JP2001221086A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JP2001221086A
JP2001221086A JP2000030906A JP2000030906A JP2001221086A JP 2001221086 A JP2001221086 A JP 2001221086A JP 2000030906 A JP2000030906 A JP 2000030906A JP 2000030906 A JP2000030906 A JP 2000030906A JP 2001221086 A JP2001221086 A JP 2001221086A
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internal combustion
combustion engine
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JP2000030906A
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Toru Kitamura
徹 北村
Norio Suzuki
典男 鈴木
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の始動後の所定期間であっても、酸
素蓄積量に応じて空燃比を適切に制御することができ、
触媒コンバータの浄化率を常に最大とすることができる
内燃機関の空燃比制御装置を提供する。 【解決手段】エンジン3の排気管11に設けられ、エン
ジン3から排出された排気ガスを浄化する触媒コンバー
タ12と、触媒コンバータ12に蓄積されている酸素の
酸素蓄積量OSCを推定するための推定手段2(ステッ
プ9)と、推定手段2により推定された酸素蓄積量OS
Cをエンジン3の停止時に記憶するRAM2c(ステッ
プ10)と、エンジン3の運転状態に応じて、目標空燃
比係数KCMDを決定する目標空燃比決定手段2(ステ
ップ4)と、エンジン3の始動時に、RAM2cに記憶
された酸素蓄積量OSCに応じて、目標空燃比決定手段
2によって決定された目標空燃比係数KCMDを補正す
る目標空燃比補正手段2(ステップ4)と、を備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関から排出
された排気ガスを浄化する触媒コンバータの酸素の蓄積
量に応じて、混合気の空燃比を制御する内燃機関の空燃
比制御装置に関し、特にその内燃機関の始動後の所定期
間の空燃比を適切に制御する空燃比制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、内燃機関から排出された排
気ガスを浄化する触媒コンバータの酸素蓄積量に応じ
て、その内燃機関に供給する混合気の空燃比を制御する
内燃機関の空燃比制御装置を、例えば特願平5−329
780号(特開平7−151002号)において既に出
願している。この空燃比制御装置では、排気管の途中に
設けられた触媒コンバータの酸素蓄積量を推定するとと
もに、その推定結果に応じて目標空燃比を設定し、それ
に基づいて燃料供給量を制御することにより、混合気の
空燃比を制御している。排気管の触媒コンバータの上流
側および下流側には、排気ガス中の酸素濃度を検出する
2つのO2センサ(酸素センサ)がそれぞれ設けられて
いる。上流側のO2センサは、触媒コンバータで浄化さ
れる前の排気ガスの酸素濃度を検出し、これによって、
実際に供給されている混合気の空燃比が求められる。一
方、下流側のO2センサは、触媒コンバータで浄化され
た後の排気ガスの酸素濃度が理論空燃比に対応する所定
値よりも高いか、あるいは低いかを検出しており、特
に、その検出値が所定値よりも高い状態と低い状態との
間で反転することに基づいて、酸素蓄積量を推定するよ
うになっている。
【0003】そして、推定した酸素蓄積量に応じて目標
空燃比を算出し、上流側のO2センサを用いて求められ
た混合気の空燃比が目標空燃比となるように、空燃比の
フィードバック制御を行っている。具体的には、特に、
下流側のO2センサの検出結果に基づいて、浄化後の排
気ガスの酸素濃度が上記所定値よりも高いときには内燃
機関に供給する混合気をリッチ化する一方、その酸素濃
度が所定値よりも低いときには混合気をリーン化するよ
うに、空燃比のフィードバック制御を行い、これによっ
て、触媒コンバータの浄化率が最大となるように、空燃
比を制御している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記空燃比制御装置で
は、下流側のO2センサの検出値の反転に基づいて、酸
素蓄積量を推定するように構成されているため、内燃機
関の始動後、触媒コンバータが活性化し、排気ガスを十
分に浄化可能な状態になるまでの間、および触媒コンバ
ータが活性化しても、下流側のO2センサの検出値の反
転に基づいて酸素蓄積量の推定が可能となるまでの間
(本明細書においてこれらの期間を「始動後の所定期
間」という)においては、酸素蓄積量に基づく空燃比の
制御を行うことができず、排気ガス特性が悪化してしま
う。つまり、上記空燃比制御装置では、始動後の所定期
間において、酸素蓄積量に応じて触媒コンバータの浄化
