JP2001223918A - ノイズ低減方法及びノイズ低減回路 - Google Patents

ノイズ低減方法及びノイズ低減回路

Info

Publication number
JP2001223918A
JP2001223918A JP2000030885A JP2000030885A JP2001223918A JP 2001223918 A JP2001223918 A JP 2001223918A JP 2000030885 A JP2000030885 A JP 2000030885A JP 2000030885 A JP2000030885 A JP 2000030885A JP 2001223918 A JP2001223918 A JP 2001223918A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
noise
noise reduction
luminance signal
signal
circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000030885A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiro Kamiyama
明裕 上山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2000030885A priority Critical patent/JP2001223918A/ja
Publication of JP2001223918A publication Critical patent/JP2001223918A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 映像信号のノイズレベルを良好に低減させ
る。 【解決手段】 入力した輝度信号をメモリに記憶させ、
このメモリに記憶された輝度信号との相関からノイズ成
分を検出し、この検出したノイズ成分を除去する第1の
ノイズ除去処理と、輝度信号を非相関検出処理で、ノイ
ズのみの区間と、ノイズと輝度信号の変化成分を含む区
間とに判別し、ノイズのみの区間ではノイズを輝度信号
から減算する第2のノイズ除去処理とを行うようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像信号の輝度信
号成分からノイズを除去するノイズ除去方法及びノイズ
除去回路に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像機において、内蔵され
たチューナから供給される映像信号や、外部のビデオデ
ィスク再生装置又はビデオテープ再生装置から供給され
る映像信号に対してノイズ除去処理を行って、ノイズが
低減された映像信号とした後、表示手段に受像させるこ
とがある。従来のノイズ低減回路としては、例えば特開
平5−168044号公報に示されるように、FIR
(Finite Impulse Response:有限インパルス応答)型フ
ィルタを用いた平均加算によりノイズ低減を行うものが
ある。このノイズ低減回路は、フィールドメモリを必要
とする。
【0003】一方、別の原理によるノイズ低減回路とし
て、引き算型ノイズ低減回路が知られている。この引き
算型ノイズ低減回路は、映像信号の非相関を検出し、相
関がある区間でノイズを引き算する処理を行い、非相関
が検出された区間でノイズの引き算動作を中止するよう
にしたものである。
【0004】また、これらのノイズ低減回路とは別の従
来のテレビジョン受像機用のノイズ低減回路として、ノ
イズレベルを検出して、その検出したノイズ量に反比例
してシャープネスの調整量を絞って、比較的高周波の信
号ゲインを持ち上げて、鮮鋭度を向上させる処理を行っ
て、ノイズを目立たなくする回路がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のFI
R型フィルタを用いたノイズ低減回路は、原理的に約3
dB程度のノイズ改善効果しかない問題がある。また、
引き算型ノイズ低減回路の場合には、小信号レベルであ
るとき、レベルの低い信号と大振幅のレベルを識別する
ことが困難であり、非相関検出のレベルを映像信号レベ
ルの最小値より大きくすることができず、信号条件の良
い場合にだけしかノイズレベルの改善ができない問題が
あった。さらに、シャープネスの調整量を絞ってノイズ
を目立たなくする場合には、直接的に映像信号のSN比
を改善することはできず、またノイズがあるとシャープ
ネスを上げることができないため、鮮鋭度が低下してし
まう弊害を取り除くことができなかった。
【0006】本発明はこれらの点に鑑み、映像信号のノ
