JP2000313975A - アルミニウム・アルミニウム合金用変色防止剤 - Google Patents
アルミニウム・アルミニウム合金用変色防止剤Info
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Abstract
の変色しやすいpH(9以上)領域でも変色防止が良好
で、かつ、調合安定性の良好なアルミニウム、アルミニ
ウム合金用変色防止剤を提供することを目的とする。 【解決手段】 ヒドロキシ脂肪酸またはヒドロキシ脂肪
酸の脱水縮合物のリン酸エステルのアルカリ金属塩、ア
ンモニウム塩またはアミン塩の中から選ばれる少なくと
も1種を含有することを特徴とするアルミニウム・アル
ミニウム合金用変色防止剤を提供する。
Description
ルミニウム合金の変色防止剤に関する。更に詳しくは、
アルミニウムやアルミニウム合金の切削研削加工時や加
工後に、或いは洗浄剤による洗浄後の放置期間に発生す
るアルミニウムやアルミニウム合金の変色を防止する変
色防止剤に関する。また、該変色防止剤を含有するアル
ミニウム、アルミニウム合金用の水溶性加工油剤や水溶
性洗浄剤に関する。
錆性や防腐姓を持たせるためアルカリ性にしている。し
かし、アルミニウムやアルミニウム合金は、両性金属で
あり酸にもアルカリにも腐食を受けやすく、アルカリ領
域(特にpH8.5以上)では腐食による黒変を起こし
やすい材料である。
ルミニウム合金に影響の少ないpH領域7.5〜8.5
に調整したり、メタ珪酸ソーダ等の無機塩を含有させる
方法が取られている。
pH領域7.5〜8.5に調整すると防錆性や防腐性の
低下が見られる。また、メタ珪酸ソーダ等の無機塩の使
用は、原液の安定性を悪くし無機塩の析出やその他の成
分の分離を引き起こすという問題点がある。本発明は、
以上のような問題点を克服するためになされたものであ
り、アルミニウムやアルミニウム合金の変色しやすいp
H(9以上)領域でも変色防止が良好で、かつ、調合安
定性の良好な変色防止剤を提供する。
解決するために、ヒドロキシ脂肪酸またはヒドロキシ脂
肪酸の脱水縮合物のリン酸エステルのアルカリ金属塩、
アンモニウム塩またはアミン塩の中から選ばれる少なく
とも1種を含有することを特徴とするアルミニウム・ア
ルミニウム合金用変色防止剤を提供する。
とは、好ましくは、炭素数が4〜20のものであり、よ
り好ましくは、炭素数6〜18である。また、モノまた
はジヒドロキシ脂肪酸が好ましい。炭素数が4以下にな
るとアルミ変色防止性が劣り、炭素数が20以上になる
と水溶性が乏しくなり、また変色防止性も低下する。例
示すると、オキシラウリン酸(サビニン酸)、2-ヒドロ
キシテトラデカン酸、ヤラピノール酸、16-ヒドロキシ
ヘキサデカン酸、2-ヒドロキシオクタデカン酸、12-ヒ
ドロキシ-9-オクタデセン酸、12-ヒドロキシオクタデカ
ン酸、3-ヒドロキシオクタン酸、3,11-ジヒドロキシテ
トラデカン酸、9、10-ジヒドロキシオクタデカン酸等が
挙げられる。これらは、一般に植物油、ロウ等を常法に
より加水分解、精製して得ることができる。また、ウン
デシレン酸、オレイン酸、リノール酸等の不飽和脂肪酸
の不飽和結合に公知の方法でヒドロキシル基を導入して
ジヒドロキシ脂肪酸を得ることができる。
は、ヒドロキシ脂肪酸を脱水縮合して得られる2〜6量
体の化合物である。好ましくは、2〜4量体であり、6
量体以上になると乳化が困難になったり、変色防止性が
低下する。
い。例えば、ヒドロキシ脂肪酸を窒素ガス等の不活性ガ
スの気流下、100〜200℃で30分〜12時間脱水
縮合させることにより得られる。反応時間が長くなるほ
ど縮合度は高くなる。縮合物の縮合度は、酸価で規定す
ることができ、酸価から換算することにより縮合度を求
めることが出来る。
縮合物のリン酸エステルは、公知の方法で得ることがで
きる。また、モノ、ジおよびトリリン酸エステルの何れ
であってもよく、これらの混合物であってもよい。製造
法の例としては、ヒドロキシ脂肪酸と無水リン酸、ピロ
リン酸あるいはオキシ塩化リンとの反応により得ること
ができる。合成例を次に示した。
ステルの合成法 メカニカルスターラーを備え付けたフラスコ中で精製ベ
ンゼン、ピロリン酸、ヒドロキシ脂肪酸(またはヒドロ
キシ脂肪酸縮合物)を室温で4時間攪拌し、そのまま2
4時間放置する。次いで、反応混合物をジエチルエーテ
ルに溶解し、無機酸を除去するために水洗する。このエ
ーテル層を水酸化カリウム水溶液にかき混ぜながら加え
