JP2001222127A - 電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
電子写真感光体及びそれを用いた画像形成装置Info
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Abstract
る電子写真用感光体及びこれを設けた画像形成装置を提
供すること。 【解決手段】 導電性基体上に、無機顔料を配合した熱
硬化性樹脂からなる下引層、樹脂中間層及び感光層を積
層してなる電子写真感光体であって、該樹脂中間層に界
面活性剤を含有させたことを特徴とする電子写真感光体
及び該電子写真感光体を設けたことを特徴とする画像形
成装置。
Description
びこれを用いた画像形成装置に関し、さらに詳しくは、
長期的に安定した画像を与えることのできる電子写真感
光体及びこれを設けた画像形成装置に関するものであ
る。
の画像形成に用いられる電子写真感光体は、一般的に、
導電性基体上に、下引層、樹脂中間層及び感光層を積層
して形成される。このような電子写真感光体において、
長期間使用した場合に生じる画像欠陥を抑制するため
に、下引層と感光層との間に樹脂中間層を設け、この下
引層として、酸化スズ又は酸化アンチモンで被覆した酸
化チタンを分散させたものを用いることが提案されてい
る(特開昭61−036755号公報)。しかし、帯電
性、感度及び画像品質から総合的に評価すると、十分に
満足すべきレベルに達しているものではなかった。ま
た、粒径0.2μm以下の酸化アンチモンを含有させた
酸化スズで被覆した酸化チタンをバインダー樹脂に分散
した感光層と樹脂中間層を有し、その酸化チタンとバイ
ンダー樹脂の重量比が2.5:1以上であり、電荷発生
層がオキソチタニウムフタロシアニンを含有する電子写
真感光体も知られている(特開平7−271072号公
報)。ところが、連続ランによる露光部電位(VL)変
動が大きいという欠点があった。
的に満足し、かつ長期間使用した場合に生じる画像上の
欠陥を抑制するため、熱硬化性樹脂と無機顔料を分散さ
せた下引層と感光層の間に樹脂中間層を設けることも知
られている(特開平9−288367号公報)。しかし
ながら、画像品質は改善されたものの、連続ランによる
実機内電位VLの変動が大きいという問題があった。
問題を解消し、長期的に安定した画像を形成することの
できる電子写真用感光体及びこれを設けた画像形成装置
を提供することをその課題とするものである。
を解決するために、樹脂中間層に着目して鋭意検討を重
ねた結果、樹脂中間層に界面活性剤を含有させることに
よって、発生した電荷が樹脂中間層を円滑に移動し、結
果として残留電位を大幅に抑制することができ、長期的
に安定した画像を形成することのできるということを見
出し、この知見に元基づいて本発明を完成するに到っ
た。すなわち、本発明によれば、導電性基体上に、無機
顔料を配合した熱硬化性樹脂からなる下引層、樹脂中間
層及び感光層を積層してなる電子写真感光体であって、
該樹脂中間層に界面活性剤を含有させたことを特徴とす
る電子写真感光体及び該電子写真感光体を設けたことを
特徴とする画像形成装置が提供される。
詳細に説明する。図1は、本発明に係る一つの電子写真
用感光体の模式断面図である。図2は、本発明に係る他
の電子写真用感光体の模式断面図である。図3は、本発
明に係るもう一つの他の電子写真用感光体の模式断面図
である。ここに、1は導電性基体、2aは無機顔料を配
合し熱硬化性樹脂からなる下引層、2bは樹脂中間層、
3は感光層、3aは感光層3を形成する電荷発生層、3
bは感光層3を形成する電荷輸送層を示す。図2に示す
電子写真用感光体は、機能分離型タイプのものであり、
図3に示す電子写真用感光体は、機能分離型タイプの電
子写真用感光体において光導電層3の電荷発生層3aと
電荷輸送層3bの積層順序が逆になっているものであ
る。なお、導電性基体1上に、少なくとも無機顔料を含
有した熱硬化性樹脂からな下引層2a、樹脂中間層2b
及び感光層3を有していれば、上記の層以外の層を任意
に組み合わせてもよい。
理をした絶縁体、例えば、アルミニウム、鉄、銅、金等
金属又はこれらの合金の外、ポリエステル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリイミド樹脂、ガラス等の絶縁性基
体上に、アルミニウム、銀、金等の金属又は酸化インジ
ウム(In2O3)、酸化スズ(SnO2)等の導電材料
の薄膜を形成したもの又は導電処理をした紙等が挙げら
れる。導電性基体1の形状には特に制約はなく、板状、
ドラム状又はベルト状等のいずれであってもよい。本発
明においては、この導電性基体1の上に無機顔料を含有
した熱硬化性樹脂からなる下引層2aが形成される。無
機顔料としては、酸化チタン、フッ化カルシウム、酸化
カルシウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコ
ニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛等の導電性フィラ
ーを挙げることができる。熱硬化性樹脂としては、シリ
コーン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アルキド
樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂等が挙げられ、これら樹
脂は、ブチラール樹脂と組み合わせて用いることができ
る。中でも、オイルフリーアルキド樹脂とアミノ樹脂、
例えば、ブチルメラミン樹脂とを組み合わせて熱重合さ
せた熱硬化樹脂が好ましい。無機顔料と熱硬化性樹脂と
の配合割合に特に制限はないが、通常は、無機顔料/熱
硬化性樹脂が、体積比で0.1/1〜5.0/1の範囲
が好ましい。無機顔料を配合した熱硬化性樹脂からなる
下引層2aの厚さは、通常は、0.01〜100μm、
好ましくは2〜20μmとする。下引層の厚さが、0.
