JP2001227553A - 超薄肉形転がり軸受 - Google Patents

超薄肉形転がり軸受

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JP2001227553A
JP2001227553A JP2000037963A JP2000037963A JP2001227553A JP 2001227553 A JP2001227553 A JP 2001227553A JP 2000037963 A JP2000037963 A JP 2000037963A JP 2000037963 A JP2000037963 A JP 2000037963A JP 2001227553 A JP2001227553 A JP 2001227553A
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seal
sealing
rolling bearing
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Umemitsu Kobayashi
梅光 小林
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シール部材の脱落を確実に防止しつつ、シー
ル部材の取付け作業を簡略化する。 【解決手段】 ボール3の径dBとピッチ円径PCDとの比
φを0.03以下(φ=dB/PCD≦0.03)にした超
薄肉形転がり軸受に、外方部材1と内方部材2との間の
空間をシールするシール装置5aを設ける。シール装置
5aは、シール溝51とシール溝51に嵌合されるシー
ル部材52とからなる。シール部材52に凸部53を設
けると共に、シール溝51に凹部54を設け、凸部53
と凹部54とを半径方向で係合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業用ロボット、
工作機械、医療機器などに使用される超薄肉形の転がり
軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】図7に、医療機器の一種であるCTスキ
ャナ装置の一例を示す。図示のようにCTスキャナ装置
では、X線管装置20で発生したX線を、その強度分布
を一様ならしめるウェッジフィルター21、強度分布を
制限するスリット22を介して被写体23に照射する。
被写体23を通過したX線は検出器24で受けられ、電
気信号に変換されて図示しないコンピュータに送られ
る。X線管装置20、ウェッジフィルター21、スリッ
ト22、検出器24などの各部品は、軸受25を介して
固定架台26に回転自在に支持された略円筒状の回転架
台27に装着され、この回転架台27の回転駆動によっ
て被写体23の周囲を回転する。CTスキャナ装置で
は、互いに対向させたX線管装置20および検出器24
の被写体23まわりの回転運動により、被写体23の検
査断面内のあらゆる点で全ての角度をカバーする投影デ
ータを得て、これらのデータから予めプログラムされた
再構成プログラムにより断層画像を得る。
【0003】このCTスキャナ装置においては、固定架
台26の内周面を被写体23が入る程度の大径(概ね直
径1m程度)に形成するため、固定架台26と回転架台
27の間の軸受部25には、直径に対して断面が著しく
小さい、いわゆる超薄肉形転がり軸受が使用される。
【0004】この超薄肉形転がり軸受は、外周に軌道面
を有する内方部材、内周に軌道面を有する外方部材、内
・外方部材の軌道面間に介装した転動体、および軸受の
軸方向両端に設けられたシール装置を具備する。シール
装置は、軸受内部からの潤滑油や潤滑グリースの漏洩防
止、あるいは外部からの異物(塵等)の侵入防止を図る
もので、図6に示すように、外方部材1’内周の軸方向
端部に設けられた環状のシール溝51’とシール溝5
1’に嵌合されるシール部材52’とで構成される。
【0005】従来のCTスキャナ用超薄肉形転がり軸受で
は、予め長めに形成した帯板状シール素材をシール溝5
1’の全周に押し込み、余剰部分を切断してその両端部
