JP2001226898A - 表面サイズ剤およびこれを用いた記録用紙 - Google Patents

表面サイズ剤およびこれを用いた記録用紙

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Toshikatsu Furunaga
利克 古永
Shigeru Yamanaka
茂 山中
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Ajinomoto Co Inc
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UCHU KANKYO KOGAKU KENKYUSHO KK
Ajinomoto Co Inc
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    • D21H17/455Nitrogen-containing groups comprising tertiary amine or being at least partially quaternised

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価でありながら、インク滴によって形成さ
れるインクドットの広がりが抑制されて、滲みのない高
品質な画像が得られる記録用紙を提供する。 【解決手段】 サイズ剤にバクテリアセルロース及び/
または平均直径10μm以下の植物由来微細繊維状セル
ロースと、カチオンポリマーとを含有せしめる。繊維状
パルプおよび填料を主体とする原紙表面に、微細繊維状
セルロースを含有する本発明のサイズ剤を用いて表面サ
イジングを行うことで、低コストで滲みのない高品質な
画像が得られる記録用紙を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安価でありなが
ら、滲みのない高品質な画像が得られる普通紙を提供す
るための表面サイズ剤、およびこれを用いた記録用紙に
関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】パソコ
ン等の出力装置としてのみならず、種々の材質の媒体上
に印刷を施す手段として、インクジェットプリンターが
広く使用されている。インクジェットプリンター用イン
クとして現在広く使用されているのは、水その他の溶剤
に有機染料を溶解してなるもので、有機染料としては、
アゾ染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、フタロ
シアニン染料、カルボニウムイオン染料、ニトロ染料、
キノリン染料、ナフトキノン染料等が挙げられる。
【0003】上記インクを鮮明に発色させるとともに、
インク滲みを防止するため、インクジェットプリンター
には、例えば特開昭59-35977号公報や特開平1-135682号
公報に開示されるように、表面に高吸水性樹脂からなる
インク受容層を設けたいわゆる専用コート紙が用いられ
てきた。しかし、このようなコート紙は、特殊なコーテ
ィングを施すため、普通紙と比較して製造コストが高
く、さらに普通紙のような風合いに欠けるという問題が
ある。また、焼却に際しても大量の灰が発生するなど廃
棄物処理の点からも好ましくない。従って、インクジェ
ットプリンターに適した、低価格で汎用性のある普通紙
が求められている。
【0004】しかしながら、普通紙は、インクが紙層内
に吸収される際に、紙の繊維に沿って滲むため、ドット
が過大に滲んだり、ドットの周辺がギザギザになった
り、ボケたりする、いわゆるフェザリングが発生し、鮮
明な文字、画像が得られにくいという問題がある。
【0005】これに対し、特開平6-287887号、特開平6-
287888号は、バクテリアセルロース等の微細繊維状セル
ロースを含有するパルプスラリーを抄紙したバクテリア
セルロース含有紙を開示している。しかし、これら内面
サイジングは、サイズ剤の効果が現われにくく、十分な
サイズ度を得ることが困難であるという問題があった。
【0006】従って本発明の目的は、安価でありなが
ら、インク滴によって形成されるインクドットの広がり
が抑制されて、滲みのない高品質な画像が得られる記録
用紙を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者等は、バクテリアセルロース及び/ま
たは平均直径10μm以下の植物由来微細繊維状セルロ
ースと、カチオンポリマーとを含有する表面サイズ剤を
用いることにより、インク滲み性が改善することを見出
