JP2001225877A - 鉄粉系脱酸素剤包装体及び製造方法 - Google Patents

鉄粉系脱酸素剤包装体及び製造方法

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JP2001225877A
JP2001225877A JP2000373053A JP2000373053A JP2001225877A JP 2001225877 A JP2001225877 A JP 2001225877A JP 2000373053 A JP2000373053 A JP 2000373053A JP 2000373053 A JP2000373053 A JP 2000373053A JP 2001225877 A JP2001225877 A JP 2001225877A
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oxygen scavenger
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JP2000373053A
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Haruaki Eto
晴明 江藤
Akira Sugimoto
顕 杉本
Hidetoshi Hatakeyama
秀利 畠山
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】200メッシュ標準篩をパスする微粉状還元
鉄粉の占有率が5重量%以下の粒状還元鉄粉を主剤とす
る脱酸素剤を、自動充填包装機を用いて通気性包装材料
により包装する。 【効果】脱酸素剤の充填時に鉄粉の一部が粉塵となって
飛散して包装体の外面に付着することを防止するもので
あり、特に、生産速度の高いロータリー充填型三方シー
ル自動充填包装機による充填包装において顕著な効果を
発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、脱酸素剤包装体及びそ
の工業的な製造方法に関する。更に詳しくは、鉄粉系脱
酸素剤を通気性包装材料により自動充填包装機を用いて
包装するための改良された方法及びこの方法により製造
された脱酸素剤包装体に関する。本発明の脱酸素剤包装
体は、食料品、飲料品、化粧品、日用品、医薬品などの
保存に利用される。
【0001】
【従来の技術】還元鉄粉を主剤とする脱酸素剤は、食品
などの酸素の影響を受けやすい物品の保存用に、酸素の
除去を目的として広く使用されている。このような脱酸
素剤は、通常、微粉体を含む鉄粉組成物が通気性包装材
料により包装された脱酸素剤包装体として自動充填包装
機を用いて製造される。
【0002】しかしながら、生産性の高い自動充填包装
機を用いた脱酸素剤の包装を工業的に実施すると、脱酸
素剤包装体表面に脱酸素剤が付着し、これに起因する外
観上及び安全衛生上の問題が生じていた。特に毎分40
0包以上の高速で三方シール包装体を製造することがで
きるロータリー充填型三方シール自動充填包装機を用い
た充填包装作業では、1包あたり約0.15秒以下の短
時間で微粉体を含む脱酸素剤組成物を、準備した通気性
包装材料内へ充填するため、充填シュートから袋内に充
填された脱酸素剤組成物の一部が落下の反動で袋口へ舞
上がる現象が見られる。舞上がった脱酸素剤組成物が、
袋口のシール部に挟み込まれて美観を損ねるばかりでは
なくシール強度低下の原因となる。また、舞上がった脱
酸素剤が袋外に飛散して脱酸素剤包装体表面に付着し、
食品、医薬品、化粧品等の被保存物を汚染する場合があ
った。脱酸素剤包装体表面に付着した鉄粉系脱酸素剤組
成物は酸素吸収反応をして鉄錆を発生して、さらに美観
を損ねるものであった。
【0003】このため、自動充填包装機の作動条件調整
を慎重に行ったり、充填包装後の包装体表面をブラシや
布で清掃する等の対策がとられていたが、手間とコスト
がかかる上に充分な効果が得られていなかった。一方、
脱酸素剤包装体内に投入される鉄粉系脱酸素剤について
は、酸素吸収活性の点から表面積が相対的に大きくなる
微粉体が好まれているが、鉄粉系脱酸素剤を小袋に充填
する際の粒径分布の影響について詳細な検討はなされて
いなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】従って、本発明の目的
は、前記課題を解決し、脱酸素剤の外面付着量が極めて
少ない脱酸素剤包装体を提供することである。本発明の
他の目的は、前記脱酸素剤の外面付着量が極めて少ない
脱酸素剤包装体を製造することが出来る改良された工業
的製造方法を提供することである。本発明者らは、充填
時の鉄粉の飛散量と鉄粉の粒子径との関係に着目し、詳
細な検討を行った結果、微粉末状の還元鉄粉の含有率が
限定された粒状還元鉄粉を使用することにより前記課題
が解決され、上記目的が達成されることを見出し本発明
を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明の脱酸素剤包装体の製造
方法は、還元鉄粉を主剤とする脱酸素剤を、自動充填包
装機を用いて通気性包装材料により充填包装する脱酸素
剤包装体の製造方法であって、前記還元鉄粉に含まれ
る、200メッシュ標準篩をパスする微粉状還元鉄粉の還
元鉄粉全量に対する占有率が5重量%以下であることを
特徴とする。
【0006】本発明の脱酸素剤包装体は、還元鉄粉を主
剤とする脱酸素剤が通気性包装材料により充填包装され
てなる脱酸素剤包装体であって、前記還元鉄粉に含まれ
る、200メッシュ標準篩をパスする微粉状還元鉄粉の還
元鉄粉全量に対する占有率が5重量%以下であることを
特徴とする。脱酸素剤包装体表面に付着した還元鉄粉の
量は、好ましくは、脱酸素剤包装体の表面積当たり0.
