JP2001228100A - 透明材料または透明材料で包まれた物体の検査装置及び検査方法 - Google Patents

透明材料または透明材料で包まれた物体の検査装置及び検査方法

Info

Publication number
JP2001228100A
JP2001228100A JP2000036664A JP2000036664A JP2001228100A JP 2001228100 A JP2001228100 A JP 2001228100A JP 2000036664 A JP2000036664 A JP 2000036664A JP 2000036664 A JP2000036664 A JP 2000036664A JP 2001228100 A JP2001228100 A JP 2001228100A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
inspection
transparent material
light beam
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000036664A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4324303B2 (ja
Inventor
Toshiji Takei
利治 武居
Ikuo Okamoto
育雄 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Osaka Cement Co Ltd filed Critical Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Priority to JP2000036664A priority Critical patent/JP4324303B2/ja
Publication of JP2001228100A publication Critical patent/JP2001228100A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4324303B2 publication Critical patent/JP4324303B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明な材料または透明な材料により包まれた
パッケージを検査することができる検査装置及び検査方
法を提供する。 【解決手段】 透明な材料または透明な材料により包ま
れたパッケージ1を検査対象とする検査装置において、
検査対象1に異なる方向から光束を照射する少なくとも
1つの照射装置11と、少なくとも1つの照射装置11
で照射された検査対象に生じる影の像を結像する結像光
学系21aと、結像光学系21aで結像された、前記異
なる方向から照射されたことにより生じる少なくとも2
つの画像に基づいて検査対象1の良否を判定する判定装
置41とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明な材料または
透明な材料で包まれたパッケージの検査装置及び検査方
法に関し、特に透明なフィルムまたはフィルムパッケー
ジの表面やパッケージの内部の状態に拘わらずフィルム
等を検査できる検査装置及び検査方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、透明なフィルムまたはフィルムパ
ッケージの検査は、図8に示すようにフィルムパッケー
ジ等1を、検査対象面への入射角が90°付近になるよ
うな方向から光源4で照明し、照明によってできる折り
目の影等を肉眼5で目視したり、カメラを使って観察す
ることにより行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような従来の方法によれば、フィルムやフィルムパッケ
ージ1の検査対象面にしわやよれなどがあると、その部
分が光る所謂てかり現象2が起こるため、見たい折れ目
のみを観察することが難しく、またフィルムの製造む
ら、傷、ピンホール等の欠陥が判別しにくかった。ま
た、フィルムパッケージではフィルムが透明であるため
に、下地の文字や絵3などが透けて見えるため、パッケ
ージの状態を分離して観察することができなかった。
【0004】そこで本発明は、フィルムのような透明な
材料または透明な材料により包まれたパッケージの表面
や透明な材料で包まれたパッケージの内部の状態に拘わ
