JP2000068650A - 多層プリント配線板 - Google Patents

多層プリント配線板

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JP2000068650A
JP2000068650A JP25454998A JP25454998A JP2000068650A JP 2000068650 A JP2000068650 A JP 2000068650A JP 25454998 A JP25454998 A JP 25454998A JP 25454998 A JP25454998 A JP 25454998A JP 2000068650 A JP2000068650 A JP 2000068650A
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JP
Japan
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layer
hole
core substrate
wiring board
printed wiring
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JP25454998A
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English (en)
Inventor
Naohiro Hirose
直宏 広瀬
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Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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Publication date
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  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)
  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビルドアップ層の層数を減らし得る多層プリ
ント配線板を提供する。 【解決手段】 1のスルーホール36に2本の配線路3
7a、37bを配設してあるので、スルーホール数の2
倍の配線路をコア基板30に通すことができる。このた
め、コア基板30の表側に形成されるビルドアップ配線
層80Aと、裏側に形成されるビルドアップ配線層80
Bとで、同じペースで配線を統合できるので、上層のビ
ルドアップ配線層と下層のビルドアップ配線層との層数
を等しくすることで、層数を最小にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、多層プリント配
線板に関し、とくに、層間樹脂絶縁層と導体層とが交互
に積層されたビルドアップ配線層が、コア基板の上面に
形成されてなる多層プリント配線板に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ICチップ等を載置するためのパッケー
ジ基板を構成する多層プリント配線板は、スルーホール
を形成したコア基板に、層間樹脂絶縁層と導体層とを交
互にビルドアップし、上面にICチップへの接続用バン
プを配設し、下面側にマザーボードに接続するためのバ
ンプを配設することにより形成されている。そして、上
下の導体層間の接続は、バイアホールを形成することに
より行い、コア基板の上層のバイアホールと下層のバイ
アホールとは、スルーホールを介して接続が取られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スルー
ホールは、コア基板にドリル等で通孔を穿設することに
より形成されているため、一定の大きさのコア基板に形
成できるスルーホールの数は、物理的に制限がある。
【0004】一方、パッケージ基板では、裏面側のバン
プの数よりも表面のバンプが多く形成されている。これ
は、表面の複数のバンプからの配線が統合されながら裏
面側のバンプへ接続されるためである。例えば、信号線
と比較して低抵抗であることの要求される電源線は、表
面のバンプ(ICチップ側)にて20本であったもの
が、裏面(マザーボード側)では、1本に統合される。
【0005】ここで、コア基板の表側に形成されるビル
ドアップ配線層と、裏側に形成されるビルドアップ配線
層とで、同じペースで配線を統合できることが、上層の
ビルドアップ配線層と下層のビルドアップ配線層との層
数を等しく、即ち、層数を最小にする上で望ましい。し
かしながら、上述したように多層コア基板に形成し得る
スルーホールの数は制限される。このため、従来技術の
パッケージ基板においては、表側のビルドアップ配線層
において或る程度配線を統合してから、多層コア基板の
スルーホールを通して、裏側のビルドアップ配線層へ接
続していた。即ち、裏側のビルドアップ配線層では、配
線の密度が下がっているため、本来的に表側のビルドア
ップ配線層と同じだけの層数を必要としていない。しか
し、表裏のビルドアップ配線層の層数を異ならしめる
と、非対称性から反りが発生するため、表裏の層数を同
じにしていた。即ち、多層コア基板に形成されるスルー
ホールの数が制限されるため、表側のビルドアップ配線
層の層数を増やさなければならないのに加えて、該層数
の増えた表側と等しい層数に裏側のビルドアップ配線層
を形成せねばならなかった。
【0006】即ち、従来技術の多層プリント配線板(パ
ッケージ基板)においては、ビルドアップ層の層数を増
やしている為、上下層の接続の信頼性が低下すると共
に、パッケージ基板のコストが上昇し、また、パッケー
ジ基板のサイズ、厚みや重さが必要以上に大きくなって
しまうという問題があった。
【0007】また、ビルドアップ多層配線層がコア基板
の片面に設けられている場合でも、ビルドアップ層が形
成されている面の裏面の配線設計の自由度を確保する必
要があった。
【0008】なお、1つのスルーホールに複数の導電路
を形成する技術として、特公昭51−45785号が存
在するが、当該技術は、両面プリント配線板を対象とし
