JP2001218238A - トーン信号受信装置、トーン信号送信装置及びトーン信号送受信装置 - Google Patents

トーン信号受信装置、トーン信号送信装置及びトーン信号送受信装置

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JP2001218238A
JP2001218238A JP2000354330A JP2000354330A JP2001218238A JP 2001218238 A JP2001218238 A JP 2001218238A JP 2000354330 A JP2000354330 A JP 2000354330A JP 2000354330 A JP2000354330 A JP 2000354330A JP 2001218238 A JP2001218238 A JP 2001218238A
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signal
frequency
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Sachiko Hase
祥子 長谷
Eiji Otsuka
英治 大塚
Takeshi Yamashita
剛士 山下
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    • H04QSELECTING
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    • H04Q1/457Signalling arrangements; Manipulation of signalling currents using alternate current with voice-band signalling frequencies using multi-frequency signalling with conversion of multifrequency signals into digital signals
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  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】DTMF信号の判別処理を実現する際に、回路
規模の増大を抑制し、コスト低減及びワンチップ化を図
ることを可能とする。 【解決手段】演算処理部130を、入力信号から2サン
プリング周期前の積和演算値を減算して得られた値と、
1サンプリング周期前の積和演算値にDTMF信号中に
含まれる基準周波数に応じた係数を乗算して得られた値
とを加算することで行なう積和演算処理を各基準周波数
に応じたサンプル点数分繰り返し行なうように構成す
る。そして、比較コンパレータ150では、この演算処
理部130による積和演算値から比較コンパレータ15
0により所定しきい値以上の出力値を抽出する。マトリ
クス部160では、比較コンパレータ150により抽出
された2以上の出力値に基づいてDTMF信号の種類を
判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、通信分野で利用
されるトーン信号を検出するトーン信号受信装置と、ト
ーン信号を発生するトーン信号送信装置と、トーン信号
を受信しかつトーン信号を送信する機能を有するトーン
信号送受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オフィスビルや事業所で使用され
ているボタン電話システムにおいて、交換機能を有する
ボタン電話主装置(以下、主装置と称する)は、図26
に示すように構成される。なお、1Aは主装置を示す。
【0003】図26において、主装置1Aは、トランク
ユニット11と、ラインカード12と、タイムスイッチ
部(TSW)13と、制御部14と、DTMF(Dual T
oneMulti Frequency)信号受信部15とを備え、これら
は音声バス(以下、PCMHWと称する)16及び制御
バス(以下、DHWと称する)17を介して相互に接続
されている。
【0004】トランクユニット11は、加入者線ISL
を介して外部通信ネットワークNWに接続され、外部通
信ネットワークNWとの間のインタフェース機能を有す
る。ラインカード12は複数の内線EL1〜ELmを介
して内線端末T1〜Tmを接続しており、これら内線端
末T1〜Tmとの間のインタフェース機能を有する。な
お、内線端末T1〜Tmとして使用されるものには、例
えば標準電話機、ボタン電話機等がある。
【0005】TSW13は、制御部14の指示に従い、
トランクユニット11とラインカード12とを交換接続
する。同様に、トランクユニット11及びラインカード
12とDTMF信号受信部15とを交換接続する。
【0006】DTMF信号受信部15は、コーデック1
5aと、PBレシーバ15bとを備えている。コーデッ
ク15aは、デジタル信号をアナログ信号に変換して、
そのアナログ信号をPBレシーバ15bに出力する。P
Bレシーバ15bは、入力されたアナログ信号からDT
MF信号を検出し識別する。
【0007】以下、上記主装置1AにおけるDTMF信
号を検出する動作について説明する。ユーザが、内線端
末T1のダイヤルキーを押下すると、その内線端末T1
からダイヤルキーに応じたDTMF信号が発生される。
このDTMF信号は、図27に示すように、互いに直交
する高周波数成分と低周波数成分とを混在させた信号で
あり、ラインカード12及びPCMHW16を介してT
SW13へ転送され、以後TSW13及びPCMHW1
6を介してDTMF信号受信部15に転送される。
【0008】ところで、DTMF信号受信部15では、
コーデック15aが、PCMHW16上で多重化されて
いる多数のチャネルのうちの所定の1チャネルの信号を
抽出し、アナログ信号に変換するものであるため、コー
デック15aをチャネル毎に用意しておく必要がある。
ここで必要とするコーデック15aの個数は、収容回線
100回線当たり8個である。したがって、DTMF信
号受信部15は、回路規模が大きなものとなってしま
い、コストダウンのための集積化も困難となる。
【0009】なお、近年では、DSP(Digital Signal
Processor)を用いて上記DTMF信号受信部15の処
理を実現することが考えられる。
【0010】図28は、DSPを用いたDTMF信号受
信部内のブロックを示している。このDTMF信号受信
部は、制御バスインタフェース部(以下、DHW I/
Fと称する)21と、CPU22と、DSP23とによ
り構成されている。DHW I/F21は、DHW17
との間のインタフェース機能を有する。CPU22は、
DHW17からDHW I/F21を介して与えられる
制御信号に基づいてDSP23の処理を制御する。DS
P23は、Goertzelアルゴリズム記憶部231
を備えている。すなわち、DSP23は、CPU22か
らの指示により、Goertzelアルゴリズム記憶部
231に記憶されたプログラムに従って、PCMHW1
6から与えられるPCM信号からDTMF信号を検出し
識別する。
【0011】以下、Goertzelアルゴリズムにつ
いて説明する。このGoertzelアルゴリズムは、
離散フーリエ変換のDTMF信号検出に最適なアルゴリ
ズムで、フーリエ変換と同様、時間軸上の信号を周波数
軸上の信号に変換して出力する。一般に、フーリエ変換
では、サンプル点数Nの時間軸上の入力信号を演算した
場合に、周波数軸上の出力信号もN点となる。しかし、
このフーリエ変換では、今回のようなDTMF信号を検
出するための出力点数が8周波でよい場合には、無駄な
演算が多くなる。
【0012】そこで、Goertzelアルゴリズムで
は、ある特定の周波数のみのスペクトルを出力できるよ
うにサンプル点数が選ばれ、さらに出力値が二乗される
ことにより、演算で生じる複素数をなくすことができ、
処理しやすいように実数のみで出力できる。なお、DT
MF信号は、図27に示すように、4つの低周波数成分
と、4つの高周波数成分からそれぞれ1つずつ選んだ周
波数の混合波であるので、計16通りの組み合わせの混
合波で表される。従って、DTMF信号がフーリエ変換
されて、周波数軸上の信号に変換されると、DTMF信
号に含まれる2つの周波数成分は、高周波数成分、低周
波数成分でそれぞれ1点ずつピーク値で示される。従っ
て、DSP23は、これらピークに対応する周波数の組
み合わせから、DTMF信号の種類を認識し、検出する
ことができる。
【0013】しかしながら、上記のようなDSP23を
用いた方法では、Goertzelアルゴリズムを実行
するようなプログラムを作成しなければならない。ま
た、GoertzelアルゴリズムをCPU22及びD
SP23に実行させることは、DSP23に多数のRO
MやRAM、もしくは大容量のメモリを持たせる必要が
あるとともに、CPU22を高速動作対応のプロセッサ
に変える必要があるため、DTMF信号受信部の集積化
と低コスト化を図る上で大きな障害となり、さらに消費
電力もかかるという問題が生じる。
【0014】一方、図29は、他の従来のボタン電話シ
ステムの構成を示している。このボタン電話システム
は、主装置1Bに、トーン信号発生器18を設けてい
る。なお、図29において、図26と同一部分には同一
符号を付して詳しい説明を省略する。
【0015】トーン信号発生器18は、TSW13及び
制御部14に接続されており、制御部14からの指示に
より、複数種の波形からなるトーン信号を時分割で発生
する。このトーン信号は、TSW13により内線端末T
1〜Tmに選択的に送られる。
【0016】ところで、上記トーン信号発生器18は、
トーン信号を時分割で発生させるために、図30に示す
如くROM181にデータを格納し、そこからデータを
取り出している。
【0017】ROM181には、波形の1番からn−1
番までのデータ格納のための連続したエリアがある。各
エリアの大きさは同じmバイトである。各エリアには発
生すべき波形の振幅値データが記憶されている。1つの
波形は、ROM181からmバイトのデータが1番から
n−1番までの順番に従って読み出されることにより生
成される。
【0018】また、トーン信号発生器18は、トーン番
号切替用のカウンタ182と、データ番号切替用のカウ
ンタ183とを備えている。すなわち、トーン信号発生
器18では、このカウンタ182で出力された上位ビッ
トと、カウンタ183で出力された下位ビットとが加算
器184により加算されたアドレス値が示すデータをR
OM181から取り出して出力する。
【0019】そして、このトーン信号発生器18におけ
