JP2001226821A - ポリ乳酸繊維 - Google Patents
ポリ乳酸繊維Info
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- JP2001226821A JP2001226821A JP2000357340A JP2000357340A JP2001226821A JP 2001226821 A JP2001226821 A JP 2001226821A JP 2000357340 A JP2000357340 A JP 2000357340A JP 2000357340 A JP2000357340 A JP 2000357340A JP 2001226821 A JP2001226821 A JP 2001226821A
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- Japan
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- polylactic acid
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- acid fiber
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 キシミ感に優れ、ハリ、コシ感に富み、さら
に染色ムラの少ないポリ乳酸繊維を提供する。 【解決手段】 ボイドを有するポリ乳酸繊維であって、
ボイドの総体積の占める割合が繊維総体積の6%以下で
あり、かつ該繊維の結晶構造形態が下記(1)式を満た
すことを特徴とするポリ乳酸繊維。 0.1≦(β/α)×100 (1) (α、βはそれぞれポリ乳酸のα型結晶、β型結晶のX
線回折による反射強度を表す)
に染色ムラの少ないポリ乳酸繊維を提供する。 【解決手段】 ボイドを有するポリ乳酸繊維であって、
ボイドの総体積の占める割合が繊維総体積の6%以下で
あり、かつ該繊維の結晶構造形態が下記(1)式を満た
すことを特徴とするポリ乳酸繊維。 0.1≦(β/α)×100 (1) (α、βはそれぞれポリ乳酸のα型結晶、β型結晶のX
線回折による反射強度を表す)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キシミ感に優れ、
ハリ、コシ感に富み、さらに染色ムラの少ないポリ乳酸
繊維に関するものである。
ハリ、コシ感に富み、さらに染色ムラの少ないポリ乳酸
繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエステル、ポリアミドのフィ
ラメントからなる織編物等は、その構成フィラメントの
単糸繊度や断面形状が単調であるため、ウール、綿、麻
等の天然繊維に比較して風合、光沢が単調で冷たく、ま
たハリ、コシ感に劣り、繊維構造物としての品位が低い
ものであった。近年、これらの欠点を解消するために、
合成繊維に捲縮加工を施したり、複合化して捲縮を発現
させたりする提案がなされているが、未だ十分にその目
的を達成していないのが現状である。
ラメントからなる織編物等は、その構成フィラメントの
単糸繊度や断面形状が単調であるため、ウール、綿、麻
等の天然繊維に比較して風合、光沢が単調で冷たく、ま
たハリ、コシ感に劣り、繊維構造物としての品位が低い
ものであった。近年、これらの欠点を解消するために、
合成繊維に捲縮加工を施したり、複合化して捲縮を発現
させたりする提案がなされているが、未だ十分にその目
的を達成していないのが現状である。
【0003】例えば、特開昭56−165015号公
報、特開昭57−5921号公報、特開昭58−984
35号公報、特開昭61−239010号公報等には、