たものであり、その基板上にさらに多層化することを意
図したものではない。
【0009】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、ビルド
アップ層の層数を減らし得る多層プリント配線板を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決すべ
く、請求項1は、層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に積
層され、各導体層間が、バイアホールにて接続された多
層配線層が、コア基板上に形成され、前記導体層がコア
基板に形成されたスルーホールによりそのコア基板の裏
面側の導体層と電気的に接続されてなる多層プリント配
線板において、前記コア基板の1のスルーホールに複数
の配線路を配設したことを技術的特徴とする。
【0011】また、請求項2は、層間樹脂絶縁層と導体
層とが交互に積層され、各導体層間がバイアホールにて
接続された多層配線層が、コア基板の両面に形成され、
前記コア基板の両面の導体層同士がコア基板に形成され
たスルーホールにより電気的に接続されてなる多層プリ
ント配線板において、前記コア基板の1のスルーホール
に複数の配線路を配設したことを技術的特徴とする。
【0012】また、請求項3は、層間樹脂絶縁層と導体
層とが交互に積層され、各導体層間がバイアホールにて
接続された多層配線層が、コア基板の両面に形成され、
前記コア基板の両面の導体層同士がコア基板に形成され
たスルーホールにより電気的に接続されてなる多層プリ
ント配線板において、前記コア基板の1のスルーホール
に2本以上の配線路を配設したことを技術的特徴とす
る。
【0013】請求項4は、層間樹脂絶縁層と導体層とが
交互に積層され、各導体層間がバイアホールにて接続さ
れた多層配線層が、コア基板の両面に形成されてなる多
層プリント配線板において、前記コア基板のスルーホー
ルには、充填剤が充填されるとともに該充填剤のスルー
ホールからの露出面を覆う導体層が形成され、該スルー
ホール及び該導体層が複数に分割され、当該分割された
導体層に前記バイアホールが接続されていることを技術
的特徴とする。
【0014】請求項1の多層プリント配線板では、1の
スルーホールに複数の配線路を配設してあるので、スル
ーホールの数倍の配線路をコア基板に通すことができ
る。このため、コア基板の両側にビルドアップ配線層を
形成した場合でも、コア基板の表側に形成されるビルド
アップ配線層と、裏側に形成されるビルドアップ配線層
の両側で配線の統合ができ、上層のビルドアップ配線層
と下層のビルドアップ配線層との層数を等しくすること
により、層数を最小にできる。また、コア基板の片面に
ビルドアップ配線層を設けた場合でも、1のスルーホー
ルに複数の配線路を配設してあるので、スルーホールの
数倍の配線路をコア基板に通すことができビルドアップ
層を設けた側の反対側の配線の自由度が向上する。な
お、1つのスルーホールに複数の導電路を形成する技術
としては特公昭51−45785号が存在するが、当該
技術は、両面プリント配線板を対象としたものであり、
その基板上にさらにビルドアップにて多層化することを
意図するものではない。
【0015】請求項2の多層プリント配線板では、1の
スルーホールに複数の配線路を配設してあるので、スル
ーホールの数倍の配線路をコア基板に通すことができ
る。このため、コア基板の表側に形成される多層配線層
と、裏側に形成される多層配線層とで、同じペースで配
線を統合できるので、上層の多層配線層と下層の多層配
線層との層数を等しくすることにより、層数を最小にで
きる。
【0016】請求項3の多層プリント配線板では、1の
スルーホールに2本以上の配線路を配設してあるので、
スルーホールの2倍以上の配線路をコア基板に通すこと
ができる。このため、コア基板の表側に形成される多層
配線層と、裏側に形成される多層配線層とで、同じペー
スで配線を統合できるので、上層の多層配線層と下層の
多層配線層との層数を等しくすることにより、層数を最
小にできる。
【0017】なお、請求項1〜3の多層プリント配線板
では、前記導体層がバイアホールと接続し、該バイアホ
ールがスルーホールに接続する構成が望ましい。これ
は、配線長を短くでき、実装されるICチップへ大電流
を供給できるからである。
【0018】請求項4の多層プリント配線板は、コア基
板に設けたスルーホールに充填剤が充填され、さらに、
この充填剤のスルーホールからの露出面を覆う導体層が
形成され、この導体層にバイアホールを接続させること
で、ビルドアップ配線層とスルーホールの接続を行う構
造とした点に特徴がある。本構成によれば、スルーホー
ル直上の領域を内層パッドとして機能せしめることでデ
ッドスペースが無くなり、しかも、スルーホールからバ
イアホールに接続するための内層パッドを配線する必要
もないので、スルーホールのランド形状を真円とするこ
とができる。その結果、多層コア基板中に設けられるス
ルーホールの配置密度が向上し、スルーホール数を増や
すことができ、このスルーホールを介して裏側のビルド
アップ配線層の信号線を表面のビルドアップ層に接続で
きるのである。
【0019】本発明では、上記絶縁層もしくは層間絶縁
層として、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂を使用すること
ができる。熱硬化樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイ
ミド樹脂、フェノール樹脂、ビルマレイミドトリアジン
樹脂などを使用する事が可能である。熱可塑性樹脂とし
ては、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリルフォ
ン(PSF)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポ
リエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンオキシド
(PPO)などを使用できる。特に、熱硬化性樹脂と熱
可塑性樹脂との複合体が望ましい。
【0020】本発明では、上記絶縁層もしくは層間絶縁
層として無電解めっき用接着剤を用いることが望まし
い。この無電解めっき用接着剤は、硬化処理された酸あ
