JP2001221367A - 管材布設装置および管材布設方法 - Google Patents

管材布設装置および管材布設方法

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JP2001221367A
JP2001221367A JP2000032070A JP2000032070A JP2001221367A JP 2001221367 A JP2001221367 A JP 2001221367A JP 2000032070 A JP2000032070 A JP 2000032070A JP 2000032070 A JP2000032070 A JP 2000032070A JP 2001221367 A JP2001221367 A JP 2001221367A
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Japan
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pipe
tube
laying
guide
ground
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JP2000032070A
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English (en)
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Akira Yabuki
朗 矢吹
Koji Murakami
幸治 村上
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】布設する管材を傷つけることなく、この管材を
迅速に地下に布設できる管材布設装置を提供する。 【解決手段】管材布設装置1は、高圧空気を流し込んで
ケーブルを挿通する管材2が巻回されて保持される管材
保持部3、保持部3を地面から離して回転自在に支持す
る支持台4、保持部3から引き出された管材2を地面に
接触させないように地面から所定の高さにおいて支持す
る管材ガイド5などから構成される。回転する保持部3
から引き出された管材2は、ガイド5に通されて既設管
16の入口側端部16aに連通している入口側作業用縦
穴18付近まで地面から離されて案内され、地上側から
端部16aに連通している導入管505を経由して既設
管16内に挿通されるので、管材2は地面と接触して傷
つくおそれが殆どない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、電線など
のケーブルを、高圧空気を流し込むことにより内部に挿
通させて収納する管材を、地下に埋設されている既設管
などの内部に挿通させて布設する際に用いる管材布設装
置および管材布設方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、電線などのケーブル類は電柱な
どに架空されて布設されてきたが、近年、景観美の維持
および保護、あるいは地上空間の有効活用、さらには地
下に埋設されている既設管の有効活用などの観点から、
電線などのケーブルを地下に埋設して布設する方法が普
及している。この場合、例えば、先ず始めに、大口径管
としてのアウター管を地下に埋設する。このアウター管
には、例えば、その内径が250〜300mm程度に形
成されている、リブ管、あるいは塩ビ管などが主に使用
される。次に、このアウター管の中に、布設するケーブ
ルの本数に応じた所定の本数だけ、可撓性を有する鞘管
としての電線管を引き込み、挿通させる。この電線管
は、一般的に、その内径が30〜50mm程度に形成さ
れているものが用いられる。すなわち、大径のアウター
管はその内部空間を、その長手方向に沿って、小径の電
線管によって複数に仕切られる。最後に、それら複数本
の電線管の内部にケーブルを所定の本数挿通させて収納
することによって、ケーブルの布設作業は完了する。
【0003】また、電線管の内部にケーブルを挿通させ
て布設するために、ケーブルをウインチを用いて引き込
む方法が採用されてきたが、近年では、圧縮された高圧
空気を用いてケーブルを電線管内に強制的に送り出して
挿通させる方法が採用されている。この場合、電線など
のケーブルを高圧空気とともに電線管の内部に送り込む
ので、電線管には可撓性を有しているとともに、耐内圧
強度に優れている素材で所定の大きさに形成されている
管を用いることが必要となる。例えば、外径57mm、
内径50mmの高密度ポリエチレン製の管(以後、HD
PE管と記載する。)を用いることが好ましい。
【0004】以下、前記HDPE管の布設方法を、図7
〜図12を参照しつつ説明する。先ず、図7に示すよう
に、アウター管501を地下に埋設する。この埋設した
アウター管501の一端部から他端部まで、その長手方
向に沿って250mおきに、複数箇所にハンドホール5
02を設ける。ただし、本従来例においては、後述する
引き込み側ハンドホール502aおよび引き出し側ハン
ドホール502bのみを図示する。
【0005】アウター管501の一端部である引き込み
側端部501aと連通して設けられている引き込み側ハ
ンドホール502a付近の地上側に、鉄骨503を用い
て導入管支持枠504を組み立てて、これを地上に固定
する。この導入管支持枠504に略U字形状に形成され
ている導入管505を固定して支持させる。それととも
に、この導入管505の一端部を引き込み側ハンドホー
ル502aの内部にその地上開口部502cから挿入
し、アウター管501の引き込み側端部501aと接続
して連通させる。
【0006】また、アウター管501の他端部である引
き出し側端部501bと連通して設けられている引き出
し側ハンドホール502b付近の地上側には、HDPE
管506を牽引するための牽引手段を配置する。本従来
例においては、この牽引手段にはトラック507を用い
る。また、引き出し側ハンドホール502bの内部およ
び地上付近には、その地上開口部502dを隔てて、牽
引ガイド治具508をそれぞれ一つずつ設置する。
【0007】次に、引き込み側ハンドホール502aの
地上付近にHDPE管506を所定の本数だけ配置す
る。この従来例においては、6本のHDPE管506を
引き込むものとする。6本のHDPE管506は、それ
ぞれ1本ずつ、管材布設装置としてのドラム509に巻
回された状態で工場から出荷されて、図7に示されてい