5mg/m2以下である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の脱酸素剤は、還元鉄が酸
素と反応することを利用するものである。脱酸素剤の主
剤として、200メッシュ標準篩をパスする微粉状還元鉄
粉の還元鉄粉全量に対する占有率が5重量%以下、好ま
しくは3重量%以下である還元鉄粉を使用する。200メ
ッシュ標準篩は、75μmの目に相当する。充填シュー
トから袋内に充填された脱酸素剤の一部が落下の反動で
袋口へ舞上がる現象の抑制は、200メッシュ標準篩をパ
スする微粉状還元鉄粉の占有率を下げることにより達成
される。本発明の還元鉄粉の95重量%以上は、200メ
ッシュ標準篩をパスしない粒状還元鉄粉からなる。本発
明の還元鉄粉の平均粒径は、好ましくは、100〜250μm
である。粒子径の大きな鉄粉は、脱酸素剤包装体の包材
に孔をあけたり、酸素吸収速度が低下したるすることが
ある。その為に、本発明の還元鉄粉において、500μm
以上の粒子径を有する粗い鉄粉の占有率は3重量%以下
にすることが好ましい。
【0008】還元鉄粉としては、還元状態の鉄からなる
粉末が用いられ、鉄鉱石を還元、粉砕して得られる海綿
鉄粉(還元鉄粉)、鉄イオン溶液から電気的に鉄を析出
させて得られる電解鉄粉、溶鉱を水中または油中に噴霧
して得られる噴霧(アトマイズ)鉄粉、及び、鉄塊を破
砕または研削して得られる破砕鉄粉などの鉄粉が例示さ
れるが、酸素吸収活性が高いことから海綿鉄粉(還元鉄
粉)及び噴霧鉄粉が好ましく、海綿鉄粉(還元鉄粉)が
最も好ましく用いられる。
【0009】本発明において、電解質を助剤として還元
鉄粉に配合するのが好ましい。以下、このようにして得
られる還元鉄粉/電解質組成物もまた単に還元鉄粉と称
することがある。電解質は、還元鉄粉重量に対して好ま
しくは0.1〜10重量%、より好ましくは、0.2〜4
重量%に相当する量を配合する。電解質量が前記の範囲
より少ない場合には酸素吸収速度が遅くなり、一方、前
記の範囲より多い場合には吸湿して水分が鉄粉表面を覆
ってしまい、酸素との反応を阻害することがあるため、
いずれも好ましくない。
【0010】助剤として用いられる電解質としては、金
属のハロゲン化物、炭酸塩、硫酸塩、水酸化物等が挙げ
られるが、好ましくは、ハロゲン化金属が用いられる。
ハロゲン化金属の中でも、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウ
ムなどのハロゲン化アルカリ金属、及び、塩化カルシウ
ム、塩化マグネシウムなどのハロゲン化アルカリ土類金
属が好ましい。前記ハロゲン化金属の混合物を使用する
こともできる。
【0011】前記電解質の配合方法は、還元鉄粉と電解
質とを単に機械的に混合しても良いが、還元鉄粉表面に
電解質水溶液を散布・乾燥させる方法、或いは、還元鉄
粉と電解質水溶液を混合し、これを乾燥させる方法によ
り鉄粉に付着させることが好ましい。本発明では、上記
のようにして電解質を還元鉄粉に付着させる方法を『被
覆』(コーティング)と呼び、この方法で電解質を付着
させた還元鉄粉を被覆還元鉄粉という。被覆還元鉄粉
は、還元鉄粉に電解質が固体状で直接付着した構造から
なる還元鉄粉/電解質組成物である。被覆工程において
電解質の他に、活性炭に例示される脱臭剤や分散剤など
の添加剤を配合してもよく、添加剤の全配合量は、還元
鉄粉に対して0.1〜4重量%程度が好ましい。
【0012】本発明では、還元鉄粉として、前記の被覆
還元鉄粉が好ましく用いられる。より好ましい還元鉄粉
