JP2001227116A - 勾配屋根のシート防水構造 - Google Patents
勾配屋根のシート防水構造Info
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- JP2001227116A JP2001227116A JP2000039854A JP2000039854A JP2001227116A JP 2001227116 A JP2001227116 A JP 2001227116A JP 2000039854 A JP2000039854 A JP 2000039854A JP 2000039854 A JP2000039854 A JP 2000039854A JP 2001227116 A JP2001227116 A JP 2001227116A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 良好な美観を得ることができ、簡単に施工で
き、耐風性、防水性及び耐久性を向上できる勾配屋根の
シート防水構造を提供する。 【解決手段】 本発明は、所定長さの防水シート10
を、勾配を有する屋根下地1に敷設するシート防水構造
を対象とする。屋根下地1上に母屋方向Xに長さ方向を
一致させるようにして防水シート10が母屋方向X及び
勾配方向Yに並列に複数配置される。長さ方向に隣合う
防水シート10の端縁間に対応して、屋根下地1に勾配
方向に沿って帯板状シート接合板5が固定される。長さ
方向に隣合う防水シート10の対向端縁が帯板状シート
接合板10に接合される。幅方向に隣合う防水シート1
0のうち、上側の防水シート10の下側縁が、下側の防
水シート10の上側縁上に重ね合わされて接合される。
各防水シート10が、屋根下地1に対し、固定部を除い
て遊離された状態に配置される。
き、耐風性、防水性及び耐久性を向上できる勾配屋根の
シート防水構造を提供する。 【解決手段】 本発明は、所定長さの防水シート10
を、勾配を有する屋根下地1に敷設するシート防水構造
を対象とする。屋根下地1上に母屋方向Xに長さ方向を
一致させるようにして防水シート10が母屋方向X及び
勾配方向Yに並列に複数配置される。長さ方向に隣合う
防水シート10の端縁間に対応して、屋根下地1に勾配
方向に沿って帯板状シート接合板5が固定される。長さ
方向に隣合う防水シート10の対向端縁が帯板状シート
接合板10に接合される。幅方向に隣合う防水シート1
0のうち、上側の防水シート10の下側縁が、下側の防
水シート10の上側縁上に重ね合わされて接合される。
各防水シート10が、屋根下地1に対し、固定部を除い
て遊離された状態に配置される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、防水シートによ
って屋根葺き施工される勾配屋根のシート防水構造に関
する。
って屋根葺き施工される勾配屋根のシート防水構造に関
する。
【0002】
【発明の背景】一般家屋の切妻屋根や寄せ棟屋根等の勾
配屋根においては、例えば、瓦葺き、スレート葺き、ト
タン葺き等によって施工されるが、このような屋根構造
は、耐風性、防水性、施工作業性等の面で、必ずしも十
分に満足できるというものではない。
配屋根においては、例えば、瓦葺き、スレート葺き、ト
タン葺き等によって施工されるが、このような屋根構造
は、耐風性、防水性、施工作業性等の面で、必ずしも十
分に満足できるというものではない。
【0003】そこで、近年になって、特開昭63−30
0158号公報等に示すように、軟質合成樹脂からなる
防水シートを用いて屋根葺き施工する工法が検討されて
いる。
0158号公報等に示すように、軟質合成樹脂からなる
防水シートを用いて屋根葺き施工する工法が検討されて
いる。
【0004】このようなシート葺きの屋根は、平面的で
良好な美観を得ることが困難ではあるものの、瓦やスレ
ート等に比べて、面積の大きい防水シートを使用するも
のであるため、一度に施工できる面積が大きくなり、施
工作業性の改善を期待できるとともに、隣合う防水シー
ト同士を確実に水密状態に接合できるため、耐風性及び
防水性の向上も多分に期待することができる。
良好な美観を得ることが困難ではあるものの、瓦やスレ
ート等に比べて、面積の大きい防水シートを使用するも
のであるため、一度に施工できる面積が大きくなり、施
工作業性の改善を期待できるとともに、隣合う防水シー
ト同士を確実に水密状態に接合できるため、耐風性及び
防水性の向上も多分に期待することができる。
【0005】ところが、勾配屋根を防水シートを用いて
屋根葺き施工する工法は、未だ開発途中の段階であり、
確立したシート葺き構造は存在していないのが現状であ
る。
屋根葺き施工する工法は、未だ開発途中の段階であり、
確立したシート葺き構造は存在していないのが現状であ
る。
【0006】この発明は、上記の実情に鑑みてなされた
もので、良好な美観を得ることができるとともに、簡単
に施工できて、耐風性、防水性及び耐久性の向上を図る
ことができる勾配屋根のシート防水構造を提供すること
を目的とする。
もので、良好な美観を得ることができるとともに、簡単
に施工できて、耐風性、防水性及び耐久性の向上を図る
ことができる勾配屋根のシート防水構造を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、所定の長さを有する屋根葺き用防水シ
ートが、勾配を有する屋根下地上に敷設されるようにし
た勾配屋根のシート防水構造であって、前記屋根下地上
にその勾配方向に対し直交する方向(母屋方向)に長さ
方向を一致させるようにして、前記防水シートが母屋方
向及び勾配方向にそれぞれ並列に複数配置され、長さ方
向に隣合う防水シートの端縁間に対応して、前記屋根下
地上に勾配方向に沿って延びる帯板状シート接合板が固
定されるとともに、前記長さ方向に隣合う防水シートの
対応する端縁が互いに対向配置された状態でこの対向端
縁が前記帯板状シート接合板にそれぞれ接合され、幅方
向に隣合う防水シートのうち、上側に位置する防水シー
トの下側縁が、下側に位置する防水シートの上側縁上に
重ね合わされて接合され、前記各防水シートが、前記屋
根下地に対し、固定部を除いて遊離された状態に配置さ
れてなるものを要旨としている。