るような布設作業現場まで運搬される。これらの6体の
ドラム509は、ドラム支持体としてのキリン510に
よって回転自在に支持されている。6体のドラム509
を、図7に示すように、地下に埋設されているアウター
管501の長手方向に沿って、導入管505の引き込み
側開口505aの正面から順番に、一列に整列させて設
置する。このとき、各ドラム509に取り付けられてい
るキリン510をそれぞれ地面に対して立てるように設
置する。これによって、各ドラム509からHDPE管
506を引き出す際に、ドラム509が回転するので、
その引き出し作業を円滑に行なうことができる。
【0008】以上の準備が整った後、6本のHDPE管
506をまとめてアウター管501の内部に挿通させ
る。先ず、予めアウター管501内に引き込んでおいた
牽引ロープ511の一端部をトラック507に固定する
とともに、他端部を導入管505の引き込み側開口50
5aから地上側に引き出す。この引き出した牽引ロープ
511の他端部を、6本のHDPE管506の先端部に
まとめて連結する。しかる後、トラック507を走らせ
て牽引ロープ511およびこれに連結された6本のHD
PE管506を引っ張り、アウター管501の内部に挿
通させた後、それら6本のHDPE管506の先端部を
アウター管501の引き出し側端部501bから引き出
し側ハンドホール502bの内部に十分な長さだけ露出
させる。最後に、牽引ロープ511と6本のHDPE管
506との連結を解いて、HDPE管506の布設作業
を終了する。
【0009】ただし、HDPE管506は、前述したよ
うに高圧空気による内部圧力に耐え得るだけの強度を有
していなければならないため、ある程度の硬度を有して
いる。このため、HDPE管506を曲げ過ぎると、そ
の中間部において座屈してしまうおそれがある。よっ
て、HDPE管506を巻回して保持しておくドラム5
09は、ある程度の大きさを有していなければならな
い。例えば、ドラム509のHDPE管506を巻回し
て保持しておくための図示しない巻回部の外径は、およ
そ1500mm〜2000mmの大きさが必要である。
また、前述のような特性を有するHDPE管506は、
その重量も重くなってしまうとともに、このようなHD
PE管506の重量を支えるために、ドラム509およ
びキリン510自体も頑強に作らなければならない。よ
って、HDPE管506が巻回されたドラム509の総
重量は相当に重くなる。
【0010】これにより、前述したHDPE管506の
布設作業に際して、ドラム509の運搬、設置、あるい
はドラム509からのHDPE管506の引き出し作業
を行なうのに必要な作業員の数が多数に上るとともに、
様々な作業用重機も必要となる。それとともに、それら
各作業にかかる時間も長く、HDPE管506の布設作
業が長期化するおそれがある。すなわち、HDPE管5
06の布設作業がコスト高になる。
【0011】このような問題を解決するために、例え
ば、図8および図9に示されているような管材布設装置
としての回転台512を用いる管材布設方法がある。こ
の回転台512は、回転台512全体を支える土台51
2aと、この土台512aによって水平方向に回転自在
に支持されている管材載置部512bとから構成されて
いる。HDPE管506を、図10および図11に示す
ように、1本ずつ束にして管材載置部512bに巻回し
て保持させる。その後、そのようにHDPE管506を
保持した状態の6台の回転台512を、前述のドラム5
09の場合と同様にして、図12(a)に示すように、
地下に埋設されているアウター管501の長手方向に沿
って、導入管505の引き込み側開口505aの正面か
ら順番に、一列に整列させて設置する。これ以後のHD
PE管506の布設作業は、前述のドラム509を用い
た場合と同様であるので、その説明を省略する。
【0012】このような回転台512を用いたHDPE
管506の布設作業によれば、回転台512は、図8お
よび図9に示されているように、HDPE管506を巻
回して保持させておくだけの所定の強度をもたせつつ、
単純な構造とすることができる。すなわち、回転台51
2は軽量に作ることができるので、HDPE管506の
布設作業にかかる作業員の数を少数にでき、作業用重機
を使わずに済み、ひいては布設作業にかかる時間を短縮
できる。よって、HDPE管506の布設作業にかかる
コストを抑制できるとともに、その作業性を向上でき
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】回転台512は、図8
および図9に示されているように、その管材載置部51
2bが地面付近に位置するように設定されている。それ
とともに、回転台512は、その管材載置部512bか
らHDPE管506が引き出される方向、すなわち、管
材載置部512bの回転する方向が、地面と平行となっ
ている。これにより、HDPE管506の布設作業中に
おいて、管材載置部512bから引き出されたHDPE
管506が、図12(b)に示されているように、引き
出される惰性およびその自重によって撓み、地面と接触
することにより、HDPE管506の外側表面に傷つい
てしまうおそれがある。
【0014】そのような傷のついているHDPE管50
6の内部に、ケーブルを高圧空気とともに送り込むと、
HDPE管506の内圧によって、HDPE管506が
これについた傷から破裂するおそれがある。HDPE管
506が破裂した場合、そこからHDPE管506の外
部に高圧空気が漏れ出すので、HDPE管506の内部
へのケーブルの挿通が不可能となる。このような場合、
一旦地下に布設したHDPE管506を地上まで引き出
して撤去し、再度、新しいHDPE管506を布設し直
さなければならない。さらに酷い場合には、アウター管
501をも再掘削して布設し直さなければならない。よ
って、HDPE管506の外側表面に傷がつくと、その
布設作業がコスト高になるとともに、作業期間が長引く
おそれを生じる。
【0015】また、一切何の加工も施されていないHD
PE管506をそのままの状態でアウター管501の内
部に引き込む場合には、HDPE管506とアウター管
501との間に大きな摩擦抵抗が生じ、HDPE管50
6の大きな引き込み張力を必要とする。これにより、H
DPE管506の引き込み速度が大幅に低下して、引き
込み作業にかかる作業時間が増大する。例えば、布設作
業開始前の計画では、1日に2工区布設できる予定であ
ったところ、1日に1工区しか布設できない事態も起こ
り得る。さらに、HDPE管506の引き込み張力が極