pH=12程度に保つ。次に、下層の水層に濃塩酸を加
えて、pH=0.5に調整する。リン酸エステルが浮上
分離する。これをイソプロピルエーテルで抽出し、水洗
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、その後、溶媒を蒸留除
去してリン酸エステル(主にモノエステル)の粗生成物
を得る。
R)、1020cm−1付近にP=O伸縮振動と120
0cm−1付近にP−O−C伸縮振動の吸収を新たに示
し、目的のリン酸エステルの生成が確認される。
酸エステルの合成法 メカニカルスターラーを備え付けたフラスコ中で精製テ
トラヒドロフラン、ピリジン、ヒドロキシ脂肪酸を仕込
み、次いで、オキシ塩化リンのテトラヒドロフラン溶液
を水冷滴下し、その混合物を室温で2時間攪拌し、その
後そのまま24時間放置する。4規定塩酸を加えて沈殿
したピリジン塩酸塩を溶解し加水分解する。次いで、反
応混合物をイソプロピルエーテルで抽出し、水洗後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥、その後、溶媒を蒸留除去して
リン酸エステルの粗生成物を得る。
R)、1020cm−1付近にP=O伸縮振動と120
0cm−1付近にP−O−C伸縮振動の吸収を新たに示
し、目的のリン酸エステルの生成を確認できる。
は、アルカリ金属塩、アンモニウム塩またはアミン塩で
あり、アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウムが
好ましい。アミンとしては、エチルアミン、プロピルア
ミン等の炭素数1〜5のアルキルアミン、ジシクロヘキシ
ルアミン等のシクロヘキシルアミン、(モノ、ジ、ト
リ)エタノールアミン、(モノ、ジ、トリ)イソプロパ
ノールアミン等のアルカノールアミンが挙げられる。好
ましくは、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミンのアルカノールアミンであ
る。
で用いてもよく、数種を配合して用いてもよい。またそ
の使用量は、要求性能により適宜選択するとよい。ただ
し、濃度が0.01重量%以下では変色防止性能が低下
し好ましくない。
に配合されて使用されるが、これらの原液の希釈液(使
用液)に添加してもよい。また、本発明によるリン酸エ
ステルの塩のこれらの原液への配合量も、特に問うもの
ではない。通常は、2重量%〜80重量%である。好ま
しくは、5〜60重量%である。
の原液は、水に希釈して用いられ、希釈倍率は被削材の
材質や要求性能等に応じて適宜選定すればよい。一般に
は5〜100倍に希釈して使用される。ただし、本発明
によるリン酸エステルの塩の濃度が、0.01重量%以
下に希釈すると変色防止性能が低下し好ましくない。
剤、例えば、潤滑剤(脂肪酸エステル、合成潤滑油)、
極圧添加剤、防錆剤(例、脂肪酸およびその塩)、界面
活性剤(プルロニック系、テトロニック系等)、防腐剤
(例えば、トリアジン系、イソチアゾリン系またはフェ
ノール系防腐剤)、消泡剤など適宜配合することがで
き、洗浄剤の場合には、界面活性剤、ビルダー、消泡
剤、キレート剤等が配合してよい。
明は実施例に限定されるものではない。 [実施例1〜39] (リン酸エステルの合成)表1に記載した出発物質のヒ
ドロキシ脂肪酸及びヒドロキシ脂肪酸縮合物(リシノー
ル酸、リシノール酸縮合物(平均2量体)、ヒドロキシ
ステアリン酸及び3-ヒドロキシ-オクタン酸)を用い、
合成例1の方法によりリン酸エステルを合成した。生成
物は、モノ、ジ、トリの混合物であるが、90%以上が
モノリン酸エステルであった。
ル(a)の重量を塩基(b)(アルカノールアミン及び
KOH)の重量で中和し、これを1000mlの水で希釈
したものを試験液とした。モル比(a):(b)は、リ
ン酸エステルをモノエステルとして計算したものを示し
た。
合金(ADC−12)のテストピース(10mm×25mm
×1mm)をアセトンで脱脂洗浄後、耐水ペーパー(#2
40)で研磨し、再度アセトンで脱脂洗浄後、試験液中
にテストピースの半分を浸漬し、24時間後の変色状態
を目視で観察した。結果を表1に示した。
の比較例1′〜5′に示す成分の試験液を調製し、変色
試験を行った。結果を表1に示した。
ム合金用変色防止剤は、アルミニウムやアルミニウム合
金の変色しやすいpH(9以上)領域でも変色防止が良
