JP2001225188A - ハンダ合金 - Google Patents

ハンダ合金

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JP2001225188A
JP2001225188A JP2000077235A JP2000077235A JP2001225188A JP 2001225188 A JP2001225188 A JP 2001225188A JP 2000077235 A JP2000077235 A JP 2000077235A JP 2000077235 A JP2000077235 A JP 2000077235A JP 2001225188 A JP2001225188 A JP 2001225188A
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Ichiro Kawakatsu
一郎 川勝
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Abstract

(57)【要約】 【目的】地球環境を汚さないPbフリーハンダ合金で、
Agを含まないことから低コストで実用に供し得るハン
ダ合金を提供する。 【構成】Sn−Cu系ハンダ合金からなり,Cuの添加
を高純度の無酸素銅を用いることによって性能を向上さ
せる。さらに添加元素として、Bi,Sbを少量(総量
で1%以下)添加しさらに性能アップを図る。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
【0001】本発明は優れた接合強さと経済性を兼ね備
えたPbを含まないハンダ合金に関する。
【従来技術及びその問題点】
【0002】従来まで広く用いられてきたSn−Pb系
ハンダのPbが地球環境の汚染物質に指定され、その使
用が削減または禁止の方向へと進んでいる。それは酸性
雨等の原因から産業廃棄物として捨てられた電気製品、
例えばプリント基板等からPbが溶出し、それが地下水
中に浸透し飲料水を汚染することが指摘されるようにな
ったためである。
【0003】そのためSn−Pb合金の代替としてPb
を含まないハンダ合金が要求されるようになり、鋭意研
究が進められている。中でもSn−Ag系、もしくはS
n−Ag−Cuは最も安定した性能が得られることで知
られ、すでに実用化されている。しかしこの種のハンダ
にはAgを多く含むため高価となり、コスト高になるこ
とは避けられない。
【解決しようとする課題】
【0004】したがって本発明の目的はAgを含まない
ハンダ合金で、ハンダ付け性能をあまり失わず、地球環
境にやさしい低コストで実用に供し得るハンダ合金を提
供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】本発明のハンダ合金はSnにCuを0.1
〜1.5wt%含み、第三元素としてBi及び/または
Sbを総量で1wt%以下添加されたハンダ合金で、A
gを含まない低コストに特長がある。なお本明細書にあ
る組成表示は全て重量パーセント(wt%)であり、以
下の表示は単に%と略記する。
【0006】発明者は既にSn−Cuの二元系に関して
日本金属学会誌第35巻第5号P.463〜469,1
971に「液体錫の固体銅への濡れ性について」と題し
て報告し、SnへのCuの少量の添加は有効であり、と
くにSn−0.7%Cuの共晶組成域においてハンダの
拡がり面積が最大になることを報告している。しかしそ
の当時はまだ鉛の公害、環境問題も発生しておらず、S
n−Cu系ハンダはそれほど重要視されなかった。
【0007】しかし先の理由からハンダのPbフリー化
が叫ばれるようになり、発明者も低コストのSn−Cu
系ハンダに再注目して種々の実験を行なった。その結
果、SnへのCuの添加量のみならずCuの純度もハン
ダの性能に対してすこぶる影響を及ぼすことを見出し
た。例えば前掲の論文に記載した実験結果はCuの添加
をリン脱酸銅(DCuP:P: 0.05〜0.1%含
有)を用いたが、本発明では無酸素銅の、より純度の高
い材料を添加した。その結果、ハンダ自身や接合強さ等
とくに機械的性質の改善に有効であることが分かった。
よって本発明ではCuの添加を無酸素銅によって行なう
ことにした。
【0008】本発明のハンダ合金はSnが主要成分で、
添加元素のCuは無酸素銅が用いられ、その添加量も重
要である。Sn−Cuの二元状態図においてSnに0.
7%Cuを添加することによって共晶組成となり、22
7℃の共晶温度を有する。したがって融点は純Snより
5℃低下する。さらにCuが共晶点より増加すると急激
に液相温度が上昇するためCuの添加は1.5%を超え
ないことが望ましい。またはハンダ合金として重要なハ
ンダ付け性はSn−0.7%Cuの共晶近傍組成域が最
も良く、Cuの添加量0.1%未満及び1.5%を超え
るとその効果はない。また本発明のSn−Cu合金にB
i,Sbの内一種以上を1.0%以内添加することによ
ってハンダ自身の強化と接合強さを改善する効果があ
る。しかしそれ以上添加しても著しい改善がなく逆にS
bは急激に融点を上昇させ、Biはリフトオフ等の欠陥
を発生し易くなるので適当でない。
【発明の実施の形態】
【0009】本発明のハンダ合金はSn−Cu合金から
なるが、Cuの添加には無酸素銅の高純度銅が用いられ
る。この無酸素銅を添加する根拠を明確にするため、従
来のリン脱酸銅を添加したSn−0.7%Cuハンダ合
金と無酸素銅を添加したSn−0.7%Cuハンダ合金
