JP2001225425A - 積層体及びこれからなるホース - Google Patents

積層体及びこれからなるホース

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JP2001225425A
JP2001225425A JP2000041398A JP2000041398A JP2001225425A JP 2001225425 A JP2001225425 A JP 2001225425A JP 2000041398 A JP2000041398 A JP 2000041398A JP 2000041398 A JP2000041398 A JP 2000041398A JP 2001225425 A JP2001225425 A JP 2001225425A
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Yukihiko Harada
幸彦 原田
Nobuyuki Ito
信行 伊藤
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】塩素化ポリオレフィン層とポリアミド樹脂層と
を強固に接着した積層体を提供する。 【解決手段】塩素化ポリオレフィン100重量部当たり
受酸剤3〜25重量部,有機過酸化物1〜20重量部か
らなる塩素化ポリオレフィン層とポリアミド樹脂からな
る層とを加硫接着してなる積層体を製造し、用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強固に加硫接着し
た積層体に関する。本発明の積層体は、ゴムシート、ホ
ース等に使用される。特に耐燃料油透過性や耐フロン透
過性が要求される燃料用ホース,冷媒用ホース等に好適
である。
【0002】
【従来の技術】これまで、潤滑油、燃料油,エアコン用
冷媒等に用いられるホースには、耐油性、耐燃料油性、
耐フロン性、並びに耐熱性、耐候性、耐オゾン性等の外
的要因に対する耐性が要求されることから、NBR/C
R系やNBR/CSM等のゴム積層体が使われてきた。
ところが昨今の地球環境問題の観点から、ガス透過性の
更なる低減が求められており、該ゴム材料に比べてガス
透過性に優れたポリアミド樹脂に着目し、ホース用途と
して要求される密着性,取り付け性,振動伝達性の面か
ら該ゴム材料とポリアミド樹脂との積層体の適用が検討
されている。
【0003】しかしながら、ゴム材料とポリアミド樹脂
との積層体からなるホースにおいては、ゴム層とポリア
ミド樹脂層とが強固に接着していなければ、ホース用途
として実用に耐えうる性能を発現することが困難である
が、現状ではホース用途として十分に耐えうる接着強度
を有した、ゴム材料とポリアミド樹脂からなる積層体
は、得られていないのが現実である。
【0004】以上のような状況から、ゴム材料とポリア
ミド樹脂とが強固に接着した積層体が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ゴム
材料とポリアミド樹脂とが強固に接着した積層体に関す
るものであり、更に詳しくは、塩素化ポリオレフィン層
とポリアミド樹脂層が強固に接着した積層体を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、塩素化ポリオレフィンに特定の化合物を配合
し、加硫接着することにより上記問題点を解決し本発明
を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、塩素化ポリオレフィン1
00重量部当たり受酸剤3〜25重量部,有機過酸化物
1〜20重量部からなる塩素化ポリオレフィン層とポリ
アミド樹脂からなる層とを加硫接着してなる積層体、及
びそれを用いてなるホースに関するものである。
【0008】以下、本発明について詳細に説明する。
【0009】本発明における塩素化ポリオレフィンは、
特に制限は無いが、例えばクロロホルム、塩化ベンゼ
ン、三塩化エタン、四塩化エチレン、水等の塩素化反応
に不活性な溶剤に溶解又は懸濁させたポリオレフィン
を、ラジカル発生剤あるいは紫外線の存在下で、塩素ガ
