JP2001219435A - 金属積層発泡体の製造方法 - Google Patents
金属積層発泡体の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の表面に、金属板
を形成し、確実に効率良く製造することのできる製造方
法を提供する。 【解決手段】片面に接着層が形成された金属板2,3の
接着層面を熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1の少なくとも
一方の表面に熱プレスして熱融着させ、熱プレスを解除
してから、30秒以内に該金属積層発泡体を冷却プレス
することにより金属積層発泡体を製造する。
を形成し、確実に効率良く製造することのできる製造方
法を提供する。 【解決手段】片面に接着層が形成された金属板2,3の
接着層面を熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1の少なくとも
一方の表面に熱プレスして熱融着させ、熱プレスを解除
してから、30秒以内に該金属積層発泡体を冷却プレス
することにより金属積層発泡体を製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板と熱可塑性
樹脂発泡粒子成形体を接着してなる金属積層発泡体の製
造方法に関する。
樹脂発泡粒子成形体を接着してなる金属積層発泡体の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属積層発泡体の製造方法として
金属板と発泡粒子成形体を接着剤にて接着する方法や、
金属板と加熱溶融して接着するように発泡粒子の基材を
改質して接着する方法が用いられる。
金属板と発泡粒子成形体を接着剤にて接着する方法や、
金属板と加熱溶融して接着するように発泡粒子の基材を
改質して接着する方法が用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
接着剤を用いる方法であると、発泡粒子成形体に接着剤
を塗布する工程を別途経なければならず、製造工程全体
として複雑なものとなっていた。一方、後者の加熱溶融
して接着する方法であると、発泡粒子成形体を大量生産
する場合は、生産コストに見合うものであるが、少量生
産する場合は、費用がかかりすぎるため、経済的に不利
なものであり、また、熱プレス後、冷却プレスするまで
長時間要すると、変形(収縮による反り等)が大きく、
接着性の低い発泡粒子成形体になるものであった。
接着剤を用いる方法であると、発泡粒子成形体に接着剤
を塗布する工程を別途経なければならず、製造工程全体
として複雑なものとなっていた。一方、後者の加熱溶融
して接着する方法であると、発泡粒子成形体を大量生産
する場合は、生産コストに見合うものであるが、少量生
産する場合は、費用がかかりすぎるため、経済的に不利
なものであり、また、熱プレス後、冷却プレスするまで
長時間要すると、変形(収縮による反り等)が大きく、
接着性の低い発泡粒子成形体になるものであった。
【0004】本発明は、上記従来の技術の欠点を解消し
ようとするもので、熱プレスして、融着させ、熱プレス
を解除してから、30秒以内に冷却プレスすることによ
り、金属板又は発泡粒子成形体の収縮などによる変形が
なく、且つ確実に効率よく金属積層発泡体を製造するこ
とのできる製造方法を提供することを目的とする。
ようとするもので、熱プレスして、融着させ、熱プレス
を解除してから、30秒以内に冷却プレスすることによ
り、金属板又は発泡粒子成形体の収縮などによる変形が
なく、且つ確実に効率よく金属積層発泡体を製造するこ
とのできる製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、(1)
片面に接着層が形成された金属板の接着層面を熱可塑性
樹脂発泡粒子成形体の少なくとも一方の表面に熱プレス
して熱融着させ、熱プレスを解除してから、30秒以内
に冷却プレスすることを特徴とする金属積層発泡体の製
造方法、(2)金属板の厚さが0.1〜0.7mmであ
る上記(1)記載の金属積層発泡体の製造方法、(3)
熱プレスの温度が、熱可塑性樹脂発泡粒子成形体におけ
る基材樹脂の融点から融点+50℃の温度範囲である上
記(1)又は(2)記載の金属積層発泡体の製造方法、
(4)熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の基材樹脂がポリプ
ロピレン系樹脂であると共に接着層の基材樹脂が金属に
接着する変性ポリプロピレン系樹脂である上記(1)〜
(3)のいずれかに記載の金属積層発泡体の製造方法で
ある。
片面に接着層が形成された金属板の接着層面を熱可塑性
樹脂発泡粒子成形体の少なくとも一方の表面に熱プレス
して熱融着させ、熱プレスを解除してから、30秒以内
に冷却プレスすることを特徴とする金属積層発泡体の製
造方法、(2)金属板の厚さが0.1〜0.7mmであ
る上記(1)記載の金属積層発泡体の製造方法、(3)
熱プレスの温度が、熱可塑性樹脂発泡粒子成形体におけ