を接着することにより環状のシール部材52’を形成
し、最後に外方部材1’の内周とシール部材52’の端
面とに跨るように接着剤Bを塗布してシール部材52’
の脱落を防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように接着剤を塗布する場合、接着剤の量、塗布状態等
を全周で均一に揃えることは難しく、接着作業に熟練を
要すると共に、その作業労力も多大なものとなる。特に
CTスキャナ装置用の超薄肉形軸受のように、軸受の外
径寸法が大きい場合は、上記弊害がより顕著に現れる。
【0007】そこで、本発明は、シール部材の脱落を確
実に防止しつつ、シール部材の取付け作業を簡略化する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的の達成のため、
本発明では、内周に軌道面を有する外方部材と、外周に
軌道面を有する内方部材と、外方部材および内方部材の
軌道面間に介装され、ピッチ円径との比が0.03以下
の径で形成された転動体と、シール溝、およびシール溝
に嵌合するシール部材を備え、外方部材と内方部材との
間の軸受内部空間をシールするシール装置とを具備する
超薄肉形転がり軸受において、シール部材とシール溝と
を半径方向で係合させた。これにより、シール部材の脱
落をシール溝との半径方向の係合によって確実に規制す
ることができ、しかも接着剤の塗布が不要となるので、
作業工程を簡略化することができる。
【0009】シール部材とシール溝との係合関係には種
々の態様が考えられ、例えばシール部材またはシール溝
の何れか一方に設けた凸部と、他方に設けた凹部とを半
径方向で係合させることが考えられる。
【0010】シール部材の押し込み過程において、凸部
は、凹部に達するまでは相手部材から圧迫力を受けて弾
性変形する。この場合、凸部に隣接してその弾性変形を
吸収する吸収部を設けておくことにより、凸部の弾性変
形が容易に行われるので、シール部材をシール溝に押し
込む際の押し込み抵抗が軽減され、作業性が高まる。凸
部にテーパ状の案内面を設けた場合もシール部材に作用
する押し込み抵抗が軽減されるので、同様に作業性を高
めることができる。
【0011】凸部は、シール溝内に突出するようにシー
ル溝外からねじ込んだねじ部材で形成することもでき
る。
【0012】また、本発明にかかる超薄肉形転がり軸受
は、内周に軌道面を有する外方部材と、外周に軌道面を
有する内方部材と、外方部材および内方部材の軌道面間
に介装され、ピッチ円径との比が0.03以下の径で形
成された転動体と、シール溝、およびシール溝に嵌合す
るシール部材を備え、外方部材と内方部材のうち何れか
一方の部材に取付けられ、両部材間の軸受内部空間をシ
ールするシール装置とを具備するものにおいて、シール
部材の先端側(シール部材のうち、シール溝への取付け
部分を基端側とした場合の反対側をいう)を他所よりも
弾性変形容易に形成したものである。
【0013】シール部材に半径方向のスリットを入れる
ことにより、シール部材の先端側が他所よりも弾性変形
容易となる。
【0014】この場合、上記と同様に、シール部材とシ
ール溝とを半径方向で係合させておいてもよい。
【0015】外方部材および内方部材のうちの何れか一
方は、被写体の周囲を回転するCTスキャナ装置の回転
架台に、他方はCTスキャナ装置の固定架台にそれぞれ
固定することができ、これによりCTスキャナ装置の回
転架台が固定架台に対して回転自在に支持される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1〜
図5、図8および図9に基づいて説明する。
【0017】図1は、超薄肉形転がり軸受の一例で、図
7に示すCTスキャナ装置に使用される軸受25の断面
図である。この軸受25は、内周に単列の軌道面1aを
有するリング状の外方部材1と、外方部材1の内周側に
同心配置され、外周に単列の軌道面2aを有するリング
状の内方部材2と、外方部材1および内方部材2の軌道
面1a、2a間に単列で介装された複数の転動体3と、
各転動体3を円周方向で等間隔に保持する保持器4と、