る動作について説明すると、カウンタ182は0からカ
ウントされ、n−1になったら0に戻されると同時にカ
ウンタ183の値が1つ更新される。カウンタ183も
0からカウントされ、m−1になったら0に戻される。
加算器184は、カウンタ182の出力値を上位ビッ
ト、カウンタ183の出力値を下位ビットとして加算し
てアドレス値を生成し、このアドレス値をROM181
に与える。このような動作を続けると、ROM181か
ら各波形のデータが1つずつ出力され、これによりn個
の波形が時分割で出力される。
【0020】しかし、上記トーン信号発生器18では、
波形データをROM181に格納しているため、回路が
大型化し、集積化を図ることが困難となる。また、上記
トーン信号発生器18では、ROM181に格納されて
いる波形データが予め決められたものであるため、波形
の周波数及び振幅値の変更、データ圧縮方式の変更、出
力する波形における2周波加算と2周波交番との切替に
柔軟に対応することができないという問題がある。これ
を解決するためには、ROM181の設計変更が余儀な
くされ、コストが増大してしまうことになる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来考え
られているボタン電話システムでは、DTMF信号の識
別処理をコーデック及びPBレシーバで構成されるアナ
ログ回路で実現しているため、回路規模が増大し、コス
トダウンのための集積化が困難となるという問題を有し
ている。
【0022】また、DSPを用いてDTMF信号の判別
処理を実現しようとする場合に、Goertzelアル
ゴリズムを実行するようなプログラムを作成しなければ
ならず、ユーザ負担を増大させてしまうことになり、さ
らにROM、RAMを多数必要とするため、装置の構成
上及び処理上の負担が大きくなり、これが装置の集積
化、低コスト化及び低消費電力化を図る上で大きな障害
となるという問題を有している。
【0023】さらに、トーン信号発生器においては、複
数種類の波形データを発生するためにROMを使用して
いるため、回路規模が大型化し、また、ROMに格納さ
れている波形データは予め決められたものであるので、
波形の周波数及び振幅値の変更、データ圧縮方式の変
更、出力する波形における2周波加算と2周波交番との
切替に柔軟に対応することができないという問題を有し
ている。
【0024】この発明の第1の目的は、DTMF信号の
判別処理をデジタル回路で実現する上で、回路規模の増
大を抑制し、コスト低減及びワンチップ化を図ることが
可能なトーン信号受信装置を提供することにある。
【0025】また、この発明の第2の目的は、メモリ削
減を図るとともに、波形の周波数及び振幅値の変更、デ
ータ圧縮方式の変更、出力する波形における2周波加算
と2周波交番との切替に柔軟に対応可能なトーン信号送
信装置を提供することにある。
【0026】さらに、この発明の第3の目的は、回路規
模の増大を極力抑えた上で、トーン信号の送信処理及び
受信処理を1つの装置で実現可能なトーン信号送受信装
置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】この発明に係るトーン信
号受信装置は、複数の基準周波数を任意に組み合わせて
成るトーン信号を受信処理するトーン信号受信装置を対
象にしている。
【0028】そして、上記第1の目的を達成するため
に、n(nは任意の自然数)サンプリング周期前におけ
る前記トーン信号の複数の基準周波数のそれぞれに関す
る第1の参照値と、2nサンプリング周期前における前
記トーン信号のq個の基準周波数のそれぞれに関する第
2の参照値とを加算して複数の基準周波数のそれぞれに
関する現時点における演算値を複数の基準周波数のそれ
ぞれに対応するサンプル点数分算出するものであって、
nサンプリング周期前における複数の基準周波数のそれ
ぞれに関する演算値に基準周波数に対応する係数を乗算
して第1の参照値を算出し、2nサンプリング周期前に
おける基準周波数のそれぞれに関する演算値を現在のト
ーン信号からそれぞれ減算して第2の参照値を算出する
演算処理手段と、この演算処理手段で演算された基準周
波数のそれぞれに関する演算値から予め設定されたしき
い値以上の出力値を抽出する出力値抽出手段と、この出
力値抽出手段により抽出された2以上の出力値に基づい
てトーン信号の種類を判定する信号判定手段とを備える
ようにしたものである。
【0029】なお、演算処理手段は、トーン信号から2
nサンプリング周期前の信号を差し引く減算手段と、こ
の減算手段の出力とnサンプリング周期前の信号との和
を演算値として求める加算手段と、この加算手段の出力
を任意に設定可能なnサンプリング周期分遅延する第1
の遅延手段と、この第1の遅延手段の出力を任意に設定
可能なnサンプリング周期分遅延して減算手段に出力す
る第2の遅延手段と、第1の遅延手段の出力に基準周波
数に対応する係数を乗算して加算手段に出力する乗算手
段とを備え、しかも基準周波数のそれぞれに対応するサ
ンプル点数及び係数を記憶したメモリ回路を有し、1つ
の基準周波数における演算終了毎に各サンプル点数及び
係数をメモリ回路から順次読み出し出力し、乗算手段に
係数を与えて、サンプル点数分の演算処理を実行させる
ようにしている。
【0030】この構成によれば、トーン信号の判別にG
oertzelアルゴリズムをデジタル回路で構成した
積和演算器を使用するようにし、この積和演算器は、n
サンプリング周期前におけるトーン信号の複数の基準周
波数のそれぞれに関する第1の参照値と、2nサンプリ
ング周期前におけるトーン信号のq個の基準周波数のそ
れぞれに関する第2の参照値とを加算して基準周波数の
それぞれに関する現時点における積和演算値を基準周波
数のそれぞれに対応するサンプル点数分算出するフィー
ドバックループ構成のものである。そこで、トーン信号
中に含まれ得る全基準周波数に対応する適切なサンプル
点数及び係数を確保することで、別途に専用の回路を必
要とせずに実際のトーン信号中に含まれる任意の周波数
に対応できるようにし、この積和演算器による積和演算
値から所定しきい値以上の出力値を2以上抽出すること
でトーン信号中に含まれる周波数を検出でき、この検出
結果に基づいてトーン信号の種類を判定できるようにし
ている。すなわち、トーン信号検出処理を各デジタル回
路に分担させて、従来のコーデック部を用いた処理とD
SPを用いた処理と同様のDTMF信号検出処理を実現
することが可能となる。
【0031】このため、Goertzelアルゴリズム
をデジタル回路で構成した積和演算器を利用すること
で、Goertzelアルゴリズムを実行するためのプ
ログラムを作成することなく、またこのプログラムを記
憶するための大容量のメモリは不要となり、またトーン
信号検出処理を各デジタル回路に分担させることで1つ
のデジタル回路の処理能力も低くできる。従って、回路
規模の増大を抑制でき、集積化及び低コスト化が可能と
なる。
【0032】また、この発明に係るトーン信号送信装置
は、複数種の波形からなるトーン信号を時分割で発生す
るものであり、外部からの制御信号により情報内容を書
替可能なメモリを備え、このメモリに書き込まれた複数
種類の振幅情報を出力する振幅情報発生手段と、外部か
らの制御信号により情報内容を書替可能なメモリを備
え、このメモリに書き込まれた複数種類の周波数情報を
出力する周波数情報発生手段と、これら振幅情報発生手
段及び周波数情報発生手段からそれぞれ出力された振幅
情報及び周波数情報に基づいて、正弦波信号を前記トー
ン信号として出力させる正弦波発生手段と、この正弦波
発生手段から出力される正弦波信号を安定させるように
一定間隔で正弦波発生手段をリセットするリセット手段
とを備えるようにしたものである。
【0033】この構成によれば、波形情報を記憶したメ
モリを持つのではなく、振幅情報及び周波数情報をそれ
ぞれ記憶したメモリを使用し、これらメモリに記憶され
た複数種類の振幅情報及び周波数情報を順次読み出して
トーン信号として送出すべき正弦波信号を生成している
ので、装置全体で使用するメモリを小さくでき、また、
外部からの制御信号に基づいてメモリにそれぞれ周波数
情報及び振幅情報を書き替えることにより簡単に生成波
形を変えることができる。また、波形生成の際に、計算
誤差により波形が変わっていくが、一定間隔でリセット
をかけることにより正弦波出力を安定させることができ
る。
【0034】また、上記構成において、リセット手段
は、リセットが行われてからの経過時間を計時する計時
手段と、正弦波発生手段から出力される正弦波信号の符
号が正から負に変化したことを検出する極性変化検出手
段と、計時手段により計時された経過時間が所定時間を
超えている状態において、極性変化検出手段により極性
が正から負に変化したことが検出された際に、正弦波発
生手段をリセットするリセット制御手段とを備えること
を特徴とする。
【0035】この構成によれば、所定の経過期間が過ぎ
た後、すぐにリセットをかけるのではなく波形が正から
負になるまで待ってからリセットをかけることにより、
出力波形が飛ばずに滑らかにリセットをかけることがで
きる。
【0036】上記構成において、さらに、外部からの制
御信号により切換導出を行なう出力切換器を用いて、正
弦波発生手段から出力される正弦波信号と、振幅情報発
生手段から出力される振幅情報とを選択的に導出するこ
とにより、正弦波発生手段から出力される正弦波信号の
振幅値を固定値と選択的に入れ替える矩形化手段を備え
てなることを特徴とする。
【0037】この構成によれば、外部からの制御で正弦
波信号を矩形化するかしないかの制御ができ、出力切換
器により正弦波発生手段から出力される正弦波信号の振
幅値を固定値と選択的に入れ替えることで矩形化した後
の振幅値で正弦波を発生することにより、矩形化用の振
幅値情報記憶装置が不要になる。
【0038】上記構成において、さらに、正弦波発生手
段の出力と前記矩形化手段の出力とを加算する加算器
と、一定期間毎に正弦波発生手段の出力と矩形化手段の
出力とを交互に切換出力する交番処理器と、外部からの
制御信号に基づいて加算器の出力と交番処理器の出力と
を選択的に導出する出力切換器とにより構成される加算
・交番処理手段を備えてなることを特徴とする。
【0039】この構成によれば、外部からの制御信号に
基づいて加算器の出力と交番処理器の出力とを選択的に
導出する出力切換器を備えることにより、発生すべきト
ーン信号に応じて加算処理か交番処理かを簡単に切り換
えることができる。
【0040】上記構成において、さらに、外部からの制
御信号に基づいて互いに圧縮方式が異なる第1圧縮則と
第2圧縮則とを切換可能なものであって、加算・交番処
理手段の出力を第1圧縮則もしくは第2圧縮則に基づい
