JP2001215258A - 回路モジュールの検査用治具 - Google Patents

回路モジュールの検査用治具

Info

Publication number
JP2001215258A
JP2001215258A JP2000022658A JP2000022658A JP2001215258A JP 2001215258 A JP2001215258 A JP 2001215258A JP 2000022658 A JP2000022658 A JP 2000022658A JP 2000022658 A JP2000022658 A JP 2000022658A JP 2001215258 A JP2001215258 A JP 2001215258A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressing plate
support
upper pressing
jig
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000022658A
Other languages
English (en)
Inventor
Megumi Koseki
恵 小関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2000022658A priority Critical patent/JP2001215258A/ja
Publication of JP2001215258A publication Critical patent/JP2001215258A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Leads Or Probes (AREA)
  • Tests Of Electronic Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、上部押圧板の脱着作業を容易に行
え、接触端子の保守点検時の作業性を改善できる検査用
治具を得ることにある。 【解決手段】検査用治具51は、回路基板55を挟み込んで
加圧する下部押圧板58および上部押圧板59と、上部押圧
板を昇降動可能に吊り下げる上部支持体70と、下部押圧
板および上部押圧板を貫通して設置された多数の接触端
子27とを備えている。接触端子は、下部押圧板および上
部押圧板で回路基板を挟み込んだ時に、夫々の押圧板の
回路基板に接する押圧面に露出されて回路部品56に接触
する。上部押圧板は、上部支持体に取り外し可能に引っ
掛かる複数の吊り下げフック80を有している。吊り下げ
フックは、支持体に引っ掛かる第1の位置と、支持体か
ら離脱される第2の位置とに亙って人為的に弾性変形が
可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回路基板に実装さ
れた多数の抵抗やコンデンサ等の回路部品を有する回路
モジュールにおいて、その回路部品の実装状態を検査す
る際に用いる検査用治具に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばポータブルコンピュータのような
電子機器は、回路基板上に多数の回路部品が実装された
回路モジュールを装備している。この種の回路モジュー
ルは、製品毎に個々の回路部品が回路基板に確実に実装
されているか否かを検査する必要がある。この検査は、
回路モジュールをインサーキットテスター装置と称する
検査装置に電気的に接続することで行われており、この
回路モジュールを検査装置に接続するに当たっては、回
路モジュール毎に専用の検査用治具が用いられている。
【0003】図11は、従来の検査用治具1の一例を開
示している。この検査用治具1は、下側治具2と上側治
具3とを備えており、これら治具2、3の間に回路モジ
ュール4がセットされるようになっている。
【0004】下側治具2は、下部押圧板5と、この下部
押圧板5を昇降動可能に支持する下部支持板6とで構成
されている。下部押圧板5は、回路モジュール4の回路
基板7の下面に接する押圧面5aを有し、この押圧面5
aに回路基板7の下面に半田付けされた回路部品8が入
り込む凹部9が形成されている。
【0005】下部押圧板5と下部支持板6との間には、
多数の圧縮コイルばね10が介在されている。圧縮コイ
ルばね10は、下部押圧板5を常に上向きに付勢してお
り、これにより下部押圧板5が下部支持板6から浮き上
がった待機位置に保持されている。
【0006】上側治具3は、図示しないプレス機械のス
ライダ(ラム)に連結され、下側治具2に近づいたり遠
ざかる方向に昇降動されるようになっている。この上側
治具3は、上部押圧板12と、この上部押圧板12を支
持する上部支持体13とで構成されている。上部押圧板
12は、回路基板7の上面に接する押圧面12aを有
し、この押圧面12aに回路基板7の上面に半田付けさ
れた回路部品8が入り込む凹部14が形成されている。
【0007】上部支持体13は、第1ないし第3の支持
板15a〜15cと、第1および第2の支持板15a,
15bを連結する複数の支柱16とを備えている。第1
および第2の支持板15a,15bは上下方向に離間し
て互いに平行に配置されており、これら支持板15a,
15bの外周部分の間に支柱16が介在されている。
【0008】第3の支持板15cは、第1の支持板15
aと第2の支持板15bとの間において、これら支持板
15a,15bと平行に配置されている。第3の支持板
15cの下面には、十数本のガイド軸17がねじ18を
介して固定されている。ガイド軸17は、マトリクス状
に並べて配置されているとともに、第3の支持板15c
から下向きに垂直に突出されている。ガイド軸17は、
第1の支持板15aを貫通してこの第1の支持板15a
の下方に突出されており、これらガイド軸17の下端面
に上部押圧板13がねじ19を介して取り外し可能に連
結されている。
【0009】第1の支持板15aと第2の支持板15b
との間には、十数本のストッパ軸21が配置されてい
る。ストッパ軸21は、マトリクス状に並べて配置され
ているとともに、垂直に起立されている。ストッパ軸2
1は、大径部21aと、この大径部21aと同軸状をな
す小径部21bとを有し、これら大径部21aと小径部
21bとの境界部分にストッパ軸21の径方向に広がる
ストッパ面22が形成されている。
【0010】大径部21aは、ストッパ軸21の下半分
に位置され、第1の支持板15aの上面にねじ23を介
して固定されている。小径部21bは、ストッパ軸21
の上半分に位置され、第2の支持板15bの下面にねじ
24を介して固定されている。
【0011】ストッパ軸21の小径部21bは、第3の
支持板15cを摺動可能に貫通しており、この第3の支
持板15cの上面と第2の支持板15bの下面との間に
上下方向に広がる隙間Sが形成されている。このため、