の両者の機械的性質を測定した結果を表1に示す。この
際のCuの純度はリン脱酸銅の場合は99.9%以上
で、Pは0.004%≦P≦0.015%含まれ、一
方、無酸素銅は99.96%以上の高純度でありPは含
まれていない。同じCuの添加でも無酸素銅の添加の方
がハンダ自身の強さ、伸びが大きく、また接合強さでも
向上することが分かった。この理由から本発明ではCu
の添加を無酸素銅に限定した。
【実施例】
【0010】本発明のハンダ合金の実施例組成9種類と
比較例として同時に作製した純Sn(純度99.9%)
のAとSn−3.5%AgのBを含めて表2に示す。上
記ハンダの融点を測定して結果、実施例2のSn−0.
7%Cuは227℃が測定されて、比較例Aの純Snよ
り5℃降下し、比較例BのSn−3.5%Agに比べて
6℃高い。また実施例合金2にBiを1.0%添加した
Sn−Cu−Biの三元系の実施例7合金では226℃
が測定され、同様に実施例2合金にSbを0.7%添加
した実施例8の三元系合金では228℃が測定された。
したがって比較例B合金のSn−3.5%Agに比べる
と本発明合金の融点は5〜7℃高くなる。
【0011】次に本発明ハンダ合金のハンダ自身の機械
的性質の測定を行なった。丸棒形状の鋳造試料を用い
て、試験部分直径はφ6mm,標点距離は30mmLと
した。その試験結果を表3に示す。比較例Aの純Snに
比べ、本発明合金は著しく引張り強さを改善し、実施例
3合金のSn−1.0%Cuでは5.55kgf/mm
が得られた。この値は比較例Aの純Snの3倍強、従
来からある比較例BのSn―3.5%Agハンダの5.
94kgf/mmに迫る高い引張り強さである。また
ハンダ合金として重要な性質である伸びにおいても本発
明合金は24%以上の高い伸びを示した。一方実施例2
合金にBiを0.7%添加した実施例6合金は4.98
kgf/mm,同じく実施例2合金にSbを0.7%
添加した実施例8合金は5.10kgf/mmが得ら
れ、伸びを低下せずに強度の改善効果が得られた。また
実施例2合金にBi,Sbを0.5%づつ同時添加した
実施例9合金は約6kgf/mmに達し、さらに有効
であることが分かった。
【0012】次に本発明のハンダ合金のハンダ付け性を
ハンダの拡がり試験方法から検討を行なった。試験方法
は銅版(DCuP:30×30×0.3mmt)上に一
定量のハンダとフラックスを載置し、280℃の温度で
30sec加熱した後の拡がり面積を測定し、その面積
の大小からハンダ付け性の評価を行なった。表4にはW
W(ロジン)フラックスとRMA(弱活性化)フラック
スを用いて行なった拡がり面積の値を示した。その結
果、実施例1〜4のSn−Cu二元系のハンダ合金では
実施例2合金のSn−0.7%Cuの共晶近傍組成域が
最も拡がり面積が大きく、ハンダ付け性が良いことが分
かった。またこの実施例2合金に対して、Bi,Sbを
単独に添加した実施例6・実施例8合金及びBi,Sb
を同時添加した実施例9合金のハンダの拡がり面積は、
実施例2合金とほぼ同等な拡がり面積を示し顕著な改善
効果は認められなかった。しかし比較例BのSn−3.
5%Agハンダと比較した場合、本発明ハンダ合金の拡
がり面積は同等の値を示し、ハンダ付け性に関しては殆
ど遜色がないことが分かった。
【0013】次に本発明ハンダ合金を用いて接合部の強
さについて検討を行なった。試験片の形状を図1の斜視
図に示す。銅の帯板からなるA,Bの試片(DCuP:
10B×40L×2.0mmt)二枚を重ね合わせた試
験片で,この際の重ね代は約4mmLとし、間隙の
調整はφ0.2mmのステンレス細線をスペーサーに
用いて行なった。そして重ね部分に一定量のハンダと
フラックスを供給して、280℃の温度で加熱しハン
ダ付けを行なった。その測定結果を表5に示す。実施例
1〜4合金のSn−Cuの二元系ではSn−0.7%C
uの実施例2合金が2.82kgf/mmで最も強い
接合強さが得られた。
【0014】次にその実施例2合金にBiを0.7%添
加した実施例6合金は3.65kgf/mmに、同じ
く実施例2合金にSbを0.7%添加した実施例8合金
は3.28kgf/mmに増加し、Bi,Sbの単独
添加は接合強さの改善に有効であることが分かった。
【0015】また実施例2合金にBi,Sbをそれぞれ
0.5%づつ同時添加した実施例9合金は4.22kg
f/mmに達し、比較材BのSn−3.5%Agハン
ダを凌駕する高い接合強さが得られ、Bi,Sbの同時
添加はさらに有効であることが分かった。
【発明の効果】
【0016】上述したように本発明ハンダ合金は従来か
らあるSn−3.5%Agハンダ合金と同等以上の性能
を有し地球環境を汚さないPbフリーハンダ合金を低コ
ストで供給可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハンダ付け接合部の強度を測定するための試験
片 A,B: 銅の帯板 重ね代 間隙 間隙調整用スペーサー ハンダ フラックス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】SnとCu系からなるハンダ合金において
    Cuの添加に無酸素銅を用いたハンダ合金。
  2. 【請求項2】Cuを0.1〜1.5wt%含み残部Sn
    からなる請求項1に記載のハンダ合金。
  3. 【請求項3】Bi及び/またはSbを総量で1.0wt
    %以下添加した請求項1または請求項2に記載のハンダ
    合金。
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