て選択的に圧縮処理する圧縮手段を備えてなることを特
徴とする。
【0041】この構成によれば、外部からの指示により
発生すべきトーン信号の圧縮方式をいつでも変更するこ
とが可能となる。
【0042】また、この発明に係るトーン信号送受信装
置は、複数の基準周波数を任意に組み合わせて成るトー
ン信号を受信して処理し、かつ所望の基準周波数のトー
ン信号を生成して送信するトーン送受信装置を対象にし
ている。
【0043】そして、上記第3の目的を達成するため
に、トーン信号の複数の基準周波数のそれぞれに関する
所定の第1参照値と複数の基準周波数のそれぞれに関す
る所定の第2参照値とを加算して基準周波数のそれぞれ
に関する現時点における演算値を算出する加算手段と、
この加算手段の出力値をn(nは任意の自然数)サンプ
リング周期分遅延する第1の遅延手段と、この第1の遅
延手段の出力値をnサンプリング周期分遅延する第2の
遅延手段と、第1の遅延手段の出力値に基準周波数に応
じて定まる係数を乗算して第1参照値を算出する乗算手
段と、第2の遅延手段の出力値から第2参照値を算出す
る減算手段とを備え、トーン信号送信処理時に、第2の
遅延手段の出力値を生成すべきトーン信号の周波数に応
じて定まる初期値に設定するとともに、生成すべきトー
ン信号の基準周波数に応じて定まる係数を乗算手段に与
え、しかも減算手段により第2の遅延手段の出力値を反
転させた第2参照値を算出し、トーン信号受信処理時
に、入力信号を減算手段に入力し、第2の遅延手段の出
力値を入力信号からそれぞれ減算して基準周波数のそれ
ぞれに関する第2参照値を算出するとともに、基準周波
数に応じて定まる係数を前記乗算手段に与えるようにし
たものである。
【0044】この構成では、トーン信号送信処理時に、
nサンプリング周期前における演算値に所望のトーン信
号の基準周波数に応じて定まる係数が乗算された第1参
照値と、2nサンプリング周期前における積和演算値が
反転された第2参照値とが加算されることで送信すべき
トーン信号が求められる。そして、トーン信号受信処理
時に、nサンプリング周期前における基準周波数のそれ
ぞれに関する積和演算値に基準周波数に応じて定まる係
数を乗算して基準周波数のそれぞれに関して求められた
第1参照値に、2nサンプリング周期前における基準周
波数のそれぞれに関する積和演算値を現在の入力信号か
らそれぞれ減算して基準周波数のそれぞれに関して求め
られた第2参照値が加算される積和演算が基準周波数の
それぞれに関して繰り返し行われる。すなわち、Goe
rtzelアルゴリズムをデジタル回路で構成した積和
演算器を、トーン信号送信処理及びトーン信号受信処理
で共用するようにし、トーン信号送信処理時及びトーン
信号受信処理時に応じて、積和演算器内の減算器、乗算
器及び第2の遅延素子に係数及びパラメータ値を選択的
に与えるようにしたものである。
【0045】従って上記構成によれば、上記積和演算器
をトーン信号送信処理及びトーン信号受信処理で別々に
用意する必要がなくなり、しかもトーン信号送信処理時
に、積和演算器内の第2の遅延素子の出力値を生成すべ
きトーン信号の周波数に応じて定まる初期値に設定し、
乗算器に生成すべきトーン信号の周波数に応じて定まる
係数を与えるとともに、減算器で第2の遅延素子の出力
値を反転させた第2参照値を算出するだけで、所望の周
波数を有するトーン信号を生成することができる。そし
て、トーン信号受信処理時に、減算器に入力信号を与
え、2nサンプリング周期前における基準周波数のそれ
ぞれに関する積和演算値を入力信号からそれぞれ減算し
て基準周波数のそれぞれに関する第2参照値を算出し、
かつ乗算器に基準周波数に応じて定まる係数を与えるだ
けで、入力信号から基準周波数を中心周波数とする複数
の周波数スペクトルを検出でき、この検出結果に基づい
てトーン信号の種類を判定できる。このため、回路規模
の削減を図ることができ、集積化による小型化、低コス
ト化及び低消費電力化を容易に実現することができる。
また、1つの装置で必要に応じてトーン信号受信装置と
トーン信号送信装置とを選択的に使用できるので、使い
勝手のよいものとなる。
【0046】また、この発明は、トーン信号送信処理時
に応じて第2の遅延手段の出力値を生成すべきトーン信
号の周波数に応じて定まる初期値に設定するための処理
の実行・停止を切り替える第1の切替器と、トーン信号
送信処理時及び受信処理時に応じて乗算手段に対し与え
る係数を切り替える第2の切替器と、トーン信号送信処
理時及び受信処理時に応じて入力信号を減算手段に与え
る処理の実行・停止を切り替える第3の切替器とをさら
に備え、第1、第2及び第3の切替器は、所定周期毎に
交互に切り替えを行なうことを特徴とする。
【0047】このように構成することで、第1、第2及
び第3の切替器に対し、所定周期毎に交互に切り替えを
行なうように設定しておけば、人の手を介することな
く、切替制御が自動的に行われる。
【0048】また、この発明は、トーン信号の受信処理
時に、基準周波数のそれぞれに関して加算手段により算
出された積和演算値から予め設定されたしきい値以上の
ピーク値を抽出するピーク抽出手段と、このピーク抽出
手段により抽出された2以上のピーク値に基づいて前記
トーン信号の種類を判定する信号判定手段とをさらに備
えることを特徴とする。
【0049】この構成によれば、積和演算器による積和
演算値から検出された各周波数スペクトルのうちピーク
値がしきい値以上の2組の周波数から受信したトーン信
号の種類を判定することができる。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0051】(第1の実施形態)この発明の一実施形態
は、ボタン電話システムにおいて、互いに直交する2つ
の周波数が混在するDTMF(Dual Tone Multi Freque
ncy)信号を受信処理するトーン信号受信装置に係わる
ものである。
【0052】図1に示すように第1の実施形態に係るト
ーン信号受信装置は、速度変換部110、圧縮/リニア
変換部120、演算処理部130、絶対値変換部14
0、比較コンパレータ150、マトリクス部160を備
えている。
【0053】速度変換部110は、音声バス(PCMH
W)(図示せず)に接続されている。速度変換部110
は、音声バス上で1フレーム周期(例えば125μs)
で多重化されている複数チャネルのうちの1チャネルを
抽出し、レートを低下させて連続したデータとする。す
なわち、速度変換部110は、一定の周期で値が変化し
て行くPCM信号を再生する。
【0054】圧縮/リニア変換部120には、速度変換
部110から出力されるPCM信号が与えられる。この
PCM信号は、図2に示すような2種類の圧縮方式(μ
255則、A則)により圧縮されている。そこで、圧縮
/リニア変換部120は、速度変換部110から出力さ
れるPCM信号を図2に示すような変換方式に従って伸
長してリニアなPCM信号に戻す。
【0055】演算処理部130は、圧縮/リニア変換部
120から与えられる現時点のPCM信号、1サンプリ
ング周期前のPCM信号及び2サンプリング周期前のP
CM信号を用いて後に詳述する積和演算をDTMF信号
中に含まれ得る計8周波数のそれぞれについて行なう。
そして、演算処理部130による演算値は、絶対値変換
部140に与えられる。
【0056】絶対値変換部140は、演算処理部130
の出力値の絶対値を算出する。
【0057】比較コンパレータ150は、絶対値変換部
140の出力値から予め設定されたしきい値以上の出力
値を抽出し、マトリクス部160に出力する。マトリク
ス部160は、比較コンパレータ150からの2以上の
出力値に基づいてDTMF信号の種類、つまりユーザが
電話機のどのダイヤルキーを押したかを判定し、この判
定結果を図示しないCPUに送出する。なお、演算処理
部130による演算値は、正及び負の双方に生じ得るの
で、絶対値変換部140により絶対値に変換する必要が
ある。
【0058】次に、上記演算処理部130の具体的な回
路例について図3を参照して説明し、上記演算処理部1
30の動作について図4を参照して説明する。まず、図
3において、演算処理部130における積和演算回路
は、減算器(SUB)131と、加算器(ADD)13
2と、遅延素子(FF0)133と、遅延素子(FF
1)134と、乗算器(MUL)135とにより構成さ
れる。
【0059】減算器131は、図4(a)に示す入力信
号X(n)から図4(c)に示す2サンプリング周期前
の値V(n−2)を減算し、この減算値を加算器132
に出力する。加算器132は、減算器131の出力と図
4(b)に示す1サンプリング周期前の値V(n−1)
とを加算する。この加算値は、新しい出力値V(n)と
なり、さらに遅延素子133により任意に設定可能なサ
ンプリング周期で出力保持される。遅延素子133の出
力V(n−1)は、遅延素子134により任意に設定可
能なサンプリング周期で出力保持された後、V(n−
2)として減算器131に出力される。また、遅延素子
133の出力V(n−1)は、乗算器135によりDT
MF信号中に含まれる周波数に対応する係数K(f)を
乗算された後、加算器132に出力される。
【0060】すなわち、出力値V(n)は、下式に示さ
れるようになる。 V(n)=K(f)×V(n−1)−V(n−
2)+X(n)K(f)=2×cos(2πk/N)(−1)=0 V(−2)=0 n=0,1,…N−1 上記のような積和演算処理は、1フレーム期間内でN回
実行されることになり、この演算処理回数がカウンタ1
36でカウントされることになる。このカウント値は、
コンパレータ137により周波数毎に設定されたカウン
ト値Nと比較される。コンパレータ137は、カウンタ
136でカウントされるカウント値と設定カウント値N
とが一致した時点でカウンタ136をリセットし、RO
M138に対しアドレス値を出力する。
【0061】ROM138は、図5に示す如く、DTM
F信号中に含まれ得る計8周波数に対応するサンプル点
数N及び係数K(f)を記憶した設定テーブルを備えて
おり、コンパレータ137から出力されるアドレス値に
基づいて、各サンプル点数N及び係数K(f)を順次読
み出し出力する。この読み出されたサンプル点数Nは、
コンパレータ137に与えられ、係数K(f)は、乗算
器135に与えられる。カウンタ136は、コンパレー
タ137からリセット信号が与えられると、各遅延素子
133、134の保持値をリセットする。
【0062】図6は、上記比較コンパレータ150の具
体的な回路例を示すブロック構成図である。
【0063】すなわち、比較コンパレータ150は、8
個のレジスタ1511〜1518と、比較部152とを
備えている。演算処理部130で演算された8周波数分
の演算結果となるピーク値は、周波数別に8個のレジス