し、本発明に想到した。
【0008】また、本発明の記録用紙は、バクテリアセ
ルロース及び/または平均直径10μm以下の植物由来
微細繊維状セルロースと、カチオンポリマーとを含有す
る表面サイズ剤を用いてサイズ処理したことを特徴とす
る。
【0009】一般に、広葉樹パルプの繊維幅は30μm
程度であるため、普通紙にインクジェットプリンターで
印刷を施すと、紙の繊維に沿ってインクが滲み、ドット
が過大に滲んだり、ドットの周辺がギザギザになった
り、ボケたりする、いわゆるフェザリングが発生する
が、本発明においてはサイジングにより、微細繊維状セ
ルロースの細かな網目構造(ネットワーク)が紙の表面
に形成されるため、これらの問題が解決される。
【0010】本発明によれば、表面サイズ剤を原紙表面
に塗布するため、微細繊維状セルロースが表面近傍にと
どまり、従来の内面サイジングの場合と比較して、ごく
少量の微細繊維状セルロースで効果が得られる。
【0011】また本発明のサイズ剤は、カチオンポリマ
ーを含有するため、インクに含まれる色材が記録用紙の
内部に浸透しながら、記録用紙の表面近傍のカチオンポ
リマーとイオン的相互作用により会合を起こして、瞬間
的に溶液相から分離を起こすため、インクの定着性およ
び発色性を一層向上させることができる。カチオンポリ
マーは少なくとも部分的に微細繊維状セルロースに結合
していることが好ましい。カチオンポリマーを微細繊維
状セルロースに固定することで、カチオンポリマーがバ
クテリアセルロースとともに表面近傍に留まり、原紙内
部に浸透しにくくなるので、より少量のカチオンポリマ
ーで効果が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の表面サイズ剤およ
び記録用紙について、詳細に説明する。
【0013】[A] 表面サイズ剤 本発明の表面サイズ剤は、微細繊維状セルロースと、カ
チオンポリマーとを含有する。インクの定着性・発色性
を一層高めるため、カチオンポリマーを少なくとも部分
的に微細繊維状セルロースに結合せしめることが好まし
い。
【0014】(1)微細繊維状セルロース 微細繊維状セルロースは、バクテリアセルロース及び/
または平均直径10μm以下の植物由来微細繊維状セル
ロースを用いる。繊維サイズの分布幅が狭い等の観点か
ら、バクテリアセルロースが好ましい。本発明において
は、これらの微細繊維状セルロースを1種用いても良い
し、あるいは2種以上組み合わせて用いても良い。
【0015】バクテリアセルロースは、一般的には厚さ
1〜20nm、幅10nm〜1μmのリボン状のミクロフィ
ブリルからなっている。微生物培養により得られるもの
はゲル状であり、その含水率は95%(w/v)以上で
ある。
【0016】バクテリアセルロースはセルロース及びセ
ルロースを主鎖としたヘテロ多糖を含むもの及びβ−
1,3,β−1,2等のグルカンを含むものである。ヘテ
ロ多糖の場合のセルロース以外の構成成分はマンノー
ス、フラクトース、ガラクトース、キシロース、アラビ
ノース、ラムノース、グルクロン酸等の六炭糖、五炭糖
及び有機酸等である。なお、これらの多糖が単一物質で
ある場合もあるし、2種以上の多糖が水素結合等により
混在していてもよい。
【0017】バクテリアセルロースは上記のようなもの
であればいかなるものであっても使用可能である。
【0018】このようなバクテリアセルロースを産生す
る微生物は特に限定されないが、アセトバクター・アセ
チ・サブスピーシス・キシリナム(Acetobacteraceti s
ubsp/xylinum)ATCC 10821あるいは同パストウリアヌス
(A・pasteurianus)、同ランセンス(A・rancens)、サルシ
ナ・ベントリクリ(Sarcina ventriculi)、バクテリウム
・キシロイデス(Bacterium xyloides)、シュードモナス
属細菌、アグロバクテリウム属細菌等でバクテリアセル
ロースを産生するものを利用することができる。
【0019】これらの微生物を培養してバクテリアセル
ロースを生成蓄積させる方法は、一般的な培養方法に従
えばよい。すなわち、炭素源、窒素源、無機塩類、その
他必要に応じてアミノ酸、ビタミン等の有機微量栄養素
を含有する通常の栄養培地に微生物を接種し、静置又は
ゆるやかに通気攪拌を行なう。炭素源としては、グルコ
ース、シュクロース、マルトース、澱粉加水分解物、糖
密等が利用されるが、エタノール、酢酸、クエン酸等も
単独あるいは上記の糖と併用して利用することができ
る。窒素源としては、硫酸アンモニウム、塩化アンモニ