スや塩化スルフリル等の塩素化剤で塩素化して得られる
が、好ましくはポリオレフィンを溶剤に均一に溶解した
状態で塩素化して得られたものである。
【0010】塩素化ポリオレフィンに用いられるポリオ
レフィンは、特に限定はなく利用可能であるが、好まし
くは、エチレン単独重合体、エチレン−プロピレン共重
合体,エチレン−1−ブテン共重合体,エチレン−1−
ヘキセン共重合体,エチレン−1−オクテン共重合体,
エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体等のエチ
レン−α−オレフィン共重合体が挙げられる。これらポ
リオレフィンは、単独或いは2種以上をブレンドして使
用することが可能である。
【0011】本発明における塩素化ポリオレフィンの塩
素量は、特に制限はないが、ゴムとしての特性を発現さ
せるためには、塩素量10〜50重量%であることが好
ましい。塩素化ポリオレフィンに用いられるポリオレフ
ィンがエチレン単独重合体である場合には、20〜50
重量%であることが特に好ましく、塩素化ポリオレフィ
ンに用いられるポリオレフィンがエチレン−α−オレフ
ィン共重合体である場合には、塩素量10〜40重量%
であることが特に好ましい。
【0012】本発明に使用される受酸剤は、加硫反応中
に発生する塩化水素等の酸性ガスを捕捉できるものであ
れば、特に制限なく使用できる。例えば、酸化マグネシ
ウム、酸化カルシウム、酸化鉛、水酸化カルシウム等の
金属の酸化物又は水酸化物、ハイドロタルサイト、ハイ
ドロタルサイトの焼成物、エポキシ基含有化合物等が挙
げられる。受酸剤の使用量は、塩素化ポリオレフィン1
00重量部当たり受酸剤3〜25重量部、好ましくは5
〜15重量部である。3重量部未満では、架橋反応が十
分起こらず、加硫物の強度が低下し好ましくない。ま
た、25重量部を越える場合は、加硫物の硬度が増大
し、柔軟性が劣るため好ましくない。
【0013】本発明に使用される有機過酸化物は、特に
制限はなく市販の有機過酸化物が使用される。例えばジ
クミルパーオキサイド、ジターシャリーブチルパーオキ
サイド、ターシャリーブチルクミルパーオキサイド、
1,3−ビス(ターシャリーブチルパーオキシイソプロ
ピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ターシャ
リーブチルパーオキシ−ヘキサン、2,5−ジメチル−
2,5−ターシャリーブチルパーオキシ−3−ヘキシン
等が挙げられる。有機過酸化物の使用量は、塩素化ポリ
オレフィン100重量部当たり1〜20重量部、好まし
くは2〜10重量部である。1重量部未満では、十分強
度が得られず、圧縮永久歪が劣り好ましくない。20重
量部を越える場合は、柔軟性が劣るため好ましくない。
また、必要に応じて架橋助剤を添加することができる。
架橋助剤は、有機過酸化物による加硫に於いて、その架
橋効率を高めるために使用されるものである。架橋助剤
としては多官能性モノマーが使用され、例えばトリアリ
ルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、エチレ
ングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパ
ントリメタクリレート、ジビニルベンゼンあるいはN,
N’−m−フェニレンビスマレイミド等が挙げられる。
架橋助剤の使用量は、塩素化ポリオレフィン100重量
部当たり15重量部以下が好ましく、更に好ましくは1
2重量部以下である。15重量部を越える場合は、柔軟
性が劣るため好ましくない。
【0014】本発明に使用されるポリアミド樹脂は、特
に制限はなく市販のポリアミド樹脂が使用される。例え
ば、ナイロン6,ナイロン11,ナイロン12,ナイロ
ン66,ナイロン610,ナイロン612等が挙げら
れ、好ましくは、ナイロン6,ナイロン11,ナイロン
12,ナイロン66である。
【0015】本発明の積層体には、他に補強剤、充填
剤、加工助剤、柔軟剤、可塑剤,老化防止剤、粘着付与
剤等が必要に応じて加えられる。補強剤、充填剤として
は、例えばカーボンブラック、ホワイトカーボン、炭酸