め、この発明は、所定の長さを有する屋根葺き用防水シ
ートが、勾配を有する屋根下地上に敷設されるようにし
た勾配屋根のシート防水構造であって、前記屋根下地上
にその勾配方向に対し直交する方向(母屋方向)に長さ
方向を一致させるようにして、前記防水シートが母屋方
向及び勾配方向にそれぞれ並列に複数配置され、長さ方
向に隣合う防水シートの端縁間に対応して、前記屋根下
地上に勾配方向に沿って延びる帯板状シート接合板が固
定されるとともに、前記長さ方向に隣合う防水シートの
対応する端縁が互いに対向配置された状態でこの対向端
縁が前記帯板状シート接合板にそれぞれ接合され、幅方
向に隣合う防水シートのうち、上側に位置する防水シー
トの下側縁が、下側に位置する防水シートの上側縁上に
重ね合わされて接合され、前記各防水シートが、前記屋
根下地に対し、固定部を除いて遊離された状態に配置さ
れてなるものを要旨としている。
【0008】この発明の勾配屋根のシート防水構造にお
いては、大面積の防水シートを敷設するものであるた
め、瓦やスレート板を敷設する場合に比べて、一度に施
工できる面積を大きくすることができる。
いては、大面積の防水シートを敷設するものであるた
め、瓦やスレート板を敷設する場合に比べて、一度に施
工できる面積を大きくすることができる。
【0009】また、幅方向に隣合う防水シート間は水密
状態に接合できるとともに、長さ方向に隣合う防水シー
ト間は、帯板状シート接合板を介して水密状態に接合で
きるため、複数の防水シートが一体化された防水層を屋
根全域に形成することができる。
状態に接合できるとともに、長さ方向に隣合う防水シー
ト間は、帯板状シート接合板を介して水密状態に接合で
きるため、複数の防水シートが一体化された防水層を屋
根全域に形成することができる。
【0010】更に防水シートは、屋根下地に対し、固定
部を除いて、遊離(絶縁)されているため、例えば屋根
下地に亀裂や振動が発生しようとも、その亀裂等に防水
シートが追従して変形することはない。このように防水
シートに屋根下地から悪影響が及ぶのを回避することが
できる。
部を除いて、遊離(絶縁)されているため、例えば屋根
下地に亀裂や振動が発生しようとも、その亀裂等に防水
シートが追従して変形することはない。このように防水
シートに屋根下地から悪影響が及ぶのを回避することが
できる。
【0011】更に各防水シートは、その長さ方向の両端
縁が帯板状シート接合板を介して屋根下地に固定されて
いるため、各防水シートをバランス良く安定した状態に
張り付けることができる。
縁が帯板状シート接合板を介して屋根下地に固定されて
いるため、各防水シートをバランス良く安定した状態に
張り付けることができる。
【0012】また長さ方向に隣合う防水シートの端縁間
によって、屋根上に明確に縦筋を形成することができ、
良好な美観を得ることができる。
によって、屋根上に明確に縦筋を形成することができ、
良好な美観を得ることができる。
【0013】本発明においては、前記帯板状シート接合
板の表面に、前記屋根下地の勾配方向に沿って延びる位
置決め突起が形成される一方、前記長さ方向に隣合う防
水シートの対向し合う端縁同士が、前記位置決め突起を
介して突き合わされた状態に配置されてなる構成を採用
するのが好ましい。
板の表面に、前記屋根下地の勾配方向に沿って延びる位
置決め突起が形成される一方、前記長さ方向に隣合う防
水シートの対向し合う端縁同士が、前記位置決め突起を
介して突き合わされた状態に配置されてなる構成を採用
するのが好ましい。
【0014】すなわちこの構成を採用する場合には、防
水シートの長さ方向端縁を上記位置決め突起に係止する
だけで簡単に、防水シートを位置決めすることができ
る。
水シートの長さ方向端縁を上記位置決め突起に係止する
だけで簡単に、防水シートを位置決めすることができ
る。
【0015】また本発明においては、前記屋根下地が、
棟部を挟んで2つの勾配面を有し、これらの両勾配面に
おける上側縁部に沿って山型シート接合板が固定され、
前記両勾配面の最上位に配置される両防水シートの対向
し合う側縁が、前記山型シート接合板の両フランジにそ
れぞれ接合されるとともに、棟部に沿って延びる棟用カ
バーシートが、前記両勾配面の最上位に配置される両防
水シートの対向し合う側縁間に架け渡された状態で両防
水シートの表面にそれぞれ接合されてなる構成を採用す
るのが望ましい。
棟部を挟んで2つの勾配面を有し、これらの両勾配面に
おける上側縁部に沿って山型シート接合板が固定され、
前記両勾配面の最上位に配置される両防水シートの対向
し合う側縁が、前記山型シート接合板の両フランジにそ
れぞれ接合されるとともに、棟部に沿って延びる棟用カ
バーシートが、前記両勾配面の最上位に配置される両防
水シートの対向し合う側縁間に架け渡された状態で両防
水シートの表面にそれぞれ接合されてなる構成を採用す
るのが望ましい。
【0016】すなわちこの構成を採用する場合には、棟
部における防水シート間の水密を、より確実に行えると
ともに、棟部に沿ったカバーシートが視覚的に強調され
て、より一層良好な美観を得ることができる。
部における防水シート間の水密を、より確実に行えると
ともに、棟部に沿ったカバーシートが視覚的に強調され
て、より一層良好な美観を得ることができる。
【0017】更に本発明においては、前記防水シートの
表面に凹凸模様が形成されてなる構成を採用するのが望
ましい。すなわちこの構成を採用する場合、防水シート
に立体感が得られて、なお一層美観を向上させることが
できる。
表面に凹凸模様が形成されてなる構成を採用するのが望
ましい。すなわちこの構成を採用する場合、防水シート
に立体感が得られて、なお一層美観を向上させることが
できる。
【0018】更に本発明においては、幅方向に隣合う防
水シートのうち、下側に位置する防水シートの上側縁表
面が、シート接合用の平滑面に形成されてなる構成を採
用するのが、より一層好ましい。
水シートのうち、下側に位置する防水シートの上側縁表
面が、シート接合用の平滑面に形成されてなる構成を採
用するのが、より一層好ましい。
【0019】すなわちこの構成を採用する場合、防水シ
ートの側縁部同士を隙間なく密着できて、シート同士を
より一層確実に接合することができる。
ートの側縁部同士を隙間なく密着できて、シート同士を