ウム、リン酸アンモニウム等のアンモニウム塩、硝酸
塩、尿素、ペプトン等の有機あるいは無機の窒素源が利
用される。無機塩類としては、リン酸塩、マグネシウム
塩、カルシウム塩、鉄塩、マンガン塩等が利用される。
有機微量栄養素としては、アミノ酸、ビタミン、脂肪
酸、核酸、さらにはこれらの栄養素を含むペプトン、カ
ザミノ酸、酵母エキス、大豆蛋白加水分解物等が利用さ
れ、生育にアミノ酸等を要求する栄養要求性変異株を用
いる場合には要求される栄養素をさらに補添する必要が
ある。
【0020】培養条件も常法でよく、pHを5ないし9
そして温度を20ないし37℃に制御しつつ1ないし3
0日間、静置培養あるいは通気攪拌培養する。静置培養
の場合は、培養表層にバクテリアセルロースがマット状
あるいはゲル状に蓄積される。一方、通気攪拌培養の場
合は、バクテリアセルロースは種々の大きさの塊状物の
形で培養液に分散して生産される。ここで得られるバク
テリアセルロースは、通常厚さ1〜20nm、幅10〜2
00nmのミクロフィブリルからなるが(特開昭62-36467
号、米国特許4,863,565号等)、培地中にクロラムフェ
ニコールまたはナルジクス酸等の細胞分裂阻害剤を添加
することにより、厚さは同等だが、幅が1000nm程度
まで広がったバクテリアセルロース繊維状物を産生させ
ることもできる(米国特許出願09/436,756)。また、培
地中にジチオスレイトール等の有機還元剤を添加する
と、幅の短いバクテリアセルロース繊維状物を得ること
ができる。
【0021】本発明で使用するバクテリアセルロースは
微生物の培養物から単離された精製品のほか、用途に応
じある程度不純物を含むものであっても良い。例えば培
養液中の残糖,塩類,酵母エキス等が微生物セルロース
に残留していてもさしつかえない。また、菌体がある程
度含まれていても良い。
【0022】このゲルを取り出して必要により、水洗す
る。この水洗水には目的に応じて殺菌剤、前処理剤など
の薬剤を添加することができる。
【0023】水洗後は乾燥しあるいは他の混練物等と混
練後乾燥して使用に供する。乾燥の方法は、どのような
方法でもよいが、通常セルロースが分解しない温度範囲
で行なうことが必要なのは言うまでもない。又、該セル
ロース性物質は表面に多数の水酸基を有する微細な繊維
より成っているので、乾燥中に繊維が相互膠着すること
により繊維状の形態が失われることがあるため、凍結乾
燥や臨界点乾燥等の方法を用いることが望ましい。
【0024】バクテリアセルロース繊維の相互膠着を防
ぎ、サイズ剤中に均一分散させるため、ゲル状バクテリ
アセルロースを細かく微粉砕して、スラリーにしたり、
又は乾燥してパウダー状にすることが好ましい。バクテ
リアセルロースの粉砕方法は特に限定されず、例えば、
特開平5-51885号公報のホモジナイザーを用いて水中に
て超高速回転する等の手法や、特公平5‐80484号公報の
酸加水分解処理を施した後、機械的せん断する手法を用
いることができる。
【0025】一方、植物由来微細繊維状セルロースは、
木材等を高度に叩解あるいは摩叩して得られるセルロー
スである。例えば、パルプ繊維等のセルロース繊維をボ
ールミル等により打砕、粉砕したり、水中で加圧粉砕、
音波により粉砕することにより得られる(特公昭48-664
1号公報、特公昭50-38720号公報、特開平8-284090号公
報等)。また、木材パルプ以外に砂糖大根、柑橘類その
他柔組織細胞のセルロースを、特開昭59-80402号や「CE
LLULOSE(1996)3, 183-188」に記載の方法にしたがっ
て、粉砕してもよい。こうして、本発明では植物由来微
細繊維状セルロースのミクロフィブリルの平均直径を、
10μm以下(英国特許2,066,145号)、好ましくは1nm
〜2.0μm、より好ましくは1〜100nmとすることが
好ましい。
【0026】(2) カチオンポリマー カチオンポリマーは、インクの定着性および発色性に寄
与する成分である。インクに含まれる色材が記録用紙の
内部に浸透しながら、記録用紙の表面近傍のカチオンポ
リマーとイオン的相互作用により会合を起こして、瞬間
的に溶液相から分離を起こすため、インクの定着性およ
び発色性を一層向上させることができる。
【0027】本発明に用いることのできるカチオンポリ
マーは、カチオン基を含有する構造単位を有する親水性
樹脂であり、ポリアクリル系樹脂、ポリビニル系樹脂、
ポリアリル系樹脂等の親水性合成樹脂や、カチオン化で
んぷん等の天然樹脂がこれに含まれる。カチオン基は、
インクジェットプリンター用のインクと親和性を有する
