JP3992107B2 - 無鉛はんだ合金 - Google Patents

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Description

本発明は、Sn、Ag及びCuを含有する無鉛はんだ合金に関し、例えば340℃〜360℃の高融点を有する無鉛はんだ合金に関する。
電子機器のはんだ付けに用いられるはんだ合金には様々な種類のものがあり、用途に応じて使い分けられている。例えば、Snを63重量%含有し残部がPbであるSn−Pb共晶はんだ又は共晶はんだに近い組成のSn−Pbはんだが知られており、一般的なはんだ付けの際に広く使用されている。
近年、環境保全の立場から鉛等の有害物質を電子部品から排除する取り組みが進められており、鉛の使用量の削減、さらには使用禁止が求められている。この流れを受けて、電子部品に使用されるSn−Pb共晶はんだも鉛フリー化のはんだ合金に移行しつつある。例えば220℃〜230℃程度ではんだ付けされるSn−Pb共晶はんだの代替品については、主成分であるSnに1種以上の元素を添加したもの、具体的には、Sn−Ag系、Sn−Zn系、Sn−Bi系等、様々な種類のものについて活発に検討が行われている。
ところで、高温とされる箇所の接合等に用いられ、例えば300℃近辺に融点を持つ高温はんだについては、鉛を多量に含有する組成のものが一般的であり、この高温はんだについても鉛フリーの要求が強まっており、各方面で研究開発が行われている。例えば、鉛フリーの高温はんだとしては、Sn−Cuの2元系であり、350℃〜500℃での使用が可能なはんだ合金が提案されている(例えば特許文献1参照)。また、本願出願人は、鉛フリーで高温での再熱処理に耐え得るはんだ付け組成物を提案しており、例えばSn40〜60質量%とCu40〜60質量%とからなるSn−Cu系合金組成を開示している(例えば特許文献2参照。)。この特許文献2記載のはんだ付け用組成物は、リフローソルダリング温度で溶融する金属成分と溶融しない金属成分とからなり、リフローソルダリング時に合金化してその組成物よりも融点の上昇した合金を形成し、その結果として、はんだ付け済みの基板等にさらにはんだ付けを実施する際にもほぼ同一条件下ではんだ付けが可能となるとされる。
特開2003−88990号公報 特開2002−254195号公報
ところで、高温はんだとしては、前述のように300℃近辺に融点を持つものが一般的であるが、電子機器や接続箇所に応じて様々な特性のはんだを使い分けることを想定すると、300℃程度以外にも様々な融点、例えば340℃〜360℃程度の融点を有する高温はんだの開発も必要である。
また、はんだには、適度な融点を有する他、はんだの本来の目的である部品間の接続信頼性の確保も極めて重要である。しかしながら、特許文献2は、リフロー温度の低温化、例えば260℃〜320℃でのリフローソルダリングを趣旨とし、融点の異なる2種の粉末を別々に組成物中に含ませ、リフローソルダリング操作中に一方の低融点粉末を溶融させ、ここに高融点粉末を拡散させて合金化しはんだ付けする技術であるが、前述のような低温のリフローはんだ付けで確実な合金化を進め、しかもはんだ付け後に充分な接続信頼性を得ることは極めて難しい。また、前述の特許文献1は、Sn及びCuからなる合金組成を持つものであり、特定の第3元素を添加することについては記載も示唆もされていない。
そこで本発明はこのような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、充分な信頼性を有し、例えば340℃〜360℃の適度な高融点を持つ無鉛はんだ合金を提供することを目的とする。
本発明者らは、Sn−Cu系合金において銅の含有量を大幅に増やすとともに、特定量のAgを添加した3元系の合金をはんだ付け前に予め合金化しておいたものが、前記目的の達成に有効であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る無鉛はんだ合金は、Sn38重量%以上60重量%以下、Ag0.1重量%以上2重量%以下、及び残部Cuからなることを特徴とする。
以上のような無鉛はんだ合金は、Sn−Cu系でSnの含有量を38重量%以上60重量%以下とするとともにAgを0.1重量%以上2重量%以下添加し、さらに、Cu含有量を相対的に高めているため、例えば340℃〜360℃の高融点が実現され、適度な高温でのはんだ付けが実現される。また、本発明の無鉛はんだ合金は、はんだ付け前に予め合金化されているため、例えばはんだ付けの際に合金化を進めるはんだ組成物とは異なり、強度が高く充分な信頼性が確保される。
なお、Sn−Ag−Cuの3元系のはんだ合金組成としては、例えば特許3027441号公報等に開示されているが、90重量%程度の多量のSnにAg及びCuを微量添加したものであり、本発明のはんだ合金とは各成分の含有量、特にCu含有量の点で大きく異なる。また、従来型Sn−Ag−Cuはんだ合金は、比較的低い融点(220℃程度)を示すものであり、340℃〜360℃といった高融点を持つ高温はんだとしての使用を想定したものではない。
本発明によれば、充分な信頼性を有するとともに、例えば340℃〜360℃の適度な高融点を持ち、例えば400℃程度ではんだ付け可能な無鉛はんだを提供することが可能である。また、本発明の無鉛はんだ合金は、鉛を含有しないことから環境や人体への悪影響がなく、環境保全上も優れたものである。
以下、本発明を適用した無鉛はんだ合金について説明する。