好で、かつ、他の成分との調合安定性も良好である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ヒドロキシ脂肪酸またはヒドロキシ脂肪
酸の脱水縮合物のリン酸エステルのアルカリ金属塩、ア
ンモニウム塩またはアミン塩の中から選ばれる少なくと
も1種を含有することを特徴とするアルミニウム・アル
ミニウム合金用変色防止剤。 - 【請求項2】 ヒドロキシ脂肪酸が、炭素数6〜20の
モノヒドロキシまたはジヒドロキシ脂肪酸である請求項
1のアルミニウム・アルミニウム合金用変色防止剤。 - 【請求項3】 ヒドロキシ脂肪酸の脱水縮合物が、ヒド
ロキシ脂肪酸の2〜6量体である請求項1および2に記
載のアルミニウム・アルミニウム合金用変色防止剤。 - 【請求項4】 請求項1、2および3に記載のアルミニ
ウム・アルミニウム合金用変色防止剤を含有する水溶性
加工油剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12100299A JP2000313975A (ja) | 1999-04-28 | 1999-04-28 | アルミニウム・アルミニウム合金用変色防止剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12100299A JP2000313975A (ja) | 1999-04-28 | 1999-04-28 | アルミニウム・アルミニウム合金用変色防止剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000313975A true JP2000313975A (ja) | 2000-11-14 |
Family
ID=14800359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12100299A Pending JP2000313975A (ja) | 1999-04-28 | 1999-04-28 | アルミニウム・アルミニウム合金用変色防止剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000313975A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002309281A (ja) * | 2001-04-18 | 2002-10-23 | Neos Co Ltd | アルミニウム・アルミニウム合金用水溶性加工油組成物 |
KR20120002426A (ko) * | 2010-06-30 | 2012-01-05 | 후지필름 가부시키가이샤 | 금속막 표면의 산화방지방법 및 산화방지액 |
JP2012031501A (ja) * | 2010-06-30 | 2012-02-16 | Fujifilm Corp | 金属膜表面の酸化防止方法及び酸化防止液 |
CN113993978A (zh) * | 2019-06-28 | 2022-01-28 | 出光兴产株式会社 | 金属加工油 |
-
1999
- 1999-04-28 JP JP12100299A patent/JP2000313975A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002309281A (ja) * | 2001-04-18 | 2002-10-23 | Neos Co Ltd | アルミニウム・アルミニウム合金用水溶性加工油組成物 |
KR20120002426A (ko) * | 2010-06-30 | 2012-01-05 | 후지필름 가부시키가이샤 | 금속막 표면의 산화방지방법 및 산화방지액 |
JP2012031501A (ja) * | 2010-06-30 | 2012-02-16 | Fujifilm Corp | 金属膜表面の酸化防止方法及び酸化防止液 |
KR101866254B1 (ko) * | 2010-06-30 | 2018-06-11 | 후지필름 가부시키가이샤 | 금속막 표면의 산화방지방법 및 산화방지액 |
CN113993978A (zh) * | 2019-06-28 | 2022-01-28 | 出光兴产株式会社 | 金属加工油 |
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Legal Events
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