JP2001228063A - 生検試料の固定移送用容器 - Google Patents

生検試料の固定移送用容器

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JP2001228063A
JP2001228063A JP2000036819A JP2000036819A JP2001228063A JP 2001228063 A JP2001228063 A JP 2001228063A JP 2000036819 A JP2000036819 A JP 2000036819A JP 2000036819 A JP2000036819 A JP 2000036819A JP 2001228063 A JP2001228063 A JP 2001228063A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】臨床医の採取した複数の生検試料を病理検査室
に送るときから、その後検査を修了するまでの間に、該
複数の生検試料を誤って互いに入れ換えることがないよ
うにすると共に、検体の受付の自動化と器材コストの合
理化を目指す。 【解決手段】透明容器内に比較的小さな生検試料を収納
する透明な固定支持用ケース2を掛止するための支持部
13と、比較的大きな生検試料を収納するスペース10
を形成し、その透明容器5の上端の開口部に蓋14を嵌
合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、臨床医が病気の
診断及び治療法を決めるため、人体から採取した生検試
料等の試験切除試料や摘出試料を、病理医が病理検査室
等で病理診断するために薄切染色標本までにする場合、
その採取試料を臨床医から病理検査室等に移送する際
と、固定、脱水・脱脂・透徹等の薬液処理を行う際に該
試料を入れておく容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の作業に於いては、図17
に示すように、臨床医によって患者から採取された生検
試料を、その生検試料の位置番号の記載された裏打ち用
紙上に貼り付けて、患者名等データを記載した蓋付の小
さな瓶状の容器に一緒に入れて固定した状態で移送して
いる。
【0003】病理検査室に移送されてきた上記の容器内
に収納されている患者の生検試料を、一緒に添付されて
きている伝票(臨床医からの病理検査依頼書)と照合し
て確認した後、新しく患者番号が記載されている別のカ
セット(処理籠)に生検試料を収納して、その後標本作
製のための薬液処理を行い、パラフィンまたは樹脂等か
らなる包埋剤で包埋して台木(基台)を付け、ブロック
試料とする。このブロック試料を薄切して、スライドグ
ラスに張付け乾燥後に脱パラフィンまたは脱樹脂して染
色・封入して染色スライド標本を作製する。
【0004】上述の工程では、図17の様な一個の蓋付
小瓶状の固定移送容器に、複数の生検試料を位置番号記
載の裏打ち用紙に貼ったものを収納して、その状態の検
体試料を移送すると、瓶の中で複数個の生検試料が裏打
ち用紙から剥げ落ちた場合、個々の試料はその瓶の中で
互に隔離されていないので、その生検試料の位置番号は
その時点で不明となる。この様なトラブルはこの生検試
料の固定移送法では日常的に生じており、その対策に苦
慮している。また、この生検試料の移送法においては試
料提供者である臨床医の言っている試料数が試料の崩れ
や割れや誤認等により、病理医側での依頼書データとの
照合・確認に於いて不一致を来す場合も多く生じてい
る。
【0005】また、図18の様に複数の固定移送瓶を用
いた場合は、試料の裏打ち用紙からの剥げ落ちの対策は
解決するが、その精度管理と確認記載の対応作業に関し
ては日本の法律に於いては「臨床検査技師、衛生検査技
師等に関する法律施行規則の中の規則第3章第12条:
