JP2011247647A - 2種類の形状・機能が異なるポリマーを用いた、試料の固定移送用台紙と試料包埋定着支持剤とその使用方法 - Google Patents

2種類の形状・機能が異なるポリマーを用いた、試料の固定移送用台紙と試料包埋定着支持剤とその使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】患者生検試料の採取から固定移送・検体受付・切り出し作業・標本作製・病理診断の全工程に於いて、患者データと該当する試料の入れ替わりや試料の挫滅・混入等を防止する。また、病理組織試料用カセットの多孔口径の小型化の必要性を無くして、ブロック試料の薄切の自動化を可能にする。
【解決手段】生検試料と一緒にブロック試料に包埋されて薄切用ミクロトームで薄切できる、スポンジ状ポリマーゲルマット状シートから成る固定移送用マット状シート製裏打ち用台紙で生検試料を採取・固定移送する。また、臨床側の作業従事者が患者名を記載できる記載欄を備えた該スポンジ状ポリマーゲルマット状シートから成る固定移送用マット或いは本薄切決定基準マット枠と一体化して固定移送する。更に、該スポンジ状ポリマーゲルで本薄切決定基準位置を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、医師や生命科学者が病気の診断や治療を決める為、または生命の研究ために、患者や生命体から採取した生物試料を薄切・染色標本にして、それを医療または研究のデータとして役立てる為に生検組織試料の管理システムの中で用いる、採取試料データや検体番号や既往歴等のデータ記載・関連付けを確実にした前記生検・生物試料を所定の位置に設置定着でき、且つ該生検・生物試料と一緒に薄切・染色標本の作製ができるスポンジ状ポリマーで成形した試料の固定移送用裏打ち台紙を収納した固定移送容器と該試料データの受付から標本作製及びそれを用いた包埋方法とブロック試料データの保存管理と省力化に関する。
説明図4A、Bに示す如く、従来の生検試料(図4Aの2)の採取・固定移送・薬液処理等の標本作製工程に於いて、例えば図4の内視鏡検査の鉗子(図4Aの3)から生検試料(図4の2)の挫滅を最小限に抑えて、試料の生体内浸出液の固定液による固化力で生検試料(図4の2)と貼り付き、試料の採取部位の位置番号(図4の4b)を記載できる裏打ち台紙(図2の4a)や、針生検の棒状或いは糸状の細長い生検試料の折れ・紛失・前後順序の入れ替わり・混入・挫滅防止と採取部位の位置番号記載用裏打ち台紙や内視鏡的粘膜切除術(EMR)の裏打ち台紙は全て濾紙やケント紙状の紙製で形成されており、この裏打ち台紙は試料の薬液処理或いは包埋試料ブロック作製時には試料から剥がし廃棄されている。
それは、濾紙或いはケント紙製の裏打ち台紙を一緒に包埋してブロック試料作製して試料と一緒に薄切すると3から5ミクロン程で薄切することが困難であり、薄切刀の刃も直ぐに刃こぼれを起こし、その染色標本も多くの色素に染まってしまうからである。
また、濾紙或いはケント紙製の裏打ち台紙は試料の固定等の薬液浸透を阻害する傾向があり、時には直径0.5mm程度の生検試料は濾紙或いはケント紙製の裏打ち台紙の紙繊維内に食い込み試料を剥がすことが困難に成ることも屡々である。
更にまた、従来の固定移送容器で前記患者生検試料を移送する場合に1個の固定移送容器内に複数の生検試料を裏打ち台紙に貼り付けて一緒に収納移送すると移送時の固定液の振動と試料同士の接触によって生検試料が裏打ち台紙から剥げ落ちて患者試料の採取部位が不明に成ることが多い。この患者試料の採取部位を明確にする為は、患者生検試料のその採取部位番号データを記載した固定移送容器ごとにそこに対応している各1個の生検試料を収納する方法であり、固定移送容器の必要数は採取生検試料の数だけ必要になっている。
更にまた、前記固定移送容器の中に前記採取生検試料を収納した従来の病理組織カセット(特許文献1、特許文献2)を入れて検体として移送して来て、切り出し時点で既に固定液に汚染されている該カセットを洗浄・乾燥させ、或いは廃棄して新規のカセットにデータ記載または印字するかであるが、この時点で固定移送されて来た前記採取試料の取り扱いを慎重にしなければ取り間違えが生じている。
故に、生検試料のスライド標本を作製した後は、その各々の生検試料が該当すべき患者由来のスライド標本である確実な証拠はなく、もしも試料採取から標本作製と診断・報告書発行工程の何処かで取り扱いミス等のトラブルが生じても、後から検証することは一切不可能である。
更にまた、該カセット基体の内部に収納された生検試料は、脱水・脱脂・透徹・包埋剤浸透等の薬液処理を施されて包埋皿の底部に移し替えられ、その上から前記カセット基体を該包埋皿の開口部から所定の箇所に設置して該カセット基体を薄切用ブロック支持台木として生物試料を包埋ブロック試料として一体的に包埋する。その後、前記包埋ブロック試料は、前記基台を薄切用ミクロトーム用カセットアダプターに固定して薄切し、スライドグラスへの薄切切片試料の転写・伸展・乾燥貼り付け・染色・封入等の作業工程後顕微鏡判定や診断に供する。
即ち、患者の生検試料の採取時から該採取試料の固定移送容器への収納及び移送・検体(試料を収納した固定移送容器と試料データ)の受付照合・切り出し作業・標本作製作業(固定・脱水・脱脂・透徹・包埋剤浸透・、包埋、薄切、スライドグラスへの薄切切片試料の転写と伸展貼り付け、染色、封入)・鏡検病理診断から該生検試料の保管管理検索工程に於いて、患者試料と該試料データの確実な移送伝達システムは完成していない。
更にまた、病理・生物試料用処理籠である従来の所謂病理・生物試料用カセットでは、試料の移送・固定・脱水・脱脂・透徹・包埋剤浸透の薬液処理工程から包埋ブロック作製、薄切作業とその後のブロック試料保管管理までの作業の中で、該病理・生物試料用処理籠である従来の所謂病理・生物試料用カセットの蓋部が不要になり廃棄しており、その廃棄物が環境破壊の一原因にも成っている。
臨床側で前記患者から生検試料の採取時に、担当医が該生検試料を採取して、所定の固定移送容器内に該生検試料を収納した場合、前記固定移送容器に収納された該生検試料が該患者から確実に採取された生検試料であることの確認は、該担当医或いはその介助者が知っているのみで、この作業中のミスで試料の入れ間違えや固定移送容器の患者ラベル等の貼り違いが一切無いという保証もその作業証拠も残っていない。何故ならば、前記固定移送容器には患者名や患者属性が記載されていても、その中で固定収納された生検試料には患者名等のデータ記載がされていないし、例えば直径約0.5から1.5mm程度の内視鏡生検試料や長さは15mm程度あるが太さがやはり0.5から1.5mm程度の針生検試料やそれ以上に大きな直径数ミリのポリープ生検試料でも、一度患者体内から切除採取した時点で遺伝子検査でもしない限り、採取された後の患者試料の同定は困難である。
例えば、前記固定移送容器内から所定の病理・生物試料用カセットに収納された前記患者生検試料が該病理・生物試料用カセットに記載或いは印字された患者データと異なった場合には、後に残った証拠は患者の検査依頼書と空になった固定移送容器のみであり、患者生検試料の採取時から移送・受付・照合から切り出し時・包埋ブロック作製時等のどの作業工程時に入れ替わったのかは、全く不明でありその責任の在りかは解らず、ただその時検査された患者の被害は命にも関わる大きな事故に繋がっているのが現状である。
実開昭和58−132870号公報 実開昭和63−135166号公報 特開平3−46560号公報 特許第4164608号公報 特開2009−168737号公報
従来の技術は上述の通りであるので、本発明が解決しようとする問題点は、この様な医療トラブルは多くの医療機関でも生じており、その作業ミスの原因解明や責任の在処を探しても、その作業工程で検証できる証拠は一切残っていないのが現状である。何故ならば、患者試料が病理診断されるまでの全工程に関与する医療関係者は、臨床医・看護師・検体移送メッセンジャー・検査受付事務・切り出し作業者・包埋ブロック作製作業者・標本作製作業者・病理診断医等々であり、更に患者試料の移送器具や依頼データ等々が前記各作業者に連携伝達されて作業が完了するのであり、その全工程の内で一カ所でも間違えや行き違いが生じるとトラブルが発生するからである。この事を解決することである。
更にまた、本発明が解決しようとする問題点は、1患者生検試料:1固定移送容器:1病理・生物試料用カセットとして固定移送容器や病理・生物試料用カセットに掛かるコストの削減である。
更にまた、本発明が解決しようとする問題点は、患者生検試料のその採取部位番号データを記載した裏打ち用台紙上に採取した新鮮生生検試料を貼り付けて、固定液内に漬けて生体内の浸出液の凝固力でその設置位置に定着させる方法であるが、該裏打ち用台紙から前記患者生検試料が剥げ落ちて、固定移送容器内の複数の生検試料の採取部位番号が不明になる事故が生じている。また、従来の裏打ち用台紙は紙製であり試料の薬液処理工程の薬液の浸透を邪魔して、試料と一緒に包埋して薄切すると薄切刀の刃を傷つけて、数ミクロンに切ることが難しく、且つ試料の染色時に多くの染色色素に染まるので、従来の裏打ち台紙から生検試料を剥がし取らなければならず、顕微鏡で拡大診断している鏡検診断に致命的な試料の挫滅が生じて、生検組織の破壊や混入・紛失が起きている。この試料データの不明瞭や試料の挫滅・混入・紛失等のトラブルの発生を防止し、生検試料の固定移送経費の削減を図る事である。
更にまた、本発明が解決しようとする問題点は、臨床患者試料データと病理データとの確実な伝達・連結を完成させることである。
更にまた、本発明が解決しようとする問題点は、包埋支持剤(ポリマー2)に相当する従来の所謂包埋支持剤(例えば、本発明者が既に発明出願している特許文献4のグルコマンナン修飾誘導体である酸化グルコマンナンエステル化物からなる包埋定着支持剤或いは特許文献3のアルギン酸を用いた包埋支持剤)のみでは生検試料を生物学的固定前に該所謂包埋支持剤で包埋支持して、その後に生物学的固定を後から実施すると、生物学的固定が不十分且つアーチファクトが生じて鏡検に不適切な標本になる事がある。これを解決することである。
更にまた、本発明が解決しようとする問題点は、トラブルが発生した場合には、後から何処でそのミスが発生したかの検証可能な証拠残し、後日の医療ミス防止の対策に役立てることである。
また更に、本発明が解決しようとする問題点は、従来の試料の薬液処理籠である病理・生物試料用カセットは試料の大きさによってカセットの多孔通液孔の口径を換えて成形して、その成形コストは嵩みまた種々の形状のカセットを使用する煩わしさが生じている。この事を解決することである。
また更に、本発明が解決しようとする問題点は、合成樹脂製の試料の薬液処理籠である所謂カセットの多孔通液孔の口径をプラスチック成形の限界まで小さくしても生物の細胞レベルの数十から百ミクロンの大きさまでの多孔口径を成形することは出来ないが、この生物の細胞大以下の試料をも保持収納して固定液の通過と脱水・脱脂・透徹・包埋剤浸透の薬液処理できる標本作製の薬液処理籠システムを構築することである。
また更に、本発明が解決しようとする問題点は、従来の病理・生物試料用処理籠である所謂病理・生物試料用カセット等の使用時に出る、所謂環境破壊の一要素になる生分解しないプラスチックで成形されている蓋部やその他の医療廃棄物を最小限にすることである。
本発明の基本である主要な特徴は、従来の病理学的検査に於いて細胞レベル以下の大きさの生物試料をも一緒に保持収納して、該生物試料と共に固定液の通過と脱水・脱脂・透徹・包埋剤浸透の薬液処理と数ミクロンで薄切出来て多くの染色液に染まらないスポンジ状ポリマーゲルマットから成形される機能形態である生検試料の採取位置番号1a記載ができるスポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)(ポリマー1)1を成形することである。
更に本発明の基本である主要な特徴は、前記スポンジ状ポリマーゲルからなる裏打ち台紙配列差し込み孔1cと薄切面決定基準:本薄切決定基準位置1fと方向決定基準1gを目的によって成形するスポンジゲル製裏打ち台紙1の配列試料定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bを成形することである。