タに1から8までの順番に従って記憶される。比較部1
52は、8個のレジスタ1511〜1518からピーク
値を1から8までの順番に従って読み出し、しきい値T
hと比較して、このしきい値Th以上のピーク値を1と
してマトリクス部160に出力する。また、しきい値未
満のピーク値を0としてマトリクス部160に出力す
る。
【0064】マトリクス部160は、図7に示す如く、
判定回路161と、計数回路162とを備えている。こ
のうち、判定回路161は、図8に示す如く、DTMF
信号中に含まれ得る全ての周波数のうち2組の周波数に
対応する判別データ、つまりデジット値を記憶した判別
テーブルを備え、比較コンパレータ150から出力され
る8つのデータをアドレス値として判別テーブルを参照
してその対応するデジット値を読み出しCPU(図示せ
ず)に出力する。なお、比較コンパレータ150から出
力される8つのデータには、論理「1」を示す符号が2
以上含まれている。デジット値は、4ビット(D0〜D
3)の2進符号で表現される。また、判定回路161
は、判定結果を計数回路162に出力する。計数回路1
62は、判定結果の入力回数を計数し、この計数結果を
デジット値DVとしてCPUに出力する。さらに、判定
回路161は、比較コンパレータ150から出力される
8つのデータがしきい値を越えないように判定処理を行
なっている。
【0065】次に、上記構成と従来から利用されている
Goertzelアルゴリズムとの関係について説明す
る。Goertzelアルゴリズムでは、入力信号とし
てDTMF信号X(n)が与えられると、その信号をフ
ーリエ変換して、周波数領域での値|y(N)| 2
出力される。このアルゴリズムは、基本的にはフーリエ
変換であるから、入力信号に含まれる周波数成分におけ
る周波数スペクトルの2本がピーク値を示すことにな
る。そして、そのピーク値を持つ周波数成分の組み合わ
せパターンから、どのDTMF信号、つまりどのダイヤ
ルキーを押したかを認識させる。
【0066】ここで、DTMF信号には、図9に示すよ
うに、8つの特定の周波数、すなわち低周波数成分4つ
と、高周波数成分4つの計8本の周波数スペクトル、そ
してその8つの周波数の2次高調波8本で計16本が含
まれる。Goertzelアルゴリズムでは、これらの
16本のスペクトルのみを同時にうまく検出するため
に、サンプル点数Nを205ポイント、2次高調波を2
01ポイントに設定している。ここで、2次高調波を同
時に検出する理由としては、人の話し声と識別するため
である。これをTALK OFF検出と呼ぶ。このTA
LK OFFは、高調波成分を検出することにより実現
できる。また、DTMF信号には、2次高調波がほとん
ど含まれないから、この2次高調波のスペクトル値が所
定しきい値と比較されて識別されることになる。
【0067】この実施形態では、TALK OFFに係
数Kの値を変えることで対応でき、TALK OFFに
対して回路規模を小さくできる。
【0068】なお、Goertzelアルゴリズムで
は、そのままデジタル回路化した場合に、通常、図10
に示すようなフィードフォワードループ構成が考えられ
ている。
【0069】図10に示す積和演算器は、遅延素子50
1と、乗算器502と、遅延素子503と、減算器50
4と、加算器505と、乗算器506とを備えている。
【0070】すなわち、積和演算器は、遅延素子501
で遅延された1サンプリング周期前における積和演算値
に対し、乗算器502でDTMF信号中に含まれ得る周
波数に応じて定まる係数を乗算して周波数のそれぞれに
関する第1参照値を求める。また、遅延素子503で遅
延された2サンプリング周期前における複数の周波数の
それぞれに関する積和演算値に対し、減算器504にて
現在の入力信号からそれぞれ減算して複数の周波数のそ
れぞれに関する第2参照値を求める。そして、これら第
1参照値と第2参照値とを加算器505で加算する。こ
の加算値は、乗算器506に供給される。乗算器506
は、乗算器502を制御して、周波数スペクトラムの抽
出結果をサンプリング点の最後に得られるように調整す
る役割を果たす。
【0071】しかし、上記のようなフィードフォワード
ループ構成では、フィードフォワードループの他に別の
回路が必要となる。
【0072】そこで、この実施形態では、上記演算処理
部130に使用される積和演算回路の構成を、上記Go
ertzelアルゴリズムを簡略化し、ピークホールド
処理を行なうことで、フィードフォワードループ構成を
含まない形としてフィードバックループ構成としてい
る。また、本来の目的としては、DTMF信号の種類を
認識できればよいので、出力値の精度を下げてもよい。
そこで、小型化のために、積和演算ビット数を下げ、回
路規模を縮小している。
【0073】上記演算処理部130の積和演算回路で
は、各周波数に対しサンプル点数及び係数を変更して処
理するため、検出周波数に近い周波数の演算を行うこと
ができる。そのために、最適なサンプル点数と、演算に
用いる係数Kとを予め確保しておくようにする。なお、
各周波数の偏差は、現在用いられているアナログレシー
バのスペックである3%の周波数偏差を必要とする。し
かし、一般的に、フィードバックループ構成での周波数
偏差は、周波数が低いと帯域幅が広くなり、高くなると
狭くなる。また、サンプル点数が増えると周波数の帯域
幅が狭くなり、減ると広くなるという性質を持つ。この
ため、サンプル点数を統一すると、各周波数の偏差が異
なることになる。そこで、各周波数の偏差を均一にする
ために、低周波数成分では帯域幅を小さくするため約2
00ポイント程度、高周波数成分では帯域幅を大きくす
るため約100ポイント程度に設定する。これにより、
高周波数成分は、100ポイントあれば出力値が得ら
れ、低周波数成分の演算にかかる時間の半分で出力され
ることになる。よってさらに多重化することができる。
【0074】図11は、上記方法とサンプル点数とを用
いた各周波数における演算処理部130の出力値の変化
を示している。すなわち、入力信号は、適合した周波数
で振動しながら振幅値が増大していき、それ以外の周波
数で減衰していく性質がある。この性質を利用すると、
比較コンパレータ150では、図12に示すように、2
00ポイント分演算して出力するまで結果を待たなくて
も、出力された値の絶対値を各周波数でピークホールド
して、そのピーク値を所定しきい値と比較することによ
り、より早い時間内に検出することができる。さらに
は、200ポイントまで演算しなくても、周波数を分離
できることから、160ポイントまで演算すると、リセ
ットして0から演算を開始する。これにより、200ポ
イントでは検出すべき時間40ms内に1度しか演算出
力できないが、160ポイントにすると2回演算の出力
値が得られる。このように演算回数を減らすことで出力
回数が増え、精度を上げることができる。
【0075】以上のように上記実施形態によれば、演算
処理部130にGoertzelアルゴリズムをデジタ
ル回路化した積和演算回路を備えるようにしている。こ
の積和演算回路は、入力信号から遅延素子134の出力
である2サンプリング周期前の積和演算値を減算器13
1にて減算して得られた値と、遅延素子133の出力で
ある1サンプリング周期前の積和演算値にDTMF信号
中に含まれ得る周波数に応じた係数を乗算器135にて
乗算して得られた値とを加算器132で加算することで
行なう積和演算処理を各周波数に応じたサンプル点数分
繰り返し行なうものである。このため、別途専用の回路
を必要とせずに実際のDTMF信号中に含まれる任意の
周波数に対応できるようになる。そして、この積和演算
回路による演算結果から比較コンパレータ150により
所定しきい値以上の出力値を抽出することでDTMF信
号中に含まれる周波数スペクトラムを検出でき、この検
出結果に基づいてマトリクス部160によりDTMF信
号の種類を判定できる。すなわち、DTMF信号検出処
理を各デジタル回路に分担させて、従来のコーデック部
を用いた処理とDSPを用いた処理と同様のDTMF信
号検出処理を実現することが可能となる。
【0076】このため、Goertzelアルゴリズム
をデジタル回路化した積和演算回路を利用することで、
Goertzelアルゴリズムを実行するためのプログ
ラムを作成する必要がなく、またこのプログラムを記憶
するための大容量のメモリは不要となり、またDTMF
信号検出処理を演算処理部130,比較コンパレータ1
50及びマトリクス部160といった各デジタル回路に
分担させることで1個当たりのデジタル回路の処理能力
も低くできる。従って、回路規模の増大を抑制でき、集
積化及び低コスト化が可能となる。
【0077】なお、上記積和演算回路は、Goertz
elアルゴリズム演算を簡略化したフィードバックルー
プ構成のものであり、演算過程で数値近似及び精度を限
定したものであるので、回路規模を小さくでき、システ
ムオンチップ化が容易に実現できる。
【0078】また、上記図3に示した積和演算回路は、
1つの周波数における回路構成であったが、例えば8つ
の周波数に対して多重化して演算可能な回路構成も実現
できる。
【0079】図13は、上記多重化演算を実行する演算
処理部130内の積和演算回路の構成を示す回路ブロッ
ク図であり、図14はその動作を示すタイミング図であ
る。なお、図13において、上記図3と同一部分には同
一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0080】図13において、加算器132の後段に8
個の遅延素子(FF0)1331〜1338を直列に接
続した第1の遅延素子群1330と、この第1の遅延素
子群1330の後段に8個の遅延素子(FF1)134
1〜1348を直列に接続した第2の遅延素子群134
0を備えている。
【0081】第1の遅延素子群1330は、加算器13
2から出力された8TS(TS0〜TS7)分のデータ
を遅延素子1331に入力し、遅延素子1338に至る
まで順に1TS分シフトしていくことにより、全体的に
1サンプリング周期分遅延して第2の遅延素子群134
0及び乗算器135に出力する。第2の遅延素子群13
40は、第1の遅延素子群1330から出力された8T
S(TS0〜TS7)分のデータをまず遅延素子134
1に入力し、1サンプリング周期の1/8の周期で遅延
素子1348に至るまで順に1TS分シフトしていくこ
とにより、全体的に1サンプリング周期分遅延して減算
器131に出力する。なお、第1の遅延素子群1330
及び第2の遅延素子群1340の各遅延素子に設定する
遅延時間は、周波数に応じて任意に設定可能なものであ
る。
【0082】すなわち、減算器131は、入力信号X
(n)から遅延素子1348の出力(FF1−8)を差
し引く。加算器132は、減算器131の出力と、遅延