らずそのような透明な材料等を検査することができる検
査装置及び検査方法を提供することを目的にしている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
【0006】上記目的を達成するために、請求項1に係
る発明による検査装置は、例えば図1に示すように、透
明な材料または透明な材料により包まれたパッケージ1
を検査対象とする検査装置において;検査対象1に異な
る方向から光束を照射する少なくとも1つの照射装置1
1と;少なくとも1つの照射装置11で照射された検査
対象に生じる影の像を結像する結像光学系21aと;結
像光学系21aで結像された、前記異なる方向から照射
されたことにより生じる少なくとも2つの画像に基づい
て検査対象1の良否を判定する判定装置41とを備え
る。
【0007】透明な材料とは典型的には透明なフィルム
である。透明とは半透明を含む概念とする。半透明と
は、そのような材料の一方の側から他方の側に置かれた
物を見たとき、その物の形状あるいは模様を識別できる
程度の透明度を有する場合をいう。検査対象に生じる影
とは、例えば透明な材料にあるピンホール等により作ら
れる影や、パッケージをするときに形成される透明な材
料の折り目により光が遮られて生じる影である。
【0008】結像は例えば撮像素子上にされる。撮像素
子は例えばCCD撮像素子である。撮像素子からの信号
は判定装置に送られる。判定装置は、典型的には、2つ
の異なる方向から照明されることによって生じる検査対
象物の少なくとも2つの異なる画像に基づいて判定する
ように構成されている。2つの画像を処理することによ
り判定しやすい画像を得て判定する。検査対象の良否と
は、例えば、透明材料にピンホール等の欠陥がないか、
物体を包んだ透明材料の包み方に不良(パッケージ不
良)がないかである。
【0009】異なる方向から光束を照射する照射装置
は、典型的には2つの照射装置を備える1組の照射装置
である(2組以上であってもよい)。その照射装置を1
つずつ作動させて、それぞれの作動により得られた画像
を典型的には1対の画像とする。作動は、照射装置の光
源を1つずつ点灯して行ってもよいし、例えばシャッタ
ーを開閉して行ってもよい。または、1つの照射装置を
検査対象に対して相対的に移動または回転させて異なる
方向から検査対象を照射するようにしてもよい。
【0010】また請求項2に記載のように、請求項1に
記載の検査装置では、判定装置41は、前記少なくとも
2つの画像の差画像を作る画像処理部を有することを特
徴としてもよい。このように構成すると、少なくとも2
つの画像同士で差算して差画像を得るので、典型的に
は、差画像では検査対象の状態が強調される。したがっ
て、良否の判定が容易になる。
【0011】さらに請求項3に記載のように、請求項1
または請求項2に記載の検査装置では、前記光束は偏光
された光とするのが好ましい。偏光された光は、典型的
には直線偏光された光とする。また、前記偏光された光
束を照射された検査対象の結像される像は特定の偏光方
位の偏光のみに基づく像であるように構成するとよい。
例えば結像光学系に検光子を挿入配置する。あるいは撮
像素子を備える場合は、その撮像素子が特定の偏光方位
の偏光のみを検出するように構成されていてもよい。
【0012】また、以上の検査装置では、典型的には、
前記光束が略平行光束であることを特徴とするのが好ま
しい。このように構成すると、光源からの距離に拘わら
ず照度が変化しないし、透明な材料に例えば折り目があ
って、光束が照射された折り目の影ができるとき、その
影がシャープに見えるので好ましい。
【0013】さらに請求項4に記載のように、請求項1
乃至請求項3のいずれか1項に記載の検査装置では、前
記異なる方向から照射された検査対象の表面1aにおけ
る照度が、各方向同士でほぼ等しくなるように構成する
のが好ましい。
【0014】典型的には、同じ明るさの光源を検査対象
の表面から等距離、等入射角度方向に置けばよい。また
平行光束として、検査対象表面への入射角度を等しくし
てもよい。
【0015】また請求項5に記載のように、請求項1乃
至請求項4のいずれか1項に記載の検査装置では、前記
異なる方向が、検査対象の表面1aの法線回りに互いに
90°の方向であるようにしてもよい。
【0016】前記目的を達成するために、請求項6に係
る発明による検査方法は、透明な材料または透明な材料
により包まれたパッケージを検査対象とする検査方法に
おいて;前記検査対象に、少なくとも2つの異なる方向
から光束を照射する工程と;前記照射された検査対象に
生じる影の像を結像する工程と;前記結像された、前記