衛生検査所指導要領」の中でも詳細に定められている
が、多くの複数の容器を使用するのでその移送時にかさ
張り、生検試料の受付・エントリー時が繁雑に成ってく
るし、そのコストも大きく掛ってくる。また図17にお
いても同様であるがこの図18の試料の移送法では、病
理検査現場の技術的で事実上の最終的な受付け照合確認
作業である切出し作業での固定移送容器からカセットや
薬液処理籠への試料の移し換え時に試料の紛失や混入や
挫滅が起こる可能性も残っている。
【0006】また、図19の様な生検試料の収納される
複数の小部屋が仕切られているカセットに直接に生検試
料を各々の小部屋に入れて、そのまま固定移送容器にカ
セットごと入れて移送することはされている。しかし、
この方法では受付け・切出し時にカセットの中の試料
が見えず、そのつどカセットの蓋を開閉しなくては成ら
ず、生検試料の紛失・混入が起きる可能性が高い。切
出し時にはカセットには患者のサンプル番号を記載する
が、カセットがホルマリン等の固定液に浸漬されて濡れ
ているのでデータ番号が記載できず、カセットを洗った
りして固定液を拭き取る作業をしなくては成らない。
カセットの色はその検査室においては目的に応じて決め
ているが、臨床側にその全ての要望を通して色を合わせ
て使用してもらうのは不可能であり、結果的にはカセッ
トが無駄になる可能性が高い。等々の問題と欠点があ
る。
【0007】また、図示はしていないが、カセットより
小型の生検処理器具であって、生検試料等を他の試料か
ら隔離して、固定・移送するために、不透明な底部と蓋
部とがカセットの様に掛け止めできる生検処理器具があ
り、この器具を前記カセット同様に使用することも行わ
れているが、この器具は、今回の発明者の提案のごと
く多孔皿部が脱着可能に独立していたり、底部が透明に
は形成されておらず、また底部と蓋部を確実に掛け止め
するために、標本作製時の各種固定薬液処理による合成
樹脂の膨潤が生じて掛け止め部に緩みが起きない様に、
硬質の繊維等を含んだ或いは有色不透明な有機溶媒によ
る膨潤の少ない合成樹脂で作製されている為に透明にで
きない。故に、前段落に記載のの如く、試料確認のた
めに蓋の開閉を余儀無くされている。また、器具が小
型の割に、発明者が既に提案している定着支持用ケース
(特願平7−300290号参照)の支持片と蓋片を折
り畳んだ後、多孔皿部の鍔部分を挟持装置で上下に留め
て、折り畳んだ状態を保持する形式ではなく、その蓋部
と容器本体底部は挟持装置等の他からの補助が無く、自
ら蓋部と容器底部間で互いに完全に係止・係脱する掛け
止め装置を持ちしっかり止めなくては成らない構造なの
で、作業時のピンセット等による蓋の開閉がしにくく、
作業に困難をきたす。
【0008】また、図20の様な皿状容器に、ゾル状保
存液や液状固定液と一緒に生検試料を入れて、この皿状
容器に嵌合して挟持する専用カセットに嵌め込み固定移
送する容器がある(特願平9−37934号参照)。こ
の移送法は良い方法であるが、この皿状容器では、直径
数mmの生検試料しか一個の容器で運べない。その点、
同一患者において生検試料と一緒に直径数cmの摘出検
体試料が提出される場合も数有り、この様な検体試料の
固定・移送には、まとめて一個の容器で移送できる方が
より便利と思われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、診
断病理学の検査検体試料内の多くを占める、直径数mm
以下の小さな生検試料を含む臨床医からの病理検査依頼
検体試料を、検体試料採取から試料の確実な固定をし
て、他の試料との混入防止の為の複数の生検試料の個別
化と隔離を確実に実行して、且つ容器の外側から検体試
料の状態や個数の観察・確認ができる様にして、受付・
エントリー時の照合・確認作業の精度管理と合理化を進
めて、その自動化の可能性を高めることである。