イズレベルを良好に低減させることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のノイズ低減方法
は、入力した輝度信号をメモリに記憶させ、このメモリ
に記憶された輝度信号との相関からノイズ成分を検出
し、この検出したノイズ成分を除去する第1のノイズ除
去処理と、輝度信号を非相関検出処理で、ノイズのみの
区間と、ノイズと輝度信号の変化成分を含む区間とに判
別し、ノイズのみの区間ではノイズを輝度信号から減算
する第2のノイズ除去処理とを行うようにしたものであ
る。
【0008】また本発明のノイズ低減回路は、入力した
輝度信号を記憶するメモリと、メモリに記憶された輝度
信号と記憶されてない輝度信号との相関からノイズ成分
を検出して、その検出したノイズ成分を除去する第1の
ノイズ除去回路と、輝度信号をノイズのみの区間と、ノ
イズと輝度信号の変化成分を含む区間とに判別する非相
関検出回路と、非相関検出回路で判別したノイズのみの
区間でノイズを輝度信号から減算する第2のノイズ除去
回路とを備えたものである。
【0009】これらの発明によると、輝度信号の相関に
基づいたノイズ除去処理と、輝度信号の変化がなくノイ
ズのみの区間からノイズを除去する処理との複数の異な
るノイズ低減処理が行われる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を、
添付図面を参照して説明する。
【0011】本実施の形態においては、テレビジョン受
像機が内蔵するノイズ低減回路としたものである。即
ち、テレビジョン放送を受信して、その受信した放送波
に含まれる映像信号のノイズ低減を行い、そのノイズ低
減された映像信号を表示手段で表示させるテレビジョン
受像機に適用したものである。また、外部又は内蔵した
映像信号源(ビデオ再生装置など)からテレビジョン受
像機に供給される映像信号をノイズ低減回路でノイズ低
減して、表示処理させる場合もある。
【0012】以下、本実施の形態のノイズ低減回路の構
成について説明する。図1は、本実施の形態によるノイ
ズ低減回路の構成を示す図である。ノイズ除去する輝度
信号が、入力端子1に得られる。この入力端子1に得ら
れる輝度信号は、このテレビジョン受像機に得られる映
像信号(内部のチューナなどからの映像信号又は外部か
らの映像信号)から、輝度・クロマ分離回路により、輝
度信号を分離した信号である。或いは、外部の映像信号
源から、輝度信号とクロマ信号とが分離した状態で供給
された映像信号の内の輝度信号である。
【0013】本実施の形態においては、入力端子1に得
られる輝度信号は、フィールドメモリ型ノイズ低減回路
2に供給してノイズ低減処理を行った後、引き算型ノイ
ズ低減回路3に供給してノイズ低減処理を行い、この引
き算型ノイズ低減回路3で処理された輝度信号を、出力
端子4を介してテレビジョン受像機内の後段の映像処理
回路(図示せず)に供給する。
【0014】図2は、フィールドメモリ型ノイズ低減回
路2の構成例を示した図である。フィールドメモリを使
用したノイズ低減回路には、FIR(有限インパルス応
答)型フィルタを使用した構成のものと、IIR(Infi
nite Impulse Response:無限インパルス応答)型フィル
タを使用した構成のものがあり、ここでは巡回型である
IIR型フィルタを使用した構成のものを示してある。
入力端子11に得られる輝度信号を、第1の係数乗算器
12に供給して、1から所定の係数値kを減算した値
(即ち1−k)を輝度信号に乗算し、その乗算出力を加
算器13に供給する。
【0015】そして、加算器13の出力を出力端子14
に供給すると共に、フィールドメモリ15に供給して1
フィールド分の信号を記憶させる。このフィールドメモ
リ15に記憶された信号は、1フィールド期間遅れて読
み出されて第2の係数乗算器16に供給し、所定の係数
値kを乗算した後、加算器13に供給して、第1の係数
乗算器12の出力と加算する。
【0016】このように構成したことで、平均加算によ
りノイズ低減を行うことができる。この構成によるノイ
ズ低減処理について説明すると、IIR型フィルタの伝
達関数は、次式で示される。 H(Z)=(1−k)/(1−k・Z∧−1) この式において、∧は指数を示す。
【0017】また、この式の電力和を求めると、以下の
ようになる。 {(1−k)∧2}×(1+k∧2+k∧4+k∧6+
…)=(1−k)/(1+k)
【0018】この電力和でノイズレベルの平均値が求ま
ることから、ノイズレベルの平均値(S/N)は、次式
で示される。 S/N=1/{√(1+k)/(1−k)}
【0019】ここで、この数式に具体的な数値を当ては
めると、例えばk=0.25としたとき、S/N=2.