率が最大となる空燃比の制御を行うことができず、上記
空燃比制御装置には改善の余地がある。
【0005】本発明は、以上のような課題を解決するた
めになされたものであり、内燃機関の始動後の所定期間
であっても、酸素蓄積量に応じて空燃比を適切に制御す
ることができ、触媒コンバータの浄化率を常に最大とす
ることができる内燃機関の空燃比制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
内燃機関の空燃比制御装置は、内燃機関3に供給する混
合気の空燃比を目標空燃比になるように制御するための
内燃機関の空燃比制御装置であって、内燃機関の排気系
(例えば、実施形態における(以下、本項において同
じ)排気管11)に設けられ、内燃機関から排出された
排気ガスを浄化する排気浄化手段(触媒コンバータ1
2)と、この排気浄化手段に蓄積されている酸素の酸素
蓄積量OSCを推定するための推定手段(ECU2、図
2のステップ9)と、この推定手段により推定された酸
素蓄積量OSCを内燃機関の停止時に記憶する記憶手段
(RAM2c、ステップ10)と、内燃機関の運転状態
に応じて、目標空燃比(目標空燃比係数KCMD)を決
定する目標空燃比決定手段(ECU2、ステップ4)
と、内燃機関の始動時に、記憶手段に記憶された酸素蓄
積量OSCに応じて、目標空燃比決定手段によって決定
された目標空燃比を補正する目標空燃比補正手段(EC
U2、ステップ4)と、を備えていることを特徴とす
る。
【0007】この構成によれば、推定手段により、排気
浄化手段に蓄積されている酸素の酸素蓄積量が推定さ
れ、その酸素蓄積量が内燃機関の停止時に記憶手段に記
憶される。そして、内燃機関の運転状態に応じて目標空
燃比決定手段により決定された目標空燃比が、内燃機関
の始動時に、記憶手段に記憶された酸素蓄積量に応じて
目標空燃比補正手段により補正される。つまり、内燃機
関の始動時における排気浄化手段の酸素蓄積量は、その
内燃機関の停止時のそれとほぼ同一であると考えられる
ので、内燃機関の停止時に記憶された酸素蓄積量に応じ
て上記目標空燃比を補正することにより、内燃機関の始
動時の適正な目標空燃比を得ることができる。したがっ
て、このようにして得られた適正な目標空燃比を初期値
として、その後の混合気の空燃比を制御することによ
り、内燃機関の始動後の所定期間における空燃比を適切
に制御することができ、排気浄化手段の浄化率を常に最
大とすることができる。その結果、始動後の所定期間に
おける排気ガス特性を向上させることができる。
【0008】請求項2に係る内燃機関の空燃比制御装置
は、内燃機関3に供給する混合気の空燃比を目標空燃比
になるように制御するための内燃機関の空燃比制御装置
であって、内燃機関の排気系(排気管11)に設けら
れ、内燃機関から排出された排気ガスを浄化する排気浄
化手段(触媒コンバータ12)と、この排気浄化手段の
上流側および下流側の排気系にそれぞれ設けられ、排気
ガスの酸素濃度を検出する上流側酸素濃度検出手段(L
AFセンサ13)および下流側酸素濃度検出手段(O2
センサ14)と、排気浄化手段に蓄積されている酸素の
酸素蓄積量OSCを、下流側酸素濃度検出手段の検出結
果に応じて推定するための第1推定手段(ECU2、ス
テップ9)と、第1推定手段によって推定された酸素蓄
積量OSCに応じて、目標空燃比(目標空燃比係数KC
MD)を理論空燃比に対しリッチまたはリーンに変動さ
せる空燃比変動手段(ECU2、ステップ4、図3のス
テップ32、33)と、内燃機関の始動時から所定期
間、上流側酸素濃度検出手段の検出結果および目標空燃
比に応じて、酸素蓄積量OSCを推定する第2推定手段
(ECU2、ステップ7)と、を備えていることを特徴
とする。
【0009】この構成によれば、排気浄化手段が活性化
し、排気ガスを十分に浄化可能な状態であるときに、排
気浄化手段の下流側に設けられた下流側酸素濃度検出手
段で浄化後の排気ガス中の酸素濃度を検出し、その検出
結果に基づいて、第1推定手段により酸素蓄積量を適正
に推定し、これに応じて、空燃比変動手段により目標空
燃比を理論空燃比に対しリッチまたはリーンに変動させ
る。これにより、排気浄化手段の浄化率が適正に保たれ
る。また、内燃機関の始動後の所定期間、すなわち排気
浄化手段の活性化に伴い、第1推定手段による酸素蓄積
量の推定が可能になるまでの間も、第2推定手段によ
り、上流側酸素濃度検出手段の検出結果および目標空燃
比に応じて、酸素蓄積量を推定する。したがって、推定
された酸素蓄積量に応じて、内燃機関の始動後の所定期
間の空燃比を適切に制御することができ、排気浄化手段
の浄化率を常に最大とすることができる。その結果、始
動後の所定期間における排気ガス特性を向上させること
ができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の一実施形態による内燃機関の空燃比制御装置につい
て説明する。図1は、本発明を適用した空燃比制御装置
の概略構成を示している。同図に示すように、この空燃
比制御装置1は、ECU2(推定手段、目標空燃比決定
手段、目標空燃比補正手段、第1推定手段、第2推定手
段、空燃比変動手段)を備えており、このECU2は、
内燃機関(以下、単に「エンジン」という)3の運転状
態に応じて、後述する触媒コンバータ12の酸素蓄積量
OSCを推定するとともに、推定した酸素蓄積量OSC