めて大きくなり過ぎると、引き込み作業中における牽引
ロープ511の切断や、牽引手段の破壊などを招くこと
がある。すると、長時間にわたる布設作業の中断を余儀
なくされる。
【0016】また、近年においては、伝達する情報量の
増加に伴って、複数本のケーブルを布設する必要がある
場合が多い。このような場合、ケーブルの引き込み作
業、あるいは引き替え作業などの布設作業を容易なもの
にするために、1本の管材に対しては1本のケーブルが
挿通される。したがって、複数本のケーブルを布設する
場合には、その本数に応じた本数の管材、例えば、複数
本の前記HDPE管506を多条布設する必要がある。
【0017】具体的には、例えば、一度に6〜8本のH
DPE管506を布設する場合が多くなっている。この
ような複数本のHDPE管506の布設作業を、前述し
た回転台512を用いて行なう場合、各HDPE管50
6が地面に接触することなく導入管505の内部に入る
ように、それらを人手により保持しなければならない。
よって、布設するHDPE管506の本数と同数の作業
員が必要となり、布設作業にかかるコストが大幅に上昇
する。また、たとえ布設するHDPE管506の本数と
同数の作業員を揃え、それら各作業員が最深の注意を払
っていたとしても、ほんの僅かな隙にHDPE管506
が地面と接触して、傷がつくことが少なからずあった。
【0018】さらに、HDPE管506とアウター管5
01および導入管505との間の摩擦抵抗を減らして、
布設するHDPE管506の引き込み張力を軽減させ、
その引き込み作業の作業スピードを向上させるために、
各HDPE管506の外側表面に潤滑剤を塗布する場合
がある。この潤滑剤の塗布作業は、各HDPE管506
が導入管505の内部に入る直前において、導入管50
5の引き込み側開口505aの直前に配置された作業員
が手作業で行なう。前述したように、複数本、例えば、
6〜8本のHDPE管506を同時に布設する場合、そ
れら各HDPE管506は導入管505の引き込み側開
口505aの直前において密集する。これにより、各H
DPE管506同士の間隔が狭くなり、作業員の手作業
による潤滑剤の塗布作業を十分に行なうことができなく
なるおそれがある。
【0019】さらに、布設するHDPE管506の数が
6〜8本にものぼると、潤滑剤を塗布すべきHDPE管
506の表面積がかなり大きくなり、すべてのHDPE
管506の外側表面に、作業員の手作業により潤滑剤を
均一に塗布することが極めて困難になる。すなわち、ア
ウター管501および導入管505のそれぞれの内部へ
のHDPE管506の引き込み作業時における引き込み
張力を軽減することが困難になるおそれがある。よっ
て、HDPE管506とアウター管501および導入管
505との間の摩擦抵抗により、HDPE管506が傷
ついたり、あるいはHDPE管506の引き込み作業の
作業スピードを向上できなくなり、HDPE管506の
布設作業の作業期間が長期化してコスト高になったり、
さらには納期に間に合わなくなったりするおそれがあ
る。
【0020】よって、本発明が解決しようとする課題
は、布設する管材の本数に拘わらず、それらの管材を傷
つけることなく、迅速に地下に布設できる管材布設装置
および管材布設方法を得ることにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明に係る管材布設装置は、管材が巻回
されるとともに、回転することによって前記管材が引き
出される管材保持部と、この管材保持部を地面から離し
て回転自在に支持する支持台と、前記管材保持部から引
き出された前記管材を前記地面から所定の高さにおいて
支持する1台以上の管材ガイドとを具備することを特徴
とするものである。
【0022】この発明の管材布設装置によれば、支持台
によって地面から離されて回転自在に支持された管材保
持部によって管材を地面に接触させずに保持できるとと
もに、回転する管材保持部から引き出された管材を管材
ガイドを用いて地上から所定の高さにおいてガイドしつ
つ、地面に接触させることなく地中に布設できる。よっ
て、布設する管材の本数に応じた台数の管材布設装置を
用いることにより、布設する管材の本数に拘わらず、そ
れらの管材を殆ど傷つけることなく、迅速に地下に布設
できる。
【0023】また、前記請求項1の発明を実施するに当
たり、この発明に従属する請求項2の発明のように、前
記管材ガイドは、前記管材をガイドするガイド部が、前
記管材保持部から引き出された前記管材を下方から支持
する管材支持部材と、この管材支持部材によって支持さ
れた前記管材が前記管材支持部材から外れないように規
制する管材外れ止め部材とを具備している構成とすると
よい。
【0024】この発明の管材布設装置によれば、管材保
持部から引き出された管材は、管材支持部によって下方
から支持されるとともに、管材外れ止め部材によって管
材支持部から外れないように規制される。これにより、
管材ガイドにガイドされる管材は、管材ガイドのガイド
部から外れ落ちるおそれが殆どないので、布設する管材
を傷つけるおそれが殆どない。
【0025】また、前記請求項1または2の発明を実施
するに当たり、これらの発明に従属する請求項3の発明
のように、前記管材ガイドに、これがガイドする前記管
材と接触することにより前記管材の外側表面に潤滑剤を
塗布する潤滑剤塗布手段を設けた構成とするとよい。
【0026】この発明の管材布設装置によれば、管材ガ
イドに設けられている潤滑剤塗布手段は、管材がガイド
部を通過する際に、作業員などの人手によることなく、
管材の外側表面に潤滑剤を塗布できる。これにより、管
材と既設管などとの間の摩擦抵抗を軽減できるので、管
材をより迅速に布設できる。
【0027】また、前記課題を解決するために、請求項
4の発明に係る管材布設方法は、地中に設けられている
作業用縦穴同士を連通する既設管に、入口側の作業用縦
穴の地上開口部を経て地上側から管材を挿入して通し、
かつ、前記管材内に高圧空気を流し込むことによってケ
ーブルが前記管材に通される管材布設方法であって、地
上において、前記管材を地面に接することなく支持し、
前記管材を空中から前記入口側作業用縦穴に導入して前
記既設管内に布設することを特徴とするものである。
【0028】この発明の管材布設方法によれば、高圧空
気が流し込まれることによりケーブルが内部に挿通され
る管材を、地上において地面に接することなく支持しつ
つ、空中から既設管に連通している入口側作業用縦穴の
地上開口部を経て既設管内に導入する。これにより、管