は、海綿鉄粉(還元鉄粉)又は噴霧鉄粉にハロゲン化ア
ルカリ金属又はハロゲン化アルカリ土類金属を被覆した
被覆還元鉄粉であり、最も好ましい還元鉄粉は、海綿鉄
粉(還元鉄粉)にハロゲン化アルカリ金属を被覆した被
覆還元鉄粉である。
【0013】上記したように、本発明においては、還元
鉄粉全量に対し、200メッシュ標準篩をパスする微粉状
還元鉄粉の占有率が5重量%以下である還元鉄粉を使用
する。前記占有率は、脱酸素剤中の還元鉄粉全量及び20
0メッシュ標準篩をパスする微粉状還元鉄粉の重量を測
定し、前者を後者で除することにより求められる。占有
率は、還元鉄のみからなる鉄粉及び還元鉄に助剤が付着
した還元鉄粉/電解質組成物の重量から求められ、鉄粉
を含有しない助剤又はその他の添加剤の重量は除外され
る。還元鉄粉に電解質を被覆した被覆還元鉄粉を使用す
る場合も、被覆していない鉄粉を使用する場合と同様
に、200メッシュ標準篩をパスする微粉状被覆還元鉄粉
の被覆還元鉄粉全量に対する占有率が5重量%以下であ
ることが必要である。
【0014】本発明の主要な特徴は、脱酸素剤を自動充
填包装機を用いて通気性包装材料により包装する際に、
脱酸素剤の主剤として200メッシュ標準篩をパスする微
粉状還元鉄粉の占有率が5重量%以下の粒状還元鉄粉を
使用する点にある。
【0015】200メッシュ標準篩をパスする微粉状還元
鉄粉(微粉体)の占有率が5重量%以下の粒状還元鉄粉
は、篩分けなどの手段により、微粉体を除去することに
よって得られる。還元鉄粉を被覆した後、微粉体を除去
して得られた粒状被覆還元鉄粉も使用できる。また、微
粉体を除去した後、還元鉄粉を被覆し、必要ならば再度
微粉体を除去して得られた200メッシュ標準篩をパスす
る微粉状被覆還元鉄粉(微粉体)の占有率が5重量%以
下の粒状被覆還元鉄粉も使用できる。
【0016】微粉体の除去には、篩分けの他、重力や遠
心力を利用する分離方法も採用できる。いずれの場合
も、通気性包装材料により充填包装する際に、還元鉄粉
の構成が、200メッシュ標準篩をパスする微粉状還元鉄
粉の占有率が5重量%以下の構成になっていることが必
要である。
【0017】本発明の脱酸素剤は、還元鉄粉、電解質の
他に、活性炭に例示される脱臭剤、ケイソウ土・ゼオラ
イト・造粒シリカや発泡コンクリートに例示される水分
供与剤、アルミナ・パーライト・セラミック粉・ケイ砂
・酸化マグネシウム・酸化カルシウム・酸化鉄類(黄鉄
・ベンガラ)・シリカ粉・水酸化マグネシウム・水酸化
カルシウム・石膏に例示される分散剤、炭酸ガスの吸収
剤もしくは発生剤、アルコール発生剤などの添加剤、又
は、これら添加剤から選ばれた二種以上からなる添加剤
組成物と併用してもよい。水分供与剤は、保存物から酸
素吸収反応に充分な水分が供給されない条件で使用する
際に、還元鉄粉に水分を供給する機能を果たすために添
加される。前記添加剤及び添加剤組成物の添加量は限定
的ではなく、添加剤の種類、保存される物品の種類など
に応じて容易に決められる。
【0018】本発明において、脱酸素剤は通気性包装材
料に包装して脱酸素剤包装体として使用される。通気性
包装材料には、有孔又は酸素透過性のプラスチックフィ
ルム、不織布、紙及びこれらの積層シートなどが用いら
れる。プラスチックフィルムの素材には、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリオレフィンが
例示される。包装材料同士の接着面には、ポリエチレン
やポリプロピレンなどのヒートシールの可能な素材を配
置することが好ましい。