に応じて、エンジン3に供給する混合気の空燃比を制御
する。
【0011】エンジン3は、例えば直列4気筒タイプな
どのものであり、エンジン3の本体には、サーミスタな
どで構成された水温センサ4が取り付けられている。水
温センサ4は、エンジン3のシリンダブロック内を循環
する冷却水の温度であるエンジン水温Twを検出し、そ
の検出信号をECU2に送る。また、エンジン3には、
クランク角センサ5が設けられている。クランク角セン
サ5は、マグネットロータおよびMREピックアップを
組み合わせたものであり、エンジン3の図示しないクラ
ンクシャフトの回転に伴い、所定のクランク角ごとに、
パルス信号であるCRK信号およびTDC信号をECU
2に出力する。ECU2は、このCRK信号に基づき、
エンジン3のエンジン回転数Neを算出する。TDC信
号は、エンジン3の各気筒におけるピストン(図示せ
ず)の吸気行程開始時の上死点付近の所定タイミングで
発生し、例えばクランクシャフトが180度回転するご
とに、1パルスがECU2に出力される。
【0012】また、エンジン3の吸気管6には、スロッ
トル弁7が設けられており、このスロットル弁7とエン
ジン3の間の吸気管6に、インジェクタ8および吸気圧
センサ9が取り付けられている。インジェクタ8は、そ
の燃料噴射時間TOUTがECU2からの駆動信号によ
って制御されることで、燃料を吸気管内に噴射・供給す
る。一方、吸気圧センサ9は、吸気管6内の絶対圧(吸
気管内絶対圧)PBAを検出し、その検出信号をECU
2に送る。
【0013】また、エンジン3の排気管11(排気系)
の途中には、エンジン3から排出された排気ガス中のH
C、COおよびNOxなどを、酸化・還元作用によって
浄化するための触媒コンバータ(三元触媒)12(排気
浄化手段)が設けられている。この触媒コンバータ12
は、内部の容積に応じた所定量の酸素を、吸着した状態
で蓄積可能に構成されており、内部を通過する排気ガス
の組成などに応じて、酸素を吸着あるいは放出する。排
気管11の触媒コンバータ12の上流側および下流側に
は、排気ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ13、
14がそれぞれ設けられている。上流側の酸素センサ1
3(上流側酸素濃度検出手段)は、ジルコニア素子およ
び白金電極などで構成されており、触媒コンバータ12
によって浄化される前の排気ガス中の酸素濃度をリニア
に検出し、その出力値VLAFをECU2に送る。な
お、以下の説明では、この上流側の酸素センサ13を
「LAFセンサ13」という。一方、下流側の酸素セン
サ14(下流側酸素濃度検出手段)は、上記LAFセン
サ13とほぼ同様に構成されており、触媒コンバータ1
2によって浄化された後の排気ガス中の酸素濃度を検出
し、理論空燃比よりもリッチな場合には所定値SVRE
Fよりも高い検出値SVO2を、リーンな場合には所定
値SVREFよりも低い検出値SVO2を、ECU2に
出力する。なお、以下の説明では、この下流側の酸素セ
ンサ14を「O2センサ14」という。
【0014】ECU2は、I/Oインターフェース2
a、CPU2b、RAM2c(記憶手段)およびROM
2dなどからなるマイクロコンピュータで構成されてお
り、このRAM2cは、バックアップ電源により、記憶
したデータをエンジン3の停止時にも保持するようにな
っている。上述した各種センサからの検出信号はそれぞ
れ、I/Oインターフェース2aでA/D変換や整形が
なされた後、CPU2bに入力される。
【0015】CPU2bは、上述した各種センサからの
検出信号に応じ、ROM2dに記憶された制御プログラ
ムなどに従って、エンジン3の運転状態を判別するとと
もに、判別した運転状態に応じ、触媒コンバータ12に
蓄積されている酸素の蓄積量(酸素蓄積量)OSCを推
定する。そして、推定した酸素蓄積量OSCに応じて、
後述する目標空燃比係数KCMDを算出し、これを用い
て燃料噴射時間TOUTを算出することにより、エンジ
ン3に供給する混合気の空燃比を制御する。
【0016】図2は、エンジン3の運転時において、触
媒コンバータ12の酸素蓄積量OSCを推定するととも
に、推定した酸素蓄積量OSCに応じて目標空燃比係数
KCMDを算出するメインルーチンのフローチャートで
ある。本処理は、クランク角センサ5からのTDC信号
がECU2に入力されるのに同期して実行される。
【0017】目標空燃比係数KCMDは、燃料噴射時間
TOUTを算出する際に、基本燃料量に乗算される係数
の一つであり、下記数式(1)により算出される。 KCMD=KCMDTW×KCMDSO2…(1) ここで、KCMDSO2は空燃比補正係数であり、後述
するようにして推定された酸素蓄積量OSCに基づいて
算出される。一方、KCMDTWは温度補正係数であ
り、エンジン水温Twに基づいて算出される。また、目
標空燃比係数KCMD、およびLAFセンサ13の出力
値VLAFに基づいて算出される後述する検出空燃比K
ACTはいずれも、空燃比A/Fの逆数、すなわち燃空
比F/Aに比例し、混合気が理論空燃比であるときに、
1.0の値をとる。
【0018】メインルーチンの処理ではまず、ステップ
1(「S1」と図示する。以下同じ)において、エンジ
ン3の運転状態が始動モードであるか否かを判別する。
この判別は、例えば、エンジン回転数Neに基づいて行