アルカリ易溶解性ポリマーとポリエステルからなる複合
繊維からなる織編物をアルカリ減量処理することによ
り、キシミ感のある風合や独特の光沢を織編物に付与さ
せる方法が提案されている。しかしながら、これらの方
法では確かにキシミ感は得られるものの、アルカリ減量
処理により織編物等のハリ、コシ感は減少することにな
り、両方を兼ね備える織編物は到底得られないのであ
る。また、特公昭45−18072号公報には、麻様の
シャリ感を発現させる仮撚融着糸が提案されており、特
開昭63−6123号公報には混繊融着加工糸の製造方
法が提案されている。さらに風合改良のために中撚から
強撚の撚を付与させるなどの各種提案がなされている
が、コストがかかり、特に一般のポリエステル繊維織編
物には適用しにくい等の問題や合成繊維に天然繊維に近
似したハリ、コシ感、キシミ感を付与させるといった点
において不十分であった。
報、特開昭57−5921号公報、特開昭58−984
35号公報、特開昭61−239010号公報等には、
アルカリ易溶解性ポリマーとポリエステルからなる複合
繊維からなる織編物をアルカリ減量処理することによ
り、キシミ感のある風合や独特の光沢を織編物に付与さ
せる方法が提案されている。しかしながら、これらの方
法では確かにキシミ感は得られるものの、アルカリ減量
処理により織編物等のハリ、コシ感は減少することにな
り、両方を兼ね備える織編物は到底得られないのであ
る。また、特公昭45−18072号公報には、麻様の
シャリ感を発現させる仮撚融着糸が提案されており、特
開昭63−6123号公報には混繊融着加工糸の製造方
法が提案されている。さらに風合改良のために中撚から
強撚の撚を付与させるなどの各種提案がなされている
が、コストがかかり、特に一般のポリエステル繊維織編
物には適用しにくい等の問題や合成繊維に天然繊維に近
似したハリ、コシ感、キシミ感を付与させるといった点
において不十分であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来の問題点を解決し、キシミ感に優れ、ハリ、コシ
感に富み、さらに染色ムラの少ないポリ乳酸繊維を提供
することである。
な従来の問題点を解決し、キシミ感に優れ、ハリ、コシ
感に富み、さらに染色ムラの少ないポリ乳酸繊維を提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ボ
イドを有するポリ乳酸繊維であって、ボイドの総体積の
占める割合が繊維総体積の6%以下であり、かつ該繊維
の結晶構造形態が下記(1)式を満たすことを特徴とす
るポリ乳酸繊維である。 0.1≦(β/α)×100 (1) (α、βはそれぞれポリ乳酸のα型結晶、β型結晶のX
線回折による反射強度を表す)
イドを有するポリ乳酸繊維であって、ボイドの総体積の
占める割合が繊維総体積の6%以下であり、かつ該繊維
の結晶構造形態が下記(1)式を満たすことを特徴とす
るポリ乳酸繊維である。 0.1≦(β/α)×100 (1) (α、βはそれぞれポリ乳酸のα型結晶、β型結晶のX
線回折による反射強度を表す)
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明を構成するポリ乳酸繊維は、L−乳酸とD
−乳酸の光学異性体の共重合体を主成分としているが、
光学純度や分子量については特に限定されず、溶融紡糸
可能な光学純度や分子量であればよい。しかし、ポリマ
ーの耐熱性や紡糸工程性を考慮すると、L−乳酸の光学
純度は95.0〜99.5%であることが好ましく、数
平均分子量は7万〜13万であることが好ましい。
する。本発明を構成するポリ乳酸繊維は、L−乳酸とD
−乳酸の光学異性体の共重合体を主成分としているが、
光学純度や分子量については特に限定されず、溶融紡糸