素子1338の出力(FF0−8)に乗算器135にて
係数K(f)を乗算した値とを加算して絶対値変換部1
40及び第1の遅延素子群1330に出力する。このよ
うな演算処理は、8TS分のデータに対して時分割でN
サンプル点数分順次実行される。
【0083】また、この場合に後段の絶対値変換部14
0、比較コンパレータ150及びマトリクス部160
は、それぞれ8TS分のデータに対して時分割処理を行
なう。
【0084】なお、上記説明では、8TS分のデータに
対して演算処理を実行したが、それ以外の複数のTSを
多重化したデータに対しても、第1の遅延素子群133
0及び第2の遅延素子群1340の各遅延素子の数を複
数のTS分備えれば、同様に実行できる。
【0085】(第2の実施形態)この発明の第2の実施
形態は、ボタン電話システムにおいて、複数種の波形か
らなるトーン信号を時分割で発生するトーン信号送信装
置に係わるものである。
【0086】図15は、この発明の第2の実施形態に係
わるトーン信号送信装置を示すブロック構成図である。
【0087】すなわち、トーン信号送信装置300は、
記憶部310,320と、正弦波発生部330と、リセ
ット発生部340と、矩形化部350と、加算・交番処
理部360と、圧縮部370とを備えている。
【0088】記憶部310は、図16に示す如く、後述
する外部の制御部14からの指示により1波形当たり2
単周波を発生させるため合計2n個の正弦波分の周波数
情報を記憶している。また、この記憶部310に記憶さ
れた周波数情報は、制御部14により書き替え可能とな
っている。記憶部320も制御部14からの指示により
1波形当たり2単周波を発生させるため合計2n個の正
弦波分の振幅情報を記憶している。また、この記憶部3
20に記憶された振幅情報も、外部の制御部14により
書き替え可能となっている。
【0089】正弦波発生部330は、制御部14の指示
により記憶部310,320からそれぞれ読み出される
振幅情報及び周波数情報に基づいて、正弦波信号を出力
するものである。リセット発生部340は、正弦波発生
部330から出力される正弦波信号を安定させるように
一定間隔で正弦波発生部330をリセットするものであ
る。矩形化部350は、記憶部320に記憶された振幅
情報に基づいて、正弦波発生部330から出力された正
弦波信号を矩形化するものである。加算・交番処理部3
60は、矩形化部350の出力に対し、加算もしくは交
番処理を行なうものである。圧縮部370は、制御部1
4からの制御信号に基づいて互いに圧縮方式が異なるA
則とμ則とを切換可能なものであって、加算・交番処理
部360の出力をA則もしくはμ則に基づいて選択的に
圧縮処理するものである。
【0090】まず、正弦波発生部330について説明す
ると、その構成は、図16に示すように、ラッチ33
1,332,333と、減算器334と、乗算器335
とから成る。
【0091】ここで、正弦波発生部330による正弦波
発振の原理を説明する。信号処理のz変換の理論により
次式の計算で正弦波の発振ができることが知られてい
る。 y(0)=2cosωy(−1)−y(−2) ω=2π・(発振周波数)/サンプリング周波数 初期値y(−1)=0 y(−2)=Asinω (但し、Aは振幅値) なお、2cosωの値は記憶部320で振幅情報として
保持され、Asinωの値は記憶部310で周波数情報
として保持される。まず、正弦波発生部330では、リ
セット信号が入った後、ラッチ333の値を0にし、ラ
ッチ331に記憶部320から出力される振幅情報を保
持させる。その後、ラッチ333はクロックに合わせて
ラッチ332の値を取り込み、同じタイミングでラッチ
331はラッチ333の値を取り込む。
【0092】そして、ラッチ333のデータ値及び記憶
部310から出力される周波数情報は、乗算器335で
乗算される。この乗算器335の出力である積データ値
は、減算器334でラッチ331のデータ値が差し引か
れる。この減算器334の出力値は、クロックに合わせ
てラッチ332に取り込まれる。同じタイミングで、ラ
ッチ332のデータがラッチ333に移動すると同時
に、ラッチ333のデータがラッチ331に移動する。
このような動作を繰り返すことで単周波データを連続し
て生成できる。
【0093】なお、上記正弦波発生部330では、時分
割でデータを発生させるために、ラッチ331,333
が2n個縦列に接続されている。これらラッチ331,
333の内部ではクロックに応じてデータを次段に流し
ていくことで、記憶データ内容を1つずつ変えていく。
すると、2n個の正弦波データが1データ毎に時分割で
出力される。ここで、1番始めの正弦波データから最後
の正弦波データが出力されるまでを1フレームとする。
【0094】図17は、上記リセット発生部340の構
成を示す回路ブロック図である。このリセット発生部3
40は、タイマ341と、タイマ満了後各波形毎に滑ら
かに波形をリスタートさせるタイミングを見つけるため
の波形符号監視回路342と、タイマ満了後リセットさ
れたかを記憶するリセット監視レジスタ343と、外部
リセットがかかった時に正弦波発生部330を強制的に
リセットするためのリセット信号を発生する2フレーム
信号出力レジスタ344と、比較器345と、OR回路
346とにより構成される。
【0095】上記リセット発生部340における動作に
ついて説明する。タイマ341による満了後、リセット
監視レジスタ343は、満了を示す情報、つまり論理値
「1」を比較器345の一方の入力端に出力する。この
比較器345の他方の入力端には、波形符号監視回路3
42からの判定結果を示す情報が入力される。なお、波
形符号監視回路342は、正弦波発生部330から発生
される正弦波信号を取り込んで、符号記憶レジスタ34
21に1フレーム分の符号を記憶し、比較器3422に
て、符号記憶レジスタ3421に記憶された符号と現フ
レームである正弦波信号の符号とを比較し、前フレーム
の符号が正で現フレームの符号が負の時に、論理値
「1」を比較器345に出力する。
【0096】比較器345は、両者の入力信号が論理値
「1」を示す場合に、論理値「1」を示す信号をOR回
路346に出力する。OR回路346は、一方の入力端
に論理値「1」を示す信号を受けると、リセット信号を
発生する。また、外部からリセット信号を受けたときに
は、2フレーム信号出力レジスタ344は、リセット信
号をOR回路346を介して正弦波発生部330に送出
するとともに、タイマ341をリセットし、外部からの
リセットが解除されてからタイマ341によるカウント
を開始させる。
【0097】図18は、矩形化部350の具体的な回路
例を示す回路ブロック図である。すなわち、矩形化部3
50は、正弦波発生部330から発生される正弦波信号
を記憶するラッチ351,352と、記憶部320から
発生される振幅情報を記憶して固定値とするラッチ35
3と、正弦波信号を出力するか矩形波信号を出力するか
を記憶した記憶部354及びレジスタ355と、レジス
タ355により出力を切り換えるセレクタ356とによ
り構成される。なお、ラッチ351,352は、互いに
タイミングをずらして信号を取り込むことにより、ラッ
チ351に正弦波信号1を記憶し、ラッチ352に正弦
波信号2を記憶する。また、記憶部354の記憶情報
は、制御部14により書き替え可能となっている。
【0098】セレクタ356は、ラッチ351に記憶さ
れた正弦波信号1とラッチ353に記憶された記憶部3
20からの振幅情報とを選択的に導出する。なお、ラッ
チ353に記憶された振幅情報は、正弦波により一定で
あるので、1つの正弦波に注目してみると固定値とな
る。ここで、セレクタ356では、正弦波信号を出力し
たい場合に、ラッチ351の出力をそのまま選択導出
し、矩形波信号を出力したい場合に、図19に示すよう
に、ラッチ351の出力のうちの符号ビット以外の値と
ラッチ353の固定値とを入れ替えて出力する。する
と、符号が正弦波と同じ周期で変化し、振幅値が一定に
なるので矩形化ができる。これにより、矩形化部350
からは、正弦波と矩形波との両方を出力することができ
る。また、セレクタ356は、レジスタ355によって
切換制御されるものであり、トーン毎に矩形化処理をす
るかしないかの情報は記憶部354に記憶されている。
したがって、レジスタ355は記憶部354に記憶され
た情報を読み込んで、トーン番号に応じてセレクタ35
6を切り換える。
【0099】図20は、上記加算・交番処理部360の
具体的な回路例を示す回路ブロック図である。上記加算
・交番処理部360は、入力される2つの信号に対し、
加算処理をする加算器361と、交番処理を行なうため
のタイマ362及びセレクタ363と、トーン毎に加算
器361の出力及びセレクタ363の出力のどちらを出
力するかを示す情報を記憶した記憶部364及びレジス
タ365と、レジスタ365の出力に応じて、加算器3
61の出力とセレクタ363の出力とを選択的に導出す
るセレクタ366とにより構成されている。なお、記憶
部364の記憶情報は、外部から書き込み可能となって
いる。
【0100】上記構成による加算・交番処理部360の
動作について図21を参照して具体的に説明する。加算
器361は、図21(a)に示すように、正弦波信号1
(または矩形波信号)と正弦波信号2とを加算し、この
加算結果をセレクタ366に出力している。また、加算
器361とは並行に、セレクタ363は、図21(b)
に示す如く、タイマ362にセットされた時間間隔で、
正弦波信号1(または矩形波信号)と正弦波信号2とを
交互に切り換えてセレクタ366に出力する交番処理を
実行している。セレクタ366は、レジスタ365の出
力に応じて、加算器361の出力とセレクタ363の出
力とを選択的に導出する。なお、レジスタ365は記憶
部364に記憶された情報を読み込んで、トーン番号に
応じてセレクタ366を切り換える。
【0101】次に、上記トーン信号送信装置で1つの波
形が生成される動作について説明する。
【0102】まず、正弦波発生部330で、正弦波信号
1を生成し、続けて、正弦波信号2を生成し、矩形化部
350にて、必要に応じ正弦波信号1を矩形化する。そ
して、加算・交番処理部360で、矩形化部350の出
力に対し、交番波形の出力の時は交番処理を実行し、そ
れ以外は加算処理を実行する。以後、圧縮部370で、
加算・交番処理部360の出力を圧縮する。
【0103】なお、単周波波形を生成したい時には、正
弦波発生部330において、必要な単周波となる正弦波
信号1を発生させ、続けて正弦波信号2を周波数0[H
z]、振幅0で発振させ、矩形化部350で矩形化処理
を行なわず、加算・交番処理部360で正弦波信号1と
正弦波信号2とを加算し、圧縮部370で圧縮する。さ
らに、矩形波形を生成したい時には、記憶部320に振