異なる方向から照射されたことにより生じる少なくとも
2つの画像に基づいて前記検査対象の良否を判定する工
程とを備える。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。なお、各図において互い
に同一あるいは相当する部材には同一符号または類似符
号を付し、重複した説明は省略する。
【0018】図1の斜視図を参照して本発明の実施の形
態を説明する。図中フィルムパッケージ1は、透明な材
料である透明なフィルムで包装されている。このフィル
ムは透明であるので、下地の模様や文字、即ち包装され
た内側のたばこやキャラメルの箱の模様等が透けて見え
る。このフィルムパッケージ1の表面1aに対して、平
面であるフィルムパッケージ1の表面1aの、図中斜め
上方に照射光束L1を発する光源11が配置されてい
る。
【0019】フィルムパッケージ1の表面1aは平面で
あり、光源11は、それから発せられる光束L1が表面
1aに斜めに入射するように、即ち表面1aのほぼ中央
部に立てた法線に対して例えば45°の入射角をもって
入射するように配置されている。
【0020】ここで透明とは、フィルムの一方の側から
他方の側を見たとき、他方の側に置かれた物を目視で識
別することができる程度に半透明な場合も含むものとす
る。包装用の透明フィルムは、一般にポリプロピレン、
ポリエチレン等の高分子材料を実質的に一定の方向に延
伸することによってシート状に形成して製造される。
【0021】フィルムパッケージ1に対向して、平面で
ある表面1aの法線方向には、本発明の撮像素子として
のCCD素子を結像面に2次元に配列したCCDカメラ
21aが配置されている。CCDカメラ21aには画像
処理装置41が電気的に接続されている。
【0022】図2の斜視図を参照して本発明の第1の実
施の形態を説明する。図中、フィルムパッケージ1の検
査対象である表面1aのほぼ中心に立てた法線に対し
て、光源11と対称に照射光束L1’を発する別の光源
12が配置されている。光源12は、表面1aを照射す
る方向が異なる点(好ましくは180°)を除けば、表
面1aに対する関係については、光源11と同様であ
る。光源12は、表面1aのほぼ中心に立てた法線に対
して、光源11と対称に配置されているということは、
光源11と光源12とは、表面1aのほぼ中心に立てた
法線を含む平面内にあると言ってもよい。
【0023】光源11による表面1aにおける照度と光
源12による表面1aにおける照度とがほぼ等しくなる
ように構成するのがよい。例えば、各光源の明るさを同
一、表面1aからの各光源の高さを同一、且つ各光源か
ら表面1aへの入射角を同一にする。あるいは、高さは
異なっても、各光源から表面1aまでの距離を調整する
か、光源の明るさを適切に設定すれば、表面1aの照度
を等しくすることができる。
【0024】図3を参照して、第1の実施の形態の作用
を説明する。ここで、フィルムパッケージ1の検査対象
の表面1aに平行にXY直角座標をとり(X軸を図3
(a)(b)の紙面に垂直、Y軸を紙面に平行にと
る)、表面1aの法線方向にZ軸(図3(a)(b)の
紙面に平行)をとる。図の(a)は、図中左上方約45
°の方向から光束L1を表面1aに照射した状態を示
す。これはY軸とZ軸に約45°、X軸に直交する方向
である。このように照射すると、X軸にほぼ平行に存在
する透明フィルムの折り目56の図中右側、折り目から
極く僅かにずれた位置に影61ができる。これをA画像
と呼ぶ。同様に図の(b)は、図中右上方約45°の方
向から光束L1’を表面1aに照射した状態を示す。こ
のように照射すると、(a)の場合とは反対側、即ち透
明フィルムの折り目56の図中左側に極く僅かにずれた
位置に影61’ができる。これをB画像と呼ぶ。
【0025】なお図3では、影61、61’は、折り目
56の直下の透明フィルム上に生じる場合で示してある
が、下地1b上に生じてもよい。通常は下地1bと透明
フィルムとはほとんど接触しているので、下地1bに生
じる影も、折り目56から僅かにずれた位置にできるこ
とに変わりはない。これは、後で説明する図7の場合も
同様である。
【0026】このようなA画像とB画像とでは、影61
と影61’とは、位置は移動する(即ちA画像とB画像
とで変化がある)が、パッケージの検査対象である表面
1aの下地の紙1bに描かれた絵や文字は移動しない
(即ちA画像とB画像とで変化がない)。そこでA画像
とB画像との間で差算(A画像−B画像)をすると、画
像に変化のない下地1bの文字や絵が消えて、折り目5
6の影が残る。