【0010】また、成るべく多くの個数の生検試料を一
個の容器で確実に固定移送することを可能にして、その
上で直径数cmの比較的大きな摘出検体試料をも当該容
器のその他のスペースに収容し、一個の固定移送容器で
まとめて運び、病理検査室での受付け・エントリー作業
を合理化し簡便にすることである。
【0011】さらに、生検試料の収納されている透明な
多孔皿または固定支持用ケースは、生検試料が入ってい
るそのままの状態で当該固定支持用ケースを嵌合して挟
持するための専用カセットに嵌め込み、試料の病理標本
作製のための薬液処理工程装置に掛けることができる。
故に検体試料の包埋用パラフィンまたは包埋用樹脂の浸
漬置換剤としてのキシレン等の中間剤によって、透明な
硬質合成樹脂が若干膨潤しても前記該固定支持用ケース
の挟持装置によって生検試料の移動紛失は完全に防止さ
れている。即ち、生検試料を収納した固定支持用ケース
の蓋部は該専用カセット等の挟持装置を外せば、包埋作
業者の手を直接に使用しなくてもピンセット等で軽く開
けることができる。そこで、その作業時の検体試料の紛
失や混入と挫滅の完全防止の精度管理と検体試料の固定
移送容器の部分をフォーマル・カセットのパーツの兼用
という器具コストの削減合理化と時間と作業の短縮合理
化とを目指して解決することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明の生物試料の固
定移送用容器は、図1、及び6、7、8に示す如く上端
の開放した透明容器内に比較的小さな生検試料を収容す
るための多孔皿部と蓋片とからなる固定支持用ケースを
掛止するための透明容器本体内部に形成された支持部
に、或いは図10に示す如く当該透明容器の上端縁と蓋
の間に介入された内蓋パッキング9と一体的に形成され
た支持板9aに、その中央部の内周縁に、前記固定支持
用ケースの多孔皿の開口部の外周縁に一体的に形成され
た鍔部2cを掛脱自在に掛止することによって前記固定
支持用ケース(特願平7−300290号参照)を収納
すると共に、固定移送用容器のその他のスペースに上記
生検試料よりも大きい検体試料や他の生検試料を収納し
て、まとめて一緒に固定液で固定して輸送するものであ
る。この時、多孔皿の構成素材をPP(ポリプロピレ
ン)やTPX(ポリメチルペンテン)やポリエステル樹
脂:PET(ポリエチレンテレフタレート)等の硬質合
成樹脂で作製すると透明な多孔皿ができる。
【0013】また、この発明の生検試料の固定移送容器
の固定支持用ケースは、硬質の通液性シートをその中程
から開閉自在に折り畳むヒンジ部とそのヒンジ部を境に
支持片と蓋片を形成し、該支持片の中央部に支持孔を形
成し、該支持孔の周縁部の内側面に、硬質の通液性シー
トで形成される多孔皿の開口部の外周縁に張り出してい
る鍔を、掛脱自在に掛け止めするものである。(特願平
7−300290号参照応用)
【0014】さらにこの発明の生検試料の固定移送容器
の固定支持用ケースは、開口部と底部を有する多孔皿を
透明な硬質合成樹脂性の通液性シートで形成し、該多孔
皿の開口部の外周縁に鍔を一体的に形成するものであ
る。
【0015】さらにまたこの固定移送容器のパーツであ
る多孔皿は、底部が硬質の通液性の多孔シートで形成さ
れ、その開口部の周囲に鍔を張り出し、2個以上の複数
の小部屋に区切られているものである。
【0016】またさらにこの発明の生検試料の固定移送
容器の固定支持用ケースは、透明な硬質合成樹脂性の通
液性シートを、その中程から開閉自在に折り畳むヒンジ
部を形成し、そのヒンジ部を境にして一方の側に支持片
を形成し、他方の側に蓋片を形成し、該支持片の中央部
にそれと一体的に多孔皿を形成し、前記蓋片を該多孔皿
の開口部に向けるものである。
【0017】またさらにこの発明の生検試料の固定移送
容器の固定支持用ケースは、透明な硬質合成樹脂性の通