る基材樹脂の融点から融点+50℃の温度範囲である上
記(1)又は(2)記載の金属積層発泡体の製造方法、
(4)熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の基材樹脂がポリプ
ロピレン系樹脂であると共に接着層の基材樹脂が金属に
接着する変性ポリプロピレン系樹脂である上記(1)〜
(3)のいずれかに記載の金属積層発泡体の製造方法で
ある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の製造
方法の工程の一例を示す。図1で示される方法では、ま
ず、接着層が形成された金属板2,3の該接着層が形成
された面と熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1の表面層を接
触せしめ、サンドイッチ状に挟んだ状態の積層体を形成
する。次に、熱プレス装置6により前記積層体を加熱す
る。この場合の熱プレスの温度は、熱可塑性樹脂発泡粒
子成形体における基材樹脂の融点から融点+50℃の温
度範囲のものとする。前記した加熱温度範囲であれば、
熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1の変形が少なくなるため
である。また、熱プレス装置6のプレスは、加熱により
熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1が溶融して、熱可塑性樹
脂発泡粒子成形体1の厚さ方向に収縮するため、熱可塑
性樹脂発泡粒子成形体1の密度に応じて熱可塑性樹脂発
泡粒子成形体1の元の厚さに対して0.2〜2mmプレ
スすることが好ましく、常に金属板2,3の表面と接触
するように行う。熱プレスの時間は、金属板2,3と熱
可塑性樹脂発泡粒子成形体1との均一な接着の点と、生
産性の点から10〜50秒が好ましい。尚、本明細書で
いう熱プレスとは、上記のように、加熱とプレスとを同
時に行うことや、予め金属板2,3を加熱してからプレ
スすることを意味する。また、金属板2,3の厚さは、
金属積層発泡体の耐久性向上、軽量化を図るため、該厚
さは、0.1〜0.7mmであり、更に好ましくは、
0.1〜0.5mmである。
て図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の製造
方法の工程の一例を示す。図1で示される方法では、ま
ず、接着層が形成された金属板2,3の該接着層が形成
された面と熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1の表面層を接
触せしめ、サンドイッチ状に挟んだ状態の積層体を形成
する。次に、熱プレス装置6により前記積層体を加熱す
る。この場合の熱プレスの温度は、熱可塑性樹脂発泡粒
子成形体における基材樹脂の融点から融点+50℃の温
度範囲のものとする。前記した加熱温度範囲であれば、
熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1の変形が少なくなるため
である。また、熱プレス装置6のプレスは、加熱により
熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1が溶融して、熱可塑性樹
脂発泡粒子成形体1の厚さ方向に収縮するため、熱可塑
性樹脂発泡粒子成形体1の密度に応じて熱可塑性樹脂発
泡粒子成形体1の元の厚さに対して0.2〜2mmプレ
スすることが好ましく、常に金属板2,3の表面と接触
するように行う。熱プレスの時間は、金属板2,3と熱
可塑性樹脂発泡粒子成形体1との均一な接着の点と、生
産性の点から10〜50秒が好ましい。尚、本明細書で
いう熱プレスとは、上記のように、加熱とプレスとを同
時に行うことや、予め金属板2,3を加熱してからプレ
スすることを意味する。また、金属板2,3の厚さは、
金属積層発泡体の耐久性向上、軽量化を図るため、該厚
さは、0.1〜0.7mmであり、更に好ましくは、
0.1〜0.5mmである。
【0007】次いで、熱プレス装置6のプレスを解除し
てから30秒以内に冷却プレスすることが好ましい。3
0秒を超えると金属積層体における金属板2,3と熱可
塑性樹脂発泡粒子成形体1との接着力を高くすることが
できないことや、得られる金属積層発泡体の反り等の変
形が発生する。また、十分に冷却する点から、熱可塑性
樹脂発泡粒子成形体の密度に応じて熱プレスする前の熱
可塑性樹脂発泡粒子成形体1の厚さに対して0.2〜2
mmプレスすることが好ましい。冷却プレスの時間は、
金属板2,3と熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1との接着
を安定にする点から10〜50秒が好ましい。次いで、
冷却プレスを解除した後、取り出し、表面に金属板を有
する金属積層発泡体を得る。
てから30秒以内に冷却プレスすることが好ましい。3
0秒を超えると金属積層体における金属板2,3と熱可
塑性樹脂発泡粒子成形体1との接着力を高くすることが
できないことや、得られる金属積層発泡体の反り等の変
形が発生する。また、十分に冷却する点から、熱可塑性
樹脂発泡粒子成形体の密度に応じて熱プレスする前の熱
可塑性樹脂発泡粒子成形体1の厚さに対して0.2〜2
mmプレスすることが好ましい。冷却プレスの時間は、
金属板2,3と熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1との接着
を安定にする点から10〜50秒が好ましい。次いで、
冷却プレスを解除した後、取り出し、表面に金属板を有
する金属積層発泡体を得る。
【0008】本発明の方法は、従来と比較し効率よく金
属積層発泡体が得られ極めて有効である。その形状、材
質等は特に限定されないが、加熱処理のし易さから板状
体が好ましい。本発明の熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1
を構成する基材樹脂としては、ポリ塩化ビニル等の塩化
ビニル系樹脂、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、
ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のポリオ
レフィン系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリ
ル系樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂が挙
げられる。上記熱可塑性樹脂のなかでも、緩衝性、圧縮
歪回復性が良好な、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、
なかでも低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状
超低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂や、ポリ
プロピレン、ポリブテン、プロピレン−エチレン共重合
体、プロピレン−ブテン共重合体、プロピレン−エチレ
ン−ブテン三元共重合体が好ましい。特に、耐熱性、耐
油性の点から、プロピレン−エチレンランダム共重合
体、プロピレン−ブテンランダム共重合体、プロピレン
−エチレン−ブテン三元共重合体等のポリプロピレン系
樹脂が好ましい。上記ポリオレフィン系樹脂は、過酸化
物や放射線により架橋したものを用いても、無架橋のま
ま用いても良いが、生産工程が簡易で、リサイクルの可
能な無架橋のものが好ましい。また前記発泡体の密度と
しては、通常0.012〜0.3g/cm3のものを使
用するが、好ましくは0.02〜0.18g/cm3で
ある。このような発泡体は、最初に発泡粒子を製造し、
次いで所定の形状を持つ金型に発泡粒子を充填して成形
するいわゆる型内成形方法や発泡粒子を連続して成形す
る連続成形方法等により容易に得られる。
属積層発泡体が得られ極めて有効である。その形状、材
質等は特に限定されないが、加熱処理のし易さから板状
体が好ましい。本発明の熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1
を構成する基材樹脂としては、ポリ塩化ビニル等の塩化
ビニル系樹脂、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、
ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のポリオ
レフィン系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリ
ル系樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂が挙
げられる。上記熱可塑性樹脂のなかでも、緩衝性、圧縮
歪回復性が良好な、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、
なかでも低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高
密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状
超低密度ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂や、ポリ
プロピレン、ポリブテン、プロピレン−エチレン共重合
体、プロピレン−ブテン共重合体、プロピレン−エチレ
ン−ブテン三元共重合体が好ましい。特に、耐熱性、耐
油性の点から、プロピレン−エチレンランダム共重合
体、プロピレン−ブテンランダム共重合体、プロピレン
−エチレン−ブテン三元共重合体等のポリプロピレン系
樹脂が好ましい。上記ポリオレフィン系樹脂は、過酸化
物や放射線により架橋したものを用いても、無架橋のま
ま用いても良いが、生産工程が簡易で、リサイクルの可
能な無架橋のものが好ましい。また前記発泡体の密度と
しては、通常0.012〜0.3g/cm3のものを使
用するが、好ましくは0.02〜0.18g/cm3で
ある。このような発泡体は、最初に発泡粒子を製造し、
次いで所定の形状を持つ金型に発泡粒子を充填して成形
するいわゆる型内成形方法や発泡粒子を連続して成形す
る連続成形方法等により容易に得られる。
【0009】金属板の接着層における基材樹脂は、熱可
塑性樹脂発泡粒子成形体の基材樹脂がポリプロピレン系
樹脂の場合、金属に接着する変性ポリプロピレン系樹脂
であり、変性ポリプロピレン系樹脂の中でも、例えば、
熱可塑性樹脂発泡粒子成形体との接着性から無水マレイ
ン酸でグラフト変性されたポリプロピレン、プロピレン
−エチレン共重合体、または未変性ポリプロピレン系樹
脂と変性ポリプロピレン系樹脂の混合物が挙げられる。
また、変性ポリプロピレン系樹脂の単層の他に、変性ポ
リプロピレン系樹脂層の上に、さらに、熱可塑性樹脂発
泡粒子成形体の基材樹脂と同じ樹脂、又は熱融着可能な
樹脂層を形成して多層とすることもできる。本発明にお
いて熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1の基材樹脂がポリプ
ロピレン系樹脂であると共に接着層の基材樹脂が金属に
接着する変性ポリプロピレン系樹脂であることが好まし
い。このような構成により、金属板2,3と熱可塑性樹
脂発泡粒子成形体1との接着が良好で、耐熱性及び耐油
性を有する金属積層発泡体が得られる。また、本発明で
用いられる金属板2,3としては、アルミニウム、ニッ
ケル、ステンレス、鉄、亜鉛メッキ鉄等の金属が挙げら
れ、目的及び用途により選択される。
塑性樹脂発泡粒子成形体の基材樹脂がポリプロピレン系
樹脂の場合、金属に接着する変性ポリプロピレン系樹脂
であり、変性ポリプロピレン系樹脂の中でも、例えば、
熱可塑性樹脂発泡粒子成形体との接着性から無水マレイ
ン酸でグラフト変性されたポリプロピレン、プロピレン
−エチレン共重合体、または未変性ポリプロピレン系樹
脂と変性ポリプロピレン系樹脂の混合物が挙げられる。
また、変性ポリプロピレン系樹脂の単層の他に、変性ポ
リプロピレン系樹脂層の上に、さらに、熱可塑性樹脂発
泡粒子成形体の基材樹脂と同じ樹脂、又は熱融着可能な
樹脂層を形成して多層とすることもできる。本発明にお
いて熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1の基材樹脂がポリプ
ロピレン系樹脂であると共に接着層の基材樹脂が金属に
接着する変性ポリプロピレン系樹脂であることが好まし
い。このような構成により、金属板2,3と熱可塑性樹
脂発泡粒子成形体1との接着が良好で、耐熱性及び耐油
性を有する金属積層発泡体が得られる。また、本発明で
用いられる金属板2,3としては、アルミニウム、ニッ
ケル、ステンレス、鉄、亜鉛メッキ鉄等の金属が挙げら
れ、目的及び用途により選択される。
【0010】本発明の製造方法において、図1に示す熱
プレス装置6に冷却機能を持たせたもの(この場合、熱
伝導率の大きい材質を熱プレス板及び冷却プレス板とし
たプレス装置。)を使用してもよいが、加熱した熱プレ
スを冷却するには時間がかかることから、冷却プレス装
置を熱プレス装置と別体に設けた方が、作業時間を短縮
することができるためより好ましい。また本発明では、
加熱と冷却の工程を上記のように別々のラインで行って
も良いが、図2に示すように連続したラインで行うこと
もできる。図2は、本発明の製造方法において他の例を
示し、加熱と冷却を連続したラインで行う場合の説明図
である。図中10,13,14は移送装置を示し、11
は熱プレス装置、12は冷却プレス装置を示す。本発明
の製造方法を連続したラインで行う場合、例えば、図2
に示すように、移送装置10の上に2枚の金属板2,3
に挟持された熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1は、熱プレ
ス装置11に移り、加熱及びプレスして表面に金属板
2,3を積層し移送装置13に移る。移送装置13に移
った後、冷却プレス装置12に移り、金属板2,3と熱
可塑性樹脂発泡粒子成形体1は冷却され移送装置14に
より外部に搬入され、表面に金属板2,3を有する金属
積層発泡体が速やかに得られる。この際、熱プレス解除
後、30秒以内に冷却プレスを行う。これにより、熱可
塑性樹脂発泡粒子成形体1と金属板2,3との接着力が
大きくなり、また、金属積層発泡体の変形が少ないもの
となる。
プレス装置6に冷却機能を持たせたもの(この場合、熱
伝導率の大きい材質を熱プレス板及び冷却プレス板とし
たプレス装置。)を使用してもよいが、加熱した熱プレ
スを冷却するには時間がかかることから、冷却プレス装
置を熱プレス装置と別体に設けた方が、作業時間を短縮
することができるためより好ましい。また本発明では、
加熱と冷却の工程を上記のように別々のラインで行って
も良いが、図2に示すように連続したラインで行うこと
もできる。図2は、本発明の製造方法において他の例を
示し、加熱と冷却を連続したラインで行う場合の説明図
である。図中10,13,14は移送装置を示し、11
は熱プレス装置、12は冷却プレス装置を示す。本発明
の製造方法を連続したラインで行う場合、例えば、図2
に示すように、移送装置10の上に2枚の金属板2,3
に挟持された熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1は、熱プレ
ス装置11に移り、加熱及びプレスして表面に金属板
2,3を積層し移送装置13に移る。移送装置13に移
った後、冷却プレス装置12に移り、金属板2,3と熱
可塑性樹脂発泡粒子成形体1は冷却され移送装置14に
より外部に搬入され、表面に金属板2,3を有する金属
積層発泡体が速やかに得られる。この際、熱プレス解除
後、30秒以内に冷却プレスを行う。これにより、熱可
塑性樹脂発泡粒子成形体1と金属板2,3との接着力が
大きくなり、また、金属積層発泡体の変形が少ないもの
となる。
【0011】本発明において、最も好ましい製造方法
は、熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1と金属板2,3とを
熱プレス装置により上記の加熱条件で加熱を行った後、
熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1と金属板2,3とを別に
設けた冷却専用の冷却プレス装置に移し冷却する方法で
ある。このようにして得られた金属積層発泡体は、表面
強度(曲げ強度)、表面平滑性等の優れた表面物性を有
し、金属積層発泡体をさらにプレス成形して曲面を有す
る自動車のボディー等に用いることができ、更に、土
木、建築、文具、家具等の分野へ応用することが可能と
なる。
は、熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1と金属板2,3とを
熱プレス装置により上記の加熱条件で加熱を行った後、
熱可塑性樹脂発泡粒子成形体1と金属板2,3とを別に
設けた冷却専用の冷却プレス装置に移し冷却する方法で
ある。このようにして得られた金属積層発泡体は、表面
強度(曲げ強度)、表面平滑性等の優れた表面物性を有
し、金属積層発泡体をさらにプレス成形して曲面を有す
る自動車のボディー等に用いることができ、更に、土
木、建築、文具、家具等の分野へ応用することが可能と
なる。
【0012】以上のように、熱可塑性樹脂発泡粒子成形
体の両表面に金属板を形成する方法を説明してきたが、
この金属板は、熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の片面にの
み、あるいは片面の一部のみに形成させることも可能で
ある。
体の両表面に金属板を形成する方法を説明してきたが、
この金属板は、熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の片面にの
み、あるいは片面の一部のみに形成させることも可能で
ある。
【0013】
【実施例】次に、具体的な実施例を挙げ、本発明をさら
に詳細に説明する。発泡粒子成形体の基材樹脂がプロピ
レン−エチレンランダム共重合体(融点160℃)から
なり、型内成形法により得られた厚さ50mmの板状発
泡粒子成形体(サイズ600mm×900mm×50m
m、密度0.045g/cm3)に、金属に接着する変
性ポリプロピレン系樹脂をラミネートした厚さ0.2m
mの亜鉛メッキ鋼板(東洋鋼板株式会社製ファイントッ
プ登録商標)を積層し、この両面を図2に示す熱プレス
装置で熱プレスの温度を165℃(発泡粒子成形体の融
点+5℃)、発泡粒子成形体の厚さに対して0.5mm
プレスし、30秒間熱プレスを行い、熱プレスを解除し
てから10秒以内で冷却プレスした。冷却温度10℃、
熱プレスする前の発泡粒子成形体の厚さに対して0.5
mmプレスし、30秒間冷却を行った。その結果、金属
板とポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体が強固に接着
し、反りのない金属積層発泡体が得られた。
に詳細に説明する。発泡粒子成形体の基材樹脂がプロピ
レン−エチレンランダム共重合体(融点160℃)から
なり、型内成形法により得られた厚さ50mmの板状発
泡粒子成形体(サイズ600mm×900mm×50m
m、密度0.045g/cm3)に、金属に接着する変
性ポリプロピレン系樹脂をラミネートした厚さ0.2m
mの亜鉛メッキ鋼板(東洋鋼板株式会社製ファイントッ
プ登録商標)を積層し、この両面を図2に示す熱プレス
装置で熱プレスの温度を165℃(発泡粒子成形体の融
点+5℃)、発泡粒子成形体の厚さに対して0.5mm
プレスし、30秒間熱プレスを行い、熱プレスを解除し
てから10秒以内で冷却プレスした。冷却温度10℃、
熱プレスする前の発泡粒子成形体の厚さに対して0.5
mmプレスし、30秒間冷却を行った。その結果、金属
板とポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体が強固に接着
し、反りのない金属積層発泡体が得られた。
【0014】
【発明の効果】本発明の製造方法は、片面に接着層が形
成された金属板の接着層面を熱可塑性樹脂発泡粒子成形
体の少なくとも一方の表面に熱プレスし、熱融着させ、
熱プレスを解除してから、30秒以内に冷却プレスする
ことにより金属積層発泡体を得る製造方法を採用したこ
とにより効率よく、熱可塑性樹脂発泡粒子成形体と金属
板との接着性が強固となる。また、熱可塑性樹脂発泡粒
子成形体の収縮が少なく、反り等の変形が少ない金属積
層発泡体が得られる。さらに、軽くて耐久性の高い金属
積層発泡体を得ることができる。
成された金属板の接着層面を熱可塑性樹脂発泡粒子成形
体の少なくとも一方の表面に熱プレスし、熱融着させ、
熱プレスを解除してから、30秒以内に冷却プレスする
ことにより金属積層発泡体を得る製造方法を採用したこ
とにより効率よく、熱可塑性樹脂発泡粒子成形体と金属
板との接着性が強固となる。また、熱可塑性樹脂発泡粒
子成形体の収縮が少なく、反り等の変形が少ない金属積
層発泡体が得られる。さらに、軽くて耐久性の高い金属
積層発泡体を得ることができる。
【0015】熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の基材樹脂が
ポリプロピレン系樹脂であると共に接着層の基材樹脂が
金属に接着する変性ポリプロピレン系樹脂である場合、
金属板と熱可塑性樹脂発泡粒子成形体との接着が良好で
耐熱性及び耐油性を有する金属積層発泡体が得られる。
このようにして得られた金属積層発泡体をさらに成形し
て、曲面を有する自動車ボディー等に用いることがで
き、土木、建築、文具、家具等の分野へ応用することが
可能となる。
ポリプロピレン系樹脂であると共に接着層の基材樹脂が
金属に接着する変性ポリプロピレン系樹脂である場合、
金属板と熱可塑性樹脂発泡粒子成形体との接着が良好で
耐熱性及び耐油性を有する金属積層発泡体が得られる。
このようにして得られた金属積層発泡体をさらに成形し
て、曲面を有する自動車ボディー等に用いることがで
き、土木、建築、文具、家具等の分野へ応用することが
可能となる。
【図1】本発明金属積層発泡体の製造方法の一工程を示
す説明図である。
す説明図である。
【図2】本発明金属積層発泡体を連続的なラインで行う
場合の製造装置を示す説明図である。
場合の製造装置を示す説明図である。
1 熱可塑性樹脂発泡粒子成形体 2,3 金属板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29K 105:04 B29K 105:04 B29L 9:00 B29L 9:00 23:00 23:00 Fターム(参考) 4F100 AB01A AB03 AB18 AK01B AK07A AK07B AK64 AL06A BA02 DJ01B EC031 EH46A EH71 EJ421 EJ502 GB07 GB32 GB90 JA20A JB16B JJ03 JK06 JL00 JL03 JL11A YY00A 4F204 AA11 AB02 AC03 AD03 AG02 AG03 AG20 AR06 AR11 AR12 FA01 FA18 FB01 FB12 FB13 FB20 FG01 FN11 FN15 FQ01 FQ14 4F211 AA11 AB02 AC03 AD03 AG02 AG03 AG20 AR06 AR11 AR12 TA13 TC02 TD11 TN07 TN48 TN87 TQ04 TQ10 TQ11
Claims (4)
- 【請求項1】片面に接着層が形成された金属板の接着層
面を熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の少なくとも一方の表
面に熱プレスして熱融着させ、熱プレスを解除してか
ら、30秒以内に冷却プレスすることを特徴とする金属
積層発泡体の製造方法。 - 【請求項2】金属板の厚さが0.1〜0.7mmである
請求項1記載の金属積層発泡体の製造方法。 - 【請求項3】熱プレスの温度が、熱可塑性樹脂発泡粒子
成形体における基材樹脂の融点から融点+50℃の温度
範囲である請求項1又は請求項2記載の金属積層発泡体
の製造方法。 - 【請求項4】熱可塑性樹脂発泡粒子成形体の基材樹脂が
ポリプロピレン系樹脂であると共に接着層の基材樹脂が
金属に接着する変性ポリプロピレン系樹脂である請求項
1〜請求項3のいずれかに記載の金属積層発泡体の製造
方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100757269B1 (ko) | 2003-10-23 | 2007-09-10 | 김완수 | 열융착 샌드위치 판넬 |
JP2011189587A (ja) * | 2010-03-13 | 2011-09-29 | Furukawa Electric Co Ltd:The | アルミニウム材/発泡樹脂層の複合材及びその製造方法 |
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-
2000
- 2000-02-09 JP JP2000032137A patent/JP2001219435A/ja active Pending
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