材が地面に接触するおそれが殆どないので、管材を傷つ
けるおそれが殆どないとともに、管材を布設する際の摩
擦抵抗を抑制して迅速に布設できる。
【0029】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明の
第1の実施の形態に係る管材布設装置1、およびこの管
材布設装置1を用いた管材布設方法を、図1〜図3に基
づいて説明する。なお、以下の説明において、前述した
従来の技術に用いられている導入管505については、
これをそのまま流用することとする。
【0030】まず、本実施形態の管材布設装置1の構成
について、図1〜図3を参照しつつ説明する。
【0031】管材布設装置1は、図1〜図3に示されて
いるように、図示しない電線などのケーブルが挿通され
る管材2が巻回されて保持されるとともに、管材2を布
設する際に、回転することによって管材2が引き出され
る管材保持部3、この管材保持部3を地面から離して回
転自在に、かつ、略水平に支持する支持台4、管材保持
部3および支持台4の外周付近に併設されるとともに、
管材保持部3から引き出された管材2を地面から所定の
高さにおいて支持しつつ導入管505までガイドする1
台以上の管材ガイド5などから構成されている。
【0032】管材保持部3は、図1および図2に示され
ているように、その回転中心から径方向外側に向けて、
互いに90°間隔で放射状に取り付けられている4本の
管材保持脚6、およびこれら4本の管材保持脚6のそれ
ぞれの長手方向中間部において、そこから管材保持部3
の回転軸心方向と平行に上方に向けて取り付けられてい
る4本の管材保持柱7などから構成されている。
【0033】各管材保持脚6の長さは、各管材保持柱7
に巻回されて保持される管材2の全長に合わせられてい
る。すなわち、各管材保持脚6の長さは、それらの上部
において各管材保持柱7に管材2がその全長にわたって
巻回されて保持されている状態において、各管材保持柱
7から管材2の最外周部までの幅よりも大きくなるよう
に形成されている。これにより、管材保持部3に保持さ
れる管材2を、その下方から全長にわたって管材保持部
3の径方向に沿って支持できる。
【0034】また、各管材保持柱7は、これらの外側に
巻回される管材2が折れ曲がって座屈しないだけの回転
半径を有するように、管材保持部3の回転中心から所定
の距離をおいて管材保持脚6に取り付けられている。そ
れとともに、各管材保持柱7の長さは、これらに巻回さ
れて保持される管材2の全長に合わせられている。すな
わち、各管材保持柱7の長さは、それらの外側に管材2
がその全長にわたって巻回されて保持されている状態に
おいて、各管材保持脚6から管材2の最上部までの高さ
よりも大とされている。これにより、管材保持部3に保
持される管材2を、その内側から全長にわたって管材保
持部3上に支持できる。
【0035】支持台4は、図1および図2に示されてい
るように、その中心部に配置された支持台本体8、この
支持台本体8から水平方向外側に向けて互いに90°間
隔で放射状に取り付けられている4本の支持脚9、およ
び支持台本体8の中心部から鉛直方向上向きに所定の高
さだけ延ばされて取り付けられて、管材保持部3を、そ
の下方から回転自在に支持する回転支持軸10などから
構成されている。これにより、支持台4は、地面から離
れた所定の高さにおいて管材保持部3を回転自在に支持
できる。
【0036】管材ガイド5は、図1および図2に示され
ているように、支持台4に取り付けられている4本の支
持脚9のうちの1本に、その長手方向と同一延長線上
に、連結治具11によって着脱自在に連結されている。
この管材ガイド5は、支持脚9に着脱自在に取り付けら
れるガイド支持部12、およびこのガイド支持部12に
よって支持されるとともに、地面から所定の高さにおい
て、管材2を円滑に、かつ、摺動自在に支持するガイド
部13などから構成されている。
【0037】ガイド支持部12は、前述したように、そ
の一端部が支持脚9に着脱自在に連結されるとともに、
その長手方向中間部において直角に折り曲げられて、鉛
直上方に向けて所定の長さだけ延ばされて形成されてい
る。そのガイド支持部12の折れ曲がり部分は、管材ガ
イド5を支持台4に取り付けた際に、後述するガイド部
13が、回転する管材保持部3および管材保持部3に巻
回されて保持されている管材2と接触しない位置とす
る。すなわち、ガイド支持部12は、その長手方向中間
部において、管材保持部3の回転中心から管材保持脚6
の外周側端部までの回転半径の長さよりも、さらに所定
の間隔だけ離された位置で鉛直上方に向けて折り曲げら
れて形成されている。
【0038】また、このガイド支持部12の折れ曲がり
部分からその他端部としての上端までの高さは、管材2
が管材保持部3から引き出される際の勢いによって、管
材保持部3がその惰性によって回転され、管材2が必要
以上に長く引き出されても、管材2が地面に接触しない
程度の高さに設定されている。あるいは、管材2の管材
保持部3から引き出された部分がその自重によって弛ん
でも、管材2が地面に接触しない程度の高さに設定され
ている。
【0039】ガイド部13は、ガイド支持部12の上端
に取り付けられている。このガイド部13は、図1に示
すように、その正面視が上端を開放されたコ字形状に形
成されている。このガイド部13の下端には、このガイ
ド部13にガイドされる管材2が地面と接触することの
ないように、管材2をその下方から円滑、かつ、摺動自
在に支持するための管材支持部材としてのガイドローラ
15が回転自在に取り付けられている。それとともに、
ガイド部13の下端には、前述したガイドローラ15の
両端部に、摩擦係数が低く、耐摩耗性に優れている材料
により円柱形状に形成されている管材外れ止め部材とし
ての一対のガイド枠部14が取り付けられている。
【0040】導入管505は、図3に示されているよう
に、地上側から後述する入口側作業用縦穴18の地上開
口部18aを経て、図2に示されている既設管としての
アウター管16の入口側端部16aに取り付けられる。
これにより、導入管505とアウター管16とは互いに
連通し合うので、管材保持部3から引き出されて管材ガ
イド5にガイドされて入口側作業用縦穴18の地上開口
部18a付近まで運ばれた管材2を導入管505に挿通
させることにより、地面と接触させることなくアウター
管16の内部に布設できる。また、この導入管505
は、地上において、入口側作業用縦穴18の地上開口部
18aの側に組み立てられている導入管支持枠19を介