軸受の両端開口部を非接触で密封するシール装置5a、
5bとを主な構成要素とする。図面では、転動体3とし
てボールを例示しているが、ころを使用することもでき
る。
【0018】この軸受25は、ボール3の径(直径)d
Bとピッチ円径(直径)PCDとの比φを0.03以下(φ
=dB/PCD≦0.03)とした超薄肉形転がり軸受であ
り、例えばボール直径は1/2インチ(12.7m
m)、PCDは1041.4mm、両者の比φは0.01
2に設定される。本発明は、主としてPCDが500mm
〜1500mm程度の大径軸受に適用されるものであ
る。
【0019】外方部材1の一端側(図面右側)の端面に
は、取付け孔8が形成され、この取付け孔8に図示しな
いボルト等の締結手段をねじ込むことによって、外方部
材1が図7に示すCTスキャナ装置の回転架台27に固
定される。内方部材2の他端側の端面にも同様に取付け
孔9が設けられており、この取付け孔9に図示しないボ
ルト等の締結手段をねじ込むことによって内方部材2が
固定架台26に固定される。以上から、外方部材1が回
転架台27と共に回転する回転部材となり、内方部材2
が非回転の固定部材となる。CTスキャナ装置の構造に
よっては、上記とは逆に外方部材1を固定側、内方部材
2を回転架台27と共に回転する回転側とすることもで
きる。なお、外方部材1および内方部材2のうちの何れ
か一方の部材(図示例では外方部材1)の軸方向一端側
の端面1cは、他方の部材の当該端面2cよりも突出し
た位置にあり、他方の部材(図示例では内方部材2)の
軸方向他端側の端面2dは、上記一方の部材1の当該端
面1dよりも突出した位置にある。
【0020】保持器4は、図4に示すように断面円弧状
の複数の樹脂製セグメント40を円周方向でつなぎ合わ
せて環状にした分割型である。各セグメント40の両端
に形成した凹状もしくは凸状嵌合部44a、44b(図
5参照)を、結合相手となるセグメント端部の凸状もし
くは凹状嵌合部44b、44aに嵌合し、円周方向で互
いに係合させて各セグメント40が結合される。
【0021】図5は、セグメント40を展開した平面図
である。図示例のセグメント40は、環状体を円周方向
の複数箇所で分割した円弧形状をなす基部41と、基部
から軸方向の一方に延びる柱部42と、隣り合った柱部
42間に設けられた複数のポケット43a、43bとを
備えている。柱部42はボール3のピッチ円Pを超えて
軸方向の一方に延びている。図示例のポケット43a、
43bは二種類の形状を持っており、そのうちの一方は
ポケット中心よりもポケット開口側の壁面を平面視で凹
状円弧面にした第一ポケット43aで、他方は当該壁面
を平面視で軸方向のストレート面にした第二ポケット4
3bである。第一ポケット43aと第二ポケット43b
は円周方向に交互に設けられる。何れのポケット43
a、43bの壁面も半径方向の断面は、ポケット中心を
曲率中心とする凹曲面である。
【0022】ポケット43a、43bへのボール3の収
容は、ポケット43a、43bの軸方向開口部からポケ
ット奥部側にボール3を押し込むことによって行われ
る。この時、第一ポケット43aでは、入口側の柱部4
2を押し広げながらボール3を押し込む必要があるが、
第二ポケット43bではそのような手間を必要としない
ので、保持器4へのボール3の組込み工程を簡略化する
ことができる。
【0023】なお、上述したポケット43a、43bの
形状や構造は例示にすぎず、例えばポケットを単一形状
とするなど、軸受の使用条件等に応じて種々の形状、構
造のポケットが使用可能である。
【0024】図2に示すように、シール装置5a、5b
は、環状のシール溝51とシール溝51に嵌合したシー
ル部材52とで構成される(なお、図2では軸受一端側
のシール装置5aのみを示している)。本実施形態にお
いて、シール溝51は外方部材1の内周の軸方向両端に
設けられ、例えば半径方向に長辺を配した断面矩形状に
形成される。シール溝51は、外方部材1に形成する
他、内方部材2に形成してもよく、また、回転側あるい
は固定側の何れの部材に設けてもよい。
【0025】シール部材52は、長辺を半径方向に配し