ものであれば、特に限定されない。カチオンポリマーで
特に好ましいものは、カチオン基として四級アミノ基を
有する親水性アクリル系ポリマーである。
【0028】四級アミノ基を含有する親水性アクリル系
ポリマーは、(i) 四級アミノ基を有する構造単位を必
須の構造単位とし、所望に応じて、(ii) 親水性のアク
リル系モノマー、ビニル系モノマーあるいはアリル系モ
ノマーから導出される構造単位、及び/又は(iii) 疎水
性モノマーから導出される構造単位を含有せしめること
によって得られるものである。以下、構造単位(i)〜(i
ii)を詳細に説明する。
【0029】(i) 四級アミノ基を有する構造単位 構造単位(i)は、染料の定着に寄与するセグメントであ
る。ここで「四級アミノ基」とは、下記一般式
【化1】 (ただし、R1 〜R5は、炭素数1〜7のアルキル基、
アリール基、ベンジル基、あるいはこれらの組み合わせ
により構成される基であって、これらの基は同一でも異
なっていても良く、X- はハロゲン基等の対イオンであ
る。)により表されるものである。
【0030】四級アミノ基はアルキルアミノ基にハロゲ
ン化アルキル等を付加させることにより得られる。構造
単位(i)を導出する具体的なモノマーの例としては、N,N
-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート・メチル
クロライド四級化物、N,N-ジメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリルアミド・メチルクロライド四級化物、N,N-
ジアリルメチルアミン・メチルクロライド四級化物等が
好ましい。
【0031】(ii) 親水性のアクリル系モノマー、ビニ
ル系モノマーあるいはアリル系モノマーから導出される
構造単位 構造単位(ii) は、水及びそれに溶解又は懸濁された染
料を速やかに吸収する作用を有するセグメントである。
これらの中でも、特にアクリル系モノマーが好ましく、
1.アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水フマル酸、無水
イタコン酸等の脂肪族カルボン酸類又はその無水物、
2.(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリ
ルアミド、ジエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)
アクリロイルモルホリン、N,N-ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルアミドt-ブ
チルスルホン酸等のアクリルアミド類、3.モノ(2-メ
タクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、モ
ノ(2-アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェー
ト等の燐酸基含有アクリル系モノマー類、 4.N-ビニ
ル-2- ピロリドン等のビニルピロリドン類等からなるの
が好ましい。
【0032】(iii) 疎水性モノマーから導出される構造
単位 構造単位(iii)は、カチオンポリマーに耐水性を付与す
るセグメントであり、親水性を著しく阻害しない範囲で
含有させることができる。構造単位(iii)は、親水性基
を有さないモノマーであれば特に限定されない。また親
水性基(−OH等)又は親水性部分(−O−等)を有す
るモノマーであっても、炭素数4以上の疎水基を有する
モノマーであれば、アクリル系共重合体中で疎水性部分
を形成することができる。このような疎水基の炭素数と
しては6以上が好ましい。疎水基の例としては長鎖アル
キル基、長鎖アルキレン基、芳香族基等が挙げられる。
【0033】(iv)各構造単位の割合 上記構造単位(i)〜(iii)の配合比は、(i) が30〜100重
量%であり、(ii) が0〜50重量%であり、(iii)が0〜
30重量%であることが好ましく、特に(i)が70〜100重量
%であり、(ii)が0〜30重量%であり、(iii)が0〜20
重量%であることが好ましい。
【0034】カチオンポリマーは、本発明の表面サイズ
剤にそのまま添加してもよいが、この場合、大部分のカ
チオンポリマーが原紙内部に浸透してしまい歩留まりが
悪いので、カチオンポリマーをバクテリアセルロースに
固定して用いるのが好ましい。これにより、カチオンポ
リマーがバクテリアセルロースとともに表面近傍に留ま
るので、より少量のカチオンポリマーで効果が得られ
る。微細繊維状セルロースにカチオンポリマーを結合す