【0027】図3の例で差画像についてさらに説明す
る。A画像の影61は暗い。影61以外の部分は明る
い。B画像も同様に影61’は暗く、影61’以外の部
分は明るい。したがって、A画像からB画像を減ずる
と、影61の部分は、B画像の明るい部分をマイナスす
るので、暗いままである。また、A画像の影61以外の
明るい部分のうち、B画像の影61’以外の明るい部分
をマイナスする部分は、ほぼ同じ明るさ同士の差になる
ので、暗くなる。ところで、A画像の影61以外の明る
い部分のうち、B画像の影61’をマイナスする部分
は、明るい部分から暗い部分をマイナスするので、明る
く残る。すなわち、A画像とB画像の差画像を作ると、
B画像の線状の影61’が、暗い背景の中に残った線状
の明るい像となる。なお、差をとる代わりに一方の画像
の反転画像を作って和を作ってもよい。また影を明るい
像としてではなく暗い影で判定をした方が判定し易い場
合は、差画像の反転画像を作ってもよい。そのようにす
ると、明るい背景の中に暗い影が残った画像となる。
【0028】図4を参照して、第1の実施の形態で得ら
れる画像を説明する。図の(a)(b)(c)は、いず
れも表面1aをその法線方向、即ち図2、図3に示すC
CDカメラ21aの方向から見た平面図である。(a)
は、図2に示す光源11からの光束L1と、光源12か
らの光束L1’とで、長方形の表面1aの長手方向から
フィルムパッケージ1を別々に照射し、それぞれによる
画像、A画像とB画像とを得て、差画像を作ったもので
ある。下地の絵や文字は消えている。
【0029】太線で図示する折り目51、53は、光束
L1あるいは光束L1’の進行方向に直角ないしは角度
を持った方向であるので、明瞭に見える。しかしなが
ら、細線で図示する折り目52、54は、光束L1ある
いは光束L1’の進行方向に平行ないしはほぼ平行であ
るので、影はできにくく、たとえ影が形成されたとして
も、A画像とB画像とでほとんど同じ位置に形成される
ので、差画像を作った結果、下地の絵や文字と同様に消
去されてしまう。したがってほとんど見えないか、極薄
く見えるだけである。
【0030】一方(b)は、図1または図2には不図示
であるが、検査対象の表面1aの法線回りに、光束L1
と光束L1’に対して90°をなす方向から照射される
光束L2と光束L2’で照射して、光束L1と光束L
1’の場合と同様に作った差画像である。光束L2と光
束L2’は、長方形の表面1aの幅方向からフィルムパ
ッケージ1を照射した場合ということになる。(a)に
示す画像と(b)に示す画像とは、別々に作る。光束L
2、L2’の進行方向に直角ないしは角度を持った方向
の折り目52、54が明瞭に見えて、光束L2、L2’
の進行方向に平行ないしはほぼ平行な折り目51、53
が、ほとんど見えないのは、(a)の場合と同様であ
る。しかしながら、照射する方向が異なるので、(a)
の場合に明瞭に見えなかった折り目が(b)では明瞭に
見え、逆に(a)で明瞭だった折り目が、(b)では明
瞭ではない。
【0031】(c)は、(a)と(b)の場合のそれぞ
れの画像を、画像処理装置41で合成して和をとった場
合の合成画像を示す。図示のように、全ての折り目が明
瞭に見えるようになる。なお、パッケージの種類によっ
て、折り目に不良の出やすい方向のみを観察すればよい
場合があり、そのようなときは(a)と(b)の画像の
和画像を作る必要はない。たとえば矩形の表面1aの幅
方向に走る折り目を特に検査したいときは(a)の画像
を作るだけでよいし、逆に表面1aの長手方向に走る折
り目を検査したいときは、(b)の画像だけを作ればよ
い。
【0032】光束L1と光束L1’とを別々に照射する
ためには、光源11と光源12とを、一方を点灯してい
るとき他方を消灯するように点滅させてもよいし、1つ
の光源11に対して検査対象を相対的に表面1aの法線
回りに回転させて、所定の回転位置での光を検出するよ
うにしてもよい。但し検査対象をCCDカメラ21aに
対して回転させたときは、画像処理の際に多少手を加え
る必要がある。即ち、回転前後で、検査対象の形状は変
わらないが、検査対象上の各点を結像するCCD素子は
変わるので、その点を補正して評価しなければならない
からである。
【0033】CCDカメラ21aが表面1aの法線方向
に配置されるときは、フィルムの表面で正反射される光
をあまり検出しないので、所謂てかりの影響をある程度
排除することができる。
【0034】図4を参照して、本発明の第2の実施の形
態を説明する。第1の実施の形態では、2つの異なる方
向が、表面1aのほぼ中心に立てた法線に対して線対称