た断面略矩形状の環状部材であり、シール溝51に嵌合
される厚肉部52aと、内・外方部材1間の軸受内部空
間Sに突出する薄肉部52bとを有する。薄肉部52b
の軸方向幅WBは、厚肉部52aの軸方向幅WA、および
シール溝51の軸方向幅Lよりも小さくなっており(W
B<WA or L)、これよりWB=WAの場合よりもシール
部材52の容積を減少させ、材料コストの低減を図って
いる。厚肉部52aの軸方向幅WAは、シール溝51の
軸方向幅Lと同幅に形成されるが、シール溝51への挿
入が容易に行えるよう、シール溝51との間のハメアイ
は緩めに設定しておくのが望ましい。
【0026】シール部材52の素材としては、金属材料
あるいは非金属材料を問わず、要求機能、コスト等に応
じて任意に選択され得るが、後述するシール溝51への
嵌合時の弾性変形を考えると、ゴムなどの弾性材料で形
成するのが好ましく、その中でも耐久面やコスト面で優
れるNBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)が特に
好ましい。
【0027】本発明において、シール部材52は、従来
のように接着するのではなく、図2に示すように、シー
ル溝51と半径方向で係合させることによってその脱落
が防止される。本実施形態では、シール部材52に軸方
向へ突出する凸部53を設けると共に、シール溝51に
凸部53と対応した凹部54を設け、両者を半径方向で
凹凸係合させた構造を例示している。以下、その詳細を
説明する。
【0028】シール部材52の凸部53は、シール溝5
1と密着する一端側の端面(厚肉部52aの一端側端
面)に軸線を中心として環状に一体形成される。凸部5
3は、シール溝51の奥部側(図2の上方)に案内面5
3aを、シール溝51の開口側(図2の下方)に係合面
53bをそれぞれ具備している。案内面53aは、厚肉
部52aをシール溝51に押し込む際の押し込み抵抗を
軽減するもので、例えばシール溝51の奥部側ほど突出
幅を小さくしたテーパ状に形成される。一方、係合面5
3bはシール溝51に対する抜け止めとして機能するも
ので、例えば軸線と平行な円筒面状に形成される。
【0029】シール溝51の凹部54は、溝壁面の一端
側に軸線を中心として環状に形成される。このシール溝
51の断面形状は、凸部53に対して十分な抜け止め力
を確保できる任意の形状に形成されるが、本実施形態で
は一例として断面円弧型に形成した場合を例示してい
る。凸部53が確実に凹部54内に収容されるよう、凹
部54の最大の半径方向幅は凸部53の最大の半径方向
幅よりも僅かに大きくなっている。
【0030】シール部材52は、シール溝51の全周よ
りも長めに形成した帯板状シール素材(シール部材52
の断面形状に対応した形状に成形されている)の厚肉部
をシール溝51に押し込み、その余剰部分を切断した上
で両端部を互いに接合固定(接着・溶接等の手段によ
る)することによってシール溝51に取付けられる。シ
ール部材52をシール溝51に押し込む際には、シール
部材52の凸部53が弾性的に圧縮された状態でシール
溝51の溝壁を摺動し、やがて凹部54と対向したとこ
ろで弾性復元して凹部54に嵌合する。これにより、シ
ール部材52とシール溝52との半径方向での凹凸係合
が実現されるので、シール部材52に作用する内径側へ
の抜け力に対して抵抗力が生じ、シール部材52の脱落
が確実に防止される。この場合、シール部材52の取付
け作業は、シール部材52をシール溝51に押し込むだ
けで完了し、接着作業等は不要となるので、従来と比べ
て作業工程が大幅に簡略化される。凸部53の弾性復元
後も凸部53が凹部54の底と密着できるよう凸部53
や凹部54の寸法・形状を予め設計しておくことによ
り、さらに高い抜け止め効果が得られる。
【0031】シール部材52の押し込み過程では、シー
ル部材52のテーパ状の案内面53aが押し込み抵抗を
緩和するため、必要な押し込み力を低減することがで
き、作業労力の軽減が図られる。図2に示すように、シ
ール部材52の凸部53の近接位置(図示例では凸部5
3の内径側)に、例えば断面円弧状に肉取りした吸収部
55を設けておけば、凸部53の弾性変形分が吸収部5