第3の支持板15cに連結された上部押圧板12は、上
記隙間Sに相当する分だけ昇降動可能に上部支持体13
に支持されている。
【0012】ストッパ軸21の小径部21bの外周に
は、夫々圧縮コイルばね25が装着されている。圧縮コ
イルばね25は、第3の支持板15cの上面と第2の支
持板15bの下面との間に介在されており、この第3の
支持板15cを介して上部押圧板12を常に下向きに付
勢している。この付勢により、第3の支持板15cの下
面がストッパ軸21のストッパ面22に突き当たり、上
部押圧板12が最大限に押し下げられた待機位置に保持
されている。
【0013】下側治具2および上側治具3は、夫々数百
本の金属製の接触端子27を装備している。接触端子2
7は、太さが1mm程度の伸縮可能な針状をなしている。
この接触端子27は、図13に示すように、中空円筒状
の胴体部27aと、この胴体部27aに軸方向に移動可
能に保持されたピン27bとを有している。ピン27b
は、図示しないコイルばねを介して常に胴体部27aの
先端から突出する方向に付勢されている。
【0014】下側治具2の接触端子27は、その胴体部
27aの基端が下部支持板6に打ち込まれている。これ
ら胴体部27aの先端およびピン27bは、下部支持板
6から上向きに突出されて、下部押圧板5の多数の挿入
孔28に挿入されている。挿入孔28は、凹部9の周囲
において下部押圧板5の押圧面5aに開口されている。
【0015】上側治具3の接触端子27は、その胴体部
27aの基端が第1の支持板15aに打ち込まれてい
る。これら胴体部27aの先端およびピン27bは、第
1の支持板15aから下向きに突出されて、上部押圧板
12の多数の挿入孔29に挿入されている。挿入孔29
は、凹部14の周囲において上部押圧板12の押圧面1
2aに開口されている。
【0016】そして、下部押圧板5および上部押圧板1
2が夫々待機位置に保持されている状態において、各接
触端子27のピン27bは、図13の(A)に上側治具
3を代表して示すように、押圧面5a,12aに突出す
ることなく挿入孔28,29内に収まっている。
【0017】なお、接触端子27の胴体部27aは、図
示しないリード線を介して検査装置に電気的に接続され
ている。
【0018】このような構成の検査用治具1を用いて回
路部品8の実装状態を検査するには、まず、上側治具3
と下側治具2との間に回路モジュール4を挿入し、その
回路基板7を下部押圧板5の押圧面5aに載置する。
【0019】次に、プレス機械を作動させて上側治具3
を降下させ、上部押圧板12の押圧面5aを回路基板7
の上面に押し当てる。これにより、図12に示すよう
に、下部押圧板5と上部押圧板12との間で回路基板7
が厚み方向に挟み込まれて加圧される。この結果、回路
基板7が検査用治具1にしっかりと固定されるととも
に、回路基板7の反りが矯正される。
【0020】下部押圧板5と上部押圧板12との間で回
路基板7を挟み込んだ状態からさらに上側治具3を降下
させていくと、下部押圧板5が圧縮コイルばね10の付
勢力に抗して押し下げられるとともに、上部押圧板12
が圧縮コイルばね25の付勢力に抗して逆に押し上げら
れる。これにより、接触端子27と下部押圧板5および
上部押圧板12との位置関係が相対的に変化し、これら
接触端子27のピン27bが各押圧板5,12の押圧面
5a,12aに露出するとともに、検査すべき回路部品
8の半田付け部に接触する。
【0021】上側治具3をさらに降下させていくと、接
触端子27のピン27bが胴体部27aに押し込まれる
とともに、この胴体部27aと電気的に導通される。こ
のため、回路部品8の半田付け部が接触端子27を介し
て検査装置に電気的に導通され、半田付け部に異常があ
るか否かの検査が行われるようになっている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の検査用治具1では、一日当たり数多くの回路モジ
ュール4の検査を実施するので、接触端子27のピン2
7bは、何度も繰り返し回路部品8の半田付け部に押し
付けられることになる。このため、検査の信頼性を充分
に確保するためには、少なくとも検査開始前に接触端子
27のピン27bに汚れや損傷があるか否かを目視によ
り確認し、ピン27bに不具合があれば、接触端子27
を交換するといった保守点検作業を実施する必要があ
る。
【0023】この際、接触端子27のピン27bは、下
部押圧板5および上部押圧板12が夫々待機位置に保持
された状態において、下部押圧板5の挿入孔28や上部
押圧板12の挿入孔29の内部に収まり、これら押圧板
5,12によって覆い隠されている。このため、接触端
子27の保守点検作業を実施するに当たっては、下部押
圧板5や上部押圧板12を検査用治具1から取り外し、
接触端子27を露出させなければならない。
【0024】下部押圧板5は、下部支持板6の上に載置
されているにすぎないので、下部支持板6から引き上げ
ることで簡単に下側治具2から取り外すことができる。
しかしながら、上部押圧板12は、第3の支持板15c
から下向きに延びる十数本のガイド軸17の下端に夫々
ねじ19を介して固定されているので、この上部押圧板
12を取り外すには、専用の工具を使って十数個のねじ
19を一つ一つ取り外す作業を余儀なくされる。また、
接触端子27の保守点検が終了した後は、上記ガイド軸
17の下端にねじ19を介して上部押圧板12を締め付
け固定するといった作業が必要となる。
【0025】したがって、上部押圧板12の脱着作業に
多大な手間と労力を要し、上側治具3の接触端子27の
保守点検時の作業性が極めて悪いとともに、作業時間も
長くなるといった問題がある。
【0026】なお、この作業性の悪化は、ひとえにガイ
ド軸17の本数が多いことに起因するものであり、それ
故、作業性の改善を図るためには、ガイド軸17の本数
を削減することが考えられる。
【0027】ところが、ガイド軸17は、上部押圧板1
2の昇降動をガイドする機能も兼ね備えているので、ガ
イド軸17の本数を削減すると、上部押圧板12が回路
基板7に押し付けられて昇降動する時に、この上部押圧
板7が傾く虞れがあり得る。このため、逆に上部押圧板
12の円滑な昇降動が妨げられるといった弊害が生じ、
それ故、作業性の悪化を改善するための有効な解決策と
はなり得ないことになる。
【0028】本発明は、このような事情にもとづいてな
されたもので、上側治具の上部押圧板の脱着作業を容易
に行え、接触端子の保守点検時の作業性を改善できる回
路モジュールの検査用治具の提供を目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る回路モジュールの検査用治具は、回路
基板を挟んで互いに向かい合う位置に設置され、この回
路基板を厚み方向に挟み込んで加圧する下部押圧板およ
び上部押圧板と;この上部押圧板を昇降動可能に吊り下
げる支持体と;上記下部押圧板および上部押圧板を貫通