可能な光学純度や分子量であればよい。しかし、ポリマ
ーの耐熱性や紡糸工程性を考慮すると、L−乳酸の光学
純度は95.0〜99.5%であることが好ましく、数
平均分子量は7万〜13万であることが好ましい。
【0007】また、本発明のポリ乳酸繊維は該繊維中に
含まれるボイドの総体積の占める割合が、繊維総体積の
6%以下であることが必要である。ここでいうボイドの
総体積の占める割合は下記に示す式によって求めること
ができる。 ボイドの総体積の占める割合X(%)=(1.25−
d)×100 (dはポリ乳酸繊維の比重) ポリ乳酸繊維中に含まれるボイドの総体積の占める割合
(X)の下限値は特にないが、0.5%以上のボイドを
有することが好ましい。ポリ乳酸繊維中に含まれるボイ
ドの総体積の占める割合が、繊維総体積の6%を越える
と、染色ムラが大きくなり、さらに理由はよくわかって
いないがキシミ感に劣るものとなる。
含まれるボイドの総体積の占める割合が、繊維総体積の
6%以下であることが必要である。ここでいうボイドの
総体積の占める割合は下記に示す式によって求めること
ができる。 ボイドの総体積の占める割合X(%)=(1.25−
d)×100 (dはポリ乳酸繊維の比重) ポリ乳酸繊維中に含まれるボイドの総体積の占める割合
(X)の下限値は特にないが、0.5%以上のボイドを
有することが好ましい。ポリ乳酸繊維中に含まれるボイ
ドの総体積の占める割合が、繊維総体積の6%を越える
と、染色ムラが大きくなり、さらに理由はよくわかって
いないがキシミ感に劣るものとなる。
【0008】さらに、本発明においてはポリ乳酸繊維の
結晶構造形態が重要であり、該繊維の結晶構造形態が下
記式を満たしていなければならない。 0.1≦(β/α)×100 (α、βはそれぞれポリ乳酸のα型結晶、β型結晶のX
線回折による反射強度) (β/α)×100の値が0.1未満であると、ハリ、
コシ感に劣るだけでなく、染色ムラも大きくなってしま
う。ポリ乳酸繊維はα型結晶、β型結晶、非晶の三層構
造の多層化によって各々の層構造差を緩和することによ
り、マクロレベルでの構造の均一化が進むことが推定さ
れる。(β/α)×100の値が0.1未満であると、
ポリ乳酸繊維のほとんどがα型結晶、非晶の二層構造を
とるため、マクロレベルでの構造の均一化が不十分とな
り風合低下、染色ムラが発生すると考えている。(β/
α)×100の値の上限値は特にないが、5以下である
ことが好ましい。
結晶構造形態が重要であり、該繊維の結晶構造形態が下
記式を満たしていなければならない。 0.1≦(β/α)×100 (α、βはそれぞれポリ乳酸のα型結晶、β型結晶のX
線回折による反射強度) (β/α)×100の値が0.1未満であると、ハリ、
コシ感に劣るだけでなく、染色ムラも大きくなってしま
う。ポリ乳酸繊維はα型結晶、β型結晶、非晶の三層構
造の多層化によって各々の層構造差を緩和することによ
り、マクロレベルでの構造の均一化が進むことが推定さ
れる。(β/α)×100の値が0.1未満であると、
ポリ乳酸繊維のほとんどがα型結晶、非晶の二層構造を
とるため、マクロレベルでの構造の均一化が不十分とな
り風合低下、染色ムラが発生すると考えている。(β/
α)×100の値の上限値は特にないが、5以下である
ことが好ましい。
【0009】また本発明の目的や効果を損なわない範囲
で、必要に応じて銅化合物等の安定剤、着色剤、紫外線
吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、
可塑剤、潤滑剤を添加してもかまわない。
で、必要に応じて銅化合物等の安定剤、着色剤、紫外線
吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、
可塑剤、潤滑剤を添加してもかまわない。