【0019】通気性包装材料による包装には、自動充填
包装機を用いる。自動充填包装機は、包装材料を袋状に
シール加工し、上端開口部からこれに脱酸素剤を投入
後、上端開口部を封じて、脱酸素剤包装体を高速かつ連
続的に製造する装置であり、包装方法により、三方シー
ル自動充填包装機、四方シール自動充填包装機、自動充
填ピロー包装機(スティック包装機)等がある。
【0020】本発明の方法は、脱酸素剤の充填時に鉄粉
の一部が飛散して脱酸素剤包装体の外面に付着すること
を防止するものであり、特に、三方シール自動包装機に
よる充填包装、中でもロータリー充填型三方シール自動
包装機による充填包装において顕著な防止効果を発揮す
る。
【0021】ロータリー充填型三方シール自動充填包装
機とは、可倒式ヒートシールバー、充填物計量部及び充
填シュートのそれぞれを多数個、回転軸の周囲に円周上
に配し、これらが二つ折りされた通気性包装材料ととも
に回転軸を中心にして回転する間に、製袋、計量、充填
を行う包装機であり、その前工程として通気性包装材料
を供給し、長さ方向に二つ折りする装置、後工程として
袋の充填口をヒートシールにより封じる装置を備える。
得られるものはヒートシールされた三辺と包装材料の折
り目により形成される一辺を有する四角形の包装体であ
り、一分間あたり数百個〜千個以上の高い生産能力を有
することを特徴とする。
【0022】本発明の脱酸素剤包装体は、食品等から蒸
散する水分を利用して酸素吸収する水分依存型脱酸素剤
として、また、脱酸素剤に加えられた水分供与剤に含ま
れる水分を利用して酸素吸収する自力反応型脱酸素剤と
して使用することができる。
【0023】本発明の脱酸素剤包装体は、脱酸素剤包装
体表面に付着した還元鉄粉の量が、脱酸素剤包装体の表
面積当たり0.5mg/m2以下である。このことは、鉄
と付加物を形成する物質、例えば、アスコルビン酸、ク
マリン、タンニン、クレゾール又はヒノキチオールを含
む食料品、飲料品、化粧品、日用品、医用品などが変色
を起こすことなく好適に保存される。具体的には、アス
コルビン酸などの保存剤入り饅頭、菓子、飲料類、クマ
リンなどの香料を添加した化粧品、香水、クレゾール又
はヒノキチオールなどの抗菌性物質を含む石鹸類、輸液
バッグなどの医用品類をあげることができる。
【0024】
【実施例】本発明を実施例によりさらに詳しく記すが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 実施例1 海綿鉄粉(還元鉄粉;200メッシュ標準篩をパスする微
粉状還元鉄粉の占有率0.9重量%)100部(重量
部、以下同じ)、塩化ナトリウム1.0部を含む水溶液
及び活性炭0.4部を工業用ミキサーを用いて混合し、
混合物の自己発熱により乾燥させ、冷却して被覆還元鉄
粉Aを得た。得られた被覆還元鉄粉Aの一部を採取して
秤量後(X重量部)、200メッシュ標準篩をパスする微
粉体粒子を篩分けし、これを秤量した(Y重量部)。被
覆還元鉄粉A中の200メッシュ標準篩をパスする微粉状
還元鉄粉の還元鉄粉全量に対する占有率、(Y/X)×
100、は1.9重量%であった。
【0025】(株)トパック製ロータリー充填型三方シー
ル自動充填包装機を用いて、1包当たり被覆還元鉄粉A
0.4g、並びに、17重量%食塩水44部を添加・含
浸させたゼオライト100部、石膏5部及び水酸化マグ
ネシウム4部を混合してなる水分供与性添加剤B0.4
gを、有孔ポリエステル/有孔ポリエチレン/耐油紙/
有孔ポリエチレンからなる通気性包装フィルムにより毎
分520包の速度で混合充填し、かつ包装して、40m