更に本発明の基本である主要な特徴は、前記スポンジ状ポリマーゲルからなるスポンジゲル製裏打ち台紙1の配列試料定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット1bが嵌合固定する嵌合内壁1eと薄切面決定基準(ポリマー1):本薄切決定基準位置1fと前記裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)の方向決定基準1gを成形したスポンジゲル製裏打ち台紙1配列用のスポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dを成形することである。
更に本発明の基本である主要な特徴は、カセット多孔蓋部との嵌合部1pを持つスポンジ状ポリマーゲル製方形底部1lを成形することである。
更に本発明の基本である主要な特徴は、前記スポンジ状ポリマーゲルマットからなるスポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)1を代表とするスポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)とゲル化能力を持つ液状ポリマー15からなる試料の包埋定着支持剤15a(ポリマー2)の2種類のポリマーゲルで構成されている生検・細胞試料用包埋定着支持基材である。
本発明のスポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)であるポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)1と試料定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bは、先ず図1A、B、D、Gと図2A、B、Cと図3A、Bに示す様に前記スポンジ状ポリマーゲルマットからなるスポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)1を代表とするスポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)で、鉗子採取生検試料2の内視鏡鉗子3からの生検試料2の採取はスポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)1で実施して、針生検試料2a又は内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料2bの裏打ち固定定着移送には試料定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bを使用して、固定移送容器に収納して生検試料を固定移送すると試料の挫滅を最小限に止めて、該生検試料の紛失・混入・移動を防止できる。
更に本発明は、本発明者が同時出願した発明と既に出願している特許文献5と併用すると特にその威力を発揮する発明である。何故ならば、スポンジ状ポリマーゲルマットから成形される機能形態であるスポンジゲル製裏打ち台紙1を代表とするスポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)は前記生検・細胞試料の支持体であり支持体のみで固定移送と薬液処理を担うものではなく薬液処理籠或いは固定移送容器内に生検・細胞試料を保持して一緒に収納処理される。例えば臨床医が胃の内視鏡検査において生検試料を採取した場合、従来は前述したように複数の生検試料の固定移送容器に各々の生検試料を収納して固定・移送するか、または従来の裏打ち用紙に生検試料を貼り付けて固定移送容器に入れるか、または従来の分画カセットの小部屋に各々の生検試料を収納して更に従来の固定移送容器内にカセットごと収納して固定液で固定移送している。
この従来の生検試料の固定移送方法では、前述した固定移送容器コストや生検試料の剥げ落ち・混入・紛失等の問題を除いても、従来の固定移送方法には患者の試料臨床データと病理データとの確実な伝達・連結方法がないので、この臨床側と病理検査側の患者データの伝達・連結を確実なものにすることである。
該患者試料の固定移送には、固定液を入れる容器と該容器内の試料を識別・同定する患者属性等のデータ記載部またはデータラベルが必要であり、これら容器の外側に記載するデータラベルは既に存在している。しかし臨床側で採取処理した試料自体或いは採取作業自体にその試料である検体(患者試料と該臨床データ)を識別・同定する患者属性等のデータ記載部またはデータラベルを貼り付ける箇所はなくその考え方もないのが現状である。
その解決の為には、例えば患者試料を生検試料の鉗子等から該試料の挫滅を最小限に抑えて採取する所謂紙ピンセットや従来の紙製裏打ち台紙(図4Aの4a)の代わりに該生検試料(図1の2)と一緒にブロック試料に包埋されて薄切用ミクロトームで薄切できるスポンジ状ポリマーゲルから成る固定移送用裏打ち用台紙(図1の1)を使用することであり、該生検試料(図1の2)の各々の固定移送用裏打ち用台紙(図1の1)には、各々の生検試料(図1の2)の採取部位を示す位置番号(図1の1a)を記載する箇所を備えることである。
更に図1Hと図15A、Bと図31A、Bに示すように、採取された生検試料(図31の2)が固定移送中に剥がれ落ちないようにする為に前記生検試料(図31の2)と一緒にブロック試料に包埋されて薄切用ミクロトームで薄切できるスポンジ状ポリマーゲルから成る固定移送用裏打ち用台紙(図31の1)に貼り付けられた生検試料(図31の2)が、ホルマリン等の固定液の振動揺れによって剥がれ移動しないように、該生検試料(図31の2)ごと該固定移送用裏打ち用台紙(図31の1)と同素材のブロック試料に包埋されて薄切用ミクロトームで薄切できるスポンジ状ポリマーから成る試料定着移送用マット(図31の1b)上にHold Jell(包埋定着支持剤)(図31の15)と凝固剤(図31の16)とで凝固ゲル化した試料の包埋定着支持剤(ポリマー2)(図31の15a)で固定移送用裏打ち用台紙(図31の1)と試料定着移送用マット(図31の1b)の間に該生検試料(図31の2)を挟持して固定する。この時、凝固ゲル化したゲル化した試料の包埋定着支持剤(ポリマー2)(図31の15a)は該生検試料(図31の2)に直接に触れないようにして固定することが望ましい。
またこの凝固ゲル化した試料の包埋定着支持剤(ポリマー2)(図31の15a)の代わりに本発明者が発明した特許文献4のグルコマンナンの修飾誘導体である酸化グルコマンナンエステル化物を用いてアルコール又はアルコールホルマリンで凝固・ゲル化した包埋定着支持剤を使用しても良い。更にこの時図31の該固定移送用裏打ち用台紙1と試料定着移送用マット1b上に臨床側で記載できる患者名(試料名)記載欄11を設けることができる。
更にまた、図1D、E、F、J、Kと図5B、Cと図13A、Bに示すように採取された生検試料2が固定移送中に剥がれ落ちないようにする為に生検試料2と一緒にブロック試料に包埋されて薄切用ミクロトームで薄切できるスポンジ状ポリマーゲルから成る固定移送用裏打ち用台紙1に付着している該生検試料2ごと図5B、Cと図13A、Bに記載のスポンジゲル製裏打ち台紙挿入小部屋14f内に収納嵌め込み、固定移送容器で固定移送すると該生検試料2は前記凝固ゲル化した試料のHold Jell(包埋定着支持剤)15aの固定液浸透上の邪魔もなく、スポンジ状ポリマーゲルから成る該固定移送用裏打ち用台紙1から剥げ落ちることなく十分に固定されて標本作製現場に移送されてくる。また、この方式での固定移送は例えば図14A、Bに示すように、そのまま切り出し時の試料確認を済ませて、標本作製工程である脱水・脱脂・透徹・包埋剤浸透の薬液処理から包埋・ブロック作製作業へと進むことができる。この事は、図5B、Cでも同じである。
更にまた、図1A、B、C、E、Fに於ける鉗子採取生検試料2の固定移送には、図5Aと図11A、Bに示す様に生検試料2が付着している固定移送用裏打ち用台紙1をポンジ状ポリマーから成る試料定着移送用マット1bで挟持保持して固定移送すると、特許文献1の様に生検試料2の剥げ落ち・移動を防止できる。
この時例えば、図1A、Bの生検試料2の固定移送には図5D或いは図A、Bの固定移送容器を用いると多くの鉗子採取生検試料2又は大きい形状の患者試料と一緒に臨床側から標本作製現場に運ぶことができる。
更にまた、図1IとLとに図示した様に鉗子採取生検試料2を生検採取針或いは楊枝4で内視鏡鉗子3から採取して、図1L裏打ち台紙配列差し込み孔1cを成形した試料定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット1bの該差し込み孔1cの内壁に該生検試料2を付着して固定移送すると該生検試料2の剥離脱落防止にも効果的である。
これは図1E、F、J、Kの生検試料2の固定移送方法の図6A、B、Cと図17A、Bと図18A、B、Cと図19Aと図32の応用であるが、この時図17と図18との相違点は、
図17は生検試料2が付着したスポンジゲル製裏打ち台紙1を収納嵌合孔が区切りのない一つの嵌合内壁1eで形成されていて嵌合孔方向決定基準1gを成形した嵌合固定枠1dの収納嵌合孔に順次嵌合収納して、その収納孔のスポンジゲル製裏打ち台紙1の後側からHold Jell(包埋定着支持剤)15とその凝固剤16を滴下してゲル化した試料の包埋定着支持剤(ポリマー2)15aでスポンジゲル製裏打ち台紙1を一つに纏めて、スポンジゲル製裏打ち台紙1の前側に付着している該生検試料2を一体的に保持している。
それに対して図18の様にスポンジゲル製裏打ち台紙配列定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bを使用していて該定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bには複数のスポンジゲル製裏打ち台紙用配列差し込み孔1cが成形されている。該差し込み孔1cに生検試料2が付着したスポンジゲル製裏打ち台紙1を挿入嵌合して、図17とは逆に該生検試料2が付着したスポンジゲル製裏打ち台紙1の前側からHold Jell(包埋定着支持剤)15とその凝固剤16を滴下してゲル化した試料の包埋定着支持剤(ポリマー2)15aでスポンジゲル製裏打ち台紙1と該生検試料2を一つに纏めて、スポンジゲル製裏打ち台紙1の前側に付着している該生検試料2を一体的に保持している。勿論この操作方法は図17と図18とを逆にしても良い。勿論、この実施法は図16A、B、Cと図19A、B、Cと図20A、Bにも応用できる。このスポンジ状ポリマーゲルマットからなるスポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)1を代表とするスポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)とゲル化能力を持つ液状ポリマー15と凝固剤16からなる試料の包埋定着支持剤15a(ポリマー2)の2種類のポリマーゲルで構成されている生検・細胞試料用包埋定着支持方法はそのまま病理・生物試料用カセット内に収納して、固定・脱水・脱脂・透徹・包埋剤浸透・包埋簿ロック作製・薄切ができ、染色標本作製工程へと作業を進めることができる。
更にまた、図2A、B、Cの針生検2aの採取固定移送には、針穿刺生検採取器18aから直接に針生検2aを針生検用のスポンジゲル製裏打ち台紙1bに押しだし付着して固定する。該針生検用のスポンジゲル製裏打ち台紙1bには採取された針生検2aの表皮側と深部側とを目視できる方向決定基準1gが成形されている。該針生検2aの付着固定されたスポンジゲル製裏打ち台紙1bを図5Aの様に固定移送しても良いが、図2Bではスポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dにスポンジゲル製裏打ち台紙用配列差し込み孔1cを設けて、該差し込み孔1cに該針生検2aの付着固定されたスポンジゲル製裏打ち台紙1bを挿入嵌合して固定移送(図7)している。この時、スポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dにも方向決定基準1gが成形されているので、図7のデータ記録部と保護板付き独立した生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠14と一緒に固定移送容器に収納して、標本作製現場側に移送後、包埋ブロック作製と薄切・標本作製工程に進むことができる。