5によって吸収されるため、凸部53が弾性変形し易く
なって、押し込み力のさらなる軽減を図ることができ
る。
【0032】以上の実施形態はシール部材52側に凸部
53を設けたものであるが、その反対にシール溝51側
に凸部53を設けることもできる。図3はその一例で、
凸部53をシール溝51外からねじ込んだねじ部材56
で形成したものである。すなわち、外方部材1の一端側
端面からシール溝51にかけてねじ孔57を貫通形成し
(同図(A)参照)、このねじ孔57にねじ部材56を
ねじ込み、その先端をシール溝51に押し込んだシール
部材52の凹部54に食い込ませて当該先端で凸部53
を形成する(同図(B)参照)。この場合もシール部材
52とシール溝51とが半径方向で凹凸係合するので上
記と同様の効果が奏される。
【0033】なお、以上の説明では、軸受一端側のシー
ル装置5aを例示したが、上記各構成は、他端側のシー
ル装置5bにも同様に適用することができる。また、シ
ール装置5a、5bとして、シール部材52の先端を相
手部材(本実施形態では内方部材2)に対して非接触と
した非接触型シールを例示しているが、相手部材に接触
させる接触型シールにも同様の構成を適用することがで
きる。さらに、転動体3を単列に配した単列軸受だけで
なく、複列の転動体3を有する複列軸受にも同様の構成
を適用することができる。
【0034】ところで、図1に示す実施形態において
は、内方部材2の外周面の軸方向両端に外径を小さくし
た段部2bが形成されている。これは、シール溝51に
シール部材52を押し込む際の作業スペースを確保する
ためのもので、シール部材52の押し込みが容易に行え
るよう、押し込み口となる部分の半径方向の幅寸法A
(外方部材1の内径寸法と段部2bの外径寸法との差)
は、シール部材52の半径方向の幅寸法Bよりも大きく
なっている(A>B)。
【0035】これに対し、図8(A)に示すように、シ
ール部材52の先端部(シール部材52のうち、シール
溝51への取付け側を基端部とした場合の反対側の端部
をいう)に半径方向の複数のスリット58を形成し、散
点模様で表わすシール部材52の先端59側を他所より
も容易に弾性変形可能としておけば、シール部材52を
シール溝51に押し込む際には、同図(B)に二点鎖線
で示すように先端部59を断面円弧状に弾性変形させな
がらシール部材52をシール溝51に押し込みことがで
きる(押し込み完了と同時にシール部材52は自然状態
に弾性復元する)ので、設計上の都合等により押し込み
口の半径方向幅寸法Aを小さくせざるを得ない場合で
も、シール部材52の取付けを容易に行うことができ
る。この場合、上記のようにシール部材52とシール溝
51とを半径方向で凹凸係合させておけば、シール部材
52の取付け作業をさらに簡略化することができる。
【0036】また、この構成であれば、図9に示すよう
にA≦Bに設計した場合でも上記弾性変形によってシー
ル部材52の取付けが可能となる。従って、図示のよう
に内方部材2の端部外周面を段部2bのないストレート
面とすることができ、段部2bの加工コスト分だけコス
トを削減することもできる。
【0037】図9では、軸受一端側のシール装置5aを
例示しているが、同様の構成は軸受軸受他端側のシール
装置5bにも適用することができる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、シール装置の組立工程
において接着作業が不要となるので、工程の簡略化や作
業労力の軽減を図ることができ、特に作業に熟練等を要
することもない。従って、従来品よりも低コスト化を図
ることができる。また、シール部材を強固に取付けるこ
とができ、長期間安定したシール効果を得ることができ
る。
【0039】シール部材の先端側を他所よりも弾性変形
容易に形成しておけば、シール装置の組立工程をさらに
簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる超薄肉形転がり軸受の断面図で
ある。
【図2】シール装置の一実施形態を示す部分断面図であ
る。
【図3】シール装置の他の実施形態を示す部分断面図で