より一層確実に接合することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施形態である
シート防水構造が適用された勾配屋根を示す斜視図であ
る。同図に示すように、この勾配屋根は、切妻屋根を構
成しており、屋根下地(1)が、棟部を挟んで両側に2
つの勾配面(2)(2)を有している。そして、所定の
長さを有する軟質ポリ塩化ビニル樹脂製の屋根葺き用防
水シート(10)が、その長さ方向を母屋方向(X)に
一致させるとともに、幅方向を勾配方向(Y)に一致さ
せるようにして、両勾配面(2)(2)上に母屋方向
(X)及び勾配方向(Y)にそれぞれ並列に複数施工さ
れるものである。
シート防水構造が適用された勾配屋根を示す斜視図であ
る。同図に示すように、この勾配屋根は、切妻屋根を構
成しており、屋根下地(1)が、棟部を挟んで両側に2
つの勾配面(2)(2)を有している。そして、所定の
長さを有する軟質ポリ塩化ビニル樹脂製の屋根葺き用防
水シート(10)が、その長さ方向を母屋方向(X)に
一致させるとともに、幅方向を勾配方向(Y)に一致さ
せるようにして、両勾配面(2)(2)上に母屋方向
(X)及び勾配方向(Y)にそれぞれ並列に複数施工さ
れるものである。
【0021】すなわち、図1ないし図4に示すように、
屋根下地(1)における破風部及び軒先部等の外周端縁
には、外周用シート接合板(3)が設けられる。このシ
ート接合板(3)は、固定フランジ(3a)と被覆フラ
ンジ(3b)とを有する断面略L字状に形成されてお
り、鋼板の表裏両面に、防水シート(10)と同じ材質
であるポリ塩化ビニル樹脂が積層された塩ビ鋼板により
構成されている。
屋根下地(1)における破風部及び軒先部等の外周端縁
には、外周用シート接合板(3)が設けられる。このシ
ート接合板(3)は、固定フランジ(3a)と被覆フラ
ンジ(3b)とを有する断面略L字状に形成されてお
り、鋼板の表裏両面に、防水シート(10)と同じ材質
であるポリ塩化ビニル樹脂が積層された塩ビ鋼板により
構成されている。
【0022】この外周用シート接合板(3)の固定フラ
ンジ(3a)が屋根下地(1)の上面における外周端縁
に沿って、ブチルゴム系シーリングテープやシリコーン
ゴムのコーキング材等からなる粘着性シーリング材(3
1)を介して配置されるとともに、被覆フランジ(3
b)により屋根下地(1)の外周端面を被覆させるよう
に配置し、その状態で、固定フランジ(3a)が、開脚
釘、タッピングねじ等の固着具(23)により屋根下地
(1)に固定される。
ンジ(3a)が屋根下地(1)の上面における外周端縁
に沿って、ブチルゴム系シーリングテープやシリコーン
ゴムのコーキング材等からなる粘着性シーリング材(3
1)を介して配置されるとともに、被覆フランジ(3
b)により屋根下地(1)の外周端面を被覆させるよう
に配置し、その状態で、固定フランジ(3a)が、開脚
釘、タッピングねじ等の固着具(23)により屋根下地
(1)に固定される。
【0023】図1及び図5に示すように、屋根下地
(1)の棟部には、上記外周用シート接合板(3)と同
様な塩ビ鋼板からなる山型形状のシート接合板(4)が
設けられる。この山型シート接合板(4)は、その両フ
ランジ(4a)(4a)が屋根下地(1)における両勾
配面(2)(2)の上端縁に沿って配置された状態で、
開脚釘、タッピングねじ等の固着具(24)により屋根
下地(1)に固定される。
(1)の棟部には、上記外周用シート接合板(3)と同
様な塩ビ鋼板からなる山型形状のシート接合板(4)が
設けられる。この山型シート接合板(4)は、その両フ
ランジ(4a)(4a)が屋根下地(1)における両勾
配面(2)(2)の上端縁に沿って配置された状態で、
開脚釘、タッピングねじ等の固着具(24)により屋根
下地(1)に固定される。
【0024】図1ないし図4に示すように、屋根下地
(1)の両勾配面(2)(2)には、勾配方向(Y)に
沿って連続して延びる帯板状シート接合板(5)が、母
屋方向(X)に所定の間隔おきに配置される。この帯板
状シート接合板(5)は、上記各シート接合板(3)
(4)と同様、塩ビ鋼板からなり、開脚釘、タッピング
ねじ等の固着具(25)により屋根下地(1)に固定さ
れている。
(1)の両勾配面(2)(2)には、勾配方向(Y)に
沿って連続して延びる帯板状シート接合板(5)が、母
屋方向(X)に所定の間隔おきに配置される。この帯板
状シート接合板(5)は、上記各シート接合板(3)
(4)と同様、塩ビ鋼板からなり、開脚釘、タッピング
ねじ等の固着具(25)により屋根下地(1)に固定さ
れている。
【0025】更に帯板状シート接合板(5)の上面に
は、軟質塩化ビニル樹脂からなるパッチベルト(32)
が、溶剤溶着、熱風融着により接合一体化されて、帯板
状シート接合板上面の水密が図られる。
は、軟質塩化ビニル樹脂からなるパッチベルト(32)
が、溶剤溶着、熱風融着により接合一体化されて、帯板
状シート接合板上面の水密が図られる。
【0026】また屋根下地(1)上には、母屋方向
(X)及び勾配方向(Y)に沿ってそれぞれ所定の間隔
おきに、上記と同様な塩ビ鋼板からなる複数の円盤状の
シート接合板(6)が、開脚釘、タッピングねじ等の固
着具(26)により固定される。
(X)及び勾配方向(Y)に沿ってそれぞれ所定の間隔
おきに、上記と同様な塩ビ鋼板からなる複数の円盤状の
シート接合板(6)が、開脚釘、タッピングねじ等の固
着具(26)により固定される。
【0027】一方図6及び図7に示すように、屋根葺き
用防水シート(10)は、軟質ポリ塩化ビニル樹脂の帯
状成形品からなり、表面に筋状突起(12)が一体に形
成されている。
用防水シート(10)は、軟質ポリ塩化ビニル樹脂の帯
状成形品からなり、表面に筋状突起(12)が一体に形
成されている。
【0028】防水シート(10)としては、厚みが1〜
4mm、好ましくは下限値が1.5mm以上、上限値が
3mm以下のものを使用するのが良い。すなわち、厚過
ぎるものでは、剛性が高くなり過ぎて、十分な柔軟性が
得られず、巻取り巻出し作業等の作業性が低下する恐れ
がある。逆に薄過ぎるものでは、適度な剛性及び強度を
確保することができず、亀裂や破断が早期に発生する恐
れがあるばかりか、平面的で立体感に乏しくなり、良好