われ、エンジン3がクランキング中である場合など、エ
ンジン回転数Neが所定回転数(例えば400rpm)
以下であるときに、始動モードであると判別する。
【0019】このステップ1の判別結果がYes、すな
わちエンジン3が始動モードであると判別されたときに
は、後述するようにして、エンジン3の停止直前(停止
時)に推定され、RAM2cに記憶された酸素蓄積量O
SCに応じて、目標空燃比係数KCMDを算出するため
の上記空燃比補正係数KCMDSO2を算出する(ステ
ップ2)。この算出は、ROM2dに記憶された図4に
示すようなテーブル、すなわち酸素蓄積量OSCと空燃
比補正係数KCMDSO2との関係を示すテーブルを検
索することによって行われる。このテーブルでは、空燃
比補正係数KCMDSO2は、酸素蓄積量OSCが多い
ほど、より大きな値となるようにリニアに設定されてい
る。より具体的には、酸素蓄積量OSCが値0であると
きには、空燃比補正係数KCMDSO2が値1.0より
も若干小さな0.98に設定され、それにより、若干リ
ーンな混合気が供給されるとともに、酸素蓄積量OSC
が最大値(最大蓄積量OSCMAX)であるときには、
空燃比補正係数KCMDSO2が値1.0よりも若干大
きな1.02に設定され、それにより、若干リッチな混
合気が供給される。ステップ2に続くステップ3では、
触媒コンバータ12の触媒温度TCATの初期値とし
て、水温センサ4によるエンジン水温Twを設定する。
【0020】次いで、ステップ4において、上記ステッ
プ2で算出した空燃比補正係数KCMDSO2と、エン
ジン水温Twに応じた温度補正係数KCMDTWを用い
て、上記数式(1)により、目標空燃比係数KCMDを
算出する。温度補正係数KCMDTWは、ROM2dに
記憶された図5に示すようなテーブル、すなわち水温セ
ンサ4によって検出されるエンジン水温Twと、温度補
正係数KCMDTWとの関係を示すテーブルを検索する
ことによって求められる。このテーブルでは、低水温時
において暖機を早めるために、温度補正係数KCMDT
Wはエンジン水温Twが低いときに、より大きな値とな
るように設定されている。具体的には、エンジン水温T
wが−20℃以下または40℃以上であるときには、温
度補正係数KCMDTWがそれぞれ1.05または1.
0の一定値に設定される一方、エンジン水温Twがこれ
らの間の値であるときには、温度補正係数KCMDTW
が1.0と1.05との間でリニアに設定されている。
以上の設定により、エンジン水温Twが40℃よりも低
いときには、目標空燃比係数KCMDが理論空燃比より
もリッチ側となるように算出される。
【0021】上記ステップ1の判別結果がNo、すなわ
ちエンジン3の運転状態が始動モードでないときには、
後述するSO2フィードバック制御が可能であるか否か
を判別する(ステップ5)。具体的には、例えばエンジ
ン3の始動後、排気ガスやヒータなどによって触媒コン
バータ12の触媒温度TCATが高くなり、その触媒温
度TCATが所定温度(例えば350℃)を超えたか否
かを判別する。この判別は、触媒コンバータ12の触媒
温度TCATが所定温度を上回ることで、触媒コンバー
タ12が活性化し、これにより、O2センサ14による
酸素蓄積量OSCの推定が可能で、推定した酸素蓄積量
OSCに基づく混合気の空燃比のフィードバック制御
(SO2フィードバック制御)が可能であるか否かを判
別するものである。触媒温度TCATが所定温度以下で
あるときには(ステップ5:No)、そのときの触媒温
度TCATを算出(推定)する(ステップ6)。この触
媒温度TCATの算出は、例えば、前回の算出結果、エ
ンジン3の始動後の経過時間ならびに排気ガス量を表
す、エンジン回転数Neおよび吸気管内絶対圧PBAな
どをパラメータとして行われる。また、このステップ6
の算出における触媒温度TCATの初期値として、上記
ステップ3の触媒温度TCATが適用される。なお、触
媒コンバータ12に触媒温度センサを設けた場合には、
その出力値を触媒温度TCATとして用いてもよい。
【0022】次いで、ステップ7において、下記数式
(2)により、酸素蓄積量OSCの今回値OSCnを算
出する。 OSCn=OSCn-1−a×(KACT−KCMD)…(2) ここで、OSCn-1は酸素蓄積量OSCの前回値であ
り、エンジン3の始動直後、ステップ7が初めて実行さ
れたときには、RAM2cに記憶されている酸素蓄積量
OSC(初期酸素蓄積量OSCIN、図9(a)参照)
が適用される。また、KACTはLAFセンサ13の出
力値VLAFに基づいて算出される検出空燃比である。
また、aは補正係数であり、図6に示すようなテーブル
を用いて、排気ガスの容積を表す空間速度SVに応じて
算出される。このテーブルでは、補正係数aは空間速度
SVが大きいほど、より大きな値となるようにリニアに
設定されている。なお、空間速度SVは、例えば、検出
されたエンジン回転数Neと吸気管内絶対圧PBAとの
積によって算出される。上記数式(2)から明らかなよ
うに、検出空燃比と目標空燃比係数との偏差(KACT
−KCMD)がプラス、すなわち実際の空燃比が目標空
燃比に対しリッチ側になっているときには、酸素蓄積量
OSCが減少するように推定され、逆に上記偏差がマイ
ナス、すなわち実際の空燃比が目標空燃比に対しリーン
側になっているときには、酸素蓄積量が増加するように