【0010】また必要に応じて平均粒子径0.01μm
以上5μm以下の微粒子を0.05質量%以上10質量
%以下の範囲で添加することができる。微粒子の種類は
特に限定されず、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の不活性微粒子を
添加することができ、これらは単独で使用しても2種以
上併用してもよい。
以上5μm以下の微粒子を0.05質量%以上10質量
%以下の範囲で添加することができる。微粒子の種類は
特に限定されず、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の不活性微粒子を
添加することができ、これらは単独で使用しても2種以
上併用してもよい。
【0011】次に本発明の繊維の製造方法について説明
する。本発明におけるポリ乳酸繊維の製造方法は、結果
的に上述のようなボイドと結晶構造形態が形成されるよ
うな製法であれば特に限定されない。例えば、平均粒径
0.01μm〜1μmの無機微粒子を0.05質量%〜
10質量%の割合で含有するポリ乳酸を溶融紡出した
後、一旦ガラス転移点以下の温度に冷却し、引き続いて
チューブヒーターなどの加熱帯域に導入して延伸熱処理
させた後、油剤を付与し3000m/分以上の引取速度
で巻き取ることにより製造することができる。
する。本発明におけるポリ乳酸繊維の製造方法は、結果
的に上述のようなボイドと結晶構造形態が形成されるよ
うな製法であれば特に限定されない。例えば、平均粒径
0.01μm〜1μmの無機微粒子を0.05質量%〜
10質量%の割合で含有するポリ乳酸を溶融紡出した
後、一旦ガラス転移点以下の温度に冷却し、引き続いて
チューブヒーターなどの加熱帯域に導入して延伸熱処理
させた後、油剤を付与し3000m/分以上の引取速度
で巻き取ることにより製造することができる。
【0012】この方法で製造する場合には、冷却風の温
度を約20〜30℃、冷却風の湿度を約20〜60%、
冷却風の吹き付け速度を0.4〜1m/sec程度とす
ることにより、繊度斑、染色斑を起こすことなく高品質
繊維が得られる。
度を約20〜30℃、冷却風の湿度を約20〜60%、
冷却風の吹き付け速度を0.4〜1m/sec程度とす
ることにより、繊度斑、染色斑を起こすことなく高品質
繊維が得られる。
【0013】また、加熱装置内の内壁温度設定は130
〜230℃の範囲が好ましく、より好ましくは180℃
〜210℃である。加熱装置内の内壁温度が130℃未
満になると、加熱装置内での延伸性が不十分となり、繊
度斑及び染色斑の問題が生じる。また、230℃を越え
ると加熱装置内で繊維間の融着や糸切れ、単糸切れなど
が起こり好ましくない。加熱装置の長さは1m以上であ
ることが均一に延伸を行う上で望ましい。更に、加熱装
置の上下ガイドや口金から加熱装置までの距離、給油方
法、油剤種については目標とする繊維の繊度やフィラメ
ント数、製品、用途に応じて適宜選択できる。
〜230℃の範囲が好ましく、より好ましくは180℃
〜210℃である。加熱装置内の内壁温度が130℃未
満になると、加熱装置内での延伸性が不十分となり、繊
度斑及び染色斑の問題が生じる。また、230℃を越え
ると加熱装置内で繊維間の融着や糸切れ、単糸切れなど
が起こり好ましくない。加熱装置の長さは1m以上であ
ることが均一に延伸を行う上で望ましい。更に、加熱装
置の上下ガイドや口金から加熱装置までの距離、給油方
法、油剤種については目標とする繊維の繊度やフィラメ
ント数、製品、用途に応じて適宜選択できる。
【0014】また、引取速度は3000m/分以上にす
ることが好ましい。引取速度が3000m/分未満であ
ると、加熱装置内で繊維の延伸が十分に行われなくな
り、得られるポリ乳酸繊維の機械的物性が低下しやす
い。