して設置され、これら押圧板で上記回路基板を挟み込ん
だ時に、夫々の押圧板の回路基板に接する押圧面に露出
されて回路部品に接する多数の接触端子と;上記上部押
圧板に設置され、上記支持体に引っ掛かる第1の位置
と、上記支持体から離脱する第2の位置とに亙って人為
的に変位可能で、上記第1の位置に変位された時に、上
記上部押圧板を上記支持体に吊り下げた姿勢に保持する
吊り下げ手段と;を備えていることを特徴としている。
【0030】このような構成において、接触端子の保守
点検作業を実施するに当って、支持体から吊り下げられ
た上部押圧板を取り外すには、吊り下げ手段を手の指を
使って第1の位置から第2の位置に変位させる。これに
より、吊り下げ手段による支持体と上部押圧板との結合
が解除され、上部押圧板を支持体から取り外すことがで
きる。また、取り外した上部押圧板は、第1の位置に変
位された吊り下げ手段を単に支持体に引っ掛けること
で、この支持体に再度吊り下げることができる。
【0031】このため、上部押圧板を脱着する際に、従
来のように多数のねじを専用の工具を用いて緩めたり、
締め付けるといった面倒で手間のかかる作業が不要とな
り、この上部押圧板の脱着作業を短時間のうちに容易に
行うことができる。
【0032】上記目的を達成するため、本発明に係る回
路モジュールの検査用治具は、回路基板を挟んで互いに
向かい合う位置に設置され、この回路基板を厚み方向に
挟み込んで加圧する下部押圧板および上部押圧板と;こ
の上部押圧板を昇降動可能に吊り下げる支持体と;上記
下部押圧板および上部押圧板を貫通して設置され、これ
ら押圧板で上記回路基板を挟み込んだ時に、夫々の押圧
板の回路基板に接する押圧面に露出されて回路部品に接
する多数の接触端子と;上記上部押圧板に設置され、上
記支持体に取り外し可能に引っ掛かることで上部押圧板
を支持体に吊り下げた姿勢に保持する複数の吊り下げフ
ックと;を具備している。これら吊り下げフックは、上
記支持体に引っ掛かる第1の位置と、上記支持体から離
脱される第2の位置とに亙って人為的に弾性変形が可能
であることを特徴としている。
【0033】このような構成において、接触端子の保守
点検作業を実施するに当って、支持体から吊り下げられ
た上部押圧板を取り外すには、吊り下げフックを手の指
を使って第1の位置から第2の位置に向けて弾性的に変
形させる。これにより、吊り下げフックによる支持体と
上部押圧板との結合が解除され、上部押圧板を支持体か
ら取り外すことができる。また、取り外した上部押圧板
は、吊り下げフックを単に支持体に引っ掛けることで、
この支持体に再度吊り下げることができる。
【0034】このため、上部押圧板を脱着する際に、従
来のように多数のねじを専用の工具を用いて緩めたり、
締め付けるといった面倒で手間のかかる作業が不要とな
り、この上部押圧板の脱着作業を短時間のうちに容易に
行うことができる。
【0035】上記目的を達成するため、本発明に係る回
路モジュールの検査用治具は、回路基板を挟んで互いに
向かい合う位置に設置され、この回路基板を厚み方向に
挟み込んで加圧する下部押圧板および上部押圧板と;こ
の上部押圧板を昇降動可能に吊り下げるとともに、上部
押圧板と向かい合う係合孔を有する支持体と;上記下部
押圧板および上部押圧板を貫通して設置され、これら押
圧板で上記回路基板を挟み込んだ時に、夫々の押圧板の
回路基板に接する押圧面に露出されて上記回路部品に接
する多数の接触端子と;上記上部押圧板に設置され、上
記支持体の係合孔に取り外し可能に引っ掛かることで上
部押圧板を支持体に吊り下げた姿勢に保持する複数の吊
り下げフックと;を具備している。これら吊り下げフッ
クは、上記係合孔に抜き差し可能に挿入される脚部と、
この脚部に先端部に配置された係止片とを有し、この係
止片は、上記係合孔を貫通して上記支持体に引っ掛かる
第1の位置と、上記支持体から離脱される第2の位置と
に亙って人為的に回動可能に上記脚部に支持されている
ことを特徴としている。
【0036】このような構成において、接触端子の保守
点検作業を実施するに当って、支持体から吊り下げられ
た上部押圧板を取り外すには、吊り下げフックの係合片
を手の指を使って第1の位置から第2の位置に回動させ
る。これにより、吊り下げフックによる支持体と上部押
圧板との結合が解除されるので、吊り下げフックを係合
孔から引き抜くことができ、上部押圧板を支持体から取
り外すことができる。また、取り外した上部押圧板を支
持体に取り付けるには、第2の位置に回動された係止片
を脚部と共に支持体の係合孔に挿入し、この状態で係止
片を手の指で第2の位置から第1の位置に回動させる。
これにより、係止片が上部押圧板とは反対側から支持体
に引っ掛かり、この上部押圧板を再度支持体に吊り下げ
ることができる。
【0037】このため、上部押圧板を脱着する際に、従
来のように多数のねじを専用の工具を用いて緩めたり、
締め付けるといった面倒で手間のかかる作業が不要とな
り、この上部押圧板の脱着作業を短時間のうちに容易に
行うことができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下本発明の第1の実施の形態
を、図1ないし図8にもとづいて説明する。
【0039】図1および図4は、本発明に係る検査用治
具51の全体形状を開示している。この検査用治具51
は、下側治具52と上側治具53とで構成され、これら
治具52,53の間に二つの回路モジュール54が並べ
てセットされるようになっている。回路モジュール54
は、合成樹脂製の回路基板55と、この回路基板55の
下面および上面に半田付けされた抵抗やコンデンサのよ
うな複数の回路部品56とを有し、これら回路モジュー
ル54は互いに同一のものとなっている。
【0040】下側治具52は、フレーム57を介して図
示しない検査装置の本体に据え付けられている。下側治
具52は、水平に配置された下部押圧板58と、この下
部押圧板58を昇降動可能に支持する下部支持板59と
で構成されている。下部押圧板58は、厚さが10mm程
度のアクリル樹脂にて成形され、四つの角部を有する長
方形状をなしている。この下部押圧板58は、二枚の回
路基板55の下面に接する押圧面58aと、回路基板5
5の下面に実装された回路部品56が入り込む複数の凹
部60とを有している。これら凹部60は、押圧面58
aに開口されている。また、下部押圧板58の四つの角
部には、夫々金属製のガイド軸61がねじ止めされてい
る。ガイド軸61は、下部押圧板58の押圧面58aと
は反対側の下面から下向きに垂直に突出されている。
【0041】下部支持板59は、上記フレーム57に固
定されており、下部押圧板58の下方において、この下
部押圧板58と平行に配置されている。下部支持板59
は、厚さが15mm程度のアクリル樹脂にて成形され、上
記下部押圧板58よりも大きな長方形状をなしている。
この下部支持板59は、ガイド軸61を摺動可能に支持
する四つのリニアブッシュ軸受62を備えている。