して地面に固定されている。よって、管材2を導入管5
05の内部に引き込む際における、管材2と導入管50
5との接触による振動にも耐えることができる。
【0041】以上説明した構成からなる管材布設装置1
によれば、管材ガイド5のガイド支持部12は、管材保
持部3から引き出されてガイド部13に通された管材2
が地面に接触しない程度の高さに設定されている。それ
とともに、ガイド支持部12の上端に設けられているガ
イド部13は、これにガイドされる管材2が地面に接触
しないように、あるいは、管材2をガイドする際に管材
2の外側表面に傷がつかないように、一対のガイド枠部
14およびガイドローラ15などによって、管材2をそ
の周りから囲んで支持している。これにより、この管材
ガイド5のガイド部13にガイドされた管材2は、ガイ
ド部13から外れ落ちたり、その外側表面に傷をつけら
れたり、あるいは無理な湾曲姿勢を強いられて座屈した
りするおそれが殆どなく円滑に、かつ、摺動自在にガイ
ドされる。
【0042】さらに、管材ガイド5は、支持台4に連結
治具11によって連結されて固定されているので、管材
保持部3に巻回されて保持されている管材2の重みによ
って、その姿勢は安定した状態に保持されている。これ
により、管材保持部3から引き出された直後の曲がりぐ
せがついている状態の管材2がガイド部13に通され
て、ガイド枠部14などに引っ掛かるなどして多少の負
荷がかかっても、管材ガイド5が倒れたりするおそれは
殆どない。さらに、管材ガイド5は、その設置の際に大
掛かりな固定装置などを必要としないので、その設置を
極めて迅速に行なうことができる。ひいては、管材布設
装置1の設置を極めて迅速に行なうことができる。
【0043】また、管材保持部3から引き出されて管材
ガイド5にガイドされた管材2を、導入管505内に通
すことによって、地上側から地中のアウター管16内
に、地面と接触させることなく導入できる。よって、管
材2の布設作業を行なう際において、管材2の外側表面
に傷がつくおそれがより少なくなる。
【0044】また、管材布設装置1は極めて単純な構造
をしているので、少ない部品数で軽量かつ低コストに作
ることができる。よって、この管材布設装置1を組み立
てたり、運搬したり、あるいは後述する管材2の布設作
業を行なう際に設置したりする場合などにおいて、それ
らの作業にかかる作業員などの人手が少なくて済むの
で、人件費を抑制できるとともに、製作コストも抑制で
きる。また、それらの作業にかかる時間も短縮できる。
【0045】さらに、管材ガイド5は、支持台4から取
り外すことができるので、この管材布設装置1を保管し
たり、運搬したりする際にも必要以上に空間を占有する
おそれがない。これにより、管材布設装置1を保管した
り、設置したりする場所が制限され難いとともに、運搬
なども行ない易く、取り回しが良い。
【0046】次に、前述した管材布設装置1を用いた管
材布設方法について、図2および図3を参照しつつ説明
する。
【0047】先ず、管材2の布設作業に先だって、既設
管としてのアウター管16を地下に埋設する。その後、
アウター管16の入口側端部16aに連通して、地上側
の管材2をアウター管16内に円滑に導入する導入管5
05、および管材2を保持した状態の管材布設装置1を
配置するとともに、アウター管16の図示しない出口側
端部側に、同じく図示しない牽引手段を設置する。な
お、図2においては、管材布設装置1の配置状態をわか
り易く示すために、管材2の図示を省略している。
【0048】先ず、アウター管16の入口側端部16a
に連通して設けられている入口側作業用縦穴18の地上
開口部18aの地上側の縁部付近に、図2および図3に
示すように、導入管505を固定して設置するための導
入管支持枠19を組み上げて、これを地面に固定する。
この導入管支持枠19は、例えば、鉄骨などの剛性の高
い材料で作られていることが好ましい。導入管支持枠1
9を設置した後、これに導入管505を固定して設置す
る。
【0049】導入管505の図示しない出口側端部を、
入口側作業用縦穴18の内部に、その地上開口部18a
を経て、地上側から差し入れる。導入管505の出口側
端部をアウター管16の入口側端部16aに連通させた
後、所定の方法で固定する。それとともに、地上側にお
いても、導入管505の入口側端部付近を、その引き込
み側開口505aが入口側作業用縦穴18から遠ざかる
向きを向く状態で前述した導入管支持枠19に所定の方
法で固定する。以上で導入管505の設置を終了とす
る。
【0050】次に、地上において、入口側作業用縦穴1
8の地上開口部18a付近に管材2を所定の本数だけ配
置する。本実施形態においては、6本の管材2を布設す
るものとする。6本の管材2は、それぞれ1本ずつ巻回
されて保持された状態で工場から出荷される。6台の管
材布設装置1を、入口側作業用縦穴18の地上開口部1
8a付近の地上において、地下のアウター管16の長手
方向に沿って、導入管505の入口側端部の引き込み側
開口505aの正面から順番に、一列に整列させて配置
して、固定する。この際に、各管材布設装置1の管材ガ
イド5が有する一対のガイド枠部14の間の空間が互い
に平行に、かつ、アウター管16の長さ方向に並ぶよう
に設置する。また、各管材布設装置1を、それらが有す
る管材保持部3同士が回転する際に、互いに接触しない
程度に間隔を空けて設置する。以上で管材布設装置1の
設置を終了とする。ついで、これらの管材布設装置1の
上に巻回された状態の管材2を置く。
【0051】以上の準備が整った後、6台の管材布設装
置1の管材保持部3から、それぞれ1本ずつ管材2を引
き出す。それらのうち、導入管505に最も近い位置に
配置された管材布設装置1を除く、他の5台の管材布設
装置1から引き出された管材2を、図3に示されている
ように、それぞれが引き出された各管材布設装置1より
も導入管505寄りに隣接して配置されている各管材布
設装置1の管材ガイド5に通す。
【0052】このように、各管材2を、各管材ガイド5
が有している一対のガイド枠部14の間に通すととも
に、ガイドローラ15の上に摺動自在に載置して案内す
ることにより、導入管505の入口側端部の引き込み側
開口505aの直前まで引き出して、それらの先端部を
略揃えて配置する。それとともに、導入管505に最も
近い位置に配置された管材布設装置1から引き出した管
材2の先端部を、前述の5本の管材2の先端部とともに
略揃えて配置する。
【0053】その後、従来と同様に導入管505の入口
側端部の引き込み側開口505aから地上側に引き出し