るには、微細繊維状セルロースに、モノマー段階のカチ
オンポリマーと公知の重合開始剤とを添加して反応させ
ることにより、カチオンポリマーをグラフト重合すれば
よい。
【0035】(3) 表面サイズ剤の組成 本発明の表面サイズ剤の組成比は、バクテリアセルロー
ス:カチオンポリマー=1:0.1〜50(重量比)と
なるようにする。好ましくはバクテリアセルロース:カ
チオンポリマー=1:1〜10であり、特に好ましくは
バクテリアセルロース:カチオンポリマー=1:1〜3
である。
【0036】これを、水等の溶媒で希釈して、サイジン
グに適した濃度にする。好ましい濃度は、固形物の乾燥
重量で、0.1〜30wt%であり、特に好ましくは1〜
15wt%である。
【0037】(4) その他の成分 本発明の表面サイズ剤には、本発明の効果を著しく損ね
ない範囲で、必要に応じて、微細繊維状セルロースおよ
びカチオンポリマー以外の成分を添加することができ
る。その他の成分としては、アルミナ粉末、シリカ粉
末、天然無機粉末、水溶性樹脂、樹脂エマルジョン、界
面活性剤、pH調整剤,防腐剤,酸化防止剤等の添加剤
が挙げられる。
【0038】水溶性樹脂としては、たとえば、デンプ
ン、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリ
ビニルメチルエーテル、ポリエチレンオキサイド、ポリ
ビニルアルコール等が挙げられる。
【0039】用いる界面活性剤としては、高級アルコー
ルエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチ
レンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加
物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド
付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加
物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、油脂のエ
チレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエ
チレンオキサイド付加物、グリセロールの脂肪酸エステ
ル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビト
ール及びソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸
エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカ
ノールアミン類の脂肪酸アミド等が挙げられるが、必ず
しもこれらに限定されるわけではない。界面活性剤を加
えることによって、インクによっては、画像濃度が高く
なりブリーディングが改善される。
【0040】[B] 記録用紙 本発明の記録用紙は、上記本発明の表面サイズ剤を、原
紙あるいは抄紙機中でその表面に塗布あるいは含浸させ
たものであり、サイジングは原紙の片面だけでも、両面
でもよい。サイジングにより紙料の表面に、微細繊維状
セルロースの細かな網目構造(ネットワーク)が形成さ
れるため、フェザリングの発生を抑制できる。またイン
クが、記録用紙の表面近傍のカチオンポリマーとイオン
的相互作用により会合を起こして、瞬間的に溶液相から
分離を起こすため、インクの定着性および発色性を一層
向上させることができる。
【0041】本発明に用いられる原紙は、LBKP、N
BKP等に代表される化学パルプ及び填料を主体とし、
その他、内面サイズ剤や抄紙助剤を必要に応じて用い、
常法により抄紙される。使用されるパルプ材としては、
機械パルプや古紙再生パルプを併用しても良く、また、
これらを主体とするものであってもよい。填料として
は、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、二酸化チタン
等が挙げられる。
【0042】上記原紙に、本発明の表面サイズ剤を、固
形分重量で0.1〜20g/m2、好ましくは1〜10g
/m2となるよう塗布あるいは含浸させる。
【0043】本発明の表面サイズ剤を用いてサイズ処理
を施した記録用紙は、水抽出pHが5〜9、より好ましく
は6〜8のものとして調整される。水抽出pHとは、JIS-
P-8133に規定された試験片約1.0gを、蒸留水70ml
に浸した際の抽出液のpHをJIS-Z-8802に従って測定した
ものである。
【0044】本発明の記録用紙は、従来の中性のPPC用