【0042】図8に示すように、リニアブッシュ軸受6
2は、ガイド軸61が軸方向に移動可能に貫通される外
筒63を有し、この外筒63は下部支持板59に嵌め込
まれている。外筒63の内部には、多数のボール64が
収容されている。ボール64は、外筒63の周方向に間
隔をおいた複数箇所において、夫々外筒63の軸方向に
一列に並べて配置されており、これらボール64がガイ
ド軸61の外周面に回転自在に接している。
【0043】そのため、ガイド軸61は、リニアブッシ
ュ軸受62を介して下部支持板59を貫通しており、こ
れらガイド軸61によって下部押圧板58と下部支持板
59との相対的な位置決めがなされているとともに、下
部押圧板58が昇降動可能に下部支持板59に支持され
ている。
【0044】図4に示すように、下部押圧板58と下部
支持板59との間には、多数の圧縮コイルばね65が介
在されている。圧縮コイルばね65は、下部押圧板58
を常に上向きに付勢しており、これにより下部押圧板5
8が下部支持板59から浮き上がった待機位置に保持さ
れている。
【0045】上側治具53は、図示しないプレス機械の
スライダ(ラム)に取り付けられており、このプレス機
械の作動により下側治具52に近づいたり遠ざかる方向
に昇降動されるようになっている。図2および図3は、
上側治具53の構成を明らかとするため、上側治具53
を上下に反転させて示すもので、この上側治具53は、
上部押圧板70と、この上部押圧板70を吊り下げる上
部支持体71とで構成されている。
【0046】上部押圧板70は、厚さが10mm程度のア
クリル樹脂にて成形されている。この上部押圧板70
は、四つの角部を有する長方形状をなしており、上記下
部押圧板58と略同じ大きさを有している。上部押圧板
70は、回路基板55の上面に接する押圧面70aと、
回路基板55の上面に実装された回路部品56が入り込
む複数の凹部72とを有し、これら凹部72は押圧面7
0aに開口されている。
【0047】また、上部押圧板70の四つの角部には、
夫々金属製のガイド軸73がねじ止めされている。ガイ
ド軸73は、上部押圧板70の押圧面70aとは反対側
の上面から上向きに垂直に突出されている。
【0048】上部支持体71は、第1および第2の支持
板74a,74bと、これら支持板74a,74bを連
結する複数の支柱75とを備えている。第1および第2
の支持板74a,74bは、厚さが10mm程度のアクリ
ル樹脂にて成形され、上部押圧板70よりも大きな長方
形状をなしている。第1および第2の支持板74a,7
4bは、上部押圧板70の上方において上下方向に離間
して互いに平行に配置されており、その第1の支持板7
4aが上部押圧板70と向かい合っている。
【0049】第1の支持板74aは、上部押圧板70の
ガイド軸73を摺動可能に支持する四つのリニアブッシ
ュ軸受76を備えている。リニアブッシュ軸受76は、
上記下部押圧板58のリニアブッシュ軸受62と同様の
構成であり、ガイド軸73の外周面に回転自在に接する
複数のボール(図示せず)を有している。
【0050】そのため、上部押圧板70のガイド軸73
は、リニアブッシュ軸受76を介して第1の支持板74
aを貫通しており、これらガイド軸73によって上部押
圧板70と第1の支持板74aとの相対的な位置決めが
なされるとともに、上部押圧板70が昇降動可能に第1
の支持板75aに支持されている。
【0051】また、第1の支持板74aには、矩形状を
なす一対の係合孔78が開口されている。係合孔78
は、第1の支持板74aの長手方向に互いに離間すると
ともに、隣り合うリニアブッシュ軸受76の間に位置さ
れており、上部押圧板70の長手方向に離間した両端部
と向かい合っている。
【0052】図4に示すように、上部押圧板70の上面
には、一対の吊り下げフック80が設置されている。吊
り下げフック80は、上部押圧板70を第1の支持板7
4aから吊り下げた姿勢に保持するためのもので、上部
押圧板70の長手方向に互いに離間して配置されてい
る。吊り下げフック80は、例えばデルリン(dupont社
の商品名)樹脂のような耐摩耗性、耐疲労性に優れ、か
つ弾性変形が可能な熱可塑性樹脂材料にて構成されてい
る。
【0053】図6や図7に示すように、吊り下げフック
80は、上部押圧板70の上面から上向きに突出するア
ーム部81と、このアーム部81の先端に形成された爪
部82とを備えている。アーム部81は、偏平な板状を
なしており、上部押圧板70の上面にねじ止めされてい
るとともに、この上部押圧板70の上面に倒れ込む方向
に弾性変形が可能となっている。爪部82は、アーム部
81の側方に張り出すストッパ面82aと、このストッ
パ面82aの先端から上方に進むに従い先細り状に傾斜
されたガイド面82bとを有し、全体として矢尻状に尖
っている。そして、この爪部82の突出先端は、上記ガ
イド軸73の先端よりも上部押圧板70の上面に近い位
置にあり、それ故、ガイド軸73の方が吊り下げフック
80よりも上部押圧板70の下方に向けて大きく突出さ
れている。
【0054】吊り下げフック80は、上記第1の支持板
74aの係合孔78に挿入することで、そのストッパ面
82aが係合孔78の開口縁部に取り外し可能に引っ掛
かるようになっている。具体的には、上部押圧板70の
ガイド軸73を第1の支持板74aのリニアブッシュ軸
受76に挿入し、このガイド軸73をガイドとして上部
押圧板70を第1の支持板74aに近づく方向に押し込
んでいくと、このガイド軸73の先端がある程度までリ
ニアブッシュ軸受76に入り込んだ時点で、図7の
(A)に示すように、爪部82のガイド面82bが係合
孔78の開口縁部に突き当たる。
【0055】この状態から上部押圧板70を押し込んで
いくと、ガイド面82bの傾斜にもとづいて爪部82を
係合孔78内に押し込むような押圧力が加わり、図7の
(B)に示すように、吊り下げフック80のアーム部8
1が弓なり状に弾性変形する。この変形により、爪部8
2が係合孔78に入り込み、この爪部82はガイド面8
2bとストッパ面82aとで規定される角部を係合孔7
8の内面に摺接させつつ係合孔78を通過する。
【0056】図7の(C)に示すように、吊り下げフッ
ク80の爪部82が係合孔78を通り抜けると、爪部8
2に加わる押圧力が消失され、アーム部81が元の真っ
直ぐな形状に復帰する。これにより、爪部82のストッ
パ面82aが係合孔78の開口縁部に引っ掛かり、吊り
下げフック80を介して上部押圧板70が上部支持板7
1から吊り下げられた姿勢に保持される。この時、吊り
下げフック80の爪部82は、第1の支持板74aと第
2の支持板74bとの間に突出されている。
【0057】また、吊り下げフック80のストッパ面8
2aが係合孔78の開口縁部に引っ掛かっている状態に
おいて、図7の(D)に矢印で示すように、ストッパ面
82aが係合孔78の開口縁部から離脱する方向に手の
指先で爪部82を押圧すると、アーム部81が弓なり状
