JP2001225102A - 自動板厚制御システムを備えた圧延機及びそのシステムを使用した圧延方法 - Google Patents

自動板厚制御システムを備えた圧延機及びそのシステムを使用した圧延方法

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JP2001225102A
JP2001225102A JP2000036507A JP2000036507A JP2001225102A JP 2001225102 A JP2001225102 A JP 2001225102A JP 2000036507 A JP2000036507 A JP 2000036507A JP 2000036507 A JP2000036507 A JP 2000036507A JP 2001225102 A JP2001225102 A JP 2001225102A
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rolled
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Shinji Kojima
伸二 小島
Satoshi Tsujimoto
敏 辻本
Takeo Kobayashi
威夫 小林
Akira Ueda
明 上田
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Daido Steel Co Ltd
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Daido Steel Co Ltd
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧延対象材の先端から後端に亘り、その板厚
を目標板厚に正確に圧延加工可能とする自動板厚制御シ
ステムを備えた圧延機及びそのシステムを使用する圧延
方法を提供する。 【解決手段】 圧延方法を実施する自動板厚制御システ
ムを備えた圧延機は、圧延対象材の圧延条件から予測し
た予測圧延荷重に基づき、圧延機自体のミルスプリング
量を求め、圧延対象材の圧延に先立ち、圧延機のロール
間隙をその目標値からミルスプリング量だけ減少させる
指令を自動板厚制御システムに与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動板厚制御シス
テムを備えた圧延機及びそのシステムを使用して圧延す
る圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延機の中には自動板厚制御システムを
備えたものがあり、この自動板厚制御システムは、圧延
機におけるワークロール間のロール間隙をその目標値に
維持すべく制御し、これにより、圧延機を通過した圧延
対象材はその板厚が均一となり、高精度な圧延加工が可
能なる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した自
動板厚制御システムは圧延対象材の圧延条件、つまり、
その鋼種やサイズが限られた長尺なシート材の連続圧延
に好適するものであって、その鋼種やサイズが多種多様
で、しかも、連続圧延を行えない圧延対象材に対しては
不向きである。
【0004】この点に関して詳述すると、圧延機に自動
板厚制御システムが備えられていても、圧延機のロール
間隙に圧延対象材が噛み込む際、そのロール間隙が目標
値から増加する現象、いわゆるミルスプリングの発生は
避けることができない。それゆえ、この後、自動板厚制
御システムの働きにより、ロール間隙を目標値に維持す
べく制御されたとしても、圧延後における圧延対象材は
その先端部の板厚が目標板厚から増加したものとなり、
その先端部分が不良となる。しかも、ミルスプリング量
は圧延対象材の圧延条件により大きく異なるため、ミル
スプリング量が大きいと、自動板厚制御システムが働い
ても、ロール間隙を目標値に復帰させるのに時間がかか
り、圧延対象材の不良な先端部領域を更に長くしてしま
う。このような圧延対象材における先端部の不良は、圧
延加工品の材料ロスを増加させることになり、この材料