推定される。これにより、酸素蓄積量OSCを適切に推
定することができる。
【0023】次いで、上記ステップ7において算出され
た酸素蓄積量OSCを、RAM2cに記憶するとともに
(ステップ8)、目標空燃比係数KCMDを算出する
(ステップ4)。すなわち、ステップ7で算出した酸素
蓄積量OSCに基づき、図4に示すテーブルから算出し
た空燃比補正係数KCMDSO2と、エンジン水温Tw
に基づき、図5に示すテーブルから算出した温度補正係
数KCMDTWとを用い、上記数式(1)によって、目
標空燃比係数KCMDを算出する。
【0024】上記ステップ5の判別結果がYes、すな
わちステップ6において算出された触媒温度TCATが
所定温度を超えたときには、触媒コンバータ12が活性
化し、O2センサ14による酸素蓄積量OSCの推定が
可能になったとして、空燃比補正係数KCMDSO2を
算出するとともに酸素蓄積量OSCを推定するKCMD
SO2算出・OSC推定処理を実行する(ステップ
9)。
【0025】図3は、KCMDSO2算出・OSC推定
処理のサブルーチンを示すフローチャートである。この
処理ではまず、ステップ11において、フラグF_FC
が「1」であるか否かを判別する。このフラグF_FC
は、エンジン3においてフューエルカットが実行されて
いるときに「1」がセットされるものである。ステップ
11の判別結果がYes、すなわちフューエルカットが
実行されていることにより、エンジン3が吸入した空気
がそのまま触媒コンバータ12に流れているときには、
前回推定した酸素蓄積量OSCに加算項γを加算して、
今回の酸素蓄積量OSCとし(ステップ12)、本サブ
ルーチンプログラムを終了する。この加算項γは、例え
ば、上記フューエルカット時における排気ガス量を表す
空間速度SVに所定の係数K3(例えば3)を乗算する
ことで算出される(γ=SV×K3)。なお、この加算
項γは、後述する減算項αおよび加算項βよりも大きな
値に設定される。
【0026】一方、ステップ11の判別結果がNo、す
なわちフューエルカットが実行されていないと判別され
たときには、触媒コンバータ12によって浄化された後
の排気ガス中の酸素濃度を検出するO2センサ14の検
出値SVO2が、反転したか否か、すなわち理論空燃比
に対してリッチ側とリーン側との間で変動したか否かを
判別する(ステップ13)。
【0027】上記ステップ13の判別結果がNo、すな
わちO2センサ14の検出値SVO2が反転しなかった
ときには、その検出値SVO2が所定値SVREF以下
であるか否か、すなわち検出値SVO2がリーン側の値
を示しているか否かを判別する(ステップ14)。この
ステップ14の判別結果がYes、すなわち検出値SV
O2がリーン側の値を示しているときには(例えば図7
の時刻t1〜t2間)、今回の酸素蓄積量OSCを、前
回推定した酸素蓄積量OSCから減算項αを減算した値
とする(ステップ15)。これは、O2センサ14の検
出値SVO2がリーン側を示しているときには、後述す
るように、空燃比補正係数KCMDSO2が値1よりも
大きく、空燃比のリッチ化制御が行われているので、排
気ガス中の酸素が少なく、その排気ガスが触媒コンバー
タ12で浄化される際には、それに蓄積されている酸素
が消費されることにより、酸素蓄積量OSCが減少する
からである。
【0028】また、上記減算項αは、例えば下記数式
(3)により算出される。 α=0.02×SV×K1…(3) ここで、SVは上述した空間速度であり、K1はその係
数である。なお、係数K1は、0.5以上、1.5以下
の範囲の値となるように設定される。
【0029】そして、上記ステップ15が繰り返される
ことにより、酸素蓄積量OSCは減算項αずつ次第に減
少するように推定される(図7の時刻t1〜t2間)。
【0030】次いで、ステップ16に進み、減算して推
定した酸素蓄積量OSCのリミットチェックを行う。す
なわち、ステップ16において、その酸素蓄積量OSC
が0よりも小さいか否かを判別する。ステップ16の判
別結果がNo、すなわち酸素蓄積量OSCが0以上であ
るときには、そのまま本サブルーチンプログラムを終了
する。一方、ステップ16の判別結果がYes、すなわ
ち酸素蓄積量OSCが0よりも小さいときには(図7の
時刻t2)、酸素蓄積量OSCを0に設定するとともに
(ステップ17)、酸素蓄積量OSCの減量分である減
算項αが大き過ぎるとして、その係数K1を、前回の係
数K1から補正値△K1(例えば0.05)を減算した
値に補正して(ステップ18)、本サブルーチンプログ
ラムを終了する。
【0031】一方、ステップ14の判別結果がNo、す
なわちO2センサ14の検出値SVO2がリッチ側の値
を示しているときには(図7の時刻t2〜t3間)、後
述するように、空燃比のリーン化制御が行われているの
で、今回の酸素蓄積量OSCを、前回推定された酸素蓄
積量OSCに加算項βを加算した値とする(ステップ1
9)。これは、空燃比のリーン化制御が行われること
で、排気ガス中の酸素が多く、触媒コンバータ12によ
る排気ガスの浄化で消費されない酸素が、触媒コンバー
タ12に蓄積されることにより、酸素蓄積量OSCが増
加するからである。
【0032】上記加算項βは、例えば下記数式(4)に
より算出される。 β=0.02×SV×K2…(4) ここで、SVは上述した空間速度であり、K2はその係