な美観を得ることができなくなる恐れがある。
4mm、好ましくは下限値が1.5mm以上、上限値が
3mm以下のものを使用するのが良い。すなわち、厚過
ぎるものでは、剛性が高くなり過ぎて、十分な柔軟性が
得られず、巻取り巻出し作業等の作業性が低下する恐れ
がある。逆に薄過ぎるものでは、適度な剛性及び強度を
確保することができず、亀裂や破断が早期に発生する恐
れがあるばかりか、平面的で立体感に乏しくなり、良好
な美観を得ることができなくなる恐れがある。
【0029】防水シート(10)の幅は、300〜25
00mm、好ましくは下限値が1000mm以上、上限
値が2000mm以下に調整するのが良い。すなわち、
このシート幅が小さ過ぎる場合、シート1枚当たりの施
工面積が狭くなり、作業性の低下を来す恐れがある。逆
にシート幅が大き過ぎる場合には、持ち運びや、敷設時
の巻出し作業等の取扱が困難になって、作業性の低下を
来す恐れがある。
00mm、好ましくは下限値が1000mm以上、上限
値が2000mm以下に調整するのが良い。すなわち、
このシート幅が小さ過ぎる場合、シート1枚当たりの施
工面積が狭くなり、作業性の低下を来す恐れがある。逆
にシート幅が大き過ぎる場合には、持ち運びや、敷設時
の巻出し作業等の取扱が困難になって、作業性の低下を
来す恐れがある。
【0030】防水シート(10)の長さは、1〜20
m、好ましくは下限値が2m以上、上限値が10m以下
に調整するのが良い。すなわち、このシート長さが短か
過ぎる場合には、シート一枚当たりの施工面積が狭くな
り、作業性の低下を来す恐れがある。逆にシート長さが
長過ぎる場合には、巻取り状態でサイズが大きくなり、
持ち運び等の取扱が困難になって、作業性の低下を来す
恐れがある。
m、好ましくは下限値が2m以上、上限値が10m以下
に調整するのが良い。すなわち、このシート長さが短か
過ぎる場合には、シート一枚当たりの施工面積が狭くな
り、作業性の低下を来す恐れがある。逆にシート長さが
長過ぎる場合には、巻取り状態でサイズが大きくなり、
持ち運び等の取扱が困難になって、作業性の低下を来す
恐れがある。
【0031】また、筋状突起(12)は、シート長さ方
向に沿って連続する直線状に形成され、かつシート幅方
向に沿って所定の間隔おきに複数並列に形成されてい
る。このようにシート表面に筋状突起(12)を形成す
ることにより、防水シート(10)自体に、所定の強
度、剛性を確保させることができるとともに、筋状突起
(12)が視覚的に強調されて、美観を向上させること
ができる。
向に沿って連続する直線状に形成され、かつシート幅方
向に沿って所定の間隔おきに複数並列に形成されてい
る。このようにシート表面に筋状突起(12)を形成す
ることにより、防水シート(10)自体に、所定の強
度、剛性を確保させることができるとともに、筋状突起
(12)が視覚的に強調されて、美観を向上させること
ができる。
【0032】また防水シート(10)の表面には、より
一層良好な美観を得るために、凹凸模様(13)が形成
されている。
一層良好な美観を得るために、凹凸模様(13)が形成
されている。
【0033】なお、防水シート(10)の表面における
一側縁部、換言すれば敷設施工状態での上側縁部は、凹
凸模様(13)が形成されておらず、隣合う防水シート
(10)との接合を確実に行えるように平滑面(14)
に形成されている。
一側縁部、換言すれば敷設施工状態での上側縁部は、凹
凸模様(13)が形成されておらず、隣合う防水シート
(10)との接合を確実に行えるように平滑面(14)
に形成されている。
【0034】図1ないし図5に示すように、上記防水シ
ート(10)は、その長さ方向を母屋方向(X)に一致
させるとともに、平滑面(14)が形成される一側縁部
を勾配方向(Y)の上側に位置させるようにして、両勾
配面(2)(2)上に母屋方向(X)及び勾配方向
(Y)にそれぞれ並列に配置される。
ート(10)は、その長さ方向を母屋方向(X)に一致
させるとともに、平滑面(14)が形成される一側縁部
を勾配方向(Y)の上側に位置させるようにして、両勾
配面(2)(2)上に母屋方向(X)及び勾配方向
(Y)にそれぞれ並列に配置される。
【0035】このとき、防水シート(10)の長さ方向
の端縁は、破風部の外周用シート接合板(3)又は帯板
状シート接合板(5)上に配置されるとともに、長さ方
向に隣合う防水シート(10)の対向端縁は、帯板状シ
ート接合板(5)上において所定の隙間を形成するよう
に対向配置される。
の端縁は、破風部の外周用シート接合板(3)又は帯板
状シート接合板(5)上に配置されるとともに、長さ方
向に隣合う防水シート(10)の対向端縁は、帯板状シ
ート接合板(5)上において所定の隙間を形成するよう
に対向配置される。
【0036】また勾配方向(Y)に対し最も下側に位置
する防水シート(10)における下側の側縁部は、軒先
部の外周用シート接合板(3)上に配置されるととも
に、最も上側に位置する防水シート(10)における上
側の側縁部は、棟部に位置する山型シート接合板(4)
上に配置される。更に図8に示すように、幅方向に隣合
う防水シート(10)において、上側に位置する防水シ
ート(10)の下側縁が、下側に位置する防水シート
(10)の上側縁、つまり平滑面(14)上に重ね合わ
された状態に配置される。
する防水シート(10)における下側の側縁部は、軒先
部の外周用シート接合板(3)上に配置されるととも
に、最も上側に位置する防水シート(10)における上
側の側縁部は、棟部に位置する山型シート接合板(4)
上に配置される。更に図8に示すように、幅方向に隣合
う防水シート(10)において、上側に位置する防水シ
ート(10)の下側縁が、下側に位置する防水シート
(10)の上側縁、つまり平滑面(14)上に重ね合わ
された状態に配置される。
【0037】そしてこの状態で、防水シート(10)と
各シート接合板(3)〜(6)とが溶剤溶着、熱風融
着、接着剤により接合されるとともに、幅方向に隣合う
防水シート(10)の側縁部同士が溶剤溶着、熱風融
着、接着剤により接合される。
各シート接合板(3)〜(6)とが溶剤溶着、熱風融
着、接着剤により接合されるとともに、幅方向に隣合う
防水シート(10)の側縁部同士が溶剤溶着、熱風融
着、接着剤により接合される。