2となり、ノイズレベルを約2.2dB低減できること
が判る。
【0020】なお、ここではフィールドメモリ型ノイズ
低減回路2として、IIR型フィルタを使用した構成の
ものを示したが、FIR型フィルタを使用した構成とし
ても良い。
【0021】図3は、図1に示した引き算型ノイズ低減
回路3の構成例を示した図である。入力端子21に得ら
れる輝度信号を、第1のバンドパスフィルタ(BPF)
22を介してスイッチ部23に供給し、スイッチ部23
が信号を通過できる状態であるとき、このスイッチ部2
3の出力を加算器24に供給する。また、入力端子21
に得られる輝度信号を、第2のバンドパスフィルタ25
を介して非相関検出回路26に供給し、入力輝度信号の
非相関部分を検出させる。そして、非相関検出回路26
で検出された相関の有無に基づいて、スイッチ部23の
状態を制御する。なお、本例のスイッチ部23には反転
アンプを組み込んであり、信号レベルが反転された信号
が出力される。
【0022】また、入力端子21に得られる輝度信号
を、タイミング調整用遅延回路27を介して加算器24
に供給し、この遅延回路27の出力から、スイッチ部2
3を通過した信号を加算し、その加算出力を出力端子2
8に供給する。タイミング調整用遅延回路27は、バン
ドパスフィルタ22及びスイッチ部23を輝度信号が通
過するのに要する時間だけ、輝度信号を遅延させる回路
であり、加算器24に供給される両輝度信号のタイミン
グが一致するようにしてある。加算器24に供給される
輝度信号の内のスイッチ部23の出力については、信号
レベルが反転された信号としてあるので、結果的に遅延
回路27の出力からバンドパスフィルタ22の出力が減
算されることなる。各バンドパスフィルタ22,25の
通過帯域特性については、このノイズ低減回路の動作説
明の際に説明する。
【0023】図4は、図3に示した引き算型ノイズ低減
回路内の非相関検出回路26の回路例を示した図であ
る。入力端子25aに得られる信号の内のバンドパスフ
ィルタ25を通過した信号を、抵抗器R1を介して差動
アンプ26aの一方の入力端に供給する。また、電源電
圧を抵抗器R2,R3で分圧した信号を、差動アンプ2
6aの他方の入力端に供給する。この差動アンプ26a
は、一方の入力端と反転側の出力端との間に抵抗器R4
が接続してあり、比較器として作動する。この比較器と
して作動する際のスレッショルドレベルは、この抵抗器
R2,R3の分圧比で設定される。
【0024】この差動アンプ26aの非反転出力信号を
トランジスタQ1のベースに供給し、非反転出力信号を
トランジスタQ2のベースに供給する。このトランジス
タQ1,Q2は、エミッタどうしが接続されたエミッタ
フォロワー回路が構成され、差動アンプ26aの出力を
絶対値化する。両トランジスタQ1,Q2のエミッタと
接地電位部との間には、抵抗器R5が接続してあり、両
トランジスタQ1,Q2と抵抗器R5との接続点が、ト
ランジスタQ3のベースに接続してある。このトランジ
スタQ3のエミッタと電源電位部との間を、抵抗器R6
で接続し、トランジスタQ3と抵抗器R6との接続点か
ら、非相関検出信号出力端子26bを引き出す。
【0025】図5は、図3に示した引き算型ノイズ低減
回路内の第1のバンドパスフィルタ22とスイッチ部2
3と加算器24の回路例を示した図である。第1のバン
ドパスフィルタ22の入力端子22aに得られる輝度信
号を、バンドパスフィルタ22を構成するトランジスタ
Q11のベースに供給する。このトランジスタQ11の
コレクタと電源電位部との間には抵抗器R11を接続
し、トランジスタQ11のエミッタと接地電位部との間
には抵抗器R12を接続する。トランジスタQ11のエ
ミッタには、抵抗器R13の一端を接続し、トランジス
タQ11のコレクタに、コンデンサC11の一端を接続
し、抵抗器R13の他端とコンデンサC11の他端を、
トランジスタQ12のベースに接続する。トランジスタ
Q12と電源電位部との間には抵抗器R14を接続し、
トランジスタQ12のエミッタと接地電位部との間には
抵抗器R15を接続し、トランジスタQ12と抵抗器R
14との接続点から、バンドパスフィルタ22の出力を
引き出す。
【0026】バンドパスフィルタ22内のトランジスタ
Q11は、遅延回路を構成しており、微妙な遅延時間の
ずれをコンデンサC11と抵抗器R13の時定数で調整
できる構成としてある。そして、トランジスタQ12で
反転かつ利得調整を行って、バンドパスフィルタ22の
出力とする。
【0027】バンドパスフィルタ22の出力は、スイッ
チ部23を構成するビデオスイッチに供給する。このビ
