JP2001224973A - 砕砂製造用竪型粉砕機 - Google Patents

砕砂製造用竪型粉砕機

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JP2001224973A
JP2001224973A JP2000038319A JP2000038319A JP2001224973A JP 2001224973 A JP2001224973 A JP 2001224973A JP 2000038319 A JP2000038319 A JP 2000038319A JP 2000038319 A JP2000038319 A JP 2000038319A JP 2001224973 A JP2001224973 A JP 2001224973A
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roller
crushed sand
grinding
crushed
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Shinsuke Tanaka
信介 田中
Mitsuru Ikeda
充 池田
Hajime Asakawa
肇 浅川
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Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 天然砂に近い角がとれて丸みをおびた粒子形
状の骨材用砕砂を、骨材として不適な150μm以下の
微粉の生成を抑えて収率が良く、効率的に製造する砕砂
製造用竪型粉砕機 【解決手段】 砕砂製造用竪型粉砕機に用いる粉砕ロー
ラを、粉砕テーブルの中心方向に向かって径を小さくす
る円錐台形状のコニカル型とし、該粉砕ローラ直下の粉
砕テーブル上面を平坦な平板状に形成することにより骨
材として不適な150μm以下の微粉の生成を抑えて、
効率的に骨材用砕砂を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に花崗岩、安山
岩、蛇紋岩、硬質砂岩等の原石を粉砕(破砕と称するこ
ともある)して砕砂を製造する砕砂製造用竪型粉砕機の
運転方法に係り、特にコンクリート骨材等の骨材原料と
なる砕砂を製造するに適した砕砂製造用竪型粉砕機に関
するものである。
【0002】
【従来技術】従来から、花崗岩、安山岩、蛇紋岩、硬質
砂岩等の原石を粉砕して砕砂を製造するために竪型粉砕
機が用いられている。竪型粉砕機は、該竪型粉砕機の外
郭を形成するケーシングと、電動機等の駆動源により駆
動され回転する粉砕テーブルと、該粉砕テーブルの上面
(粉砕テーブル上面と称することもある)の外周部を円
周方向に等分する位置に配設された複数個の粉砕ローラ
とを備えており、前記粉砕ローラは該ケーシングに回動
自在に軸着されたアームを介して油圧シリンダに連結さ
れ、該油圧シリンダの作動により粉砕テーブル上面の方
向に押圧されて粉砕テーブル上面に原料を介して従動
し、回転する構造となっている。
【0003】前記ケーシングの粉砕テーブル上方には、
該粉砕テーブル上面に原料を投入するための原料投入口
が設けられており、該原料投入口から粉砕テーブル上面
に原料を投入すると、該投入された原料は、該粉砕テー
ブル上面と粉砕ローラとの間に噛み込まれて粉砕され、
該粉砕された原料は該粉砕テーブル上面の外縁部に周設
されたダムリングを乗り越えて、該粉砕テーブルの下方
に落下し、粉砕テーブル下方に設けられた下部取出口か
ら、竪型粉砕機の外部に粉砕品として取出される。そし
て、下部取出口より取出された前記粉砕品は、篩式等の
分級装置に搬送されて分級され、粗粒(粗粉と称するこ
ともある)と細粒(細粉としょうすることもある。)に
選別分離される。該細粉は取出された後、空気式分級や
水洗等の手段により微粉を除去されて製品となり、該粗
粒は再び竪型粉砕機に投入されて、そこで再び粉砕され
る。
【0004】なお、竪型粉砕機で粉砕された粉砕品は、
粉砕の際に粉砕テーブル上面と粉砕ローラによって圧縮