に弾性変形し、ストッパ面82aが係合孔78の開口範
囲に押し込まれる。これにより、吊り下げフック80と
第1の支持板74aとの結合が解除され、この吊り下げ
フック80を係合孔78から引き抜くことが可能とな
る。
【0058】したがって、吊り下げフック80は、その
爪部82が第1の支持板74aに引っ掛かる第1の位置
と、爪部82が第1の支持板74aから離脱する第2の
位置とに亙って弾性変形が可能であるとともに、常に第
1の位置に弾性的に保持されており、この第1の位置か
ら第2の位置への弾性変形は、作業者の手作業によって
人為的に行われるようになっている。
【0059】図2ないし図4に示すように、上部押圧板
70と第1の支持板74aとの間には、多数の圧縮コイ
ルばね85が介在されている。圧縮コイルばね85は、
第1の支持板74aに保持されている。これら圧縮コイ
ルばね85は、上部押圧板70を常に下向きに付勢して
おり、これにより吊り下げフック80のストッパ面82
aが係合孔78の開口縁部に引っ掛かった状態に保持さ
れている。この結果、上部押圧板70は、第1の支持板
74aの下方に向けて押し下げられた待機位置に保持さ
れており、これら上部押圧板70と第1の支持板74a
との間には、上部押圧板70の昇降動を許容する隙間g
が形成されている。
【0060】下側治具52および上側治具53は、上記
従来の検査用治具1と同様の接触端子27を装備してい
る。これら接触端子27の構成は、図13に示す従来の
ものと同じであるので、従来と同一の参照符号を付して
その説明を省略する。
【0061】接触端子27は、下側治具52および上側
治具53に夫々数百本づつ設置されている。下側治具5
1の接触端子27は、その胴体部27aの基端が下部支
持板59に打ち込まれている。これら胴体部27aの先
端およびピン27bは、下部支持板59から上向きに突
出されて、下部押圧板58の多数の挿入孔86に挿入さ
れている。挿入孔86は、凹部60の周囲において下部
押圧板58の押圧面58aに開口されている。
【0062】上側治具53の接触端子27は、その胴体
部27aの基端が第1の支持板74aに打ち込まれてい
る。これら胴体部27aの先端およびピン27bは、第
1の支持板74aから下向きに突出されて、上部押圧板
70の多数の挿入孔87に挿入されている。挿入孔87
は、凹部72の周囲において上部押圧板70の押圧面7
0aに開口されている。
【0063】なお、下側治具52および上側治具53の
接触端子27は、図示しないケーブルを介して上記フレ
ーム57に取り付けた複数のコネクタ83(図1に示
す)に電気的に接続されている。このコネクタ83は、
図示しないケーブルを介して検査装置に電気的に接続さ
れている。
【0064】図2ないし図4に示すように、第1の支持
板74aは、その長手方向に離間した両端部に一対の金
属製のガイド軸90を有している。ガイド軸90は、第
1の支持板74aの下面から下向きに垂直に突出されて
いる。また、第1の支持板74aの両端部は、下側治具
52の下部支持板59の両端部と向かい合っている。こ
の下部支持板59の両端部には、ガイド軸90を摺動可
能に支持する一対のリニアブッシュ軸受91が設置され
ている。リニアブッシュ軸受91は、上記リニアブッシ
ュ軸受62又は76と同様の構成であり、ガイド軸90
の外周面に回転自在に接する複数のボール(図示せず)
を有している。
【0065】そのため、第1の支持板74aのガイド軸
90は、リニアブッシュ軸受91を介して下部支持板5
9を貫通しており、これらガイド軸90によって下側治
具52と上側治具53との相対的な位置決めがなされて
いる。
【0066】次に、検査用治具51を用いて回路部品5
6の実装状態を検査する手順について説明する。
【0067】まず、上側治具53と下側治具52との間
に二つの回路モジュール54を並べて挿入し、その回路
基板55を下部押圧板58の押圧面58aに載置する。
次にプレス機械を介して上側治具53を降下させ、その
上部押圧板70の押圧面70aを回路基板55の上面に
押し当てる。これにより、下部押圧板58と上部押圧板
70との間で回路基板55は厚み方向に挟み込まれて加
圧される。この結果、回路基板55が検査用治具51に
しっかりと固定されるとともに、回路基板55の反りが
矯正されて平坦度が確保される。
【0068】上側治具53をさらに降下させると、下部
押圧板58が圧縮コイルばね65の付勢力に抗して押し
下げられるとともに、上部押圧板70が圧縮コイルばね
85の付勢力に抗して押し上げられる。この際、下部押
圧板58は、その四つの角部から下向きに延びる四本の
ガイド軸61を下部支持板59のリニアブッシュ軸受6
2に挿入することで昇降動可能に支持されているので、
その押し下げ動作が円滑に行われる。同様に上部押圧板
70にしても、その四つの角部から上向きに延びる四本
のガイド軸73を第1の支持板74aのリニアブッシュ
軸受76に挿入することで昇降動可能に支持されている
ので、その押し上げ動作が円滑に行われる。
【0069】下部押圧板58および上部押圧板70が昇
降動されると、接触端子27と下部押圧板58および上
部押圧板70との位置関係が相対的に変化し、これら接
触端子27のピン27bの先端が各押圧板58,70の
押圧面58a,60aに露出するとともに、検査すべき
回路部品56の半田付け部に接触する。
【0070】上側治具53をさらに降下させていくと、
接触端子27のピン27bが胴体部27aに押し込まれ
るとともに、この胴体部27bに電気的に導通される。
このため、回路部品56の半田付け部が接触端子27を
介して検査装置に電気的に導通され、半田付け部に異常
があるか否かについての検査が行われる。
【0071】ところで、上側治具53の接触端子27の
保守点検作業を行うに当たっては、上側治具53を上昇
させてガイド軸90を下部支持板59のリニアブッシュ
軸受91から引き抜くとともに、この上側治具53をプ
レス機械から取り外す。
【0072】次に、図2に示すように、上側治具53を
上下反転させ、上部押圧板70の押圧面70aを上向き
に露出させる。そして、この状態で第1の支持板74a
と第2の支持板74bとの間に手の指を挿入し、図7の
(D)に示すように、ストッパ面82aが係合孔78の
開口縁部から離脱する方向に爪部82を指先で押圧す
る。この押圧により、アーム部81が弓なり状に変形
し、ストッパ面82aが係合孔78の開口範囲に押し込
まれる。この結果、吊り下げフック80が第2の位置に
弾性変形し、吊り下げフック80と第1の支持板74a
との結合が解除される。
【0073】この状態で上部押圧板70を引き上げれ
ば、吊り下げフック80が係合孔78から引き抜かれ、
上部押圧板70を第1の支持板74aから取り外すこと
ができる。よって、上側治具53の接触端子27が露出
され、これら接触端子27の保守点検作業を行うことが
できる。
【0074】上部押圧板70を第1の支持板74aに取
り付けるには、図6に示すように、ガイド軸73の先端