幅値を記憶させておき、正弦波発生部330で単周波と
なる正弦波信号1を発生させ、続いて正弦波信号2を周
波数0[Hz]、振幅0で発振させ、矩形化部350で矩
形化処理を実行して、加算・交番処理部360で矩形波
信号と正弦波信号2とを加算し、以後、圧縮部370で
圧縮する。
【0104】ここで、上記第2の実施形態によるトーン
信号送信装置は、図22に示すようなボタン電話システ
ムの主装置に適用されることになる。なお、図22にお
いて上記図29と同一部分には同一符号を付して詳しい
説明は省略する。
【0105】主装置1Cにおいて、制御部14は、トー
ン信号送信装置300と、タイムスイッチ部(TSW)
13とに接続されており、トーン信号送信装置300に
は各トーン毎のデータと圧縮方式を示すデータとを書き
込み、タイムスイッチ部13に対しては通話の制御を行
なっている。
【0106】このボタン電話システムでは、立ち上げ時
に制御部14がトーン信号送信装置300に対して必要
なトーン分の周波数情報、振幅情報、矩形化情報、加算
・交番情報、μ則/A則圧縮情報を該トーン信号送信装
置300内の各記憶部に書き込んだ後、リセット信号を
与える。すると、トーン信号送信装置300は、必要な
トーン信号を時分割で発生し始める。
【0107】次に、内線端末T1へトーン信号を出力し
たい場合について説明する。タイムスイッチ部13にお
いて、トーン信号送信装置300から出力されるトーン
信号は、内線端末T1から送出される音声信号と同じ形
式であるので、同等に取り扱うことができる。従って、
タイムスイッチ部13は、トーン信号送信装置300か
ら発生されるトーン信号をそのまま内線端末T1に送る
ように、回線交換を行なえばよい。また、トーン信号を
変更する場合には、制御部14によりトーン信号送信装
置300に対するデータ書替を行なえば変更できる。
【0108】以上のように上記第2の実施形態によれ
ば、波形情報を記憶したメモリを持つのではなく、振幅
情報及び周波数情報をそれぞれ記憶した記憶部310,
320を使用し、正弦波発生部330によって記憶部3
10,320から順次発生された複数種類の振幅情報及
び周波数情報を用いてトーン信号として送出すべき正弦
波信号を生成しているので、装置全体で使用するメモリ
を小さくでき、また、外部からの制御信号に基づいて記
憶部310,320にそれぞれ周波数情報及び振幅情報
を書き替えることにより簡単に生成波形を変えることが
できる。また、波形生成の際に、計算誤差により波形が
変わっていくが、リセット発生部340により一定間隔
で正弦波発生部330にリセットをかけることにより正
弦波出力を安定させることができる。
【0109】また、リセット発生部340では、タイマ
341によるカウント終了後、すぐにリセット信号を発
生するのではなく、波形符号監視回路342により正弦
波発生部330から発生する波形が正から負になった時
点でリセット信号を発生することにより、正弦波発生部
330の出力波形が飛ばずに滑らかにリセットをかける
ことができる。
【0110】また、矩形化部350では、外部からの制
御で情報書替可能な記憶部354及びレジスタ355
と、レジスタ355の出力に応じて正弦波信号の振幅値
とラッチ353に記憶された固定値とを切換導出可能な
セレクタ356とを備えることで、制御部14からの指
示で正弦波信号を矩形化するかしないかの制御ができ、
セレクタ356によりラッチ351から出力される正弦
波信号の振幅値をラッチ353から出力される固定値と
選択的に入れ替えることで矩形化した後の振幅値で正弦
波を発生させることができるので、矩形化用の振幅値情
報記憶装置が不要になる。
【0111】さらに、加算・交番処理部360では、制
御部14からの制御信号に基づいて情報書替可能な記憶
部364及びレジスタ365と、このレジスタ365の
出力に応じて加算器361の出力とセレクタ363の出
力とを選択的に導出するセレクタ366を備えることに
より、発生すべきトーン信号に応じて加算処理か交番処
理かを簡単に切り換えることができる。
【0112】さらに、圧縮部370は、制御部14から
の制御信号に基づいて互いに圧縮方式が異なるA則とμ
則とを切換可能なものであって、加算・交番処理部36
0の出力をA則もしくはμ則に基づいて選択的に圧縮処
理するので、制御部14からの指示により発生すべきト
ーン信号の圧縮方式をいつでも変更することが可能とな
る。
【0113】なお、上記第2の実施形態において、任意
の波形のトーン信号を発生させる場合に、記憶部31
0,320、矩形化部350及び加算・交番処理部36
0のうちの少なくとも1つに対し情報書替を制御部14
にて行なうことにより容易に発生させることができる。
【0114】(第3の実施形態)この発明の第3の実施
形態は、上記第1の実施形態において図1で示したトー
ン信号受信装置と、上記第2の実施形態において図15
で示したトーン信号送信装置とを1つトーン信号送受信
装置として共通化したものである。
【0115】図23は、この発明の第3の実施形態に係
わるトーン信号送受信装置を示すブロック構成図であ
る。なお、図23において、上記図1と同一部分には同
一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0116】図23において、演算処理部400は、パ
ラメータ発生部600から発生されるパラメータに基づ
いて、トーン信号送信時の処理とトーン信号受信時の処
理とを選択的に実行する。
【0117】図24は、上記演算処理部400の具体的
構成を示すブロック図である。
【0118】まず、図24において、演算処理部400
における積和演算回路410は、加算器411と、遅延
素子(FF0)412と、遅延素子(FF1)413
と、乗算器414と、減算器415とにより構成され
る。
【0119】加算器411は、例えばDTMF信号の帯
域内にて複数の基準周波数(例えば697Hz、770
Hz、852Hz、941Hz、1209Hz、133
6Hz、1477Hz、1633Hz)のそれぞれに関
する第1参照値と同じく複数の基準周波数のそれぞれに
関する所定の第2参照値とを加算して基準周波数のそれ
ぞれに関する現時点における積和演算値を算出する。こ
の積和演算値は、セレクタ420に供給されるととも
に、遅延素子412により任意に設定可能なサンプリン
グ周期分出力保持される。さらに、遅延素子412の出
力は、遅延素子413により任意に設定可能なサンプリ
ング周期分出力保持される。
【0120】乗算器414は、遅延素子412の出力値
に基準周波数に応じて定まる係数を乗算して複数の基準
周波数のそれぞれに関する第1参照値を算出し、加算器
411に出力する。減算器415は、遅延素子413の
出力値から第2参照値を算出して加算器411に出力す
る。
【0121】また、積和演算回路410には、セレクタ
421、422、423が設けられている。セレクタ4
21は、トーン信号送信処理時及びトーン信号受信処理
時に応じて遅延素子413の出力値を生成すべきトーン
信号の基準周波数に応じて定まる初期値に設定するため
の処理の実行・停止を切り替える。セレクタ422は、
トーン信号送信処理時及び受信処理時に応じて乗算器4
14に対し与える係数を切り替える。セレクタ423
は、トーン信号送信処理時及び受信処理時に応じて入力
信号を減算器415に与えるための処理の実行・停止を
切り替える。
【0122】ここで、上記積和演算回路410では、ト
ーン信号送信処理時に、セレクタ421により遅延素子
413の出力値が生成すべきトーン信号の基準周波数に
応じて定まる初期値に設定されるとともに、セレクタ4
22により生成すべきトーン信号の周波数に応じて定ま
る係数、つまり発振周波数値が乗算器414に与えら
れ、セレクタ423により入力値[0]が減算器415
に導出されることで減算器415で遅延素子413の出
力値を反転させた第2参照値が生成される。
【0123】また、上記積和演算回路410では、トー
ン信号受信処理時に、セレクタ423により圧縮/リニ
ア変換部120の出力信号が減算器415に入力され、
減算器415により遅延素子413の出力値を入力信号
から減算して基準周波数のそれぞれに関する第2参照値
が算出されるとともに、セレクタ422により基準周波
数に応じて定まる係数が乗算器414に与えられる。
【0124】なお、セレクタ420〜423は、図25
に示す1フレーム期間(125μs)を複数等分したう
ちの例えば等分した3周期でトーン信号受信処理に切り
替えられ、等分した1周期でトーン信号送信処理に切り
替えられる。なお、等分した1周期は、積和演算回路4
10の演算処理に要する時間に相当する。
【0125】すなわち上記演算処理部400では、トー
ン信号送信処理時に、遅延素子412の出力値に乗算器
414にて所望のトーン信号の基準周波数に応じて定ま
る係数が乗算された第1参照値と、遅延素子413の出
力値が減算器415にて反転された第2参照値とが加算
器411で加算されることで送信すべきトーン信号が求
められ、セレクタ420により切替導出される。このト
ーン信号は、図示しないPCMHWに出力されるととも
に、パラメータ発生部600に供給される。パラメータ
発生部600は、前回のリセットが行われてからの経過
時間が所定時間を超えている状態において、トーン信号
のデジタル値の極性が正から負に変化した際に、出力デ
ジタル値の絶対値に応じて、遅延素子412の出力値を
[0]に、遅延素子413の出力値をトーン信号の周波
数に応じて定まる初期値にリセットする。
【0126】また、上記演算処理部400では、トーン
信号受信処理時に、遅延素子412の出力値に乗算器4
14にて基準周波数に応じて定まる係数を乗算すること
により基準周波数のそれぞれに関して求められた第1参
照値と、遅延素子413の出力値を減算器415にて現
在の入力信号からそれぞれ減算することにより基準周波
数のそれぞれに関して求められた第2参照値とが加算器
411で加算される積和演算が基準周波数のそれぞれに
関して繰り返し実行される。そして、基準周波数のそれ
ぞれに関して算出された積和演算値は、セレクタ420
により絶対値変換部140に導出され、絶対値変換部1
40で絶対値に変換され、比較コンパレータ150で所
定しきい値以上のピーク値が抽出され、マトリクス部1
60で抽出された2以上のピーク値に基づいて例えばD
TMF信号の種類が判定される。
【0127】以上述べたように上記第3の実施形態で
は、Goertzelアルゴリズムをデジタル回路で構
成した積和演算回路410を、トーン信号送信処理及び
トーン信号受信処理で共用するようにし、トーン信号送
信処理時及びトーン信号受信処理時に応じて、積和演算
回路410内の減算器415に入力信号を与え、乗算器