ておいた牽引ロープの他端部を、1つにまとめて揃えら
れて配置されている6本の管材2の先端部にまとめて連
結する。しかる後、ウインチを作動させて牽引ロープお
よびこれに連結された6本の管材2を引っ張り、それら
を導入管505およびアウター管16の内部に挿通させ
た後、それら6本の管材2の先端部をアウター管16の
出口側端部から出口側作業用縦穴の内部に露出させる。
この際、アウター管16の出口側端部から出口側作業用
縦穴の内部に露出させる6本の管材2の先端部の長さ
は、この布設作業が終了した後、各管材2から牽引ロー
プを外した際に、各管材2が縮んでも、それらの先端が
出口側作業用縦穴の内部に露出しているだけの十分な長
さとする。最後に、牽引ロープと6本の管材2との連結
を解いて、管材2の布設作業を終了とする。
【0054】このような管材布設装置1を用いた管材2
の布設作業によれば、布設する管材2の本数に拘わら
ず、管材布設装置1の管材保持部3を回転させて管材2
を引き出し、管材ガイド5に通して案内させた後、アウ
ター管16と連通している導入管505の内部に導入し
て、アウター管16の内部に円滑に挿通させることがで
きる。すなわち、必要以上に作業員の数を増やさずに済
み、入口側作業用縦穴18および出口側作業用縦穴に他
の大掛かりな布設装置を設置する必要もなく、特別な作
業用重機を用いる必要もなく、かつ、布設作業にかかる
作業時間も短縮できる。よって、管材2を地面に接触さ
せて傷つけることなく、円滑に、迅速に、かつ、低コス
トで布設できる。
【0055】次に、管材2の布設作業について、前述し
た第1実施形態のように、管材布設装置1を用いて管材
2を布設する場合の第1実施例と、前述した従来の技術
のように、回転台512を用いて管材2を布設する場合
の比較例とについてそれぞれ説明する。第1実施例およ
び比較例ともに、以下に示す布設条件の下で管材2の布
設作業を行なった。
【0056】地下1mの深さに、全長250m、内径2
50mmの塩化ビニル製のアウター管16を埋設した。
また、このアウター管16の両端部に作業用縦穴として
のコンクリート製のハンドホールを設けた。これら2つ
のハンドホールの上部には、内径600mmの地上開口
部が設けられており、丸型蓋によりその開口が開閉され
る。管材2はそれら2つのハンドホールのうち、入口側
作業用縦穴としての入口側ハンドホール18からアウタ
ー管16の内部に挿通されて、出口側作業用縦穴として
の出口側ハンドホールの内部へと露出されて配置され
る。布設する管材2は、全長252m、内径50mm、
かつ、外径57mmの高密度ポリエチレン管2(以下、
HDPE管2と記す。)であり、布設する本数は6本で
ある。これら6本のHDPE管2は、予め最小把半径1
500mmの円形の把にまとめられて、それぞれ6台の
管材布設装置1、および回転台512に巻回されて保持
されている。このような条件下において、6台の回転台
512を用いた管材布設作業の比較例、および同じく6
台の管材布設装置1を用いた管材布設作業の第1実施例
を、それぞれ以下に示す手順で行なった。
【0057】(比較例)6台の回転台512を用いたこ
の比較例の管材布設作業は、図12に示されているよう
な、前述した従来の技術に係る6本のHDPE管2の布
設作業と略同様なので、その説明を省略する。ただし、
牽引手段はトラック507ではなく、図示しないウイン
チとする。
【0058】(第1実施例)図1に示されているような
管材布設装置1を6台用いたこの第1実施例の管材布設
作業は、図2および図3に示されているような前述した
第1実施形態に係る6本の管材2の布設作業と略同様な
ので、その説明を省略する。ただし、6本のHDPE管
2を導入管505の内部に引き込む際に、導入管505
の入口側端部の引き込み側開口505aの直前におい
て、作業員などの人手により、6本のHDPE管2のそ
れぞれの外側表面に潤滑剤としてのシリコンオイルを塗
布した。
【0059】以下の表1に示すように、以上説明した比
較例と第1実施例との比較試験によれば、管材ガイド5
が取り付けられている管材布設装置1を用いた第1実施
例の場合、回転台512のみを用いた比較例の場合と比
べて、6本のHDPE管2布設作業終了後の各HDPE
管2の外側表面は殆ど無傷であり、その布設作業性は向
上しており、布設作業を行なう際に6本のHDPE管2
を導入管505に挿入するサプライ側の必要作業員数は
約半分で済み、かつ、アウター管16内への引き込み速
度は1秒につき1m速くなっていた。
【0060】
【表1】
【0061】(第2実施形態)次に、本発明の第2の実
施の形態に係る管材布設装置101を、図4に基づいて
説明する。
【0062】この第2実施形態の管材布設装置101
は、管材ガイド102のガイド部103の構成が、前述
の第1実施形態の管材ガイド5のガイド部13の構成と
異なっているだけで、その他の構成、作用、および効果
は殆ど同じである。よって、その異なっている部分につ
いて説明し、その他の説明は省略する。また、図面につ
いても、管材布設作業を行なう際の管材布設装置101
の配置状態をはじめとする、同一の構成部分の図面は省
略し、本実施形態の管材ガイド102の特徴をよく理解
することのできる図面のみを示す。この図4において、
前述の第1実施形態と同一部分には同一符号を付してあ
る。また、本実施形態の管材布設装置101を用いた管
材2の布設作業についても、その手順は前述した第1実
施形態の管材布設作業と全く同様なので、その説明を省
略する。
【0063】本実施形態の管材布設装置101の管材ガ
イド102が有しているガイド部103は、このガイド
部103に通される管材2を、その全周にわたって囲む
ように、一対のガイド枠部14、それらの下端部同士を
連結するように取り付けられているガイドローラ15、
および一対のガイド枠部14の上端同士を連結するよう
に、かつ、ガイドローラ15と対向する位置に回転自在
に取り付けられている管材外れ止め部材としての上端側
ガイドローラ104などから構成されている。上端側ガ
イドローラ104は、ガイドローラ15と同様に回転す
ることによって、管材2を円滑に、かつ、摺動自在に支
持できる。
【0064】この第2実施形態の管材布設装置101
は、以上説明した点以外は、すべて第1実施形態の管材
布設装置1と同じであるので、この第2実施形態の管材
布設装置1を用いることにより、本発明の課題を解決で
きるのは勿論であるが、前記構成の管材ガイド102を
備えた第2実施形態は、以下の点で優れている。