るいは酸化剤に可溶性の耐熱性樹脂粒子が、酸あるいは
酸化剤に難溶性の未硬化の耐熱性樹脂中に分散されてな
るものが最適である。酸、酸化剤で処理することによ
り、耐熱性樹脂粒子が溶解除去されて、表面に蛸つぼ状
のアンカーからなる粗化面を形成できる。
【0021】上記無電解めっき用接着剤において、特に
硬化処理された前記耐熱性樹脂粒子としては、平均粒
径が10μm以下の耐熱性樹脂粉末、平均粒径が2μm
以下の耐熱性樹脂粉末を凝集させた凝集粒子、平均粒
径が2〜10μmの耐熱性粉末樹脂粉末と平均粒径が2μ
m以下の耐熱性樹脂粉末との混合物、平均粒径が2〜
10μmの耐熱性樹脂粉末の表面に平均粒径が2μm以下
の耐熱性樹脂粉末または無機粉末のいずれか少なくとも
1種を付着させてなる疑似粒子、平均粒径が0.1〜
0.8μmの耐熱性粉末樹脂粉末と平均粒径が0.8μ
mを越え、2μm未満の耐熱性樹脂粉末との混合物、
平均粒径が0.1〜1.0μmの耐熱性粉末樹脂粉末を
用いることが望ましい。これらは、より複雑なアンカー
を形成できるからである。
【0022】粗化面の深さは、Rmax=0.01〜2
0μmがよい。密着性を確保するためである。特にセミ
アディティブ法では、0.1〜5μmがよい。密着性を
確保しつつ、無電解めっき膜を除去できるからである。
【0023】前記酸あるいは酸化剤に難溶牲の耐熱性樹
脂としては、「熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂からな
る樹脂複合体」又は「感光性樹脂および熱可塑性樹脂か
らなる樹脂複合体」からなることが望ましい。前者につ
いては耐熱性が高く、後者についてはバイアホール用の
開口をフォトリソグラフィーにより形成できるからであ
る。
【0024】前記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂などを使用でき
る。また、感光化する場合は、メタクリル酸やアクリル
酸などと熱硬化基をアクリル化反応させる。特にエポキ
シ樹脂のアクリレートが最適である。エポキシ樹脂とし
ては、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック
型、などのノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタ
ジエン変成した脂環式エポキシ樹脂などを使用すること
ができる。
【0025】熱可塑性樹脂としては、ポリエーテルスル
フォン(PES)、ポリスルフォン(PSF)、ポリフ
ェニレンスルフォン(PPS)、ポリフェニレンサルフ
ァイド(PPES)、ポリフェニルエーテル(PP
E)、ポリエーテルイミド(PI)などを使用できる。
熱硬化性樹脂(感光性樹脂)と熱可塑性樹脂の混合割合
は、熱硬化性樹脂(感光性樹脂)/熱可塑性樹脂=95
/5〜50/50がよい。耐熱性を損なうことなく、高
い靭性値を確保できるからである。
【0026】前記耐熱性樹脂粒子の混合重量比は、耐熱
性樹脂マトリックスの固形分に対して5〜50重量%、
望ましくは10〜40重量%がよい。耐熱性樹脂粒子
は、アミノ樹脂(メラミン樹脂、尿素樹脂、グアナミン
樹脂)、エポキシ樹脂などがよい。なお、接着剤は、組
成の異なる2層により構成してもよい。
【0027】一方、請求項4に係る上記多層プリント配
線板において、スルーホールに充填される充填剤は金属
粒子と、熱硬化性または熱可塑性の樹脂からなることが
好ましい。
【0028】請求項5の多層プリント配線板でスルーホ
ールに充填される充填剤は、金属粒子、熱硬化性の樹脂
および硬化剤からなるか、あるいは金属粒子および熱可
塑性の樹脂からなることが好ましく、必要に応じて溶剤
を添加してもよい。このような充填剤は、金属粒子が含
まれていると、その表面を研磨することにより金属粒子
が露出し、この露出した金属粒子を介してその上に形成
される導体層のめっき膜と一体化するため、PCT(pr
essure cooker test)のような過酷な高温多湿条件下で
も導体層との界面で剥離が発生しにくくなる。また、こ
の充填剤は、壁面に金属膜が形成されたスルーホールに
充填されるので、金属イオンのマイグレーションが発生
しない。
【0029】金属粒子としては、銅、金、銀、アルミニ
ウム、ニッケル、チタン、クロム、すず/鉛、パラジウ
ム、プラチナなどが使用できる。なお、この金属粒子の
粒子径は、0.1〜50μmがよい。この理由は、0.
1μm未満であると、銅表面が酸化して樹脂に対する濡
れ性が悪くなり、一方、50μmを超えると、印刷性が
悪くなるからである。また、この金属粒子の配合量は、
全体量に対して30〜90wt%がよい。この理由は、
30wt%より少ないと、フタめっきの密着性が悪くな
り、一方、90wt%を超えると、印刷性が悪化するか
らである。
【0030】使用される樹脂としては、ビスフェノール
A型、ビスフェノールF型などのエポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリテトラフルオロエチレ
ン(PTFE)等のフッ素樹脂、ビスマレイミドトリア
ジン(BT)樹脂、FEP、PFA、PPS、PEN、
PES、ナイロン、アラミド、PEEK、PEKK、P
ETなどを使用できる。硬化剤としては、イミダゾール
系、フェノール系、アミン系などの硬化剤を使用でき
る。
【0031】溶剤としては、NMP(ノルマルメチルピ
ロリドン)、DMDG(ジエチレングリコールジメチル
エーテル)、グリセリン、水、1一又は2−又は3−の
シクロヘキサノール、シクロへキサノン、メチルセロソ
ルブ、メチルセロソルブアセテート、メタノール、エタ
ノール、ブタノール、プロパノールなどが使用できる。
【0032】この充填剤は、非導電性であることが望ま
しい。非導電性の方が硬化収縮が小さく、導体層やバイ
アホールとの剥離が起こりにくいからである。
【0033】
【実施形態】以下、本発明の実施形態に係る多層プリン
ト配線板及びその製造方法について図を参照して説明す
る。先ず、本発明の第1実施形態に係る多層プリント配
線板10の構成について、図7、図8及び図16を参照
して説明する。図7は、集積回路チップ90搭載前の多
層プリント配線板(パッケージ基板)10の断面を示
し、図8は、集積回路チップ90を搭載した状態の多層