をリニアブッシュ軸受76に位置合わせする。そして、
上部押圧板70をガイド軸73をガイドとして第1の支
持板74aに向けて押し込み、これらガイド軸73をリ
ニアブッシュ軸受76に挿入する。ガイド軸73がある
程度までリニアブッシュ軸受76に挿入され、上部押圧
板70と第1の支持板74aとの相対的な位置決めがな
されると、図7の(A)に示すように、吊り下げフック
80の爪部82が係合孔78の開口縁部と向かい合い、
この爪部82のガイド面82bが係合孔78の開口縁部
に突き当たる。
【0075】上部押圧板70をさらに押し込んでいく
と、図7の(B)に示すように、アーム部81が弓なり
状に弾性変形し、爪部82が係合孔78に入り込む。こ
の爪部82が係合孔78を通り抜けると、アーム部81
が元の直立した形状に復帰し、爪部82のストッパ面8
2aが係合孔78の開口縁部に引っ掛かる。また、この
時、上部押圧板70と第1の支持板74aとの間に圧縮
コイルばね85が介在され、この圧縮コイルばね85の
付勢力によって爪部82のストッパ面82aが係合孔7
8の開口縁部に押し付けられる。
【0076】このことにより、上部押圧板70が第1の
支持板74aに脱落不能に吊り下げ保持されるととも
に、接触端子27が挿入孔87に挿入され、上部押圧板
70の取り付け作業が完了する。
【0077】このような検査用治具51によれば、上側
治具53の上部押圧板70は、吊り下げフック80を単
に手の指で押圧するだけの作業で第1の支持板74aと
の結合を解除できる。それとともに、この上部押圧板7
0を再度第1の支持板74aに取り付けるには、上部押
圧板70をガイド軸73をガイドとして第1の支持板7
4aに向けて押し込み、吊り下げフック80の爪部82
を係合孔78に差し通すだけで良い。
【0078】このため、上部押圧板70を脱着する際
に、従来のように多数のねじを専用の工具を用いて緩め
たり、締め付けるといった面倒で手間のかかる作業が一
切不要となる。よって、上部押圧板70の脱着時の作業
性を大幅に改善することができ、上部押圧板70の脱着
作業を短時間のうちに容易に行うことができる。
【0079】また、上記構成の上側治具53によると、
一対の吊り下げフック80は、上部押圧板70の長手方
向に離間した両端部に位置され、しかも、昇降動をガイ
ドするガイド軸73にしても、上部押圧板70の四つの
角部に位置されている。そのため、上部押圧板70を吊
り下げたり、昇降動をガイドするための構成要素は、上
部押圧板70の外周部分に集中することになり、第1の
支持板74aのうち接触端子27が打ち込まれた部分に
存在するのは、圧縮コイルばね85のみとなる。
【0080】これに対し、図11や図12に示す従来の
検査用治具1では、接触端子27が打ち込まれた第1の
支持板15aを十数本のガイド軸17が貫通するととも
に、この第1の支持板15aの上面にガイド軸17や接
触端子27を避けるようにして十数本のストッパ軸21
が固定されている。そのため、従来の構成では、接触端
子27の位置を考慮した上でガイド軸17の貫通位置や
ストッパ軸21の固定位置を決定しなくてはならない。
【0081】しかるに、本発明に係る上側治具53によ
ると、第1の支持板74aのうち接触端子27が打ち込
まれた部分に、上部押圧板70を吊り下げたり、昇降動
をガイドする構成要素が混在することはない。よって、
これら構成要素の位置を決定したり、接触端子27の配
列を決定する上での制約が少なくなり、上側治具53を
設計する上での自由度が増大するといった利点がある。
【0082】なお、本発明は上記第1の実施の形態に特
定されるものではなく、図9および図10に本発明の第
2の実施の形態を示す。
【0083】この第2の実施の形態は、主に吊り下げフ
ックの構成が上記第1の実施の形態と相違しており、そ
れ以外の検査用治具51の構成は、第1の実施の形態と
同様である。そのため、第2の実施の形態において、第
1の実施の形態と同一の構成部分には同一の参照符号を
付して、その説明を省略する。
【0084】図9に示す吊り下げフック100は、上部
押圧板70の長手方向に離間した両端部に設置されてい
る。この吊り下げフック100は、上部押圧板70の上
面にねじ止めされた円盤状のベース101と、このベー
ス101から垂直に起立された脚部102と、この脚部
102の先端に設置された係止片103とを備えてい
る。
【0085】脚部102は、第1の支持板74aの係合
孔78を挿通可能な円柱状をなしている。脚部102
は、その先端面から外周面に亙って連続して開口された
スリット104を有している。
【0086】係止片103は、短冊状をなしており、そ
の全長L1が係合孔78の開口幅W1よりも大きく設定され
ているとともに、幅寸法L2が脚部102の直径D1よりも
小さく設定されている。係止片103は、脚部102の
スリット104に差し込まれている。そして、この係止
片103の長手方向に沿う中間部は、ピボット軸105
を介して脚部102の先端部に回動可能に支持されてい
る。
【0087】このため、係止片103は、ピボット軸1
05を支点に脚部102と直交する方向に延びる第1の
位置と、脚部102の軸方向に延びる第2の位置とに略
90°の角度範囲に亙って回動可能に脚部102に支持
され、作業者の手作業により第1の位置又は第2の位置
のいずれかに選択的に回動し得るようになっている。
【0088】このような構成の吊り下げフック100
は、その脚部102を第1の支持板74の係合孔78に
差し込んだ後、係止片103を第2の位置から第1の位
置に回動させることで第1の支持板74aに引っ掛か
る。
【0089】すなわち、上部押圧板70を第1の支持板
74aに向けて押し込んでいくと、図10の(A)に示
すように、まず最初に第2の位置に回動された係止片1
03の先端が係合孔78に入り込み、引き続いて脚部1
02が係合孔78に入り込む。そして、上部押圧板70
の押し込み動作に伴い、脚部102の大部分が係合孔7
8に差し込まれたならば、図10の(B)に示すよう
に、手の指先を使って係止片103を第2の位置から第
1の位置に回動させる。
【0090】脚部102の大部分が係合孔78に差し込
まれた状態では、上部押圧板70と第1の支持板74a
とが互いに近接し合い、圧縮コイルばね85が圧縮され
た状態にある。このため、上部押圧板70の押し込みを
解除すると、図10の(C)に示すように、上部押圧板
70が第1の支持板74aから遠ざかる方向に押し戻さ
れ、第1の位置に回動された係止片103が第1の支持
板74aの上面に引っ掛かる。このことにより、上部押
圧板70が第1の支持板74aに脱落不能に吊り下げ保
持される。
【0091】一方、上部押圧板70を第1の支持板74
aから取り外すには、図10の(D)に示すように、上
部押圧板70を圧縮コイルばね85の付勢力に抗して第
1の支持板74a向けて押し込む。脚部102の大部分
が係合孔78に差し込まれたならば、手の指先を使って