01μm未満では、導電性基体1の欠陥の影響が画像に
及び、100μmを越えると、残留電位が増加するので
好ましくない。この下引層2aは、ブレード塗工、浸漬
塗工、スプレー塗工、ビートコート、ノズルコート法等
により、無機顔料を配合した熱硬化性樹脂を導電性基体
1に塗布し、加熱して乾燥、硬化させることによって形
成される。
無機顔料を含有した熱硬化性樹脂からなる下引層2aを
形成し、その上に樹脂中層2bが形成される。この樹脂
中層2bに用いる樹脂は、下引層2aの上に感光層3を
形成するに際し、溶剤を用いて塗布することを考慮する
と、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂である
ことが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニル
アルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の
水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロ
ン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン
樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三
次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。中
でも、電気的副作用の少ない共重合ナイロン、メトキシ
メチル化ナイロン等のアルコール可溶性のポリアミド系
樹脂、アルキド−メラミン樹脂は好ましい樹脂として用
いることができる。この樹脂中層2bの厚さは、通常
は、0.01〜10μm、好ましくは、0.1〜2μm
である。樹脂中層2bの厚さが、0.01μm未満で
は、電荷注入の抑制効果が小さくなり、10μmを越え
ると、残留電位が増加するので望ましくない。
配合した熱硬化性樹脂からなる下引層2a、樹脂中間層
2b及び感光層3を積層してなる電子写真感光体であっ
て、この樹脂中間層2bに界面活性剤を含有させたこと
を特徴とする電子写真感光体である。樹脂中間層2bに
含有させる界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、
グリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エス
テル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレング
リコール脂肪酸エステル等の高分子脂肪酸エステル類、
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル等の高分子アルキルエー
テル類、ポリオキシエチレンアルキルアミン等の高分子
アルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキル脂肪酸
アミド等の高分子脂肪酸アミド類、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル酢酸塩等の高分子脂肪酸塩、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテルリン酸塩等の高分子アルキ
ルエーテルリン酸塩類等を挙げることができる。これら
界面活性剤の中でも、親水親油バランス(HLB、hydo
rophile-lipophile balance)が、6〜12を示す界面
活性剤が好適である。HLBが、6〜12を示す界面活
性剤の例を表1及び表2に示す。
数4〜20のアルキル基、m及びnは2〜10の整数を
示す)で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル
リン酸塩が、静電気的副作用が少なくため好ましく用い
られる。中でも、R1〜R2が炭素数12〜15のアルキ
ル基、m、nが2〜8の整数であるポリオキシエチレン
アルキルエーテルリン酸は特に好ましい界面活性剤であ
る。また、下記一般式(2)
アルキル基、l、m及びnは2〜10の整数を示す)で
表されるポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩
も、静電気的副作用が少なくため好ましく用いられる。
中でもR1、R2、R3が炭素数12〜15のアルキル
基、l、m、nが2〜8の整数であるポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルリン酸は特に好ましい界面活性剤で
ある。
量は、通常は、重量基準で樹脂100部に対して1〜2
00部、好ましくは、10〜100部である。界面活性
剤の含有量が、1部未満では、発生した電荷が樹脂中間
層を円滑に移動しないことがあり、200部を越える
と、樹脂との相溶性が悪化したり、暗減衰を生じること
があるので望ましくない。
配合した熱硬化性樹脂からなる下引層2a、樹脂中間層
2b及び感光層3を積層してなる電子写真感光体であ
る。感光層は、上記のとおり、通常、感光層3を形成す
る電荷発生層3a及び電荷輸送層3bから形成される。
また、単層型、機能分離型のいずれにも適用されるもの
である。電荷発生層3aは、電荷発生物質を主成分とす
る層で、必要に応じてバインダー樹脂を用いてもよい。
電荷発生物質としては、無機系材料又は有機系材料を用
いることができる。無機系材料としては、結晶セレン、
アモル・ファスセレン、セレン−テルル、セレン−テル
ル−ハロゲン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・
シリコン等が挙げられる。アモルファス・シリコンにあ
っては、ダングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子
でターミネートしたものや、ホウ素原子、リン原子等を
ドープしたものが好ましく用いられる。有機系材料とし
ては、公知の材料を用いることができる。例えば、金属
フタロン、無金属フタロシアニン等のフタロシアニン系
顔料、アズレニシアニウム塩顔料、スクエアリック酸メ
チン顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフ
ェニルアミン骨格を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン
骨格を有するアゾ顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有す
るアゾ顔料、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料、オキ
サジアゾール骨格を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨
格を有するアゾ顔料、ジスチリルオキサジアゾール骨格
を有するアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨格を有す
るアゾ顔料、ペリレン系顔料、アントラキノン系又は多
環キノン系顔料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタ
ン又はトリフェニルメタン系顔料、ベンゾキノン又はナ
フトキノン系顔料、シアニン又はアゾメチン系顔料、イ
ンジゴイド系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料等を
挙げることができる。これらの電荷発生物質は、単独ま
たは2種以上の混合物として用いることができる。必要
に応じて用いられるバインダー樹脂としては、ポリアミ
ド樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン
樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、アクリ
ル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマ
ール樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹脂、
ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂、ポリアクリルアミ
ド樹脂等が挙げられる。これらのバインダー樹脂は、単
独または2種以上の混合物として用いることができる。
また、必要に応じて、下記の電荷輸送物質を添加しても
よい。バインダー樹脂を用いる場合、バインダー樹脂の
量は、重量基準で電荷発生物質100部に対し、10〜
500部、好ましくは、25〜300部である。
膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法とに大別
される。前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電分解
法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応
性スパッタリング法、CVD(化学蒸着)法等がある。
後者のキャスティング法によって電荷発生層3aを形成
するときは、上記電荷発生物質を必要によりバインダー
樹脂と共に、テトラヒドロフラン、シクロヘキン、ジオ
キサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶媒を用いて、
ボールミル、アサノトライター、サンドミル等により分
散し、分散液を適度に希釈して塗布することにより形成
できる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、ビード
コート法などを用いて行なうことができる。このように
して形成された電荷発生層の層の厚さは、0.01〜5
μm程度が適当であり、好ましくは、0.05〜2μm
である。
ンダー樹脂を、適当な溶剤に溶解又は分散し、これを塗
布、乾燥することにより形成される。また、必要により
可塑剤やレベリング剤を添加することもできる。電荷輸
送物質としては、例えば、オキサゾール誘導体、オキサ
ジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニル
アミン誘導体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアン
トラセン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフ
ェニル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピ
ラゾリン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチル
ベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、
フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘
導体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体等
が挙げられる。これらの電荷輸送物質は、単独又は2種
以上の混合物として用いることができる。電荷輸送層に
用いられるバインダー樹脂としては、ポリカーボネート
樹脂(ビスフェノールAタイプ、ビスフェノールZタイ
プ)、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹
脂、ポリエチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、ポリスチレン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、アル
キッド樹脂、シリコン樹脂、ポリビニルカルバゾール樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール
樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアクリルアミド樹
脂、フェノキシ樹脂等を挙げることができる。これらの
バインダー樹脂は、単独又は2種以上の混合物として用
いることができる。
方を持つ高分子電荷輸送物質を、バインダー樹脂として
用いることもできる。この場合に用いられる高分子電荷
輸送物質の例としては、主鎖及び/又は側鎖にカルバゾ
ール環を有する重合体、例えば、ポリ−N−ビニルカル
バゾールが挙げられる(特開昭50−82056号公
報、特開昭54−9632号公報、特開昭54−117