ることが好ましい。引取速度が3000m/分未満であ
ると、加熱装置内で繊維の延伸が十分に行われなくな
り、得られるポリ乳酸繊維の機械的物性が低下しやす
い。
【0015】なお、本発明のポリ乳酸繊維は単繊維繊度
や総繊度数などは特に制限されず、用途に応じて適宜選
択できる。また、繊維断面も特に制限されず、丸断面の
他、扁平断面、多角断面、多葉断面、中空断面など目的
に応じてどのような断面であってもよい。
や総繊度数などは特に制限されず、用途に応じて適宜選
択できる。また、繊維断面も特に制限されず、丸断面の
他、扁平断面、多角断面、多葉断面、中空断面など目的
に応じてどのような断面であってもよい。
【0016】さらに、本発明に用いるポリ乳酸は、ポリ
エステル、ナイロン、エチレン−ビニルアルコール共重
合体等他の熱可塑性樹脂と複合紡糸することで、風合、
機械特性等を種々変化させることも可能である。
エステル、ナイロン、エチレン−ビニルアルコール共重
合体等他の熱可塑性樹脂と複合紡糸することで、風合、
機械特性等を種々変化させることも可能である。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれら実施例に何ら制限されるものではな
い。また、実施例、比較例における物性値は以下の方法
で測定した。
が、本発明はこれら実施例に何ら制限されるものではな
い。また、実施例、比較例における物性値は以下の方法
で測定した。
【0018】<微粒子の平均粒径の測定>遠心粒径測定
器(堀場製作所製「CAPA−5000型」)を用いて
測定した。
器(堀場製作所製「CAPA−5000型」)を用いて
測定した。
【0019】<ボイドの総体積の占める割合> ボイドの総体積の占める割合X(%)=(1.25−
d)×100 dはポリ乳酸繊維の比重を表し、比重dは下記のように
して求めた。柴山科学器械製作所製密度勾配管を用い、
n−ヘキサン/四塩化炭素混合溶液にて密度の勾配液を
作成し、サンプルを投入して24時間後に比重を測定し
た(測定温度25℃±0.1℃)。
d)×100 dはポリ乳酸繊維の比重を表し、比重dは下記のように
して求めた。柴山科学器械製作所製密度勾配管を用い、
n−ヘキサン/四塩化炭素混合溶液にて密度の勾配液を
作成し、サンプルを投入して24時間後に比重を測定し
た(測定温度25℃±0.1℃)。
【0020】<ポリ乳酸繊維中のα型結晶、β型結晶の
割合>以下に示す方法でα型結晶0010反射強度及び
β型結晶003反射強度を求め、その比を下記式より計
算した。 0.1≦(β/α)×100 (α、βはそれぞれポリ乳酸のα型結晶、β型結晶のX
線回折による反射強度) 理学電機社製ディフラクトメーターRINT2400対
陰極型X線回折装置による対称透過法で子午線反射を測
定(X線出力40Kv、100mAのCu−Kα線を使
用)。α型結晶0010反射は回折角2θ=29〜34
°、β型結晶003反射は26〜29°の間に出現。
割合>以下に示す方法でα型結晶0010反射強度及び
β型結晶003反射強度を求め、その比を下記式より計
算した。 0.1≦(β/α)×100 (α、βはそれぞれポリ乳酸のα型結晶、β型結晶のX
線回折による反射強度) 理学電機社製ディフラクトメーターRINT2400対
陰極型X線回折装置による対称透過法で子午線反射を測
定(X線出力40Kv、100mAのCu−Kα線を使
用)。α型結晶0010反射は回折角2θ=29〜34
°、β型結晶003反射は26〜29°の間に出現。
【0021】<染色斑評価>得られたポリ乳酸繊維を経
糸及び緯糸に用いて作成した平織物を下記の染色条件に
て染色処理を施し、染色物の斑を10人のパネラーによ
って判断してもらい、以下の基準に従って評価を行っ
