JP2001214183A - アルミ・アルミ合金用水溶性加工油剤 - Google Patents
アルミ・アルミ合金用水溶性加工油剤Info
- Publication number
- JP2001214183A JP2001214183A JP2000024555A JP2000024555A JP2001214183A JP 2001214183 A JP2001214183 A JP 2001214183A JP 2000024555 A JP2000024555 A JP 2000024555A JP 2000024555 A JP2000024555 A JP 2000024555A JP 2001214183 A JP2001214183 A JP 2001214183A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- aluminum
- water
- processing oil
- soluble processing
- salt
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Lubricants (AREA)
Abstract
pH領域においても変色防止効果の良好で、かつ、液安
定性の良好なアルミニウム・アルミ合金用水溶性加工油
剤を提供することを目的とする。 【解決手段】 一般式(1)及び/又は一般式
(2): 【化1】 【化2】 で表されるリン酸エステルのアルカリ金属塩、アンモニ
ウム塩、及びアミン塩のうち少なくとも1種を含有する
ことを特徴とするアルミ・アルミ合金用水溶性加工油
剤。
Description
合金用水溶性加工油剤、特に、水溶性切削油剤・研削油
剤に関する。
は、防錆性や防腐性の性能をもたせるために、アルカリ
領域に保たれている(加工油剤ではpH=9〜10程
度、水溶性洗浄剤ではpH=8〜13程度)。また、ア
ルミニウムは両性金属であり、酸にもアルカリにも腐食
を受け易い材である。特に被削材としてよく用いられる
アルミニウム合金材等は、腐食を受け易く、アルカリ領
域では黒色変色を起こし易い材である。
ルミニウム合金に影響の少ないpH領域7.5〜8.5
に調整したり、アルミ表面に珪酸被膜を形成するメタ珪
酸ソーダ等の無機塩を含有させる方法が取られている。
少ないpH領域7.5〜8.5では防錆性や防腐性が十
分でないという問題点がある。また、メタ珪酸ソーダ等
の無機塩の使用は、原液の安定性を悪くし、無機塩の析
出やその他の成分の分離を引き起こすという問題点があ
る。
が知られているが、水溶性加工油剤また水溶性洗浄剤に
適したpH領域で被削材の変色を効果的に防止するよう
な剤(添加剤)は見出されていない。本発明は、以上のよ
うな問題点を克服するためになされたものであり、アル
ミニウムやアルミニウム合金の変色しやすいpH(9以
上)領域でも変色防止が良好で、かつ、調合安定性(液
安定性)の良好なアルミ・アルミ合金用水溶性加工油剤
を提供する。
解決する為に鋭意研究を重ねた結果、特定のリン酸エス
テルが、水溶性加工油剤に配合することによりアルミニ
ウム材やアルミニウム合金材の変色を効果的に防止で
き、また、液安定性にも問題ないことを見出し、本発明
の完成に至った。
子、及び炭素数1〜22のアルキル基及びアルケニル基
を示し、同時に同じであってもよい。ただし、全て同時
に水素原子ではない)で表されるリン酸エステルのアル
カリ金属塩、アンモニウム塩、及びアミン塩のうち少な
くとも1種を含有することを特徴とするアルミ・アルミ
合金用水溶性加工油剤を提供する。
〜22のアルキル基、アルケニル基を示し、同時に同じ
であってもよい。a、b、cは、それぞれ0〜10の数
を示す。ただし、a+b+cは、1〜30である。しか
し、a、b、cが、0の時は、それぞれR4、R5、R
6は、水素原子である。)で表されるリン酸エステルの
アルカリ金属塩、アンモニウム塩、及びアミン塩のうち
少なくとも1種を含有することを特徴とするアルミ・ア
ルミ合金用水溶性加工油剤を提供する。
れるリン酸エステルは、アルコールとリン酸とのエステ
ルであり、R1、R2、及びR3は、水素原子及び炭素
数1〜22のアルキル基及びアルケニル基を示し、好ま
しい炭素数は、6〜18である。炭素数が6より小さく
なるとアルミ変色防止性能が劣り、金属への腐食性が生
じてくるため好ましくない。また、炭素数が22より大
きくなると水溶性が乏しくなり、またアルミ変色防止性
能も劣ってくるため水溶性加工油剤や水溶性洗浄剤には
適さない。また、R1、R2、及びR3は、同時に同じ
であってもよいが、全てが同時に水素原子ではない。
モニウム塩、または、アミン塩として使用する。アルカ
リ金属塩としては、ナトリウム,カリウム等であり、ア
ミン化合物としては、エチルアミン,プロピルアミン等
の炭素数1〜5のアルキルアミン、(モノ,ジ,トリ)
エタノールアミン、(モノ,ジ,トリ)イソプロパノー
ルアミン等のアルカノールアミン、ジシクロヘキシルア
ミン等のシクロアルキルアミン類を用いることができ
る。特に好ましくは、水溶性アミンである。
るリン酸エステルは、アルコールのエチレンオキサイド
付加物とリン酸とのエステルであり、R4、R5及びR
6は、炭素数1〜22のアルキル基、アルケニル基を示
し、好ましい炭素数は、6〜18である。また、R4、
R5及びR6は、同時に同じであってもよい。a、b及
びcは、それぞれ0〜10の数を示し、a+b+cは、
1〜30である。好ましくは、a+b+cは、1〜20
である。a+b+cが、30より大きくなるとアルミ変
色防止性能が劣り、また起泡性が高くなり、水溶性加工
油剤には適さない。ただし、a、b、cが0の時は、R