【0038】また図1及び図5に示すように、棟部に沿
って連続して設けられる棟用カバーシート(8)は、軟
質ポリ塩化ビニル樹脂からなり、屋根下地(1)の両勾
配面(2)(2)における最上位に配置される両防水シ
ート(10)(10)の対向し合う側縁間に架け渡され
た状態で、両防水シート(10)(10)の平滑面(1
4)(14)に、溶剤溶着、熱風融着、接着剤により接
合される。
って連続して設けられる棟用カバーシート(8)は、軟
質ポリ塩化ビニル樹脂からなり、屋根下地(1)の両勾
配面(2)(2)における最上位に配置される両防水シ
ート(10)(10)の対向し合う側縁間に架け渡され
た状態で、両防水シート(10)(10)の平滑面(1
4)(14)に、溶剤溶着、熱風融着、接着剤により接
合される。
【0039】なお、防水シート(10)の外周端縁に
は、シーリング剤(35)が塗布される。
は、シーリング剤(35)が塗布される。
【0040】以上の構成のシート葺き屋根は、以下の手
順により施工される。
順により施工される。
【0041】まず外周用シート接合板(3)を屋根下地
(1)に固定する。次に棟用山型シート接合板(4)、
帯板状シート接合板(5)及び円盤状シート接合板
(6)を屋根下地(1)に固定する。続いて巻回状態の
防水シート(10)を屋根下地(1)において巻出して
展開し、仮置き状態に敷設する。続いてシート接合板
(3)〜(6)及び防水シート(10)間と、防水シー
ト同士とを接合した後、棟用カバーシート(8)を接合
する。
(1)に固定する。次に棟用山型シート接合板(4)、
帯板状シート接合板(5)及び円盤状シート接合板
(6)を屋根下地(1)に固定する。続いて巻回状態の
防水シート(10)を屋根下地(1)において巻出して
展開し、仮置き状態に敷設する。続いてシート接合板
(3)〜(6)及び防水シート(10)間と、防水シー
ト同士とを接合した後、棟用カバーシート(8)を接合
する。
【0042】なお言うまでもなく、本発明のシート防水
構造は、上記の施工手順に限られることはなく、どのよ
うな手順で行っても良い。
構造は、上記の施工手順に限られることはなく、どのよ
うな手順で行っても良い。
【0043】以上のように、本実施形態のシート葺き屋
根によれば、大面積の防水シート(10)を敷設するも
のであるため、シート1枚あたりの施工面積が、瓦やス
レート板1枚当たりの施工面積に比べて大きくなり、施
工作業性を向上させることができ、効率良く簡単に施工
することができる。
根によれば、大面積の防水シート(10)を敷設するも
のであるため、シート1枚あたりの施工面積が、瓦やス
レート板1枚当たりの施工面積に比べて大きくなり、施
工作業性を向上させることができ、効率良く簡単に施工
することができる。
【0044】また幅方向に隣合う防水シート間は、水密
状態に接合一体化されるとともに、長さ方向に隣合う防
水シート間は、帯板状シート接合板(5)を介して水密
状態に接合一体化されているため、複数の防水シート
(10)が一体化された防水層が屋根下地(1)上の全
域に形成され、十分な防水性及び耐風性を得ることがで
きる。
状態に接合一体化されるとともに、長さ方向に隣合う防
水シート間は、帯板状シート接合板(5)を介して水密
状態に接合一体化されているため、複数の防水シート
(10)が一体化された防水層が屋根下地(1)上の全
域に形成され、十分な防水性及び耐風性を得ることがで
きる。
【0045】更に防水シート表面の上側縁部を、凹凸の
ない平滑面(14)に形成して、その平滑面(14)
に、上側に隣合う防水シート(10)の下側縁部を接合
するようにしているため、防水シート(10)の側縁部
同士を隙間なく密着できて確実に接合でき、より一層防
水性を向上させることができる。
ない平滑面(14)に形成して、その平滑面(14)
に、上側に隣合う防水シート(10)の下側縁部を接合
するようにしているため、防水シート(10)の側縁部
同士を隙間なく密着できて確実に接合でき、より一層防
水性を向上させることができる。
【0046】ここで、幅方向に隣合う防水シート(1
0)の重ね幅(接合幅)は、20〜70mmに設定する
のが良く、より好ましくは下限値を30mm以上に設定
するのが良い。すなわちこの接合幅が小さ過ぎる場合に
は、シート同士の接合面積が小さくなって、防水性及び
接着強度の低下を来す恐れがある。逆に接合幅を大きく
して、シート同士の接合面積を必要以上に大きくして
も、それに見合うだけの優位性が臨まれず、むしろ接合
作業が面倒になり、作業性の低下を来す恐れがある。
0)の重ね幅(接合幅)は、20〜70mmに設定する
のが良く、より好ましくは下限値を30mm以上に設定
するのが良い。すなわちこの接合幅が小さ過ぎる場合に
は、シート同士の接合面積が小さくなって、防水性及び
接着強度の低下を来す恐れがある。逆に接合幅を大きく
して、シート同士の接合面積を必要以上に大きくして
も、それに見合うだけの優位性が臨まれず、むしろ接合
作業が面倒になり、作業性の低下を来す恐れがある。
【0047】また本実施形態において、防水シート(1
0)は、シート接合板(3)〜(6)による接合部を除
いて、屋根下地(1)に対し遊離(絶縁)されているた
め、防水シート(10)は屋根下地(1)からの悪影響
を回避することができる。このため例えば屋根下地
(1)に亀裂や振動が発生したとしても、その亀裂等に
追従して防水シート(10)が変形することはなく、防
水シート(10)に亀裂等が発生するのを確実に防止で
き、良好な防水性を長期維持できて、十分な耐久性を得
ることができる。
0)は、シート接合板(3)〜(6)による接合部を除
いて、屋根下地(1)に対し遊離(絶縁)されているた
め、防水シート(10)は屋根下地(1)からの悪影響
を回避することができる。このため例えば屋根下地
(1)に亀裂や振動が発生したとしても、その亀裂等に
追従して防水シート(10)が変形することはなく、防
水シート(10)に亀裂等が発生するのを確実に防止で
き、良好な防水性を長期維持できて、十分な耐久性を得
ることができる。
【0048】なお、各防水シート(10)は、その長さ
方向の両端縁を帯板状シート接合板(5)を介して屋根
下地(1)に固定しているため、各防水シート(10)
をバランス良く安定した状態に張り付けることができ、