数である。なお、係数K2も、上記係数K1と同じ範囲
の値となるように設定される。
【0033】そして、上記ステップ19が繰り返される
ことにより、酸素蓄積量OSCは加算項βずつ次第に増
加するように推定される(図7の時刻t2〜t3間)。
【0034】次いで、ステップ20に進み、加算して推
定した酸素蓄積量OSCのリミットチェックを行う。す
なわち、酸素蓄積量OSCが最大蓄積量OSCMAXよ
りも大きいか否かを判別する。ステップ20の判別結果
がNo、すなわち酸素蓄積量OSCが最大蓄積量OSC
MAX以下であるときには、そのまま本サブルーチンプ
ログラムを終了する。一方、ステップ20の判別結果が
Yes、すなわち酸素蓄積量OSCが最大蓄積量OSC
MAXよりも大きいときには、酸素蓄積量OSCを最大
蓄積量OSCMAXに設定するとともに(ステップ2
1)、酸素蓄積量OSCの増量分である加算項βが大き
過ぎるとして、その係数K2を、前回の係数K2から補
正値△K2(例えば0.05)を減算した値に補正して
(ステップ22)、本サブルーチンプログラムを終了す
る。
【0035】上記ステップ13の判別結果がYes、す
なわちO2センサ14の検出値SVO2が反転したとき
には、ステップ31において、その反転がリーン側から
リッチ側であるか否かを判別する。このステップ31の
判別結果がNo、すなわち検出値SVO2がリッチ側か
らリーン側に反転したときには(図7の時刻t1)、空
燃比補正係数KCMDSO2を、値1に所定の補正値△
KCMDSO2(例えば0.03)を加算した値に設定
する(ステップ32)。これにより、図7(b)に示す
ように、検出値SVO2がその後リッチ側に反転するま
での間(図7の時刻t1〜t2間)は、空燃比補正係数
KCMDSO2が1+△KCMDSO2に保たれ、それ
により目標空燃比係数KCMDに応じて決定される混合
気の空燃比は、リッチ化するように制御される。
【0036】これに対し、ステップ31の判別結果がY
es、すなわち検出値SVO2の反転がリーン側からリ
ッチ側であるときには(図7の時刻t2)、空燃比補正
係数KCMDSO2を、1から上記と同じ補正値△KC
MDSO2(例えば0.03)を減算した値に設定する
(ステップ33)。これにより、図7(b)に示すよう
に、検出値SVO2がその後リーン側に反転するまでの
間(図7の時刻t2〜t3間)は、空燃比補正係数KC
MDSO2が1−△KCMDSO2に保たれ、それによ
り混合気の空燃比は、リーン化するように制御される。
【0037】ステップ32に続くステップ34において
は、最大蓄積量と酸素蓄積量との偏差(OSCMAX−
OSC)に応じて、蓄積量補正係数nOSCを算出す
る。この蓄積量補正係数nOSCは、上述したステップ
19における酸素蓄積量OSCの加算項βの係数K2を
補正するためのものである。この算出は、ROM2dに
記憶された図8に示すようなテーブルを用い、上記偏差
(OSCMAX−OSC)に応じて行われる。このテー
ブルでは、上記偏差(OSCMAX−OSC)が大きい
ほど、より大きな値となるようにリニアに設定されてい
る。
【0038】次に、上記のように算出した蓄積量補正係
数nOSCを用い、酸素蓄積量OSCの加算項βの係数
K2を補正するとともに(ステップ35)、酸素蓄積量
OSCを最大蓄積量OSCMAXに設定して(ステップ
36)、本サブルーチンプログラムを終了する。
【0039】以上のように、O2センサ14の検出値S
VO2がリッチ側からリーン側に反転したときには、そ
れまでの空燃比のリーン化制御により、酸素蓄積量OS
Cが最大蓄積量OSCMAXになっているとして、ステ
ップ36で酸素蓄積量OSCを最大蓄積量OSCMAX
に設定し直す。また、そのときまでに得られている酸素
蓄積量OSCが最大蓄積量OSCMAXに達していない
場合には(図7の時刻t3)、酸素蓄積量OSCの加算
項βが小さ過ぎるとして、その係数K2を、上記偏差
(OSCMAX−OSC)に応じて決定した蓄積量補正
係数nOSCで補正し、より大きな値に補正することに
より、以降の酸素蓄積量OSCの推定を適切に行うこと
ができる。
【0040】一方、ステップ33に続くステップ37に
おいては、上記図8のテーブルを用い、酸素蓄積量OS
Cに応じて蓄積量補正係数nOSCを算出する。この場
合の蓄積量補正係数nOSCは、前述したステップ15
における酸素蓄積量OSCの減算項αの係数K1を補正
するためのものである。そして、算出した蓄積量補正係
数nOSCを用い、酸素蓄積量OSCの減算項αの係数
K1を補正するとともに(ステップ38)、酸素蓄積量
OSCを値0に設定して(ステップ39)、本サブルー
チンプログラムを終了する。
【0041】このように、O2センサ14の検出値SV
O2がリーン側からリッチ側に反転したときには、それ
までの空燃比のリッチ化制御により、酸素蓄積量OSC
が値0になっているとして、ステップ39で酸素蓄積量
OSCを値0に設定し直す。また、そのときまでに得ら
れている酸素蓄積量OSCが値0に達していない場合に
は、酸素蓄積量OSCの減算項αが小さ過ぎるとして、
その係数K1を、酸素蓄積量OSCに応じて決定した酸
素量補正係数nOSCで補正し、より大きな値に補正す
ることにより、以降の酸素蓄積量OSCの推定を適切に
行うことができる。
【0042】以上のようなKCMDSO2算出・OSC
推定のサブルーチンプログラムの終了後、そのサブルー