4、R5、R6は、水素原子を示す。
モニウム塩、または、アミン塩として使用する。アルカ
リ金属塩としては、ナトリウム,カリウム等を、アミン
化合物としては、エチルアミン,プロピルアミン等の炭
素数1〜5のアルキルアミン,(モノ,ジ,トリ)エタ
ノールアミン,(モノ,ジ,トリ)イソプロパノールア
ミン等のアルカノールアミン、ジシクロヘキシルアミン
等のシクロアルキルアミン類を用いることができる。特
に好ましくは、水溶性アミンである。
テルは、任意に混合して使用しすることが出来る。
溶性加工油剤に配合して用いる。特に好ましくは、水溶
性の切削油剤及び研削油剤に用いる。
80重量%、好ましくは5〜60重量%である。該剤
は、一般には、水に希釈して用いられる。希釈倍率は、
一般には5〜100倍に希釈して使用されるが、被削材
の材質等に応じて適宜選定すればよい。但し、希釈時の
本発明のいうリン酸エステルの量が、100ppm以下で
はアルミ変色防止性能が悪くなり好ましくない。
するものではないが、従来使用されている水溶性加工油
剤でよい。例えば、エマルションタイプのもの、或い
は、完全透明なソルブルタイプのものがある。主用成分
としては、一般に、鉱物油、動植物油、脂肪酸、脂肪酸
エステル、極圧添加剤、防錆剤、界面活性剤、防腐剤、
消泡剤などの添加剤を適宜配合して調製される。
は、公知の方法でよい。本発明に用いたリン酸エステル
の合成法2種を次に示した。 [合成法1] ピロリン酸を用いるリン酸モノエステル
の合成法 メカニカルスターラーを備え付けたフラスコ中で精製ベ
ンゼン、ピロリン酸、アルキルアルコールの混合物を室
温で4時間攪拌し、そのまま24時間放置する。反応混
合物をジエチルエーテルに溶解し、無機酸を除去するた
めに水洗する。このエーテル層を水酸化カリウム水溶液
にかき混ぜながら加えpH=12程度に保つ。次に、下
層の水層に濃塩酸を加えて、pH=0.5に保つとリン
酸エステルの油分が上層に浮かんでくるので、これをイ
ソプロピルエーテルで抽出し、水洗後、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥、その後、溶媒を蒸留除去してリン酸エステ
ルの粗生成物を得る。
R)、1020cm−1付近に“P=O伸縮振動”と12
00cm−1付近に“P−O−C伸縮振動”の吸収を新た
に示すことから目的のリン酸エステルが得られている。
ン酸エステルの合成法 メカニカルスターラーを備え付けたフラスコ中で精製テ
トラヒドロフラン、ピリジン、アルキルアルコールを仕
込み、次いで、オキシ塩化リンのテトラヒドロフラン溶
液を水冷滴下し、その混合物を室温で2時間攪拌し、そ
のまま24時間放置する。次いで、4N塩酸を加えて沈
殿したピリジン塩酸塩を溶解し加水分解する。反応混合
物をイソプロピルエーテルで抽出し、水洗後、無水硫酸
ナトリウムで乾燥、その後、溶媒を蒸留除去してリン酸
エステルの粗生成物を得た。
R)に1020cm−1付近に“P=O伸縮振動”と12
00cm−1付近に“P−O−C伸縮振動”の吸収を新た
に示すことから目的のリン酸エステルが得られている。
に従って、アルカリ金属の水酸化物、アンモニア、また
はアミン化合物で中和することにより、本発明に用いる
リン酸エステル化合物のアルカリ金属塩、アンモニウム
塩、及びアミン塩が得られる。
発明はこれら実施例に限定されるものではない。 実施例1〜49 表1に示したリン酸エステル(〜)とアルカノールア
ミンとを表2及び表3に示した重量で混合したものを水
道水で100mlに希釈したものを試験液とし、次ぎに示
す変色試験方法を行った。結果を表2及び表3に示し
た。また、試験液のpH及び液の状態をも観察した。
高いアルミダイカスト合金ADC-12(80×25×
1mm)をアセトンで脱脂後、耐水ペーパーで研磨し、再
度アセトンで洗浄脱脂した後、試験液に24時間浸漬後
のテストピースの変色状態を観察し、次ぎの評価段階で
評価した。 ◎:変色なし ○:微灰色変色 △:灰色変色 ×:黒色変色
い試験液を調製し、実施例と同様の試験を行った。結果
を表3に示した。
した配合によるエマルションタイプの加工油剤を調製
し、これを水道水に10倍(重量)希釈して試験液とし、
上記の実施例と同様に試験を行い性能評価を行った。結
果を表4に示した。また、希釈液は、乳白色安定であっ
た。
し、実施例と同様水道水で希釈して性能試験を行った。
結果を表4に示した。
した配合によるソルブルタイプの加工油剤を調製し、こ
れを水道水に10倍(重量)希釈して試験液とし、上記の
実施例と同様に試験を行い性能評価を行った。結果を表
5に示した。又、希釈液は、透明安定であった。
し、実施例と同様水道水で希釈して性能試験を行った。
結果を表5に示した。また、希釈液は、透明安定であっ
た。
ステルの塩を含有した水溶性加工油剤は、優れたアルミ
変色防止性能を有するとともに、液安定性においても良
好である。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式(1): 【化1】 (式中、R1、R2及びR3は、水素原子、及び炭素数
1〜22のアルキル基及びアルケニル基を示し、同時に
同じであってもよい。ただし、全て同時に水素原子では
ない)で表されるリン酸エステルのアルカリ金属塩、ア
ンモニウム塩、及びアミン塩のうち少なくとも1種を含
有することを特徴とするアルミ・アルミ合金用水溶性加
工油剤。 - 【請求項2】 一般式(2): 【化2】 (式中、R4、R5及びR6は、炭素数1〜22のアル
キル基、アルケニル基を示し、同時に同じであってもよ
い。a、b、cは、それぞれ0〜10の数を示す。ただ