紙と比べても、記録特性以外の表面形状や物理特性につ
いて大きな変更を伴わないため、電子写真記録用のトナ
ー転写紙及びインクジェット記録用紙の双方に適用可能
である。
【0045】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0046】実施例1 バクテリアセルロース(静置培養で生産したもので、厚
さ5nm、幅130nm(平均値)のミクロフィブリル)の
2wt%水溶液を、ホモジナイザーを用いて約20000rpmで
約30分間超高速回転することにより、バクテリアセル
ロースを粉砕した。
【0047】上述の微粉砕バクテリアセルロース及びN,
N-ジメチルアミノエチルアクリレート・メチルクロライ
ド四級化物各々10部を、80部の水に溶解させ、重合
触媒をN,N-ジメチルアミノエチルアクリレート・メチル
クロライド四級化物に対して0.5wt%添加し、60
℃で8時間反応させた。
【0048】上記反応生成物8部(固形分重量)及びア
ルミナ(商品名「AES-12」、住友化学(株)製)2部
を、90部の水に溶解することにより表面サイズ剤を調
製し、坪量70g/m2の原紙に、バーコーターで約2
g/m2(固形分重量)になるように塗布し、120℃
のオーブンで5分間乾燥させた。
【0049】実施例2 実施例1で用いた微粉砕バクテリアセルロース5部と、
N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート・メチルクロラ
イド四級化物15部を、80部の水に溶解し、重合触媒
をN,N-ジメチルアミノエチルアクリレート・メチルクロ
ライド四級化物に対して0.5wt%添加し、60℃で8時
間反応させた。
【0050】上記反応生成物8部(固形分重量)および
アルミナ(商品名「AES-12」、住友化学(株)製)2部
を、90部の水に溶解することにより表面サイズ剤を調
製し、坪量70g/m2の原紙に、バーコーターで約2
g/m2(固形分重量)になるように塗布し、120℃
のオーブンで5分間乾燥させた。
【0051】実施例3 実施例1で用いた微粉砕バクテリアセルロース及びN,N-
ジアリルメチルアミン・メチルクロライド四級化物各々
10部を、80部の水に溶解し、重合触媒をN,N-ジアリ
ルメチルアミン・メチルクロライド四級化物に対して
0.5wt%添加し、60℃で8時間反応させた。
【0052】上記反応生成物8部(固形分重量)および
アルミナ(商品名「AES-12」、住友化学(株)製)2部
を、90部の水に溶解することにより表面サイズ剤を調
製し、坪量70g/m2の原紙に、バーコーターで約2
g/m2(固形分重量)になるように塗布し、120℃
のオーブンで5分間乾燥させた。
【0053】実施例4 実施例1で用いた微粉砕バクテリアセルロース5部及び
N,N-ジアリルメチルアミン・メチルクロライド四級化物
15部を、80部の水に溶解し、重合触媒をN,N-ジアリ
ルメチルアミン・メチルクロライド四級化物に対して
0.5wt%添加し、60℃で8時間反応させた。
【0054】上記反応生成物8部(固形分重量)および
アルミナ(商品名「AES-12」、住友化学(株)製)2部
を、90部の水に溶解することにより表面サイズ剤を調
製し、坪量70g/m2の原紙に、バーコーターで約2
g/m2(固形分重量)になるように塗布し、120℃
のオーブンで5分間乾燥させた。
【0055】実施例5 N,N-ジアリルメチルアミン・メチルクロライド四級化物
を30%濃度で重合することによりカチオンポリマーを調
製した。
【0056】実施例1で用いたバクテリアセルロース4
部、上記カチオンポリマー4部(固形分重量)、および
アルミナ(商品名「AES-12」、住友化学(株)製)2部
を90部の水に溶解することにより表面サイズ剤を調製
し、坪量70g/m2の原紙に、バーコーターで約2g
/m2(固形分重量)になるように塗布し、120℃の
オーブンで5分間乾燥させた。
【0057】実施例6 バクテリアセルロース2部、カチオンポリマー6部(固
形分重量)とした以外は、実施例5と全く同様にして記
録用紙を作成した。
【0058】実施例7 N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート・メチルクロラ
イド四級化物70部とジメチルアクリルアミド30部の
混合物を、15%濃度で重合することにより、粘調カチ
オンポリマーを調製した。
【0059】実施例1で用いたバクテリアセルロース4
部、上記カチオンポリマー4部(固形分重量)、及びア
ルミナ(商品名「AES-12」、住友化学(株)製)2部を