液性シートを、その中程から開閉自在に折り畳むヒンジ
部を形成し、そのヒンジ部を境にして一方の側に支持片
を形成し、他方の側に蓋片を形成し、該支持片の中央部
にそれと一体的に多孔皿部を形成し、前記蓋片を該多孔
皿の開口部に向けるとともに、多孔皿には2個以上の複
数の小部屋が仕切られて形成されているものである。
【0018】
【発明の実施の形態】臨床医の採取した直径数mmの通
常の大きさの生検試料1を、図1〜8に示す如く硬質の
通液性シートで形成される固定支持用ケース2の多孔皿
3の底部内側に所定の数量を所定の状態(多孔皿3は、
目的に応じて仕切板2dによって複数の小部屋に仕切ら
れている)に入れて、固定支持用ケース2の支持片2a
と蓋片2bを、支持片側の多孔皿3の開口部4を通液性
シートである蓋片2bが塞ぎ覆う様に矢印A2b方向に
回動して重ね合わせて生検試料1を収納して、多孔皿3
に収納された生検試料1が多孔皿3の外部の試料との入
れ換わりや、紛失移動するのを防止し、また多孔皿3の
内部においても複数の生検試料1が固定移送容器の中
で、移送中に固定液の流動と一緒に互いに移動混入しな
い様にする。
【0019】さらにその上に、透明容器5内の装置であ
る該固定支持用ケース2の挟持・支持部で、さらに該固
定支持用ケース2の蓋片2bと支持片2aをその上下か
ら押さえ挟持支持する様に、該透明容器5内に該固定支
持用ケース2を収納設置して、該多孔皿3内の生検試料
1が確実に移動混入しない様にする。
【0020】そして、該固定支持用ケース2の鍔部2c
を透明容器5の内側に鍔部の掛け止め部として形成し
た、或いは図10及び図11に示す如く透明容器5内の
該内蓋パッキング9に一体的に形成された支持板9aの
内周縁8に掛け止めし、その固定支持用ケース2が収納
設置された該透明容器5の下部のスペース10に直径数
mmの前記通常の大きさの生検試料1より大きな直径数
cm以上の検体試料または他の生検試料11を収め、該
透明容器5内に前記固定支持用ケース2と固定液6を一
緒に収めて固定移送用容器の蓋12で密閉し、且つ該固
定支持用ケース2の鍔部2cをその上側から前記蓋12
に形成されている鍔止め部15にて下部の前記透明容器
5の内側に形成されている支持部13との間にて挟持し
保持して、図1、6、7、8、9、10に示す如く目的
の生検試料1及び大きな切除検体試料11を、検査室ま
で完全に移送する。
【0021】斯様にして、複数の比較的小さい通常の大
きさの生検試料1、及びそれより大きな検体試料11
が、一個の透明容器5にまとめられて病理検査室まで移
送されてきた場合、それらの生検試料1及び検体試料1
1は、その透明容器5が透明であり単個であるので、一
緒に添付されている検査依頼書との照合確認の受付・エ
ントリーがされ、該依頼書と該透明容器5の両者にバー
コードでも貼れば受付・エントリーの自動化が可能にな
る。受付・エントリー後の切出し作業において、病理番
号が決まった前記透明容器5の中の支持部13に掛け止
め収納されている固定支持用ケース2を取り出し、生検
試料1には直接に触れることなく、該固定支持用ケース
2或いは多孔皿3の鍔部2cをピンセット等で摘み上げ
て、生検試料1の数や状態を透明な固定支持用ケース2
の外から観察確認して、病理番号の記載された専用の該
固定支持用ケース2または該多孔皿3の鍔部2cを挟持
・クリップするカセットの所定の場所に設置して専用の
カセットの蓋と底部及び鍔の挟持支持部とで該多孔皿3
を支え、開口部4を密閉して多孔皿部3内部の生検試料
1の移動混入・紛失を完全に防ぐ。
【0022】また、該固定支持用ケース2が硬質の透明
な合成樹脂で多孔皿3と掛止め部が一体型で形成されて
いる固定支持用ケース2を前記固定移送容器に収容した
場合は、また、透明な固定支持用ケース2の外から生検
試料1の数や状態を観察確認して、病理番号の記載され