ある。
【図4】保持器の側面図である。
【図5】保持器を構成するセグメントの展開平面図であ
る。
【図6】従来のシール装置を示す部分断面図である。
【図7】CTスキャナ装置の断面図である。
【図8】(A)図はシール部材の側面図、(B)図はシ
ール部材の軸方向の断面図である。
【図9】本発明の他の実施形態を示す部分断面図であ
る。
【符号の説明】
1 外方部材 1a 軌道面 2 内方部材 2a 軌道面 3 転動体 4 保持器 26 固定架台 27 回転架台 51 シール部材 52 シール溝 53 凸部 53a 案内面 54 凹部 55 吸収部 58 スリット 59 先端部 S 軸受内部空間
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年4月25日(2000.4.2
5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的の達成のため、
本発明は、内周に軌道面を有する外方部材と、外周に軌
道面を有する内方部材と、外方部材および内方部材の軌
道面間に介装され、ピッチ円径との比が0.03以下の
径で形成された転動体と、シール溝、およびシール溝に
嵌合するシール部材を備え、かつシール部材とシール溝
とを半径方向で係合させてなり、外方部材と内方部材と
の間の軸受内部空間をシールするシール装置とを具備す
る超薄肉形転がり軸受を提供するものである。これより
シール部材の脱落をシール溝との半径方向の係合によっ
て確実に規制することができ、しかも接着剤の塗布が不
要となるので、作業工程を簡略化することができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周に軌道面を有する外方部材と、外周
    に軌道面を有する内方部材と、外方部材および内方部材
    の軌道面間に介装され、ピッチ円径との比が0.03以
    下の径で形成された転動体と、シール溝、およびシール
    溝に嵌合するシール部材を備え、外方部材と内方部材と
    の間の軸受内部空間をシールするシール装置とを具備す
    る超薄肉形転がり軸受において、 シール部材とシール溝とを半径方向で係合させたことを
    特徴とする超薄肉形転がり軸受。
  2. 【請求項2】 シール部材またはシール溝の何れか一方
    に設けた凸部と、他方に設けた凹部とを半径方向で係合
    させた請求項1記載の超薄肉形転がり軸受。
  3. 【請求項3】 凸部に隣接してその弾性変形を吸収する
    吸収部を設けた請求項2記載の超薄肉形転がり軸受。
  4. 【請求項4】 凸部にテーパ状の案内面を設けた請求項
    2記載の超薄肉形転がり軸受。
  5. 【請求項5】 凸部をねじ部材で形成した請求項2記載
    の超薄肉形転がり軸受。
  6. 【請求項6】 内周に軌道面を有する外方部材と、外周
    に軌道面を有する内方部材と、外方部材および内方部材
    の軌道面間に介装され、ピッチ円径との比が0.03以
    下の径で形成された転動体と、シール溝、およびシール
    溝に嵌合するシール部材を備え、外方部材と内方部材の
    うち何れか一方の部材に取付けられ、両部材間の軸受内
    部空間をシールするシール装置とを具備する超薄肉形転
    がり軸受において、 上記シール部材の先端側を他所よりも弾性変形容易に形
    成したことを特徴とする超薄肉形転がり軸受。
  7. 【請求項7】 シール部材に半径方向のスリットを入れ
    た請求項6記載の超薄肉形転がり軸受。
  8. 【請求項8】 シール部材とシール溝とを半径方向で係
    合させた請求項6または7記載の超薄肉形転がり軸受。
  9. 【請求項9】 上記外方部材および内方部材のうちの何
    れか一方が、被写体の周囲を回転するCTスキャナ装置
    の回転架台に、他方がCTスキャナ装置の固定架台にそ
    れぞれ固定されている請求項1〜8記載の超薄肉形転が
    り軸受。
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