な方向の場合である。即ち光束L1とL1’とで照射さ
れることによって生じる2つの画像の差画像を作る。あ
るいは、光束L2とL2’とで照射されることによって
生じる2つの画像の差画像を作る。
【0035】これに対して第2の実施の形態では、2つ
の異なる方向が表面1aのほぼ中心に立てた法線回りに
互いに90°の方向である。即ち図4を参照して説明す
れば、光束L1と光束L2とで照射されることによって
生じる2つの画像の差画像を作る。このとき光束L1’
と光束L2’は照射しない。ここで、光束L1によって
生じる画像をA画像、光束L2によって生じる画像をB
画像とし、A画像からB画像をマイナスする差画像を作
ると、その差画像はB画像の影の部分が明るく残った
像、即ち影52、54部分が明るく残った像となる。そ
の他の部分は、A画像の影からB画像の明るい部分をマ
イナスするか、A画像とB画像のほぼ同じ明るさ同士の
差となり、暗くなるからである。
【0036】一方、B画像からA画像をマイナスする差
画像を作ると、その差画像はA画像の影の部分が明るく
残った像、即ち影51、53部分が明るく残った像とな
る。その他の部分が、暗くなるのはA画像からB画像を
マイナスした場合と同様である。
【0037】このようにして作られた、影52と影54
の強調された画像と影51と影53の強調された画像と
の和画像を作ると、図4の(c)に示すように、全ての
折り目(の影)が強調された画像が得られる。即ち、全
ての折り目を強調するのに必要な差画像を作る処理回数
は、第1の実施の形態と同様に2回であるが、光束を照
射する方向は、第1の実施の形態では4方向であったの
に対して、2方向で済む。
【0038】図5を参照して、画像処理装置41に形成
された画像を用いて、パッケージの良否を判定する方法
について説明する。図中(a)は、従来の方法でフィル
ムパッケージ1を観察した場合の画像を示す。フィルム
パッケージ1を、図4を参照して説明したように画像処
理すると、(b)に示すような全ての折り目が強調され
た画像となる。したがって、例えば(c)に示すような
異常な折り目55が出来ている場合、そのような折り目
も強調されて明瞭に観察することができる。
【0039】さらに、あらかじめ(b)に対応するよう
な、良品の画像を撮像して画像処理装置41に参照画像
として保存しておけば、実際の検査対象から得られた画
像を、その参照画像と比較して、その一致度により、検
査対象の良否を判定することができる。例えば95%以
上の一致度であれば良品と判定する。(c)に示すよう
に、折り目55が斜めになっているときは、一致度が例
えば70%になり、不良品と判定される。
【0040】図6を参照して、本発明の第3の実施の形
態を説明する。第1の実施の形態では、光束L1、L
1’、L2、L2’は、光源から発散する光束であるも
のとしたが、第3の実施の形態では、平行な光束を用い
る。平行光束を得るために、光源11と検査対象の表面
1aとの間にコリメータレンズ71が配置されている。
さらにコリメータレンズ71と表面1aとの間には偏光
子31が配置されている。コリメータレンズ71で平行
にされた平行光束L3は、表面1aに入射角θ(表面1
aの法線に対してθ)で入射する。
【0041】表面1aに対向して、表面1aの法線方向
には、結像面にCCD素子のような撮像素子21(不図
示)を2次元に(平面状に)配列して構成されるカメラ
21aが配置されている。即ちカメラ21aは、表面1
aを真上から観察できるように配置されている。またカ
メラ21aと表面1aとの間には、検光子32が配置さ
れている。検光子32は、偏光子31に対して、偏光方
位が直交ニコルの関係になるように配置する。偏光子3
1と検光子32とが直交ニコルの関係にあるとは、偏光
子31と検光子32とを透過する直線偏光の電気ベクト
ルの振動面が互いに垂直になるようにこれら偏光子31
と検光子32とを光路中に配置した状態をいう。即ち、
偏光子31を透過した光が、透明フィルムによって偏光
状態の特別な変化を受けることなく正反射された光の振
動面と、検光子32を透過する光の振動面が直交する関
係にあることをいう。
【0042】第3の実施の形態では、光束が拡散しない
ので、表面1a全体に渡って一様な照度を得ることがで
きる。光束L3で照射して得られる表面1aの画像をA
画像とする。
【0043】同様に、表面1aの法線に対して対称に、
光源11を備える照射系と全く同様な照射系が備えられ
ている。すなわち表面1aに入射角θで入射する平行光
線を発生するように、光源12’、コリメータレンズ7
1’、偏光子31’が配置され、平行光束L3’を表面