この際図21に示す様に該針生検2aの付着固定されたスポンジゲル製裏打ち台紙1bの該針生検2aが付着固定されていない台紙後部側にゲル化能力を持つ液状ポリマー15と凝固剤16からなる試料の包埋定着支持剤15a(ポリマー2)を流し込みスポンジ状ポリマーゲル同士を接着固定すると、図21からも理解されるように該針生検2aは該スポンジゲル製裏打ち台紙1bに付着固定している該スポンジゲル製裏打ち台紙1b面とその周囲を囲む前記スポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dの中に収納されており、該針生検2aを納めている該スポンジゲル製裏打ち台紙1bに付着固定している該スポンジゲル製裏打ち台紙1b面とその周囲を囲む前記スポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dを試料の包埋定着支持剤15a(ポリマー2)で接着固定した該針生検2aを図7に示すように生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠14に収納すれば、該針生検2aは完全にその場所に固定されて挫滅・移動・紛失することなく、固定移送から検体の受付・照合確認と切り出し作業後の脱水・脱脂・透徹・包埋剤浸透・包埋作業・薄切・標本作製の一貫した作業工程に乗せることができる。
この事は図3A、Bと図8A、B、Cと図9A、B、C、D、E、F、Gと図12からも理解される様に内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料2bの固定移送から
図22A、B、C、Dに示すように受付・照合確認・切り出し・薬液処理・包埋ブロック作製と標本作製工程に於いて、スポンジ状ポリマーゲルマットからなるスポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)1を代表とするスポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)とゲル化能力を持つ液状ポリマー15と凝固剤16からなる試料の包埋定着支持剤15a(ポリマー2)の2種類のポリマーゲルで構成されている生検・細胞試料用包埋定着支持方法は、試料の良好な固定と挫滅・変形・移動・紛失のない安全な試料の固定移送と標本作製を保証している。
更に図22A、B、C、Dからも理解されるように辺縁が歪で不整形な内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料2bの切り出しと切り出しトリミングされた切り出し面を立てて包埋する作業ご容易にしている。この切り出し標本作製時にゲル化能力を持つ液状ポリマー15と凝固剤16からなる試料の包埋定着支持剤15a(ポリマー2)を必ず使用する必要はなく、またスポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dは使用せずにスポンジゲル製裏打ち台紙配列定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bのみ使用して該定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bの表面に該内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料2bの漿膜側を付着固定して固定移送と切り出し・標本作製作業をしても良い。
更にまた、図6Bと図14Bと図15Cと図17と図18から図22と図25から図30とに示した様に、例えば生検試料の採取時の大きさが直径0.5から1.5mm程度の複数の試料の最大割面の一平面上に並べて、ミクロトームでの薄切作業或いは自動薄切機に於いて、そのブロック試料の面出し荒削りから本薄切に切り替えるタイミングを示す本薄切決定基準位置1fをスポンジ状ポリマーゲルマットで成形することができる。
図15は、例えば図1A、Gの鉗子採取生検試料2の切り出し時に前記スポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)(ポリマー1)1のスポンジゲル製裏打ち台紙後部端面1iと該鉗子採取生検試料2の最大割面の位置を生検を直接観察してスポンジゲル製裏打ち台紙薄切面決定基準調製後の後部端面1jとスポンジゲル製裏打ち台紙薄切面決定基準調製後の前端面1kを切り出して作製して本薄切決定基準位置1fを決めて包埋ブロックを作製することができる。
更にまた、図23に示す様にIAとIBは前記説明の種々試料の鉗子生検試料2や針生検試料2aや内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料2bに対応する形状であるが、IAとICやIIAとその断面IIBやIIIAとその断面IIIBは細胞標本(セルブロック)標本作製に便利である。この図23のIIICの左側に図示したように直径1cm程の差し込み孔1cを形成した試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dと該嵌合固定枠(ポリマー1)1dの外形形状の該定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bとで成形されていて、該ポリマーゲルは互いに接着して差し込み孔1cの開口部を塞ぐことができる。この時、例えば差し込み孔1cに細胞集塊を収納して上から包埋定着支持剤15a或いは本発明者が既に発明出願している特許文献4のグルコマンナン修飾誘導体である酸化グルコマンナンエステル化物からなる包埋定着支持剤で細胞集塊を細胞同士互いに接着保持して纏めることも出来るが、図23からも理解されるように差し込み孔1cの上側開口部も前記外形形状の該定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bで塞ぐと、該差し込み孔1c内の細胞集塊は前記包埋定着支持剤15a等の包埋挟持によるアーチファクトの無いセルブロック標本が作製できる。該定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bと該嵌合固定枠(ポリマー1)1dは予め他の接着剤で接着することもできるが、このスポンジ状ポリマーゲル同士の接着にも包埋定着支持剤15a或いは本発明者が既に発明出願している特許文献4のグルコマンナン修飾誘導体である酸化グルコマンナンエステル化物からなる包埋定着支持剤で接着することができる。
更にまた、一部前述しているが生検試料の固定・移送時に確実か且つ良好な生物学的固定を保証する為に試料と一緒に薄切可能なスポンジ状ポリマーゲルマット上に該生検試料を設置定着して移送し、その後試料の薬液処理時の前記スポンジ状ポリマーゲルマット状シート上に生体内の浸出液の固化力で貼り付けられた生検試料の入れ替わり、混入、移動を確実に防止する為に該生検試料と該スポンジ状ポリマーゲルマット状シート製の裏打ち台紙との間或いは該スポンジ状ポリマーゲルマット同士を定着・接着する天然の食物繊維からなる包埋定着支持剤15aを試料接着剤として使用できることは、図33のA、B、Cと図34A、B、C、D、Eに示している。
従来の病理組織試料用処理籠である従来の所謂病理試料用カセット等の使用時に出る、所謂環境破壊の一要素になる生分解しないプラスチックで成形されている蓋部やその他の医療廃棄物を最小限に抑え、且つ試料の挫滅や混入、紛失を無くすために為に所謂試料の固定移送用マット状シート製裏打ち用台紙を該病理組織試料用処理籠である従来の所謂病理試料用カセットの多孔底部をも兼任できる方形容器構造に形成して該病理組織試料用処理籠の一部構造体にする時、スポンジ状ポリマーゲルマットからなる底部と周囲の側壁同士の接着剤としてゲル化能力を持つ液状ポリマー15と凝固剤16からなる試料の包埋定着支持剤15a(ポリマー2)と本発明者が既に発明出願している特許文献4のグルコマンナン修飾誘導体である酸化グルコマンナンエステル化物からなる包埋定着支持剤とが使用できることである。
更にまた、図24のIA、IB、ICとIIA、IIB、IICは、前述したように生検試料2の固定移送用のスポンジゲル製裏打ち台紙1や該生検試料用定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bとしても使用できるが、図24IIIBを含む前記差し込み孔1cが複数開口している生検試料用定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bはTissue arrayer22を構築するゲルマットとして直ぐに使用でき、また図24のIA、IB、ICとIIA、IIB、IICを図23の様に定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bと複数の差し込み孔1cを形成した試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dとして使用するとTissue arrayer 22としてのではなく細胞用のCell block arrayer ゲルマットとして使用できる。
図1は本発明の実施形態である鉗子採取生検試料用のスポンジゲル製裏打ち台紙(固定移送用台紙)を示した説明図で、図1Aはスポンジゲル製裏打ち台紙(棒状台紙)で内視鏡の鉗子から生検試料を採取しているところを示している図であり、図1Bはスポンジゲル製裏打ち台紙(折りたたみ式棒状台紙)で内視鏡の鉗子から生検試料を採取しているところを示している図であり、図1Cは図1Bの台紙と生検試料の位置関係を示した図であり、図1Dは図1Aとは異なる形状のスポンジゲル製裏打ち台紙(固定移送用台紙)で生検試料を採取している図であり、図1Eは図1Dの生検位置番号を記載している説明図であり、図1Fは図1Dのスポンジゲル製裏打ち台紙(固定移送用台紙)と生検試料との位置関係を示した図であり、図1G、Hと図1I、J、K、Lもスポンジゲル製裏打ち台紙の形状は異なるが使用目的は同一の鉗子採取生検用固定移送用台紙を示す説明図である。 図2は図1とは異なる針生検試料用のスポンジゲル製裏打ち台紙(固定移送用台紙)を示した説明図であり、図2A、B、Cはその使用方法を示している図である。 図3は図1とは異なる内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料用のスポンジゲル製裏打ち台紙(固定移送用台紙)の使用方法の説明図3Aは平面図で図3Bは側面図である。 図4は従来の紙製の裏打ち台紙の説明図で、図4(A)は紙ピンセット型裏打ち台紙であり、図4Bは紙製の裏打ち用紙の実施例の図である。 図5は生検試料の独立した生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠による固定移送方法を示した説明図であり、図5Aは図1Aの生検試料の固定移送方法を示して、図5B、Cは図1B、C、D、E、F、G、Hの生検試料の固定移送方法を示して、図5Dは図1A、B、C、D、E、F、G、Hの生検試料の固定移送方法に適用する固定移送容器を示す説明図である。 図6A、Bは図1I、J、K、Lの生検試料の固定移送容器と方法を示している。図6(A)は図5(A)の別の実施例の平面図であり、図6(B)は図6(A)の縦断面図である。 図7は図2A、B、Cの針生検試料のスポンジゲル製裏打ち台紙(固定移送用台紙)と一緒の固定移送方法を示した説明図である。 図8A、B、Cは図3A、Bの内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料とスポンジゲル製裏打ち台紙(固定移送用台紙)との固定移送容器医と方法の説明図であり、図8A、Bは平面図で図8Cは縦断面図である。 図9Aは小型の鉗子採取生検試料と内視鏡的粘膜切除術(EMR)生検試料を一緒に固定移送するときの一例の側面図であり、図9Bは図9Aの蓋体を開けた容器底部の平面図であり、図9Cは図9Aの固定移送容器の裏面図であり、図9D、E、F、Gは図9Aで固定移送されてきた内視鏡的粘膜切除術(EMR)生検試料検体(患者試料と患者臨床データ)の受付・照合方法の説明図である。 図10は図9の固定移送容器の裏面で検体(患者試料と患者臨床データ)の受付・照合工程の別の実施例の説明図である。 図11は図9とは異なる実施例の固定移送容器と移送方法の説明図である。 図12は図11と異なる実施例の固定移送容器と移送方法の説明図である。 