チンプログラムで推定した酸素蓄積量OSCを上記RA
M2cに記憶する(図2のステップ10)。このよう
に、エンジン3の運転時における酸素蓄積量OSCの推
定後には、その値が毎回、RAM2cに記憶されるた
め、エンジン3の停止直前の酸素蓄積量OSCを始動時
に利用することができる。
【0043】次いで、空燃比補正係数KCMDSO2と
温度補正係数KCMDTWを用い、上記数式(1)によ
って、目標空燃比係数KCMDを算出する(ステップ
4)。そして、算出された目標空燃比係数KCMDを用
いて燃料噴射時間TOUTを算出し、エンジン3に供給
する混合気の空燃比を制御する。
【0044】図9(a)および(b)はそれぞれ、エン
ジン3の始動時からの酸素蓄積量OSCおよび目標空燃
比係数KCMDの推移の一例を示している。同図(a)
に示すように、エンジン3の停止時に推定された酸素蓄
積量OSCを、エンジン3の始動時の酸素蓄積量(初期
酸素蓄積量OSCIN)とし、その後は、この初期酸素
蓄積量OSCINと、検出空燃比と目標空燃比係数との
偏差(KACT−KCMD)に応じて、酸素蓄積量OS
Cが推定される(図2のステップ7)。その結果、酸素
蓄積量OSCは、例えば図9(a)に示すように、初期
酸素蓄積量OSCINが最大蓄積量OSCMAX寄りで
あるときには、エンジン3の始動時の時刻t0から、エ
ンジン3の始動モードが終了した時点の時刻taまでは
一定値をとり、時刻taから、O2センサ14による酸
素蓄積量OSCの推定が可能となる時刻tb間で次第に
減量されながら推移する。この場合、目標空燃比係数K
CMDは、図9(b)に示すように、時刻t0〜tb間
で、1.0よりも大きいリッチ側から1.0に収束する
よう次第に減少しながら推移する。
【0045】そして、時刻tbを経過すると、目標空燃
比係数KCMDは、空燃比補正係数KCMDSO2の制
御によって、図9(b)に示すように、1.0を中心と
してリッチ側とリーン側で振動しながら推移する。これ
に伴い、酸素蓄積量OSCは、同図(a)に示すよう
に、値0と最大蓄積量OSCMAXとの間で振動しなが
ら推移する(図7(c)参照)。
【0046】以上詳述したように、本実施形態の空燃比
制御装置1によれば、エンジン3の運転時に推定され
(ステップ9)、停止直前(停止時)にRAM2cに記
憶された酸素蓄積量OSCに応じて、エンジン3の始動
時の目標空燃比係数KCMDを算出(補正)する(ステ
ップ4)。つまり、エンジン3の始動時における触媒コ
ンバータ12の酸素蓄積量OSCは、エンジン3の停止
時のそれとほぼ同一であると考えられるので、エンジン
3の停止直前(停止時)に記憶された酸素蓄積量OSC
に応じて目標空燃比係数KCMDを算出(補正)するこ
とにより、エンジン3の始動時の適正な目標空燃比係数
KCMDを得ることができる。したがって、このように
して得られた適正な目標空燃比係数KCMDを初期値と
して、その後の混合気の空燃比を制御することにより、
エンジン3の始動後の所定期間の空燃比を適切に制御す
ることができる。また、エンジン3の始動時から所定時
間の間(図9の時刻t0〜tc間)、すなわち触媒コン
バータ12の活性化に伴い、O2センサ14による酸素
蓄積量OSCの推定が可能になるまでの間、LAFセン
サ13の検出結果(検出空燃比KACT)および算出し
た目標空燃比係数KCMDに基づいて、酸素蓄積量OS
Cを推定するので(図2のステップ7)、エンジン3の
始動後の所定期間の空燃比を適切に制御することができ
る。したがって、本実施形態の空燃比制御装置1によれ
ば、触媒コンバータ12の浄化率を常に最大とすること
ができ、その結果、始動後の所定期間における排気ガス
特性を向上させることができる。
【0047】なお、本発明は、説明した上記実施形態に
限定されることなく、種々の態様で実施することができ
る。例えば、実施形態では、通常のエンジンの始動時、
すなわちエンジン3が停止してからある程度時間が経過
し、エンジン3が冷えた状態から始動を開始した場合を
想定して説明したが、車両の燃費を向上させるために、
自動的にエンジン3を停止あるいは始動させる、いわゆ
るアイドルストップにおいても適用することができる。
すなわちこの場合には、信号待ちなどでの車両の停止に
伴ってエンジン3が停止したときの酸素蓄積量OSCを
記憶し、運転者の発進のための動作によりエンジン3が
始動される際に、記憶した酸素蓄積量OSCを用いてエ
ンジン3の始動を行うようにすればよい。また、上記空
燃比制御とともに、混合気の空燃比をリッチ化している
きには、排気ガスをエンジン3に再循環させるEGR量
を増加させ、リーン化しているときにはEGR量を減少
させるようにして、空燃比の変更により、エンジン3で
発生するトルクの変化を低減するようにしてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の内燃機関
の空燃比制御装置は、内燃機関の始動後の所定期間であ
っても、酸素蓄積量に応じて空燃比を適切に制御するこ
とができ、触媒コンバータの浄化率を常に最大とするこ
とができるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による空燃比制御装置の概
略構成を示すブロック図である。
【図2】図1の空燃比制御装置による制御処理、具体的
には、エンジンの運転状態に応じて、酸素蓄積量OSC
を推定するとともに目標空燃比係数KCMDを算出する
メインルーチンのフローチャートである。
【図3】KCMDSO2算出・OSC推定処理のサブル
ーチンのフローチャートである。
【図4】酸素蓄積量OSCと、空燃比補正係数KCMD
SO2との関係を示すテーブルである。
【図5】エンジン水温Twと、温度補正係数KCMDT
Wとの関係を示すテーブルである。
【図6】空間速度SVと補正係数aとの関係を示すテー
ブルである。
【図7】(a)は、OS2フィードバック制御中におけ
るO2センサの検出値SVO2の推移の一例を示すタイ
ムチャートであり、(b)は、(a)に対応する空燃比
補正係数KCMDSO2の設定の一例を示すタイムチャ
ートであり、(c)は、(a)に対応する推定した酸素
蓄積量OSCの推移の一例を示すタイムチャートであ
る。
【図8】酸素蓄積量OSCと蓄積量補正係数nOSCと
の関係、および最大蓄積量と酸素蓄積量との偏差(OS
CMAX−OSC)と、蓄積量補正係数nOSCとの関
係を示すテーブルである。
【図9】(a)は、エンジン始動時からの推定した酸素
蓄積量OSCの推移の一例を示すタイムチャートであ
り、(b)は、(a)のタイムチャートに対応する目標
空燃比係数KCMDの推移の一例を示すタイムチャート
である。
【符号の説明】
1 空燃比制御装置 2 ECU(推定手段、目標空燃比決定手段、目標空燃
比補正手段、第1推定手段、第2推定手段、空燃比変動
手段) 2c RAM(記憶手段) 3 エンジン(内燃機関) 11 排気管(排気系) 12 触媒コンバータ(排気浄化手段) 13 LAFセンサ(上流側酸素濃度検出手段) 14 O2センサ(下流側酸素濃度検出手段) Tw エンジン水温 Ne エンジン回転数 OSC 酸素蓄積量 KCMD 目標空燃比係数 KCMDSO2 空燃比補正係数 KCMDTW 温度補正係数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G091 AA02 AB03 BA03 BA14 DC01 EA01 EA06 EA16 EA18 EA36 FA02 FB02 FB10 FB12 HA36 HA37 3G301 HA06 JA25 KA01 MA01 NA06 NA09 NC01 ND03 NE13 NE15 PD02Z PD12Z PE01Z PE04Z PE08Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関に供給する混合気の空燃比を目
    標空燃比になるように制御するための内燃機関の空燃比
    制御装置であって、 前記内燃機関の排気系に設けられ、当該内燃機関から排
    出された排気ガスを浄化する排気浄化手段と、 この排気浄化手段に蓄積されている酸素の酸素蓄積量を
    推定するための推定手段と、 この推定手段により推定された前記酸素蓄積量を前記内
    燃機関の停止時に記憶する記憶手段と、 前記内燃機関の運転状態に応じて、前記目標空燃比を決
    定する目標空燃比決定手段と、 前記内燃機関の始動時に、前記記憶手段に記憶された前
    記酸素蓄積量に応じて、前記目標空燃比決定手段によっ
    て決定された前記目標空燃比を補正する目標空燃比補正
    手段と、 を備えていることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装
    置。
  2. 【請求項2】 内燃機関に供給する混合気の空燃比を目
    標空燃比になるように制御するための内燃機関の空燃比
    制御装置であって、 前記内燃機関の排気系に設けられ、当該内燃機関から排
    出された排気ガスを浄化する排気浄化手段と、 この排気浄化手段の上流側および下流側の前記排気系に
    それぞれ設けられ、前記排気ガスの酸素濃度を検出する
    上流側酸素濃度検出手段および下流側酸素濃度検出手段
    と、 前記排気浄化手段に蓄積されている酸素の酸素蓄積量
    を、前記下流側酸素濃度検出手段の検出結果に応じて推
    定するための第1推定手段と、 前記第1推定手段によって推定された前記酸素蓄積量に
    応じて、前記目標空燃比を理論空燃比に対しリッチまた
    はリーンに変動させる空燃比変動手段と、 前記内燃機関の始動時から所定期間、前記上流側酸素濃
    度検出手段の検出結果および前記目標空燃比に応じて、
    前記酸素蓄積量を推定する第2推定手段と、 を備えていることを特徴とする内燃機関の空燃比制御装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1291510A3 (en) * 2001-09-11 2004-12-01 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Apparatus and method for emission control of an internal combustion engine
CN111022199A (zh) * 2018-10-10 2020-04-17 罗伯特·博世有限公司 用于调节滑行运行中用于废气成分的催化器的存储器的填充度的方法和控制器

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