭載用基板として使用
する。また,個片化されたテストピースも,導通試験や
耐久信頼性試験等を行なうために使用することができ
る。
イサーを用いて多数の個片に裁断,分割して,上記テス
トピース以外の個片をICチップ搭載用基板として使用
する。また,個片化されたテストピースも,導通試験や
耐久信頼性試験等を行なうために使用することができ
る。
【0073】実施形態例3 本例は,実施形態例2とは異なる,具体的な,本発明に
かかる多層プリント配線板の製造方法の例である。
「〈A〉層間絶縁層の上層を形成する無電解めっき用接
着剤の調整」,「〈B〉層間絶縁層の下層を形成する層
間樹脂絶縁剤の調整」,及び「〈C〉スルーホール内に
充填するための樹脂充填剤の調整」については,実施形
態例2と同様である。以下においては,「〈D〉多層プ
リント配線板の製造方法」について,実施形態例2と異
なる部分を中心に説明する。
かかる多層プリント配線板の製造方法の例である。
「〈A〉層間絶縁層の上層を形成する無電解めっき用接
着剤の調整」,「〈B〉層間絶縁層の下層を形成する層
間樹脂絶縁剤の調整」,及び「〈C〉スルーホール内に
充填するための樹脂充填剤の調整」については,実施形
態例2と同様である。以下においては,「〈D〉多層プ
リント配線板の製造方法」について,実施形態例2と異
なる部分を中心に説明する。
【0074】〈D〉多層プリント配線板の製造 (1)〜(4)実施形態例2の(1)〜(4)と同様で
ある。 (5)上記(1)〜(4)により得た基板を搬送ロール
により搬送しながらエッチング液をスプレーすることに
より,表層の導体回路をエッチング処理して,厚さ3μ
mの粗化面を形成した。上記エッチング液としては,イ
ミダゾ−ル銅(II)錯体10重量部,グリコ−ル酸7
重量部,塩化カリウム5重量部からなるエッチング液
(メック社製「メックエッチボンド」)を用いた。表層
には,スズ,チタンなどの金属層を形成してもよいが,
今回は行わなかった。
ある。 (5)上記(1)〜(4)により得た基板を搬送ロール
により搬送しながらエッチング液をスプレーすることに
より,表層の導体回路をエッチング処理して,厚さ3μ
mの粗化面を形成した。上記エッチング液としては,イ
ミダゾ−ル銅(II)錯体10重量部,グリコ−ル酸7
重量部,塩化カリウム5重量部からなるエッチング液
(メック社製「メックエッチボンド」)を用いた。表層
には,スズ,チタンなどの金属層を形成してもよいが,
今回は行わなかった。
【0075】(6)〜(8)実施形態例2の(6)〜
(8)と同様である。 (9)以下に示す組成の無電解銅めっき水溶液中に基板
を浸漬して,粗化面全体に厚さ0.6〜1.2μmの無
電解銅めっき膜を形成した。 〔無電解めっき水溶液〕 NiSO4 0.003mol/l 酒石酸 0.200mol/l 硫酸銅 0.030mol/l HCHO 0.050mol/l NaOH 0.100mol/l α,α’−ビピリジル 40mg/l PEG 0.10g/l 〔無電解めっき条件〕35℃の液温度で40分
(8)と同様である。 (9)以下に示す組成の無電解銅めっき水溶液中に基板
を浸漬して,粗化面全体に厚さ0.6〜1.2μmの無
電解銅めっき膜を形成した。 〔無電解めっき水溶液〕 NiSO4 0.003mol/l 酒石酸 0.200mol/l 硫酸銅 0.030mol/l HCHO 0.050mol/l NaOH 0.100mol/l α,α’−ビピリジル 40mg/l PEG 0.10g/l 〔無電解めっき条件〕35℃の液温度で40分
【0076】(10),(11)実施形態例2の(1
0),(11)と同様である。 (12)めっきレジストを5%KOHで剥離除去した
後,そのめっきレジスト下の無電解めっき膜を硫酸と過
酸化水素の混合液でエッチング処理して溶解除去した。
これにより,無電解銅めっき膜と電解銅めっき膜からな
る厚さ18μmの導体回路(バイアホールを含む)を形
成した。形成された表側面の導体回路の総面積は100
0cm2当たり812cm2であり,裏側面の導体回路の
総面積は,188cm2であった。
0),(11)と同様である。 (12)めっきレジストを5%KOHで剥離除去した
後,そのめっきレジスト下の無電解めっき膜を硫酸と過
酸化水素の混合液でエッチング処理して溶解除去した。
これにより,無電解銅めっき膜と電解銅めっき膜からな
る厚さ18μmの導体回路(バイアホールを含む)を形
成した。形成された表側面の導体回路の総面積は100
0cm2当たり812cm2であり,裏側面の導体回路の
総面積は,188cm2であった。
【0077】(13)上記(5)〜(12)の工程を繰
り返すことにより,更に上層の導体回路を形成し,多層