デオスイッチには反転アンプが組み込んであり、非相関
検出信号入力端子23aから非相関検出信号が制御信号
として供給される。この入力端子23aには、図4に示
す非相関検出信号出力端子26bから出力される信号が
供給される。ここでは、この入力端子23aに得られる
非相関検出信号により反転アンプのオン・オフ動作が制
御される。具体的には、非相関検出信号で輝度信号の相
関なしが検出されるとき、ビデオアンプがオフ状態とな
り、スイッチ部23からの信号の出力が阻止される。ま
た、非相関検出信号で輝度信号の相関ありが検出される
とき、ビデオアンプがオン状態となり、バンドパスフィ
ルタ22の出力が反転された上で、スイッチ部23から
出力される。
【0028】スイッチ部23から出力される輝度信号
は、加算器24を構成するトランジスタQ13のベース
に供給する。加算器24は、2つのトランジスタQ1
3,Q14と抵抗器R16,R17,R18,R19で
構成される加算器で、もう一方の加算信号である遅延回
路27の出力が、入力端子24aからトランジスタQ1
4のベースに供給される。トランジスタQ13のエミッ
タと接地電位部との間に、抵抗器R16が接続してあ
り、トランジスタQ14のエミッタと接地電位部との間
に、抵抗器R19が接続してあり、両トランジスタQ1
3,Q14のエミッタ間に、抵抗器R17,R18の直
列回路が接続してある。そして、抵抗器R17,R18
の接続中点から、加算信号の出力端子24bが引き出し
てある。
【0029】図6は、図3に示した引き算型ノイズ低減
回路内のタイミング調整用遅延回路27の回路例を示し
た図である。入力端子27aに得られる信号を、トラン
ジスタQ21のベースに供給する。このトランジスタQ
21のエミッタと接地電位部との間には抵抗器R21を
接続し、トランジスタQ21と抵抗器R21との接続点
を、抵抗器R22とLC遅延線27bを介してアンプ2
7cの入力端に供給し、アンプ27cの出力を、遅延回
路27の出力端子27dに供給する。アンプ27cの入
力端は、抵抗器R23を介して接地させてある。
【0030】遅延回路27を図6に示す構成としたこと
で、LC遅延線27bにより一定時間信号を遅延させる
ことができる。この場合、LC遅延線27bには終端抵
抗が接続されているため、LC遅延線27bを通過した
信号レベルは1/2に減衰してしまう。この減衰を補償
するために、図6の回路ではアンプ27cで増幅処理を
行う構成としてある。
【0031】次に、本例の引き算型ノイズ低減回路の動
作を、図7のタイミング図を参照して説明する。図7の
Aは、引き算型ノイズ低減回路に入力した輝度信号のレ
ベルの変化例を示してある。この輝度信号は、一定周期
で水平同期信号hの区間があり、その水平同期信号hの
直前,直後の区間がそれぞれフロントポーチf,バック
ポーチbと称され、一定のレベルの区間となっている。
そして、映像情報区間では、そのときの輝度レベルに応
じた信号レベルとなっている。ここでは、映像情報区間
の一部に、ノイズが重畳されているとする(図ではノイ
ズを強調して示してある)。
【0032】この輝度信号を第2のバンドパスフィルタ
25に供給して、高周波成分だけを通過させることで、
図7のBに示す微分波形となる。この高周波成分の信号
波形では、水平同期信号とフロントポーチ,バックポー
チとの境界部と、映像情報区間とフロントポーチ,バッ
クポーチとの境界部に、信号変化が現れると共に、ノイ
ズ成分が現れる。
【0033】ここで、この図7のBに示す信号を、その
まま図7のAに示す信号から減算した状態を想定する
と、図7のCに示すように、ノイズ成分の除去はできる
が、水平同期信号などの立ち上がり,立ち下がり部分の
高周波成分が除去された信号になってしまい、映像信号
として適さない信号になってしまう。このため本例にお
いては、非相関信号検出回路26を設けて、信号の非相
関を検出し、その検出に基づいて信号の減算を制御する
構成としてある。ここでの非相関とは、フラットフィー
ルド(輝度レベル一定の信号)の立ち上がりや立ち下が
りのように、水平走査内での信号変化を検出することを
意味する。
【0034】具体的には、図7のBに示す高周波成分の
信号波形を、図7のDに示すように整流した後、その信
号のレベルがスレッショルドレベル以上のレベル(1V
F)であることを検出したとき、このスレッショルドレ
ベル以上である期間は、引き算型ノイズ低減回路内のス
イッチ部23(図3参照)をオフ状態にさせて、その間
の信号は加算器24で加算処理(結果的に減算処理)を
行わないようにする。このようにすることで、水平同期