図13は図5B、Cの生検試料の固定移送後の生検試料検体(患者試料と患者臨床データ)の受付・照合方法と薬液処理前の作業の説明図である。 図14は図13の試料の薬液処理(固定・脱水・脱脂・透徹・包埋剤浸透)後の包埋ブロック作製作業を示しており、図Aは従来の包埋作業、図Bは包埋ブロックのIB−IBの縦断面図である。 図15は図1A或いは図1Hの切り出し時の全ての生検試料の最大薄切割面を決定作業説明図である。 図16は図15の別の実施方法の説明図である。 図17は図16の作業の縦断面図である。 図18は図17とは異なる実施例の説明縦断面図であり、図18Cは斜面図である。 図19は図18の別の実施例の斜面図である。図19Aは鉗子採取生検試料とスポンジゲル製裏打ち台紙(固定移送用台紙)とスポンジゲル製裏打ち台紙配列スポンジ状ポリマーゲルマットとスポンジゲル製裏打ち台紙配列差し込み孔とスポンジゲル製裏打ち台紙配列スポンジ状ポリマーゲルマット状固定枠との関係を示した生検試料とスポンジゲル製固定移送用台紙構成体の斜面図であり、図19Bは試料の薬液処理(固定・脱水・脱脂・透徹・包埋剤浸透)の為の薬液処理籠に該生検試料とスポンジゲル製固定移送用台紙構成体を収納している斜面図であり、図19Cはその完成包埋ブロックの斜面図である。 図20は図19とは異なる実施例の説明図であり、図20Aは各ユニットの展開平面図であり、図20Bは完成包埋ブロックの側面図である。 図21は図7の試料の薬液処理(固定・脱水・脱脂・透徹・包埋剤浸透)時の切り出し作業の一例の縦断面説明図である。 図22は図3、図8、図9での内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料の固定移送・受付照合確認後の切り出し作業の一例の説明図(図22A、B、C)の斜面図であり、図22Dはその完成包埋ブロックの斜面図である。 図23は、図1、2、3の本発明のスポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)のその他の実施形態・応用例の説明図である。図23(IA)のスポンジゲル製裏打ち台紙配列スポンジ状ポリマーゲルマット状固定枠の収納枠内に図23(IB)は収納嵌合して図23(IC)は図23(IA)の外側底部に一致して固定枠の収納枠内より広く形成されており、患者のフラグメント試料に有用である。図23(IIA・IIB)(IIIA・IIIB)はセルブロック作製時に有用である。 図24は図23のスポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)の別の実施例である。図20(IVB)は本発明者が既に発明出願しているTissue arrayerゲルマットの代用品として有用である。 図25は図18の他の実施例の説明断面図である。図17乃至図22で示した生検試料とゲルスポンジマット薄切面決定基準(ポリマー1):本薄切決定基準位置を示す説明図である。 図26は図25の実施例で作製した包埋ブロックの薄切平面図である。 図27は図25の実施例の手法を用いて作製した針生検試料の包埋ブロックの平面図である。 図28は図18の実施例の手法を用いて作製した針生検試料の包埋ブロックの平面図である。 図29は図18と図21の包埋ブロックの薄切時の生検試料の本薄切決定基準位置を示した図である。 図30は図29の薄切時の生検試料の本薄切決定基準位置を包埋ブロックの側面図上に示した図である。 図31は図1Hのスポンジゲル製裏打ち台紙(固定移送用台紙)の下面とスポンジゲル製裏打ち台紙配列スポンジ状ポリマーゲルマット上面とで鉗子採取生検試料を挟持して、試料の包埋定着支持剤(ポリマー2)で固定して生検試料の剥離・移動・紛失を防止している説明図である。 図14とは別の実施例を示す作業の一部を示した平面図である。 図33は本発明の他の実施例であるスポンジ状ポリマーゲル製方形底部の拡大縦断面図の一例を示した図である。 図34は図33のスポンジ状ポリマーゲル製方形底部と嵌合した蓋体と包埋枠状基体とが脱着自在に嵌合して構築された所謂、固定・脱水・脱脂・透徹・包埋剤浸透工程で使用する薬液処理籠である病理・生物試料用カセットの縦断面図である。
上記の説明からも理解されるように、臨床側で採取された生検試料の固定不足や挫滅・形状変形・移動・紛失がなく、臨床側又は生物試料採取側での採取時のアーチファクト以外を最小限に抑えて、検体(患者・試料データと該試料)の確実な固定移送と試料データの受付・照合確認を容易で且つ確実性を高める為に、従来の紙製ではなくて該生検・細胞試料と一緒にブロック試料に包埋されて薄切用ミクロトームで薄切でき、多くの染色液に染まらないポリマーであるスポンジ状ポリマーゲルから成る固定移送用台紙と、該固定移送用台紙上の所定の位置に設置定着された該生検・細胞試料を更に移動・紛失・混入や挫滅の防止と該生検・細胞試料の形状保持の為に該固定移送用台紙同士或いは該生検・細胞試料の下部や周囲に滴下・塗布して、該生検・細胞試料を前記スポンジ状ポリマーゲルのマット状シート上或いは該ポリマーで構築したマット状構造体内に確実に固定定着させる役割のゲル化能力を持つ液状ポリマーからなる試料包埋定着支持剤との2種類の性状・機能を持つポリマー構成体からなる試料の固定移送用台紙と試料包埋定着支持剤とを用いた試料の固定移送と検体(患者・試料データと該試料)の確実な伝達と受付・照合確認できる安全且つ容易な標本作製を実現した。
この発明の重要な目的は、者の診断・検査の上で患者生検試料の採取と確実な生物学的固定と試料の移送の手間を簡略にして、試料の入れ間違い、混入、紛失を無くす事と、もしもミスが生じても、後日どの作業時点で生じたかの検証確認を可能にすることである。
更に生検試料の挫滅や損傷を最小限に抑えることであり、多くの患者の生検試料の移送容器を1個の容器に収納して固定移送することを可能にして移送容器のコストと医療廃棄物の削減を可能にした。
図1、図2、図3は本発明の基本的な特徴であるスポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙であるスポンジゲル製裏打ち用台紙1(ポリマー1)とスポンジゲル製裏打ち台紙配列定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bとスポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dの基本形状を説明している。
図1は本発明の内視鏡の鉗子で採取した生検試料2を裏打ち用台紙上に付着・固定する方法を示していて、該裏打ち用台紙1はスポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙である。この時、図1のAとBとDとGとJ、K、Lの裏打ち用台紙1の形状は異なっているが、その機能性と使用方法は同じで、鉗子採取生検試料2の良好な固定を保証して、該生検試料2の挫滅・形状変形・移動・紛失を防止して、該生検試料2と一緒に固定移送容器に収納されて固定移送され、検体(患者試料とその臨床データ)の受付・照合確認から試料の切り出し・脱水・脱脂・透徹・包埋剤浸透・包埋ブロック作製・薄切切片のスライドグラスへの転写伸展・染色の全ての工程で、該生検試料2と一緒に一体的に処理できて、該生検試料2と一緒に3ミクロン程度に薄切できるが、該生検試料2とは異なり多くの染色液には染まらないスポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙である裏打ち用台紙1である。
図2は本発明の針穿刺採取生検試料である針生検試料2aの採取とスポンジゲル製裏打ち台紙配列定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bの形状の裏打ち用台紙とスポンジゲル製裏打ち台紙配列定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bを嵌合収納して固定移送から標本作製工程で使用されるスポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dの使用説明図であり、このスポンジ状ポリマーゲルの機能性と使用方法は図1と同じである。
図3は本発明の内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料2bを、該試料2bの裏打ち用台紙であるスポンジゲル製裏打ち台紙配列定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bに漿膜側を付着・固定した平面図Aと側面図Bである。このスポンジ状ポリマーゲルの機能性と使用方法は図1、図2と同じである。
前記図1の内視鏡の鉗子で採取した生検試料2の裏打ち台紙と図2の針生検試料2aの裏打ち台紙と図3の内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料2bの裏打ち台紙とその固定移送方法と関連する検体(患者試料とその臨床データ)の受付・照合確認と関連する標本作製方法の実施例について説明図に従って以下に説明する。
図1Aは本発明の1実施例の斜面図であって、スポンジゲル製裏打ち用台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)(ポリマー1)1で内視鏡の生検採取用鉗子3から鉗子採取生検試料2を採取している。図1B、D、Gはスポンジゲル製裏打ち用台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)(ポリマー1)1の形状は異なるが同じ使用方法で、1aはスポンジゲル製裏打ち用台紙の生検試料の採取位置番号で、1hはスポンジゲル製裏打ち用台紙の折りたたみ片で、1fはゲルスポンジマット薄切面決定基準:本薄切決定基準位置で、4は生検採取針或いは楊枝で、8は作業者の手である。
図1Iは生検採取針或いは楊枝4で鉗子採取生検試料2を採取して図2J、Kで図1A、B、D、Gとは形状の異なるスポンジゲル製裏打ち台紙1に移し替えているか、図Lに示すようにスポンジゲル製裏打ち台紙配列定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bに形成された差し込み孔1c 内に収納付着設置しているがその使用目的と方法は殆ど変わらなく、生検試料2の良好な固定を保証して挫滅・形状変形・移動・紛失を防止できる。
更に、本発明は本発明者が同時出願した発明と既に出願している特許文献5と併用すると特にその威力を発揮する発明である。例えば図5A又図11A、Bは図1Aと図1B、Cと図1D、E、Fと図1G、Hと図1I、J、K、Lのスポンジゲル製裏打ち用台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)(ポリマー1)1に付着固定されている鉗子採取生検試料2をスポンジゲル製裏打ち台紙配列定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1b(スポンジ状のクッション材)で挟持して確実に固定移送する方法であり、図5Aの独立した生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠14は独立した保護板付き生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠底部14aと独立した保護板付き生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠蓋体14bとから構成されており、該保護板付き生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠底部14aの保護板表面には患者名(試料名)記録欄が形成されていて、該患者名(試料名)記載欄を透明な合成樹脂製の独立した保護板付き生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠蓋体14bの保護板が挟持保護できる。これは図5B、Cでも同じであるが、説明図8の収納試料は内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料2bで異なるが、図8A、B、Cから生検試料2が独立した生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠14の独立した保護板付き生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠底部14aの保護板上のデータ記録蘭に患者名(試料名)が記載されて、該データ記録蘭の患者名(試料名)を透明な合成樹脂製の独立した保護板付き生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠蓋体14bの保護板が挟持保護していることが理解される。生検試料が前記スポンジゲル製裏打ち用台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)(ポリマー1)1に付着固定されて患者名(試料名)が記載された該独立した生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠14内に収納されて、図8のCの専用の固定移送容器内に入れて固定移送される(図8C、図9A、B、C)と確実な検体(患者・試料データと該試料)の固定移送と伝達・連結ができ受付・照合確認が完了する。