プリント配線板を得た。但し,表層の粗化面にも,第二
銅錯体と有機酸とを含有するエッチング液によって,粗
化層を形成した。
り返すことにより,更に上層の導体回路を形成し,多層
プリント配線板を得た。但し,表層の粗化面にも,第二
銅錯体と有機酸とを含有するエッチング液によって,粗
化層を形成した。
【0078】(14)一方,DMDGに溶解させた60
重量%のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化
薬製)のエポキシ基50%をアクリル化した感光性付与
のオリゴマー(分子量4000)を46.67g,メチ
ルエチルケトンに溶解させた80重量%のビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(油化シェル製,エピコート100
1)15.0g,感光性モノマーである多価アクリルモ
ノマー(日本化薬製,R604)3g,同じく多価アク
リルモノマー(共栄社化学製,DPE6A)1.5g,
に分散系消泡剤(サンノプコ社製,S−65)0.71
gを混合した。
重量%のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化
薬製)のエポキシ基50%をアクリル化した感光性付与
のオリゴマー(分子量4000)を46.67g,メチ
ルエチルケトンに溶解させた80重量%のビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂(油化シェル製,エピコート100
1)15.0g,感光性モノマーである多価アクリルモ
ノマー(日本化薬製,R604)3g,同じく多価アク
リルモノマー(共栄社化学製,DPE6A)1.5g,
に分散系消泡剤(サンノプコ社製,S−65)0.71
gを混合した。
【0079】更にこの混合物に対して光開始剤としての
ベンゾフェノン(関東化学製)を2g,光増感剤として
のミヒラーケトン(関東化学製)を0.2g加えて,粘
度を25℃で2.0Pa・sに調整したソルダーレジス
ト組成物を得た。なお,粘度測定は,B型粘度計(東京
計器,DVL−B型)を用い,ローターNo.4で60
rpm,ローターNo.3で6rpmにて行なった。
ベンゾフェノン(関東化学製)を2g,光増感剤として
のミヒラーケトン(関東化学製)を0.2g加えて,粘
度を25℃で2.0Pa・sに調整したソルダーレジス
ト組成物を得た。なお,粘度測定は,B型粘度計(東京
計器,DVL−B型)を用い,ローターNo.4で60
rpm,ローターNo.3で6rpmにて行なった。
【0080】(15)上記(13)で得られた多層プリ
ント配線基板に,実施形態例2の(15)と同様に,ソ
ルダーレジスト層を形成した。 (16)その後,過硫酸ナトリウムを主成分とすると共
にエッチング速度毎分2μm程度に調整されたエッチン
グ液に,基板を1分間浸漬した後,水洗などを経て導体
回路の平均粗度(Ra)を1μm以下にした。露出した
導体回路を平坦にしたプリント配線板を,塩化ニッケル
2.3×10-1mol/l,次亜リン酸ナトリウム2.
8×10-1mol/l,クエン酸ナトリウム1.6×1
0-1mol/l,からなるpH=4.5の無電解ニッケ
ルめっき液に20分間浸漬した。これにより,開口部に
厚さ5μmのニッケルめっき層を形成した。
ント配線基板に,実施形態例2の(15)と同様に,ソ
ルダーレジスト層を形成した。 (16)その後,過硫酸ナトリウムを主成分とすると共
にエッチング速度毎分2μm程度に調整されたエッチン
グ液に,基板を1分間浸漬した後,水洗などを経て導体
回路の平均粗度(Ra)を1μm以下にした。露出した
導体回路を平坦にしたプリント配線板を,塩化ニッケル
2.3×10-1mol/l,次亜リン酸ナトリウム2.
8×10-1mol/l,クエン酸ナトリウム1.6×1
0-1mol/l,からなるpH=4.5の無電解ニッケ
ルめっき液に20分間浸漬した。これにより,開口部に
厚さ5μmのニッケルめっき層を形成した。
【0081】更に,その基板を,シアン化金カリウム
7.6×10-3mol/l,塩化アンモニウム1.9×
10-1mol/l,クエン酸ナトリウム1.2×10-1
mol/l,次亜リン酸ナトリウム1.7×10-1mo
l/lからなる無電解金めっき液に80℃の条件で7.
5分間浸漬した。これにより,ニッケルめっき層上に厚
さ0.03μmの金めっき層を形成した。 (17)実施形態例2の(17)と同様である。
7.6×10-3mol/l,塩化アンモニウム1.9×
10-1mol/l,クエン酸ナトリウム1.2×10-1
mol/l,次亜リン酸ナトリウム1.7×10-1mo
l/lからなる無電解金めっき液に80℃の条件で7.