414に係数を与え、遅延素子413に振幅初期値を選
択的に設定するようにしている。
【0128】したがって、積和演算回路410をトーン
信号送信処理及びトーン信号受信処理で別々に用意する
必要がなくなり、しかもトーン信号送信処理時に、積和
演算回路410内の遅延素子413の出力値を生成すべ
きトーン信号の基準周波数に応じて定まる初期値に設定
し、乗算器414に生成すべきトーン信号の基準周波数
に応じて定まる係数を与えるとともに、減算器415で
遅延素子413の出力値を反転させた第2参照値を生成
するだけで、所望の周波数を有するトーン信号を生成す
ることができる。また、トーン信号受信処理時に、減算
器415に入力信号を与え、遅延素子413の出力値を
減算器415にて入力信号からそれぞれ減算して基準周
波数のそれぞれに関する第2参照値を算出し、かつ乗算
器414に基準周波数に応じて定まる係数を与えるだけ
で、入力信号から基準周波数を中心周波数とする複数の
周波数スペクトルを検出でき、この検出結果に基づいて
トーン信号の種類を判定できる。
【0129】このため、システム全体として回路規模の
削減を図ることができ、しかも集積化による小型化、低
コスト化及び低消費電力化を容易に実現することができ
る。また、1つの装置で必要に応じてトーン信号受信装
置とトーン信号送信装置とを選択的に使用できるので、
使い勝手のよいものとなる。
【0130】また、上記第3の実施形態では、セレクタ
420〜423に対し、トーン信号送信処理時とトーン
信号受信処理時との切り替えを所定周期毎に交互に行な
うように設定されているので、人の手を介することな
く、切替制御を自動的に行なうことが可能となる。
【0131】また、上記第3の実施形態では、トーン信
号受信処理時に、積和演算回路410による積和演算値
から比較コンパレータ150及びマトリクス部160に
より受信したトーン信号の種類を判定することができ
る。
【0132】また、上記第3の実施形態では、複数の基
準周波数のそれぞれに関する積和演算処理を時分割で処
理するようにもできる。この場合、遅延素子を基準周波
数の数だけ多段構成するだけで、加算器411、乗算器
414、減算器415については各基準周波数で共用す
ることが可能であるので、個別に設ける場合に比べてさ
らに回路規模を縮小することが可能である。
【0133】なお、上記第3の実施形態では、1つの周
波数のトーン信号のみを生成するものとなっているが、
複数の周波数のトーン信号を時分割に発生するようにし
てもよい。すなわち、遅延素子412、413を多段構
成とするとともに、乗算器414にて乗算する係数を時
分割で与え、遅延素子のそれぞれに設定する振幅初期値
を各周波数に応じて異なる値とすればよい。
【0134】また、上記第3の実施形態では、1チャネ
ルに関してのトーン信号受信のみを行なうものとして説
明したが、複数チャネルに関するトーン信号受信を時分
割に行なうようにしてもよい。この場合、変数を基準周
波数の数と時分割処理するチャネル数との積とすればよ
い。またこの場合には、演算処理部400、絶対値変換
部140、比較コンパレータ150及びマトリクス部1
60も時分割処理を行なうこととする。収容回線が10
0回線であり、8チャンネル分のトーン信号送受信装置
が必要とされるのであれば、この8チャンネル分を時分
割処理することで、単一のトーン信号送受信装置を設け
るだけで良くなり、回路規模の縮小とそれに伴うコスト
低減及び小型化促進ならびに消費電力の低減に大きく寄
与できる。
【0135】(その他の実施形態)この発明は上記各実
施形態に限定されるものではない。上記各実施形態では
ボタン電話システムを対象として説明したが、デジタル
構内交換システムにもこの発明を適用することが可能で
ある。
【0136】また、上記第1及び第3の実施形態では、
DTMF信号を取り扱う例について説明したが、DTM
F信号以外にも、所定のm(mは2以上の整数)個の基
準周波数を任意に組み合わせて成るトーン信号を取り扱
うようにしてもよい。
【0137】その他、演算処理部の構成、比較コンパレ
ータの構成、マトリクス部の構成、トーン信号送信装置
内の各部の構成等についても、この発明の要旨を逸脱し
ない範囲で種々変形して実施できる。
【0138】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明では、DT
MF信号の判別にGoertzelアルゴリズムをデジ
タル回路化した積和演算回路を使用し、この積和演算回
路にDTMF信号中に含まれ得る全周波数に対応する適
切なサンプル点数及び係数を順次与えることで、実際の
DTMF信号中に含まれる任意の周波数に対応できるよ
うにし、この積和演算回路による演算結果から所定しき
い値以上の出力値を抽出することでDTMF信号中に含
まれる2以上の周波数を検出でき、この検出結果に基づ
いてDTMF信号の種類を判定できるように構成してい
る。
【0139】従って、この発明によれば、DTMF信号
の判別する装置をデジタル回路で構成できることによ
り、回路規模の増大を抑制し、コスト低減及びワンチッ
プ化を図ることができ、さらに消費電力を少なくできる
ようなトーン信号受信装置を提供することができる。さ
らに、回路規模削減によりチップ面積を抑えられ、他の
回路を統合するシステムオンチップ化にも有利となるト
ーン信号受信装置を提供することができる。
【0140】また他の発明では、波形情報を記憶したメ
モリを持つのではなく、振幅情報及び周波数情報をそれ
ぞれ記憶したメモリを使用し、これらメモリに記憶され
た複数種類の振幅情報及び周波数情報を順次読み出して
トーン信号として送出すべき正弦波信号を生成するよう
に構成し、さらに、外部からの制御で、正弦波信号の振
幅値を固定値と選択的に入れ替える切換器、加算出力と
交番出力とを選択的に導出する出力切換器、及び互いに
圧縮方式が異なる第1圧縮則と第2圧縮則とを切り換え
る切換器を備えて構成している。
【0141】従って、他の発明によれば、メモリ削減を
図るとともに、波形の周波数及び振幅値の変更、データ
圧縮方式の変更、出力する波形における2周波加算と2
周波交番との切替に柔軟に対応可能なトーン信号送信装
置を提供することができる。
【0142】さらに、他の発明では、Goertzel
アルゴリズムをデジタル回路で構成した積和演算器を、
トーン信号送信処理及びトーン信号受信処理で共用する
ようにし、トーン信号送信処理時及びトーン信号受信処
理時に応じて、積和演算器内の減算器、乗算器及び第2
の遅延素子に係数及びパラメータ値を選択的に与えるよ
うに構成している。
【0143】従って、他の発明によれば、積和演算器を
トーン信号送信処理及びトーン信号受信処理で別々に用
意する必要がなくなるので、システム全体としてさらに
回路規模の増大を抑制でき、集積化による小型化、低コ
スト化及び低消費電力化を容易に実現することができ
る。また、1つの装置で必要に応じてトーン信号受信装
置とトーン信号送信装置とを選択的に使用できるので、
使い勝手のよいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態として、トーン信号受信
装置の構成を示すブロック構成図。
【図2】上記図1に示した圧縮/リニア変換部の変換方
式を説明するために示す図。
【図3】上記図1に示した演算処理部の具体的な回路例
を示すブロック図。
【図4】上記図1に示した演算処理部の動作を説明する
ために示すタイミング図。
【図5】上記図3に示したROMに記憶された設定テー
ブルを示す図。
【図6】上記図1に示した比較コンパレータの具体的な
回路例を示すブロック図。
【図7】上記図1に示したマトリクス部の具体的な回路
例を示すブロック図。
【図8】上記図7に示した判定回路に備えられる判別テ
ーブルを示す図。
【図9】周波数軸上におけるDTMF信号の周波数スペ
クトラムを示す図。
【図10】Goertzelアルゴリズムをそのままデ
ジタル回路化した場合のブロック図。
【図11】上記図1に示した演算処理部の出力特性図。
【図12】上記図1に示した比較コンパレータにおける
検出方法を示すタイミング図。
【図13】上記図1に示した演算処理部に備えられる積
和演算回路の他の例を示すブロック図。
【図14】上記図13に示した回路の動作を説明するた
めに示すタイミング図。
【図15】この発明の第2の実施形態として、トーン信
号送信装置の構成を示すブロック構成図。
【図16】上記図15に示した記憶部及び正弦波発生部
の具体的な回路例を示すブロック図。
【図17】上記図15に示したリセット発生部の具体的
な回路例を示すブロック図。
【図18】上記図15に示した矩形化部の具体的な回路
例を示すブロック図。
【図19】上記図18に示した矩形化部内部の動作を説
明するために示す図。
【図20】上記図15に示した加算・交番処理部の具体
的な回路例を示すブロック図。
【図21】上記図20に示した加算・交番処理部内部の
動作を説明するために示す図。
【図22】この第2の実施形態が適用されるボタン電話
システムの構成を示すブロック構成図。
【図23】この発明の第3の実施形態として、トーン信
号送受信装置の構成を示すブロック構成図。
【図24】上記図23に示した演算処理部の具体的な回
路例を示すブロック図。
【図25】上記図24に示したセレクタに設定される切
替タイミングを示す図。
【図26】従来のボタン電話システムの構成を示すブロ
ック構成図。
【図27】DTMF信号の構成を示す図。
【図28】DSPを用いて実現されたDTMF信号受信
部の具体的な回路例を示すブロック図。
【図29】他の従来のボタン電話システムの構成を示す
ブロック構成図。
【図30】上記図29に示したトーン信号発生器の構成
を示すブロック構成図。
【符号の説明】
1A,1B,1C…ボタン電話主装置、 11…トランクユニット、 12…ラインカード、 13…タイムスイッチ部(TSW)、 14…制御部、 15…DTMF信号受信部、 15a…コーデック、 15b…PBレシーバ、 16…音声バス(PCMHW)、 17…制御バス(DHW)、 18…トーン信号発生器、 23…DSP、 231…Goertzelアルゴリズム記憶部、 110…速度変換部、 120…圧縮/リニア変換部、 130…演算処理部、 131,334…減算器、 132,361…加算器、 133,134,1331〜1338,1341〜13