信号とフロントポーチ,バックポーチとの境界部や、映
像情報区間とフロントポーチ,バックポーチとの境界部
などでは、信号変化があり相関がない区間と検出され
て、スイッチ部23から加算器24に加算信号が供給さ
れず、ノイズ減算処理が一時的に停止することになる。
そして、その他の区間では、信号変化がなく相関がある
区間と検出されて、スイッチ部23から加算器24に加
算信号が供給されて、ノイズ減算処理が実行される。従
って、図3に示す引き算型ノイズ低減回路で、映像情報
区間内のノイズだけを良好に除去することが可能にな
る。
【0035】図8は、本例の回路が扱う輝度信号の帯域
と、第1,第2のバンドパスフィルタ22,25の通過
帯域特性の例を示した図であり、横軸を周波数、縦軸を
信号のゲインで示してある。本例の回路に入力した輝度
信号は、約4MHzの帯域幅であるとき、第1のバンド
パスフィルタ22は、例えば通過帯域2MHz以上とす
る。また、相関を検出するための第2のバンドパスフィ
ルタ25については、第1のバンドパスフィルタ22の
通過帯域よりも若干低い周波数から上を通過させるフィ
ルタとする。この第2のバンドパスフィルタ25の通過
帯域を第1のバンドパスフィルタ22よりも広く設定し
たのは、信号の非相関(信号の輝度変化)を広く検出す
るためである。
【0036】次に、本例のフィールドメモリ型ノイズ低
減回路と引き算型ノイズ低減回路とを備えた回路でのノ
イズ低減処理動作を、図9のフローチャートを参照して
する。まず、輝度信号の入力があると、フィールドメモ
リ型ノイズ低減回路でのノイズ低減処理が行われる(ス
テップ101)。そして、そのフィールドメモリ型ノイ
ズ低減回路が出力する輝度信号に対して、バンドパスフ
ィルタでの帯域制限処理と、非相関検出処理を行う(ス
テップ102)。ここで、非相関検出処理で相関ありと
検出されたか否か判断し(ステップ103)、相関あり
と検出された場合には、スイッチ部23をオン状態とし
て、引き算型ノイズ低減回路内でのノイズ減算処理を実
行させる(ステップ104)。また、相関ありと検出さ
れない場合(即ち相関なしと検出された場合)には、ス
イッチ部23をオフ状態として、輝度信号の高周波成分
が除去されるのを阻止させる(ステップ105)。
【0037】ステップ101でのフィールドメモリ型ノ
イズ低減回路でのノイズ低減処理では、例えば上述した
ようにIIR型フィルタの使用で約3dBのノイズ低減
が可能である。このフィールドメモリ型ノイズ低減回路
でのノイズ低減処理では、ノイズ低減による副作用が目
立たなければ、S/N改善量は大きければ大きいほど良
いが、例えば6dB程度ノイズ低減させた場合には、表
示される映像に残像がでる副作用があり、約3dBのノ
イズ低減が実用的なレベルである。ここで本例の場合に
は、このS/N改善された輝度信号を、ステップ102
以降で更に引き算型ノイズ低減処理を行うことで、より
高いノイズ低減が行えるものである。この引き算型ノイ
ズ低減処理では、既に説明した動作からも判るように、
レベルの小さなノイズに効果のあるノイズ低減処理であ
り、両ノイズ低減処理組み合わせて実行することで、効
率良くS/N改善効果を大きくすることができる。具体
的には、本例の場合には、トータルで10dB程度のノ
イズ低減が可能になるものである。
【0038】なお、上述した実施の形態では、フィール
ドメモリ型ノイズ低減回路でノイズ低減処理を行った
後、その出力を引き算型ノイズ低減回路に供給してノイ
ズ低減処理を行う構成としたが、最初に引き算型ノイズ
低減回路でノイズ低減処理を行った後、その出力をフィ
ールドメモリ型ノイズ低減回路に供給して、ノイズ低減
処理を行うようにしても良い。
【0039】また、上述した実施の形態では、メモリを
使用したノイズ低減回路として、フィールドメモリを使
用したフィールドメモリ型ノイズ低減回路としたが、ラ
インメモリを使用したノイズ低減回路を使用しても良
い。
【0040】また、上述した実施の形態では、テレビジ
ョン受像機に内蔵されたノイズ低減回路としたが、他の
同様なノイズ低減処理を必要とする映像機器内のノイズ
低減回路にも適用できることは勿論である。
【0041】
【発明の効果】本発明のノイズ低減方法によると、輝度
信号の相関に基づいたノイズ除去処理と、輝度信号の変
化がなくノイズのみの区間からノイズを除去する処理と
の複数の異なるノイズ低減処理が行われ、入力した輝度
信号に含まれるノイズレベルを、広い帯域で効果的に低
減させることが可能になる。例えば、受信した映像信号
のノイズ低減処理に適用することで、弱電界時のホワイ
トノイズ低減が良好に行える。