90部の水に溶解することにより表面サイズ剤を調製
し、坪量70g/m2の原紙に、バーコーターで約2g
/m2(固形分重量)になるように塗布し、120℃の
オーブンで5分間乾燥させた。
【0060】実施例8 バクテリアセルロース2部、カチオンポリマー6部(固
形分重量)とした以外は、実施例7と全く同様にして記
録用紙を作成した。
【0061】実施例9〜12 砂糖大根の柔組織細胞セルロースの2wt%水溶液を、6
0℃で15分間ブレンダーにかけ、得られた懸濁液を、
ホモジナイザー(Manton Gaulin laboratory)を用いて
500bar、90〜95℃で15回処理し、植物由来微
細繊維状セルロースを調製した。得られた植物由来微細
繊維状セルロースの平均直径は約4nmであった。
【0062】バクテリアセルロースの代わりに上記植物
由来微細繊維状セルロースを用いた以外は、実施例1〜
4と全く同様にして実施例9〜12の記録用紙を作成し
た。
【0063】比較例1 実施例1で用いたバクテリアセルロース8部及びアルミ
ナ(商品名「AES-12」、住友化学(株)製)2部を90
部の水に溶解することにより表面サイズ剤を調製し、坪
量70g/m2の原紙に、バーコーターで約2g/m
2(固形分重量)になるように塗布し、120℃のオー
ブンで5分間乾燥させた。
【0064】比較例2 実施例9で用いた植物由来微細繊維状セルロース8部及
びアルミナ(商品名「AES-12」、住友化学(株)製)2
部を90部の水に溶解することにより表面サイズ剤を調
製し、坪量70g/m2の原紙に、バーコーターで約2
g/m2(固形分重量)になるように塗布し、120℃
のオーブンで5分間乾燥させた。
【0065】比較例3 実施例5で調製したカチオンポリマー8部及びアルミナ
(商品名「AES-12」、住友化学(株)製)2部を90部
の水に溶解することにより表面サイズ剤を調製し、坪量
70g/m2の原紙に、バーコーターで約2g/m2(固
形分重量)になるように塗布し,120℃のオーブンで
5分間乾燥させた。
【0066】 表1 表面サイズ剤の組成(括弧内の数値は重量部) サンプルNo. セルロース カチオンポリマー アルミナ 実施例1 BC(4) A*(4) (2) (90) 実施例2 BC(2) A*(6) (2) (90) 実施例3 BC(4) B*(4) (2) (90) 実施例4 BC(2) B*(6) (2) (90) 実施例5 BC(4) B (4) (2) (90) 実施例6 BC(2) B (6) (2) (90) 実施例7 BC(4) C (4) (2) (90) 実施例8 BC(2) C (6) (2) (90) 実施例9 MFC(4) A*(4) (2) (90) 実施例10 MFC(2) A*(6) (2) (90) 実施例11 MFC(4) B*(4) (2) (90) 実施例12 MFC(2) B*(6) (2) (90) 比較例1 BC(8) ― (2) (90) 比較例2 MFC(8) ― (2) (90) 比較例3 ― A(8) (2) (90) BC:バクテリアセルロース MFC:植物由来微細繊維状セルロース A:N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート・メチルクロライド四級化物の重合 体 B:N,N-ジアリルメチルアミン・メチルクロライド四級化物の重合体 C:N,N-ジメチルアミノエチルアクリレート・メチルクロライド四級化物とジメ チルアクリルアミドとの共重合体(共重合比7:3) *:カチオンポリマーがセルロースに結合したグラフト重合体
【0067】比較例4 市販コート紙(コクヨ(株)製、IJプリンタ用紙ハイグ
レード)を比較例4として用いた。
【0068】実施例1〜12及び比較例1〜4の記録用紙
について、インクジェットプリンター(「カラーバブル
ジェットプリンターBJF-600」、キャノン(株)製)を
使用して、フルカラー印刷をした。印刷後のサンプルに
ついて、記録画像の評価を行った。結果を表2に示す。