m×30mmの三方シールされた自力反応型脱酸素剤包
装体6000包の連続した帯状体からなるロールを得
た。
【0026】脱酸素剤包装体の外観は良好であった。脱
酸素剤包装体1ロール(6000包)の包装体の両表面
をシャーレ上で50mm×60mmのガーゼで十分に拭
い、落下した粉塵とガーゼを塩酸で加熱処理してすべて
の鉄分を溶解せしめた処理液を集めて、ICP−AES
(セイコー電子工業(株)製、誘導結合型プラズマ発光分
析計1200VR型)を用いて鉄分を定量し、包装体の
表面の還元鉄粉付着量を測定すると、1mg/ロールで
あり、脱酸素剤包装体の表面積当たりの還元鉄粉付着量
は、0.07mg/m2であった。酸素バリアー性袋に前
記ロールから得られた脱酸素剤包装体を1包入れ、空気
75mlとともにヒートシールして密封し、25℃の恒
温室に保存した。12時間後に袋内の酸素濃度をジルコ
ニア式酸素濃度計で測定したところ0.1容量%以下で
あった。
【0027】比較例1 噴霧鉄粉(200メッシュ標準篩をパスする微粉状還元鉄
粉の占有率45重量%)100部と塩化ナトリウム0.
4部を含む水溶液を混合、乾燥、冷却して被覆還元鉄粉
Zを得た。得られた被覆還元鉄粉Zの200メッシュ標準
篩をパスする微粉状被覆還元鉄粉の被覆還元鉄粉全量に
対する占有率は50重量%であった。被覆還元鉄粉Aに
代えて被覆還元鉄粉Zを使用して、実施例1と同様の操
作により、40mm×30mmの三方シールされた自力
反応型脱酸素剤包装体の連続したロールを得た。脱酸素
剤包装体は、外観上、表面に鉄錆の付着が認められたも
のがあった。脱酸素剤包装体1ロール(6000個)当
たりの還元鉄粉付着量を測定すると、20mg/ロール
であり、脱酸素剤包装体の表面積当たりの還元鉄粉付着
量は、1.4mg/m2であった。
【0028】実施例2 (株)トパック製ロータリー充填型三方シール自動充填包
装機を用いて、1包当たり被覆還元鉄粉A0.4g、及
び、アルミナからなる分散性添加剤C0.6gを、有孔
ポリエステル/ポリエチレン/耐油紙/有孔ポリエチレ
ンからなる通気性包装フィルムにより毎分420包の速
度で充填包装して、40mm×40mmの三方シールさ
れた水分依存型脱酸素剤包装体の連続したロールを得
た。包装体の外観は良好であった。脱酸素剤包装体1ロ
ール(6000包)当たりの還元鉄粉付着量を測定する
と、3mg/ロールであり、脱酸素剤包装体の表面積当
たりの還元鉄粉付着量は、0.16mg/m2であった。
酸素バリアー性袋に脱酸素剤包装体試料を1包と水10
gを含ませた脱脂綿を入れ、空気75mlとともにヒー
トシールして密封し、25℃の恒温室に保存した。12
時間後に袋内の酸素濃度をジルコニア式酸素濃度計で測
定したところ0.1容量%以下であった。
【0029】比較例2 被覆還元鉄粉Aに代えて被覆還元鉄粉Zを使用して、実
施例2と同様の操作により、40mm×40mmの三方
シールされた水分依存型脱酸素剤包装体の連続したロー
ルを得た。脱酸素剤包装体1ロール(6000個)当た
りの還元鉄粉付着量を測定すると、30mg/ロールで
あり、脱酸素剤包装体の表面積当たりの還元鉄粉付着量
は1.6mg/m2であった。脱酸素剤包装体は、外観上、
表面に鉄錆の付着が認められたものがあった。
【0030】実施例3 実施例1で製造した脱酸素剤包装体1包をヒノキチオー
ル入り石鹸の上に置き、空気100mlと共にガスバリ
ヤー性の高い延伸ナイロン/ポリ塩化ビニリデン/ポリ
エチレン包装袋内に封入して石鹸包装袋を複数個作成
し、25℃下にて保存した。30日保存後に包装袋内の