作用と剪断作用を同時に受け摩砕されることにより、角
がとれて丸みをおびた粒子形状になることにより天然砂
に近い形状となり、角がとれて丸みをおびた粒子形状の
砕砂をコンクリート用砕砂等の骨材として用いると施工
の際のコンクリートの流動性が良いので付加価値の高い
砕砂となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、竪型粉
砕機によって製造された粉砕品である砕砂は、上述した
ような天然砂に近い角がとれて丸みをおびた粒子形状と
なるものの、極端に強く剪断作用をうけて摩砕された場
合、骨材として不適な微粉の生成が非常に多くなる。微
粉が多い砕砂を骨材用砕砂としてコンクリートに使用す
る場合においては、コンクリートの流動性が悪くなるた
め水洗する等して微粉を除去する必要があった。特に、
図3に示したようなスフェリカル型の粉砕ローラを備え
た竪型粉砕機によって砕砂を製造した場合、粉砕ローラ
と粉砕テーブルとの間の被粉砕物に対して極端に強い剪
断作用が働き微粉の生成が多くなる。そのため除去する
微粉の量が多くなり骨材用としての砕砂の収率が悪い
等、多くの問題を多く有していた。
【0006】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、原石を粉砕して砕砂を製造する砕砂製造用竪
型粉砕機の運転方法に係り、コンクリート骨材等の骨材
原料に適した角がとれて丸みをおびた粒子形状の砕砂を
収率よく製造する砕砂製造用竪型粉砕機に関するもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明による砕砂製造用竪型粉砕機は、 (1) 粉砕テーブルの外周上面に回転自在な粉砕ロー
ラを配置し、粉砕テーブル上に供給した原料を粉砕ロー
ラに所定の粉砕圧力を与えて粉砕テーブル上面と粉砕ロ
ーラ周面との間で原料を粉砕して砕砂を製造する砕砂製
造用竪型粉砕機において、該粉砕ローラは粉砕テーブル
の中心方向に向かって径を小さくする円錐台形状のコニ
カル型であって、該粉砕ローラ直下の粉砕テーブル上面
は平坦な平板状であることを構成とした。 (2) 上記(1)記載の砕砂製造用竪型粉砕機におい
て、前記粉砕ローラの鉛直方向からの傾き角度は、10
度から30度までの範囲にあることを構成とした。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図に基づいて本発明による
砕砂製造用竪型粉砕機(竪型粉砕機と称することもあ
る)の詳細について説明する。図1、及び図2は本発明
による実施形態を示し、図1はコニカル型の粉砕ローラ
を備えた竪型粉砕機の縦断面図であり、図2はコニカル
型の粉砕ローラを備えた竪型粉砕機が被粉砕物に与える
ローラ圧下力を説明するための概念図である。図3はス
フェリカル型の粉砕ローラを備えた竪型粉砕機が被粉砕
物に与えるローラ圧下力を説明するための概念図であ
り、図4はコニカル型の粉砕ローラを備えた竪型粉砕機
とスフェリカル型の粉砕ローラを備えた竪型粉砕機のロ
ーラ圧下力と相対速度差による剪断作用の相違を説明す
るための説明図である。また図5はコニカル型の粉砕ロ
ーラと備えた竪型粉砕機とスフェリカル型の粉砕ローラ
を備えた竪型粉砕機とによって製造された粉砕品中に含
まれる微粉の割合(%)の関係を示すグラフであり、図
6は本発明に用いられる竪型粉砕機の粉砕テーブルの直
径に対する粉砕ローラ直径と粉砕ローラ幅とテーブル回
転数との関係を説明する図である。図7は竪型粉砕機を
用いた砕砂装置のフローシートである。
【0009】本発明の実施の形態に用いられる砕砂製造
用竪型粉砕機1(竪型粉砕機1と称することもある)の
構成について以下に説明する。本実施の形態に用いられ
る竪型粉砕機1は、図1に示すように該竪型粉砕機の外
郭を形成するケーシングと、粉砕機の下部に設置された
減速機2Bを介して電動機により駆動されて回転する粉
砕テーブル2と、粉砕テーブルの上面である粉砕テーブ
ル上面2Aの外周部を円周方向に等分する位置に配設さ
れた複数個の粉砕ローラ3とを備えている。
【0010】ここで、図1、および図2に示すように本