係止片103を第1の位置から第2の位置に向けて回動
させる。このことにより、係止片103が第1の支持板
74aから離脱し、吊り下げフック100を係合孔78
から引き抜くことができる。
【0092】このような構成によれば、上側治具53の
上部押圧板70は、吊り下げフック100の係止片10
3を単に手の指で回動させるだけの作業で第1の支持板
74aとの結合を解除できる。また、上部押圧板70を
再度第1の支持板74aに取り付けるには、吊り下げフ
ック100の係止片103を第2の位置に回動させた状
態で、上部押圧板70を第1の支持板74aに向けて押
し込み、この押し込みが完了した後、第2の位置にある
係止片103を第1の位置に回動させるだけで良い。
【0093】このため、上部押圧板70を脱着する際
に、従来のように多数のねじを専用の工具を用いて緩め
たり、締め付けるといった面倒で手間のかかる作業が一
切不要となり、上部押圧板70の脱着時の作業性を大幅
に改善することができる。
【0094】なお、本発明は上記実施の形態に特定され
るものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々
変形して実施可能である。
【0095】例えば上記実施例では、回路基板の両面に
回路部品を実装したが、この回路部品は回路基板の片面
のみに実装しても良い。
【0096】また、吊り下げフックの材質についても上
記実施の形態に特定されず、その他の樹脂を用いても良
いことは勿論である。
【0097】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、上部押圧
板を脱着するに際して、従来のように多数のねじを専用
の工具を用いて緩めたり、締め付けるといった面倒で手
間のかかる作業が一切不要となるので、上部押圧板の脱
着時の作業性を大幅に改善することができ、この上部押
圧板の脱着作業を短時間のうちに容易に行うことができ
るといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る検査用治具の
斜視図。
【図2】上部押圧板を上向きに露出させた状態を示す上
側治具の斜視図。
【図3】上部押圧板と上部支持体との位置関係を示す上
側治具の斜視図。
【図4】検査用治具の断面図。
【図5】下側治具と上側治具との間で回路基板を挟み込
んだ状態を示す検査用治具の断面図。
【図6】上部押圧板の吊り下げフックと第1の支持板の
係合孔との位置関係を示す上側治具の断面図。
【図7】(A)は、吊り下げフックのガイド面が係合孔
の開口縁部に突き当たった状態を示す断面図。(B)
は、吊り下げフックのアーム部が弾性変形し、爪部が係
合孔に入り込んだ状態を示す断面図。(C)は、吊り下
げフックのストッパ面が係合孔に引っ掛かった状態を示
す断面図。(D)は、吊り下げフックの爪部を係合孔の
開口縁部から離脱させた状態を示す断面図。
【図8】ガイド軸を支持するリニアブッシュ軸受の断面
図。
【図9】本発明の第2の実施の形態に係る吊り下げフッ
クの斜視図。
【図10】(A)は、吊り下げフックの係止片が係合孔
に差し込まれた状態を示す断面図。(B)は、係合孔に
差し込まれた吊り下げフックの係止片を第2の位置から
第1の位置に回動させた状態を示す断面図。(C)は、
吊り下げフックの係止片が第1の支持板に引っ掛かり、
上部押圧板が第1の支持板から吊り下げられた状態を示
す断面図。(D)は、吊り下げフックの係止片を第1の
位置から第2の位置に回動させた状態を示す断面図。
【図11】従来の検査用治具の断面図。
【図12】従来の検査用治具において、その下側治具と
上側治具との間で回路基板を挟み込んだ状態を示す断面
図。
【図13】(A)は、接触端子が挿入孔に格納された状
態を示す断面図。(B)は、接触端子のピンが押圧面に
露出された状態を示す断面図。
【符号の説明】
27…接触端子 51…検査用治具 54…回路モジュール 55…回路基板 56…回路部品 58…下部押圧板 58a…押圧面 70…上部押圧板 70a…押圧面 71…支持体(上部支持体) 80,100…吊り下げ手段(吊り下げフック)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路基板に実装された回路部品を検査す
    る際に用いる検査用治具であって、 上記回路基板を挟んで互いに向かい合う位置に設置さ
    れ、この回路基板を厚み方向に挟み込んで加圧する下部
    押圧板および上部押圧板と;この上部押圧板を昇降動可
    能に吊り下げる支持体と;上記下部押圧板および上部押
    圧板を貫通して設置され、これら押圧板で上記回路基板
    を挟み込んだ時に、夫々の押圧板の回路基板に接する押
    圧面に露出されて上記回路部品に接する多数の接触端子
    と;上記上部押圧板に設置され、上記支持体に引っ掛か
    る第1の位置と、上記支持体から離脱する第2の位置と
    に亙って人為的に変位可能で、上記第1の位置に変位さ
    れた時に、上記上部押圧板を上記支持体に吊り下げた姿
    勢に保持する吊り下げ手段と;を備えていることを特徴
    とする回路モジュールの検査用治具。
  2. 【請求項2】 回路基板に実装された回路部品を検査す
    る際に用いる検査用治具であって、 上記回路基板を挟んで互いに向かい合う位置に設置さ
    れ、この回路基板を厚み方向に挟み込んで加圧する下部
    押圧板および上部押圧板と;この上部押圧板を昇降動可
    能に吊り下げる支持体と;上記下部押圧板および上部押
    圧板を貫通して設置され、これら押圧板で上記回路基板
    を挟み込んだ時に、夫々の押圧板の回路基板に接する押
    圧面に露出されて上記回路部品に接する多数の接触端子
    と;上記上部押圧板に設置され、上記支持体に取り外し
    可能に引っ掛かることで上部押圧板を支持体に吊り下げ
    た姿勢に保持する複数の吊り下げフックと;を具備し、 これら吊り下げフックは、上記支持体に引っ掛かる第1
    の位置と、上記支持体から離脱される第2の位置とに亙
    って人為的に弾性変形が可能であることを特徴とする回
    路モジュールの検査用治具。
  3. 【請求項3】 回路基板に実装された回路部品を検査す
    る際に用いる検査用治具であって、 上記回路基板を挟んで互いに向かい合う位置に設置さ
    れ、この回路基板を厚み方向に挟み込んで加圧する下部
    押圧板および上部押圧板と;この上部押圧板を昇降動可
    能に吊り下げるとともに、上部押圧板と向かい合う係合
    孔を有する支持体と;上記下部押圧板および上部押圧板
    を貫通して設置され、これら押圧板で上記回路基板を挟
    み込んだ時に、夫々の押圧板の回路基板に接する押圧面
    に露出されて上記回路部品に接する多数の接触端子と;
    上記上部押圧板に設置され、上記支持体の係合孔に取り