ロスは特に圧延対象材の長さが比較的短い場合に顕著な
ものなる。
【0005】本発明は上述の事情に基づいてなされたも
ので、その目的とするところは圧延対象材をその全長に
亘り、一様な目標板厚にして圧延することができる自動
板厚制御システムを備えた圧延機及びそのシステムを使
用した圧延方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、自動板厚制御システムを備えた圧延機(請求項1)
及びそのシステムを使用する圧延方法(請求項3)は、
圧延対象材の圧延条件に基づき、圧延対象材の圧延に要
求される予測圧延荷重を算出するとともに、予測圧延荷
重及びミル剛性に基づき、圧延対象材が圧延機のロール
間隙に噛み込んだ際のミルスプリング量を推定し、そし
て、圧延対象材の圧延に先立ち、自動板厚制御システム
に対し、ロール間隙をその目標値からミルスプリング量
だけ減少させる指令信号を出力することにその特徴を有
する。
【0007】上述の圧延機及び圧延方法(請求項1,
3)によれば、圧延対象材の圧延に先立ち、圧延機にお
けるロール間隙はその目標値からミルスプリング量だけ
予め減少した状態にあるので、圧延対象材の先端がロー
ル間隙に噛み込み、ミルスプリングが発生するとして
も、ロール間隙は目標値に復帰するだけである。したが
って、この後、自動板厚制御システムの働きにより、圧
延対象材はその先端からロール間隙の目標値により決定
される板厚を有するべく一様に圧延される。
【0008】圧延対象材の圧延に先立ち、この圧延対象
材を予備圧延する予備圧延ステージを更に含む圧延機及
び圧延方法(請求項2,4)の場合にあっては、予備圧
延時での圧延対象材の実圧延荷重を検出し、そして、算
出手段又は算出工程は、予備圧延時での予備圧延条件を
実圧延荷重から圧延実績として求め、この圧延実績に基
づき計算圧延荷重を算出し、計算圧延荷重と前記実圧延
荷重との比較結果に基づき、前記予測圧延荷重を補正す
ることにその特徴を有する。
【0009】上述の圧延機及び圧延方法(請求項2,
4)によれば、予備圧延ステージでの圧延対象材の圧延
実績が予測圧延荷重の算出に反映される結果、ミルスプ
リング量を推定がより正確になる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、例えば4重式
の熱間圧延機が示されており、この圧延機は上下一対の
バックアップロール2間に上下一対のワークロール4を
備えている。下側のバックアップロール2はロードセル
6を介して圧下シリンダ8に支持されており、上側のバ
ックアップロール2は、圧下シリンダ8の伸縮に連動す
る圧下部材10により上方から支持されている。
【0011】圧下シリンダ8からは一対の油圧管路12
が延び、これら油圧管路12はサーボ弁14を介して油
圧源ユニット16に接続されている。油圧源ユニット1
6は油圧ポンプ、リザーバ及び圧力調整弁などから構成
され、一定の油圧をサーボ弁14に向けて供給すること
ができる。サーボ弁14は圧下シリンダ8への油圧の供
給量及び供給方向を制御して圧下シリンダ8の伸縮さ
せ、上下のワークロール4間にて規定されるロール間隙
を目標値に維持する。
【0012】より詳しくは、圧縮機は自動圧延制御ユニ
ット(以下、AGCユニットと称する)18を備えてい
る。AGCユニット18の構成及び機能は既に公知であ
るので、その構成及び機能に関しては簡単に説明する。
AGCユニット18はその出力側がサーボアンプ20を
介してサーボ弁14に電気的にされている一方、その入
力側にはバックアップロール2からの反力、つまり、圧
延反力を検出する前述したロードセル6に加え、圧下シ
リンダ8の伸縮量、すなわち、下側のワークロール4の
位置を検出する位置検出センサ22や、各油圧管路12
内の油圧を検出する圧力センサ24、そして、入力装置
26が電気的に接続されている。なお、位置検出センサ
22は圧下シリンダ8に内蔵されている。
【0013】入力装置26からは、例えば板状をなす圧
延対象材Aの入口及び出口サイズ(入口板厚、入口板
幅、出口板厚、出口板幅)や、その鋼種、圧延温度によ
り決定される変形抵抗等の圧延条件がAGCユニット1