37号公報、特開平4−183719号公報)。また、
主鎖及び/又は側鎖にヒドラゾン構造を有する重合体を
挙げることもできる(特開昭57−78402号公報、
特開平3−50555号公報)。ポリシリレン重合体も
使用可能である(特開昭63−285552号公報、特
開平5−19497号公報、特開平5−70595号公
報)。さらに、主鎖及び/又は側鎖に第3級アミン構造
を有する重合体、例えば、N,N−ビス(4−メチルフ
ェニル)−4−アミノポリスチレンも使用可能である
(特開平1−13061号公報、特開平1−19049
号公報、特開平1−1728号公報、特開平1−105
260号公報、特開平2−167335号公報、特開平
5−66598号公報、特開平5−40350号公
報)。その他のものとして、例えば、ニトロピレンのホ
ルムアルデヒド縮重合体をも挙げられる(特開昭51−
73888号公報、特開昭56−150749号公
報)。これら高分子電荷輸送物質は、上記のものに限ら
れるものではなく、一般共重合体、ブロック共重合体、
グラフト共重合体、スターポリマー、電子供与性基を有
する架橋重合体等を用いることも可能である(特開平3
−109406号公報)。バインダー樹脂と電荷輸送物
質との比は、重量基準で通常は、バインダー樹脂100
部に対して電荷輸送物質20〜300部、好ましくは、
40〜150部である。
可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。可塑剤として
は、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一
般の樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま
使用でき、その使用量は、重量基準でバインダー樹脂に
対して0〜30%程度が適当である。レベリング剤とし
ては、側鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー
又はオリゴマーが使用され、その使用量は、重量基準で
バインダー樹脂に対して0〜1%程度が適当である。こ
の電荷輸送層の層厚さは、5〜100μm程度である。
て説明する。キャスティング法により単層感光層を形成
する場合、多くは電荷発生物質と電荷輸送物質よりなる
機能分離型のものが採用される。この場合、電荷発生物
質及び電荷輸送物質としては、上記のものが用いられ、
電荷発生物質、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を適当
な溶剤に溶解又は分散し、これを塗布、乾燥することに
より形成できる。また、必要により可塑剤やレベリング
剤を添加することもできる。バインダー樹脂としては、
上記電荷輸送層3bに用いるバインダー樹脂が用いら
れ、また、電荷発生層3aに用いるバインダー樹脂混合
して用いてもよい。可塑剤、レベリング剤も上記と同様
である。単層感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質及
びバインダー樹脂をテトラヒドロフラン、シクロヘキサ
ノン、ジオキサン、ジクロロエタン、ブタノン等の溶媒
を用いてボールミル、アトライター、サンドミル等によ
り分散し、分散液を適度に希釈して塗布することによ
り、形成できる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコー
ト、ビードコート法などを用いて行なうことができる。
ピリリウム系染料、ビスフェノールA系ポリカーボネー
ト樹脂から形成される共晶錯体に、電荷輸送物質を添加
した感光体も、適当な溶媒を用いて同様な塗工法により
形成することができる。単層感光層の層の厚さは、5〜
100μm程度が適当である。
のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止す
るために、酸化防止剤を添加することができる。酸化防
止剤は、有機物を含む層ならばいずれに添加してもよい
が、電荷輸送物質を含む層に添加することが好ましい。
酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−ク
レゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ
−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート等のモノフェノール系化合物、2,
2'−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、2,2'−メチレン−ビス−(4−エチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス
−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,
4'−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)等のビスフェノール系化合物、1,1,3
−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブ
チルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3
−(3',5'−ジ−t−ブチル−4'−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3'−ビス
(4'−ヒドロキシ−3'−t−ブチルフェニル)ブチリ
ックアッシド]クリコ−ルエステル、トコフェロール類
等の高分子フェノール系化合物、N−フェニル−N'−
イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N'−ジ
−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェ
ニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、
N,N'−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミ
ン、N,N'−ジメチル−N,N'−ジ−t−ブチル−p
−フェニレンジアミン等のパラフェニレンジアミン類、