防水シート(10)に部分的な膨れや変形が生じること
がなく、より一層耐久性を向上させることができる。
方向の両端縁を帯板状シート接合板(5)を介して屋根
下地(1)に固定しているため、各防水シート(10)
をバランス良く安定した状態に張り付けることができ、
防水シート(10)に部分的な膨れや変形が生じること
がなく、より一層耐久性を向上させることができる。
【0049】また本実施形態においては、長さ方向に隣
合う防水シート(10)(10)の端縁間に隙間を形成
しているため、この隙間により屋根上に明確な縦筋を所
定の間隔おきに形成することができ、良好な美観を得る
ことができる。
合う防水シート(10)(10)の端縁間に隙間を形成
しているため、この隙間により屋根上に明確な縦筋を所
定の間隔おきに形成することができ、良好な美観を得る
ことができる。
【0050】ここで、本実施形態においては、隣合う防
水シート(10)(10)の端縁間における隙間の寸法
を、3〜15mm、より好ましくは下限値を5mm以
上、上限値を10mm以下に設定するのが良い。すなわ
ち、この隙間寸法が小さ過ぎる場合には、隙間による縦
筋を強調することができず、美観を低下させる恐れがあ
る。逆に隙間寸法が大き過ぎると、意匠模様としての認
識度合が薄れて、却って美観を低下させる恐れがある。
水シート(10)(10)の端縁間における隙間の寸法
を、3〜15mm、より好ましくは下限値を5mm以
上、上限値を10mm以下に設定するのが良い。すなわ
ち、この隙間寸法が小さ過ぎる場合には、隙間による縦
筋を強調することができず、美観を低下させる恐れがあ
る。逆に隙間寸法が大き過ぎると、意匠模様としての認
識度合が薄れて、却って美観を低下させる恐れがある。
【0051】なお、長さ方向に隣合う防水シート(1
0)(10)の端縁間に配置される帯板状シート接合板
(5)として、防水シート(10)に対し異なる色調の
ものを用いることにより、シート端縁間の隙間が視覚的
により一層強調されて、より一層明確な縦筋を形成する
ことができるので、より一層良好な美観を得ることがで
きる。
0)(10)の端縁間に配置される帯板状シート接合板
(5)として、防水シート(10)に対し異なる色調の
ものを用いることにより、シート端縁間の隙間が視覚的
により一層強調されて、より一層明確な縦筋を形成する
ことができるので、より一層良好な美観を得ることがで
きる。
【0052】また本実施形態においては、防水シート
(10)の表面に筋状突起(12)を一体に形成してい
るため、その筋状突起(12)により屋根上に横筋を形
成することができ、一層良好な美観を得ることができ
る。
(10)の表面に筋状突起(12)を一体に形成してい
るため、その筋状突起(12)により屋根上に横筋を形
成することができ、一層良好な美観を得ることができ
る。
【0053】しかも、本実施形態においては、防水シー
ト(10)の表面に、凹凸模様(13)を形成している
ため、屋根葺き材として、良好な立体感を付与すること
ができ、なお一層美観を向上させることができる。
ト(10)の表面に、凹凸模様(13)を形成している
ため、屋根葺き材として、良好な立体感を付与すること
ができ、なお一層美観を向上させることができる。
【0054】また、本実施形態においては、棟部両側の
防水シート間に架け渡すようにカバーシート(8)を接
合しているため、棟部両側の防水シート間における水密
を確実に行うことができ、一段と優れた防水性を得るこ
とができるとともに、棟部に沿ったカバーシート(8)
が視覚的に強調されて、なお一層良好な美観を得ること
ができる。
防水シート間に架け渡すようにカバーシート(8)を接
合しているため、棟部両側の防水シート間における水密
を確実に行うことができ、一段と優れた防水性を得るこ
とができるとともに、棟部に沿ったカバーシート(8)
が視覚的に強調されて、なお一層良好な美観を得ること
ができる。
【0055】図9はこの発明の変形例であるシート防水
構造を示す断面図であって、上記実施形態の図3の断面
に相当する図である。同図に示すように、この変形例の
シート防水構造においては、長さ方向に隣合う防水シー
ト(10)(10)の端縁間に配置される帯板状シート
接合板(5)における表面中央に、長さ方向(勾配方向
Y)に沿って連続する位置決め突起(5a)が形成され
ている。そして、長さ方向に隣合う防水シート(10)
(10)の対向し合う端縁同士が、位置決め突起(5
a)にそれぞれ当接係止されることにより、シート端縁
同士が位置決め突起(5a)を介して突き合わされる態
様に配置されている。
構造を示す断面図であって、上記実施形態の図3の断面
に相当する図である。同図に示すように、この変形例の
シート防水構造においては、長さ方向に隣合う防水シー
ト(10)(10)の端縁間に配置される帯板状シート
接合板(5)における表面中央に、長さ方向(勾配方向
Y)に沿って連続する位置決め突起(5a)が形成され
ている。そして、長さ方向に隣合う防水シート(10)
(10)の対向し合う端縁同士が、位置決め突起(5
a)にそれぞれ当接係止されることにより、シート端縁
同士が位置決め突起(5a)を介して突き合わされる態
様に配置されている。
【0056】その他の構成は、上記実施形態と同様であ
る。
る。
【0057】この変形例のシート防水構造においては、
シート端縁を位置決め突起(5a)に係止するだけで、
防水シート(10)及び帯板状シート接合板(5)間の
位置決めを図ることができるので、より一層簡単に施工
することができる。
シート端縁を位置決め突起(5a)に係止するだけで、
防水シート(10)及び帯板状シート接合板(5)間の
位置決めを図ることができるので、より一層簡単に施工
することができる。
【0058】なお、上記実施形態等においては、防水シ
ート(10)により新規に屋根葺き施工を行う場合につ
いて説明したが、本発明はそれだけに限られず、既設の
屋根を防水シートを用いて改修施工する場合にも適用す
ることができる。このような改修施工を行う場合には、
既設屋根の防水層(旧防水層)上の全域に、旧防水層及
び新設防水シート間の分離等を確実に行えるように、ク
ロスシートを敷設するのが好ましい。
ート(10)により新規に屋根葺き施工を行う場合につ
いて説明したが、本発明はそれだけに限られず、既設の