8に入力されると、AGCユニット18は圧延加工に先
立ち、ワークロール4間のロール間隙を圧延対象材Aの
出口側サイズ、すなわち、その出口板厚に相当する目標
値に設定する。
【0014】この後、圧延加工の開始に伴い、圧延対象
材Aが一対のワークロール4間を通過する際、AGCユ
ニット18はロードセル6又は位置検出センサ22及び
圧力センサ22,24からの検出信号の供給を受け、こ
れら検出信号に基づきサーボアンプ20及びサーボ弁1
4を介して圧下シリンダ8の伸縮を制御し、ワークロー
ル4間のロール間隙をその目標値に維持する。
【0015】したがって、圧延対象材Aがロール間隙を
通過した後、圧延対象材Aの出口サイズ、つまり、板厚
は圧延対象材Aの先端部を除き、ロール間隙の目標値に
相当する出口板厚まで圧延されるが、その先端部での出
口板厚は目標値よりも増加する。すなわち、これは、前
述したように圧延対象材Aの先端がロール間隙に噛み込
んだ際、圧延機自体に発生するミルスプリング量、すな
わち、メタルイン変位量に対し、AGCユニット18の
作動上の応答遅れに起因する。
【0016】このような不具合を解消するため、圧延機
はAGCユニット18と協働するオフセット制御ユニッ
ト28を更に備えている。オフセット制御ユニット28
はマイクロプロセッサやROM、RAM等のメモリ、そ
して、入出力インタフェース等の周辺回路を含むコンピ
ュータからなり、後述する演算処理を実施し、その演算
結果を出力する。なお、オフセット制御ユニット28
は、AGCユニット18に一体的に組み込まれるか、ま
たは、図示のようにAGCユニット18とは別に用意さ
れるものであってもよい。
【0017】オフセット制御ユニット28の入力側は図
1から明らかなように入力装置26に接続され、入力装
置26からAGCユニット18と同様に、圧延対象材A
に関し、その圧延条件の供給を受けることができる。こ
のようにして、圧延条件の供給を受けると、オフセット
制御ユニット28は、以下の演算処理を順次実施してA
GCユニット18に制御指令を出力する。
【0018】すなわち、オフセット制御ユニット28は
先ず、いわゆる矩形換算法から導き出される次式に基づ
き、圧延対象材Aの圧延に要求される圧延荷重の予測
値、つまり、予測圧延荷重Pを算出する。 P=α×f(Hin,Hout,Win,Wout,R) ここで、Hin,Hin,Win,Woutは圧延対象材Aの入
口板厚、出口板厚(ロール間隙の目標値に相当)、入口
板幅、出口板幅をそれぞれ表し、Rはワークロール4の
直径を表す。なお、圧延対象材Aの入口板幅Win及びワ
ークロール4の直径Rは既知の値であり、そして、圧延
対象材Aの出口板幅Woutもまた、圧延機の孔形幅によ
り決定される既知の値である。
【0019】より具体的には、上式は、 P=α・XC1・EC2・θp・Y・eC3 で示すことができ、 X=(R・(Hin−Hout)/2)1/2 Y=Win+Wout E=LN(Hin/Hout) θp=C4+C5/m(m<0.6)、又は θp=1(m=1)、又は θp=C6+C7/m ただし、m=2・X/(Hin+Hout)である。
【0020】C1〜C7は定数、そして、αは圧延対象
材Aの変形抵抗により決定されるパラメータであって、
圧延対象材Aの各種圧延条件毎に決定されたデータテー
ブルから読み出される。なお、データテーブルはオフセ
ット制御ユニット28のメモリに予め記憶されている。
したがって、オフセット制御ユニット28は入力装置2
6から、その圧延対象材Aの圧延条件が与えられると、
前式及びデータデーブルに基づき予測圧延荷重Pを算出
する。
【0021】次に、オフセット制御ユニット28は算出
した予測圧延荷重Pに基づき、図2示すようなマップか
ら圧縮機のメタルイン変位量を読み出する。図2のマッ
プは、圧縮機を使用した圧縮実験のデータから予め求め
られ、このマップもまたオフセット制御ユニット28の
メモリに予め記憶されている。ここで、メタルイン変位
量とは、圧縮機自体の機械的な圧縮量に加え、圧下シリ
ンダ8内の油の圧縮量をも含むものである。
【0022】そして、オフセット制御ユニット28は予
測圧延荷重Pから求めたメタルイン変位量に相当する制