プリント配線板10の断面を示している。図8に示すよ
うに、多層プリント配線板10の上面側には、集積回路
チップ90が搭載され、下面側は、ドータボード94へ
接続されている。
【0034】図7を参照して多層プリント配線板の構成
について詳細に説明する。該多層プリント配線板10で
は、多層コア基板30の表面及び裏面にビルドアップ配
線層80A、80Bが形成されている。該ビルトアップ
層80Aは、バイアホール60、60a、60b及び導
体回路58の形成された層間樹脂絶縁層50と、バイア
ホール160a、160b及び導体回路158の形成さ
れた層間樹脂絶縁層150とからなる。また、ビルドア
ップ配線層80Bは、バイアホール60、60a、60
b及び導体回路58の形成された層間樹脂絶縁層50
と、バイアホール160a、160b及び導体回路15
8の形成された層間樹脂絶縁層150とからなる。
【0035】上面側には、集積回路チップ90のランド
92(図8参照)へ接続するための半田バンプ76U
a、76Ubが配設されている。一方、下面側には、ド
ーターボード(サブボード)94のランド96(図8参
照)に接続するための半田バンプ76Da、76Dbが
配設されている。該半田バンプ76Ua、76Ub、7
6Da、76Dbは、ソルダーレジスト70の開口71
内の導体回路158及びバイアホール160a、160
b上に、ニッケルめっき層72、金めっき層74が形成
された半田パッド75に半田が配設されてなる。
【0036】図9(A)は、図7中のA−A断面、即
ち、コア基板30の表面に配設されたスルーホール36
の開口部の平面図であり、また、図9(B)は、スルー
ホール36を斜視図的に示した説明図である。本実施形
態の多層プリント配線板では、スルーホール36が2分
割され、2つの配線路37a、37bが形成されてい
る。
【0037】ここで、半田バンプ76Uaはバイアホー
ル160a及びバイアホール60aを介してスルーホー
ル36の配線路37aへ接続されている。そして、該配
線路37aからバイアホール60a及びバイアホール1
60aを介して半田バンプ76Daへ接続されている。
同様に、半田バンプ76Ubはバイアホール160b及
びバイアホール60b介してスルーホール36の配線路
37bへ接続されている。そして、該配線路37bから
バイアホール60b及びバイアホール160bを介して
半田バンプ76Dbへ接続されている。
【0038】上述したように多層プリント配線板では、
裏面の複数のバンプからの配線が統合されながら表面側
のバンプへ接続されるが、1つのスルーホールに通し得
る配線数を2倍にすることで、表側及び裏側に形成され
るビルドアップ配線層90A、90Bで、同じペースで
配線の統合を行える。これにより、表側及び裏側に形成
されるビルドアップ配線層90A、90Bの層数を減ら
すことができる。
【0039】本発明の別の形態を図16(A)及び図1
6(B)をもとに説明する。図16及び図16(B)
は、片面にビルドアップ多層配線層を設けた場合であ
る。図16(A)ではスルーホール36に導体ピン23
0が挿入され、半田232で固定されている。裏面側に
は、ソルダーレジスト234が配設されている。導体ピ
ン230は、中央で絶縁体230cにより2分割されて
おり、導体ピン230のそれぞれの面がスルーホール3
6の分割された配線路37a、37bに電気的に接続し
ている。
【0040】図16(B)は、ビルドアップ多層配線層
を設けた側の反対側に接続用の半田バンプ76Db,7
6Daを形成した例である。各半田バンプ76Db,7
6Daが、スルーホール36の分割された配線路37
a、37bに電気的に接続している。コア基板の片面に
設けられたビルドアップ多層配線層からの信号線を、ス
ルーホール36の分割された配線路37a、37bによ
ってそのまま裏面に引き出すことができ、裏面での配線
の自由度を向上させる事が可能である。
【0041】引き続き、図7に示す多層プリント配線板
を製造する方法について一例を挙げて具体的に説明す
る。まず、A.無電解めっき用接着剤、B.層間樹脂絶
縁剤、C.樹脂充填剤、D.ソルダーレジストの組成に
ついて説明する。
【0042】A.無電解めっき用接着剤調製用の原料組
成物(上層用接着剤) 〔樹脂組成物〕クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(日本化薬製、分子量2500)の25%アクリル化物を80wt
%の濃度でDMDGに溶解させた樹脂液を35重量部、感
光性モノマー(東亜合成製、アロニックスM315 )3.15
重量部、消泡剤(サンノプコ製、S−65)0.5 重量部、
NMP 3.6重量部を攪拌混合して得た。
【0043】〔樹脂組成物〕ポリエーテルスルフォン
(PES)12重量部、エポキシ樹脂粒子(三洋化成製、
ポリマーポール)の平均粒径 1.0μmのものを 7.2重量
部、平均粒径 0.5μmのものを3.09重量部、を混合した
後、さらにNMP30重量部を添加し、ビーズミルで攪拌
混合して得た。
【0044】〔硬化剤組成物〕イミダゾール硬化剤
(四国化成製、2E4MZ-CN)2重量部、光開始剤(チバガ
イギー製、イルガキュア I−907 )2重量部、光増感
剤(日本化薬製、DETX-S)0.2 重量部、NMP 1.5重量
部を攪拌混合して得た。
【0045】B.層間樹脂絶縁剤調製用の原料組成物
(下層用接着剤) 〔樹脂組成物〕クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(日本化薬製、分子量2500)の25%アクリル化物を80wt
%の濃度でDMDGに溶解させた樹脂液を35重量部、感
光性モノマー(東亜合成製、アロニックスM315 )4重
量部、消泡剤(サンノプコ製、S−65)0.5 重量部、N
MP 3.6重量部を攪拌混合して得た。
【0046】〔樹脂組成物〕ポリエーテルスルフォン
(PES)12重量部、エポキシ樹脂粒子(三洋化成製、
ポリマーポール)の平均粒径 0.5μmのものを 14.49重
量部、を混合した後、さらにNMP30重量部を添加し、
ビーズミルで攪拌混合して得た。
【0047】〔硬化剤組成物〕イミダゾール硬化剤
(四国化成製、2E4MZ-CN)2重量部、光開始剤(チバガ
イギー製、イルガキュア I−907 )2重量部、光増感
剤(日本化薬製、DETX-S)0.2 重量部、NMP1.5 重量