カルシウム、クレー、タルク等が使用される。加工助剤
としては、例えば低分子量ポリエチレン、金属石けん等
が使用される。軟化剤、可塑剤としては、例えば、各種
オイル、エステル類、塩化パラフィン等が使用される。
老化防止剤としては、例えばアミン系老化防止剤やフェ
ノール系老化防止剤が使用できる。
【0016】本発明において重要なことは、過酸化物加
硫により、塩素化ポリオレフィンからなる層とポリアミ
ド樹脂からなる層とを十分な強度まで加硫接着させるこ
とにある。過酸化物加硫以外の加硫方法では、塩素化ポ
リオレフィンからなる層をポリアミド樹脂からなる層を
強固に加硫接着することは出来ない。
【0017】積層方法としては特に制限はなく、加硫接
着する前に塩素化ポリオレフィンからなる層とポリアミ
ド樹脂からなる層が密着された状態を作る方法であれば
特に限定されるものではなく、例えば多層成形法、カレ
ンダーによる張り合わせ、シート状成型後お互いを密着
させるなどの積層成形法等が挙げられる。
【0018】積層成形された塩素化ポリオレフィンから
なる層とポリアミド樹脂からなる層とを加硫接着するに
は、蒸気缶加硫、プレス加硫、高周波加硫等通常の塩素
化ポリオレフィンの加硫方法により両層を密着させて行
われる。
【0019】また、ホースを製造する方法は、通常プラ
スチック成形に用いられる成形方法を用いればよく、例
えば多軸押出成形、管状品成形等の多層成形法等が挙げ
られる。
【0020】
【実施例】以下、実施例にもとづき本発明をさらに詳し
く説明するが、これら実施例は本発明の理解を助けるた
めの例であって、本発明はこれらにより何等制限を受け
るものではない。
【0021】以下の方法に従い、各種物性を測定した。
【0022】<塩素量の測定>塩素化ポリオレフィンの
塩素は、燃焼フラスコ法にて測定した。塩素量の測定
は、塩素化ポリオレフィン約30mgを、1.7重量%
硫酸ヒドラジニウム水溶液15mlを吸収液として用い
て、酸素フラスコ燃焼法に従い燃焼させた。次に30秒
程度振った後約30分静置した。この操作後の吸収液
を、純水約100mlで洗い出した後、濃度0.05N
の硝酸銀水溶液で電位差滴定法により塩素イオンを定量
し、塩素量を測定した。
【0023】<ムーニー粘度の測定>塩素化ポリオレフ
ィンのムーニー粘度の測定は、JIS−K−6300
(1997)に準拠し、L形ローターで、予熱1分、ロ
ーター回転時間4分、100℃で測定した。
【0024】<硬度>ゴム層の硬度は、ゴムを表1,表
2に示す配合処方により混練した後、150mm×15
0mm×2mmの金型を用いて、表1,表2に示した条
件で加硫した。その後JIS−K−6301(199
7)に準拠し、A型スプリング式硬度を測定した。
【0025】<破断伸び>ゴム層の破断伸びは、硬度測
定と同様な条件で、混練,加硫し、3号ダンベルで打ち
抜いた後、JIS−K−6301(1997)に準拠し
測定した。
【0026】<剥離試験>ゴム層とポリアミド樹脂層か
らなる積層体の剥離試験は、2mm厚みの未加硫コンパ
ウンドシートとポリアミド樹脂シートとを密着させ、表
1,表2に示す条件で加硫接着し、23℃で24時間放
置した。その後、幅25mm長さ150mmの短冊状に
打ち抜き、50mm/minの剥離速度での剥離状態を
目視により観察し、以下の通り評価した。
【0027】 ◎:ゴム層破壊、○:一部界面剥離、×:界面剥離 <柔軟性試験>硬度、破断伸びによる柔軟性の評価とは
別に積層体の柔軟性を評価した。
【0028】ゴム層とポリアミド樹脂層からなる積層体
の柔軟性は、2mm厚みの未加硫コンパウンドシートと
ポリアミド樹脂シートとを密着させ、表1,表2に示す
条件で加硫接着し23℃で24時間放置した。その後得
られた加硫ゴムシートを折り曲げて、触感により以下の
通り評価した。
【0029】○:良好、×:不良 なお、実施例、比較例で使用した各種樹脂、配合剤は表
1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】実施例1 40lのグラスライニング製オートクレーブに、1,
1,2−トリクロロエタン30kgと、密度0.96g