御指令をその出力側からAGCユニット18に供給す
る。制御指令を受け取ると、AGCユニット18は制御
指令に基づき、一対のワークロール4間におけるロール
間隙をその目標値から前記メタルイン変位量に相当する
分だけ減少させ、この状態で、圧延対象材Aの圧延に備
えて待機する。つまり、図3に示すようにロール間隙は
その目標値G0から制御間隙値G1に減少され、目標値G
0と制御間隙値G1との間の偏差量、すなわち、オフセッ
ト量が前記メタルイン変位量に相当する。
【0023】上述したようにロール間隙が制御間隙値G
1に減少した状態で待機していれば、圧延対象材Aの圧
延開始に伴い、圧延対象材Aの先端が一対のワークロー
ル4間に噛み込むことで圧縮機にメタルイン変位量が発
生し、ロール間隙が制御間隙値G1から目標値G0に増
加しても、ロール間隙はその圧延対象材Aの圧延条件に
より設定された目標値G0に戻るだけである。したがっ
て、この後、AGCユニット18はロール間隙をその目
標値G0に維持すべく、圧下シリンダ8の伸縮を制御す
ればよく、その作動上の応答遅れの存在に拘わりなく、
圧延対象材Aの出口板厚をその先端から後端に亘り、目
標値G0に一致した目標板厚に正確に圧延することがで
きる。この結果、圧延加工後における圧延対象材Aはそ
の全長に亘って良品となり、材料ロスを大幅に低減する
ことが可能となる。
【0024】本発明は上述した実施の形態に制約される
ものでなく、種々の変形が可能である。例えば、その圧
延加工に先立ち、圧延対象材Aに対して予備圧延加工が
実施される場合にあっては、予備圧延加工での圧延実績
を考慮して、前述した予測圧延荷重Pの算出を行うこと
もでき、予測圧延荷重Pのより正確な算出が可能とな
る。
【0025】例えば図4に示すように圧延対象材Aの予
備圧延加工を実施する前段及び後段の予備圧延ステージ
30,32を更に備えた圧延機について、予測圧延荷重
Pの算出手順を説明する。なお、図4の予備圧延ステー
ジ30,32は例えば自動板厚制御システムを備えない
2重式の熱間圧延機であって、その下側のワークローラ
と圧下シリンダとの間のロードセル34,36は前述し
たオフセット制御ユニット28に電気的にそれぞれ接続
されている。したがって、ロードセル34,36は予備
圧延加工時における実圧延荷重を検出し、その検出した
実圧延荷重をオフセット制御ユニット28にそれぞれ供
給することができる。つまり、オフセット制御ユニット
28は予備圧延加工時での圧延対象材Aの圧延実績を、
ロードセル34,36にて検出した実圧延荷重として得
ることができる。
【0026】このような圧延実績に関して具体的に説明
すると、先ず、前段の予備圧延ステージ30にて、その
ロール間隙をGfとして圧延対象材Aが予備圧延され、
引き続き、後段の予備圧延ステージ32にて、そのロー
ル間隙をGrとして圧延対象材Aが順次予備圧延される
ものとすると、ロードセル34,36は検出した実圧延
荷重Pf,Prをオフセット制御ユニット28に供給
し、そして、オフセット制御ユニット28は実圧延荷重
Pf,Prに基づき、予備圧延ステージ30,32のミ
ルスプリング量ΔGf,ΔGrを次式からそれぞれ算出す
る。
【0027】ΔGf=Pf/Mf ΔGr=Pr/Mr なお、Mf,Mrはそれぞれ予備圧延ステージ30,32
のミル定数であって、予備圧延ステージ30,32の熱
間圧延機が同一のタイプである場合、Mf,Mrは同一の
値をとる。
【0028】この後、オフセット制御ユニット28は、
算出したミルスプリング量ΔGf,ΔGrに基づき、予備
圧延ステージ30,32での圧延対象材Aの出口板厚H
fout,Hroutは次式から算出する。 Hfout=Gf+ΔGf Hrout=Gr+ΔGr 上記の2式から明らかなように予備圧延ステージ32,
34を通過した後における圧延対象材Aの出口板厚は、
そのロール間隙にミルスプリング量を加算した値であ
る。
【0029】この後、オフセット制御ユニット28は、
前述した予測圧延荷重Pの算出式を使用し、後段の予備
圧延ステージ34での計算圧延荷重Pmを算出する。こ
の場合、計算圧延荷重Pmは下式から算出される。 Pm=α・f(Hfout, Hrout,Wrin,Wrout,Rr) ここで、Wrin,Wrout,Rrは、予備圧延ステージ34で