48…遅延素子、 135,335…乗算器、 136…カウンタ、 137…コンパレータ、 138…ROM、 140…絶対値変換部、 150…比較コンパレータ、 1511〜1518…レジスタ、 152…比較部、 160…マトリクス部、 300…トーン信号送信装置、 310,320,354,364…記憶部、 330…正弦波発生部、 331〜333,351〜353…ラッチ、 340…リセット発生部、 341,362…タイマ、 342…波形符号監視回路, 343…リセット監視レジスタ、 344…2フレーム信号出力レジスタ、 350…矩形化部、 356,363,366…セレクタ、 360…加算・交番処理部、 370…圧縮部、 400…演算処理部、 410…積和演算回路、 411…加算器、 412、413…遅延素子、 414…乗算器、 415…減算器、 420〜423…セレクタ、 600…パラメータ発生部。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の基準周波数を任意に組み合わせて
    成るトーン信号を受信して処理するトーン信号受信装置
    において、 n(nは任意の自然数)サンプリング周期前における前
    記トーン信号の複数の基準周波数のそれぞれに関する第
    1の参照値と、2nサンプリング周期前における前記ト
    ーン信号の複数の基準周波数のそれぞれに関する第2の
    参照値とを加算して前記複数の基準周波数のそれぞれに
    関する現時点における演算値を前記複数の基準周波数の
    それぞれに対応するサンプル点数分算出するものであっ
    て、前記nサンプリング周期前における前記基準周波数
    のそれぞれに関する前記演算値に前記基準周波数に対応
    する係数を乗算して前記第1の参照値を算出し、前記2
    nサンプリング周期前における前記基準周波数のそれぞ
    れに関する前記演算値を現在のトーン信号からそれぞれ
    減算して前記第2の参照値を算出する演算処理手段と、 この演算処理手段で演算された前記複数の基準周波数の
    それぞれに関する演算値から予め設定されたしきい値以
    上の出力値を抽出する出力値抽出手段と、 この出力値抽出手段により抽出された2以上の出力値に
    基づいて前記トーン信号の種類を判定する信号判定手段
    とを具備してなることを特徴とするトーン信号受信装
    置。
  2. 【請求項2】 前記演算処理手段は、前記現時点のトー
    ン信号から2nサンプリング周期前の信号を差し引く減
    算手段と、この減算手段の出力とnサンプリング周期前
    の信号との和を前記演算値として求める加算手段と、こ
    の加算手段の出力を任意に設定可能なnサンプリング周
    期分遅延する第1の遅延手段と、この第1の遅延手段の
    出力を任意に設定可能なnサンプリング周期分遅延して
    前記減算手段に出力する第2の遅延手段と、前記第1の
    遅延手段の出力に前記基準周波数に対応する係数を乗算
    して前記加算手段に出力する乗算手段とを備えることを
    特徴とする請求項1記載のトーン信号受信装置。
  3. 【請求項3】 前記演算処理手段は、前記複数の基準周
    波数のそれぞれに対応するサンプル点数及び係数を記憶
    したメモリ回路と、1つの基準周波数における演算終了
    毎に各サンプル点数及び係数を前記メモリ回路から順次
    読み出し出力し、前記乗算手段に係数を与えて、サンプ
    ル点数分の演算処理を実行させる演算制御手段とを備え
    ることを特徴とする請求項1または2記載のトーン信号
    受信装置。
  4. 【請求項4】 前記出力値抽出手段は、前記演算処理手
    段で演算された全基準周波数分の積和演算値を周波数別
    に記憶する前記複数の出力保持手段と、これら出力保持
    手段に記憶された各積和演算値から所定しきい値以上の
    出力値を読み出し出力する読出制御手段とを備えること
    を特徴とする請求項1記載のトーン信号受信装置。
  5. 【請求項5】 前記信号判定手段は、前記トーン信号中
    に含まれ得る全ての基準周波数のうち2組の周波数に対
    応する前記トーン信号の判別データを記憶した判別テー
    ブルを有し、前記出力値抽出手段からの2以上の出力に
    基づいて前記判別テーブルを参照し、この参照結果に基
    づいて判別テーブルから該当する判別データを読み出し
    出力する判定データ出力制御手段を備えることを特徴と
    する請求項1記載のトーン信号受信装置。
  6. 【請求項6】 前記演算処理手段、前記出力値抽出手段
    及び前記信号判定手段は、前記複数の基準周波数のそれ
    ぞれに関する処理を時分割で行なうことを特徴とする請
    求項1記載のトーン信号受信装置。
  7. 【請求項7】 複数種の波形からなるトーン信号を時分
    割で発生するトーン信号送信装置において、 外部からの制御信号により情報内容を書替可能なメモリ
    を備え、このメモリに書き込まれた複数種類の振幅情報
    を順次出力する振幅情報発生手段と、 外部からの制御信号により情報内容を書替可能なメモリ
    を備え、このメモリに書き込まれた複数種類の周波数情
    報を順次出力する周波数情報発生手段と、 これら振幅情報発生手段及び周波数情報発生手段でそれ
    ぞれ出力された振幅情報及び周波数情報に基づいて、正
    弦波信号を前記トーン信号として出力させる正弦波発生
    手段と、 この正弦波発生手段から出力される正弦波信号を安定さ
    せるように一定間隔で前記正弦波発生手段をリセットす
    るリセット手段とを具備してなることを特徴とするトー
    ン信号送信装置。
  8. 【請求項8】 前記リセット手段は、リセットが行われ
    てからの経過時間を計時する計時手段と、前記正弦波発
    生手段から出力される正弦波信号の符号が正から負に変
    化したことを検出する極性変化検出手段と、前記計時手
    段により計時された経過時間が所定時間を超えている状
    態において、前記極性変化検出手段により極性が正から
    負に変化したことが検出された際に、前記正弦波発生手
    段をリセットするリセット制御手段とを備えることを特
    徴とする請求項7記載のトーン信号送信装置。
  9. 【請求項9】 前記リセット制御手段は、外部からのリ
    セット信号を入力した際に、強制的に前記正弦波発生手
    段をリセットすることを特徴とする請求項8記載のトー
    ン信号送信装置。
  10. 【請求項10】 さらに、外部からの制御信号により切
    換導出を行なう出力切換器を用いて、前記正弦波発生手
    段から出力される正弦波信号と、前記振幅情報発生手段
    から出力される振幅情報とを選択的に導出することによ
    り、前記正弦波発生手段から出力される正弦波信号の振
    幅値を固定値と選択的に入れ替える矩形化手段を備えて
    なることを特徴とする請求項7記載のトーン信号送信装
    置。
  11. 【請求項11】 さらに、前記正弦波発生手段から出力
    される正弦波信号と前記矩形化手段の出力とを加算する
    加算器と、一定期間毎に前記正弦波発生手段の出力と前
    記矩形化手段の出力とを交互に切換出力する交番処理器
    と、外部からの制御信号に基づいて前記加算器の出力と
    前記交番処理器の出力とを選択的に導出する出力切換器
    とにより構成される加算・交番処理手段を備えてなるこ
    とを特徴とする請求項7記載のトーン信号送信装置。
  12. 【請求項12】 さらに、外部からの制御信号に基づい
    て互いに圧縮方式が異なる第1圧縮則と第2圧縮則とを
    切換可能なものであって、前記加算・交番処理手段の出
    力を第1圧縮則もしくは第2圧縮則に基づいて選択的に
    圧縮処理する圧縮手段を備えてなることを特徴とする請
    求項7または11記載のトーン信号送信装置。
  13. 【請求項13】 複数の基準周波数を任意に組み合わせ
    て成るトーン信号を受信して処理し、かつ所望の基準周
    波数のトーン信号を生成して送信するトーン送受信装置
    において、 前記トーン信号の複数の基準周波数のそれぞれに関する
    所定の第1参照値と前記複数の基準周波数のそれぞれに
    関する所定の第2参照値とを加算して前記基準周波数の
    それぞれに関する現時点における演算値を算出する加算
    手段と、 この加算手段の出力値をn(nは任意の自然数)サンプ
    リング周期分遅延する第1の遅延手段と、 この第1の遅延手段の出力値をnサンプリング周期分遅
    延する第2の遅延手段と、 前記第1の遅延手段の出力値に前記基準周波数に応じて
    定まる係数を乗算して前記第1参照値を算出する乗算手
    段と、 前記第2の遅延手段の出力値から前記第2参照値を算出
    する減算手段とを備え、 前記トーン信号送信処理時に、前記第2の遅延手段の出
    力値を生成すべきトーン信号の周波数に応じて定まる初
    期値に設定するとともに、生成すべきトーン信号の基準
    周波数に応じて定まる係数を前記乗算手段に与え、しか
    も減算手段により第2の遅延手段の出力値を反転させた
    第2参照値を算出し、 前記トーン信号受信処理時に、入力信号を減算手段に入
    力し、前記第2の遅延手段の出力値を入力信号からそれ
    ぞれ減算して前記基準周波数のそれぞれに関する第2参
    照値を算出するとともに、前記基準周波数に応じて定ま
    る係数を前記乗算手段に与えることを特徴とするトーン
    信号送受信装置。
  14. 【請求項14】 前記トーン信号送信処理時に応じて前
    記第2の遅延手段の出力値を生成すべきトーン信号の周
    波数に応じて定まる初期値に設定するための処理の実行
    ・停止を切り替える第1の切替器と、前記トーン信号送
    信処理時及び受信処理時に応じて前記乗算手段に対し与
    える係数を切り替える第2の切替器と、前記トーン信号
    送信処理時及び受信処理時に応じて入力信号を前記減算
    手段に与えるための処理の実行・停止を切り替える第3
    の切替器とをさらに備えることを特徴とする請求項13
    記載のトーン信号送受信装置。
  15. 【請求項15】 前記第1、第2及び第3の切替器は、
    所定周期毎に交互に切り替えを行なうことを特徴とする
    請求項14記載のトーン信号送受信装置。
  16. 【請求項16】 前記トーン信号の受信処理時に、前記
    基準周波数のそれぞれに関して前記加算手段により算出
    された演算値から予め設定されたしきい値以上のピーク
    値を抽出するピーク抽出手段と、このピーク抽出手段に
    より抽出された2以上のピーク値に基づいて前記トーン
    信号の種類を判定する信号判定手段とをさらに備えるこ
    とを特徴とする請求項13記載のトーン信号送受信装
    置。
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