し、a+b+cは、1〜30である。ただし、a、b、
cが、0の時は、それぞれR4、R5、R6は、水素原
子である)で表されるリン酸エステルのアルカリ金属
塩、アンモニウム塩、及びアミン塩のうち少なくとも1
種を含有することを特徴とするアルミ・アルミ合金用水
溶性加工油剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000024555A JP2001214183A (ja) | 2000-02-02 | 2000-02-02 | アルミ・アルミ合金用水溶性加工油剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000024555A JP2001214183A (ja) | 2000-02-02 | 2000-02-02 | アルミ・アルミ合金用水溶性加工油剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001214183A true JP2001214183A (ja) | 2001-08-07 |
Family
ID=18550519
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000024555A Pending JP2001214183A (ja) | 2000-02-02 | 2000-02-02 | アルミ・アルミ合金用水溶性加工油剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001214183A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008201875A (ja) * | 2007-02-19 | 2008-09-04 | Kohjin Co Ltd | 水溶性加工油剤 |
-
2000
- 2000-02-02 JP JP2000024555A patent/JP2001214183A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008201875A (ja) * | 2007-02-19 | 2008-09-04 | Kohjin Co Ltd | 水溶性加工油剤 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4203872A (en) | Surfactant system | |
CA1099609A (en) | Surfactant system | |
CN108315748A (zh) | 一种金属清洗剂及其制备方法 | |
JP2009536254A (ja) | 中和された脂肪酸を含む金属加工液 | |
JPS6121992B2 (ja) | ||
JP2001511061A (ja) | 低起泡性乳化剤系および該系を含むエマルジョン濃縮物 | |
JP6216366B2 (ja) | 金属表面を処理するための防食組成物 | |
KR20010099704A (ko) | 절삭 유제 조성물 | |
JPH09501726A (ja) | 界面活性剤 | |
JP2001214183A (ja) | アルミ・アルミ合金用水溶性加工油剤 | |
CN109825838A (zh) | 一种高清洁度金属清洗剂及延长其使用寿命的方法 | |
US20030087770A1 (en) | Emulsifier system, anti-corrosive and low-temperature lubricant emulsion | |
JPH06206853A (ja) | 金属処理助剤としてのアルケニルコハク酸誘導体 | |
JP2003041285A (ja) | アルミニウムまたはその合金用水溶性切削研削油剤 | |
JPH0813986B2 (ja) | 工業用水溶性洗浄剤組成物 | |
JP2838115B2 (ja) | 金属用防錆組成物 | |
JP3248783B2 (ja) | 金属用アルカリ性液体洗浄剤組成物 | |
JPH08311492A (ja) | 水系洗浄剤組成物 | |
JP3223212B2 (ja) | 洗浄剤組成物 | |
JP2000313975A (ja) | アルミニウム・アルミニウム合金用変色防止剤 | |
US20020104349A1 (en) | Use of N-alkyl-beta-alanine derivatives to prepare cleaning corrosion inhibitors | |
JPH02219899A (ja) | 洗浄剤 | |
WO2000052230A1 (en) | Corrosion inhibitor and process | |
JP7019224B1 (ja) | 水溶性防錆剤組成物及びその使用方法 | |
JP2002309281A (ja) | アルミニウム・アルミニウム合金用水溶性加工油組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20061110 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20081014 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20081028 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081227 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090331 |