5分間浸漬した。これにより,ニッケルめっき層上に厚
さ0.03μmの金めっき層を形成した。 (17)実施形態例2の(17)と同様である。
【0082】
【発明の効果】上述のごとく,本発明によれば,不良発
生原因の特定が容易であると共に工程異常の早期発見を
可能とする多層プリント配線板及びその製造方法を提供
することができる。特に,試作段階においては,工程の
安定化や工程能力の把握に非常に役立ち,早期の量産化
を実現することができる。
生原因の特定が容易であると共に工程異常の早期発見を
可能とする多層プリント配線板及びその製造方法を提供
することができる。特に,試作段階においては,工程の
安定化や工程能力の把握に非常に役立ち,早期の量産化
を実現することができる。
【図1】実施形態例における,(A)多層プリント配線
板の斜視図,(B)多層プリント配線板の断面図,
(C)テストピースの平面図。
板の斜視図,(B)多層プリント配線板の断面図,
(C)テストピースの平面図。
【図2】実施形態例における,テストピースに形成され
たテストパターンの説明図。
たテストパターンの説明図。
【図3】実施形態例における,多層プリント配線板の
(A)導体パターンが形成された導電層の平面図,
(B)バイアホールが形成された層間絶縁層の平面図。
(A)導体パターンが形成された導電層の平面図,
(B)バイアホールが形成された層間絶縁層の平面図。
1...多層プリント配線板, 10...基板, 11...個片, 2...層間絶縁層, 21...バイアホール, 3...導電層, 31...導体回路, 5...テストピース, 52...バイアテストパターン, 53...導体テストパターン, 531,532...導体配線,
フロントページの続き Fターム(参考) 5E338 AA03 AA16 BB31 CC09 DD12 EE31 EE44 5E346 AA32 AA43 AA51 BB01 BB11 BB15 BB16 BB20 CC04 CC09 CC32 DD22 DD33 EE31 FF04 FF07 FF27 GG26 GG31 GG32 GG33 HH33
Claims (4)
- 【請求項1】 基板上に順次積層された層間絶縁層と導
電層とを有し,導体回路を有する個片を多数形成した多
層プリント配線板において,上記個片のうち少なくとも
1個は,上記導電層及び層間絶縁層の形成状態を検査す
るためのテストピースであることを特徴とする多層プリ
ント配線板。 - 【請求項2】 請求項1において,上記テストピース
は,各導電層に導体テストパターンを有すると共に各層
間絶縁層にバイアテストパターンを有することを特徴と
する多層プリント配線板。 - 【請求項3】 基板上に層間絶縁層と導電層を順次積層
して,導体回路を有する個片を多数形成した多層プリン
ト配線板を製造する方法において,上記個片のうち少な
くとも1個は,上記多層プリント配線板を形成する際に
上記各導電層及び各層間絶縁層の形成状態を検査するた
めのテストピースであることを特徴とする多層プリント
配線板の製造方法。 - 【請求項4】 請求項3において,上記テストピース
は,各導電層に導体テストパターンを有すると共に各層
間絶縁層にバイアテストパターンを有することを特徴と
する多層プリント配線板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000036727A JP2001230554A (ja) | 2000-02-15 | 2000-02-15 | 多層プリント配線板及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001230554A true JP2001230554A (ja) | 2001-08-24 |
Family
ID=18560736
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000036727A Pending JP2001230554A (ja) | 2000-02-15 | 2000-02-15 | 多層プリント配線板及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001230554A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002151805A (ja) * | 2000-11-10 | 2002-05-24 | Kyocera Corp | 多数個取りセラミック配線基板 |
JP2007251201A (ja) * | 2007-05-23 | 2007-09-27 | Murata Mfg Co Ltd | 多層配線基板、この多層配線基板を複数枚組み合わせた基板構造及びこれらの使用方法 |
JP2008112885A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-05-15 | Hitachi Cable Ltd | プリント配線板 |
JP2008519439A (ja) * | 2004-10-28 | 2008-06-05 | インテル・コーポレーション | Pcb基板の製造工程におけるマイクロビア形成に係わる評価 |
-
2000
- 2000-02-15 JP JP2000036727A patent/JP2001230554A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002151805A (ja) * | 2000-11-10 | 2002-05-24 | Kyocera Corp | 多数個取りセラミック配線基板 |
JP4511013B2 (ja) * | 2000-11-10 | 2010-07-28 | 京セラ株式会社 | 多数個取りセラミック配線基板 |
JP2008519439A (ja) * | 2004-10-28 | 2008-06-05 | インテル・コーポレーション | Pcb基板の製造工程におけるマイクロビア形成に係わる評価 |
JP2008112885A (ja) * | 2006-10-31 | 2008-05-15 | Hitachi Cable Ltd | プリント配線板 |
JP4544236B2 (ja) * | 2006-10-31 | 2010-09-15 | 日立電線株式会社 | Tabテープ |
JP2007251201A (ja) * | 2007-05-23 | 2007-09-27 | Murata Mfg Co Ltd | 多層配線基板、この多層配線基板を複数枚組み合わせた基板構造及びこれらの使用方法 |
JP4535086B2 (ja) * | 2007-05-23 | 2010-09-01 | 株式会社村田製作所 | 多層配線基板、この多層配線基板を複数枚組み合わせた基板構造及びこれらの使用方法 |
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