部を攪拌混合して得た。
【0048】C.樹脂充填剤調製用の原料組成物 〔樹脂組成物〕ビスフェノールF型エポキシモノマー
(油化シェル製、分子量310 、YL983U)100重量部、表
面にシランカップリング剤がコーティングされた平均粒
径 1.6μmのSiO2 球状粒子(アドマテック製、CRS 11
01−CE、ここで、最大粒子の大きさは後述する内層銅パ
ターンの厚み(15μm)以下とする) 170重量部、レベ
リング剤(サンノプコ製、ペレノールS4)1.5 重量部
を攪拌混合することにより、その混合物の粘度を23±1
℃で45,000〜49,000cps に調整して得た。 〔硬化剤組成物〕イミダゾール硬化剤(四国化成製、
2E4MZ-CN)6.5 重量部。
【0049】D.ソルダーレジスト組成物 DMDGに溶解させた60重量%のクレゾールノボラック
型エポキシ樹脂(日本化薬製)のエポキシ基50%をアク
リル化した感光性付与のオリゴマー(分子量4000)を 4
6.67g、メチルエチルケトンに溶解させた80重量%のビ
スフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェル製、エピコ
ート1001)15.0g、イミダゾール硬化剤(四国化成製、
2E4MZ-CN)1.6 g、感光性モノマーである多価アクリル
モノマー(日本化薬製、R604 )3g、同じく多価アク
リルモノマー(共栄社化学製、DPE6A ) 1.5g、分散系
消泡剤(サンノプコ社製、S−65)0.71gを混合し、さ
らにこの混合物に対して光開始剤としてのベンゾフェノ
ン(関東化学製)を2g、光増感剤としてのミヒラーケ
トン(関東化学製)を 0.2g加えて、粘度を25℃で2.0P
a・sに調整したソルダーレジスト組成物を得た。な
お、粘度測定は、B型粘度計(東京計器、 DVL-B型)で
60rpmの場合はローターNo.4、6rpm の場合はローター
No.3によった。
【0050】引き続き、図1〜図7を参照して多層プリ
ント配線板10の製造方法を説明する。 E.多層プリント配線板の製造 (1) 厚さ1mmのガラスエポキシ樹脂またはBT(ビスマ
レイミドトリアジン)樹脂からなる基板30の両面に18
μmの銅箔32がラミネートされている銅張積層板30
Aを出発材料とした(図1(A)参照)。まず、この銅
張積層板30Aをドリル削孔し、スルーホール用の通孔
35を形成する(図1(B)参照)。次に、無電解めっ
き処理を施し、該通孔35内に配線路37a、37bを
形成してから(図1(D)参照)、レジスト33を10
%の水酸化カリウム溶液で剥離する(図1(E)参
照)。引き続き、パターン状にエッチングすることによ
り、基板30の両面に内層銅パターン34とスルーホー
ル36を形成した(図2(F)参照)。
【0051】(2) 内層銅パターン34およびスルーホー
ル36を形成した基板30を水洗いし、乾燥した後、酸
化浴(黒化浴)として、NaOH(10g/l),NaClO
2 (40g/l),Na3 PO4 (6g/l)、還元浴とし
て、NaOH(10g/l),NaBH4 (6g/l)を用いた酸
化−還元処理により、内層銅パターン34およびスルー
ホール36の表面に粗化層38を設けた(図2(G)参
照)。
【0052】(3) Cの樹脂充填剤調製用の原料組成物を
混合混練して樹脂充填剤を得た。 (4) 前記(3) で得た樹脂充填剤40を、調製後24時間以
内に基板30の両面にロールコータを用いて塗布するこ
とにより、導体回路(内層銅パターン)34と導体回路
34との間、及び、スルーホール36内に充填し、70
℃,20分間で乾燥させ、他方の面についても同様にして
樹脂充填剤40を導体回路34間あるいはスルーホール
36内に充填し、70℃,20分間で加熱乾燥させた(図2
(H)参照)。
【0053】(5) 前記(4) の処理を終えた基板30の片
面を、#600 のベルト研磨紙(三共理化学製)を用いた
ベルトサンダー研磨により、内層銅パターン34の表面
やスルーホール36のランド36a表面に樹脂充填剤4
0が残らないように研磨し、次いで、前記ベルトサンダ
ー研磨による傷を取り除くためのバフ研磨を行った。こ
のような一連の研磨を基板の他方の面についても同様に
行った(図2(I)参照)。次いで、100 ℃で1時間、
120 ℃で3時間、 150℃で1時間、 180℃で7時間の加
熱処理を行って樹脂充填剤40を硬化した。
【0054】このようにして、スルーホール36等に充
填された樹脂充填剤40の表層部および内層導体回路3
4上面の粗化層38を除去して基板30両面を平滑化し
た上で、樹脂充填剤40と内層導体回路34の側面とが
粗化層38を介して強固に密着し、またスルーホール3
6の内壁面と樹脂充填剤40とが粗化層38を介して強
固に密着した配線基板を得た。即ち、この工程により、
樹脂充填剤40の表面と内層銅パターン34の表面が同
一平面となる。
【0055】(6) 導体回路34を形成した基板30にア
ルカリ脱脂してソフトエッチングして、次いで、塩化パ
ラジウウムと有機酸からなる触媒溶液で処理して、Pd
触媒を付与し、この触媒を活性化した後、硫酸銅3.9
1×10-2mol/l、硫酸ニッケル3.75×10-3
mol/l、クエン酸ナトリウム7.55×10-2mo
l/l、次亜リン酸ナトリウム2.27×10-1mol
/l、界面活性剤(日信化学工業製、サーフィール46
5)1.10×10-4mol/l、0.1g/l、PH
=9からなる無電解めっき液に浸積し、浸漬1分後に、
4秒当たり1回に割合で縦、および、横振動させて、導
体回路34およびスルーホール36のランド36aの表
面にCu−Ni−Pからなる針状合金の被覆層と粗化層
42を設けた(図3(J)参照)。
【0056】さらに、ホウフっ化スズ0.1mol/
l、チオ尿素1.0mol/l、温度35℃、PH=
1.2の条件でCu−Sn置換反応させ、粗化層の表面
に厚さ0.3μmSn層(図示せず)を設けた。
【0057】(7) Bの層間樹脂絶縁剤調製用の原料組成
物を攪拌混合し、粘度1.5 Pa・sに調整して層間樹脂絶
縁剤(下層用)を得た。次いで、Aの無電解めっき用接
着剤調製用の原料組成物を攪拌混合し、粘度7Pa・sに
調整して無電解めっき用接着剤溶液(上層用)を得た。
【0058】(8) 前記(6) の基板の両面に、前記(7) で