【0042】また本発明のノイズ低減回路によると、輝
度信号の相関に基づいたノイズ除去回路と、輝度信号の
変化がなくノイズのみの区間からノイズを除去するノイ
ズ除去回路との複数のノイズ除去回路を備えることにな
り、この複数のノイズ除去回路で効果的にノイズレベル
を低減させることができる。この場合、1つのノイズ除
去回路でのノイズ除去レベルを比較的低く抑えても、2
つのノイズ除去回路により相乗効果で大きなノイズレベ
ル低減が実現でき、それぞれのノイズ除去回路で、副作
用のない程度にノイズ除去レベルを低く抑えても、大き
なノイズレベル低減が実現できる。例えば、テレビジョ
ン受像機に適用することで、弱電界時のホワイトノイズ
低減が良好に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態によるノイズ低減回路の
構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態によるフィールドメモリ
型ノイズ低減回路の例を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態による引き算型ノイズ低
減回路の例を示すブロック図である。
【図4】図3に示すノイズ低減回路の一部(非相関信号
検出回路)の回路例を示す回路図である。
【図5】図3に示すノイズ低減回路の一部(フィルタ及
び加算器)の回路例を示す回路図である。
【図6】図3に示すノイズ低減回路の一部(遅延回路)
の回路例を示す回路図である。
【図7】図3に示す引き算型ノイズ低減回路の動作例を
示すタイミング図である。
【図8】図3に示す引き算型ノイズ低減回路の周波数特
性例を示す特性図である。
【図9】本発明の一実施の形態によるノイズ低減処理を
示すフローチャートである。
【符号の説明】
2…フィールドメモリ型ノイズ低減回路、3…引き算型
ノイズ低減回路、12…第1の係数乗算器、13…加算
器、15…フィールドメモリ、16…第2の係数乗算
器、22…第1のバンドパスフィルタ、23…スイッチ
部、24…加算器、25…第2のバンドパスフィルタ、
26…非相関信号検出回路、27…タイミング調整用遅
延回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力した輝度信号をメモリに記憶させ、
    このメモリに記憶された輝度信号との相関からノイズ成
    分を検出し、この検出したノイズ成分を除去する第1の
    ノイズ除去処理と、 上記輝度信号を非相関検出処理で、ノイズのみの区間
    と、ノイズと輝度信号の変化成分を含む区間とに判別
    し、ノイズのみの区間ではノイズを輝度信号から減算す
    る第2のノイズ除去処理とを行うノイズ低減方法。
  2. 【請求項2】 入力した輝度信号を記憶するメモリと、 上記メモリに記憶された輝度信号と記憶されてない輝度
    信号との相関からノイズ成分を検出して、その検出した
    ノイズ成分を除去する第1のノイズ除去回路と、 上記輝度信号をノイズのみの区間と、ノイズと輝度信号
    の変化成分を含む区間とに判別する非相関検出回路と、 上記非相関検出回路で判別したノイズのみの区間でノイ
    ズを輝度信号から減算する第2のノイズ除去回路とを備
    えたノイズ低減回路。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のノイズ低減回路におい
    て、 上記メモリは、フィールドメモリを使用したノイズ低減
    回路。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のノイズ低減回路におい
    て、 上記メモリは、ラインメモリを使用したノイズ低減回
    路。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のノイズ低減回路におい
    て、 上記第1のノイズ除去回路は、IIR型フィルタ又はF
    IR型フィルタを使用したノイズ低減回路。
JP2000030885A 2000-02-08 2000-02-08 ノイズ低減方法及びノイズ低減回路 Pending JP2001223918A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000030885A JP2001223918A (ja) 2000-02-08 2000-02-08 ノイズ低減方法及びノイズ低減回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000030885A JP2001223918A (ja) 2000-02-08 2000-02-08 ノイズ低減方法及びノイズ低減回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001223918A true JP2001223918A (ja) 2001-08-17