【0065】ガイド部103のガイドローラ15と対向
する位置に上端側ガイドローラ104を回転自在に取り
付けたので、ガイド部103に通される管材2を、その
全周にわたって囲んで、かつ、傷つけることなく案内で
きる。これにより、管材2がガイド部103から外れる
おそれがないとともに、管材2をより傷つけることな
く、より円滑に案内できる。
【0066】次に、前述の第1実施例および比較例と同
様の布設条件下において、本実施形態の管材布設装置1
01を用いて行なった第2実施例としてのHDPE管2
の布設作業について説明する。
【0067】(第2実施例)この第2実施例のHDPE
管2の布設作業は、前述の第1実施形態に係る管材布設
装置1の代わりに、第2実施形態に係る管材布設装置1
01を用いてHDPE管2の布設作業を行なっただけな
ので、その説明を省略する。
【0068】以下の表2に示すように、前述した比較例
と第2実施例との比較試験によれば、管材ガイド102
が取り付けられている管材布設装置101を用いた第2
実施例の場合、回転台512のみを用いた比較例の場合
と比べて、6本のHDPE管2布設作業終了後の各HD
PE管2の外側表面は殆ど無傷であり、その布設作業性
はより向上しており、布設作業を行なう際に6本のHD
PE管2を導入管505に挿入するサプライ側の必要作
業員数は約半分で済み、かつ、アウター管16内への引
き込み速度は1秒につき1m速くなっていた。
【0069】
【表2】
【0070】(第3実施形態)次に、本発明の第3の実
施の形態に係る管材布設装置201を、図5および図6
に基づいて説明する。
【0071】この第3実施形態の管材布設装置201
は、管材ガイド202のガイド部203の構成が、前述
の第1実施形態の管材ガイド5のガイド部13の構成と
異なっているだけで、その他の構成、作用、および効果
は殆ど同じである。よって、その異なっている部分につ
いて説明し、その他の説明は省略する。また、図面につ
いても、管材布設作業を行なう際の管材布設装置201
の配置状態をはじめとする、同一の構成部分の図面は省
略し、本実施形態の管材ガイド202の特徴をよく理解
することのできる図面のみを示す。これらの図5および
図6において、前述の第1実施形態と同一部分には同一
符号を付してある。また、本実施形態の管材布設装置2
01を用いた管材2の布設作業についても、その手順は
前述した第1実施形態の管材布設作業と殆ど同様なの
で、その異なる点についてのみ説明する。
【0072】本実施形態の管材布設装置201の管材ガ
イド202が有しているガイド部203は、一対のガイ
ド枠部14、それらの下端部同士を連結するように取り
付けられているガイドローラ15、および一対のガイド
枠部14のうち、管材保持部3に近い側のガイド枠部1
4の内側に取り付けられている、ガイド部203に通さ
れる管材2の外側表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手
段としてのスポンジ204などから構成されている。潤
滑剤としてのシリコンオイルを染み込ませたスポンジ2
04は、管材2と接触することによって、管材2の外側
表面にシリコンオイルを塗布できる。
【0073】この第3実施形態の管材布設装置201
は、以上説明した点以外は、すべて第1実施形態の管材
布設装置1と同じであるので、この第3実施形態の管材
布設装置201を用いることにより、本発明の課題を解
決できるのは勿論であるが、前記構成の管材ガイド20
2を備えた第3実施形態は、以下の点で優れている。
【0074】ガイド部103の一対のガイド枠部14の
うち、管材保持部3に近い側のガイド枠部14の内側に
シリコンオイルを染み込ませたスポンジ204を取り付
けた。これにより、ガイド部103に通される管材2の
外側表面に、作業員などの人手によらずにシリコンオイ
ルを塗布できる。よって、管材2を傷つけることなく、
さらに円滑に案内できる。
【0075】また、本実施形態の管材布設装置201を
用いた管材2の布設作業においては、図6に示すよう
に、6台の管材布設装置201の管材保持部3から、そ
れぞれ1本ずつ管材2を引き出す。それらの管材2のう
ち、導入管505に最も近い位置に配置された管材布設
装置201を除く、他の5台の管材布設装置201から
引き出された管材2を、それぞれが引き出された各管材
布設装置201よりも導入管505寄りに隣接して配置
されている各管材布設装置1に併設されている管材ガイ
ド202に通す。それとともに、導入管505と、導入
管505に最も近い位置に配置された管材布設装置20
1との間に、管材布設装置201とは独立に管材ガイド
202を設置する。
【0076】前述した5台の管材布設装置201から引
き出された管材2はもちろんのこと、導入管505に最
も近い位置に配置された管材布設装置201から引き出
された管材2を、この独立に設置された管材ガイド20
2のガイド部203に通す。これにより、作業員の人手
によることなく、6本の管材2の全ての外側表面にシリ
コンオイルを塗布できる。よって、管材2をさらに傷つ
けることなく、さらに円滑に、さらに低コストで、か
つ、さらに迅速に管材2を布設できる。
【0077】次に、前述の第1実施例および比較例と同
様の布設条件下において、本実施形態の管材布設装置2
01を用いて行なった第3実施例としてのHDPE管2
の布設作業について説明する。
【0078】(第3実施例)この第3実施例のHDPE
管2の布設作業は、前述の第1実施形態に係る管材布設
装置1の代わりに、第3実施形態に係る管材布設装置2
01を用いるとともに、前述した第3実施形態と同様に
してHDPE管2の布設作業を行なっただけなので、そ
の説明を省略する。
【0079】以下の表3に示すように、前述した比較例
と第3実施例との比較試験によれば、管材ガイド202
が取り付けられている管材布設装置201を用いた第2
実施例の場合、回転台512のみを用いた比較例の場合
と比べて、6本のHDPE管2布設作業終了後の各HD
PE管2の外側表面は殆ど無傷であり、その布設作業性
はより向上しており、布設作業を行なう際に6本のHD
PE管2を導入管505に挿入するサプライ側の必要作
業員数は約半分で済み、かつ、アウター管16内への引
き込み速度は1秒につき4m速くなっていた。
【0080】
【表3】
【0081】なお、本発明の管材布設装置1,101,
201および管材布設方法は、前記第1〜第3の実施の
形態には制約されない。例えば、第3実施形態の管材布
設装置101が有している管材ガイド102のガイド部