【0069】 表2 評価結果 印字巾 インクの発色性 坪量(g/m2) 線巾(mm) * 比率 ** 実施例1 71.1 10.5 1.31 ○ ○ ○ ○ 実施例2 71.8 11.2 1.40 ○ ○ ○ ○ 実施例3 72.0 11.5 1.44 ○ ○ ○ △実施例4 71.5 10.8 1.35 ○ ○ ○ ○ 実施例5 70.9 13.6 1.70 ○ ○ ○ △ 実施例6 71.7 11.0 1.38 ○ ○ ○ △ 実施例7 72.2 10.3 1.29 ○ ○ ○ △実施例8 71.7 15.5 1.93 ○ ○ ○ △ 実施例9 71.9 11.2 1.40 ○ ○ ○ ○ 実施例10 72.0 11.7 1.46 ○ ○ ○ ○ 実施例11 71.7 12.5 1.56 ○ ○ ○ △実施例12 72.2 11.3 1.41 ○ ○ ○ ○ 比較例1 72.1 15.2 1.80 △ ○ × × 比較例2 72.0 15.2 1.90 △ ○ × × 比較例3 74.9 17.0 2.13 △ ○ × × 比較例4 134.0 8.0 1.00 ○ ○ ○ ○ *:図1の印字パターンを印刷した後、巾1cmの3枚の小片を切り出し、実体顕 微鏡にて観察した線巾wの合計値。 **:比較例4の市販コート紙の線巾を1としたときの線巾。
【0070】表2から明らかなように、実施例1〜12は
比較例1〜3と比較して、印字巾が狭く、良好な印字特
性を示した。カチオンポリマーをセルロースに結合した
実施例1〜4及び9〜12は、すべての色において発色
性が優れており、比較例2の専用コート紙と比較しても
見劣りしなかった。カチオンポリマーをセルロースに結
合した場合(実施例1〜4)と、結合していない場合
(実施例5〜8)とを比較すると、カチオンポリマーを
セルロースに結合するほうが、発色性が向上することが
わかる。これは、カチオンポリマーをセルロースに結合
することにより、カチオンポリマーが原紙内部に浸透し
にくくなるためと考えられる。バクテリアセルロースを
用いた場合(実施例1〜4)と、植物由来微細繊維状セ
ルロースを用いた場合(実施例9〜12)とでは、バク
テリアセルロースを用いるほうがインク滲みが小さい傾
向が見られた。これは、バクテリアセルロースの方が繊
維の太さのばらつきが小さいためと考えられる。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明の表面サイ
ズ剤を用いることにより、低コスト高性能の普通紙、特
にフルカラーのインクジェット記録に適した記録用紙が
得られる。本発明の記録用紙は、専用コート紙のように
表面形状や物理特性について大きな変更を伴わないた
め、電子写真記録用のトナー転写紙及びインクジェット
記録用紙の双方に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】線巾の測定に用いた印字パターンを示す図であ
る。
【図2】バクテリアセルロースサイジング用紙の表面S
EM写真である。
【図3】バクテリアセルロースサイジング用紙(実施例
1)の印字巾の拡大図である。
【図4】市販コート紙(比較例4)の印字巾の拡大図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山中 茂 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1番1号 味 の素株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 2C056 EA05 EA24 FC06 2H086 BA21 BA32 BA34 BA37 4L055 AA20 AG45 AG71 AG92 AH13 AH50 GA09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バクテリアセルロース及び/または平均
    直径10μm以下の植物由来微細繊維状セルロースと、
    カチオンポリマーとを含有することを特徴とする表面サ
    イズ剤。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の表面サイズ剤におい
    て、前記カチオンポリマーが、前記バクテリアセルロー
    ス及び/または植物由来微細繊維状セルロースに、少な
    くとも部分的に結合していることを特徴とする表面サイ
    ズ剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の表面サイズ剤に
    おいて、前記カチオンポリマーが、四級アミノ基を含有
    するアクリル系ポリマー、ビニル系ポリマーあるいはア
    リル系ポリマーであることを特徴とする表面サイズ剤。
  4. 【請求項4】 繊維状パルプおよび填料を主体とする原
    紙の少なくとも片面に、請求項1〜3のいずれかに記載
    の表面サイズ剤を用いて、サイジングを施したことを特
    徴とする記録用紙。
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