たこの固定支持用ケース2の専用の鍔部2cの挟持・ク
リップ支持部を持つカセットの蓋部と底部とで保持し
て、完全に試料の多孔皿3の内部での移動混入と紛失を
防止する。その後、このカセットごと他の病理番号が記
載されたカセット試料と一緒に、次ぎの標本作製の薬液
処理をする時まで再び固定液の中で適当に保管してお
く。
【0023】次ぎに、前記透明容器5の中の固定支持用
ケース2以外の部分に収納されていた直径数cm以上の
比較的大きい検体試料11は、その透明な固定移送容器
5からピンセット等で取り出して病理医等の切出し者
が、よくマクロ所見を観察・スケッチ・接写してから目
的の箇所をメス等で標本になる適当な大きさに切出しト
リミングして、適合するカセット(処理籠)(図示して
ない)に収納して、やはりその後このカセットごと他の
病理番号が記載されたカセット試料と一緒に、次ぎの標
本作製の薬液処理をする時まで再び固定液の中で適当に
保管しておく。
【0024】次ぎに、他の多くの検体試料11の切出し
完了後、病理番号が付されたカセット試料と成った患者
試料をカセットごと次ぎの標本作製のための種々の薬
液、アルコールやキシレン等の入っている各容器に夫々
に入れて、前記検体試料を順次脱水、脱脂、透徹及びパ
ラフィンまたは樹脂等からなる包埋剤に漬けて各薬液処
理を行う。
【0025】この様にして固定支持用ケース2の多孔皿
3の中に収容された状態の生検試料1を、そのままの状
態でアルコール中に浸漬して脱水、脱脂し、キシレンに
漬けて脱アルコール(透徹)して、さらにパラフィンま
たは樹脂等からなる包埋剤に漬けて包埋剤に置換して、
包埋時にはカセットの蓋を開けて、病理検査室では初め
て生検試料1をピンセットで摘み上げて包埋皿の底上に
軽く押さえ載置して、その包埋皿(図示していない)の
開口部の上部に病理番号が付された前記カセットの底部
を包埋支持基台として配置して、その包埋皿に熔融状態
のパラフィンまたは樹脂等からなる包埋剤を注入し、そ
の後包埋剤を冷却固化することにより生検試料を包埋支
持基台の底面と一緒に包埋して、包埋皿の底面に面一に
並べて包埋された病理番号の付された包埋ブロック試料
を作製するものである。(特開平7−300290号と
7−300291号と9−37934号参照)
【0026】この発明の実施態様は、上記図面1〜8、
10に記載されているものに限定されるものでなく、本
発明と単一性を有する範囲内において発明の構成を変更
したり、付加して実施することが可能である。例えば、
図9に示す如く形成の技術的な都合上、透明容器5の内
周壁5aの途中からは固定支持用ケース2の多孔皿の鍔
部を掛け止めする支持部13を張り出す形成はできな
い。そこで、図1,6の底から立ち上げる形成法か、図
10の様な内蓋パッキン兼用法か、この図9に示すよう
に移送容器の蓋12と透明容器底部5の間に内周壁から
内側に向かって板状の支持部を持つ支持中間蓋17を形
成設置すると、同様な機能を持たせることができる。
【0027】また、この発明は図11に示す如く、支持
板9aを兼用する方法か、図9のように支持中間蓋17
を設置する方法においては固定支持用ケース2の多孔皿
3(部)の鍔部2cを掛け止めする内周縁8を複数形成
することが可能である。
【0028】また、この発明は図6〜8、12〜16に
示す如く、透明容器5の内周壁5aに互に対向する上下
方向の溝5b、5bを、一対の突条5c、5cで形成
し、この溝5b、5bの間に固定支持用ケース2の鍔部
2cあるいは試料区分壁19を嵌合し、透明容器5内を
2分して2つのスペース10a、10bを形成し、そこ
に前記生検試料1より大きい検体試料11a、11bを
収容するものである。
【0029】また、図6〜8に示す如く、前記透明容器
5の該鍔掛止の内周線8bの位置の該内周壁5aに形成
された該突条5cを鍔掛止の内周縁8bの上限(該支持