た。 (1)染色条件 Dianix Red BN−SE(ダイスター社製) 2%omf Disper−TL(明成化学社製) 1g/l 酢酸(50%水溶液) 1cc/l 浴比1:50で110℃×40分染色後、還元洗浄を80℃で実施。 (2)染色斑評価 ○;8〜10人が斑無しと判断した場合 △;5〜7人が斑無しと判断した場合 ×;0〜4人が斑無しと判断した場合
糸及び緯糸に用いて作成した平織物を下記の染色条件に
て染色処理を施し、染色物の斑を10人のパネラーによ
って判断してもらい、以下の基準に従って評価を行っ
た。 (1)染色条件 Dianix Red BN−SE(ダイスター社製) 2%omf Disper−TL(明成化学社製) 1g/l 酢酸(50%水溶液) 1cc/l 浴比1:50で110℃×40分染色後、還元洗浄を80℃で実施。 (2)染色斑評価 ○;8〜10人が斑無しと判断した場合 △;5〜7人が斑無しと判断した場合 ×;0〜4人が斑無しと判断した場合
【0022】<キシミ感評価>得られたポリ乳酸繊維を
経糸及び緯糸に用いて作成した平織物を通常の精練→染
色→仕上げ加工を施し、キシミ感を10人のパネラーに
よって判断してもらい、以下の基準に従って評価を行っ
た。 ○;8〜10人がキシミ感があると判断した場合 △;5〜7人がキシミ感があると判断した場合 ×;0〜4人がキシミ感があると判断した場合
経糸及び緯糸に用いて作成した平織物を通常の精練→染
色→仕上げ加工を施し、キシミ感を10人のパネラーに
よって判断してもらい、以下の基準に従って評価を行っ
た。 ○;8〜10人がキシミ感があると判断した場合 △;5〜7人がキシミ感があると判断した場合 ×;0〜4人がキシミ感があると判断した場合
【0023】<ハリ、コシ感評価>得られたポリ乳酸繊
維を経糸及び緯糸に用いて作成した平織物を通常の精練
→染色→仕上げ加工を施し、ハリ、コシ感を10人のパ
ネラーによって判断してもらい、以下の基準に従って評
価を行った。 ○;8〜10人がハリ、コシ感があると判断した場合 △;5〜7人がハリ、コシ感があると判断した場合 ×;0〜4人がハリ、コシ感があると判断した場合
維を経糸及び緯糸に用いて作成した平織物を通常の精練
→染色→仕上げ加工を施し、ハリ、コシ感を10人のパ
ネラーによって判断してもらい、以下の基準に従って評
価を行った。 ○;8〜10人がハリ、コシ感があると判断した場合 △;5〜7人がハリ、コシ感があると判断した場合 ×;0〜4人がハリ、コシ感があると判断した場合
【0024】実施例1 ポリ乳酸(数平均分子量10万、L−乳酸の光学純度9
9%)を用い、平均粒径0.4μmの酸化チタンを0.
5質量%添加したポリマーを二軸押出機によって作成し
た。得られたポリマーを0.25mmφ×24hole
のノズルを用いて紡糸温度250℃、吐出量33.3g
/分で紡出し、温度25℃、湿度60%の冷却風を0.
5m/secの速度で紡出糸条に吹き付け、紡糸口金下
方1.2mの位置に設置した長さ1.0m、入口径8m
m、内径30mmφのチューブヒ−ター(内壁温度20
0℃)に導入してチューブヒ−ター内で延伸した後、チ
ューブヒ−ターから出てきた糸条にカラス口オイリング
(ギアポンプ給油方式)で油剤を付与し、2個のローラ
ーを介して4000m/分の引取速度で巻取り、75d
/24fの延伸したポリ乳酸繊維を得た。得られた繊維
中のボイドの占める割合及び結晶構造形態の割合を表1
に示した。また、この繊維を経糸及び緯糸として使い平
織物を製織し、染色、仕上げ加工を施し織物を得た。こ
の織物の評価をした結果、表1に示した通り良好であっ
た。
9%)を用い、平均粒径0.4μmの酸化チタンを0.
5質量%添加したポリマーを二軸押出機によって作成し
た。得られたポリマーを0.25mmφ×24hole
のノズルを用いて紡糸温度250℃、吐出量33.3g
/分で紡出し、温度25℃、湿度60%の冷却風を0.