本発明を適用した無鉛はんだ合金は、Snを30重量%以上60重量%以下、Agを10重量%以下(ただし0を含まず。)、及び残部としてCuを含有するものである。本発明の無鉛はんだ合金は、特定成分の金属がはんだ付け前に合金化されているものであって、例えばはんだ付けの際に合金化を進めるものとは異なり、はんだ接続部の強度が高く、高い接続信頼性が実現される。また、本発明の無鉛はんだ合金は、220℃以上、好ましくは340℃以上360℃以下の融点を持ち、高温はんだとして利用される。はんだ合金の融点は、示差走査熱量分析装置(DSC)により測定される。
本発明で対象とする無鉛はんだ合金は、環境保全上、鉛を実質的に含まない鉛フリーのはんだ合金である。なお、本発明において、「鉛を実質的に含まない」とは、不純物レベルとは言えない量を越える鉛を含まないことを意味し、不純物レベルの量であれば含有されていてもよい趣旨である。鉛は、不可避不純物として極微量程度に含有されることがある。
Sn、Cu、Agの各成分の含有量を前記特定の範囲内とすることにより、無鉛はんだ合金は、340℃〜360℃の高い融点を示すようになる。各成分の含有量が前記特定範囲を外れる場合、例えば、無鉛はんだ合金中のSnの含有量が30重量%未満であると、良好な接合状態が維持されなくなり、逆にSnの含有量が60重量%を超えると、220℃近辺又はそれ以下の低い融点を持ち、高温はんだとして不適当となる。
また、Agの含有量が0であると、Sn及びCuからなる従来の合金組成となり、340℃〜360℃程度の所望の高融点が得られず、適度な高温でのはんだ付けが不可能となり、逆に10重量%を超えると融点の低下を招き高温はんだとして不適当となる。
また、Cuの含有量は65重量%未満であることが好ましい。Cuの含有量を65重量%未満とすることにより、例えば400℃程度の適度な高温に加熱されたときに、はんだ合金が完全に溶融して良好な融液状態を呈し、当該温度でのはんだ付けを良好に行なうことができる。Cuの含有量が65重量%以上であると、例えば400℃程度の高温での溶融が不完全となるおそれがある。
以上のように、本発明を適用した無鉛はんだ合金は、Sn、Cu及びAgを特定量含むことにより、340℃〜360℃の高融点が実現され、例えば400℃程度の適度な高温ではんだ付けが可能である。また、本発明の無鉛はんだ合金は、特定成分の金属を予め合金化しておき、これを用いてはんだ付けするため、高い接続信頼性を実現することができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施例について、実験結果に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施例の記載に限定されるものではない。
Sn粉末、Cu粉末、Ag粉末を表1に示す組成となるように所定量秤量し、混合した後、混合物をアーク溶解炉にて溶解することにより試料1〜11のはんだ合金を作製した。得られたはんだ合金の融点を示差走査熱量分析(DSC)装置を用いて測定した。DSC測定条件は次の通りである。すなわち、昇温速度を10℃/分とし、N雰囲気下、70〜450℃の温度範囲で測定を行った。
各試料のDSC曲線において、220℃以下又は220℃近辺に吸熱ピークが認められた試料は、220℃以下又は220℃近辺に融点が存在し、高温はんだとして不適当であると評価される。220℃以下又は220℃近辺に吸熱ピークが認められなかった試料は、この温度付近に融点が存在せず、高温はんだとして利用し得ると評価される。
さらに、350℃近辺に吸熱ピークが認められた試料は、この温度付近に融点を有し、高温はんだとして利用し得ると評価される。また、350℃近辺に吸熱ピークが認められなかった試料は、この温度付近に融点を持たず、高温はんだとして不適当であると評価される。
また、はんだ合金の実際の使用を考慮すると、はんだ付け温度(例えば400℃)においてはんだ合金全体が完全に溶融していることが好ましい。そこで、得られたはんだ合金を所定のはんだ付け温度に加熱し、そのときの融液状態について実際に調べた。融液状態の評価は、400℃に熱したプレート上にはんだ合金を置いたときの状態を目視で確認することにより行った。はんだ合金全体が溶融し融液となっていた場合、表1中○で表した。はんだ合金の融液中に未溶融部分が存在していた場合、表1中×で表した。
また、高温はんだとしての総合評価として、220℃以下又は220℃近辺にピークが認められず、350℃近辺にピークを認め、且つ400℃での融液状態が良好であった試料を、高温はんだとして非常に好ましいと評価し、◎として表した。また、220℃以下又は220℃近辺にピークが認められず、350℃近辺にピークを認めたが、400℃での融液状態が不良であった試料を○として表した。さらに、220℃以下又は220℃近辺にピークが認められたか、又は350℃近辺にピークが認められなかったものを×として表した。各試料の組成及び融液状態の評価結果を、表1に示す。なお、表中、本発明で規定する範囲を外れる組成には、*印を付してある。
表1から明らかなように、Sn−Cu−Ag系はんだの各成分の含有量が適当な値とされた試料2〜試料4、試料7〜試料10は、350℃近辺の高温領域のみに融点が存在し、且つ400℃加熱時の融液状態も良好であることから、高温はんだとして有用であることがわかる。これに対し、Agを含有しないSn−Cu系のはんだ(試料11)は、350℃近辺に融点を持たず、且つ融液状態が不良であることから高温はんだとして不適当であった。また、試料6は、Ag含有量が過剰のため、融点が低く高温はんだとして不適当であった。さらに、試料5については、350℃近辺に融点を持つものの、400℃近辺では完全に溶融しなかった。このことから、Cu含有量は65重量%未満が好ましいとわかる。

Claims (1)

  1. Sn38重量%以上60重量%以下、Ag0.1重量%以上2重量%以下、及び残部Cuからなることを特徴とする無鉛はんだ合金。
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