石鹸及び脱酸素剤包装体の異常の有無を外観検査により
調べた。変色又は汚れの認められた石鹸又は脱酸素剤包
装体は無かった。石鹸は、包装袋封入時から若干黄ばみ
を有していたが、包装後、それ以上の変色を生じなかっ
た。
【0031】比較例3 比較例1で製造した脱酸素剤包装体1包をヒノキチオー
ル入り石鹸の上に置き、空気100mlと共に、ガスバ
リヤー性の高い延伸ナイロン/ポリ塩化ビニリデン/ポ
リエチレン包装袋内に封入した石鹸包装袋を複数個作成
し、実施例3と同様に保存した。30日保存後に包装袋
内の石鹸及び脱酸素剤包装体の異常の有無を外観検査に
より調べた。黄ばみは見られなかったが、石鹸の表面に
赤褐色の斑点の発生が認められた包装袋が10%の頻度
で現れた。
【0032】
【発明の効果】本発明の製造方法は、脱酸素剤の充填時
に鉄粉の一部が粉塵となって飛散して包装体の外面に付
着することを実質的に防止するものであり、特に、充填
包装速度の大きなロータリー充填型三方シール自動充填
包装機による充填包装において顕著な鉄粉付着防止効果
を発揮する。本発明の脱酸素剤包装体は、保存中の物品
に汚れや変色を発生させることなく長期間保存すること
を可能にする。特に、鉄と付加物を形成する物質を含
む、飲食料品、化粧品、日用品、医薬品などの物品を好
適に保存する。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】還元鉄粉を主剤とする脱酸素剤を、自動充
    填包装機を用いて通気性包装材料により充填包装する脱
    酸素剤包装体の製造方法であって、前記還元鉄粉に含ま
    れる、200メッシュ標準篩をパスする微粉状還元鉄粉の
    還元鉄粉全量に対する占有率が5重量%以下であること
    を特徴とする脱酸素剤包装体の製造方法。
  2. 【請求項2】前記還元鉄粉が海綿鉄粉である請求項1記
    載の製造方法。
  3. 【請求項3】前記還元鉄粉が、還元鉄粉に電解質を還元
    鉄粉重量に対し0.1〜10重量%被覆した被覆還元鉄
    粉である請求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】自動充填包装機がロータリー充填型三方シ
    ール自動充填包装機である請求項1記載の製造方法。
  5. 【請求項5】還元鉄粉を主剤とする脱酸素剤が通気性包
    装材料により充填包装されてなる脱酸素剤包装体であっ
    て、前記還元鉄粉に含まれる、200メッシュ標準篩をパ
    スする微粉状還元鉄粉の還元鉄粉全量に対する占有率が
    5重量%以下であることを特徴とする脱酸素剤包装体。
  6. 【請求項6】前記還元鉄粉が海綿鉄粉である請求項5記
    載の脱酸素剤包装体。
  7. 【請求項7】前記還元鉄粉が、還元鉄粉に電解質を還元
    鉄粉重量に対し0.1〜10重量%被覆した被覆還元鉄
    粉である請求項5記載の脱酸素剤包装体。
  8. 【請求項8】脱酸素剤包装体表面に付着した還元鉄粉の
    量が、脱酸素剤包装体の表面積当たり0.5mg/m2
    下であることを特徴とする請求項5記載の脱酸素剤包装
    体。
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JP2926724B2 (ja) * 1988-11-09 1999-07-28 三菱瓦斯化学株式会社 酸素吸収体収納袋及びその切断方法

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