/cm3,MFR(190℃)=5.0g/10分のポ
リエチレンを2Kg仕込んだ。窒素置換を行った後、反
応器を加熱し120℃で2時間保持することによりポリ
エチレンを溶剤中へ均一に溶解した。
【0032】次にα,α’−アゾビスイソブチロニトリ
ル(AIBN)を1,1,2−トリクロロエタンへ溶解
して調製した濃度5g/lのAIBN溶液を10ml/
分の流量で、塩素ガスを6l/分の流量で導入し、反応
温度115℃、反応圧力0.1MPaでポリマー中の塩
素含量が40%になるまで塩素化反応を行った。次に圧
力を常圧まで降圧し、窒素ガスにて酸性ガスを除去した
後、155℃に加熱したドラムドライヤーにて溶剤を留
去して塩素化ポリエチレン(CM1)を得た。分析の結
果、得られた塩素化ポリエチレン(CM1)は、塩素量
40.0重量%、ムーニー粘度60であった。
【0033】得られた塩素化ポリエチレン(CM1)
を、表2に示した配合処方に従って10インチオープン
ロールにより混練し、2mm厚みの未加硫コンパウンド
シートに成型した。これをポリアミド樹脂として厚さ1
mmのナイロン6シートに密着させ、表2に示す条件で
加硫接着した。このようにして得られたゴム層の硬度及
び破断伸び、ゴム層とポリアミド樹脂層からなる積層体
の剥離試験及び柔軟性試験を行い、その結果を表2に示
した。その結果、硬度77、破断伸び340%で十分な
柔軟性を有していた。剥離状態はゴム層が破壊されてお
り、ゴム層とナイロン層とが強固に接着している積層体
であることが分り、また積層体は触感でも柔軟性が非常
に優れていることがわかった。
【0034】
【表2】
【0035】比較例1 塩素化ポリエチレン(CM1)100重量部に対し有機
過酸化物(ペロキシモンF−40)を5重量部,架橋剤
(TAIC)を3重量部の代わりに、架橋助剤(ノクセ
ラーMDCA)を2.5重量部,架橋剤(ノクセラーT
CA)を1.5重量部添加した以外は、実施例1と同様
に混練し2mm厚みの未加硫コンパウンドシートを得
た。これをポリアミド樹脂として厚さ1mmのナイロン
6シートに密着させ、表3に示す条件で加硫接着した。
このようにして得られたゴム層の硬度及び破断伸び、ゴ
ム層とポリアミド樹脂層からなる積層体の剥離試験及び
柔軟性試験を行い、その結果を表3に示した。その結
果、硬度84、破断伸び280%で十分な柔軟性を有し
ているものの、ゴム層とポリアミド樹脂層の剥離状態は
完全界面剥離であり、接着状態は非常に悪いものであっ
た。
【0036】
【表3】
【0037】比較例2 塩素化ポリエチレン(CM1)100重量部に対し、受
酸剤(キョウワマグ#150)の添加量を10重量部か
ら1重量部に代えた以外は、実施例1と同様に混練し2
mm厚みの未加硫コンパウンドシートを得た。これをポ
リアミド樹脂として厚さ1mmのナイロン6シートに密
着させ、表3に示す条件で加硫接着した。
【0038】このようにして得られたゴム層の硬度及び
破断伸び、ゴム層とポリアミド樹脂層からなる積層体の
剥離試験及び柔軟性試験を行い、その結果を表3に示し
た。その結果、加硫が進行せず、またゴム層とポリアミ
ド樹脂層の剥離状態は完全界面剥離であり、接着状態は
非常に悪いものであった。
【0039】比較例3 塩素化ポリエチレン(CM1)100重量部に対し、受
酸剤(キョウワマグ#150)の添加量を10重量部か
ら50重量部に代えた以外は、実施例1と同様に混練し
2mm厚みの未加硫コンパウンドシートを得た。これを
ポリアミド樹脂として厚さ1mmのナイロン6シートに
密着させ、表3に示す条件で加硫接着した。このように
して得られたゴム層の硬度及び破断伸び、ゴム層とポリ
アミド樹脂層からなる積層体の剥離試験及び柔軟性試験
を行い、その結果を表3に示した。その結果、硬度9
8、破断伸び150%で柔軟性は劣り、ゴム層とポリア
ミド樹脂層の剥離状態は一部界面剥離であり、積層体の
柔軟性は、非常に劣ったものであった。
【0040】比較例4 塩素化ポリエチレン(CM1)100重量部に対し、有
機過酸化物(ペロキシモンF−40)の添加量を5重量
部から0.5重量部に代えた以外は、実施例1と同様に
混練し2mm厚みの未加硫コンパウンドシートを得た。