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジ
ドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノ
ン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t
−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オ
クタデセニル)−5−メチルハイドロキノン等のハイド
ロキノン類、ジラウリル−3,3'−チオジプロピオネ
ート、ジステアリル−3,3'−チオジプロピオネー
ト、ジテトラデシル−3,3'−ジチオジプロピオネー
ト等の有機硫黄化合物類、トリフェニルホスフィン、ト
リ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェ
ニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ
(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィン等の有機燐
化合物類が挙げられる。これら化合物は、ゴム、プラス
チック、油脂類等の酸化防止剤として知られており、市
販品を容易に入手できる。酸化防止剤の添加量は、重量
基準で電荷輸送物質100部に対して通常は、0.1〜
100部、好ましくは、2〜30部である。
合した熱硬化性樹脂からなる下引層、樹脂中間層及び感
光層を積層してなる電子写真感光体であって、該樹脂中
間層に界面活性剤を含有させたことを特徴とする電子写
真感光体を提供すると共に、この電子写真感光体を設け
たことを特徴とする画像形成装置を提供する。画像形成
装置自体は、上記電子写真感光体を設けたこと以外に
は、通常の複写機、プリンター又はファクシミリ等に用
いられる画像形成装置を採用することができる。
に説明するが、本発明はこれら実施例によってなんら限
定されるものではない。なお、以下に「部」とあるの
は、重量部である。
成の下引層用塗工液、樹脂中間層用塗工液、電荷発生層
用塗工液、電荷輸送層用塗工液、電荷注入層用塗工液を
順次、塗布・乾燥して、約3μmの下引層、約0.2μ
mの樹脂中間層、約0.3μmの電荷発生層、約20μ
mの電荷輸送層を浸漬塗工によって形成して電子写真感
光体を作製した。 〔下引層用塗工液〕 アルキッド樹脂溶液(大日本インキ化学工業 :ベッコライトM−6401−50) 375部 メラミン樹脂溶液(大日本インキ化学工業 :スーパーベッカミンG821−60) 210部 二酸化チタン(石原産業 :タイペークCR−EL) 1250部 2−ブタノン 7800部 〔樹脂中間層用塗工液〕 ポリアミド樹脂(東レ:アミランCM8000) 2部 表1に示す化合物No.2 2部 n−ブタノール 40部 メタノール 60部 〔電荷発生層用塗工液〕 下記構造の電荷発生物質 5部
o.10に代えた以外は実施例1と同様にして電子写真
感光体を作製した。
o.11に代えた以外は実施例1と同様にして電子写真
感光体を作製した。
キッド樹脂(大日本インキ:ベッコライトM6401−
50)3部とブチルメラミン樹脂(大日本インキ:スー
パーベッカミンG821−30)2部に代えた以外は実
施例2と同様にして電子写真感光体を作製した。
o.11に代えた以外は実施例4と同様にして電子写真
感光体を作製した。
施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
施例4と同様にして電子写真感光体を作製した。
複写機imagioMF2200((株)リコー製)の
改造品を用いて5千枚の通紙試験を行った後、実機内に
おける感光体の露光部及び非露光部の表面電位を測定し
た。結果を表3に示す。
て、実施例6と同様にして通紙試験を行った後、実機内
における感光体の露光部及び非露光部の表面電位を測定
した。結果を表3に示す。
の通紙試験後も露光部の表面電位は初期とほとんど変化
せず、残留電位を低減している。比較例の界面活性剤を
添加していない電子写真感光体は露光部の表面電位が高
くなり、残留電位が蓄積した。
を与えることのできる電子写真感光体及びこれを設けた
画像形成装置が提供され、複写機、プリンター又はファ
クシミリ等の画像形成装置の設計、作製分野に寄与する
ところは多大である。
面図である。
模式断面図である。
用感光体の模式断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 導電性基体上に、無機顔料を配合した熱
硬化性樹脂からなる下引層、樹脂中間層及び感光層を積
層してなる電子写真感光体であって、該樹脂中間層に界
面活性剤を含有させたことを特徴とする電子写真感光
体。 - 【請求項2】 樹脂中間層が、ポリアミド系樹脂により
形成されたものである請求項1に記載の電子写真感光
体。 - 【請求項3】 樹脂中間層がアルキド樹脂及びメラミン
樹脂の硬化体により形成されたものであ請求項1に記載
の電子写真感光体。 - 【請求項4】 界面活性剤の親水親油バランス(HL
B)が、6〜12である請求項1〜3のいずれかに記載
の電子写真感光体。 - 【請求項5】 界面活性剤が、下記一般式(1) 【化1】 (式中、Mはアルカリ金属、R1及びR2は水素又は炭素
数4〜20のアルキル基、m及びnは2〜10の整数を
示す)で表される化合物である請求項1〜〜4のいずれ
かに記載の電子写真感光体。 - 【請求項6】 界面活性剤が、下記一般式(2) 【化2】 (式中、R1、R2及びR3は水素又は炭素数4〜20の
アルキル基、l、m及びnは2〜10の整数を示す)で
表される化合物である請求項1〜4のいずれかに記載の
電子写真感光体。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の電子写
真感光体を設けたことを特徴とする画像形成装置。
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JP2010282194A (ja) * | 2009-06-04 | 2010-12-16 | Xerox Corp | 電荷ブロッキング層を形成するためのコーティング溶液及び画像形成部材 |
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