得られた粘度 1.5Pa・sの層間樹脂絶縁剤(下層用)4
4を調製後24時間以内にロールコータで塗布し、水平状
態で20分間放置してから、60℃で30分の乾燥(プリベー
ク)を行い、次いで、前記(7)で得られた粘度7Pa・s
の感光性の接着剤溶液(上層用)46を調製後24時間以
内に塗布し、水平状態で20分間放置してから、60℃で30
分の乾燥(プリベーク)を行い、厚さ35μmの接着剤層
50αを形成した(図3(K)参照)。
【0059】(9) 前記(8) で接着剤層を形成した基板3
0の両面に85μmφの黒円が印刷されたフォトマスク
フィルム(図示せず)を密着させ、超高圧水銀灯により
500mJ/cm2 で露光した。これをDMTG溶液でスプレ
ー現像し、さらに、当該基板30を超高圧水銀灯により
3000mJ/cm2 で露光し、100 ℃で1時間、120 ℃で1時
間、その後 150℃で3時間の加熱処理(ポストベーク)
をすることにより、フォトマスクフィルムに相当する寸
法精度に優れた85μmφの開口(バイアホール形成用開
口)48を有する厚さ35μmの層間樹脂絶縁層(2層構
造)50を形成した(図3(L)参照)。なお、バイア
ホールとなる開口48には、スズめっき層(図示せず)
を部分的に露出させた。
【0060】(10)開口48が形成された基板30を、ク
ロム酸に19分間浸漬し、層間樹脂絶縁層50の表面に存
在するエポキシ樹脂粒子を溶解除去することにより、当
該層間樹脂絶縁層50の表面を粗化し(図3(M)参
照)、その後、中和溶液(シプレイ社製)に浸漬してか
ら水洗いした。さらに、粗面化処理(粗化深さ6μm)
した該基板の表面に、パラジウム触媒(アトテック製)
を付与することにより、層間樹脂絶縁層50の表面およ
びバイアホール用開口48の内壁面に触媒核を付けた。
【0061】(11)以下に示す組成の無電解銅めっき水溶
液中に基板を浸漬して、粗面全体に厚さ0.6 μmの無電
解銅めっき膜52を形成した(図4(N))。 〔無電解めっき水溶液〕 EDTA 150 g/l 硫酸銅 20 g/l HCHO 30 ml/l NaOH 40 g/l α、α’−ビピリジル 80 mg/l PEG 0.1 g/l 〔無電解めっき条件〕 70℃の液温度で30分
【0062】(12)前記(11)で形成した無電解銅めっき膜
52上に市販の感光性ドライフィルム54αを張り付
け、所定のパターン53aの形成されたマスク53を載
置して(図4(O)参照)、100 mJ/cm2 で露光、0.8
%炭酸ナトリウムで現像処理し、厚さ15μmのめっきレ
ジスト54を設けた(図4(P)参照)。
【0063】(13)ついで、レジスト非形成部分に以下の
条件で電解銅めっきを施し、厚さ15μmの電解銅めっき
膜56を形成した(図5(Q)参照)。 〔電解めっき水溶液〕 硫酸 180 g/l 硫酸銅 80 g/l 添加剤(アトテックジャパン製、カパラシドGL)1
ml/l 〔電解めっき条件〕 電流密度 1A/dm2 時間 30分 温度 室温
【0064】(14)めっきレジスト54を5%KOHで剥
離除去した後、そのめっきレジスト下の無電解めっき膜
52を硫酸と過酸化水素の混合液でエッチング処理して
溶解除去し、無電解銅めっき膜52と電解銅めっき膜5
6からなる厚さ18μmの導体回路58及びバイアホール
60、60a、60bを形成した(図5(R))。
【0065】(15)(6) と同様の処理を行い、導体回路5
8及びバイアホール60、60a、60bの表面にCu-N
i-P からなる粗化面62を形成し、さらにその表面にSn
置換を行った(図5(S)参照)。 (16)前記(7) 〜(15)の工程を繰り返すことにより、さら
に上層の層間樹脂絶縁層150を設けてから導体回路1
58及びバイアホール160a、160bを形成し、多
層配線基板を得た(図6(T)参照)。但し、該導体回
路158及びバイアホール160、160bの表面に形
成した粗化面62では、Sn置換を行わなかった。
【0066】(17)前記(16)で得られた基板30両面に、
上記D.にて説明したソルダーレジスト組成物を20μm
の厚さで塗布した。次いで、70℃で20分間、70℃で30分
間の乾燥処理を行った後、円パターン(マスクパター
ン)が描画された厚さ5mmのフォトマスクフィルム(図
示せず)を密着させて載置し、1000mJ/cm2 の紫外線で
露光し、DMTG現像処理した。そしてさらに、80℃で1時
間、 100℃で1時間、 120℃で1時間、 150℃で3時間
の条件で加熱処理し、はんだパッド部分(バイアホール
とそのランド部分を含む)に開口(開口径 200μm)7
1を有するソルダーレジスト層(厚み20μm)70を形
成した(図6(U)参照)。更に、ソルダーレジスト層
70の上層に補強層78を形成した。
【0067】(18)次に、塩化ニッケル2.31×10-2
mol/l、次亜リン酸ナトリウム2.84×10-2
ol/l、クエン酸ナトリウム1.55×10-2mol
/l、からなるpH=4.5の無電解ニッケルめっき液
に該基板30を20分間浸漬して、ソルダーレジスト層
70の開口部71に厚さ5μmのニッケルめっき層72
を形成した。さらに、その基板を、シアン化金カリウム
7.61×10-3mol/l、塩化アンモニウム1.8
7×10-1mol/l、クエン酸ナトリウム1.16×
10-1mol/l、次亜リン酸ナトリウム1.70×1
-1mol/lからなる無電解金めっき液に80℃の条件
で7分20秒間浸漬して、ニッケルめっき層72上に厚
さ0.03μmの金めっき層74を形成することで、バイア
ホール160a、160b及び導体回路158に半田パ
ッド75を形成した(図6(V)参照)。
【0068】(19)そして、ソルダーレジスト層70の開
口部71に、半田ペーストを印刷して200℃でリフロー
することにより、半田バンプ(半田体)76Ua、76
Ub、76Da、76Dbを形成し、多層プリント配線
板10を形成した(図7参照)。
【0069】引き続き、該多層プリント配線板10への
ICチップの載置及び、ドータボード94への取り付け
について、図8を参照して説明する。完成した多層プリ
ント配線板10の半田バンプ76Ua、76UbにIC
チップ90の半田パッド92が対応するように、ICチ
ップ90を載置し、リフローを行うことで、ICチップ
90の取り付けを行う。同様に、リフローにより多層プ