これをポリアミド樹脂として厚さ1mmのナイロン6シ
ートに密着させ、表3に示す条件で加硫接着した。この
ようにして得られたゴム層の硬度及び破断伸び、ゴム層
とポリアミド樹脂層からなる積層体の剥離試験及び柔軟
性試験を行い、その結果を表3に示した。その結果、加
硫が進行せず、またゴム層とポリアミド樹脂層の剥離状
態は完全界面剥離であり、接着状態は非常に悪いもので
あった。
【0041】比較例5 塩素化ポリエチレン(CM1)100重量部に対し、有
機過酸化物(ペロキシモンF−40)の添加量を5重量
部から30重量部に代えた以外は、実施例1と同様に混
練し2mm厚みの未加硫コンパウンドシートを得た。こ
れをポリアミド樹脂として厚さ1mmのナイロン6シー
トに密着させ、表3に示す条件で加硫接着した。このよ
うにして得られたゴム層の硬度及び破断伸び、ゴム層と
ポリアミド樹脂層からなる積層体の剥離試験及び柔軟性
試験を行い、その結果を表3に示した。その結果、硬度
95、破断伸び150%未満で柔軟性は劣り、ゴム層と
ポリアミド樹脂層の剥離状態は一部界面破壊であり、積
層体の柔軟性は、非常に劣ったものであった。
【0042】実施例2 密度0.96g/cm3,MFR(190℃)=5.0
g/10分のポリエチレンから密度0.96g/c
3,MFR(190℃)=2.6g/10分のポリエ
チレンに代えた以外は、実施例1と同じ条件で塩素化
し、塩素化ポリエチレン(CM2)を得た。分析の結
果、得られた塩素化ポリエチレン(CM2)は、塩素量
40.0重量%、ムーニー粘度100であった。更に塩
素化ポリエチレン(CM1)から塩素化ポリエチレン
(CM2)に代えた以外は、実施例1と同様に混練し2
mm厚みの未加硫コンパウンドシートを得た。これをポ
リアミド樹脂として厚さ1mmのナイロン6シートに密
着させ、表2に示す条件で加硫接着した。このようにし
て得られたゴム層の硬度及び破断伸び、ゴム層とポリア
ミド樹脂層からなる積層体の剥離試験及び柔軟性試験を
行い、その結果を表2に示した。その結果、硬度80、
破断伸び340%で十分な柔軟性を有していた。剥離状
態はゴム層が破壊されており、ゴム層とナイロン層が強
固に接着している積層体であることが分り、また積層体
は触感でも柔軟性が非常に優れていることがわかった。
【0043】実施例3 密度0.96g/cm3,MFR(190℃)=5.0
g/10分のポリエチレンから密度0.96g/c
3,MFR(190℃)=3.1g/10分のポリエ
チレンに代え、塩素含量を36重量%まで塩素化した以
外は、実施例1と同じ条件で塩素化し、塩素化ポリエチ
レン(CM3)を得た。分析の結果、得られた塩素化ポ
リエチレン(CM3)は、塩素量36.0重量%、ムー
ニー粘度68であった。更に塩素化ポリエチレン(CM
1)から塩素化ポリエチレン(CM3)に代えた以外
は、実施例1と同様に混練し2mm厚みの未加硫コンパ
ウンドシートを得た。これをポリアミド樹脂として厚さ
1mmのナイロン6シートに密着させ、表2に示す条件
で加硫接着した。このようにして得られたゴム層の硬度
及び破断伸び、ゴム層とポリアミド樹脂層からなる積層
体の剥離試験及び柔軟性試験を行い、その結果を表2に
示した。その結果、硬度75、破断伸び300%で十分
な柔軟性を有していた。剥離状態はゴム層が破壊されて
おり、ゴム層とナイロン層が強固に接着している積層体
であることが分り、また積層体は触感でも柔軟性が非常
に優れていることがわかった。
【0044】実施例4 密度0.96g/cm3,MFR(190℃)=3.1
g/10分のポリエチレンから密度0.96g/c
3,MFR(190℃)=1.0g/10分のポリエ
チレンに代えた以外は、実施例3と同じ条件で塩素化
し、塩素化ポリエチレン(CM4)を得た。分析の結
果、得られた塩素化ポリエチレン(CM4)は、塩素量
36.0重量%、ムーニー粘度105であった。更に塩
素化ポリエチレン(CM1)から塩素化ポリエチレン
(CM4)に代えた以外は、実施例1と同様に混練し2
mm厚みの未加硫コンパウンドシートを得た。これをポ
リアミド樹脂として厚さ1mmのナイロン6シートに密
着させ、表2に示す条件で加硫接着した。このようにし