何故ならば、生検試料2は生検試料の採取位置番号1aの付された前記スポンジゲル製裏打ち用台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)(ポリマー1)1と共に患者名(試料名)が記された独立した生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠14に収納されて、図8と図9の固定移送容器7内に収納されて固定液6で固定移送される。該固定移送容器7の底部には図8Cと図9A、Cに示すように前記生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠14が脱着自在に嵌合・連結して従来の病理・生物試料用カセットと同じ機能形態になる包埋枠状基体9が嵌合・設置されている。
該包埋枠状基体9は固定移送容器7と一緒に臨床・生物試料採取側に送られ、また前記スポンジゲル製裏打ち用台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)(ポリマー1)1に前記生検試料2を付着固定して一体化されたスポンジゲル製裏打ち用台紙1と生検試料2が前記患者名(試料名)が記された独立した生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠14に収納されて該固定移送容器7に収納されて固定移送返送されてくる。この時の固定移送容器7には臨床側で患者属性を記載されたラベルが貼られており、該固定移送容器7内には患者名(試料名)が記載された独立した生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠14が収納されている。更に、該固定移送容器7の底部には該患者名(試料名)が記載された独立した生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠14と脱着自在に嵌合・連結一体化して従来の病理・生物試料用カセットと同じ機能形態になる包埋枠状基体9が嵌合・設置されている。更に、該包埋枠状基体9にはICチップ(RFID)20の設置部が設けられており、将来の患者データのデジタル電子化に向けた準備も成されている。
患者検体(患者・試料データと該試料)の事務的な受付と切り出し時の照合確認時に該固定移送容器7内の試料が収納設置されている独立した生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠14を該固定移送容器7から取り出し、該独立した生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠14の保護板付き生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠底部14aの保護板上のデータ記録蘭の患者名(試料名)と収納されている生検試料2を確認の上、該データ記録蘭の患者名(試料名)の上に標本作製側の該患者病理データと連結している試料番号19bとその二次元データコード或いはバーコード19aが印字されているデータラベル19を貼り付けてから再度透明な合成樹脂製の独立した保護板付き生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠蓋体14bを閉じて、スポンジゲル製裏打ち用台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)(ポリマー1)1で裏打ちされている該生検試料2と該生検試料2の患者名(試料名)の上に貼り付けられたデータラベル19を透明な生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠蓋体14bの保護板で挟持・保護して、脱水・脱脂・透徹・浸透液浸透の薬液処理工程に入る。この時点で該包埋枠状基体9を該独立した生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠14とを嵌合・連結させるか、又は包埋ブロック作製時の包埋作業時に嵌合・連結させるかはその作業従事者の判断に任せて良い(図13A、Bと図14A、B)。勿論、図6Bや図11Aや図19Aにも示すように前記スポンジゲル製裏打ち台紙配列定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bやスポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dには患者名(試料名)の記載ができるように成っている。
また、前記スポンジ状ポリマーゲルマットからなるスポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)1を代表とするスポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)で生検試料2を固定移送するに於いて、該生検試料2の挫滅・形状変形・移動・紛失を確実に防止する図5A以外の方法は、
図5B、Cの前記スポンジゲル製裏打ち台紙1と前記生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠底部14aのスポンジゲル製裏打ち台紙挿入小部屋14fの多孔底部とで挟持固定する方法と、
図5Dの固定液の振動の少ない狭い固定槽で固定移送するか、
図6A、Bのスポンジゲル製裏打ち台紙配列定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bのスポンジゲル製裏打ち台紙用配列差し込み孔1c内壁に生検試料2を付着固定するか、
或いは図13A、Bの様に前記スポンジゲル製裏打ち台紙1と前記生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠底部14aのスポンジゲル製裏打ち台紙挿入小部屋14fの側壁とで挟持固定する方法と
図20A、Bは図1の様式で生検試料2をスポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)1の図11のV字谷溝に生検試料2を付着固定して採取した場合、該V字谷に跨る形状に鉗子採取生検試料2が接着固定するとV字の最深底部を通る該生検試料2の割面は最大割面になるのでそのV字最深底部を一列に並べて生検試料2が付着固定されているスポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)1ごと一緒に纏めてHold Jell(包埋定着支持剤)15aで包埋定着支持したものである。この生検試料2のV字谷収納包埋方法は図25のV字状構造の2傾斜面の中の生検試料2をHold Jell(包埋定着支持剤)15aで定着支持した構造と同じであり、この方式で図26、図27で示された包埋ブロックは作製されている。
図32の様にスポンジゲル製裏打ち台紙挿入小部屋14fに代わるスポンジゲル製裏打ち台紙用配列差し込み孔1cをスポンジゲル製裏打ち台紙配列定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bに形成して、該差し込み孔1cに生検試料2を付着固定したスポンジゲル製裏打ち台紙を差し込み嵌合して該スポンジゲル製裏打ち台紙1と生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠14の多孔面との間で該生検試料2を挟持固定する方法か、
図31の様に該生検試料2ごと該固定移送用裏打ち用台紙1と同素材のブロック試料に包埋されて薄切用ミクロトームで薄切できるスポンジ状ポリマーから成る試料定着移送用マット1b上にHold Jell(包埋定着支持剤)15と凝固剤16とで凝固ゲル化した試料の包埋定着支持剤(ポリマー2)15aで固定移送用裏打ち用台紙1と試料定着移送用マット1bの間に該生検試料2を挟持して固定する。この時、凝固ゲル化したゲル化した試料の包埋定着支持剤(ポリマー2)15aは該生検試料2に直接に触れないようにして固定することが望ましい。
図16A、B、Cと図17A、Bと図18A、B、Cと図21に示すように、生検試料2が付着固定しているスポンジゲル製裏打ち台紙1b面とその周囲を囲む前記スポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dの中に該生検試料2を収納固定する方法とがある。
この時、図31と同様に包埋定着支持剤15a(ポリマー2)で定着固定することが考えられるが、該生検試料2を直接に該包埋定着支持剤15a(ポリマー2)で定着固定する方法(図18、図28)と該生検試料2が付着固定されていないスポンジゲル製裏打ち台紙1bの裏面にゲル化能力を持つ液状ポリマー15と凝固剤16からなる試料の包埋定着支持剤15a(ポリマー2)を流し込みスポンジ状ポリマーゲル同士を接着固定する方法(図17と図29、図30)があるが私はこのポリマーゲル同士を接着固定を推奨する。勿論前記包埋定着支持剤として本発明者が既に発明出願している特許文献4のグルコマンナン修飾誘導体である酸化グルコマンナンエステル化物からなる包埋定着支持剤も使用できることは無論のことである。1fは本薄切面決定基準位置である。
また、図15のA、Bで示すスポンジゲル製裏打ち用台紙1はスポンジゲル製裏打ち台紙後部端面1i、スポンジゲル製裏打ち用台紙薄切面決定基準調製後部端面1j、スポンジゲル製裏打ち台紙薄切面決定基準調製後部前面1k、とで生検試料の大きさ:直径によっての包埋時の生検試料2の薄切時の生検試料の最大割面である本薄切決定基準位置:ゲルスポンジマット薄切面決定基準1fを決定するスポンジゲル製裏打ち台紙である。
図14は前記図13のA、Bで固定移送されてきた生検試料2が付着・固定しているスポンジゲル製裏打ち台紙1をそのまま生検試料2側を前記生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠底部14aの窓口から包埋皿底部に挿入設置(図14A)して包埋ブロック(図14B縦断面図)を作製したところである。
図2の針生検試料2aは図7、図21、図27、図29、図30に図示されている。先ず、図2A、B、Cの針生検試料2aの採取固定移送には、針穿刺生検採取器18aから直接に針生検2aを針生検用のスポンジゲル製裏打ち台紙1bに押しだし付着して固定する。該針生検用のスポンジゲル製裏打ち台紙1bには採取された針生検試料2aの表皮側と深部側とを目視できる方向決定基準1gが成形されている。該針生検試料2aの付着固定されたスポンジゲル製裏打ち台紙1bを図5Aの様に固定移送しても良いが、図2Bではスポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dにスポンジゲル製裏打ち台紙用配列差し込み孔1cを設けて、該差し込み孔1cに該針生検試料2aの付着固定されたスポンジゲル製裏打ち台紙1bを挿入嵌合して固定移送(図7)している。この時、スポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dにも方向決定基準1gが成形されているので、図7のデータ記録部と保護板付き独立した生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠14と一緒に固定移送容器に収納して、標本作製現場側に移送後、包埋ブロック作製と薄切・標本作製工程に進むことができる。