部13)まで形成すると、前記固定支持用ケース2の該
鍔に2cを該透明容器5の該支持部13と前記蓋12の
該鍔止め部16とで挟持・保持する時、該固定支持用ケ
ース2の該多孔皿3の角を掛け止めて、該固定支持用ケ
ース2が蓋の回転と一緒に回転することを防止して止め
る機能を持たすことができる。また、前記支持部13の
上面に突起状の固定支持用ケース回転止め23を形成し
ても、該固定支持用ケース2の該鍔部2cの角2gを掛
け止めて、同様な機能を持たすことができる。
【0030】また、図12〜16に示す如く、固定支持
用ケース2の蓋片2bまたは多孔皿3の底部や試料区分
壁19の小多孔部と分割スペース10a、10bを利用
して、例えば裏打ち伸展固定を必要とするEMR(内視
鏡的粘膜切除)22検体試料等を固定移送する際、検体
試料11を止め針(ピン)20等で止め、裏打ち伸展す
ることができる。この時、利用する裏打ち用紙21は濾
紙等の紙でも良いが、Polyvinyl Alcohol(ポリビニル
アルコール)性のスポンジ状合成樹脂を使用すると便利
である。またこの時、固定移送容器内の試料の識別は固
定支持用ケースに付されたデータ以外に試料識別番号1
8も利用すると便利である。
【0031】
【発明の効果】この発明は上述の通りであるので、同一
患者から採取した比較的小さな生検試料と、それより大
きな検体試料を、臨床医が同一の固定移送用容器に収容
して病理検査室に送ることができるので、前記従来のよ
うに該検査室で試料を取出して検査する際、他の患者の
小さな生検試料相互又はそれより大きな検体試料相互と
の間で誤って入れ換えて検査し、その結果に重大な支障
を起すおそれがない。
【0032】また同一患者の検体の複数の各部位から採
取した比較的小さな生検試料を透明な多孔皿の内部に仕
切板で形成した複数個の生検試料室内に夫々個別に収容
して病理検査室に送ることができるので、上記検体の各
部位間における比較的小さな生検試料相互間において入
れ換り等の誤りが生じない。
【0033】さらに、この発明の固定用容器は、透明容
器の中に固定支持用ケースを掛け止めする支持片と、比
較的大きな生検試料を収容するスペースを形成したの
で、該固定支持用ケースを透明な材料で形成しておけ
ば、小さな生検試料及びそれより大きな検体試料も、透
明容器の中に収容した状態で、即ち蓋を開閉せずに中の
生検試料の確認を行うことができるので、その都度蓋を
開閉して、その際内容物を紛失したり、入れ違いしたり
するおそれがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の生検試料の固定移送用容器の縦断
面図。
【図2】 図1の一部分における他の状態の縦断面図。
【図3】 図2の一部分における他の実施例の縦断面
図。
【図4】 図2に示した部分の平面図。
【図5】 図4に示した部分の斜面図。
【図6】 この発明の他の実施形態を示す縦断面図。
【図7】 図1の横断面図。
【図8】 図1の他の使用状態の横断面図。
【図9】 この発明のその他の実施態様を示す縦断面
図。
【図10】この発明のその他の実施態様を示す縦断面
図。
【図11】この発明のその他の実施態様を示す縦断面
図。
【図12】この発明のその他の実施態様を示す平断面
図。
【図13】図12の縦断面図。
【図14】図12,13の一部分における他の状態の縦
断面。
【図15】図14の右側面図
【図16】図15の左側面図。
【図17】従来の生検試料の固定移送用容器の斜面図。
【図18】従来の他の固定移送用容器の断面図。
【図19】従来の固定支持用ケースの斜面図。
【図20】従来のさらに他の固定支持用移送ケースの縦
断面図。
【符号の説明】