5m/secの速度で紡出糸条に吹き付け、紡糸口金下
方1.2mの位置に設置した長さ1.0m、入口径8m
m、内径30mmφのチューブヒ−ター(内壁温度20
0℃)に導入してチューブヒ−ター内で延伸した後、チ
ューブヒ−ターから出てきた糸条にカラス口オイリング
(ギアポンプ給油方式)で油剤を付与し、2個のローラ
ーを介して4000m/分の引取速度で巻取り、75d
/24fの延伸したポリ乳酸繊維を得た。得られた繊維
中のボイドの占める割合及び結晶構造形態の割合を表1
に示した。また、この繊維を経糸及び緯糸として使い平
織物を製織し、染色、仕上げ加工を施し織物を得た。こ
の織物の評価をした結果、表1に示した通り良好であっ
た。
【0025】
【表1】
【0026】実施例2 紡糸速度を3500m/分とすること以外は実施例1と
同様にしてポリ乳酸繊維を製造し、織物の評価を行った
(表1参照)。
同様にしてポリ乳酸繊維を製造し、織物の評価を行った
(表1参照)。
【0027】実施例3、4 微粒子の種類、添加量及び加熱装置内温度を表1の通り
変更させること以外は実施例1と同様にしてポリ乳酸繊
維を製造し、織物の評価を行った(表1参照)。
変更させること以外は実施例1と同様にしてポリ乳酸繊
維を製造し、織物の評価を行った(表1参照)。
【0028】実施例5 微粒子を添加しないこと以外は実施例1と同様にしてポ
リ乳酸繊維を製造し、織物の評価を行った(表1参
照)。
リ乳酸繊維を製造し、織物の評価を行った(表1参
照)。
【0029】比較例1 紡糸方式をFOY(紡糸速度1000m/分で巻き取っ
た後、延伸機を用いて3.5倍に延伸する)にすること
以外は実施例1と同様にしてポリ乳酸繊維を製造し、織
物の評価を行った。キシミ感、染色斑の問題があり、特
にハリ、コシ感が不良であった(表1参照)。
た後、延伸機を用いて3.5倍に延伸する)にすること
以外は実施例1と同様にしてポリ乳酸繊維を製造し、織
物の評価を行った。キシミ感、染色斑の問題があり、特
にハリ、コシ感が不良であった(表1参照)。
【0030】比較例2〜4 実施例3〜5について、紡糸方式をFOY(紡糸速度1
000m/分で巻き取った後、延伸機を用いて3.5倍
に延伸する)にすること以外は実施例3〜5と同様にし
てポリ乳酸繊維を製造し、織物の評価を行ったがキシミ
感、染色斑及びハリ、コシ感を全て満足させるものは得
られなかった。
000m/分で巻き取った後、延伸機を用いて3.5倍
に延伸する)にすること以外は実施例3〜5と同様にし
てポリ乳酸繊維を製造し、織物の評価を行ったがキシミ
感、染色斑及びハリ、コシ感を全て満足させるものは得
られなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河本 正夫 岡山県倉敷市酒津1621番地 株式会社クラ レ内 (72)発明者 高橋 勇秀 岡山県倉敷市酒津2045の1 株式会社クラ レ内 Fターム(参考) 4L035 BB33 BB40 BB56 BB59 BB79 BB89 DD08 EE20 FF10 JJ05 KK01
Claims (1)
- 【請求項1】 ボイドを有するポリ乳酸繊維であって、
ボイドの総体積の占める割合が繊維総体積の6%以下で
あり、かつ該繊維の結晶構造形態が下記(1)式を満た
すことを特徴とするポリ乳酸繊維。 0.1≦(β/α)×100 (1) (α、βはそれぞれポリ乳酸のα型結晶、β型結晶のX
線回折による反射強度を表す)
Priority Applications (1)
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JP2000357340A JP2001226821A (ja) | 1999-12-10 | 2000-11-24 | ポリ乳酸繊維 |
Applications Claiming Priority (3)
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---|---|---|---|
JP11-351354 | 1999-12-10 | ||
JP35135499 | 1999-12-10 | ||
JP2000357340A JP2001226821A (ja) | 1999-12-10 | 2000-11-24 | ポリ乳酸繊維 |
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ID=26579377
Family Applications (1)
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JP2000357340A Pending JP2001226821A (ja) | 1999-12-10 | 2000-11-24 | ポリ乳酸繊維 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2001226821A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2000
- 2000-11-24 JP JP2000357340A patent/JP2001226821A/ja active Pending
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