1aに照射するように構成されている。光束L3’で照
射して得られる表面1aの画像をB画像とする。
【0044】図7を参照して、本発明の前記第3の実施
の形態の作用を説明する。(a)(b)共に、フィルム
パッケージ1の検査対象の表面1a部分を拡大してX軸
方向に見た部分断面図である。
【0045】検査対象の表面1aに照射された平行光束
L3は、この光束に直交するか又は角度をもって存在す
るフィルムの折り目56に当たると、折り目56の極く
近傍に影61を生じさせる。この影は、カメラ21aに
より明瞭な折り目像として検出される。しかしながら、
(a)に示すようにフィルムに皺やよれ57があると、
平行光束L3はここで正反射して、正反射光L5はカメ
ラ21aに向かう。このようにして、検光子32が無い
場合は、正反射光L5が、直接カメラ21aで受光され
るので、折り目ではないところも光ってしまう。即ち観
察したいのは折り目による散乱光あるいは影のみである
にもかかわらず、その他の部分からの正反射光も受光し
てしまい、所謂てかりが発生してしまう。
【0046】第3の実施の形態では、先に構成を説明し
たように、平行光束L3が検査対象の表面1aに入射す
る前に偏光されるように、平行光束L3の光路中に偏光
子31を挿入してあり、また、表面1aとカメラ21a
との間には、検光子32が配置されている。検光子32
は、偏光子31に対して、偏光方位が直交ニコルの関係
になるように配置されているので、偏光子31を透過
し、表面1aの皺やよれ57で正反射した光が、検光子
32でカットされる。したがって、表面1aのてかりを
カメラ21aが検出するのを防止することができる。
【0047】なお偏光子31は、検査対象の表面1aの
直前に配置しなくてもよい。例えば、図6の光源11か
ら表面1aまでのいずれかの位置に挿入配置すればよ
い。また、ここでは偏光子31を用いるものとして説明
したが、光源そのものを偏光を発生する光源例えばLD
(レーザーダイオード)とすれば、偏光子31は設けな
くてもよい。要は、検査対象を偏光した光、特に直線偏
光した光で照射すればよい。
【0048】(b)には、表面1aが平行光束L3’で
照射される様子を示してある。折り目56の影61’
は、折り目56の極く近傍に生じる。影61’は、
(a)の影61とは折り目56に対して反対側に生じ
る。したがってA画像とB画像の差画像を作ると図4
(a)で説明したような画像となる。第3の実施の形態
では、てかりの検出を効果的に防止できるので、偏光子
31、31’と検光子32を設けない場合よりもさらに
明瞭な画像が得られる。もっとも、皺やよれのあまりな
い検査対象を検査する検査装置としては、平行光束L
3、L3’を用いるが、偏光子31、31’と検光子3
2を用いない装置としてもよい。
【0049】また図2に示すような発散光束L1、L
1’に、クロスニコルの関係にある偏光子31、31’
と検光子32とを用いる装置としてもよい。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、結像光学
系で結像された、異なる方向から照射されたことにより
生じる少なくとも2つの画像に基づいて検査対象の良否
を判定する判定装置を備えるので、透明な材料または透
明な材料により包まれたパッケージの良否を効率的に検
査することのできる検査装置を提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である検査装置の概略を説
明する斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態である検査装置の概
念的斜視図である。
【図3】第1の実施の形態の検査装置の作用を説明する
部分断面図である。
【図4】本発明の実施の形態である検査装置を用いて、
フィルムパッケージの表面をCCDカメラで撮像し、画
像処理した画像の例を示し、又第2の実施の形態を説明
する平面図である。
【図5】本発明の実施の形態である検査装置を用いて、
観察したフィルムパッケージの表面を示す平面図であ
る。
【図6】本発明の第3の実施の形態である検査装置の概
念的正面図である。
【図7】第3の実施の形態の検査装置の作用を説明する
部分断面図である。
【図8】従来の検査方法を説明する概念的斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 フィルムパッケージ 11、12 光源 31、31’ 偏光子 32 検光子 21a CCDカメラ 41 画像処理装置 56 折り目 61、61’ 影 62 てかり 71 コリメータレンズ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な材料または透明な材料により包ま