リント配線板10の半田バンプ76Da、76Dbにド
ータボード94を取り付ける。
【0070】引き続き、本発明の第2実施形態に係る多
層プリント配線板について図10〜図14を参照して説
明する。図10は、第2実施形態に係る多層プリント配
線板の断面図を示し、図11(A)は、図10中のB−
B断面、即ち、スルーホール136の開口部の平面図で
あり、図11(B)は、該スルーホール136を斜視図
的に示す説明図である。図10に示すように該多層プリ
ント配線板では、多層コア基板130の表面及び裏面に
ビルドアップ配線層180A、180Bが形成されてい
る。該ビルトアップ層180A、180Bには、バイア
ホール260の形成された層間樹脂絶縁層250と、バ
イアホール360の形成された層間樹脂絶縁層350と
からなる。上面側には、集積回路チップへ接続するため
の半田バンプ276Uが配設されている。一方、下面側
には、ドーターボード(サブボード)に接続するための
半田バンプ276Dが配設されている。
【0071】この第2実施形態においても、スルーホー
ル136には2つの配線路137a、137bが形成さ
れている。但し、該第2実施形態では、スルーホール1
36の開口に形成されるランド136aは、円形に形成
され、図10に示すように該ランド36aへ直接バイア
ホール260が接続されている。このように接続するこ
とで、ランド136a直上の領域を内層パッドとして機
能せしめデッドスペースを無くす。その結果、多層コア
基板130中に設けられるスルーホール136の配置密
度を向上させることによりスルーホール136の数を増
やすことができる。更に、1つのスルーホール136毎
に2つの配線路137a、137bを設けている。
【0072】それゆえ、導体回路の基板の外周への引き
回しを表面、裏面の両方のビルドアップ層180A、1
80Bで行うことができる。また、上述したように多層
プリント配線板では、裏面の複数のバンプからの配線が
統合されながら表面側のバンプへ接続されるが、スルー
ホールを必要な密度で形成することで、表側及び裏側に
形成されるビルドアップ配線層180A、180Bで、
同じペースで配線の統合を行える。これにより、表側及
び裏側に形成されるビルドアップ配線層180A、18
0Bの層数を減らすことができる。
【0073】以下、第2実施形態に係る多層プリント配
線板の製造工程の実施例を、図12〜図14を参照して
具体的に説明する。 (1)厚さ12μmも銅箔が貼付けられた厚さ0.5m
mのガラスエポキシ樹脂またはBT(ビスマレイミドト
リアジン)樹脂からなる銅張積層基板130を用いる
(図12(A)参照)。該銅張積層基板130に直径3
00μmの貫通孔115をドリルで削孔する(図12
(B)参照)。次に、Pb触媒を付与した後、無電解め
っき処理を施し、通孔115にスルーホール116を形
成する(図12(C)参照)。
【0074】(3)前記(2)で無電解銅めっき膜から
なるスルーホール116を形成した基板130を、水洗
いし、乾燥した後、NaOH(10g/l)、NaCl
2 (40g/l)、Na3 PO4 (6g/l)を酸化
浴(黒化浴)、NaOH(10g/l)、NaBH
4 (6g/l)を還元浴とする酸化還元処理に供し、そ
のスルーホール116を含む導体の全表面に粗化層20
を設けた(図12(D)参照)。
【0075】(4)次に、平均粒径10μmの銅粒子を
含む充填剤122(タツタ電線製の非導電性穴埋め銅ペ
ースト、商品名:DDペースト)を、スルーホール11
6へスクリーン印刷によって充填し、乾燥、硬化させた
(図13(E))。そして、導体上面の粗化層120お
よびスルーホール116からはみ出した充填剤122
を、#600のベルト研磨紙(三共理化学製)を用いた
ベルトサンダー研磨により除去し、さらにこのベルトサ
ンダー研磨による傷を取り除くためのバフ研磨を行い、
基板130の表面を平坦化した(図13(F)参照)。
【0076】(5)前記(4)で平坦化した基板130
表面に、パラジウム触媒(アトテック製)を付与し、無
電解銅めっきを施すことにより、厚さ0.6μmの無電
解銅めっき膜123を形成した(図13(G)参照)。
【0077】(6)ついで、以下の条件で電解銅めっき
を施し、厚さ15μmの電解銅めっき膜124を形成
し、通孔116に充填された充填剤122を覆う導体層
(円形のスルーホールランドとなる)126aとなる部
分を形成した(図13(H))。
【0078】(7)導体層126aとなる部分を形成し
た基板30の両面に、市販の感光性ドライフィルムを張
り付け、マスクを載置して、100mJ/cm2 で露
光、0.8%炭酸ナトリウムで現像処理し、厚さ15μ
mのエッチングレジスト125を形成した(図14
(I)参照)。ここで、該導体層126aを分割するた
めに、当該導体層126aの中央部位にもエッチングレ
ジスト125を残す。
【0079】(8)そして、エッチングレジスト125
を形成してない部分のめっき膜123,124を、硫酸
と過酸化水素の混合液を用いるエッチングにて溶解除去
し、さらに、エッチングレジスト125を5%KOHで
剥離除去して、充填剤122を覆う導体層126aを形
成した(図14(J)参照)。
【0080】(9)さらに、2×10-4秒の短パルス炭
酸ガスレーザを照射して、スルーホール116内の充填
剤122の一部を除去した。スルーホール116は、導
体層126aで覆われているため、これがレーザのマス
クとなり、覆われていない部分のみの充填剤122が除
去される。充填剤の除去によって、スルーホール導体1
16の内壁が露出した(図14(K))。
【0081】(10)次に硫酸−過酸化水素水溶液によ
って露出したスルーホール導体116を溶解除去し、ス
ルーホール116を2分割し、配線路137a,137
bを得た(図14(L))。 (11)ついで、スルーホール導体116表面を(3)
で使用した酸化(黒化)−還元処理によって粗化した
(図15(M))。
【0082】(12)さらに、スルーホール部116に
開口が形成された金属マスクを載置し、該スルーホール
部116内へ前述の非導電性の金属ペースト224を充
填し、さらに、Cの樹脂充填剤222を導体回路間に充
填して、表面を研磨して平坦化した(図15(N))。
以降の製造工程は、図1〜図7を参照して上述した第2