実施の形態に用いた粉砕ローラ3の形状は、円錐台形状
であって粉砕テーブル2の縦回転中心軸に近づくにつれ
てその径を小さくするコニカル型(コニカルタイプと称
することもある)となっている。そして、該粉砕ローラ
3は下部ケーシングに軸7により回動自在に軸着された
上部アーム6と該上部アーム6と一体に形成された下部
アーム6Aとを介して油圧シリンダ8のピストンロッド
9に連結され、該油圧シリンダ8の作動により粉砕テー
ブル上面2Aの方向に押圧され、粉砕テーブル上面2A
に原料を介して従動し回転する。なお、本実施の形態に
おいては、粉砕テーブル上面2Aは平坦な平面に形成
し、粉砕ローラ3と粉砕テーブル2Aとの間の被粉砕物
である原料の層厚Hは略一定となるように考慮してい
る。
【0011】また、前記ケーシングの粉砕テーブル上面
2Aの中央上部には、粉砕テーブル上面2Aに原料を投
入する原料投入口35と原料投入シュート13が設けら
れており、原料投入口35から原料投入シュート13を
介して粉砕テーブル上面2Aに投入する(供給と称する
こともある)ことができるよう構成され、該投入された
原料は、粉砕テーブル上面2Aで回転させられことによ
り、粉砕テーブル上面2Aを渦巻き状の軌跡を描きなが
ら粉砕テーブル上面2Aの外周部に移動して、粉砕テー
ブル上面2Aと粉砕ローラ3に噛み込まれ粉砕される。
【0012】そして、粉砕テーブル上面2Aと粉砕ロー
ラ3に噛み込まれて粉砕された原料は、該粉砕テーブル
上面2Aの外縁部に周設されたダムリング15を乗り越
え、粉砕テーブル上面2Aの外周部とケーシングとの隙
間である環状通路30(環状空間部30と称することも
ある)へと向かい、環状通路30より下部に落下して下
部取出口34より粉砕品として竪型粉砕機1の外部に取
出される構造となっている。
【0013】また、本実施の形態においては、前記ケー
シングには、粉砕テーブル2下方にガスを導入するため
のガス導入口33が設けられ、また粉砕テーブル上方に
該ガスを排出するため上部取出口39が設けられてお
り、竪型粉砕機1の運転中には、該ガス導入口33より
ガス(本実施の形態においては空気)が導入され、前記
ケーシング内において該粉砕テーブル下方から上方に向
かうガスの気流が生じている。そのため、ダムリングを
乗り越えた原料の中で径の小さい微粉は吹き上げられて
ケーシング内を上昇し、上部取出口39より微粉として
取出される。なお、該取出される微粉の量は、従来と同
様にわずかであり、本実施の形態においては該導入する
ガスの量を調整して2〜5%程度になるようにしてい
る。
【0014】また、本実施の形態の竪型粉砕機1におい
ては、油圧シリンダ8のロッド側の油室にかかる緊張圧
力を測定できるように図示しない圧力計が取付けられて
おり、油圧シリンダ8の緊張圧力を常に測定できる構成
となっている。前記圧力計で測定した値は、アンプで変
換されて粉砕ローラの圧力制御装置である制御盤に送ら
れるよう構成されている。制御盤は、演算器と比較器と
設定器等で構成されており、前記の測定値を演算して、
予め設定器に設定した設定値と比較し、その結果に基づ
いて、油圧シリンダ8に送る圧油の圧力を制御すること
ができる構成となっている。
【0015】次に、図7を用いて竪型粉砕機1を用いた
砕砂装置のフローシートについて説明する。本発明の実
施の形態に用いた砕砂装置は、原料ホッパ42と、竪型
粉砕機1と分級装置20と、バグフィルタ46と、エキ
ゾーストファン45、空気式分級装置50、エキゾース
トファン55等で構成され、篩式分級装置20は1次ス
クリーン20Aと、2次スクリーン20Bと、ホッパ2
0Cより構成されている。
【0016】ここで、原料ホッパ42に投入された原料
は、原料投入口35から竪型粉砕機1に投入できるよう
接続されており、また、竪型粉砕機1により粉砕された
原料は粉砕品として下部取出口34より竪型粉砕機1の
外部に取出されて、該取出された粉砕品は、篩式分級装
置20の1次スクリーン20A(本実施の形態において
は、スクリーン網目の大きさは縦5mm、横5mm)上
に投入される構成となっている。
【0017】篩式分級装置20は、1次スクリーン20