    外し可能に引っ掛かることで上部押圧板を支持体に吊り
    下げた姿勢に保持する複数の吊り下げフックと;を具備
    し、 上記吊り下げフックは、上記係合孔に抜き差し可能に挿
    入される脚部と、この脚部に先端部に配置された係止片
    とを有し、この係止片は、上記係合孔を貫通して上記支
    持体に引っ掛かる第1の位置と、上記支持体から離脱さ
    れる第2の位置とに亙って人為的に回動可能に上記脚部
    に支持されていることを特徴とする回路モジュールの検
    査用治具。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかの記
    載において、上記上部押圧板は、その昇降動をガイドす
    るための複数のガイド軸を有し、これらガイド軸は、上
    記支持体を貫通することでこの支持体と上部押圧板との
    相対的な位置決めをなしていることを特徴とする回路モ
    ジュールの検査用治具。
  5. 【請求項5】 請求項4の記載において、上記支持体
    は、上記ガイド軸が軸方向に移動可能に挿入される複数
    の軸受を有し、これら軸受は、上記ガイド軸に回転自在
    に接する多数のボールを含んでいることを特徴とする回
    路モジュールの検査用治具。
  6. 【請求項6】 請求項2の記載において、上記上部押圧
    板は、四つの角部を有する矩形状をなしており、これら
    角部の近傍に上部押圧板の昇降動をガイドする四本のガ
    イド軸が設置され、これらガイド軸は、上記支持体を貫
    通することでこの支持体と上部押圧板との相対的な位置
    決めをなすとともに、隣り合うガイド軸の間に上記吊り
    下げフックが設置されていることを特徴とする回路モジ
    ュールの検査用治具。
  7. 【請求項7】 請求項6の記載において、上記吊り下げ
    フックは、上記ガイド軸を介して上部押圧板と支持体と
    の相対的な位置決めがなされた状態で、上記支持体に引
    っ掛かることを特徴とする回路モジュールの検査用治
    具。
  8. 【請求項8】 請求項2の記載において、上記支持体
    は、上記吊り下げフックに対応する位置に複数の係合孔
    を有し、また、上記吊り下げフックは、その先端部に上
    記係合孔を貫通するとともに、その開口縁部に引っ掛か
    る爪部を有し、この爪部は、上記係合孔の開口縁部に摺
    動可能に接する先細り状に傾斜されたガイド面を有して
    いることを特徴とする回路モジュールの検査用治具。
JP2000022658A 2000-01-31 2000-01-31 回路モジュールの検査用治具 Pending JP2001215258A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000022658A JP2001215258A (ja) 2000-01-31 2000-01-31 回路モジュールの検査用治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000022658A JP2001215258A (ja) 2000-01-31 2000-01-31 回路モジュールの検査用治具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001215258A true JP2001215258A (ja) 2001-08-10

Family

ID=18548933

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000022658A Pending JP2001215258A (ja) 2000-01-31 2000-01-31 回路モジュールの検査用治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001215258A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007315860A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Fujitsu Ltd プローブ治具の製造方法、回路実装基板、および電子機器
JP2010237061A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Tdk Corp 基板保持具、電子部品検査装置及び電子部品検査方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007315860A (ja) * 2006-05-24 2007-12-06 Fujitsu Ltd プローブ治具の製造方法、回路実装基板、および電子機器
JP2010237061A (ja) * 2009-03-31 2010-10-21 Tdk Corp 基板保持具、電子部品検査装置及び電子部品検査方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI528040B (zh) Printed board inspection device
JPH08304509A (ja) 半導体試験装置
KR20180109303A (ko) 슬라이드 수직형 테스트 소켓
KR101466739B1 (ko) 인쇄회로기판 검사장치
JP2001215258A (ja) 回路モジュールの検査用治具
JPH048381Y2 (ja)
TWI300480B (en) Apparatus for testing circuit boards
CN215812873U (zh) 一种用于多层fpc的电性能测试装置
CN111627364B (zh) 显示面板的两边检测装置
KR100782168B1 (ko) 전자모듈 검사용 소켓
CN213780224U (zh) 一种测试治具及显示面板老化测试装置
JP3803692B2 (ja) 水平保持機構及びそれを用いたプリント基板回路検査装置又は部品ハンダ付け装置
JPH10318896A (ja) 基板曲げ試験機
JPS63302377A (ja) 回路基板検査装置
KR20200036744A (ko) 프로브 카드 지지장치
CN215415522U (zh) Ic测试装置
CN216082849U (zh) 专用检测工装
TWI751636B (zh) 面板檢測裝置
CN220171357U (zh) 一种基于探针检测液晶基板治具
CN216560669U (zh) 一种测试装置和手机测试设备
JP2012237656A (ja) 被検査基板固定装置
JP5131755B2 (ja) 被処理物処理装置
JP3239479B2 (ja) 液晶パネルの接続装置および接続方法
TWM549877U (zh) 積體電路測試裝置
JPH0720622Y2 (ja) プリント基板検査用治具