Family

ID=18555836

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000030885A Pending JP2001223918A (ja) 2000-02-08 2000-02-08 ノイズ低減方法及びノイズ低減回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001223918A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001238095A (ja) * 2000-02-24 2001-08-31 Sony Corp 映像信号のノイズ低減装置
JP2008124742A (ja) * 2006-11-10 2008-05-29 Sony Corp 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム
JP2010532731A (ja) * 2007-07-06 2010-10-14 ルノー・エス・アー・エス 車両用の支援装置
US8270659B2 (en) 2005-12-28 2012-09-18 Sony Corporation Speaker system and video display

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001238095A (ja) * 2000-02-24 2001-08-31 Sony Corp 映像信号のノイズ低減装置
US8270659B2 (en) 2005-12-28 2012-09-18 Sony Corporation Speaker system and video display
JP2008124742A (ja) * 2006-11-10 2008-05-29 Sony Corp 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム
JP2010532731A (ja) * 2007-07-06 2010-10-14 ルノー・エス・アー・エス 車両用の支援装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS63121371A (ja) 映像信号処理装置
KR100807003B1 (ko) 신호 처리 장치 및 신호 처리 방법
CA2126854C (en) Video if amplifier with auxiliary if amplifier for intercarrier sound and automatic fine tuning
JP2001223918A (ja) ノイズ低減方法及びノイズ低減回路
KR930022904A (ko) 영상신호의 천이영역 강조장치 및 방법
JP2861282B2 (ja) 波形歪の検出回路
JP2001346071A (ja) 映像信号処理装置および映像信号処理方法
JP2001352464A (ja) 映像信号処理装置および映像信号処理方法
JPH05103231A (ja) ノイズリダクシヨン回路
JPH03109876A (ja) リンギング除去方式
JP3077163B2 (ja) 波形歪み成分の除去回路
JP2761353B2 (ja) 輝度信号色信号分離回路
KR930008692Y1 (ko) 지연평균필터를 이용한 영상신호 잡음감소회로
JPH06101812B2 (ja) ノイズ軽減装置
JPH05137154A (ja) 映像信号のy/c分離回路
JP3233331B2 (ja) 輪郭補正回路
JPH0518308B2 (ja)
JPS58117780A (ja) ゴ−スト除去装置
JP2502865B2 (ja) 映像信号のノイズ除去装置
KR100771789B1 (ko) 비디오신호 왜곡보정기능 갖는 tv 수신기
JPH10285435A (ja) ゴースト除去装置
JPH0215784A (ja) ノイズ低減回路
JPH06113315A (ja) ノイズ低減回路
JPH03292066A (ja) 波形等化器
JP2000134508A (ja) ゴースト除去装置