    れたパッケージを検査対象とする検査装置において;前
    記検査対象に異なる方向から光束を照射する少なくとも
    1つの照射装置と;前記少なくとも1つの照射装置で照
    射された検査対象に生じる影の像を結像する結像光学系
    と;前記結像光学系で結像された、前記異なる方向から
    照射されたことにより生じる少なくとも2つの画像に基
    づいて前記検査対象の良否を判定する判定装置とを備え
    る;検査装置。
  2. 【請求項2】 前記判定装置は、前記少なくとも2つの
    画像の差画像を作る画像処理部を有することを特徴とす
    る、請求項1に記載の検査装置。
  3. 【請求項3】 前記光束は偏光された光であることを特
    徴とする、請求項1または請求項2に記載の検査装置。
  4. 【請求項4】 前記異なる方向から照射された検査対象
    の表面における照度が、各方向同士でほぼ等しくなるよ
    うに構成されたことを特徴とする、請求項1乃至請求項
    3のいずれか1項に記載の検査装置。
  5. 【請求項5】 前記異なる方向が、前記検査対象の表面
    の法線回りに互いに90°の方向であることを特徴とす
    る、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の検査
    装置。
  6. 【請求項6】 透明な材料または透明な材料により包ま
    れたパッケージを検査対象とする検査方法において;前
    記検査対象に、少なくとも2つの異なる方向から光束を
    照射する工程と;前記照射された検査対象に生じる影の
    像を結像する工程と;前記結像された、前記異なる方向
    から照射されたことにより生じる少なくとも2つの画像
    に基づいて前記検査対象の良否を判定する工程とを備え
    る;検査方法。
JP2000036664A 2000-02-15 2000-02-15 透明材料または透明材料で包まれた物体の検査装置及び検査方法 Expired - Fee Related JP4324303B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000036664A JP4324303B2 (ja) 2000-02-15 2000-02-15 透明材料または透明材料で包まれた物体の検査装置及び検査方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000036664A JP4324303B2 (ja) 2000-02-15 2000-02-15 透明材料または透明材料で包まれた物体の検査装置及び検査方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001228100A true JP2001228100A (ja) 2001-08-24
JP4324303B2 JP4324303B2 (ja) 2009-09-02

Family

ID=18560683

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000036664A Expired - Fee Related JP4324303B2 (ja) 2000-02-15 2000-02-15 透明材料または透明材料で包まれた物体の検査装置及び検査方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4324303B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009150720A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Casio Comput Co Ltd ウェルドラインの検査装置、検査方法ならびに樹脂成型品の製造方法
JP2010054421A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Toppan Printing Co Ltd 検査方法および検査装置
KR101510027B1 (ko) 2010-11-26 2015-04-07 가부시키가이샤 리코 광학 센서 및 화상 형성 장치