Aと2次スクリーン20B(本実施の形態においては、
スクリーン網目の大きさは縦3.5mm、横3.5m
m)により前記投入された粉砕品を2度分級して、1次
スクリーン20Aを通過できない粒径の大きな原料を、
バケットエレベータ41等の搬送装置を介して原料投入
口35から竪型粉砕機1に投入して再度粉砕できる構成
となっている。なお、分級装置20の二次スクリーン2
0Bを通過した粉砕品は、空気式分級装置50に投入さ
れる構成となっているそこで分級される構成となってい
る。
【0018】前記のように構成された本実施の形態によ
る竪型粉砕機1の運転方法を以下に説明する。原料ホッ
パ42より竪型粉砕機1に供給した原料である原石(本
実施の形態では花崗岩)を、竪型粉砕機1の粉砕テーブ
ル上面2Aの中央上部に設けられた原料投入口35から
原料投入シュート13を介して、粉砕テーブル上面2A
の上方より粉砕テーブル上面2Aの中央部に投入する。
投入された原料は、粉砕テーブル上面2Aで回転させら
れ、また、回転による遠心力が発生することにより、粉
砕テーブル上面2Aを渦巻き状の軌跡を描きながら粉砕
テーブル上面2Aの外周部に移動し、粉砕テーブル上面
2Aと該粉砕テーブル上面2Aに押圧された粉砕ローラ
3との間に噛み込まれ粉砕される。
【0019】粉砕テーブル上面2Aと粉砕ローラ3に噛
み込まれ粉砕された原料は、その大分部がダムリング1
5を乗り越えて、粉砕テーブル2Aの外周面とケーシン
グ内周面との間の環状通路30に放り出されて環状通路
30を落下し、下部取出口34より粉砕品として竪型粉
砕機1の外部へ取出される。なお、ダムリング15にせ
き止められて、粉砕テーブル上面2Aに滞留した原料
は、粉砕テーブル上面2Aと粉砕ローラ3に再び噛み込
まれて再度粉砕される。
【0020】そして、下部取出口34よりして竪型粉砕
機1の外部へ取出された粉砕品は、篩式分級装置20に
投入されて分級される。篩式分級装置20において1次
スクリーン20Aを通過できない粒径の大きな原料は、
バケットエレベータ41等の搬送装置を介して原料投入
口35から竪型粉砕機1に再度投入されて、再度粉砕さ
れる。1次スクリーンのみ通過して2次スクリーンを通
過できなかった粉砕品は、骨材に適した骨材用砕砂とし
て取出され、そのまま製品となる。
【0021】2次スクリーンを通過した粉砕品は、空気
式分級装置50に投入される。空気式分級装置50は、
空気式分級によって、2次スクリーンを通過した粉砕品
から150μm以下の微粉を所定の割合だけ取り除くこ
とにより、150μm以下の微粉の量を10%以下にし
た砕砂を骨材に適した骨材用砕砂として、該装置50の
下方から取出して、製品とする。
【0022】ここで、空気式分級装置50により取り除
いた前記150μm以下のいわゆるダストの微粉は、骨
材用の砕砂としては不適なため、他の用途(例えば、路
床用)に用いる砕砂として製品とされるが、微粉を多く
含む砕砂は価格が安く、製品としての付加価値が低い。
【0023】なお、原料の種類や骨材の規格等により、
前記1次スクリーンのみ通過し2次スクリーンを通過で
きない粉砕品の一部、あるいはその全量を図示しない配
管ラインにより竪型粉砕機1に戻して再度粉砕すること
により、粉砕品の平均粒径を調整することもできる。
【0024】前述したように竪型粉砕機1で粉砕した粉
砕品の中に、骨材として不適な150μm以下の微粉の
生成が多いと、該微粉が多く含まれた砕砂が製造される
こととなり、骨材用砕砂の収量が著しく減少し、砕砂製
造装置としては不適なものとなる。本発明者らはこのよ
うな状況に鑑みて、前述したような砕砂装置のフローシ
ートで、竪型粉砕機1の運転を実施するにあたり、原石
の粉砕性、粉砕品の粒度分布、微粉の量、および、運転
条件等について鋭意研究した結果、粉砕ローラ3の形状
を円錐台形状のコニカル型とし、粉砕ローラ3と協同し
て被粉砕物を粉砕する粉砕テーブル上面2Aを平坦な平
面で形成することにより、骨材として不適な150μm
以下の微粉の生成量を抑え、コンクリート骨材等の骨材
原料に適した角がとれて丸みをおびた粒子形状の骨材用
砕砂を収率良く製造することができることを見出した。