103に設けられている潤滑剤塗布手段としてのスポン
ジ204を、第2実施形態の管材布設装置101が有し
ている管材ガイド102のガイド部103に取り付けて
も構わない。これにより、ガイド部103に通される管
材2は、このガイド部103から外れ落ちることなく、
かつ、極めて円滑に導入管505まで案内されて挿入さ
れるので、管材2の外側表面に傷がつくおそれがなく、
極めて迅速に管材2の布設作業を行なうことができる。
【0082】また、第3実施形態の管材布設装置201
が有している管材ガイド202のガイド部203に設け
られている潤滑剤塗布手段としてのスポンジ204を、
一対のガイド枠部14のそれぞれの内側、およびそれら
の上端を連結する位置に取り付けても構わない。これに
より、ガイド部203に通される管材2の外側表面に、
よりまんべんなく潤滑剤を塗布できる。よって、極めて
円滑に管材2の布設作業を行なうことができる。
【0083】さらに、各管材布設装置1,101,20
1の並べ方は、図2、図3、および図6に示すように、
直線状に一列に整列させなくともよい。各管材ガイド
5,102,202のガイド部13,103,203に
通されて案内される管材2が、折り曲げられて座屈しな
い範囲であれば、例えば、曲がりくねった山道におい
て、道なりに沿わせて蛇行させて配置させても構わな
い。また、アウター管16が埋設されている向きに配置
せずに、入口側作業用縦穴18を中心として、その反対
側、あるいは垂直に交わる向きに配置しても構わない。
【0084】また、各管材布設装置1,101,201
を配置する位置は、図2、図3、および図6に示すよう
に、一列でなくともよい。例えば、管材保持部3が、ア
ウター管16の長手方向に沿って両側に互い違いに配置
しても構わない。管材2を管材保持部3に巻回する向き
を互いに逆向きにすることによって、前述した第1〜第
3の実施形態と同様に管材2を布設できるとともに、管
材布設装置1,101,201を配置する範囲を狭くで
きるので、狭い空間でも作業できる。
【0085】
【発明の効果】請求項1および4に記載の発明に係る管
材布設装置および管材布設方法によれば、布設する管材
を地面と接触させずに地中に導入できるので、管材を傷
つけることなく布設できる。したがって、ケーブルの高
圧挿通において管材が破裂することを防止できる管材布
設装置および管材布設方法を提供できる。
【0086】また、請求項1に従属する請求項2に記載
の発明に係る管材布設装置によれば、管材がガイド部か
ら外れることなくガイドして地中に導入できるさらに、
請求項1または2に従属する請求項3に記載の発明に係
る管材布設装置によれば、管材の外側表面に人手による
ことなく潤滑剤を塗布できるので、作業員数を減らすこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る管材布設装置
を示す正面図。
【図2】図1に示されている管材布設装置をアウター管
に沿って地上に配置した状態を示す平面図。
【図3】図2に示されている配置状態における管材布設
装置を用いたHDPE管の引き込み作業を示す平面図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る管材布設装置
を示す正面図。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る管材布設装置
を示す正面図。
【図6】図5に示されている管材布設装置を用いたHD
PE管の内部に引き込み作業を示す平面図。
【図7】従来の技術に係る管材の引き込み作業を示す側
面図。
【図8】従来の技術に係る管材布設装置としての回転台
を示す正面図。
【図9】(a)は、図8に示されている回転台を示す平
面図。(b)は、図9(a)に示されている回転台を4
5°回転させた状態を示す平面図。
【図10】図8に示されている回転台にHDPE管を巻
回した状態を示す正面図。
【図11】(a)は、図10に示されている回転台を示
す平面図。(b)は、図11(a)に示されている回転
台を45°回転させた状態を示す平面図。
【図12】(a)は、図8に示されている回転台を用い
たHDPE管の引き込み作業を示す側面図。(b)は、
図12(a)中矢印Aで示されている部分を拡大して示
す側面図。
【符号の説明】
1,101,201…管材布設装置 2…管材 3…管材保持部 4…支持台 5,102,202…管材ガイド 13,103,203…ガイド部 14…ガイドローラ(管材支持部材) 15…ガイド枠部(管材外れ止め部材) 16…アウター管(既設管) 18…入口側作業用縦穴 18a…入口側作業用縦穴地上開口部 104…上端側ガイドローラ(管材外れ止め部材) 204…スポンジ(潤滑剤塗布手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管材が巻回されるとともに、回転するこ
    とによって前記管材が引き出される管材保持部と、 この管材保持部を地面から離して回転自在に支持する支
    持台と、 前記管材保持部から引き出された前記管材を前記地面か
    ら所定の高さにおいて支持する1台以上の管材ガイドと
    を具備することを特徴とする管材布設装置。
  2. 【請求項2】 前記管材ガイドは、前記管材をガイドす
    るガイド部が、前記管材保持部から引き出された前記管
    材を下方から支持する管材支持部材と、この管材支持部
    材によって支持された前記管材が前記管材支持部材から
    外れないように規制する管材外れ止め部材とを具備して
    いることを特徴とする請求項1に記載の管材布設装置。
  3. 【請求項3】 前記管材ガイドに、これがガイドする前
    記管材と接触することにより前記管材の外側表面に潤滑
    剤を塗布する潤滑剤塗布手段を設けたことを特徴とする
    請求項1または2に記載の管材布設装置。
  4. 【請求項4】 地中に設けられている作業用縦穴同士を
    連通する既設管に、入口側の作業用縦穴の地上開口部を
    経て地上側から管材を挿入して通し、かつ、前記管材内
    に高圧空気を流し込むことによってケーブルが前記管材
    に通される管材布設方法であって、 地上において、前記管材を地面に接することなく支持
    し、前記管材を空中から前記入口側作業用縦穴に導入し
    て前記既設管内に布設することを特徴とする管材布設方
    法。
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