1 ...生検試料 2 ...固定支持用ケース 2a ...支持片 2b ...蓋片 2c ...鍔部 2d ...仕切板 2e ...生検試料室 2f ...ヒンジ部 3 ...多孔皿 4 ...多孔皿の開口部 5 ...透明容器 5a ...内周壁 5b ...上下方向の溝 5c ...突条 6 ...固定液 7 ...固定移送用容器の袴 8 ...内周縁 9 ...内蓋パッキング 9a ...支持板 10 ...スペース 11 ...大きな検体試料 11a...大きな検体試料 11b...大きな検体試料 12 ...蓋 13 ...支持部 14 ...固定移送用容器本体の蓋 15 ...液漏止内蓋 16 ...固定支持用ケースの鍔止め 17 ...支持中間蓋 18 ...試料識別番号 19 ...試料区分壁 20 ...止め針 21 ...裏打ち用紙 22 ...EMR(内視鏡的粘膜切除)検体試料 23 ...固定支持用ケースの回転止め

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端の開放した透明容器内に比較的小さ
    な生検試料を収納する多孔皿に蓋片を設けた固定支持用
    ケースを掛止するための支持部と、 前記生検試料より大きな検体試料や前記記載以外の固定
    支持用ケースをも収容するスペースを設け、該透明容器
    の上端を蓋で密閉することを特徴とする生検試料の固定
    移送用容器。
  2. 【請求項2】 比較的小さな生検試料を収納するため、
    多孔皿の底面内に仕切板を設けて、複数個の生検試料室
    を形成することを特徴とする請求項1記載の生検試料の
    固定移送用容器。
  3. 【請求項3】 固定支持用ケースを掛止するための支持
    部が、透明容器の上端縁と蓋の間に介入された内蓋パッ
    キングと一体的に形成されており、その支持部の中央部
    の内周縁に前記固定支持用ケースの鍔部が掛止されてい
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の生検試料の固
    定移送用容器。
  4. 【請求項4】 多孔皿に蓋片を設けた固定支持用ケース
    が、硬質の通液性シートをその中程から開閉自在に折り
    畳むヒンジ部と、その多孔皿の外周縁の鍔部とを形成さ
    れていることを特徴とする請求項1〜3項の何れかに記
    載した生検試料の固定移送用容器。
  5. 【請求項5】 多孔皿に蓋片を設けた固定支持用ケース
    が、硬質の通液性シートをその中程から開閉自在に折り
    畳むヒンジ部とそのヒンジ部を境に支持片と蓋片を形成
    し、該支持片の中央部に支持孔を形成し、該支持孔の周
    縁部の内側面に、硬質の通液性シートで形成される蓋体
    とは別体の多孔皿の開口部の外周縁に張り出している鍔
    を、掛脱自在に掛け止めするものであることを特徴とす
    る請求項1〜3項の何れかに記載されている生検試料の
    固定移送用容器。
  6. 【請求項6】 固定支持用ケースが、透明な硬質合成樹
    脂性の通液性シートを、その中程から開閉自在に折り畳
    むヒンジ部を形成し、そのヒンジ部を境にして一方の側
    に支持片を形成し、他方の側に蓋片を形成し、該支持片
    の中央部にそれと一体的に多孔皿を形成していることを
    特徴とする請求項1〜3の何れかに記載されている生検
    試料の固定移送用容器。
  7. 【請求項7】 固定支持用ケースを掛止するための支持
    部が該透明容器の内面に互に相対して設けられた上下方
    向の溝であって、該溝内に固定支持用ケースの鍔部を着
    脱自在に嵌合し、その固定支持用ケースまたは試料区分
    壁で前記透明容器内のスペースを分割することを特徴と
    する請求項1、2、4の何れかに記載の生検試料の固定
    移送用容器。
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