【0025】ここで、図2に示すように粉砕ローラの鉛
直方向からの傾きを角度をθ1とし、コニカル型の粉砕
ローラ3を使用した場合におけるローラ圧下力をF1と
定義した。図2で示すようにコニカル型の粉砕ローラ3
を用いた場合、粉砕ローラ3の幅方向に対して粉砕ロー
ラ3と粉砕テーブル上面2Aとの間の被粉砕物に均一な
ローラ圧下力F1が働くこととなる。なお、図2に示す
P1は、粉砕ローラ3の回転軸方向に対して平行に働く
ローラ圧下力F1の分力であるが、粉砕ローラ3の幅方
向に対して略均一となっている。
【0026】ここで、図4(1)に前記θ1が15°の
場合においてコニカル型の粉砕ローラ3を用いた場合に
おけるローラ圧下力F1の圧力分布図、及び粉砕テーブ
ル上面2Aと粉砕ローラ3の速度差である相対速度(す
べり速度と称することもある)の分布を示した。コニカ
ル型の粉砕ローラ3を用いた場合、被粉砕物に与えられ
るローラ圧下力F1は、粉砕ローラ3の直下全面におい
てほぼ均一となり、粉砕ローラ3の幅方向に対しての偏
差は小さい。また、粉砕テーブル上面2Aと粉砕ローラ
3との間に発生する相対速度も粉砕ローラ3の幅方向に
対してなだらかに変化するため、粉砕ローラ3の幅方向
に対しての前記相対速度が極端に大きくなる部分が局所
的に発生する可能性がない。
【0027】なお、図4は、回転テーブル上面2Aと従
動する粉砕ローラ3の速度が同一となる同期中心が粉砕
ローラ3の幅方向に対して略中心付近となる場合を示し
たが、同期中心の位置が多少ずれた場合においても、前
記速度差も粉砕ローラ3の幅方向に対してなだらかに変
化するという傾向はかわらず、前記相対速度が極端に大
きくなる場所が局所的に発生する可能性がないという傾
向にかわりない。
【0028】ここで、竪型粉砕機1は、被粉砕物に対
し、ローラ圧下力F1による圧縮作用と、粉砕テーブル
2Aと粉砕ローラ3の相対速度とによって生じる剪断作
用によって摩砕効果を生じさせ、この摩砕効果によって
被粉砕物は角がとれて丸みをおびた粒子形状になること
により天然砂に近い形状となる。しかし、前記剪断作用
による摩砕効果が極端に大きい場合は、骨材用砕砂とし
て適さない微粉の生成量が増えるという問題を有する。
本発明の実施の形態による竪型粉砕機1は、被粉砕物に
対しローラ3の直下全面において略均一にローラ圧下力
F1を与えることができ、また、前記相対速度の偏差が
極端に大きくなるような部分が局所的に発生しない。従
って、極端に強く摩砕することなく被粉砕物を均一に粉
砕して摩砕し、骨材として不適な150μm以下の微粉
の生成量を抑えることができる。
【0029】また、本発明の実施の形態においては、前
述したように粉砕ローラ直下の粉砕テーブル上面を平坦
な平板状として粉砕ローラ3と粉砕テーブル上面2Aと
の間の被粉砕物である原料の層厚Hは略一定となるよう
にすることにより、粉砕テーブル上面2Aと従動する粉
砕ローラ3の速度が同一となる同期中心が略中心付近に
なるようにし、また粉砕テーブル上面2Aと粉砕ローラ
3との相対速度によって生じる摩砕効果が被粉砕物に対
して均等に働くように考慮した。
【0030】仮に粉砕テーブル上面2Aの粉砕ローラ直
下部分を平坦な平面で形成せず、段差をつけたような構
造とした場合、粉砕ローラ3と粉砕テーブル2Aとの間
の被粉砕物である原料の層厚Hは略一定とならない。例
えば、粉砕テーブル上面2Aに、粉砕テーブル2Aの外
周側が高くなるような段差をつけた場合、粉砕ローラ3
と粉砕テーブル上面2Aとの間にある被粉砕物の層厚
は、粉砕テーブル2Aの外周側で薄く、粉砕テーブル上
面2Aの回転中心方向側で厚くなる。そして、前記のよ
うに被粉砕物の層厚が粉砕テーブル2Aの外周側で薄い
場合においては、粉砕テーブル2Aの段差で被粉砕物が
強く噛み込まれて粉砕テーブル2Aの外周側で強い圧縮
作用を受ける。
【0031】ここで、本発明の実施の形態にあるような
竪型粉砕機1においては、粉砕ローラ3は、前記被粉砕
物を介して粉砕テーブル2に従動回転している。そのた
め、強い圧縮作用が生じる部分が局所的に発生した場合
においては、強い圧縮作用を受けている被粉砕物等の摩