実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0083】なお、上述した第1、第2実施形態では、
多層プリント配線板のスルーホールを2分割して配線路
を設ける例を示したが、3以上に分割し更に配線密度を
高めることも可能である。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように本発明の多層プリン
ト配線板では、スルーホール内に複数の配線路を設ける
ことで、コア基板を通過する配線路の数を増やすことが
できるため、ビルトアップ層の数を減らすことが可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)、図1(B)、図1(C)、図1
(D)、図1(E)は、本発明の第1実施形態に係る多
層プリント配線板の製造工程図である。
【図2】図2(F)、図2(G)、図2(H)、図2
(I)は、本発明の第1実施形態に係る多層プリント配
線板の製造工程図である。
【図3】図3(J)、図3(K)、図3(L)、図3
(M)は、本発明の第1実施形態に係る多層プリント配
線板の製造工程図である。
【図4】図4(N)、図4(O)、図4(P)は、本発
明の第1実施形態に係る多層プリント配線板の製造工程
図である。
【図5】図5(Q)、図5(R)、図5(S)は、本発
明の第1実施形態に係る多層プリント配線板の製造工程
図である。
【図6】図6(T)、図6(U)、図6(V)は、本発
明の第1実施形態に係る多層プリント配線板の製造工程
図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る多層プリント配線
板の断面図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係る多層プリント配線
板にICチップを載置させた状態を示す断面図である。
【図9】図9(A)は、図7のA−A断面図であり、図
9(B)は、第1実施形態の多層プリント配線板のスル
ーホールの説明図である。
【図10】本発明の第2実施形態に係る多層プリント配
線板の断面図である。
【図11】図11(A)は、図10のB−B断面図であ
り、図11(B)は、第2実施形態の多層プリント配線
板のスルーホールの説明図である。
【図12】図12(A)、図12(B)、図12
(C)、図12(D)は、本発明の第2実施形態に係る
多層プリント配線板の製造工程図である。
【図13】図13(E)、図13(F)、図13
(G)、図13(H)は、本発明の第2実施形態に係る
多層プリント配線板の製造工程図である。
【図14】図14(I)、図14(J)、図14
(K)、図14(L)は、本発明の第2実施形態に係る
多層プリント配線板の製造工程図である。
【図15】図15(M)、図15(N)は、本発明の第
2実施形態に係る多層プリント配線板の製造工程図であ
る。
【図16】図16(A)、図16(B)は、本発明の第
1実施形態の別形態に係る多層プリント配線板の断面図
である。
【符号の説明】 30 コア基板 36 スルーホール 37a、37b 配線路 50 層間樹脂絶縁層 58 導体回路 60a、60b バイアホール 75 半田パッド 80A、80B ビルトアップ層 122 充填剤 150 層間樹脂絶縁層 158 導体回路 160a、160b バイアホール 130 コア基板 136 スルーホール 137a、37b 配線路 180A、180B ビルトアップ層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5E346 AA06 AA12 AA15 AA16 AA26 AA29 AA43 BB01 BB13 BB16 CC08 CC43 CC55 CC58 DD03 DD22 DD33 DD44 DD47 EE31 EE33 EE38 FF02 FF13 FF34 GG01 GG02 GG15 GG17 GG22 GG23 GG25 GG27 HH24 HH25 HH31

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に積層
    され、各導体層間が、バイアホールにて接続された多層
    配線層が、コア基板上に形成され、前記導体層がコア基
    板に形成されたスルーホールによりそのコア基板の裏面
    側の導体層と電気的に接続されてなる多層プリント配線
    板において、 前記コア基板の1のスルーホールに複数の配線路を配設
    したことを特徴とする多層プリント配線板。
  2. 【請求項2】 層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に積層
    され、各導体層間がバイアホールにて接続された多層配
    線層が、コア基板の両面に形成され、前記コア基板の両
    面の導体層同士がコア基板に形成されたスルーホールに
    より電気的に接続されてなる多層プリント配線板におい
    て、 前記コア基板の1のスルーホールに複数の配線路を配設
    したことを特徴とする多層プリント配線板。
  3. 【請求項3】 層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に積層
    され、各導体層間がバイアホールにて接続された多層配
    線層が、コア基板の両面に形成され、前記コア基板の両
    面の導体層同士がコア基板に形成されたスルーホールに
    より電気的に接続されてなる多層プリント配線板におい
    て、 前記コア基板の1のスルーホールに2本以上の配線路を
    配設したことを特徴とする多層プリント配線板。
  4. 【請求項4】 層間樹脂絶縁層と導体層とが交互に積層
    され、各導体層間がバイアホールにて接続された多層配
    線層が、コア基板の両面に形成されてなる多層プリント
    配線板において、 前記コア基板のスルーホールには、充填剤が充填される
    とともに該充填剤のスルーホールからの露出面を覆う導
    体層が形成され、 該スルーホール及び該導体層が複数に分割され、 当該分割された導体層に前記バイアホールが接続されて
    いることを特徴とする多層プリント配線板。
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