屋根を防水シートを用いて改修施工する場合にも適用す
ることができる。このような改修施工を行う場合には、
既設屋根の防水層(旧防水層)上の全域に、旧防水層及
び新設防水シート間の分離等を確実に行えるように、ク
ロスシートを敷設するのが好ましい。
【0059】また、上記実施形態においては、防水シー
ト(10)として、ポリ塩化ビニル樹脂からなるものを
使用しているが、本発明はそれだけに限られず、ポリオ
レフィン系樹脂等の合成樹脂の他、合成ゴム等からなる
ものを使用しても良い。例えば防水シートとして、ポリ
オレフィン系樹脂からなるものを使用する場合には、こ
の種の樹脂に合わせて、シート接合片(3)〜(6)の
樹脂層、棟部カバーシート(8)、パッチベルト(3
2)等の樹脂部材もポリオレフィン系樹脂により構成し
て、これらの間の接合を確実に行えるようにするのが良
い。
ト(10)として、ポリ塩化ビニル樹脂からなるものを
使用しているが、本発明はそれだけに限られず、ポリオ
レフィン系樹脂等の合成樹脂の他、合成ゴム等からなる
ものを使用しても良い。例えば防水シートとして、ポリ
オレフィン系樹脂からなるものを使用する場合には、こ
の種の樹脂に合わせて、シート接合片(3)〜(6)の
樹脂層、棟部カバーシート(8)、パッチベルト(3
2)等の樹脂部材もポリオレフィン系樹脂により構成し
て、これらの間の接合を確実に行えるようにするのが良
い。
【0060】また、上記実施形態においては、本発明の
シート防水構造を切妻屋根に適用した場合について説明
したが、本発明はそれだけに限られず、寄せ棟屋根等、
他の勾配屋根にも適用することができる。
シート防水構造を切妻屋根に適用した場合について説明
したが、本発明はそれだけに限られず、寄せ棟屋根等、
他の勾配屋根にも適用することができる。
【0061】
【発明の効果】以上のように、この発明の勾配屋根のシ
ート防水構造によれば、大面積の防水シートを敷設する
ものであるため、一度に施工できる面積が大きくなり、
施工作業性を向上させることができ、効率良く簡単に施
工することができる。また幅方向に隣合う防水シート間
は水密状態に接合できるとともに、長さ方向に隣合う防
水シート間は、帯板状シート接合板を介して水密状態に
接合できるため、複数の防水シートが一体化された防水
層を屋根全域に形成でき、十分な防水性及び耐風性を得
ることができる。更に防水シートは、屋根下地に対し、
固定部を除いて、遊離されているため、防水シートに屋
根下地から悪影響が及ぶのを回避することができ、十分
な耐久性を得ることができる。更に各防水シートは、そ
の長さ方向の両端縁が帯板状シート接合板を介して屋根
下地に固定されているため、各防水シートをバランス良
く安定した状態に張り付けることができ、より一層耐久
性を向上させることができる。また長さ方向に隣合う防
水シートの端縁間によって、屋根上に明確に縦筋を形成
することができるので、良好な美観を得ることができる
という効果がある。
ート防水構造によれば、大面積の防水シートを敷設する
ものであるため、一度に施工できる面積が大きくなり、
施工作業性を向上させることができ、効率良く簡単に施
工することができる。また幅方向に隣合う防水シート間
は水密状態に接合できるとともに、長さ方向に隣合う防
水シート間は、帯板状シート接合板を介して水密状態に
接合できるため、複数の防水シートが一体化された防水
層を屋根全域に形成でき、十分な防水性及び耐風性を得
ることができる。更に防水シートは、屋根下地に対し、
固定部を除いて、遊離されているため、防水シートに屋
根下地から悪影響が及ぶのを回避することができ、十分
な耐久性を得ることができる。更に各防水シートは、そ
の長さ方向の両端縁が帯板状シート接合板を介して屋根
下地に固定されているため、各防水シートをバランス良
く安定した状態に張り付けることができ、より一層耐久
性を向上させることができる。また長さ方向に隣合う防
水シートの端縁間によって、屋根上に明確に縦筋を形成
することができるので、良好な美観を得ることができる
という効果がある。
【0062】本発明において、帯板状シート接合板に位
置決め突起を形成し、長さ方向に隣合う防水シートにお
ける対向し合う端縁同士を、上記位置決め突起を介して
突き合わす態様に配置する場合には、防水シートの長さ
方向端縁を上記位置決め突起に係止するだけで、防水シ
ートの位置決めを図ることができるので、より一層簡単
に施工することができるという利点がある。
置決め突起を形成し、長さ方向に隣合う防水シートにお
ける対向し合う端縁同士を、上記位置決め突起を介して
突き合わす態様に配置する場合には、防水シートの長さ
方向端縁を上記位置決め突起に係止するだけで、防水シ
ートの位置決めを図ることができるので、より一層簡単
に施工することができるという利点がある。
【0063】また本発明において、棟部両側の防水シー
ト間に架け渡すようにして、カバーシートを棟部に沿っ
て配置する場合には、棟部における防水シート間の水密
を確実に行えて、一層防水性を向上させることができる
とともに、棟部に沿ったカバーシートが視覚的に強調さ
れて、より一層良好な美観を得ることができるという利
点がある。
ト間に架け渡すようにして、カバーシートを棟部に沿っ
て配置する場合には、棟部における防水シート間の水密
を確実に行えて、一層防水性を向上させることができる
とともに、棟部に沿ったカバーシートが視覚的に強調さ
れて、より一層良好な美観を得ることができるという利
点がある。
【0064】更に本発明において、防水シートの表面
に、凹凸模様を形成する場合、防水シートに立体感が得
られて、なお一層美観を向上させることができるという
利点がある。
に、凹凸模様を形成する場合、防水シートに立体感が得
られて、なお一層美観を向上させることができるという
利点がある。
【0065】また本発明において、防水シート表面の上
側縁部を、平滑面に形成して、その平滑面に、上側に隣
合う防水シートの下側縁部を接合する場合には、防水シ
ートの側縁部同士を隙間なく密着できて確実に接合で
き、より一層防水性を向上させることができるという利
点がある。
側縁部を、平滑面に形成して、その平滑面に、上側に隣
合う防水シートの下側縁部を接合する場合には、防水シ
ートの側縁部同士を隙間なく密着できて確実に接合で