擦抵抗が高まって、前記同期中心は強い圧縮作用が生じ
る部分に移動する。前記のように被粉砕物の層厚が粉砕
テーブル2Aの外周側で薄い場合においては、粉砕テー
ブル2Aの外周側で強い圧縮作用を受けることになるた
め、前記同期中心は粉砕テーブル2Aの外周側に移動す
る。
【0032】コニカル型の粉砕ローラ3を用いた場合、
相対速度の分布は同期中心より一定の勾配でなだらかに
変化するため、粉砕ローラ3の幅方向に対しての前記相
対速度が極端に大きくなる部分が局所的に発生する可能
性はないものの、前記同期中心の位置が粉砕ローラ3の
幅方向中心より大きくずれた場合、前記相対速度の差は
大きくなる傾向にあって好ましくない。
【0033】粉砕テーブル上面2Aに段差をつけた場
合、前述したような理由から強い圧縮作用が生じる部分
が局所的に発生し、また前記相対速度の差が大きくなる
可能性もある。従って、圧縮作用と相対速度とによって
生じる前記摩砕効果は被粉砕物に対して均等に働かず、
被粉砕物に働く摩砕効果も粉砕ローラ3の部位により局
所的に異なり、骨材として不適な150μm以下の微粉
の生成量が大きくなるため、コンクリート骨材等の骨材
原料に適した角がとれて丸みをおびた粒子形状の骨材用
砕砂を収率良く製造することはできない。
【0034】なお、図2に示すようにスフェリカル型
(スフェリカルタイプと称することもある)の粉砕ロー
ラを用いた場合、粉砕ローラと粉砕テーブル上面との間
の被粉砕物に均一な圧力を与えることができず、粉砕ロ
ーラの幅方向に対してローラ圧下力F2、F3のように
大きさが異なる。また、粉砕ローラ3の回転軸方向に対
して平行に働くローラ圧下力F2、F3の分力であるP
2、P3も、粉砕ローラ3の幅方向に対しては均一とな
らない。
【0035】また、スフェリカル型の粉砕ローラ3を使
用した場合においてθ1が15°の際におけるローラ圧
下力F1の圧力分布図、及び粉砕テーブル2と粉砕ロー
ラ3の速度差である相対速度を図4(2)に示す。図4
(2)から明らかなようにローラ圧下力の圧力分布はロ
ーラ幅方向に対して大きく異なり、前記粉砕テーブルと
粉砕ローラとの相対速度も粉砕ローラの幅方向に対して
大きく変化し、局所的に大きくなる部分が発生する。
【0036】従って、ローラ圧下力F1と、粉砕テーブ
ル上面2Aと粉砕ローラ3の速度差とによって生じる摩
砕効果は、ローラ幅方向に対して大きく異なることとな
り、局所的に大きくなるという問題を有する。
【0037】図5は竪型粉砕機1で原石として安山岩を
粉砕した時の粉砕品中の粒度分布を測定したものであ
り、コニカル型、及びスフェリカル型の場合の粒度分布
を示す。図5より明らかなように、相対速度が局所的に
大きくならずローラ圧下力が均一なコニカル型の粉砕ロ
ーラ3の方が、スフェリカル型の粉砕ローラより微粉の
割合が少ないことがわかる。
【0038】なお、粉砕テーブル直径T(m)とする
と、粉砕ローラ3、および、粉砕テーブル2のテーブル
回転数N(rpm)は、通常、図6に示すような範囲で
選ばれて用いられており(図6において粉砕ローラ中心
直径D、および、粉砕ローラ幅Wの単位はmである)、
また、ローラ圧下力F1は2〜15kgf/cm2の範
囲に選ばれている。この範囲であれば、本実施の形態と
同様の傾向の結果が得られる。
【0039】なお、ローラ圧下力F1は粉砕ローラ3を
粉砕ローラ3の回転軸に対して垂直方向下方に押付ける
力(本実施の形態においては油圧シリンダの作動により
アームを介して粉砕テーブル上面に粉砕ローラ3を押圧
する力)を押付力Fとした場合、F1=F/(W×D)
で定義した。ここで、押付力Fの単位はkgfであり、
粉砕ローラ3の幅Wの単位はcmであり粉砕ローラ3の
直径Dの単位はcmである。
【0040】また、本実施の形態に用いた竪型粉砕機1
は粉砕ローラ3の個数が3個であって、テーブル回転数
は80RPMであり、粉砕ローラ中心直径Dは1.32
mであり、テーブル直径Tは3.6mであり、ダムリン
グ15の高さはテーブル上面2Aより約20mmであ
る。また、本実施の形態においてはローラ圧下力F1は
5kgf/cm2である。