の圧延対象材Aの入口板幅、その出口板幅、ワークロー
ラの直径をそれぞれ示し、これらWrin,Wrout,Rrは圧
延ステージ32自体の既知の値である。
【0030】このようにして計算圧延荷重Pmが算出さ
れると、予備圧延ステージ32での計算圧延荷重Pmに
対する実圧延荷重Prの比、すなわち、荷重比K(=Pr
/Pm)は、前述の予測圧延荷重Pの算出に関し、その
算出の正確さを示すものとなる。それゆえ、オフセット
制御ユニット28は、圧延対象材Aが後段の予備圧延ス
テージ32を通過した後、圧延機における一対のワーク
ロール4間のロール間隙に到達する前に、荷重比Kを付
加した下式に基づき予備圧延荷重Pを算出する。
【0031】 P=α・K・Pm =α・K・f(Hrout,Hout,Wrout,Wout,R) このようにして予備圧延荷重Pの算出にあたり、荷重比
Kを考慮すると、予備圧延荷重Pの算出式が適切に補正
される結果、予備圧延荷重Pをより正確に算出できる。
【0032】この結果、予備圧延荷重Pに基づいて求め
られるメタルイン変位量、すなわち、オフセット制御ユ
ニット28からAGCユニット18に供給される制御指
令もまた正確になり、ロール間隙の制御間隙値をより適
切に設定しておくことができ、圧延対象材Aの高精度な
圧延加工が可能となる。図4の圧延機は、前後2つの予
備圧延ステージ30,32を備えているが、予備圧延ス
テージを3個以上備えていてもよく、この場合にはその
圧延機に最も近い2つの予備圧延ステージから得た圧延
実績に基づき、荷重比Kを算出すれぱよい。
【0033】また、1個の予備圧延ステージ32のみを
備えている場合にあっても、その予備圧延加工での圧延
実績から荷重比Kの算出、つまり、予測圧延荷重の補正
は同様にして可能である。更に、予備圧延ステージ32
を構成する圧延機が逆転式である場合には予備圧延ステ
ージ32から2回分以上の圧延実績を得ることができ、
しかも、圧延機もまた逆転式のものであって、そのAG
Cユニット18の作動がオンオフ可能である場合には、
予備圧延ステージを別に設けずとも、圧延機自体を予備
圧延ステージとして使用でき、圧延機での予備圧延から
圧延対象材Aの圧延実績を得ることができる。この場
合、圧延機のロードセル6は、図4中破線で示すように
オフセット制御ユニット28にも電気的に接続され、そ
の検出した実圧延荷重をオフセット制御ユニット28に
供給することができる。
【0034】更にまた、予測圧延荷重の補正に関して
は、圧延実績から得られる荷重比Kに代えて、計算圧延
荷重と実圧延荷重の偏差等に基づき、予測圧延荷重の補
正を行うものであってもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1,
3に係わる自動板厚制御システムを備えた圧延機及びそ
のシステムを使用する圧延方法によれば、圧延対象材料
の圧延条件から予測圧延荷重を算出し、そして、この予
測圧延荷重から求めた圧延機自体のミルスプリング量に
基づき、ロール間隙を圧延対象材の圧延に先立ち、その
目標値から予め減少させてあるので、圧延加工の開始に
伴い、圧延対象材がロール間隙に噛み込み、ミルスプリ
ングが発生しても、ロール間隙はその目標値に戻るだけ
である。この結果、この後の自動板厚制御システムの働
きにより、圧延対象材料はその先端から後端に亘り、目
標値に相当する板厚に正確に圧延加工され、その材料ロ
スを大幅に減少することができる。
【0036】そして、請求項2,4に係わる圧延機及び
圧延方法によれば、圧延対象材の予備圧延時での圧延実
績に基づき、予測圧延荷重を補正して算出するようにし
てあるので、予備圧延荷重つまりミルスプリング量のよ
り正確な算出が可能となり、圧延対象材料の高精度な圧
延可能が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の圧延方法を実施する圧延機の概略
構成図である。
【図2】圧縮機における圧延荷重とメタルイン変位量と
の関係を示すグラフである。
【図3】圧延機のロール間隙が目標値から制御間隙値に
減少される様子を示した図である。
【図4】他の実施形態の圧延方法を実施するための圧延