CN108827971A (zh) * 2018-04-26 2018-11-16 深圳市创科自动化控制技术有限公司 一种表面缺陷检测方法
JP2019045452A (ja) * 2017-09-07 2019-03-22 株式会社住田光学ガラス 検査装置および検査方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009150720A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Casio Comput Co Ltd ウェルドラインの検査装置、検査方法ならびに樹脂成型品の製造方法
JP2010054421A (ja) * 2008-08-29 2010-03-11 Toppan Printing Co Ltd 検査方法および検査装置
KR101510027B1 (ko) 2010-11-26 2015-04-07 가부시키가이샤 리코 광학 센서 및 화상 형성 장치
JP2019045452A (ja) * 2017-09-07 2019-03-22 株式会社住田光学ガラス 検査装置および検査方法
CN108827971A (zh) * 2018-04-26 2018-11-16 深圳市创科自动化控制技术有限公司 一种表面缺陷检测方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4324303B2 (ja) 2009-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4625716B2 (ja) 欠陥検査装置及び欠陥検査方法
CN101443654B (zh) 表面检查装置
JP5201350B2 (ja) 表面検査装置
WO2010095342A1 (ja) 欠陥検査方法及び欠陥検査装置
KR101211438B1 (ko) 결함 검사장치
KR101203210B1 (ko) 결함 검사장치
JP4761245B2 (ja) 壜胴部の欠陥検査装置
JP4324303B2 (ja) 透明材料または透明材料で包まれた物体の検査装置及び検査方法
JP2001343329A (ja) フィルムまたはフィルムパッケージ検査装置及び検査方法
JP2002055055A (ja) 複屈折性検査対象物の検査装置及び検査方法
JP2001201462A (ja) 透明材料または透明材料で包まれた物体の検査装置及び検査方法
KR101667687B1 (ko) 반도체 패키지 검사장치
JP2007303904A (ja) 表面検査装置
JP2005024546A (ja) 容器検査機械
JP2001349838A (ja) フィルムパッケージ検査装置及び検査方法
JP2002107304A (ja) 複屈折性検査対象物の検査装置
JP2005043229A (ja) 透明板欠陥検査装置
TWI839846B (zh) 可用來判斷透明膜表面的瑕疵位於膜表或膜背的檢測方法及檢測系統
JPH04344447A (ja) 透明ガラス基板の欠陥検出装置
JP2009222629A (ja) 被検物端面検査装置
JP2003240725A (ja) 外観検査装置及び外観検査方法
JPH11183151A (ja) 透明シート検査装置
JPH10185828A (ja) 透明平面体表面の欠陥検査方法及びその装置
TW202413924A (zh) 可用來判斷透明膜表面的瑕疵位於膜表或膜背的檢測方法及檢測系統
JP2022054938A (ja) 検査装置、検査システム、検査方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060620

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081014

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081021

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090602

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090608

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130612

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140612

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees