JP2001218875A - マルチピースソリッドゴルフボール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 ソリッドコアと、該ソリッドコアを被覆
する少なくとも一層の中間層と、該中間層を被覆する少
なくとも一層のカバーとを備えたマルチピースソリッド
ゴルフボールにおいて、上記ソリッドコアがμ硬度３．
０ｍｍ以上であり、上記中間層が熱可塑性樹脂を主材と
してなり、ショアＤ硬度４５〜５５、比重１．２以下で
あり、上記カバーがショアＤ硬度６０以上、厚さ１．６
〜２．３ｍｍであり、上記コアに中間層を被覆した球体
のμ硬度とソリッドコアのμ硬度との比（球体のμ硬度
／ソリッドコアのμ硬度）が０．９００＜（球体のμ硬
度／ソリッドコアのμ硬度）＜０．９７０であると共
に、上記ソリッドコアの表面と中心とのＪＩＳ−Ｃ硬度
（ＪＩＳ Ｋ６３０１−１９９６）差（表面硬度−中心
硬度）が５≦（表面硬度−中心硬度）であることを特徴
とするマルチピースソリッドゴルフボールを提供する。 【効果】 本発明のゴルフボールは、パターやアプロー
チショット時に軟らかで良好なフィーリングを有すると
共に、ドライバー打撃において良好なフィーリングを有
し、飛距離の向上を図ることができるものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ソリッドコア、中
間層、カバーを被覆形成してなる少なくとも３層に形成
されたマルチピースソリッドゴルフボールに関し、更に
詳述すると、パターやアプローチショット時に軟らかで
良好なフィーリングを有すると共に、ドライバー打撃に
おいて良好なフィーリングを有し、かつ飛距離の向上を
図ることができるマルチピースソリッドゴルフボールに
関する。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
りソリッドゴルフボールに対しては、様々な改良が行わ
れており、例えば、ツーピースゴルフボールに対して
は、打撃時の良好なフィーリングを得るために、カバー
硬度を軟らかくすることが行われている。

【０００３】しかし、カバー硬度を軟らかくすると、打
撃時の飛距離が低下するという新たな問題が生じる。

【０００４】一方、ボールの飛距離を向上させるには、
一般にカバーを硬くすればよいとされているが、硬いカ
バーは、パター、アプローチショット時における打感を
低下させる原因となる。

【０００５】従って、ソリッドゴルフボールにおいて、
フィーリングと飛距離との双方の向上を図ることは困難
視されている。

【０００６】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、パター、アプローチショットにおけるフィーリング
に優れ、ドライバー打撃によるフィーリングが良好で、
かつ飛距離の向上を図ることができるマルチピースソリ
ッドゴルフボールを得ることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行い、ソ
リッドコアとカバーとの間に少なくとも１層の中間層を
具備してなるマルチピースソリッドゴルフボールについ
て検討を行った。

【０００８】その結果、上記ソリッドコアのμ硬度を
３．０ｍｍ以上とすること、上記中間層を熱可塑性樹脂
を主材として形成し、かつこの中間層のショアＤ硬度
（ＡＳＴＭ Ｄ−２２４０−７５）を４５〜５５、比重
を１．２以下にすること、上記カバーをショアＤ硬度６
０以上、厚さ１．６〜２．３ｍｍにすること、上記コア
に中間層を被覆した球体のμ硬度とソリッドコアのμ硬
度との比（球体のμ硬度／ソリッドコアのμ硬度）を
０．９００＜（球体のμ硬度／ソリッドコアのμ硬度）
＜０．９７０とすること、及び上記ソリッドコアの表面
と中心とのＪＩＳ−Ｃ硬度（ＪＩＳ Ｋ６３０１−１９
９６）差（表面硬度−中心硬度）を５≦（表面硬度−中
心硬度）にすることにより、意外にもコア硬度の取り合
いが適正化され、反発性の高い中間層の介在、硬いカバ
ーにより各層が最適化されて、パターやアプローチショ
ット時に軟らかで良好なフィーリングを有すると共に、
ドライバー打撃において良好なフィーリングを有し、飛
距離の向上を図ることができ、特にヘッドスピード４０
ｍ／ｓ以下のアベレージクラスのプレーヤーが満足でき
る飛距離の増大化を図ることができるマルチピースソリ
ッドゴルフボールが得られることを知見し、本発明をな
すに至ったものである。

【０００９】従って、本発明は下記のゴルフボールを提
供する。〔請求項１〕ソリッドコアと、該ソリッドコア
を被覆する少なくとも一層の中間層と、該中間層を被覆
する少なくとも一層のカバーとを備えたマルチピースソ
リッドゴルフボールにおいて、上記ソリッドコアがμ硬
度３．０ｍｍ以上であり、上記中間層が熱可塑性樹脂を
主材としてなり、ショアＤ硬度４５〜５５、比重１．２
以下であり、上記カバーがショアＤ硬度６０以上、厚さ
１．６〜２．３ｍｍであり、上記コアに中間層を被覆し
た球体のμ硬度とソリッドコアのμ硬度との比（球体の
μ硬度／ソリッドコアのμ硬度）が０．９００＜（球体
のμ硬度／ソリッドコアのμ硬度）＜０．９７０である
と共に、上記ソリッドコアの表面と中心とのＪＩＳ−Ｃ
硬度（ＪＩＳ Ｋ６３０１−１９９６）差（表面硬度−
中心硬度）が５≦（表面硬度−中心硬度）であることを
特徴とするマルチピースソリッドゴルフボール。〔請求
項２〕中間層の厚さが２．０ｍｍ以下である請求項１記
載のマルチピースソリッドゴルフボール。

【００１０】以下、本発明につき図１を参照して更に詳
しく説明すると、本発明のゴルフボールは、ソリッドコ
ア１と、該ソリッドコア１を覆う中間層２と、該中間層
２を覆うカバー３とからなる少なくとも３層構造に形成
されているものである。図１は、ソリッドコア、中間
層、カバーが各一層ずつの構成となっているが、多層化
してもよく、必要に応じて２層以上の複数層構成にする
ことができる。なお、以下に説明するソリッドコア、中
間層、カバーの各構造について複数層構成にする場合に
は、複数層が全体として各構造の要件を満たすように構
成されていればよい。

【００１１】本発明のソリッドコア１は、公知のコア材
を使用でき、例えばゴム組成物等を挙げることができ
る。特に基材ゴムとしてポリブタジエンを使用したもの
が好ましい。このポリブタジエンとしては、シス構造を
少なくとも４０％以上有する１，４−シスポリブタジエ
ンを好適に挙げることができる。

【００１２】上記ゴム組成物には、架橋剤としてメタク
リル酸亜鉛、アクリル酸亜鉛等の不飽和脂肪酸の亜鉛
塩、マグネシウム塩やトリメチロールプロパントリメタ
クリレート等のエステル化合物を配合し得るが、特に反
発性の高さからアクリル酸亜鉛を好適に使用し得る。こ
れら架橋剤の配合量は、上記基材ゴム１００質量部に対
し１０質量部以上３５質量部以下とすることができる。

【００１３】上記ゴム組成物中には、ジクミルパーオキ
サイド、ジクミルパーオキサイドと１，１−ビス（ｔ−
ブチルパーオキシ）−３，３，５−トリメチルシクロヘ
キサンの混合物等の加硫剤を配合することができ、この
加硫剤の配合量は、基材ゴム１００質量部に対し０．１
質量部以上５質量部以下とすることができる。なお、ジ
クミルパーオキサイドとしては、市販品を好適に使用す
ることができ、例えばパークミルＤ（日本油脂社製）等
を挙げることができる。

【００１４】更に、必要に応じて、老化防止剤や比重調
整の充填剤として酸化亜鉛や硫酸バリウム等を配合する
ことができ、これら充填剤の配合量は、基材ゴム１００
質量部に対し０質量部以上５０質量部以下とすることが
できる。

【００１５】なお、本発明のソリッドコアは、上記ゴム
組成物以外の材料で形成することもでき、以下に示すソ
リッドコアの硬度要件（μ硬度、ＪＩＳ−Ｃ硬度差）を
満たす材料にて形成することができ、例えば、後述する
中間層材として例示する熱可塑性樹脂等を挙げることが
できる。

【００１６】上記コア用ゴム組成物からソリッドコアを
得るには、通常の混練機（例えば、バンバリーミキサ
ー、ニーダー及びロール等）を用いて混練し、得られた
コンパウンドをコア用金型を用いて成形するコンプレッ
ション成形等で得ることができる。また、樹脂材料を使
用する場合には、射出成形法等を好適に採用することが
できる。

【００１７】本発明のソリッドコアは、μ硬度とＪＩＳ
−Ｃ硬度とが適正化されることを要件とする。まず、μ
硬度については、コア自体及び後述する中間層を被覆し
た状態のμ硬度との関係の双方を満たすように適正化さ
れることを要件とする。本発明でいうμ硬度とは、初期
荷重９８Ｎ（１０ｋｇｆ）から１２７５Ｎ（１３０ｋｇ
ｆ）荷重負荷時のたわみ（変形）量のことをいう。

【００１８】本発明のソリッドコアは、μ硬度が３．０
ｍｍ以上、特に３．３ｍｍ以上であることを要する。μ
硬度が少ないと、硬すぎて打感が硬くなると共に、ドラ
イバー打撃時におけるスピン量が増大し、飛距離の低下
の原因になる。なお、ソリッドコア自体のμ硬度の上限
としては、通常６．０ｍｍ以下、特に５．０ｍｍ以下で
あることが推奨される。μ硬度が大きすぎる（軟らかす
ぎる）と、十分な反発性が付与されず、飛距離が低下す
る場合がある。

【００１９】本発明のソリッドコアは、コア表面のＪＩ
Ｓ−Ｃ硬度がコア中心のＪＩＳ−Ｃ硬度より硬く、その
硬度差（表面硬度−中心硬度）がＪＩＳ−Ｃ硬度で５以
上、特に８以上になることを要する。ソリッドコアのＪ
ＩＳ−Ｃ硬度差が少ないと、スピン量が多くなりすぎて
飛距離を低下させてしまう。なお、ＪＩＳ−Ｃ硬度差は
上限として２２以下、特に２０以下であることが推奨さ
れる。

【００２０】本発明のソリッドコア自体の直径は、特に
制限されるものではないが、通常３２．０ｍｍ以上、好
ましくは３５．０ｍｍ以上、上限として３８．７ｍｍ以
下、好ましくは３７．０ｍｍ以下であることが推奨され
る。また、ソリッドコア自体の重量は、通常２０ｇ以
上、特に２５ｇ以上、上限として３６ｇ以下、特に３２
ｇ以下であることが推奨される。

【００２１】本発明の中間層は、図１に示すように、ソ
リッドコア１とカバー３との間に形成される層である。
この中間層２は、熱可塑性樹脂を主材として形成される
もので、比較的軟らかい反発性の高い層として介在する
ものである。

【００２２】ここで、中間層を形成する熱可塑性樹脂と
して、例えば、熱可塑性エラストマーを好適に使用でき
る。より具体的には、ポリエステル系、ポリアミド系、
ポリウレタン系、オレフィン系、スチレン系等の各種熱
可塑性エラストマーなどを挙げることができ、市販品と
しては、東レ・デュポン社製ハイトレル、東洋紡社製ペ
ルプレン、東レ社製ペバックス、大日本インキ化学工業
社製パンデックス、モンサント社製サントプレーン、旭
化成工業社製タフテック等を挙げることができる。

【００２３】また、上記熱可塑性樹脂中には、無機充填
剤等の各種添加剤を適宜量配合することができ、無機充
填剤としては、例えば、硫酸バリウム、二酸化チタンな
どが挙げられる。これら無機充填剤は、材料中で分散し
やすいように表面処理されたものであってもよい。

【００２４】本発明の中間層は、公知の方法にて形成す
ることができ、成形方法としては、例えば、射出成形
や、コンプレッション成形等を挙げることができる。射
出成形法を採用する場合には、射出成形用金型の所定位
置に予め作製したソリッドコアを配備した後、上記材料
を該金型内に導入する方法が採用できる。また、コンプ
レッション成形法を採用する場合には、上記材料で一対
のハーフカップを作り、このカップでコアをくるみ、金
型内で加圧加熱する方法を採用できる。

【００２５】本発明の中間層は、ショアＤ硬度が４５以
上、特に４７以上、上限として５５以下、好ましくは５
３以下であることを要件とする。ショアＤ硬度が軟らか
いと、ドライバー打撃時におけるスピン量が増えすぎて
飛距離が低下し、硬いと打感が劣化する。

【００２６】本発明の中間層は、比重が１．２以下、特
に１．１７以下に調整されることが必要で、比重が多い
と反発性を損ない、飛距離が低下する。なお、比重の下
限としては０．９６以上、特に１．０以上にすることが
推奨される。

【００２７】本発明において、中間層の厚さは、特に制
限されるものではないが、通常２．０ｍｍ以下、特に
１．７ｍｍ以下になるように薄く形成することが推奨さ
れる。中間層が厚すぎるとボールのフィーリング、飛距
離性能を向上させることができない場合がある。なお、
中間層の厚さの下限としては０．２ｍｍ以上、特に０．
８ｍｍ以上にすることができる。

【００２８】本発明のマルチピースソリッドゴルフボー
ルは、コアに中間層を被覆してなる球体のμ硬度と上記
ソリッドコアのμ硬度との比（球体のμ硬度／ソリッド
コアのμ硬度）が適正化されることを要件とし、具体的
には、０．９００＜（球体のμ硬度／ソリッドコアのμ
硬度）＜０．９７０、特に０．９１０＜（球体のμ硬度
／ソリッドコアのμ硬度）＜０．９６０であることを要
する。μ硬度の硬度比が上記範囲より少ないと、パタ
ー、アイアンショット等のアプローチショット時のフィ
ーリングが悪くなり、硬度比が大きすぎると、ドライバ
ー打撃時におけるスピン量が増えすぎて飛距離が低下し
てしまう。

【００２９】本発明のゴルフボールは、図１に示すよう
に、最外層としてカバー３を具備してなるものである。
ここで、上述したように、本発明のカバーは１層又は２
層以上の複数層に形成することが可能であるから、複数
層とする場合、少なくとも最外層を構成する１層と、該
最外層の内側に形成される１層以上とによって構成され
ることになる。この場合、本発明でいうカバーとは、層
全体として以下に示すカバー要件を満たすものとし、特
に最外層の内側に形成されるカバーは、上記中間層と区
別される。

【００３０】本発明のカバーは、熱可塑性樹脂を主材と
してなる公知材料で形成することができる。カバー材と
して、具体的には、アイオノマー樹脂などを挙げること
ができ、市販品としては、例えば、ハイミラン（三井・
デュポンポリケミカル社製アイオノマー樹脂）、サーリ
ン（デュポン社製アイオノマー樹脂）、アイオテック
（エクソン社製アイオノマー樹脂）などを使用すること
ができる。

【００３１】上記カバー材に対しては、無機充填剤等の
各種添加剤を適宜量配合することができ、無機充填剤と
しては、上述した中間層で挙げたものを好適に使用でき
る。

【００３２】また、上述した材料でカバーを形成するに
は、上記中間層と同様にして射出成形方法、コンプレッ
ション成形方法等にて形成することができる。

【００３３】本発明において、カバーの厚さは１．６ｍ
ｍ以上、特に１．８ｍｍ以上、上限として２．３ｍｍ以
下、特に２．１ｍｍ以下になるように形成され、カバー
が薄いと耐久性が劣化して、割れが発生しやすくなり、
厚いと打感が悪くなる。

【００３４】また、上記カバーは、ショアＤ硬度が６０
以上、特に６２以上であることが必要で、ショアＤ硬度
が低いと、反発性が低下し飛距離が低下する。なお、カ
バーのショアＤ硬度の上限としては６８以下、特に６５
以下であることが推奨され、高すぎるとフィーリングが
硬く感じられる場合がある。

【００３５】以上のようにして形成される本発明のマル
チピースソリッドゴルフボールは、ボール自体のμ硬度
が、通常２．５ｍｍ以上、特に２．７ｍｍ以上、上限と
して３．５ｍｍ以下、特に３．２ｍｍ以下であることが
推奨される。また、本発明のマルチピースソリッドゴル
フボールは、表面に多数のディンプルを具備するもので
あるが、この場合のディンプル形状・配列等は公知のゴ
ルフボールと同様にすることができる。また、必要に応
じ、塗装及びスタンプ等の仕上げ処理等の表面処理を施
すことができる。

【００３６】本発明のマルチピースソリッドゴルフボー
ルは、その直径、重さはゴルフ規則に従い、直径４２．
６７ｍｍ以上、重量は４５．９３ｇ以下に形成すること
ができる。

【００３７】

【発明の効果】本発明のゴルフボールは、パターやアプ
ローチショット時に軟らかで良好なフィーリングを有す
ると共に、ドライバー打撃において良好なフィーリング
を有し、飛距離の向上を図ることができるものである。

【００３８】

【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるもの
ではない。

【００３９】［実施例、比較例］表１に示した組成のゴ
ム組成物をそれぞれ専用の金型内に導入し、表１に示す
ＪＩＳ−Ｃ硬度差を有するソリッドコアを製造した。

【００４０】次いで、表２の材料を使用して表３の記載
に従い、上記コアに中間層とカバーを順に形成し、表面
に同一配列、形状のディンプルを有するゴルフボールを
製造した。

【００４１】なお、表２中、項目に記載した商品名は以
下の材料を示す。 ハイトレル：東レ・デュポン社製ポリエステル系熱可塑
性エラストマー サーリン：デュポン社製アイオノマー樹脂 ハイミラン：三井・デュポンポリケミカル社製アイオノ
マー樹脂 ペルプレン：東洋紡社製ポリエステル系熱可塑性エラス
トマー

【００４２】得られたゴルフボールに対して、以下の測
定、評価を行った。結果を表３に併記する。μ硬度 初期荷重９８Ｎ（１０ｋｇｆ）から１２７５Ｎ（１３０
ｋｇｆ）荷重負荷時のボールのたわみ（変形）量（ｍ
ｍ）打撃性能 スイングロボットを用い、ドライバー（＃Ｗ１）でヘッ
ドスピード３５ｍ／ｓで打撃し、キャリー及びトータル
飛距離、スピン量をそれぞれ測定した。また、飛び性能
は各ボールのトータル飛距離を下記基準で評価した。 ○：良好な飛び（トータル飛距離１５５ｍ以上） ×：悪い（トータル飛距離１５５ｍ未満）フィーリング 各ボールに対し、ドライバー（＃Ｗ１）、パターでそれ
ぞれ打撃したときの打感について下記基準で評価した。 ○：ソフトで良好な打感 △：やや硬い ×：悪い割れ耐久性 ドライバー（＃Ｗ１）を取り付けたスイングロボットを
用い、同一のボールについてヘッドスピード４０ｍ／ｓ
で打撃を繰り返し、割れが生じるまでの打撃数を割れ耐
久性として下記基準で評価した。 ○：優れた耐久性を有する（２００回以上打撃しても割
れが発生せず） ×：割れ耐久性が低い（１５０回未満の打撃で割れ発
生）

【００４３】

【表１】

【００４４】

【表２】

【００４５】

【表３】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のマルチピースソリッドゴルフボールの
一実施例を示す断面図である。

【符号の説明】 １ ソリッドコア ２ 中間層 ３ カバー

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ソリッドコアと、該ソリッドコアを被覆
   する少なくとも一層の中間層と、該中間層を被覆する少
   なくとも一層のカバーとを備えたマルチピースソリッド
   ゴルフボールにおいて、上記ソリッドコアがμ硬度３．
   ０ｍｍ以上であり、上記中間層が熱可塑性樹脂を主材と
   してなり、ショアＤ硬度４５〜５５、比重１．２以下で
   あり、上記カバーがショアＤ硬度６０以上、厚さ１．６
   〜２．３ｍｍであり、上記コアに中間層を被覆した球体
   のμ硬度とソリッドコアのμ硬度との比（球体のμ硬度
   ／ソリッドコアのμ硬度）が０．９００＜（球体のμ硬
   度／ソリッドコアのμ硬度）＜０．９７０であると共
   に、上記ソリッドコアの表面と中心とのＪＩＳ−Ｃ硬度
   （ＪＩＳ Ｋ６３０１−１９９６）差（表面硬度−中心
   硬度）が５≦（表面硬度−中心硬度）であることを特徴
   とするマルチピースソリッドゴルフボール。
2. 【請求項２】 中間層の厚さが２．０ｍｍ以下である請
   求項１記載のマルチピースソリッドゴルフボール。