機の概略構成図である。
【符号の説明】
4 ワークロール 6 ロードセル 8 圧下シリンダ 14 サーボ弁 16 油圧源ユニット 18 AGCユニット 26 入力装置 28 オフセット制御ユニット 30,32 予備圧延ステージ 34,36 ロードセル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 威夫 愛知県知多市新知字落合73番地の1 (72)発明者 上田 明 愛媛県新居浜市宇高町5丁目11番37号 Fターム(参考) 4E024 AA07 CC01 CC02 CC05 EE01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延対象材がロール間隙を通過する際、
    前記ロール間隙を目標値に維持すべく制御する自動板厚
    制御システムを備えた圧延機において、 前記圧延対象材の圧延条件に基づき予測圧延荷重を算出
    する算出手段と、 前記予測圧延荷重及びミル剛性に基づき、前記圧延対象
    材が前記ロール間隙に噛み込んだ際のミルスプリング量
    を推定する推定手段と、 前記圧延対象材の圧延に先立ち、前記自動板厚制御シス
    テムに対し、前記ロール間隙を前記目標値から前記ミル
    スプリング量だけ予め減少させておく指令信号を出力す
    る出力手段とを具備したことを特徴とする自動板厚制御
    システムを備えた圧延機。
  2. 【請求項2】 前記圧延機での前記圧延対象材の圧延に
    先立ち、前記圧延対象材を予備圧延する予備圧延ステー
    ジを更に含む場合、前記予備圧延時での前記圧延対象材
    の実圧延荷重を検出する検出手段を更に具備し、 前記算出手段は、前記予備圧延時での予備圧延条件を前
    記実圧延荷重から圧延実績として求めて、この圧延実績
    に基づき計算圧延荷重を算出し、 前記計算圧延荷重と前記実圧延荷重との間の比較結果に
    基づき、前記予測圧延荷重を補正することを特徴とする
    請求項1に記載の自動板厚制御システムを備えた圧延
    機。
  3. 【請求項3】 圧延対象材がロール間隙を通過する際、
    前記ロール間隙を目標値に維持すべく制御する自動板厚
    制御システムを使用した圧延方法において、 前記圧延対象材の圧延条件に基づいて予測荷重を算出す
    る算出工程と、 前記予測圧延荷重及びミル剛性に基づき、前記圧延対象
    材が前記ロール間隙に噛み込んだ際のミルスプリング量
    を推定する推定工程と、 前記圧延対象材の圧延に先立ち、前記自動板厚制御シス
    テムに対し、前記ロール間隙を前記目標値から前記ミル
    スプリング量だけ予め減少させておく指令を出力する出
    力工程とを具備したことを特徴とする自動板厚制御シス
    テムを使用した圧延方法。
  4. 【請求項4】 前記圧延対象材の圧延に先立ち、前記圧
    延対象材を予備圧延する予備圧延ステージを更に含む場
    合、前記予備圧延時での前記圧延対象材の実圧延荷重を
    検出する検出工程を更に具備し、 前記算出工程は、前記予備圧延時での予備圧延条件を前
    記実圧延荷重から圧延実績として求め、この圧延実績に
    基づき計算圧延荷重を算出し、 前記計算圧延荷重と前記実圧延荷重との間の比較結果に
    基づき、前記予測圧延荷重を補正することを特徴とする
    請求項3に記載の自動板厚制御システムを使用した圧延
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104307886A (zh) * 2014-11-12 2015-01-28 中冶南方(武汉)自动化有限公司 一种复合轧机包覆轧制的大时滞agc控制方法
CN105127210A (zh) * 2015-09-28 2015-12-09 太原科技大学 基于轧机弹跳特性曲线的板带轧制厚度控制方法
TWI579066B (zh) * 2015-03-26 2017-04-21 東芝三菱電機產業系統股份有限公司 軋延材之板厚控制裝置

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