この際図21に示す様に該針生検試料2aの付着固定されたスポンジゲル製裏打ち台紙1bの該針生検試料2aが付着固定されていない台紙後部側にゲル化能力を持つ液状ポリマー15と凝固剤16からなる試料の包埋定着支持剤15a(ポリマー2)を流し込みスポンジ状ポリマーゲル同士を接着固定すると、図21からも理解されるように該針生検2aは該スポンジゲル製裏打ち台紙1bに付着固定している該スポンジゲル製裏打ち台紙1b面とその周囲を囲む前記スポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dの中に収納されており、該針生検試料2aを納めている該スポンジゲル製裏打ち台紙1bに付着固定している該スポンジゲル製裏打ち台紙1b面とその周囲を囲む前記スポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dを試料の包埋定着支持剤15a(ポリマー2)で接着固定した該針生検試料2aを図7に示すように生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠14に収納すれば、該針生検2aは完全にその場所に固定されて挫滅・移動・紛失することなく、固定移送から検体の受付・照合確認と切り出し作業後の脱水・脱脂・透徹・包埋剤浸透・包埋作業・薄切・標本作製の一貫した作業工程に乗せることができる。(図27、図29、図30)即ち、固定移送方法と検体(患者・試料データと該試料)の固定移送と伝達・連結ができ受付・照合確認と標本作製工程は鉗子生検試料2の方法と同じである。
図3の内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料2bの固定移送方法と検体(患者・試料データと該試料)の固定移送と伝達・連結ができ受付・照合確認と標本作製工程の取り扱いは鉗子生検試料2の方法と殆ど同じで、図8A、B、Cと図9A、B、C、D、E、F、Gと図10A、Bと図12と図22A、B、C、Dとに図示している。先ず、内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料2bの図3A、Bと図8A、B、Cと図9A、B、C、D、E、F、Gと図12からも理解される様に内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料2bの固定移送から図22A、B、C、Dに示すように受付・照合確認・切り出し・薬液処理・包埋ブロック作製と標本作製工程に於いて、スポンジ状ポリマーゲルマットからなるスポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)1を代表とするスポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)とゲル化能力を持つ液状ポリマー15と凝固剤16からなる試料の包埋定着支持剤15a(ポリマー2)の2種類のポリマーゲルで構成されている生検・細胞試料用包埋定着支持方法は、試料の良好な固定と挫滅・変形・移動・紛失のない安全な試料の固定移送と標本作製を保証している。
更に図22A、B、C、Dからも理解されるように辺縁が歪で不整形な内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料2bの切り出しと切り出しトリミングされた切り出し面を立てて包埋する作業ご容易にしている。この図22Bのこの切り出し時にスポンジゲル製裏打ち台紙配列定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bの存在によって辺縁が歪で不整形な内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料2bの切り出しトリミング試料片が複数に散けることを防ぐ働きをしている。この時ゲル化能力を持つ液状ポリマー15と凝固剤16からなる試料の包埋定着支持剤15a(ポリマー2)を使用するとより内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料2bの形状維持効果は高まるが必ずしも必要ではない。またスポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dは使用せずにスポンジゲル製裏打ち台紙配列定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bのみ使用して該定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bの表面に該内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料2bの漿膜側を付着固定して固定移送と切り出し・標本作製作業をしても良い。
また、図10のAとBに示す様に事前にバーコード(二次元データコード)の2重ラベルを作って、包埋枠状基体と固定移送容器と病理検査依頼書に臨床側で貼り付けて検査依頼をする方法も考えられる。
図23に示す様にIAとIBは前記説明の種々試料の鉗子生検試料2や針生検試料2aや内視鏡的粘膜切除術(EMR)試料2bに対応する形状であるが、IAとICやIIAとその断面IIBやIIIAとその断面IIIBは細胞標本(セルブロック)標本作製に便利である。この図23のIIICの左側に図示したように直径1cm程の差し込み孔1cを形成した試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dと該嵌合固定枠(ポリマー1)1dの外形形状の該定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bとで成形されていて、該ポリマーゲルは互いに接着して差し込み孔1cの開口部を塞ぐことができる。この時、例えば差し込み孔1cに細胞集塊を収納して上から包埋定着支持剤15a或いは本発明者が既に発明出願している特許文献4のグルコマンナン修飾誘導体である酸化グルコマンナンエステル化物からなる包埋定着支持剤で細胞集塊を細胞同士互いに接着保持して纏めることも出来るが、図23からも理解されるように差し込み孔1cの上側開口部も前記外形形状の該定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bで塞ぐと、該差し込み孔1c内の細胞集塊は前記包埋定着支持剤15a等の包埋挟持によるアーチファクトの無いセルブロック標本が作製できる。該定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bと該嵌合固定枠(ポリマー1)1dは予め他の接着剤で接着することもできるが、このスポンジ状ポリマーゲル同士の接着にも包埋定着支持剤15a或いは本発明者が既に発明出願している特許文献4のグルコマンナン修飾誘導体である酸化グルコマンナンエステル化物からなる包埋定着支持剤で接着することができる。
また、包埋定着支持剤15aは一部前述しているが生検試料の固定・移送時に確実か且つ良好な生物学的固定を保証する為に試料と一緒に薄切可能なスポンジ状ポリマーゲルマット上に該生検試料を設置定着して移送し、その後試料の薬液処理時の前記スポンジ状ポリマーゲルマット状シート上に生体内の浸出液の固化力で貼り付けられた生検試料の入れ替わり、混入、移動を確実に防止する為に該生検試料と該スポンジ状ポリマーゲルマット状シート製の裏打ち台紙との間或いは該スポンジ状ポリマーゲルマット同士を定着・接着する天然の食物繊維からなる包埋定着支持剤15aを試料接着剤として使用できることは、図16、図17、図18、図21、図22、図23や図33のA、B、Cと図34A、B、C、D、Eにも示している。
従来の病理組織試料用処理籠である従来の所謂病理試料用カセット等の使用時に出る、所謂環境破壊の一要素になる生分解しないプラスチックで成形されている蓋部やその他の医療廃棄物を最小限に抑え、且つ試料の挫滅や混入、紛失を無くすために為に所謂試料の固定移送用マット状シート製裏打ち用台紙を該病理組織試料用処理籠である従来の所謂病理試料用カセットの多孔底部をも兼任できる方形容器構造に形成して該病理組織試料用処理籠の一部構造体にする時の、スポンジ状ポリマーゲルマットからなる底部と周囲の側壁同士の接着剤としてゲル化能力を持つ液状ポリマー15と凝固剤16からなる試料の包埋定着支持剤15a(ポリマー2)と本発明者が既に発明出願している特許文献4のグルコマンナン修飾誘導体である酸化グルコマンナンエステル化物からなる包埋定着支持剤とが使用できる。
図24のIA、IB、ICとIIA、IIB、IICは、前述したように生検試料2の固定移送用のスポンジゲル製裏打ち台紙1や該生検試料用定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bとしても使用できるが、図24IIIBを含む前記差し込み孔1cが複数開口している生検試料用定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bはTissue arrayer22を構築するゲルマットとして直ぐに使用でき、また図24のIA、IB、ICとIIA、IIB、IICを図23の様に定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bと複数の差し込み孔1cを形成した試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dとして使用するとTissue arrayer 22としてのではなく細胞用のCell block arrayer ゲルマットとして使用できる。
故に、図33Aのスポンジ状ポリマーゲル製方形底部1lはスポンジ状ポリマーゲルマットからなる底部と周囲の側壁同士の接着剤としてゲル化能力を持つ液状ポリマー15と凝固剤16からなる試料の包埋定着支持剤15a(ポリマー2)或いは本発明者が既に発明出願している特許文献4のグルコマンナン修飾誘導体である酸化グルコマンナンエステル化物からなる包埋定着支持剤を使用して、前記図23のスポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dとスポンジゲル製裏打ち台紙配列定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1b或いは図24のIA、IB、ICとIIA、IIB、IICの発明からスポンジ状ポリマーゲル製方形底部1lが出来上がっている。この時勿論、図33B、Cに示した様にスポンジ状ポリマーゲル製方形底部1lを一体的に成形しても良い。
前記スポンジ状ポリマーゲルマットからなるスポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)1を代表とするスポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)は
説明図1、図5、図11、図13、図15、図16、図17、図18、図19、図20、図25、図29、図31、図32に示したスポンジゲル製裏打ち用台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)(ポリマー1)1と説明図1、図2、図3、図5、図6、図7、図8、図9、図11、図18、図19、図21、図22、図23、図24、図29、図31、図32に示したスポンジゲル製裏打ち台紙配列定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bと説明図2、図6、図7、図11、図16、図17、図19、図20、図21、図22、図23、図29に示したスポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dとを基本機能形態のスポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)としていて、
該スポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)には説明図1、図5、図11、図13、図15のスポンジゲル製裏打ち用台紙の生検試料の採取位置番号1aと説明図1、図2、図16、図19、図23、図24、図32のスポンジゲル製裏打ち台紙配列差し込み孔1cと説明図6、図11のスポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠の嵌合内壁1eと説明図6、図15、図17、図18、図19、図20、図21、図25、図26、図27、図28、図29、図30のスポンジゲルマット薄切面決定基準:本薄切決定基準位置1fと説明図2、図6、図7、図11、図16、図18、図19、図20、図22、図23、図24、図31、図32のスポンジゲル製裏打ち用台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)の方向決定基準1gと説明図1のスポンジゲル製裏打ち用台紙の折りたたみ片1hと説明図1、図11のV字溝1qと説明図6、図11、図16、図19、図22、図30のスポンジ状ポリマーゲルマット状固定枠上の患者名(試料名)11の記載機能を付加することができるスポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)である。
前記スポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)の基本的機能性は、1)スポンジ状で多孔性・通液性であること。2)多くの有機溶媒に難溶解性であること。3)生物試料と一緒に薄切できること。4)多くの染色液に染まらないことである。
この基本的条件に叶う人工合成樹脂は生分解樹脂であるポリビニルアルコールにアルデヒドを反応させてアセタール化したポリビニルホルマール製、またはゼラチンを付加したポリビニルアルコール製、またはウレタン樹脂製等の化学合成系生分解性プラスチックであった。これら特にポリビニルホルマール樹脂で該スポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)を成形して、スポンジゲル製裏打ち用台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)(ポリマー1)1を用いて前記生検試料2の裏打ち用台紙として使用すると、該スポンジゲル製裏打ち用台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)(ポリマー1)1は生物試料である該生検試料2と一緒に薬液処理され包埋剤で包埋されて3ミクロン前後の厚さに生物試料と一緒に薄切出来、これら化学合成系生分解性プラスチックは多くの色素性試薬(例えば、HE染色やPAS染色やアルシアンブルー染色等)に、若干共染するが殆ど染まらずに組織との選別がはっきり区別できる。即ちスポンジ状ポリマーゲルマットからなるスポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)1を代表とするスポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)はポリビニルアルコールにアルデヒドを反応させてアセタール化したポリビニルホルマール製、またはゼラチンを付加したポリビニルアルコール製、またはウレタン樹脂製等の化学合成系生分解性プラスチックで成形できる。
また、ポリビニルアルコールは水溶性で試料と一緒に包埋して3〜5ミクロンで薄切して染色すると標本上に汚く拡散してPAS染色に染まってしまうが、予め薄いゼラチン溶液(1%以下)中にポリビニルアルコール製のスポンジ状ポリマーゲルマット状シートを浸漬して乾燥しておくとホルマリン水溶液でゼラチンが不溶性となり、薄切・染色時に汚く拡散しないので良いスポンジ状ポリマーゲルマット状シート製の裏打ち台紙1となる。しかし余り高濃度のゼラチン水溶液中に浸漬すると薄切が出来なくなり、多くの染色液で共染する。
更にまた、前記スポンジ状ポリマーゲルマットからなるスポンジゲル製裏打ち台紙 1とスポンジゲル製裏打ち台紙配列スポンジ状ポリマーゲルマット1bは、寒天、カードラン、ジェランガム等のゲルを形成する天然食物繊維が素材のゲルでスポンジゲル(スポンジ状ポリマーゲルマット或いはシート)で成形できる。該スポンジ状ポリマーゲルマットからなるスポンジゲル製裏打ち台紙 1とスポンジゲル製裏打ち台紙配列スポンジ状ポリマーゲルマット1bは3 ミクロン前後の厚さに生物試料2と一緒に薄切出来、該天然食物繊維が素材であるスポンジゲル(スポンジ状ポリマーゲルマット或いはシート)は多くの色素性試薬(例えば、HE染色やPAS染色やアルシアンブルー染色等)に、若干共染するが組織との選別がはっきりと区別できる。
このとき、寒天によるゲルスポンジは、寒天を蒸留水で加熱沸騰溶解させた寒天水溶液を低温凝固ゲル化させ、更に冷温凍結させると離漿して水が寒天ゲルから分離して多孔性のスポンジ状のゲル化物ができる。該ゲルを更に適度に水分を残して保存するとスポンジ状ポリマーゲルマット或いはシートであるスポンジゲル製裏打ち台紙 1、スポンジゲル製裏打ち台紙配列スポンジ状ポリマーゲルマット状シート 1b、が製造される。また寒天ゲルは本来多孔性のゲルであり、冷温凍結工程を省いても離漿するので防腐剤添加後水分を適度に残してスポンジゲルを製造しても良い。但し寒天ゲルの乾燥は不織紙等で挟み抑えて余分の水分を均等に吸い取り、ゲルの弾力を残し直角に曲げても折れない程度で止めて保存する。該寒天水溶液の濃度は1〜5%(W/W%)水溶液(100 ml に対して1〜5 g )が最適と思われる。また、防腐剤にはホルマリンの他、チモール、オイゲノール、シナモン、カテキン等の香辛料を使用すると良い。またスポンジゲルをターメリック、サフラン、パプリカ等の香辛料で着色するのも便利である。
カードランは熱ゲル化性多糖類で、カードランのゲル形成性は、カードランの水分散液を加熱すると約50度で膨潤して粘度が上昇し、さらに加熱するとゲルを形成し、カードランゲルには熱可逆性のローセットゲルと熱不可逆性のハイセットゲルの2つのタイプがある。ローセットゲルはカードランの水分散液を約55〜65度に加熱して常温以下に冷却すると熱可逆性ゲルが形成され、再び約60度に加熱すると元の分散状態に戻り、そのまま加熱を続けて約80度以上になると熱不可逆性のハイセットゲルになる。ハイセットゲルはカードランの水分散液を約80度以上に加熱したときに形成される熱不可逆性のゲルで、温度変化に対して安定する。特に130℃付近まで加熱するにつれてゲル強度は上昇し続け、そのゲル強度はカードラン濃度にほぼ比例して上昇する。
このハイセットゲルを前記寒天ゲル同様に不織紙等で挟み水分を吸引して均等に乾燥させてスポンジ状ポリマーゲルマット或いはシートであるスポンジゲル製裏打ち台紙1とスポンジゲル製裏打ち台紙配列スポンジ状ポリマーゲルマット1bを製造する。カードランの水分散液濃度は1〜5%(W/W%)水溶液(100 ml に対して1〜5 g )が最適で、また、防腐剤にはホルマリンの他、チモール、オイゲノール、シナモン、カテキン等の香辛料を使用すると良い。またスポンジゲルをターメリック、サフラン、パプリカ等の香辛料で着色するのも便利である。
ジェランガムはゲル化性の多糖類である。弾力性のあるゲルをつくるグルコース、グルクロン酸、ラムノースが2:1:1の割合で構成される四つの糖を反復単位とする多糖類であり、分子量は約100〜200万の非常に透明性に優れたゲルを作る。ゲル化には1価または2価のカチオンが必要で、その添加量によってゲルの性質は異なる。カチオンの中ではカルシウムの効果が最も強く現れる。そしてカルシウムイオンを約0.02%添加するとゲルの融点が100度よりも高くなり、耐熱性のゲルができる。耐酸性に優れていて、pHを3.5前後に下げることによってもゲル化させることができる。
ジェランガムは脱アシル型とネイティブ型ジェランガムとがあり、脱アシル型ジェランガムはカチオンによるゲル化力が強く、一価、二価カチオン(例えば塩化カリウム、塩化ナトリウムや塩化カルシウムや乳酸カルシウム等)でゲル化する。一方ネイティブ型ジェランガムはカチオンの種類や濃度での影響は余り受けない。また、脱アシル型ジェランガムはカチオンでの影響を受けやすいため、pHを下げるだけでゲル化する。pH 3.5付近でゲル化強度が最高になる。一方ネイティブ型ジェランガムはpHの影響は殆ど受けない。冷却のみでゲル化して、高温にも強く、離漿も少ないので冷凍凍結による形状変化の影響も少ない弾力のあるゲルを作製する。
このジェランガムから製造されるスポンジゲル(スポンジ状ポリマーゲルマット或いはシート)を作製すると非常に有効な裏打ち台紙が得られる。溶液濃度は0.5〜2%(W/W%) (100 ml に対して0.5〜2 g 程度)が最適と思われる。また、防腐剤にはホルマリンの他、チモール、オイゲノール、シナモン、カテキン等の香辛料を使用すると良い。またスポンジゲルをターメリック、サフラン、パプリカ等の香辛料で着色するのも便利である。
また、前記液状の試料定着剤(ポリマー2)15aは、ジェランガム、アルギン酸、ペクチンを代表とする1価または多価のカチオンによってゲルを形成する天然食物繊維の水溶液から製造する。特にジェランガムをHold Jell(包埋支持剤)15として単独でゲル化させるとホルマリンにも溶解しないゲルが形成され、前記スポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)同士の接着・固定には有用である。しかし染色液には共染する傾向が強い。
また、前記液状の試料定着剤(ポリマー2)15aは、ジェランガム、アルギン酸、ペクチンを代表とする1価または多価のカチオンによってゲルを形成する天然食物繊維と寒天、カードラン等の溶液の温度変化でゲルを形成して、その溶解濃度でゲル化温度が変化する天然食物繊維を常温ではゲルを形成しない濃度で増粘剤として使用して溶液内ポリマーの均等分布と粘度を調製した水溶液から製造する。これはジェランガム、アルギン酸、ペクチン等の染色液に対する共染性を抑える為であり、Hold Jell(包埋支持剤)15としてゲル化させてホルマリンにも溶解しないゲルを形成する為である。
また、Hold Jell(包埋支持剤)15は主に2価のカチオン0.1〜5%(例えば塩化カルシウム或いは乳酸カルシウム)の添加に因ってゲル状形状である試料定着剤(ポリマー2)15aを形成するので、2価カチオン0.1〜5%水溶液を凝固剤(ゲル化剤)16として使用できる。
また、ジェランガムを前記Hold Jell(包埋支持剤)15のゲル化の主成分として使用する場合はその濃度は0.3〜0.5%で、その他の増粘剤として天然食物繊維(0.3〜0.5%)で溶液内ポリマーの均等分布と粘度を調製した水溶液を製造する。
また、前記増粘剤として濃度の低い寒天やカードラン等の存在はゲル化温度を37℃前後ではゲル化しない様に濃度調製すると非常に有用である。
また、前記生検・細胞試料を前記スポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)であるスポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)1或いはスポンジゲル製裏打ち台紙配列スポンジ状ポリマーゲルマット1bの所定の位置に設置し付着・固定された試料を更に移動・紛失・混入や挫滅の防止と該生検・細胞試料の形状保持の為に、該スポンジ状ポリマーゲルマット同士或いは該生・細胞検試料の下部や周囲に滴下・塗布して、該生検・細胞試料を一緒にブロック試料に包埋して薄切用ミクロトームで薄切できるポリマーである該固定移送用スポンジ状ポリマーマット状シート上或いはポリマーで構築した構造体内に確実に固定定着させる役割のゲル化能力を持つ液状ポリマーからなる試料定着支持剤はグルコマンナンを酸化剤で酸化した酸化グルコマンナンのアセチルエステル化物或いは酸化グルコマンナンのアルコール系とのエステル化物をアルコール又はアルコールホルマリン溶液で凝固・ゲル化させる試料包埋定着支持剤でも実施できる。
即ち、本発明は前記スポンジゲル製裏打ち台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)1(ポリマー1)を代表としたスポンジ状ポリマーゲルマット成形構成体(ポリマー1)はスポンジゲル製裏打ち台紙配列定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)1bとスポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)1dとの基本機能形態構成体とHold Jell(包埋支持剤)15と凝固剤16から成る試料定着剤(ポリマー2)15aとの機能合体の発明であり、病理・生物用カセット特に本発明者が同時出願した発明と既に出願している特許文献5と併用する事により、患者の生検試料の固定移送容器を1個の容器に収納して固定移送することを可能にして固定移送容器のコス