き、より一層防水性を向上させることができるという利
点がある。
【図1】この発明の実施形態であるシート防水構造が適
用された勾配屋根をその屋根葺き用防水シートを部分的
に巻き上げた状態で示す一部切欠斜視図である。
用された勾配屋根をその屋根葺き用防水シートを部分的
に巻き上げた状態で示す一部切欠斜視図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図2の一点鎖線で囲まれる部分を拡大して示す
断面図である。
断面図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】図1のV−V線断面図である。
【図6】実施形態のシート防水構造に適用された屋根葺
き用防水シートを示す断面図である。
き用防水シートを示す断面図である。
【図7】実施形態の屋根葺き用防水シートを示す平面図
である。
である。
【図8】実施形態のシート防水構造において幅方向に隣
合う防水シートの接合部を拡大して示す断面図である。
合う防水シートの接合部を拡大して示す断面図である。
【図9】この発明の変形例であるシート防水構造を上記
実施形態の図3に相当する断面で示す断面図である。
実施形態の図3に相当する断面で示す断面図である。
1…屋根下地 2…勾配面 4…山型シート接合板 4a…フランジ 5…帯板状シート接合板 5a…位置決め突起 8…カバーシート 10…防水シート 13…凹凸模様 14…平滑面 X…母屋方向 Y…勾配方向
Claims (5)
- 【請求項1】 所定の長さを有する屋根葺き用防水シー
トが、勾配を有する屋根下地上に敷設されるようにした
勾配屋根のシート防水構造であって、 前記屋根下地上にその勾配方向に対し直交する方向(母
屋方向)に長さ方向を一致させるようにして、前記防水
シートが母屋方向及び勾配方向にそれぞれ並列に複数配
置され、 長さ方向に隣合う防水シートの端縁間に対応して、前記
屋根下地上に勾配方向に沿って延びる帯板状シート接合
板が固定されるとともに、前記長さ方向に隣合う防水シ
ートの対応する端縁が互いに対向配置された状態でこの
対向端縁が前記帯板状シート接合板にそれぞれ接合さ
れ、 幅方向に隣合う防水シートのうち、上側に位置する防水
シートの下側縁が、下側に位置する防水シートの上側縁
上に重ね合わされて接合され、 前記各防水シートが、前記屋根下地に対し、固定部を除
いて遊離された状態に配置されてなることを特徴とする
勾配屋根のシート防水構造。 - 【請求項2】 前記帯板状シート接合板の表面に、前記
屋根下地の勾配方向に沿って延びる位置決め突起が形成
される一方、 前記長さ方向に隣合う防水シートの対向し合う端縁同士
が、前記位置決め突起を介して突き合わされた状態に配
置されてなる請求項1記載の勾配屋根のシート防水構
造。 - 【請求項3】 前記屋根下地が、棟部を挟んで2つの勾
配面を有し、これらの両勾配面における上側縁部に沿っ
て山型シート接合板が固定され、 前記両勾配面の最上位に配置される両防水シートの対向
し合う側縁が、前記山型シート接合板の両フランジにそ
れぞれ接合されるとともに、 棟部に沿って延びる棟用カバーシートが、前記両勾配面
の最上位に配置される両防水シートの対向し合う側縁間
に架け渡された状態で両防水シートの表面にそれぞれ接
合されてなる請求項1又は2記載の勾配屋根のシート防
水構造。 - 【請求項4】 前記防水シートの表面に凹凸模様が形成
されてなる請求項1ないし3のいずれかに記載の勾配屋
根のシート防水構造。 - 【請求項5】 幅方向に隣合う防水シートのうち、下側
に位置する防水シートの上側縁表面が、シート接合用の
平滑面に形成されてなる請求項1ないし4のいずれかに
記載の勾配屋根のシート防水構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000039854A JP2001227116A (ja) | 2000-02-17 | 2000-02-17 | 勾配屋根のシート防水構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000039854A JP2001227116A (ja) | 2000-02-17 | 2000-02-17 | 勾配屋根のシート防水構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001227116A true JP2001227116A (ja) | 2001-08-24 |
Family
ID=18563357
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000039854A Pending JP2001227116A (ja) | 2000-02-17 | 2000-02-17 | 勾配屋根のシート防水構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001227116A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014152480A (ja) * | 2013-02-07 | 2014-08-25 | Takiron Co Ltd | 床被覆材の継目施工法及びこれに用いる接続部材並びに継目構造 |
JP2020193452A (ja) * | 2019-05-27 | 2020-12-03 | 山陰化成工業株式会社 | 改修屋根構造及び屋根改修工法 |
-
2000
- 2000-02-17 JP JP2000039854A patent/JP2001227116A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014152480A (ja) * | 2013-02-07 | 2014-08-25 | Takiron Co Ltd | 床被覆材の継目施工法及びこれに用いる接続部材並びに継目構造 |
JP2020193452A (ja) * | 2019-05-27 | 2020-12-03 | 山陰化成工業株式会社 | 改修屋根構造及び屋根改修工法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040330 |