て得られたゴム層の硬度及び破断伸び、ゴム層とポリア
ミド樹脂層からなる積層体の剥離試験及び柔軟性試験を
行い、その結果を表2に示した。その結果、硬度76、
破断伸び290%で十分な柔軟性を有していた。剥離状
態はゴム層が破壊されており、ゴム層とナイロン層が強
固に接着している積層体であることが分り、また積層体
は触感でも柔軟性が非常に優れていることがわかった。
【0045】実施例5 塩素化ポリエチレン(CM1)からダイソー(株)製ダ
イソラックMR104S(塩素量40重量%,ムーニー
粘度107)(CM4)に代えた以外は、実施例1と同
様に混練し2mm厚みの未加硫コンパウンドシートを得
た。これをポリアミド樹脂として厚さ1mmのナイロン
6シートに密着させ、表2に示す条件で加硫接着した。
このようにして得られたゴム層の硬度及び破断伸び、ゴ
ム層とポリアミド樹脂層からなる積層体の剥離試験及び
柔軟性試験を行い、その結果を表2に示した。その結
果、硬度76、破断伸び290%で十分な柔軟性を有し
ていた。ゴム層とポリアミド樹脂層の剥離状態は一部界
面破壊であるものの、積層体は触感でも柔軟性が非常に
優れていることがわかった。
【0046】比較例6 塩素化ポリエチレン(CM1)から東ソー(株)製スカ
イプレンB−5(CR1)に代え、更に有機過酸化物
(ペロキシモンF−40)を5重量部,架橋剤(TAI
C)を3重量部の代わりに、有機過酸化物(ペロキシモ
ンF−40)を4重量部,架橋助剤(ノクラックNB
C)を2重量部添加した以外は、実施例1と同様に混練
し2mm厚みの未加硫コンパウンドシートを得た。これ
をポリアミド樹脂として厚さ1mmのナイロン6シート
に密着させ、表3に示す条件で加硫接着した。このよう
にして得られたゴム層の硬度及び破断伸び、ゴム層とポ
リアミド樹脂層からなる積層体の剥離試験及び柔軟性試
験を行い、その結果を表3に示した。その結果、硬度7
9、破断伸び190%で柔軟性は有するものの、ゴム層
とポリアミド樹脂層の剥離状態は完全界面剥離であり、
接着状態は非常に悪いものであった。
【0047】
【発明の効果】以上のように本発明の積層体は、ゴム層
とポリアミド樹脂層とが強固に接着した積層体であり、
ゴムホース全般への適応はもちろん、フロンガス,燃料
ガス等の耐ガス透過性に優れるため、特に冷媒用ホー
ス,燃料用ホースに好ましく適応できる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩素化ポリオレフィン100重量部当たり
    受酸剤3〜25重量部,有機過酸化物1〜20重量部か
    らなる塩素化ポリオレフィン層とポリアミド樹脂からな
    る層とを加硫接着してなる積層体。
  2. 【請求項2】塩素化ポリオレフィンが、プロピレン、1
    −ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンの少なくとも1
    種類のα−オレフィンとエチレンの共重合体又はエチレ
    ン単独重合体を塩素化して得られることを特徴とする請
    求項1記載の積層体。
  3. 【請求項3】塩素化ポリオレフィンの塩素含量が、10
    〜50重量%であることを特徴とする請求項1又は請求
    項2記載の積層体。
  4. 【請求項4】塩素化ポリオレフィンが、有機溶剤中に均
    一に溶解した状態で塩素化して得られることを特徴とす
    る請求項1〜請求項3いずれかに記載の積層体。
  5. 【請求項5】ポリアミド樹脂が、ナイロン6,ナイロン
    11,ナイロン12,ナイロン66の少なくとも1種で
    あることを特徴とする請求項1〜請求項4いずれかに記
    載の積層体。
  6. 【請求項6】請求項1〜請求項5いずれかに記載の積層
    体からなるホース。
  7. 【請求項7】請求項1〜請求項5いずれかに記載の積層
    体からなる冷媒用ホース。
  8. 【請求項8】請求項1〜請求項5いずれかに記載の積層
    体からなる燃料用ホース。
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