1l


トと医療廃棄物の削減が可能にして、検体の受付・照合の自動化と正確性を高める患者データの確実な伝達・連結を保証して、患者生検や生物試料の診断・検査の上で試料の採取・固定移送の手間を簡略にして、尚かつ試料の入れ間違い混入紛失を無くし、もしもミスが生じても後日どの作業時点で生じたかの検証確認を可能にし、試料の挫滅は最小限にして標本作製の薄切作業の自動化を可能にする、従来の試料裏打ち紙製台紙ではない試料と一緒にブロック試料に包埋されて薄切用ミクロトームで薄切できる生分解性スポンジ状ポリマーで成形した試料の固定移送用スポンジゲル製裏打ち台紙(ポリマー2)と生分解性試料定着剤(ポリマー2)である。
1:スポンジゲル製裏打ち用台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)(ポリマー1)
1a:スポンジゲル製裏打ち用台紙の生検試料の採取位置番号
1b:スポンジゲル製裏打ち台紙配列定着移送用スポンジ状ポリマーゲルマット(ポリマー1)
1c:スポンジゲル製裏打ち台紙用配列差し込み孔
1d:スポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠(ポリマー1)
1e:スポンジゲル製裏打ち台紙配列用スポンジ状ポリマーゲル試料定着移送用マット嵌合固定枠の嵌合内壁
1f:スポンジゲルマット薄切面決定基準:本薄切決定基準位置
1g:スポンジゲル製裏打ち用台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)の方向決定基準
1h:スポンジゲル製裏打ち用台紙の折りたたみ片
1i:スポンジゲル製裏打ち用台紙後部端面
1j:スポンジゲル製裏打ち用台紙薄切面決定基準調製後の後部端面
1k:スポンジゲル製裏打ち用台紙薄切面決定基準調製後の前端面
1l:スポンジ状ポリマーゲル製方形底部
1m:スポンジ状ポリマーゲル製方形底部形成多孔
1n:スポンジ状ポリマーゲル製方形閉鎖底部
1p:カセット多孔蓋部との嵌合部
1q:スポンジゲル製裏打ち用台紙(スポンジ状ポリマーで成形した固定移送用台紙)(ポリマー1)のV字谷溝
2:生検試料
2a:針生検
2b:EMR(内視鏡的粘膜切除試料)
3:内視鏡の鉗子
4:生検採取針或いは楊枝
5:鉛筆
6:固定液
7:固定移送容器
7a:固定移送容器蓋
7b:固定移送容器底部
7c:固定移送容器底部に成形された包埋枠状基体嵌合支持部
7d:固定移送容器の蓋部の水漏れ防止リブ
7e:固定移送容器蓋用嵌合ネジスクリュウ
7f:固定移送容器底部の袴部
7g:固定移送容器の二重ラベル貼り付けガイド孔差し込み突起
8:作業者の手
9:包埋枠状基体
9a:包埋枠状基体4角
9b:包埋枠状基体の格子状構造体
10:独立した生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠の患者名・試料名
11:スポンジ状ポリマーゲルマット状固定枠上の患者名(試料名)
12:ピンセット
13:包埋剤
14:独立した生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠
14a:独立した保護板付き生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠底部
14b:独立した保護板付き生物試料収納固定移送処理用多孔容器籠蓋体
14c:多孔蓋体のスポンジ状ポリマーゲル製方形底部との嵌合係止部
14d:多孔通液性容器状底部
14e:傾斜データ記載部またはデータラベル保護板
14f:スポンジゲル製裏打ち台紙挿入小部屋
14g:試料包埋用窓口
14h:スポンジ状ポリマーゲル製方形底部に嵌合する蓋体
14i:スポンジ状ポリマーゲル製方形底部に嵌合する蓋体の開閉用舌部
14j:包埋枠状基体に対する係止部
15:Hold Jell(包埋定着支持剤)
15a:ゲル化した試料の包埋定着支持剤(ポリマー2)
16:凝固剤(ゲル化剤)
17:包埋皿
18:切り出し用メス
19:データラベル
20:ICチップ(RFID)
21:コールドプレート
22:Tissue arrayer スポンジゲルマット
22a:Tissue arrayer スポンジゲルマットの試料配列経度番号
22b:Tissue arrayer スポンジゲルマットの試料配列緯度番号
23:ミクロトーム刃
24:薄切用包埋ブロック枠状基体固定用アダプター
25:二重ラベル
25a:二重ラベルの二次元データコード
25b:二重ラベルの患者検査試料番号
25c:二重ラベルの固定移送容器貼り付けガイド孔
25d:二重ラベルの切り取り線

Claims (8)

  1. 臨床側での患者生検・細胞試料採取時の試料の挫滅と飛散を最小限にして、該生検・細胞試料の病理標本作製現場への固定・移送から標本作製工程の中で使用される、前記生検・細胞試料の紛失・移動や挫滅の防止の為の用具に於いて;
    該生検・細胞試料の採取時の試料を所定の位置に設置貼り付ける裏打ち用台紙を従来の紙製台紙ではなく前記生検・細胞試料と一緒にブロック試料に包埋されて薄切用ミクロトームで薄切できるスポンジ状ポリマーで成形したことを特徴とする試料の固定移送用台紙。
  2. 臨床側での患者生検・細胞試料採取時の試料の挫滅と飛散を最小限にして、該生検・細胞試料の病理標本作製現場への固定・移送から標本作製工程の中で使用される、前記生検・細胞試料の紛失・移動や挫滅の防止の為の用具に於いて;
    該生検・細胞試料の紛失・移動や挫滅・飛散の防止以外に他の試料の混入防止や形状保持の為に、該生検・細胞試料の採取時に生検・細胞試料を所定の位置に設置貼り付ける裏打ち用台紙を従来の紙製台紙ではなく、該生検・細胞試料と一緒にブロック試料に包埋されて薄切用ミクロトームで薄切できるポリマーであるスポンジ状ポリマーゲルから成る固定移送用台紙と、
    該固定移送用台紙上の所定の位置に設置定着された該生検・細胞試料を更に移動・紛失・混入や挫滅の防止と該生検・細胞試料の形状保持の為に該固定移送用台紙同士或いは該生検・細胞試料の下部や周囲に滴下・塗布して、該生検・細胞試料を前記スポンジ状ポリマーゲルのマット上或いは該ポリマーで構築したマット状構造体内に確実に固定定着させる役割のゲル化能力を持つ液状ポリマーからなる試料包埋定着支持剤との2種類の性状・機能を持つポリマー構成体からなることを特徴とする試料の固定移送用台紙及び試料包埋定着支持剤。
  3. 病理標本作製等の生検・細胞試料の固定・移送から標本作製工程の中で使用される、前記生検・細胞試料の紛失・移動や挫滅・飛散の防止の為の用具に於いて;
    該生検・細胞試料の採取時の試料を所定の位置に設置貼り付ける裏打ち用台紙を従来の紙製台紙ではなく、前記生検・細胞試料と一緒にブロック試料に包埋されて薄切用ミクロトームで薄切できるスポンジ状ポリマーが、ポリビニルアルコールにアルデヒドを反応させてアセタール化したポリビニルホルマール製、またはゼラチンを付加したポリビニルアルコール製、またはウレタン樹脂製等の化学合成系生分解性プラスチックであることを特徴とする請求項1又は2記載の試料の固定移送用台紙。
  4. 病理標本作製等の生検・細胞試料の固定・移送から標本作製工程の中で使用される、前記生検・細胞試料の紛失・移動や挫滅・飛散の防止の為の用具に於いて;
    該生検・細胞試料の採取時の試料を所定の位置に設置貼り付ける裏打ち用台紙を従来の紙製台紙ではなく、前記生検・細胞試料と一緒にブロック試料に包埋されて薄切用ミクロトームで薄切できるスポンジ状ポリマーゲルが、寒天、カードラン、ジェランガム等のゲルを形成する天然食物繊維が素材のゲルで成形されたことを特徴とする請求項1又は2記載の試料の固定移送用台紙。
  5. 病理標本作製等の生検・細胞試料の固定・移送から標本作製工程の中で使用される、前記生検・細胞試料の紛失・移動や挫滅・飛散の防止の為の用具に於いて;
    該生検・細胞試料の採取時の試料を所定の位置に設置貼り付ける固定移送用裏打ち台紙上の所定の位置に設置定着された該生検・細胞試料を更に移動・紛失・混入や挫滅の防止と該生検・細胞試料の形状保持の為に、該固定移送用台紙同士或いは該生検・細胞試料の下部や周囲に滴下・塗布して、該生検・細胞試料を一緒にブロック試料に包埋して薄切用ミクロトームで薄切できるポリマーである該固定移送用スポンジ状ポリマーマット上或いはポリマーで構築した構造体内に確実に固定定着させる役割のゲル化能力を持つ液状ポリマーからなる試料定着支持剤がジェランガム、アルギン酸、ペクチンを代表とする1価または多価のカチオンによってゲルを形成する天然食物繊維の水溶液であることを特徴とした請求項2記載の試料包埋定着支持剤。
  6. 病理標本作製等の生検・細胞試料の固定・移送から標本作製工程の中で使用される、前記生検・細胞試料の紛失・移動や挫滅・飛散の防止の為の用具に於いて;
    該生検・細胞試料の採取時の試料を所定の位置に設置貼り付ける固定移送用裏打ち台紙上の所定の位置に設置定着された該生検・細胞試料を更に移動・紛失・混入や挫滅の防止と該生検・細胞試料の形状保持の為に、該固定移送用台紙同士或いは該生検・細胞試料の下部や周囲に滴下・塗布して、該生検・細胞試料を一緒にブロック試料に包埋して薄切用ミクロトームで薄切できるポリマーである該固定移送用スポンジ状ポリマーマット状シート上或いはポリマーで構築した構造体内に確実に固定定着させる役割のゲル化能力を持つ液状ポリマーからなる試料定着支持剤がジェランガム、アルギン酸、ペクチンを代表とする1価または多価のカチオンによってゲルを形成する天然食物繊維と寒天、カードランの溶液の温度変化でゲルを形成して、その溶解濃度でゲル化温度が変化する天然食物繊維を常温ではゲルを形成しない濃度で増粘剤として溶液内ポリマーの均等分布と粘度を調製した水溶液であることを特徴とした請求項2記載の試料包埋定着支持剤。
  7. 病理標本作製等の生検・細胞試料の固定・移送から標本作製工程の中で使用される、前記生検・細胞試料の紛失・移動や挫滅・飛散の防止の為の用具に於いて;
    該生検・細胞試料の採取時の試料を所定の位置に設置貼り付ける固定移送用裏打ち台紙上の所定の位置に設置定着された該生検・細胞試料を更に移動・紛失・混入や挫滅の防止と該生検・細胞試料の形状保持の為に、該固定移送用台紙同士或いは該生・細胞検試料の下部や周囲に滴下・塗布して、該生検・細胞試料を一緒にブロック試料に包埋して薄切用ミクロトームで薄切できるポリマーである該固定移送用スポンジ状ポリマーマット上或いはポリマーで構築した構造体内に確実に固定定着させる役割のゲル化能力を持つ液状ポリマーからなる試料定着支持剤がグルコマンナンを酸化剤で酸化した酸化グルコマンナンのアセチルエステル化物或いは酸化グルコマンナンのアルコール系とのエステル化物をアルコール又はアルコールホルマリン溶液で凝固・ゲル化させることを特徴とした請求項2記載の試料包埋定着支持剤。
  8. 病理標本作製等の生検・細胞試料の固定・移送から標本作製工程の中で使用される、前記生検・細胞試料の紛失・移動や挫滅・飛散の防止の為の用具に於いて;
    該生検・細胞試料の採取時の試料を所定の位置に設置貼り付ける固定移送用裏打ち台紙を従来の紙製台紙ではなく、前記生検・細胞試料と一緒にブロック試料に包埋されて薄切用ミクロトームで薄切できるスポンジ状ポリマーが、ポリビニルアルコールにアルデヒドを反応させてアセタール化したポリビニルホルマール製、またはゼラチンを付加したポリビニルアルコール製、またはウレタン樹脂製等の化学合成系生分解性ポリマーや寒天、カードラン、ジェランガム等のゲルを形成する天然食物繊維が素材のポリマーで成形し、該裏打ち用台紙の形状が台形を含む方形状の上部開口部を成形した容器状構造体底部にして、該構造体底部上の試料の固定・脱水・脱脂・透徹等の薬液処理工程から包埋・薄切作業を通して一貫して使用して、該構造体底部ごと底部内の試料を薄切可能にする為に試料の固定移送用裏打ち用台紙の形状を病理組織試料用処理籠の一部構造体として成形したことを特徴とした請求項1と2記載の方形容器構造形状の試料のスポンジ状ポリマー製固定移送用裏打ち用台紙機能構造体。
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