【0041】また、粉砕ローラの鉛直方向からの傾き角
度θ1を変化させた場合、前記相対速度の分布は変化す
るが、図6に示したような範囲で選ばれた条件の粉砕テ
ーブル等を用いた場合においては前記相対速度の関係か
ら、該θ1は10度から30度までの範囲が好ましく、
さらに好ましいのは10度から20度までの範囲であ
る。なお、図6に示したような範囲で選ばれた条件の粉
砕テーブル等を用いた場合において、前記θ1の角度を
前述した範囲より大きくしすぎた場合は、前記相対速度
が大きくなりすぎ微粉の生成が多くなる傾向にある。
【0042】このように、本実施の形態であれば微粉を
多く生成することなくコンクリート骨材等の骨材原料に
適した角がとれて丸みをおびた粒子形状の砕砂を製造す
ることができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明による砕砂製
造用竪型粉砕機の運転方法では、竪型粉砕機によって製
造された砕砂は、天然砂に近い角がとれて丸みをおびた
粒子形状となり骨材用砕砂として用いると施工の際のコ
ンクリートの流動性が良好である。また、本発明による
砕砂製造用竪型粉砕機の運転御方法によれば、骨材とし
て不適な150μm以下の微粉の生成が少なく、微粉を
除去するための水洗設備等を不要とすることもできる。
また、除去する微粉の量が少ないことから骨材用砕砂の
収率が良く、効率的に砕砂を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るコニカル型の粉砕ロ
ーラを備えた竪型粉砕機の縦断面図である。
【図2】コニカル型の粉砕ローラを備えた竪型粉砕機が
被粉砕物に与えるローラ圧下力を説明するための概念図
である。
【図3】スフェリカル型の粉砕ローラを備えた竪型粉砕
機が被粉砕物に与えるローラ圧下力を説明するための概
念図である。
【図4】コニカル型の粉砕ローラを備えた竪型粉砕機と
スフェリカル型の粉砕ローラを備えた竪型粉砕機のロー
ラ圧下力と相対速度による剪断作用の相違を説明するた
めの説明図である。
【図5】コニカル型の粉砕ローラと備えた竪型粉砕機と
スフェリカル型の粉砕ローラを備えた竪型粉砕機とによ
って製造された粉砕品中に含まれる微粉の割合(%)の
関係を示すグラフである。
【図6】本発明に用いられる竪型粉砕機の粉砕テーブル
の直径に対する粉砕ローラ直径と粉砕ローラ幅とテーブ
ル回転数との関係を説明する図である。
【図7】竪型粉砕機を用いた砕砂装置のフローシートで
ある。
【符号の説明】
1 竪型粉砕機 2 粉砕テーブル 2A 粉砕テーブル上面 3 粉砕ローラ 6 上部アーム 6A 下部アーム 8 油圧シリンダ 9 ピストンロッド 36 ローラ押圧用油圧装置 D 粉砕ローラ中心直径 W 粉砕ローラ幅 L 粉砕圧力 T 粉砕テーブル直径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅川 肇 山口県宇部市大字小串字沖の山1980番地 宇部興産株式会社宇部機械・エンジニアリ ング事業所内 Fターム(参考) 4D063 EE03 EE12 EE26 GA07 GD02 GD04 GD13 GD19 GD24

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉砕テーブルの外周上面に回転自在な粉砕
    ローラを配置し、粉砕テーブル上に供給した原料を粉砕
    ローラに所定の粉砕圧力を与えて粉砕テーブル上面と粉
    砕ローラ周面との間で原料を粉砕して砕砂を製造する砕
    砂製造用竪型粉砕機において、該粉砕ローラは粉砕テー
    ブルの中心方向に向かって径を小さくする円錐台形状の
    コニカル型であって、該粉砕ローラ直下の粉砕テーブル
    上面は平坦な平板状であることを特徴とする砕砂製造用
    竪型粉砕機。
  2. 【請求項2】前記粉砕ローラの鉛直方向からの傾き角度
    は、10度から30度までの範囲にあることを特徴とす
    る請求項1記載の砕砂製造用竪型粉砕機。
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